JP2015218246A - 熱伝導性組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂あるいはゴム中に分散させる鱗片状窒化ホウ素を直立させた状態、すなわち鱗片状窒化ホウ素の長径方向が伝熱方向と一致するように配向させる熱伝導性組成物の提供、及び50μm以下、特に20μm以下の薄い箇所に使用するのに好適な熱伝導性組成物の提供、及びかかる組成物から得られる放熱パッド、シート及びフィルムの提供を目的とする。
【解決手段】マトリックス中に非球状窒化ホウ素凝集体を充填剤として含む熱伝導性組成物において、該非球状窒化ホウ素凝集体は、2以上8未満の平均アスペクト比を有し、凝集体平均粒子サイズが0.5μm以上10μm未満であり、21μm以上の凝集体を含まず、そして酸化ホウ素含量が0.5重量%未満であり、前記熱伝導性組成物は前記充填剤としての前記非球状窒化ホウ素凝集体を50重量%以上の量で含むことを特徴とする熱伝導性組成物。
【選択図】なし
【解決手段】マトリックス中に非球状窒化ホウ素凝集体を充填剤として含む熱伝導性組成物において、該非球状窒化ホウ素凝集体は、2以上8未満の平均アスペクト比を有し、凝集体平均粒子サイズが0.5μm以上10μm未満であり、21μm以上の凝集体を含まず、そして酸化ホウ素含量が0.5重量%未満であり、前記熱伝導性組成物は前記充填剤としての前記非球状窒化ホウ素凝集体を50重量%以上の量で含むことを特徴とする熱伝導性組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、電気機器、電子機器、発光機器、集積回路等の発熱部材から放熱部材へ熱を伝達させるのに用いられる熱伝導性を有する組成物に関するものである。
近年、集積回路をはじめ、電気機器、電子機器、発光機器等の発熱部材から放熱部材へ熱を伝達させる熱伝導層には、高い熱伝導性を有し、且つ絶縁性であることが要求されており、このような要求を満たすものとして、フィラーを樹脂あるいはゴム中に分散させた放熱材料が広く用いられている。ここで、フィラーとしては、高い熱伝導率を有し、且つ絶縁性である六方晶窒化ホウ素(h−BN)が用いられている。
六方晶窒化ホウ素の結晶構造は、黒鉛と同様の層状構造であり、その粒子形状は鱗片状である。この鱗片状窒化ホウ素は長径方向の熱伝導率が高く、短径方向の熱伝導率が低いという、異方的な熱伝導率を有しており、かかる長径方向と短径方向との熱伝導率の差は、数倍から数十倍と言われている。アスペクト比が大きい鱗片状窒化ホウ素(h−BN)を樹脂に配合した樹脂からなるシートにおいては、鱗片状窒化ホウ素がその長径方向をシート方向に沿って配列されるので、該シートの厚さ方向の伝熱性は十分でない。樹脂あるいはゴム中に分散させる鱗片状窒化ホウ素を直立させた状態、すなわち鱗片状窒化ホウ素の長径方向が伝熱方向と一致するように配向させる放熱グリース、ペースト、パッド、シート、フィルム、その熱伝導性組成物の開発が期待されている。
放熱材料の熱伝導率を大きくするために、窒化ホウ素一次粒子を凝集させた窒化ホウ素凝集体を充填剤(フィラー)として用いる方法が提案されている。
特許文献1では、重合体マトリックスに球状窒化ホウ素凝集体を充填剤として配合した配合物を含む熱伝導性組成物において、前記球状窒化ホウ素凝集体が、不規則・非球状のBN粒子をバインダーで結合しその後噴霧乾燥され、2未満の平均アスペクト比を有し、前記充填剤が前記熱伝導性組成物の50重量%以上、の熱伝導性組成物が提案されている。
また、前記球状窒化ホウ素充填剤の凝集体平均粒子サイズが10から200ミクロンである、熱伝導性組成物と記載されている。
しかし、特許文献1に記載の熱伝導性組成物は平均粒子サイズが10μm以上であるため、数十μmという薄い箇所で使用するための放熱材料としては不向きである。また、球状とするための複雑な製造工程を必要とするため、生産性やコスト面において不利である。
また、前記球状窒化ホウ素充填剤の凝集体平均粒子サイズが10から200ミクロンである、熱伝導性組成物と記載されている。
しかし、特許文献1に記載の熱伝導性組成物は平均粒子サイズが10μm以上であるため、数十μmという薄い箇所で使用するための放熱材料としては不向きである。また、球状とするための複雑な製造工程を必要とするため、生産性やコスト面において不利である。
特許文献2では、窒化ホウ素凝集粒子であって、比表面積が10m2/g以上、全細孔容積が2.15cm3/g以下、且つ、該窒化ホウ素凝集粒子の表面が、平均粒子径0.05μm以上1μm以下の窒化ホウ素一次粒子から構成される、窒化ホウ素凝集粒子が提案されている。
また、球状の窒化ホウ素凝集粒子であって、該窒化ホウ素凝集粒子表面において、平均粒子径が1μm以下の窒化ホウ素一次粒子が放射状に配置されており、窒化ホウ素凝集粒子体積基準の最大粒子径が0.1μm以上25μm以下の範囲である窒化ホウ素凝集粒子、ということが記載されている。
