JP2015215331A - 物理量センサ、および物理量センサの製造方法 - Google Patents

物理量センサ、および物理量センサの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄肉部に応力がかかり難く、製造容易な構成の物理量センサを提供する。
【解決手段】流量センサ1は、第1基板2と第2基板3を有する。第1基板2は、一端2aおよび他端2bを有すると共に第1面21および第2面22を有する支持基板20を備え、支持基板20の一端2aの側における第1面21に第1凹部21aが形成されたことにより薄肉とされた薄肉部22aを有する。第2基板3は、第3面31を有し、第2面22に対する法線の方向から見て、薄肉部22aを内包するように第3面31に形成された第2凹部31aを有し、第3面31が第1基板2の第1面21に接触させられつつ第1基板2に貼り合わされる。よって、第1基板2における薄肉部22aの周囲の部分は、膨張する際において、貫通孔23が形成された空間に膨張でき、第1基板2の薄肉部22aに応力が発生し難くなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、物理量センサ、および物理量センサの製造方法に関する。
従来、センシング部を備えるセンサチップが樹脂部材に貼り合わされると共に、センサチップの一面において該一面とは反対側の他面に凹部が形成されたことにより薄肉とされた薄肉部が形成され、被検出体の物理量を検出する物理量センサが用いられている。
このようなセンサの1つとして、従来、流体の流量を検出する流量センサが知られている。この種の流量センサとしては、特許文献1に記載のものが提案されている。この流量センサは、被検出体である流体の流量を検出するためのセンシング部を有し、センシング部を備えるセンサチップが樹脂部材に貼り合わされた構成とされている。センサチップの一面には、該一面とは反対側の他面に凹部が形成されたことにより薄肉とされた薄肉部が形成されている。この流量センサでは、センサチップの一面のうち薄肉部に形成されたセンシング部によって、薄肉部の上方を流れる流体の流量を検出する。具体的には、この流量センサでは、薄肉部の上方を流体が通ると、センシング部が検出する温度分布に変化が生じ、これによって生じるセンシング部の検出温度の温度差による抵抗値変化を電気信号として出力することで、流体の流量を検出する。
ここで、この流量センサでは、センサチップの凹部に流体が流れ込むことによる検出精度の低下を防止するために、上記の樹脂部材によってセンサチップの凹部が覆われた構成とされている。しかしながら、樹脂部材をセンサチップの他面の全面に(特に、薄肉部の周辺の部分に)接触する構成とした場合、樹脂とセンサチップとセンサチップを樹脂に固定する接着剤の線膨張係数の差異によって、周囲環境の温度が変化した際に歪が生じ、センサチップに発生する応力が大きくなる。この場合、ひいては、センサチップに形成された薄肉部にかかる応力が大きくなる。そして、センサチップに形成された薄肉部に応力が加えられて薄肉部が変形しまうと、流量センサのセンサ特性が変化して、流量センサの検出精度が低下してしまうこととなる。
そこで、この流量センサでは、センサチップのうち薄肉部の周辺の部分、すなわち凹部の周辺の部分と樹脂部材との間に隙間が空いた構成とされると共に、センサチップが該凹部の周辺の部分以外の部分において樹脂部材によって支持された構成とされている。すなわち、センサチップは、センサチップのうち薄肉部から見て該凹部の周辺の部分よりも遠い部分において樹脂部材によって支持された構成とされている。このように、この流量センサでは、センサチップがセンサチップのうち薄肉部から遠い部分で樹脂部材に固定された構成とされることで、センサチップの薄肉部に対して樹脂部材との関係で生じる応力がかかり難くなっている。
特開2010−160092号公報
