JP2015217569A - 記録装置及び記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、主走査方向における液滴の着弾位置ずれを正確に補正する。
【解決手段】記録装置1は、記録ヘッド6を搭載して主走査方向に往復移動するキャリッジ6と対向する位置に、複数の小プラテン板14sが主走査方向に複数並んだプラテン14が配設され、所定の吐出タイミングに、記録ヘッド20を駆動してノズルからインク滴を吐出させて用紙P上の印字領域の両端部、小プラテン板14sの繋ぎ目部分位置及びキャリッジ速度Vcが追加パターン形成速度となった位置に、調整パターンTを形成する。記録装置1は、調整パターンTを読取センサ31で読み取った結果に基づいて、調整パターンTの位置におけるノズルからの印字タイミング及びパターン位置とパターン位置との間におけるノズルからの印字タイミングを決定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、記録装置及び記録方法に関し、詳細には、キャリッジを主走査方向に移動させながら液滴を被記録媒体に吐出して画像を記録する記録装置及び記録方法に関する。
画像データに基づいて画像を用紙に記録出力する記録装置としては、高速かつ低騒音で、被記録媒体の種類に制約が少なく、カラー化も容易であること等から、インク滴等の液滴(以下、適宜、インク滴という。)を被記録媒体に向かって吐出して画像を形成する液滴吐出方式の記録装置が、広く普及してきている。
液滴吐出式(以下、適宜、インク吐出式という。)の記録装置は、複数のノズルの形成されている記録ヘッドを、主走査方向に移動させながらノズルからインク滴を、用紙、フィルム等の被記録媒体(以下、単に、用紙という。)に向かって吐出させて、用紙に、所定の記録ライン分の画像を記録する。次に、記録装置は、記録ヘッドを停止させた状態で、用紙を記録ライン分搬送して、次の記録ライン分の画像を同様に記録する、いわゆるシリアル方式で画像を記録するものがある。
そして、このような記録装置は、記録ヘッドと対向する下方の位置に、主走査方向に、少なくとも最大幅の用紙幅よりも長く延在するプラテンが配設されている。
プラテンは、主走査方向と直交する搬送方向(副走査方向)に所定幅を有し、主走査方向に所定長さを有する小プラテン板が複数枚主走査方向に並べた状態で形成されていることが多い。
このようなプラテンは、小プラテン板を並べて配設する際の組み付け誤差等によって、小プラテン板自体が主走査方向において傾斜して配設されることがある。少プラテン板が傾斜して配設されると、プラテン上の用紙と記録ヘッドとの距離が、主走査方向において変動することとなる。
記録装置は、プラテンと記録ヘッドとの距離が主走査方向において変動している状態で、記録ヘッドを主走査方向に移動させながら、該記録ヘッドの移動速度が一定であるとして、インク滴を吐出して画像を記録すると、該距離の相違によってインク滴の用紙への着弾位置が変動する。その結果、主走査方向において、画像の位置ずれ(印字ずれ)が発生し、画像品質が低下するという問題があった。
特に、このような問題は、A0幅等の広幅の用紙に画像を形成する記録装置においては、主走査方向の長さが長いため、プラテンと記録ヘッドとの相対距離に変動をきたしやすく、画像品質を向上させる上で、重要な課題となっている。
そして、従来、インクを吐出するための複数のノズルからなる記録ヘッドを搭載したキャリッジと、前記キャリッジを移動させる移動手段と、複数の板状部材をキャリッジ移動方向に繋いで構成し、前記ノズルから記録媒体にインクを吐出する際に前記記録媒体を支持するプラテン板と、前記記録媒体を前記キャリッジ移動方向と直交する方向に搬送する搬送手段と、前記プラテン板上に支持される前記記録媒体上に対して、前記板状部材の数に応じた前記キャリッジ移動方向の所定の複数の位置に、前記キャリッジを往復走査しながらパターンを記録してキャリッジ移動方向パターン列を形成する記録制御手段と、前記パターンが記録された前記所定の複数の位置でのインクの吐出タイミングを決定する決定手段と、前記所定の複数の位置での吐出タイミングに基づいて、該所定の複数の位置間の吐出タイミングを線形に補完して前記インクの吐出タイミングを制御するタイミング制御手段と、を備えた記録装置が提案されている(特許文献1参照)。
この従来技術は、プラテン板上の記録媒体に、プラテン板を構成する板状部材の数に応じてキャリッジ移動方向の所定の複数の位置(板状部材の繋ぎ目の位置)に、キャリッジを往復走査しながらパターンを記録してキャリッジ移動方向パターン列を形成する。そして、従来技術は、該パターンが記録された位置でのインクの吐出タイミングを決定して、該位置での吐出タイミングに基づいて、該複数の位置間の吐出タイミングを直線的に補完してインクの吐出タイミングを制御している。
しかしながら、上記従来技術にあっては、キャリッジの移動速度が等速であることを前提とし、複数の位置間の吐出タイミングを直線的に補完してインクの吐出タイミングを制御しているため、実際のキャリッジの移動に応じたインク吐出タイミングの調整制御を行うことができない。
すなわち、インク吐出式の記録装置は、キャリッジの移動が、該キャリッジを移動可能に支持している部材等との摺動負荷によって記録装置毎に変化し、主走査方向におけるキャリッジ移動速度が記録装置毎に変化する。その結果、従来技術では、インクの主走査方向における用紙への着弾位置ずれを、正確に調整することができず、画像品質が劣化するという問題があった。
そこで、本発明は、主走査方向における液滴の着弾位置ずれを正確に調整することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の記録装置は、液滴を吐出する複数のノズルの形成されている記録ヘッドを搭載するキャリッジと、前記キャリッジを主走査方向に移動させる移動手段と、前記キャリッジの移動速度を検出する速度検出手段と、前記キャリッジと対向する位置に複数の板状の小プラテンが主走査方向に複数並んで配設されているプラテンと、被記録媒体を主走査方向と直交する副走査方向に前記キャリッジとの間の前記プラテン上を搬送する搬送手段と、所定の吐出タイミングにデータに応じて前記記録ヘッドを駆動して前記ノズルから液滴を吐出させて前記被記録媒体上の所定の記録領域内に画像を記録させる記録制御手段と、前記プラテン上に前記被記録媒体を位置させた状態で、前記小プラテンの数に応じた主走査方向の所定位置及び前記速度検出手段の検出する前記キャリッジの速度が所定のパターン記録速度である位置に、前記キャリッジを往復移動させながら前記記録制御手段によって前記記録ヘッドを駆動させて所定のパターンを該被記録媒体に記録させるパターン記録制御手段と、前記被記録媒体に記録された前記パターンの位置を取得するパターン位置取得手段と、前記パターン取得手段による前記パターンの位置の取得結果に基づいて、該パターンの位置における前記ノズルからの前記吐出タイミング及びパターン位置とパターン位置との間における該ノズルからの該吐出タイミングを決定する決定手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、主走査方向における液滴の着弾位置ずれを正確に調整することができる。
本発明の一実施例を適用した記録装置の概略斜視図。 キャリッジ部分の平面図。 記録装置のブロック図。 調整パターンの例を示す図。 記録装置における着弾位置ずれの説明図。 従来のキャリッジ速度と印字タイミングの調整の説明図。 キャリッジからのインク滴の吐出と着弾の説明図。 図6のインク滴吐出条件を示す図。 第1着弾誤差シミュレーションにおけるキャリッジ速度と主走査位置を示す図。 第1着弾誤差シミュレーションにおける主要データ値を示す図。 第1着弾誤差シミュレーションにおける主走査位置と着弾誤差を示す図。 第2着弾誤差シミュレーションにおけるキャリッジ速度と主走査位置を示す図。 第2着弾誤差シミュレーションにおける主要データ値を示す図。 第2着弾誤差シミュレーションにおける主走査位置と着弾誤差を示す図。 実施例におけるプラテン、調整パターン及びキャリッジ速度と主走査位置の関係を示す図。 位置ずれ調整処理を示すフローチャート。 図15の場合の印字タイミングと位置ずれ調整後の印字ずれ量の一例を示す図。 主ガイドロッドとキャリッジの要部側面図。 温度の相違によるキャリッジ速度の変化と調整パターン位置の関係を示す図。 調整データテーブルの一例を示す図。