また、球状の窒化ホウ素凝集粒子であって、該窒化ホウ素凝集粒子表面において、平均粒子径が1μm以下の窒化ホウ素一次粒子が放射状に配置されており、窒化ホウ素凝集粒子体積基準の最大粒子径が0.1μm以上25μm以下の範囲である窒化ホウ素凝集粒子、ということが記載されている。
しかし、特許文献2に記載の窒化ホウ素凝集粒子も、球状とするための複雑な製造工程を必要とするため、生産性やコスト面において不利である。さらに窒化ホウ素一次粒子を放射状に配置するための複雑な製造工程を必要とするため、生産性やコスト面においてさらに不利である。
特許文献3には、熱伝導性に方向異方性のある鱗片状窒化ホウ素に加えて又はその代わりに、粒径50μm以上の二次凝集体粒子をシリコーンゴムのような有機マトリックスに配合して、熱伝導性を向上させた熱伝導性シートが記載されている。しかしこの二次凝集体粒子もまた、二次凝集体粒子の粒径が50μm以上であるため、数十μmという薄い箇所で使用するための放熱材料としては不向きである。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、樹脂あるいはゴム中に分散させる鱗片状窒化ホウ素を直立させた状態、すなわち鱗片状窒化ホウ素の長径方向が伝熱方向と一致するように配向させる熱伝導性組成物を提供することを目的とする。
本発明は、50μm以下、特に20μm以下という薄いシート状の箇所に好適な熱伝導性を有する組成物を提供することを目的とする。
更に本発明は、生産性やコスト面において有利であり、且つ電気機器、電子機器、発光機器、集積回路等の発熱部材から放熱部材へ熱を伝達させるのに用いられる熱伝導性を有する組成物、グリース及びペースト、並びにかかる組成物から得られる放熱パッド、シート及びフィルムを提供することを目的とする。
本発明は、50μm以下、特に20μm以下という薄いシート状の箇所に好適な熱伝導性を有する組成物を提供することを目的とする。
更に本発明は、生産性やコスト面において有利であり、且つ電気機器、電子機器、発光機器、集積回路等の発熱部材から放熱部材へ熱を伝達させるのに用いられる熱伝導性を有する組成物、グリース及びペースト、並びにかかる組成物から得られる放熱パッド、シート及びフィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するため鋭意検討を重ねた結果、2以上8未満の平均アスペクト比の非球状窒化ホウ素凝集体であり、凝集体平均粒子サイズが0.5μm以上10μm未満であり、21μm以上の凝集体を除去した凝集体を充填剤として樹脂あるいはゴムといったマトリックスに50重量%以上の量で分散してなる熱伝導性組成物であれば、鱗片状窒化ホウ素をシート内で直立させた状態、すなわち鱗片状窒化ホウ素の長径方向が伝熱方向と一致するように配向された窒化ホウ素が増加して、伝熱方向の熱伝導性が飛躍的に向上された放熱グリース、ペースト、パッド、シート、フィルム、その熱伝導性組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記の組成物及びシートを提供する。
〔1〕 マトリックスに非球状窒化ホウ素凝集体を充填剤として配合した配合物を含む熱伝導性組成物において、
前記非球状窒化ホウ素凝集体は、2以上8未満の平均アスペクト比を有し、凝集体平均粒子サイズが0.5μm以上10μm未満であり、21μm以上の凝集体を含まず、そして酸化ホウ素含量が0.5重量%未満であり、前記熱伝導性組成物は前記充填剤としての前記非球状窒化ホウ素凝集体を50重量%以上の量で含むことを特徴とする熱伝導性組成物。
〔2〕 前記マトリックスがシリコーンであることを特徴とする〔1〕に記載の熱伝導性組成物。
〔3〕 前記熱伝導性組成物がシリコーンを10重量%以上45重量%未満の量で含むことを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の熱伝導性組成物。
〔4〕 前記シリコーンが下記平均組成式(1)を有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の熱伝導性組成物。
RaSiO(4-a)/2 (1)
(上記式(1)において、Rは同一又は異種の置換又は非置換の一価炭化水素基、好ましくは炭素数1〜8の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部は置換されていてもよく、aは1.85〜2.10の正数である。)
〔5〕上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の熱伝導性組成物から製造された、厚さ20μm以下の熱伝導性シート。
〔1〕 マトリックスに非球状窒化ホウ素凝集体を充填剤として配合した配合物を含む熱伝導性組成物において、