上記したように、特許文献1に記載の流量センサでは、センサチップのうち凹部の周辺の部分と樹脂部材との間に隙間が空いた構成とされると共に、センサチップが該凹部の周辺の部分以外の部分が樹脂部材によって支持された構成とされている。このため、この流量センサでは、センサチップのうち凹部周辺の部分と樹脂部材との接触面積が小さくなって、薄肉部に応力がかかり難くなっている。ここで、上記の隙間に流体が浸入した場合、該隙間が広いと、該隙間を流れる流体が乱流となり易く、この流体が凹部内にまで回り込んだときに渦を生じさせ易い。そして、凹部内で渦が生じると、薄肉部に形成されたセンシング部が検出する温度分布を変化させてしまい、ひいては流量センサの検出精度を低下させてしまうこととなる。よって、この流量センサでは、浸入した流体が流量センサの検出精度を低下させ難い層流になり易くなるように、上記の隙間が狭い構成とされることが好ましい。しかしながら、該隙間を狭くしつつ樹脂部材にセンサチップを高精度に貼り付けることは容易ではなく、また、樹脂部材とセンサチップとを接着する接着剤が硬化するまでの時間、樹脂部材とセンサチップの位置関係を維持しなければならない。このように、この流量センサでは、製造が困難であるという欠点がある。
また、流量センサ以外の物理量センサ、例えば、被検出体の圧力を検出する圧力センサや被検出体の温度を検出する温度センサなどにおいても、同様の事情から同様の欠点が生じる。すなわち、圧力センサや温度センサなどにおいても、上記のようにセンサチップのうち凹部の周辺の部分と樹脂部材との間に隙間が空いた構成とした場合には、この隙間が広いと、隙間に異物(金属屑、有機物など)が入り込み、ひいてはセンシング部に付着して検出精度を低下させる等の問題が生じ得る。このため、圧力センサや温度センサなどにおいても、隙間が狭い構成とされることが好ましいが、隙間を狭くするには樹脂部材とセンサチップの位置関係を維持しなければならず、製造が困難となるということが欠点となる。
また、上記したように、特許文献1に記載の流量センサは、ウェハをカットして1枚単位とされたセンサチップに対して樹脂部材を貼り合わせることによって製造される。すなわち、この流量センサの製造においては、センサチップを製造する工程とセンサチップに対して樹脂部材を貼り合わせる工程という別個の製造工程において別個に加工する必要があり、製造工程が複雑となるという欠点もある。
本発明は上記点に鑑みて、凹部が形成されることにより薄肉とされた薄肉部を有し、薄肉部の表面にセンシング部が形成された物理量センサにおいて、薄肉部に応力がかかり難く、製造容易な構成を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、一端(2a)および一端とは反対側の他端(2b)を有すると共に第1面(21)および第1面とは反対側の第2面(22)を有する支持基板(20)を備え、支持基板の一端の側における第1面に第1凹部(21a)が形成されたことにより薄肉とされた薄肉部(22a)を有する構成とされた第1基板(2)と、薄肉部における第2面に形成され、被検出体の物理量を検出して電気信号として出力するセンシング部(7、9、7A、7B)とを有する物理量センサであって、以下の特徴を有する。すなわち、第3面(31)を有し、第2面に対する法線の方向から見て、薄肉部を内包するように第3面に形成された第2凹部(31a)を有すると共に、第3面が第1基板の第1面に接触させられつつ第1基板に貼り合わされた構成とされた第2基板(3)を有することを特徴とする。
このため、第1基板のうち薄肉部の周辺の部分と第2基板との間に隙間が空いた構成とされると共に、薄肉部の周辺の部分以外の部分において第2基板によって固定された構成とされる。よって、薄肉部の周辺の部分で固定された場合に比べて、薄肉部に対して第2基板との関係で生じる応力がかかり難くなる。これにより、薄肉部に応力が加えられて薄肉部が変形することによる物理量センサの検出精度の低下を抑制できる。
第1実施形態に係る流量センサ1の平面構成を示す図である。 図1に示す流量センサ1のII−II’断面構成を示す図である。 図1に示す流量センサ1の製造工程中のワークの断面構成を示した図である。 第2実施形態に係る流量センサ1の平面構成を示す図である。 図4に示す流量センサ1のV−V’断面構成を示す図である。 図4に示す流量センサ1の製造工程中のワークの断面構成を示した図である。 第3実施形態に係る流量センサ1の平面構成を示す図である。 図6に示す流量センサ1のVII−VII’断面構成を示す図である。 第4実施形態に係る流量センサ1の平面構成を示す図である。 図8に示す流量センサ1のX−X’断面構成を示す図である。 第5実施形態に係る流量センサ1の平面構成を示す図である。 