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
図1〜図20は、本発明の記録装置及び記録方法の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の記録装置及び記録方法の一実施例を適用した記録装置1の概略斜視図である。
図1において、記録装置1は、シリアル型の液滴吐出方式(インク吐出方式)の記録装置であり、本体筐体2が、本体フレーム3上に配設されている。記録装置1は、本体筐体2内に、図1に両矢印Aで示す主走査方向に主ガイドロッド4と副ガイドロッド5が張り渡されている。主ガイドロッド4は、キャリッジ6を主走査方向に移動可能に支持しており、キャリッジ6には、副ガイドロッド5に係合してキャリッジ6の姿勢を安定化させる連結片6aが設けられている。
記録装置1は、主ガイドロッド4に沿って無端ベルトであるタイミングベルト7が配設されており、タイミングベルト7は、駆動プーリ8と従動プーリ9との間に張り渡されている。駆動プーリ8は、主走査モータ10によって回転駆動され、従動プーリ9は、タイミングベルト7に対して所定の張りを与える状態で配設されている。駆動プーリ8は、主走査モータ10によって回転駆動されることで、その回転方向に応じて、タイミングベルト7を主走査方向に回転移動させる。
キャリッジ6は、ベルト保持部6b(図2参照)によってタイミングベルト7に連結されており、タイミングベルト7が駆動プーリ8によって主走査方向に回転移動されることで、主ガイドロッド4に沿って主走査方向に往復移動する。
記録装置1は、本体筐体2内の主走査方向両端部位置に、カートリッジ部11と維持機構部12が収納されている。カートリッジ部11は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各液体(インク)をそれぞれ収納するカートリッジが、交換可能に収納されている。カートリッジ部11の各カートリッジは、キャリッジ6が搭載する記録ヘッド20の対応する色の記録ヘッド20y、20m、20c、20k(図2参照)と、図示しないパイプで連結されている。各カートリッジは、パイプを通して記録ヘッド20y、20m、20c、20kに対してインクを供給する。なお、以下の説明において、記録ヘッド20y、20m、20c、20kを総称するときには、記録ヘッド20という。
記録装置1は、後述するように、キャリッジ6を主走査方向に移動させながら、プラテン14(図2参照)上を、主走査方向と直交する副走査方向(図1の矢印B方向)に間欠的に搬送される用紙Pにインク滴を吐出することで、用紙Pに画像を記録する。
すなわち、本実施例の記録装置1は、用紙Pを副走査方向に間欠的に搬送し、用紙Pの副走査方向の搬送が停止している間に、キャリッジ6を主走査方向に移動させながら、記録ヘッド20y、20m、20c、20kのノズルからプラテン14上の用紙P上にインク滴を吐出して、用紙Pに画像を記録する。
そして、プラテン14は、図2に示すように、副走査方向(搬送方向)に所定幅を有する複数の小プラテン板14sが主走査方向に並べて配設されることで構成されている。
維持機構部12は、記録ヘッド20の吐出面の清掃、キャッピング、不要なインクの吐出等を行って、記録ヘッド20からの不要なインクの排出や記録ヘッド20の信頼性の維持を図っている。
記録装置1は、用紙Pの搬送部分を開閉可能に、カバー13が設けられており、記録装置1のメンテナンス時やジャム発生時に、カバー13を開けることで、本体筐体2内部のメンテナンス作業やジャム用紙Pの除去等の作業を行うことができる。
キャリッジ6は、図2に示すように、記録ヘッド20y、20m、20c、20kを搭載しており、記録ヘッド20y、20m、20c、20kは、それぞれ上記カートリッジ部11の対応する色のカートリッジにパイプで連結されて、それぞれ対応する色のインク滴(液滴)を、対向する用紙Pに吐出する。すなわち、記録ヘッド20yは、イエロー(Y)のインク滴を、記録ヘッド20mは、マゼンタ(M)のインク滴を、記録ヘッド20cは、シアン(C)のインク滴を、記録ヘッド20kは、ブラック(K)のインク滴を、それぞれ吐出する。
記録ヘッド20は、その吐出面(ノズル面)が、図1の下方(用紙P側)に向くように、キャリッジ6に搭載されており、ノズルから用紙Pにインク滴を吐出する。
記録装置1は、タイミングベルト7、すなわち、主ガイドロッド4に平行に、少なくともキャリッジ6の移動範囲に亘ってエンコーダシート15が配設されており、キャリッジ6には、エンコーダシート15を読み取るリニアエンコーダ21が取り付けられている。記録装置1は、リニアエンコーダ21によるエンコーダシート15の読み取り結果に基づいて主走査モータ10の駆動を制御することで、キャリッジ6の主走査方向の移動を制御する。
上記主ガイドロッド4及び副ガイドロッド5は、本体筐体2の左右の側板2a、2b間に架け渡されて、固定されている。
キャリッジ6に搭載されている記録ヘッド20は、図2に示すように、それぞれの記録ヘッド20y、20m、20c、20kが、複数のノズル列で構成されている。記録ヘッド20は、プラテン14上を搬送される用紙P上に、各記録ヘッド20y、20m、20c、20kのノズル列からインク滴を吐出することで、用紙Pに画像を記録する。記録装置1では、キャリッジ6の1回の走査で用紙Pに形成できる画像の幅を広く確保するため、及び、黒の印字速度を向上させるために、キャリッジ6に、用紙Pの搬送方向上流側の記録ヘッド20と下流側の記録ヘッド20とを搭載している。なお、図2では、上流側の記録ヘッド20として、記録ヘッド20y、20m、20c、20kが、下流側の記録ヘッド20として、記録ヘッド20Kが設けられている場合が示されているが、記録ヘッド20の構成は、これらの構成に限るものではない。
キャリッジ6には、読取センサ(パターン位置取得手段、読取手段)31及び温度センサ32(図3参照)が取り付けられている。読取センサ31は、キャリッジ6の側面位置に固定されており、後述する位置ずれ調整処理時に用紙Pに記録された調整パターンT(図4、図15等参照)を読み取る。
読取センサ31は、例えば、発光素子と受光素子が、ホルダ内に主走査方向と直交する副走査方向(用紙Pの搬送方向)に並んで配設されている反射型光センサが用いられている。読取センサ31は、発光素子から読取光をホルダのレンズを通して、用紙Pへ出射させ、該用紙Pからの反射光を該レンズを通して受光素子に入射させることで、キャリッジ6の移動速度変動による影響を低減させた状態で、調整パターンTを読み取る。
温度センサ(温度検出手段)32は、キャリッジ6に配設されており、キャリッジ6周辺の雰囲気温度を検出する。
そして、記録装置1は、図3に示すようにブロック構成されており、制御部40、上記キャリッジ6、主走査モータ10、リニアエンコーダ21、ロータリエンコーダ61、副走査モータ62、給紙モータ63、排紙モータ64、画像読取部65及び操作表示部66等を備えている。記録装置1は、上記の他に、維持機構部12を駆動する維持回復モータ、各種のソレノイド類を駆動するソレノイド類駆動部、電磁クラッチ類を駆動するクラッチ駆動部等を備えているが図示を省略している。
制御部40は、主制御部41、外部I/F42、ヘッド駆動制御部43、主走査駆動部44、副走査駆動部45、給紙駆動部46、排紙駆動部47及びスキャナ制御部48等を備えている。