前記非球状窒化ホウ素凝集体は、2以上8未満の平均アスペクト比を有し、凝集体平均粒子サイズが0.5μm以上10μm未満であり、21μm以上の凝集体を含まず、そして酸化ホウ素含量が0.5重量%未満であり、前記熱伝導性組成物は前記充填剤としての前記非球状窒化ホウ素凝集体を50重量%以上の量で含むことを特徴とする熱伝導性組成物。
〔2〕 前記マトリックスがシリコーンであることを特徴とする〔1〕に記載の熱伝導性組成物。
〔3〕 前記熱伝導性組成物がシリコーンを10重量%以上45重量%未満の量で含むことを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の熱伝導性組成物。
〔4〕 前記シリコーンが下記平均組成式(1)を有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の熱伝導性組成物。
RaSiO(4-a)/2 (1)
(上記式(1)において、Rは同一又は異種の置換又は非置換の一価炭化水素基、好ましくは炭素数1〜8の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部は置換されていてもよく、aは1.85〜2.10の正数である。)
〔5〕上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の熱伝導性組成物から製造された、厚さ20μm以下の熱伝導性シート。
本発明によれば、生産性やコスト面において有利であり、且つ電気機器、電子機器、発光機器、集積回路等の発熱部材から放熱部材へ熱を伝達させるのに用いられる放熱性グリース、ペースト、パッド、シート、フィルム又はシートが得られる。特に、50μm以下、特に25μm以下、という薄い箇所で好適な熱伝導性を有するパッド、シート又はフィルムが得られる。
以下、本発明の熱伝導性組成物について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[非球状窒化ホウ素凝集体]
本発明の熱伝導性組成物において、平均アスペクト比が2以上8未満、好ましくは2〜7の非球状窒化ホウ素凝集体を用いることで、熱伝導性に優れた組成物が得られる。平均アスペクト比が2未満の場合、言い換えると球状に近い場合、凝集体同士の接触が組成物総体として少なく、熱伝導性が悪くなる。また、平均アスペクト比が8以上の場合、樹脂あるいはゴムといったマトリックス中への充填性が悪く、組成物総体としての熱伝導性が悪くなる。
本発明の熱伝導性組成物において、平均アスペクト比が2以上8未満、好ましくは2〜7の非球状窒化ホウ素凝集体を用いることで、熱伝導性に優れた組成物が得られる。平均アスペクト比が2未満の場合、言い換えると球状に近い場合、凝集体同士の接触が組成物総体として少なく、熱伝導性が悪くなる。また、平均アスペクト比が8以上の場合、樹脂あるいはゴムといったマトリックス中への充填性が悪く、組成物総体としての熱伝導性が悪くなる。
凝集体の平均粒子サイズが0.5μm以上10μm未満、好ましくは2μm〜7μmの非球状窒化ホウ素凝集体を用いることで、薄い箇所で好適な熱伝導性を有する組成物が得られる。該平均粒子サイズが0.5μm未満であると、組成物全体としての熱伝導性が悪くなる。また、該平均粒子サイズが10μm以上であると、薄い箇所の凹凸に熱伝導性組成物が追従できず、所望の伝熱性を得ることができない。
更に、21μm以上の凝集体を除去した非球状窒化ホウ素凝集体を用いることで、薄い箇所、特に50μm以下、更に20μm以下の箇所で、好適な熱伝導性を有する組成物が得られる。該凝集体を除去しない場合、薄い箇所の凹凸に熱伝導性組成物が追従できず、所望の伝熱を得ることができない。
前記非球状窒化ホウ素凝集体として、酸化ホウ素量が0.5重量%未満、好ましくは0.3重量%以下である凝集体を用いることで、熱伝導性に優れた組成物が得られる。酸化ホウ素量が0.5重量%以上の場合、組成物総体としての熱伝導性が悪くなる。
前記非球状窒化ホウ素凝集体を、充填剤として、樹脂あるいはゴム、特にシリコーンのようなマトリックスに、熱伝導性組成物全体の50重量%以上、好ましくは55〜80重量%、特に65〜75重量%の量で分散させることで、熱伝導性に優れた組成物が得られる。該窒化ホウ素凝集体が組成物全体の50重量%未満であると、組成物総体としての熱伝導性が悪くなる。
・非球状窒化ホウ素凝集体の調製
非球状窒化ホウ素凝集体は、鱗片状窒化ホウ素を流動層内で窒化ホウ素を流動させ、シランカップリング剤をスプレーしながら造粒させた後、焼成、粒成長させることによって得ることができる。例えば、まず、結晶性が比較的低い鱗片状窒化ホウ素を仮焼きして粉砕処理を行った後、上記方法により造粒させ、焼成すればよい。この方法における各条件(仮焼温度や粉砕時間等)は、使用する原料等によって異なるために一義的に定義することは困難であり、凝集体が所望の特性を有するように適宜調整する必要がある。