図11に示す流量センサ1のXII−XII’断面構成を示す図である。 他の実施形態に係る圧力センサ1Aの平面構成を示す図である。 図13に示す圧力センサ1AのXIV−XIV’断面構成を示す図である。 他の実施形態に係る温度センサ1Bの平面構成を示す図である。 図15に示す温度センサ1BのXVI−XVI’断面構成を示す図である。 他の実施形態に係る流量センサ1の平面構成を示す図である。 図17に示す流量センサ1のXVIII−XVIII’断面構成を示す図である。 図17に示す流量センサ1のXIX−XIX’断面構成を示す図である。 別の他の実施形態に係る流量センサ1の平面構成を示す図である。 図19に示す流量センサ1のXIX−XIX’断面構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図1〜図12に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る物理量センサに相当する流量センサ1について図1〜図3を参照して説明する。流量センサ1は、流体の流量を検出する流量計であり、ここでは一例として熱式流量計とされている。流量センサ1は、用途が限定されるものではないが、例えば、自動車に搭載され自動車用エンジンの吸入空気量や排気量などを測定するエアフロメータ(熱式流量計)として用いられる。
図1、図2に示すように、流量センサ1は、流体の流量を検出するためのセンシング部7、9を有するセンサであって、第1基板2と、第2基板3と、電気回路部4と、リードフレーム5と、モールド樹脂6とを有する構成とされている。
図1、図2に示すように、第1基板2は、支持基板20を備えた構成とされている。支持基板20は、シリコン半導体などの半導体もしくはガラスなどで構成された板状のチップである。図1、図2に示すように、支持基板20は、一端2aおよび一端2aとは反対側の他端2bを有すると共に、一面21および一面21とは反対側の他面22を有する(以下、一面21を第1面21といい、他面22を第2面22という)。
図2に示すように、第1基板2の第2面22には、シリコン酸化膜16aが形成されている(以下、シリコン酸化膜16aを第1シリコン酸化膜16aという)。第1シリコン酸化膜16aは、プラズマCVDなどにより成膜される。
図2に示すように、第1基板2の一端2aの側における第1面21には、凹部21aが形成されている(以下、凹部21aを第1凹部21aという)。本実施形態に係る流量センサ1では、第1凹部21aが形成されていることにより、第1基板2の第2面22側には、薄肉とされた薄肉部22aが構成されている。具体的には、本実施形態では、第1凹部21aが形成されたことにより、支持基板20は、貫通した構成とされており、薄肉部22aは、第1シリコン酸化膜16aおよび後述する薄膜抵抗体7、8、9によって構成されている。なお、第1凹部21aは、異方性エッチングなどにより形成される。
図1、図2に示すように、第1基板2には、後述する第2凹部31aの内方の領域であって薄肉部22aの周囲の領域において、第1面21から第2面22まで貫通する貫通孔23が形成されている。貫通孔23が形成されていることにより、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2における薄肉部22aの周囲の部分のうち薄肉部22aと貫通孔23の間に挟まれた部分は、膨張する際において、貫通孔23が形成された空間に膨張できると共に、薄肉部22aに対して貫通孔23を挟んだ第1基板2と第2基板3が接合された面で生じる歪による応力が薄肉部22aに伝達されにくくなる。よって、本実施形態では、第1基板2における応力の発生が抑制され、ひいては第1基板2の薄肉部22aに応力が発生し難くなる。
図1に示すように、本実施形態では、貫通孔23は、第2面22に対する法線の方向(図1の紙面に対する法線の方向)から見て、第1直線23aと、第2直線23bと、第3直線23cとによってUの字状に構成されている。ここで、第2直線23bは、薄肉部22aを挟んで第1直線23aとは反対側に配置された直線である。なお、ここでは一例として、第2直線23bを、第1直線23aと平行な直線としているが、必ずしも、第2直線23bを、第1直線23aと平行な直線とする必要はない。また、第3直線23cは、第1直線23aと第2直線23bとを連結する直線である。