主制御部41は、CPU(Central Processing Unit )51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)54、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)55及びFPGA(Field Programmable Gate Array)56等を搭載している。
主制御部41は、ROM52内に記録装置1としての基本プログラム及び本発明のインク滴の着弾位置ずれを調整する記録プログラム等のプログラム及び必要なデータが格納されている。主制御部41は、CPU51が、ROM52内のプログラムに基づいて、RAM53をワークメモリとして利用して、記録装置1の各部を制御して、記録装置1としての基本処理を実行するとともに、後述する本発明の位置ずれ調整処理を伴う記録処理を実行する。
NVRAM(記憶手段)54は、記録装置1の電源がオフの場合にも記憶しておくべきデータがCPU51の制御下で格納され、また、読み出される。特に、NVRAM54は、後述するように、温度センサ32の検出する所定温度毎に、該温度とリニアエンコーダ21がキャリッジ6の速度として後述する目標速度近傍の速度であるパターン記録速度を検出したときの該キャリッジ6の位置とを対応させた調整データテーブル(温度ー位置データ)Tbを記憶する。
ASIC55は、画像データに対する各種信号処理、並び替え等の画像処理を行ない、FPGA56は、記録装置1全体を制御するための入出力信号を処理する。
すなわち、記録装置1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像の位置ずれ調整処理を伴う記録方法を実行する記録プログラムを読み込んでROM52等に導入することで、後述する形成画像の位置ずれ調整(補正)を正確に行う記録方法を実行する記録装置として構築されている。この記録プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
なお、本実施例では、CPU51が主に画像位置ずれ調整を伴う記録処理を行うが、記録処理の一部または全ての処理をFPGA56やASIC55等のLSI(Large Scale Integration )が行ってもよい。また、以下の説明では、これらを含む主制御部41が位置ずれ調整処理を伴う記録処理を行うものとして説明する。
外部I/F42は、LAN(Local Area Network)等のネットワークや専用線等の通信線によって他の機器と主制御部41との通信のインターフェイスを行ない、外部装置からのデータを主制御部41に送出する。また、外部I/F42は、主制御部41が生成したデータを外部装置に出力する。
ヘッド駆動制御部43は、記録ヘッド20y〜20kそれぞれのインク滴吐出の有無、吐出する場合のインク滴吐出タイミング及び吐出量を制御して、記録ヘッド20y〜20kによる用紙P上への画像の記録を制御する。ヘッド駆動制御部43は、記録ヘッド20y〜20kを駆動制御するためのヘッドデータ生成配列変換用ASIC(ヘッドドライバ)を有し、印刷データ(ディザ処理等が施されたドットデータ)に基づいて、インク滴の有無とインク滴の大きさを示す駆動信号を生成して、記録ヘッド20y〜20kに供給する。
記録ヘッド20y〜20kは、各記録ヘッド20y、20m、20c、20kのノズル毎にスイッチを有しており、駆動信号に基づいて該スイッチをオン/オフすることで、印刷データにより指定される用紙Pの位置に指定されるサイズのインク滴を着弾させる。なお、ヘッド駆動制御部43のヘッドドライバは、記録ヘッド20y〜20k側に設けられていてもよいし、ヘッド駆動制御部43と記録ヘッド20y〜20kが一体構成となっていてもよい。また、ヘッド駆動制御部43は、記録ヘッド20y〜20kの駆動を制御して、画像として後述する調整パターンTを用紙Pに記録させる。
主走査駆動部44は、主制御部41の制御下で、キャリッジ6を主走査方向に移動走査する主走査モータ10を駆動する。したがって、主走査駆動部44及び主走査モータ10等は、全体として、移動手段として機能している。
主制御部41には、エンコーダシート15を読み取るリニアエンコーダ21からの読取結果信号が入力され、主制御部41は、この読取結果信号に基づいて、キャリッジ6の主走査方向の位置、移動速度を検出する。そして、主制御部41は、主走査駆動部44を介して主走査モータ10を駆動制御することで、キャリッジ6を主走査方向に意図する位置へ往復移動させる。したがって、リニアエンコーダ21及びエンコーダシート15は、全体として、キャリッジ6の移動速度を検出する速度検出処理を行う速度検出手段として機能している。
副走査駆動部45は、CPU51の制御下で、用紙Pを搬送する副走査モータ62を駆動する。
主制御部41には、副走査モータ62の回転を検出するロータリエンコーダ61からの検出信号(パルス)が入力される。主制御部41は、この検出信号に基づいて用紙Pの副走査方向の移動量、すなわち、用紙搬送量を検出し、副走査駆動部45を介して副走査モータ62を駆動制御することで図示しない搬送ローラを介して用紙Pの搬送制御を行う。したがって、副走査駆動部45、副走査モータ62及び図示しない搬送ローラ等は、全体として、被記録媒体である用紙Pを主走査方向と直交する副走査方向にキャリッジ6との間のプラテン14上を搬送する搬送手段として機能している。
給紙駆動部46は、図示しない送給部から用紙Pを送給する給紙モータ63を駆動する。
排紙駆動部47は、排紙モータ64を駆動し、排紙モータ64は、印刷(画像形成)された用紙Pを図示しない排出トレイ上に排出する排出ローラを駆動する。なお、排紙駆動部47は、副走査駆動部45で代用してもよい。
スキャナ制御部48は、画像読取部65の駆動動作を制御する。画像読取部65は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor )を利用したイメージスキャナ等が用いられている。画像読取部65は、原稿を走査して、原稿の画像を所定の解像度で読み取って、スキャナ制御部48に出力する。
操作表示部66は、記録装置1に各種動作をさせるのに必要な各種キーを備えるとともに、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)やLED(Light Emitting Diode)等のランプを備えている。操作表示部66は、キーから、記録装置1に各種機能動作処理を行わせるための各種操作が行われると、操作内容を主制御部41に渡す。また、操作表示部66は、主制御部41から渡される表示情報、すなわち、キーから入力された命令内容や記録装置1からユーザに通知する各種情報を、ディスプレイに表示させる。特に、操作表示部66は、後述する位置ずれ調整処理を伴う記録処理に必要な各種設定操作、例えば、後述する調整パターンTの位置ズレの目指結果、すなわち、パターンの位置が入力操作される。したがって、操作表示部66は、被記録媒体である用紙Pに記録された調整パターンTの位置の目指結果が入力される入力手段であり、用紙Pに記録された調整パターンTの位置を取得するパターン位置取得手段として機能している。
そして、主制御部41は、所定の吐出タイミングにデータに応じて記録ヘッド20を駆動してノズルからインク滴(液滴)を吐出させて用紙P上の所定の印字領域(記録領域)内に画像を記録させる記録制御処理を実行し、記録制御手段として機能する。