非球状窒化ホウ素凝集体は、鱗片状窒化ホウ素を流動層内で窒化ホウ素を流動させ、シランカップリング剤をスプレーしながら造粒させた後、焼成、粒成長させることによって得ることができる。例えば、まず、結晶性が比較的低い鱗片状窒化ホウ素を仮焼きして粉砕処理を行った後、上記方法により造粒させ、焼成すればよい。この方法における各条件(仮焼温度や粉砕時間等)は、使用する原料等によって異なるために一義的に定義することは困難であり、凝集体が所望の特性を有するように適宜調整する必要がある。
上記造粒の際に、かかるシランカップリング剤は窒化ホウ素の質量に対して1質量%以上30質量%未満、より好ましくは3〜25質量%が好ましい。かかる質量比が1質量%未満であると、造粒がうまく行われないことがある。一方、かかる質量比が30質量%以上であると、窒化ホウ素の周囲に低熱伝導層が厚く形成されるために組成物総体の熱伝導性が悪くなることがある。
上記造粒の際にスプレーするシラン溶液の調製には、水にシランカップリング剤を溶解後、又はメタノール、エタノール等の低級アルコールにシランカップリング剤を溶解後に水を添加した後、必要に応じて酢酸、塩酸、Sn等の有機金属化合物などの加水分解触媒を添加して、撹拌、超音波振動等を加えて行う方法が一般的である。アミノ基を含有するもの(以下アミノシランと総称する)は加水分解速度が速く、触媒も不要で、水にアミノシランを溶解後、超音波振動を加えてシラン溶液を調製することができる。
流動層に給気する気体の温度は50℃以上110℃未満が好ましい。更に、スプレー速度は、0.1〜30g/min、より好ましくは0.2〜20g/min、更に好ましくは0.3〜4g/minであることが好ましい。0.1g/minより遅いと造粒時間が長くなりコスト的に不利であり、30g/minより早いと造粒粉の粒度分布が広くなってしまう不利がある。
[マトリックス]
本発明の熱伝導性組成物のマトリックスとしては、樹脂状又はゴム状のポリマーが使用し得る。かかるポリマーとして、シリコーン、特に下記式(1)で示される平均組成式を有するオルガノポリシロキサンが使用し得る。
RaSiO(4-a)/2 (1)
本発明の熱伝導性組成物のマトリックスとしては、樹脂状又はゴム状のポリマーが使用し得る。かかるポリマーとして、シリコーン、特に下記式(1)で示される平均組成式を有するオルガノポリシロキサンが使用し得る。
RaSiO(4-a)/2 (1)
上記式(1)において、Rは同一又は異種の置換又は非置換の一価炭化水素基、好ましくは炭素数1〜8の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基は、例えばハロゲン原子及び/又はシアノ基で置換されていてもよい。Rとしての該一価炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基;又はこれらの基の炭素原子に直結した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換した基、例えばクロロメチル基、クロロエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基、シアノプロピル基等である。Rは好ましくはメチル基、フェニル基、トリフロロプロピル基、ビニル基である。aは1.85〜2.10の正数である。
式(1)の前記オルガノポリシロキサンは直鎖状の分子構造を有することが好ましいが、分子中に一部分子鎖状構造を有していてもよい。更に前記オルガノポリシロキサンは分子鎖末端をトリオルガノシリル基又は水酸基で封鎖されていることが好ましい。該トリオルガノシリル基としては、トリメチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、トリビニルシリル基、メチルフェニルビニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジメチルヒドロキシシリル基等が例示される。
本発明の熱伝導性組成物は、マトリックスとしてシリコーンを含む場合、該シリコーンを該組成物の重量に対して、通常は10重量%以上45重量%未満の量、好ましくは20〜40重量%、特に30〜40重量%の量で含む。
本発明の熱伝導性組成物が、マトリックスとしてシリコーンであるオルガノポリシロキサンを使用する場合は、通常架橋剤を含む。該架橋剤は使用するオルガノポリシロキサンの架橋反応の機構により適宜選択される。