図1に示すように、本実施形態では、貫通孔23は、第2面22に対する法線の方向から見て、第1直線23aと第3直線23cとの連結部分、および、第2直線23bと第3直線23cとの連結部分が、それぞれ、直角に折れ曲がった構成とされている。
なお、図1に示すように、本実施形態では、貫通孔23は、第2面22に対する法線の方向から見て、第3直線23cが薄肉部22aを挟んで第1基板2の他端2bの反対側に配置された構成とされている。
また、図1、図2に示すように、第1基板2の第2面22には、アルミ、白金などの金属やイオン注入により部分的にドーピングされたシリコンなどで構成された3つの薄膜抵抗体7、8、9が形成されている。具体的には、図1に示すように、第1基板2の薄肉部22aにおける第2面22において、流体の流れの上流側に薄膜抵抗体7、下流側に薄膜抵抗体9が形成されており、薄膜抵抗体7と薄膜抵抗体9との間の中間位置に薄膜抵抗体8が形成されている。なお、図2に示すように、3つの薄膜抵抗体7、8、9は、第1シリコン酸化膜16aの上面に形成されている。
図1、図2に示すように、3つの薄膜抵抗体7〜9は、それぞれ、第2面22に配置された異なる電極対10(10a、10b)、11(11a、11b)、12(12a、12b)を介して、第1ボンディングワイヤ14により電気回路部4と電気的に接続される。3つの薄膜抵抗体7および9は、それぞれ、図示しないブリッジ回路の一部を構成しており、センシング部として構成されている。また、薄膜抵抗体8は、温度センサである2つの薄膜抵抗体7、9が検出する温度の差を大きくするためのヒータ(発熱体)として構成されている。なお、電極対10〜12は、金などで構成されている。
本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2の第2面22のうち薄肉部22aの上方を流体が通ると(図1、図2中の符号Y1を参照)、センシング部7、9が検出する温度分布が変化する。これにより、ヒータである薄膜抵抗体8よりも上流側に配置された薄膜抵抗体7が冷却されると共に、下流側に配置された薄膜抵抗体9がヒータ(薄膜抵抗体8)の熱によって加熱される。このとき、2つの温度センサ(薄膜抵抗体7、9)が検出する温度の温度差によって生じる抵抗値変化を電気信号として出力することで、流体の流量を検出する。
なお、上記したように、本実施形態に係る流量センサ1では、3つの薄膜抵抗体7〜9が第1基板2のうち熱容量の小さい部分である薄肉部22aの上まで延設されて、薄肉部22aの上方にて流体の流量を検出する構成とされている。このため、本実施形態に係る流量センサ1では、ヒータ(薄膜抵抗体8)が発する熱などの熱が薄肉部22aに篭り難くなり、流体の流量変化による熱応答性が良好であり、流量センサ1の検出感度が高くなる。
なお、図2に示すように、第1基板2は、他端2bの側において、リードフレーム5に対して、導電性あるいは電気絶縁性の接着剤13を介して接着されて固定されている。
本実施形態に係る流量センサ1では、流体が第1基板2の第2面22のうち薄肉部22aの上方において流れたときに(図1、図2中の符号Y1を参照)、2つの温度センサ(薄膜抵抗体7、9)の間に流体の流量に対応した温度差が生じる。これによって、ブリッジ回路の平衡が変化して電気的変化が生じることとなる。この流量センサ1では、この電気的変化を流体の流量に対応した電気信号として得ることで、第1基板2の第2面22のうち薄肉部22aの上方を流れる流体の流量を検出する。
第2基板3は、シリコン半導体などの半導体もしくはガラスなどで構成された板状のチップである。図2に示すように、第2基板3は、一面31を有する(以下、一面31を第3面31という)。第2基板3は、第3面31が第1基板2の第1面21に接触させられつつ第1基板2に貼り合わされている。
図1、図2に示すように、第3面31には、凹部31aが形成されている(以下、凹部31aを第2凹部31aという)。第2凹部31aは、第2面22に対する法線の方向(図1の紙面に対する法線の方向)から見て、薄肉部22aを内包するように第3面31に形成されている。