また、主制御部41は、ヘッド駆動制御部43を介して記録ヘッド20を駆動して、用紙P上に調整パターンTを形成させる。主制御部41は、印字領域の両端部と小プラテン板14sの繋ぎ目部及び速度依存位置を、パターン形成位置として、調整パターンTを形成させ、速度依存位置を、キャリッジ6の移動速度に基づいて決定する。すなわち、主制御部41は、プラテン14上に用紙Pを位置させた状態で、小プラテン板14sの数に応じた主走査方向の所定位置(印字領域の両端部と小プラテン板14sの繋ぎ目部)及びリニアエンコーダ21及びエンコーダシート15からなる速度検出手段の検出するキャリッジ6の速度が所定のパターン記録速度である位置(速度依存位置)に、キャリッジ6を往復移動させながら記録制御手段としての主制御部41によって記録ヘッド20を駆動させて所定のパターンである調整パターンTを用紙Pに記録させるパターン記録制御処理を実行し、パターン記録制御手段として機能する。なお、調整パターンTの形成位置については、後で詳細に説明する。
主制御部41は、調整パターンTを形成させると、該調整パターンTを読取センサ31に読み取らせる。主制御部41は、調整パターンTを読取センサ31が読み取った結果に基づいてインク滴の用紙P上への着弾位置の着弾位置ずれ量を算出する処理を各調整パターンT毎に実行する。主制御部41は、記録ヘッド20のインク滴吐出タイミングを着弾位置ずれがなくなるように調整する位置ずれ調整処理を伴う記録処理を実行する。すなわち、主制御部41は、読取センサ31による調整パターンTの読取結果に基づいて、該調整パターンTの位置におけるノズルからの吐出タイミング及びパターン位置とパターン位置との間における該ノズルからの吐出タイミングを決定する決定処理を実行し、決定手段として機能する。
そして、主制御部41は、NVRAM54またはROM52に、例えば、図4に示すような調整パターンTの画像データを記憶している。主制御部41は、本実施例の記録装置1のように、位置ずれを読取センサ31で検出する場合には、図4(b)に示すような濃度パターンのうち、最も濃度の薄い「+2」のパターン(破線で囲まれているパターン)を、調整パターンTとして用いる。なお、図4において、図4(a)に示すラインパターンは、位置ずれを目視で読み取る場合に用いるのに適したパターンであり、目視の場合、特に、最もずれがない「+2」のパターンを用いることになる。
そして、主制御部41は、後述するように、調整パターンTを、プラテン14の両端部及び小プラテン板14sの繋ぎ目部に対応する位置上の用紙Pに、形成するようにキャリッジ6の移動制御及びヘッド駆動制御部43による記録ヘッド20の駆動制御を行う。主制御部41は、主走査方向にキャリッジ6を往復移動させて、往路と復路の両方で調整パターンTを形成する。主制御部41は、調整パターンTの形成を完了すると、キャリッジ6を主走査方向に移動させつつ、読取センサ31に調整パターンTを読み取らせ、読取信号を受け取る。主制御部41は、読取センサ31からの読取信号に基づいて、各調整パターンTの位置ずれを検出して、該位置ずれに基づいて、実際に画像を形成する際の主走査方向の各位置におけるインク滴の吐出タイミングを調整して画像の位置ずれ調整を伴う記録処理を行う。なお、この調整パターンTを利用した位置ずれ調整を伴う記録処理については、後で詳細に説明する。
また、主制御部41は、プラテン14上に用紙Pを位置させた状態で、小プラテン板14sの数に応じた主走査方向の所定位置及び速度検出手段であるリニアエンコーダ21の検出するキャリッジ6の速度に基づいた位置に、キャリッジ6を往復移動させながらヘッド駆動制御部43によって記録ヘッド20を駆動させてノズルからインク滴を吐出させて調整パターンTを記録させるパターン記録制御処理を行い、パターン記録制御手段として機能している。
そして、主制御部41は、画像の位置ずれ(着弾位置ずれ)を、記録ヘッド20y〜20kのインク滴の吐出タイミングを制御することで調整する。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の記録装置1は、主走査方向におけるインク滴の着弾位置ずれを正確に調整する。
本実施例の記録装置1は、シリアル型インク吐出方式の記録装置であり、記録装置1は、インク滴の着弾位置ずれを防止して画像品質を向上させるためには、印字領域(画像記録領域)において、キャリッジ6を等速移動する必要がある。一方、記録装置1は、生産性を向上させるためには、キャリッジ6の移動における加速領域を出来る限り短くする必要がある。その結果、印字領域において、等速にならない領域が発生し、着弾位置ずれが発生して画像品質の劣化につながる。そして、この印字領域において等速にならない領域は、記録装置毎にキャリッジ6とガイドロッド、特に、主ガイドロッド4との摺動負荷にばらつきがあることから、記録装置によって異なる。
すなわち、シリアル型インク吐出方式の記録装置は、図5(a)に示すように、記録装置によって、キャリッジの主走査位置におけるキャリッジ速度がことなる。例えば、図5(a)において、実線で示す記録装置のキャリッジ速度は、印字領域に入るときには、ほぼ目標速度に到達しているが、一点鎖線で示す記録装置のキャリッジ速度は、目標速度に到達しておらず、両装置のキャリッジ速度が異なっている。
そこで、従来においては、例えば、上記公報記載の従来技術において示したように、図5(b)に示すように、プラテンの端部位置と小プラテン板の繋ぎ目部位置に、調整パターンを形成する。図5(c)は、小プラテン板が、端部側から繋ぎ目側に向かって傾斜している場合が示されている。
そして、従来技術では、調整パターンの位置ずれを検出して、例えば、図5(d)に示すように、調整パターン位置での位置ずれを直線補正する印字タイミング(インク吐出タイミング)を設定して、着弾位置ずれ調整を行ない、画像の位置ずれを調整している。
ところが、図5(a)に一点鎖線で示した記録装置の場合、調整パターンを形成した部分では、位置ずれを調整することはできるが、図5(e)に示すように、キャリッジの速度に変動があると、調整パターン間における位置ずれ(印字ずれ)を調整することができず、画像品質が劣化する。
上記従来技術を、本実施例の記録装置1に適用した場合の問題点について、図6〜図14に基づいて詳細に説明する。いま、印字領域の左端部側におけるキャリッジ6の移動速度が、図6(a)に示すように変化するものとする。そして、従来技術を用いて、この左端側における印字タイミングを調整するために、図6において、印字領域左端位置Aと、プラテン14の繋ぎ目部の位置Bと、に調整パターンTを形成する。なお、図6に示す位置Cは、目標速度に到達前の位置とする。そして、記録装置1は、各位置A、Bの調整パターンTの読取センサ31による読取結果の位置ずれ量に基づいて、印字タイミングを図6(b)に示すように、直線補正する。
すなわち、図7に示すように、記録装置1は、キャリッジ6の移動速度(キャリッジ速度)を、Vc、インク滴吐出速度を、Vjとしたとき、x0で示す印字開始位置で印字開始指示があったときに、キャリッジ6のノズルから吐出されたインク滴がxtに着弾する。図7において、tdは、印字開始位置から実際にインク滴が吐出されるまでの吐出遅延時間であり、記録装置1は、この吐出遅延時間tdを、適切に設定することで、着弾位置ずれを防止して、画像品質を向上させる。
そして、図6に示した各位置A、B、Cにおける、キャリッジ6の主走査位置P1、P2、P3、インク滴の着弾位置x1、x2、x3、飛翔時間t1、t2、t3、キャリッジ速度Vc1、Vc2、Vc3、ヘッド−紙間距離h1、h2、h3、吐出遅延時間td1、td2、td3及びインク滴吐出速度vjは、図8のように示される。各位置A、B、Cにおける着弾位置x1、x2、x3は、次式で求めることができる。
x1=Vc1×t1+Vc1×td1
t1=h1/Vj・・・(1)
x2=Vc2×t2+Vc2×td2
t2=h2/Vj・・・(2)
x3=Vc3×t3+Vc3×td3
t3=h3/Vj・・・(3)
そして、従来技術においては、位置Aと位置Bに形成した調整パターンTの読取結果の位置ずれに基づいて、吐出遅延時間td、すなわち、印字タイミングを図6(b)に示したように、次式(4)に基づいて直線補正する。
y−td2=(td2−td1)/(p2−p1)×(x−p2)・・・(4)