前記架橋反応がラジカル反応の場合は、前記架橋剤として有機過酸化物が使用され、具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、モノクロルベンゾイルパーオキサイド、ビス2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、ジ(t−ブチル)パーベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(t−ブチル)パーオキサイド等が例示される。該有機過酸化物はオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜10質量部、特に0.2〜5質量部添加することが好ましい。
前記架橋反応が付加反応の場合は、本発明の熱伝導性組成物は、前記架橋剤としてケイ素原子に直結した水素原子を1分子中に2個以上含有するオルガノハイドロジェンシロキサンと、触媒として有効量(触媒量)の白金族元素(好ましくは白金)又はその化合物が含まれる。この場合はオルガノポリシロキサンが1分子中に2個以上のアルケニル基を含有することが必要である。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子に直結した水素原子がアルケニル基に対して0.5〜5倍、特に0.6〜3倍となる量で配合することが好ましい。
更に、前記架橋反応が縮合反応の場合は、アルコキシ基、アセトキシ基、オキシム基等の加水分解性基を1分子中に2個以上、好ましくは3個以上含有する加水分解性シラン又はシロキサンが架橋剤として使用される。この配合量は、前記オルガノポリシロキサン100質量部に対して1〜20質量部、特に2〜10質量部である。また、触媒としてSn、Ti、Fe、Co等の有機金属化合物を使用することが好ましい。縮合反応の場合は、前記オルガノポリシロキサンの分子鎖両末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されていることが必要である。前記架橋剤の本発明の熱伝導性組成物への配合量は、該組成物中のその他の成分の種類や配合比に合わせて適宜調整し得る。
[熱伝導性組成物]
本発明の熱伝導性組成物は、上述の非球状窒化ホウ素凝集体、マトリックスとしてのシリコーン成分の他に、必要に応じて、例えば充填補強剤、分散剤、難燃助剤、耐熱助剤、希釈用有機溶剤、着色のための顔料、硬化抑制剤等を組成物全体の35重量%以下、好ましくは30重量%以下の量で配合することができる。また、シリコーンゴム製の絶縁放熱シートでは成形時に骨格となるガラス繊維クロスを含有させることもできる。
本発明の熱伝導性組成物は、上述の非球状窒化ホウ素凝集体、マトリックスとしてのシリコーン成分の他に、必要に応じて、例えば充填補強剤、分散剤、難燃助剤、耐熱助剤、希釈用有機溶剤、着色のための顔料、硬化抑制剤等を組成物全体の35重量%以下、好ましくは30重量%以下の量で配合することができる。また、シリコーンゴム製の絶縁放熱シートでは成形時に骨格となるガラス繊維クロスを含有させることもできる。
・熱伝導性組成物及び成形体の調製
本発明の熱伝導性組成物は、プラネタリーミキサー、ゲートミキサー、品川ミキサー、バンバリーミキサー、3本ロール、ニーダー等の汎用的な設備を使用して均一混合することができる。パッド、シート、フィルムとする場合には、本発明の熱伝導性組成物をプレス成形法、射出成形法、押出成形法、カレンダー成形法、ロール成形法、ドクターブレード成形法等の公知の成形法を適用して成形後加硫(硬化)することにより得られる。パッド又はシートとする場合には、本発明の熱伝導性組成物をプレス成形法、射出成形法、押出成形法、カレンダー成形法、ロール成形法、ドクターブレード成形法等の公知の成形法を適用して成形後加硫(硬化)することにより得られる。フィルムとする場合には、本発明の熱伝導性組成物を塗工等の公知の作製方法を適用し、乾燥、顆粒(硬化)することにより得られる。こうして得られたパッド、シート、フィルム等は、50μm以下、特に20μm以下であって、通常1μm以上の厚さを有するのが好ましい。これらのパッド、シート、フィルム等に粘着剤及び保護用の紙やフィルムを設けることは任意である。
本発明の熱伝導性組成物は、プラネタリーミキサー、ゲートミキサー、品川ミキサー、バンバリーミキサー、3本ロール、ニーダー等の汎用的な設備を使用して均一混合することができる。パッド、シート、フィルムとする場合には、本発明の熱伝導性組成物をプレス成形法、射出成形法、押出成形法、カレンダー成形法、ロール成形法、ドクターブレード成形法等の公知の成形法を適用して成形後加硫(硬化)することにより得られる。パッド又はシートとする場合には、本発明の熱伝導性組成物をプレス成形法、射出成形法、押出成形法、カレンダー成形法、ロール成形法、ドクターブレード成形法等の公知の成形法を適用して成形後加硫(硬化)することにより得られる。フィルムとする場合には、本発明の熱伝導性組成物を塗工等の公知の作製方法を適用し、乾燥、顆粒(硬化)することにより得られる。こうして得られたパッド、シート、フィルム等は、50μm以下、特に20μm以下であって、通常1μm以上の厚さを有するのが好ましい。これらのパッド、シート、フィルム等に粘着剤及び保護用の紙やフィルムを設けることは任意である。