この直線補正したときの印字タイミングを示す直線が、位置C(p3、td3)を通過することになり、次式(5)が成立する。
td3ーtd2=(td2−td1)/(p2−p1)×(p3−p2)
td3=(td2−td1)/(p2−p1)×(p3−p2)+td2・・・(5)
したがって、式(3)と式(5)から位置Cの着弾位置(主走査位置)は、次式(6)で与えられる。
x3=Vc3×t3+Vc3×[(td2−td1)/(p2−p1)
×(p3−p2)+td2]
=Vc3[t3+(td2−td1)/(p2−p1)×(p3−p2)+td2]
・・・(6)
ここで、説明を明確化するために、td2=0、p1=0とすると、位置Cの主走査位置x3は、次式(7)で示される。
x3=Vc3[t3+(td1)×(1−p3/p2)]・・・(7)
上記式(7)から着弾位置x3と着弾位置x1との差分、または、着弾位置x3と着弾位置x2との差分が最も大きい位置が、着弾誤差が最も大きい位置になることが分かる。
そこで、着弾位置x3と着弾位置x1の絶対値を、式(1)と式(7)から求めると、次式(8)のようになる。
|x3−x1|=|Vc3[t3+(td1)(1−p3/p2)]
−Vc1(t1+td1)|・・・(8)
また、着弾位置x3と着弾位置x2の絶対値を、式(2)と式(7)から求めると、次式(9)のようになる。
|x3−x2|=|Vc3[t3+(td1)(1−p3/p2)]
−Vc2(t2)|・・・(9)
そして、式(8)及び式(9)において、着弾位置x3と着弾位置x1の差の絶対値、着弾位置x3と着弾位置x2の絶対値を大きくするためには、第1項を大きくする方法と第2項を小さくする方法がある。第1項を大きくするためには、Vc3を大きくするか、p3/p2を小さくし、第2項を小さくするためには、Vc3を小さくするか、p3/p2を大きくする。
これらの着弾位置x3と着弾位置x1の差の絶対値、着弾位置x3と着弾位置x2の絶対値を大きくする場合に、キャリッジ速度Vc3と主走査位置p3/p2のいずれを調整する方法が効果的であるかを、図9から図11に示す第1着弾誤差シミュレーションと図12から図14に示す第2着弾誤差シミュレーションを行って確認した。
まず、図9に示すようにキャリッジ速度Vcが主走査位置で変化するような場合について第1着弾誤差シミュレーションを行った。この場合、キャリッジ速度Vc1、Vc2、Vc3は、位置A、位置B、位置Cにおいて、図10に示すように、940[mm/s]、1016[mm/s]、1012[mm/s]、ヘッド−紙間距離h1、h2、h3が、1.6[mm]、1.2[mm]、1.4[mm]、インク滴吐出速度Vjが、7000[mm/s]である。
そして、主走査位置における主走査位置と着弾誤差を調べたところ、図14に示すように、主走査位置との関係において、着弾誤差が変化することが分かった。
すなわち、図11において、着弾誤差が最も大きいときの主走査位置は、位置Cの約8[cm]であり、図9において、位置Cとして示したキャリッジ速度Vc3が、目標速度である1016[mm/s]に近い約1012[mm/s]である。
また、図12に示すようにキャリッジ速度Vcが主走査位置で変化するような場合について第2着弾誤差シミュレーションを行った。この場合、キャリッジ速度Vc1、Vc2、Vc3は、位置A、位置B、位置Cにおいて、図13に示すように、980[mm/s]、1016[mm/s]、1017[mm/s]、ヘッド−紙間距離h1、h2、h3が、1.6[mm]、1.2[mm]、1.4[mm]、インク滴吐出速度Vjが、7000[mm/s]である。
そして、主走査位置における主走査位置と着弾誤差を調べたところ、図11に示すように、主走査位置との関係において、着弾誤差が変化することが分かった。
すなわち、図14おいて、着弾誤差が最も大きいときの主走査位置は、位置Cの約8[mm]であり、図12において、位置Cとして示したキャリッジ速度Vc3が、目標速度である1016[mm/s]に近い約1017[mm/s]のときである。
なお、上記シミュレーションにおいて、ヘッド−紙間距離h3は、ヘッド−紙間距離h1とh2の間で、直線的に変化するものとして求めた値である。
そして、第1着弾誤差シミュレーション及び第2着弾誤差シミュレーションにおいて、キャリッジ速度Vcが目標速度近くに上昇した主走査位置における着弾誤差が最も大きいこと、すなわち、キャリッジ速度Vcが着弾誤差により大きく影響することが判明した。
そこで、本実施例の記録装置1は、図15に示すように、プラテン14の印字領域内の端部位置Aと小プラテン板14sの繋ぎ目部分位置Bに、調整パターンTを形成するとともに、キャリッジ速度Vcが、大きく、等速の目標速度に到達する前の位置Cにも調整パターンTを形成する。
すなわち、CPU51は、予め設定されてROM52等に格納されている目標速度に対して、予め設定した追加パターン形成速度(パターン記録速度)にキャリッジ6が到達した位置を、追加パターン形成位置Cとして決定する。CPU51は、決定した主走査位置をROM52またはNVRAM54等に追加パターン形成位置Cとして格納する。
この追加パターン形成位置Cは、図15(a)に示すように、印字領域内であって、主走査方向に往復移動するキャリッジ6の移動速度であるキャリッジ速度Vcが上記追加パターン形成速度に到達した位置である。したがって、CPU51は、主走査方向の往路側、例えば、図15(a)に示すプラテン14の左端部側と、復路側であるプラテン14の右端側とに追加パターン形成位置Cを決定して、ROM52等に格納する。そして、この追加パターン形成位置Cは、通常、例えば、図15(b)、(c)に示すように、往路側と復路側の1枚目の小プラテン板14s上であって、1枚目と2枚目の小プラテン板14sの繋ぎ目位置Bと端部位置Aとの間に位置する。
記録装置1は、上記印字領域内のプラテン14の両端部位置A、小プラテン板14sの繋ぎ目部分位置B及びキャリッジ6の速度が所定の追加パターン形成速度となった位置である追加パターン形成位置Cに、調整パターンTを形成する。
そして、CPU51は、所定の位置ずれ調整タイミングに、図16に示すように位置ずれ調整処理を実行する。すなわち、CPU51は、位置ずれ調整タイミングになると、位置ずれ調整動作モードに移行して、副走査駆動部45を介して副走査モータ62を駆動させて、ロータリエンコーダ61からの信号に基づいて、用紙Pをキャリッジ6の下方のプラテン14上における規定の位置まで搬送させる。CPU51は、その後、主走査駆動部44を介して主走査モータ10を駆動させ、キャリッジ6を主走査方向への移動を開始し、少なくとも1往復移動させる(ステップS101)。
CPU51は、リニアエンコーダ21からの信号に基づいて、キャリッジ6が予め設定されている印字領域に入ったかチェックする(ステップS102)。CPU51は、ステップS102で、印字領域に入っていないと(ステップS102で、NOのとき)、キャリッジ6の移動を継続させて、印字領域に入ったかのチェックを繰り返す(ステップS102)。
ステップS102で、キャリッジ6が印字領域に入ると(ステップS102で、YESのとき)、CPU51は、予め設定されている印字領域入口端部位置Aに調整パターンTを形成する(ステップS103)。すなわち、CPU51は、印字領域入口端部位置Aにおいて、ヘッド駆動制御部43を介して記録ヘッド20を駆動させて、ノズルからインク滴を吐出させ、調整パターンTを形成させる。CPU51は、このタイミングで、例えば、図15に示す位置Aを印字領域入口端部位置として、調整パターンTを形成させる。
CPU51は、印字領域入口端部位置(位置A)に調整パターンTを形成すると、リニアエンコーダ21からの信号に基づいて、印字領域内であって、キャリッジ6が目標速度に到達したかチェックする(ステップS104)。