以下、本発明の熱伝導性組成物の実施例及び比較例を示して本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
(1)非球状窒化ホウ素凝集体の調製
・窒化ホウ素の仮焼き
純度93%で結晶性が比較的低い鱗片状窒化ホウ素を、窒素雰囲気中、1800℃で1時間仮焼きし、ライカイ機を用いて3時間粉砕処理を行った。
・シラン溶液の調製
水200gにN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−603)50gを溶解後、撹拌、超音波振動を加え、250gのシラン溶液を調製した。
・窒化ホウ素の造粒処理
パウレック製の流動層造粒乾燥コーティング装置(MP−01)に、上記の仮焼き及び粉砕処理した鱗片状窒化ホウ素500gを配置し、スプレー液として上記シラン溶液250gを配置した。従って、シランカップリング剤は窒化ホウ素の質量に対して10質量%配置したこととなる。スプレー速度8g/min、給気温度80℃にて窒化ホウ素の造粒処理を行った。
・窒化ホウ素の焼成
窒素雰囲気中、造粒処理した窒化ホウ素を2000℃で2時間焼成した。
・酸処理
焼成した窒化ホウ素を硝酸水溶液で洗浄し、130℃で2時間乾燥した。
・分級
乾燥後の窒化ホウ素を、旋回気流式分級機を用いて粒子サイズが21μm未満の非球状窒化ホウ素凝集体を得た。
・平均アスペクト比の測定
SEM(走査電子顕微鏡法)(株式会社キーエンス製、3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡、VE−8800を使用)により、球状窒化ホウ素凝集体の長径と短径を測定し、長径の短径に対する比としてアスペクト比とした。該凝集体100個のアスペクト比を平均アスペクト比とした。
・平均粒子サイズ及び最大粒子サイズの測定
分級後の非球状窒化ホウ素凝集体をヘキサメタリン酸ナトリウム0.2重量%水溶液30mlに、透過率が90%以上となるように添加し、さらにアルドリッチ社製ノニオン系界面活性剤「TritonX100」の10重量%水溶液0.1gを加えた後、150Wの超音波を1分間照射して、粒子径分布測定用の分散液を調製した。この分散液について日機装社製レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」を用いてD50を測定した。また、測定された体積基準の粒子径分布において、最も大きな粒子の粒子径を最大粒子サイズとした。
・酸化ホウ素量の測定
酸化ホウ素量は、あらかじめ120℃にて2時間乾燥した非球状窒化ホウ素凝集体5gを平形秤量管に精秤し、メタノール(特級試薬)15mlを加え、80℃のホットプレート上に60分静置した後、120℃の乾燥器にて1.5時間乾燥し、デシケーター内で冷却した後、秤量し、次式により求めたものである。
酸化ホウ素量(重量%)=(BN粉末重量−乾燥後重量)×100/BN粉末重量
(1)非球状窒化ホウ素凝集体の調製
・窒化ホウ素の仮焼き
純度93%で結晶性が比較的低い鱗片状窒化ホウ素を、窒素雰囲気中、1800℃で1時間仮焼きし、ライカイ機を用いて3時間粉砕処理を行った。
・シラン溶液の調製
水200gにN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−603)50gを溶解後、撹拌、超音波振動を加え、250gのシラン溶液を調製した。
・窒化ホウ素の造粒処理
パウレック製の流動層造粒乾燥コーティング装置(MP−01)に、上記の仮焼き及び粉砕処理した鱗片状窒化ホウ素500gを配置し、スプレー液として上記シラン溶液250gを配置した。従って、シランカップリング剤は窒化ホウ素の質量に対して10質量%配置したこととなる。スプレー速度8g/min、給気温度80℃にて窒化ホウ素の造粒処理を行った。
・窒化ホウ素の焼成
窒素雰囲気中、造粒処理した窒化ホウ素を2000℃で2時間焼成した。
・酸処理
焼成した窒化ホウ素を硝酸水溶液で洗浄し、130℃で2時間乾燥した。
・分級
乾燥後の窒化ホウ素を、旋回気流式分級機を用いて粒子サイズが21μm未満の非球状窒化ホウ素凝集体を得た。
・平均アスペクト比の測定
SEM(走査電子顕微鏡法)(株式会社キーエンス製、3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡、VE−8800を使用)により、球状窒化ホウ素凝集体の長径と短径を測定し、長径の短径に対する比としてアスペクト比とした。該凝集体100個のアスペクト比を平均アスペクト比とした。
・平均粒子サイズ及び最大粒子サイズの測定
分級後の非球状窒化ホウ素凝集体をヘキサメタリン酸ナトリウム0.2重量%水溶液30mlに、透過率が90%以上となるように添加し、さらにアルドリッチ社製ノニオン系界面活性剤「TritonX100」の10重量%水溶液0.1gを加えた後、150Wの超音波を1分間照射して、粒子径分布測定用の分散液を調製した。この分散液について日機装社製レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」を用いてD50を測定した。また、測定された体積基準の粒子径分布において、最も大きな粒子の粒子径を最大粒子サイズとした。
・酸化ホウ素量の測定
酸化ホウ素量は、あらかじめ120℃にて2時間乾燥した非球状窒化ホウ素凝集体5gを平形秤量管に精秤し、メタノール(特級試薬)15mlを加え、80℃のホットプレート上に60分静置した後、120℃の乾燥器にて1.5時間乾燥し、デシケーター内で冷却した後、秤量し、次式により求めたものである。
酸化ホウ素量(重量%)=(BN粉末重量−乾燥後重量)×100/BN粉末重量
(2)熱伝導性組成物(放熱グリース組成物)の調製
ポリジメチルシロキサン(信越化学工業(株)製、KF−96−500cs)100質量部、及び上記の非球状窒化ホウ素凝集体200質量部をプラネタリーミキサーで混合して、熱伝導性組成物(放熱グリース組成物)を得た。
・熱伝導率の測定
各組成物を3cm厚の型に流し込みキッチン用ラップをかぶせ、迅速熱伝導率計QTM−500(京都電子工業(株)社製)を使用して熱伝導率を測定した。
・厚さ(BLT)の測定
上記熱伝導性組成物(放熱グリース組成物)の試料0.02mlを10mm×10mmのシリコンチップ2枚で挟み、300kPaの圧力を加えた後、試料の厚さを、株式会社ミツトヨ製、シックネスゲージ、547−401により測定した。
結果を表1に示す。
ポリジメチルシロキサン(信越化学工業(株)製、KF−96−500cs)100質量部、及び上記の非球状窒化ホウ素凝集体200質量部をプラネタリーミキサーで混合して、熱伝導性組成物(放熱グリース組成物)を得た。
・熱伝導率の測定
各組成物を3cm厚の型に流し込みキッチン用ラップをかぶせ、迅速熱伝導率計QTM−500(京都電子工業(株)社製)を使用して熱伝導率を測定した。
・厚さ(BLT)の測定
上記熱伝導性組成物(放熱グリース組成物)の試料0.02mlを10mm×10mmのシリコンチップ2枚で挟み、300kPaの圧力を加えた後、試料の厚さを、株式会社ミツトヨ製、シックネスゲージ、547−401により測定した。
結果を表1に示す。
[実施例2〜3]
造粒処理のスプレー速度を4g/min又は12g/minとしたこと以外は実施例1と同様の手順を行った。結果を表1に示す。
造粒処理のスプレー速度を4g/min又は12g/minとしたこと以外は実施例1と同様の手順を行った。結果を表1に示す。
[実施例4〜6]
造粒処理の給気温度を100℃、60℃又は50℃としたこと以外は実施例1と同様の手順を行った。結果を表2に示す。
造粒処理の給気温度を100℃、60℃又は50℃としたこと以外は実施例1と同様の手順を行った。結果を表2に示す。
[実施例7〜11]
BN凝集体含量を69重量%、71重量%、74重量%、55重量%又は60重量%としたこと以外は、実施例1と同様の手順を行った。結果を表3〜4に示す。
BN凝集体含量を69重量%、71重量%、74重量%、55重量%又は60重量%としたこと以外は、実施例1と同様の手順を行った。結果を表3〜4に示す。
[比較例1〜3]
造粒処理のスプレー速度を2g/min、20g/min又は8g/min、酸処理の乾燥温度を160℃としたこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。
造粒処理のスプレー速度を2g/min、20g/min又は8g/min、酸処理の乾燥温度を160℃としたこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。
[実施例12]
・熱伝導性組成物(放熱フィルム)
実施例1の分級の手順まで実施して得られた非球状窒化ホウ素凝集体を200質量部;ジメチルシロキサン単位99.85mol%、メチルビニルシロキサン単位0.15mol%で、平均重合度約8,000のオルガノポリシロキサン100質量部;及び架橋剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン3質量部を、600質量部のトルエンに分散してプラネタリーミキサーで混合した。
得られた放熱シート用組成物をPETセパレーター上にドクターブレード法でコーティングした後、80℃で10分間トルエン除去のための乾燥を行い、180℃で10分間の硬化を行い、厚さ20μmのフィルムを得た。
該フィルム表面は平滑であり、凹凸のある表面へも良好に追従した。
・熱伝導性組成物(放熱フィルム)