ステップS104で、目標速度に到達していないとき(ステップS104で、NOのとき)、CPU51は、リニアエンコーダ21からの信号に基づいて、キャリッジ速度Vcが追加パターン形成速度となった位置で調整パターンTを形成する(ステップS105)。すなわち、CPU51は、キャリッジ速度Vcが追加パターン形成速度になった位置を、例えば、図15に示した位置Cを、追加パターン形成位置として、その追加パターン形成位置Cに調整パターンTを形成する。なお、この追加パターン形成位置Cは、上述のように、リニアエンコーダ21からの信号に基づいて、CPU51が、キャリッジ速度Vcを監視しつつ追加パターン形成速度になった位置を追加パターン形成位置Cとして調整パターンTを形成する場合に限るものではない。例えば、CPU51は、前もって、キャリッジ速度Vcが追加パターン形成速度になった主走査位置を取得して、ROM52またはNVRAM54等に追加パターン形成位置Cとして記憶し、この記憶した追加パターン形成位置Cに基づいて調整パターンTを形成してもよい。この場合、CPU51は、位置ずれ調整処理に入ると、ROM52等から追加パターン形成位置Cを読み出す。CPU51は、リニアエンコーダ21の信号に基づいて、キャリッジ6の位置を判断し、キャリッジ6が追加パターン形成位置Cへ移動すると、ヘッド駆動制御部43を介して記録ヘッド20を駆動して調整パターンTを形成する。
次に、CPU51は、形成すべき全ての調整パターンTの形成を完了したかチェックし(ステップS106)、全ての調整パターンTの形成を完了していないと(ステップS106で、NOのとき)、ステップS104に戻る。
ステップS104で、目標速度に到達していると(ステップS104で、YESのとき)、CPU51は、小プラテン繋ぎ目部分かチェックする(ステップS107)。
ステップS107で、繋ぎ目部分であると(ステップS107で、YESのとき)、CPU51は、ヘッド駆動制御部43を介して記録ヘッド20を駆動して調整パターンTを形成する(ステップS108)。
CPU51は、調整パターンTの形成を行うと、ステップS106に移行して、上記同様に処理する(ステップS106、S104、S107、S108)。
ステップS107で、小プラテン繋ぎ目部分でないと(ステップS107で、NOのとき)、CPU51は、印字領域出口付近かチェックする(ステップS109)。
ステップS109で、印字領域出口付近でないと(ステップS109で、NOのとき)、CPU51は、ステップS106に移行して、上記同様に処理する(ステップS106、S104、S107〜S108)。
ステップS109で、印字領域出口付近であると(ステップS109で、YESのとき)、CPU51は、印字領域出口端部位置に調整パターンTを形成する(ステップS110)。すなわち、CPU51は、印字領域出口端部位置において、ヘッド駆動制御部43を介して記録ヘッド20を駆動させて、ノズルからインク滴を吐出させ、調整パターンTを形成させる。CPU51は、このタイミングで、例えば、印字領域出口側において、図15に示す位置Aと同様の位置を印字領域出口端部位置として、調整パターンTを形成させる。
CPU51は、印字領域出口端部位置に調整パターンTを形成すると、ステップS106に移行して、全調整パターン形成済みかチェックする。CPU51は、ステップS106で、全調整パターン形成済みであると判断すると(ステップS106で、YESのとき)、調整パターンTを読取センサ31で読み取らせて、読取結果に基づいて、印字タイミングの調整値を決定する(ステップS111)。CPU51は、この印字タイミングの調整値を、各調整パターンTを読み取った位置ずれ量を「0」にする調整値に決定するとともに、各調整パターンT間の位置ずれ量が直線的に変化するものとして調整値を決定し、決定した調整値をNVRAM54に格納する。
例えば、CPU51は、図17(a)に示すように、位置A、位置B、位置Cにおける位置ずれ量に対して、印字タイミングの調整を、行うとともに、各位置A、B、C間の印字タイミングを直線補正する。このように、位置Aと位置Bだけでなく、位置Cにも調整パターンTを形成して、位置ずれ量を抑制して、印字タイミングを調整すると、図17(b)に示すように、印字ずれを、全ての主走査位置において、低く抑制することができるとともに、均一にすることができる。
なお、記録装置1は、上記位置Cへの調整パターンTの形成及び該位置Cの調整パターンTに基づく位置ずれ調整については、印字領域に入ったときのキャリッジ6のキャリッジ速度Vcによっては、省略してもよい。
すなわち、この場合、印字領域入口端部位置Aには、調整パターンTが形成され、印字領域に入ったときのキャリッジ6のキャリッジ速度Vcが、目標速度に近いときには、速やかに目標速度でキャリッジ6が移動する。したがって、位置Cの調整パターンTを省略しても、位置Aと位置Bの調整パターンTに基づいて、適切に位置ずれ調整を行うことができる。
さらに、キャリッジ6の主ガイドロッド4との摺動負荷は、温度によって変化するため、温度センサ32によってキャリッジ6周辺の環境温度を測定して、調整パターンTの形成位置を追加または追加パターン形成位置Cを変更して、位置ずれ調整処理を行ってもよい。
すなわち、キャリッジ6は、図18に示すように、主ガイドロッド4に、軸受6cを介して摺動可能に支持されており、主ガイドロッド4の軸方向である主走査方向に移動する。そして、記録装置1は、周囲温度が低温になると、モールドが収縮して軸受6cの主ガイドロッド4への締め付けが強くなり、キャリッジ6が主ガイドロッド4に沿って摺動する際の摺動負荷が増加する。その結果、図19に示すように、常温時には、実線で示すようにキャリッジ速度Vcが変化していたのが、低温になると、例えば、一点鎖線で示すように、キャリッジ速度Vcが目標速度に到達するまでの時間が長くかかるようになる。なお、図19(a)は、環境温度におけるキャリッジ速度Vcの変化を主走査位置との関係で示しており、図19(b)は、プラテン14上の用紙Pに形成する調整パターンTの温度における位置変化を示す平面図である。また、図19(c)は、プラテン14上の用紙Pを示す側面図である。
そこで、記録装置1は、予め実験等によって、温度センサ32の検出する環境温度、キャリッジ速度Vcが予め設定されている上記追加パターン形成速度に到達した追加パターン形成位置C及び印字タイミング調整値である吐出遅延時間tdを求める。記録装置1は、求めた環境温度、追加パターン形成位置C及び吐出遅延時間tdを、例えば、図20に示すような調整データテーブルTbとしてNVRAM54に格納する。なお、図20において、C1〜C6は、それぞれ環境温度が、「−5°C」〜「30°C]における追加パターン形成位置Cを示しており、tdc1〜tdc6は、各環境温度における設定吐出遅延時間tdを示している。
CPU51は、環境温度を考慮した位置ずれ調整処理を行う場合、基本的には、上記位置ずれ調整処理と同様であるが、追加の調整パターンTを形成する追加パターン形成位置Cを、読取センサ31の検出する環境温度に応じた位置とする。すなわち、CPU51は、位置ずれ調整処理において、追加の調整パターンTを形成する際に、温度センサ32の検出温度に基づいてNVRAM54の調整データテーブルTbから追加パターン形成位置Cを取得して、その位置Cに吐出遅延時間tdに従って調整パターンTを形成する。以降の動作処理は、上記位置ずれ調整処理と同様である。
このようにすると、環境温度に基づくキャリッジ6の摺動負荷の変化から生じるキャリッジ速度Vcの変化に応じた位置ずれ調整を行うことができ、より一層正確な位置ずれ調整を行うことができる。
また、記録装置1は、温度センサ32が検出する温度が、予め設定されている温度範囲を超えて、高温側または低温側に変化すると、上記温度に基づく位置ずれ調整処理を実行してもよい。このようにすると、温度変化によってキャリッジ6の摺動負荷が変化するときに、位置ずれ調整を行うことができ、常に、適切に位置ずれ調整を行って、画像品質を向上させることができる。
そして、上記調整パターンTを、プラテン14の両端部位置、繋ぎ目部分位置及び追加パターン形成位置において用紙P上に形成して位置ずれを検出して位置ずれ調整すると、用紙Pとキャリッジとの間隔に基づく位置ずれをも調整することができる。すなわち、記録装置1は、プラテン14が、複数の小プラテン板14sが主走査方向に配置されることで、各小プラテン板14sが主走査方向でキャリッジ6と近接したり離隔する傾斜(間隔変化)があると、この傾斜に起因する着弾位置ずれが発生する。記録装置1は、このような着弾位置ずれに対しても、上記位置ずれ調整処理で適切に調整することができる。また、このキャリッジ6と用紙Pとの間隔変化は、小プラテン板14sの傾きによるだけでなく、主ガイドロッド4のプラテン14に対して近接する方向と離隔する方向への湾曲によっても生じる。記録装置1は、このような着弾位置ずれに対しても、上記位置ずれ調整処理で適切に調整することができる。
なお、上記各実施例においては、プラテン14の端部位置と、目標速度到達後のプラテン繋ぎ目部分位置との間において、目標速度近傍位置の1箇所の位置のみを、追加パターン形成位置Cとして調整パターンTを形成している。この追加パターン形成位置Cは、1箇所に限るものではない。
また、上記説明では、記録装置1は、調整パターンTを読取センサ31が読み取る場合を主に取り上げて説明しているが、上述のように、人が目視で、調整パターンTの位置ずれを読み取って、読取結果を操作表示部66から入力操作してもよい。
このように、本実施例の記録装置1は、インク滴(液滴)を吐出する複数のノズルの形成されている記録ヘッド20を搭載するキャリッジ6と、キャリッジ6を主走査方向に移動させる主走査駆動部44及び主走査モータ10等の移動手段と、キャリッジ6の移動速度を検出するリニアエンコーダ21及びエンコーダシート15からなる速度検出手段と、キャリッジ6と対向する位置に複数の板状の小プラテン板(小プラテン)14sが主走査方向に複数並んで配設されているプラテン14と、用紙(被記録媒体)Pを主走査方向と直交する副走査方向にキャリッジ6との間のプラテン14上を搬送する副走査駆動部45、副走査モータ62及び図示しない搬送ローラ等からなる搬送手段と、所定の印字タイミング(吐出タイミング)にデータに応じて記録ヘッド20を駆動してノズルからインク滴を吐出させて用紙P上の所定の印字領域(記録領域)内に画像を記録させる主制御部(記録制御手段)41と、プラテン14上に用紙Pを位置させた状態で、小プラテン板14sの数に応じた主走査方向の所定位置及び前記速度検出手段の検出するキャリッジ6の速度が所定の目標速度近傍速度(パターン記録速度)である位置に、キャリッジ6を往復移動させながら前記記録制御手段によって記録ヘッド20を駆動させて所定のパターンである調整パターンTを用紙Pに記録させる主制御部(パターン記録制御手段)41と、用紙Pに記録された調整パターンTの位置を取得するパターン位置取得手段(操作表示部66、読取センサ31)と、パターン位置取得手段による調整パターンTの位置の取得結果に基づいて、該調整パターンTの位置におけるノズルからの吐出タイミング及びパターン位置とパターン位置との間における該ノズルからの吐出タイミングを決定する主制御部(決定手段)41と、を備えている。
したがって、小プラテン板14sの数に応じた主走査方向の所定位置だけでなく、キャリッジ6の速度が所定のパターン記録速度である位置にも調整パターンTを形成して、位置ずれ調整を行うことができる。その結果、複数の小プラテン板14sを繋ぎ合わせること、また、主ガイドロッド4が湾曲すること等によるキャリッジ6と用紙Pとの間隔変化等に起因する主走査方向におけるインク滴(液滴)の着弾位置ずれを正確に調整することができる。
また、本実施例の記録装置1は、インク滴(液滴)を吐出する複数のノズルの形成されている記録ヘッド20を搭載するキャリッジ6を主走査方向に移動させる移動処理ステップと、キャリッジ6の移動速度を検出する速度検出処理ステップと、キャリッジ6と対向する位置に複数の板状の小プラテン板14sが主走査方向に複数並んで配設されているプラテン14上であって、キャリッジ6との間を主走査方向と直交する副走査方向に用紙Pを搬送する搬送処理ステップと、所定の吐出タイミングにデータに応じて記録ヘッド20を駆動してノズルからインク滴を吐出させて用紙P上の所定の印字領域(記録領域)内に画像を記録させる記録制御処理ステップと、プラテン14上に用紙Pを位置させた状態で、小プラテン板14sの数に応じた主走査方向の所定位置及び前記速度検出処理ステップで検出されるキャリッジ6の速度が所定のパターン記録速度である位置に、キャリッジ6を往復移動させながら前記記録制御処理ステップで記録ヘッド20を駆動させて調整パターンTを用紙Pに記録させるパターン記録制御処理ステップと、用紙Pに記録された調整パターンTの位置を取得するパターン位置取得処理ステップと、前記パターン位置取得処理ステップでの調整パターンTの位置の取得結果に基づいて、該調整パターンTの位置におけるノズルからの前記吐出タイミング及びパターン位置とパターン位置との間における該ノズルからの該吐出タイミングを決定する決定処理ステップと、を有する記録方法を実行している。
したがって、小プラテン板14sの数に応じた主走査方向の所定位置だけでなく、キャリッジ6の速度が所定のパターン記録速度である位置にも調整パターンTを形成して、位置ずれ調整を行うことができる。その結果、複数の小プラテン板14sをつなぎ合わせること、また、主ガイドロッド4が湾曲すること等によるキャリッジ6と用紙Pとの間隔変化等に起因する主走査方向におけるインク滴(液滴)の着弾位置ずれを正確に調整することができる。
さらに、本実施例の記録装置1は、前記パターン位置取得手段が、用紙Pに記録された調整パターンTの位置の目指結果が入力される操作表示部(入力手段)66である。
したがって、人が調整パターンTの位置を目指してその結果を操作表示部66の操作を行うことで、位置ずれを取得することができ、安価にかつ容易に位置ずれを調整することができる。
また、本実施例の記録装置1は、前記パターン位置取得手段が、用紙Pに記録された調整パターンTを光学的に読み取る読取センサ(読取手段)31である。
したがって、調整パターンTの位置を容易かつ正確に取得することができ、容易かつ正確にに位置ずれを調整することができる。
さらに、本実施例の記録装置1は、前記パターン記録制御手段としての主制御部41が、小プラテン板14sの数に応じた主走査方向の位置として、該小プラテン板14sの繋ぎ目部に対応する位置及び印字領域(記録領域)の両端部位置を採用して調整パターンTを記録させる。
したがって、複数の小プラテン板14sが繋ぎ合わされることで、キャリッジ6と用紙Pとの間隔変化等に起因する主走査方向におけるインク滴(液滴)の着弾位置ずれを、より一層正確に調整することができる。
また、本実施例の記録装置1は、前記パターン記録制御手段としての主制御部41が、キャリッジ6の速度が前記パターン記録速度である位置として、印字領域(記録領域)内における画像記録時のキャリッジ6の目標速度の近くの速度であって、予め該パターン記録速度として設定されている速度を前記速度検出手段が検出した位置を採用して調整パターンTを記録させる。
したがって、キャリッジ速度Vcが位置ずれに最も大きく影響する速度の位置に調整パターンTを形成して位置ずれ調整することができ、着弾位置ずれを、より一層正確に調整することができる。
さらに、本実施例の記録装置1は、キャリッジ6近傍の温度を検出する温度センサ(温度検出手段)32を、さらに備え、前記パターン記録制御手段としての主制御部41が、温度センサ32が予め設定されている温度変化を検出すると、記録ヘッド20を駆動して調整パターンTを記録させ、前記決定手段としての主制御部41が、読取センサ31による調整パターンTの読取位置に基づいて吐出タイミングを決定する。