実施例1の分級の手順まで実施して得られた非球状窒化ホウ素凝集体を200質量部;ジメチルシロキサン単位99.85mol%、メチルビニルシロキサン単位0.15mol%で、平均重合度約8,000のオルガノポリシロキサン100質量部;及び架橋剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン3質量部を、600質量部のトルエンに分散してプラネタリーミキサーで混合した。
得られた放熱シート用組成物をPETセパレーター上にドクターブレード法でコーティングした後、80℃で10分間トルエン除去のための乾燥を行い、180℃で10分間の硬化を行い、厚さ20μmのフィルムを得た。
該フィルム表面は平滑であり、凹凸のある表面へも良好に追従した。
実施例12で得た放熱フィルムを積層し、該放熱フィルムからなる厚さ50μm、直径12.5mmの円盤形状の積層体を作製した。この積層体を1mm厚さのAl板2枚の間に挟んで、NETZSCH社のキセノンフラッシュアナライザーLFA447にてレーザーフラッシュ法で熱伝導率を測定した。熱伝導率は8.0W/mKであった。
BLTは17μmであった。
BLTは17μmであった。
[実施例13]
・熱伝導性組成物(放熱フィルム)
厚さを15μmとした以外は実施例12と同様に放熱フィルムを作製した。
該フィルム表面は平滑であり、凹凸のある表面へも良好に追従した。
熱伝導率は8.0W/mKであった。
BLTは12μmであった。
・熱伝導性組成物(放熱フィルム)
厚さを15μmとした以外は実施例12と同様に放熱フィルムを作製した。
該フィルム表面は平滑であり、凹凸のある表面へも良好に追従した。
熱伝導率は8.0W/mKであった。
BLTは12μmであった。
[実施例14]
・熱伝導性組成物(放熱フィルム)
BN凝集体含量を69重量%としたこと以外は実施例12と同様に放熱フィルムを作製した。
該フィルム表面は平滑であり、凹凸のある表面へも良好に追従した。
熱伝導率は9.0W/mKであった。
BLTは18μmであった。
・熱伝導性組成物(放熱フィルム)
BN凝集体含量を69重量%としたこと以外は実施例12と同様に放熱フィルムを作製した。
該フィルム表面は平滑であり、凹凸のある表面へも良好に追従した。
熱伝導率は9.0W/mKであった。
BLTは18μmであった。
Claims (5)
- マトリックス中に非球状窒化ホウ素凝集体を充填剤として含む熱伝導性組成物において、前記非球状窒化ホウ素凝集体は、2以上8未満の平均アスペクト比を有し、凝集体平均粒子サイズが0.5μm以上10μm未満であり、21μm以上の凝集体を含まず、そして酸化ホウ素含量が0.5重量%未満であり、前記熱伝導性組成物は前記非球状窒化ホウ素凝集体を50重量%以上の量で含むことを特徴とする熱伝導性組成物。
- 前記マトリックスがシリコーンであることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導性組成物。
- 前記熱伝導性組成物がシリコーンを10重量%以上45重量%未満の量で含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱伝導性組成物。
- 前記シリコーンが下記平均組成式(1):
RaSiO(4-a)/2 (1)
(上記式(1)において、Rは同一又は異種の、一価炭化水素基であって、該一価炭化水素基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部は置換されていてもよく、aは1.85〜2.10の正数である。)
を有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱伝導性組成物。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の熱伝導性組成物から製造された、厚さ20μm以下の熱伝導性シート。
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JP2014102505A JP2015218246A (ja) | 2014-05-16 | 2014-05-16 | 熱伝導性組成物 |
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JP2019214689A (ja) * | 2018-06-14 | 2019-12-19 | 東洋紡株式会社 | 熱伝導性絶縁エラストマー組成物、熱伝導性絶縁エラストマー成形体及びその製造方法 |
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2014
- 2014-05-16 JP JP2014102505A patent/JP2015218246A/ja active Pending
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