したがって、温度変化に起因するキャリッジ6の摺動負荷の変化によって生じるインク滴の着弾位置ずれ位置の変化に適切に対応して、位置ずれを調整することができ、インク滴(液滴)の着弾位置ずれをより一層正確に調整することができる。
また、本実施例の記録装置1は、温度センサ32の検出する所定温度毎に、該温度と速度検出手段がキャリッジ6の速度として前記パターン記録速度を検出したときの該キャリッジ6の位置とを対応させた調整データテーブル(温度−位置データ)Tbを記憶するNVRAM(記憶手段)54を、さらに備え、前記パターン記録制御手段としての主制御部41が、温度センサ32の検出する前記温度に基づいて調整データテーブルTbから前記位置を取得して、該位置に調整パターンTを記録させる。
したがって、温度変化に起因するキャリッジ6の摺動負荷の変化によって生じるインク滴の着弾位置ずれ位置の変化に適切かつ速やかに対応して、位置ずれを調整することができ、インク滴(液滴)の着弾位置ずれをより一層正確にかつ速やかに調整することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1 記録装置
2 本体筐体
2a、2b 側板
3 本体フレーム
4 主ガイドロッド
5 副ガイドロッド
6 キャリッジ
6a 連結片
6b ベルト保持部
6c 軸受
7 タイミングベルト
8 駆動プーリ
9 従動プーリ
10 主走査モータ
11 カートリッジ部
12 維持機構部
13 カバー
14 プラテン
14s 小プラテン板
15 エンコーダシート
20、20y、20m、20c、20k 記録ヘッド
21 リニアエンコーダ
31 読取センサ
32 温度センサ
40 制御部
41 主制御部
42 外部I/F
43 ヘッド駆動制御部
44 主走査駆動部
45 副走査駆動部
46 給紙駆動部
47 排紙駆動部
48 スキャナ制御部
51 CPU
52 ROM
53 RAM
54 NVRAM
55 ASIC
56 FPGA
61 ロータリエンコーダ
62 副走査モータ
63 給紙モータ
64 排紙モータ
65 画像読取部
66 操作表示部
P 用紙
T 調整パターン
特開2011−079296号公報

Claims (8)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルの形成されている記録ヘッドを搭載するキャリッジと、
    前記キャリッジを主走査方向に移動させる移動手段と、
    前記キャリッジの移動速度を検出する速度検出手段と、
    前記キャリッジと対向する位置に複数の板状の小プラテンが主走査方向に複数並んで配設されているプラテンと、
    被記録媒体を主走査方向と直交する副走査方向に前記キャリッジとの間の前記プラテン上を搬送する搬送手段と、
    所定の吐出タイミングにデータに応じて前記記録ヘッドを駆動して前記ノズルから液滴を吐出させて前記被記録媒体上の所定の記録領域内に画像を記録させる記録制御手段と、
    前記プラテン上に前記被記録媒体を位置させた状態で、前記小プラテンの数に応じた主走査方向の所定位置及び前記速度検出手段の検出する前記キャリッジの速度が所定のパターン記録速度である位置に、前記キャリッジを往復移動させながら前記記録制御手段によって前記記録ヘッドを駆動させて所定のパターンを該被記録媒体に記録させるパターン記録制御手段と、
    前記被記録媒体に記録された前記パターンの位置を取得するパターン位置取得手段と、
    前記パターン取得手段による前記パターンの位置の取得結果に基づいて、該パターンの位置における前記ノズルからの前記吐出タイミング及びパターン位置とパターン位置との間における該ノズルからの該吐出タイミングを決定する決定手段と、
    を備えていることを特徴とする記録装置。
  2. 前記パターン位置取得手段は、
    前記被記録媒体に記録された前記パターンの位置の目指結果が入力される入力手段であることを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  3. 前記パターン位置取得手段は、
    前記被記録媒体に記録された前記パターンを光学的に読み取る読取手段であることを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  4. 前記パターン記録制御手段は、
    前記小プラテンの数に応じた主走査方向の位置として、該小プラテンの繋ぎ目部に対応する位置及び前記記録領域の両端部位置を採用して前記パターンを記録させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の記録装置。
  5. 前記パターン記録制御手段は、
    前記キャリッジの速度が前記パターン記録速度である位置として、前記記録領域内における画像記録時の前記キャリッジの目標速度の近くの速度であって、予め該パターン記録速度として設定されている速度を前記速度検出手段が検出した位置を採用して前記パターンを記録させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の記録装置。
  6. 前記記録装置は、
    前記キャリッジ近傍の温度を検出する温度検出手段を、
    さらに備え、
    前記パターン記録制御手段は、
    前記温度検出手段が予め設定されている温度変化を検出すると、前記記録ヘッドを駆動して前記パターンを記録させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の記録装置。
  7. 前記記録装置は、
    前記温度検出手段の検出する所定温度毎に、該温度と前記速度検出手段が前記キャリッジの速度として前記パターン記録速度を検出したときの該キャリッジの位置とを対応させた温度−位置データを記憶する記憶手段を、
    さらに備え、
    前記パターン記録制御手段は、
    前記温度検出手段の検出する前記温度に基づいて前記温度−位置データから前記位置を取得して、該位置に前記パターンを記録させることを特徴とする請求項6記載の記録装置。
  8. 液滴を吐出する複数のノズルの形成されている記録ヘッドを搭載するキャリッジを主走査方向に移動させる移動処理ステップと、
    前記キャリッジの移動速度を検出する速度検出処理ステップと、
    前記キャリッジと対向する位置に複数の板状の小プラテンが主走査方向に複数並んで配設されているプラテン上であって、該キャリッジとの間を主走査方向と直交する副走査方向に被記録媒体を搬送する搬送処理ステップと、
    所定の吐出タイミングにデータに応じて前記記録ヘッドを駆動して前記ノズルから液滴を吐出させて前記被記録媒体上の所定の記録領域内に画像を記録させる記録制御処理ステップと、
    前記プラテン上に前記被記録媒体を位置させた状態で、前記小プラテンの数に応じた主走査方向の所定位置及び前記速度検出処理ステップで検出される前記キャリッジの速度が所定のパターン記録速度である位置に、前記キャリッジを往復移動させながら前記記録制御処理ステップで前記記録ヘッドを駆動させて所定のパターンを該被記録媒体に記録させるパターン記録制御処理ステップと、
    前記被記録媒体に記録された前記パターンの位置を取得するパターン位置取得処理ステップと、
    前記パターン位置取得処理ステップでの前記パターンの位置の取得結果に基づいて、該パターンの位置における前記ノズルからの前記吐出タイミング及びパターン位置とパターン位置との間における該ノズルからの該吐出タイミングを決定する決定処理ステップと、
    を有していることを特徴とする記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109501480A (zh) * 2018-10-31 2019-03-22 森大(深圳)技术有限公司 打印机异常检测和校正电路及打印机

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