本流量センサ1では、第2凹部31aが形成されていることにより、第1基板2の第1面21における第1凹部21aの外側周辺の部分のうち第2凹部31aに対向する部分が、第2基板3の第3面31と接触せずに、第2凹部31aとの間に隙間が空いている。こうして、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2のうち薄肉部22aの周辺の部分と第2基板3との間に隙間が空いた構成とされると共に、薄肉部22aの周辺の部分以外の部分において第2基板3によって固定された構成とされている。このように、本流量センサ1では、第1基板2が第1基板2のうち薄肉部22aから遠い部分で第2基板3に固定されているため、薄肉部22aの周辺の部分で固定された場合に比べて、薄肉部22aに対して第2基板3との関係で生じる応力がかかり難くなる。これにより、本実施形態に係る流量センサ1では、薄肉部22aに応力が加えられて薄肉部22aが変形してしまって流量センサの検出精度を低下してしまうことが生じ難くなる。
なお、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2の第2面22に対する法線の方向における長さとしての第1基板2の厚さおよび第2基板3の厚さを比較したときに、第2基板3が第1基板2よりも薄い構成とされている。このため、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2および第2基板3が温度変化により膨張、収縮するときに、第1基板2よりも第2基板3の方が変形し易く、すなわち第1基板2が変形し難くなる。したがって、さらに薄肉部22aが変形し難くなる。
また、第1基板2の第1面21と第2基板3の第2凹部31aの底面との間の距離が100μm以下とされている。このため、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2の第1面21と第2基板3の第2凹部31aの底面との間に形成された空間が狭くなっている。したがって、該空間を流れる流体についてのレイノルズ数は小さくなり、本実施形態に係る流量センサ1では、流体が外部から貫通孔23に浸入して、ひいては第2基板3の第2凹部31aに浸入したとしても、浸入した流体は乱流ではなく層流となり易い。よって、該浸入した流体が第1凹部21aにまで回り込んだ場合においても、この流体が第1凹部21a内において渦を生じさせる事態とはなり難いため、流量センサ1の検出精度に与える影響は少なくなり易い。
電気回路部4は、センシング部7、9が検出して出力した電気信号について演算処理を実行する電気回路を有する回路チップである。電気回路部4は、後述する外部出力用接続端子5aに接続された第2ボンディングワイヤ15を介して外部と電気的に接続されており、これにより、電気回路部4によって演算処理された結果として得られる電気信号が外部へ出力される。電気回路部4は、例えば、2つの温度センサ(薄膜抵抗体7、9)が検出した電気信号が示す流量信号と、予め所定の流量が設定された設定流量信号とを比較する演算処理を行い、その結果としての電気信号を外部に出力する。図1、図2に示すように、電気回路部4は、リードフレーム5に搭載されて支持されている。
リードフレーム5は、Cuや42アロイなどの導電性に優れた金属よりなるもので、エッチングやプレスなどにより形成されたものである。図1、図2に示すように、リードフレーム5は、電気回路部4と外部との電気的接続のための外部出力用接続端子5aを有する。図1、図2に示すように、リードフレーム5は、第1基板2を積載した第2基板3、および、電気回路部4を搭載して支持している。
モールド樹脂6は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等によって構成され、金型を用いたトランスファーモールド法やコンプレッションモールド法により形成されたものである。
以上、本実施形態に係る流量センサ1の構成について説明した。次に、本実施形態に係る流量センサ1の製造方法について図3を参照して説明する。
流量センサ1は、基本的には、一般的なICの製造工程と同様の工程を経て製造される。すなわち、流量センサ1は、前工程(ウェハ(第1ウェハ200、第2ウェハ300)上にセンシング部7、9などの配線などを作り込む工程)と前工程を経て完成したウェハについてダイシング、マウントなどの加工等を行う後工程を経て製造される。したがって、ここでは本実施形態に係る流量センサ1の製造方法のうち特徴的部分のみを詳しく説明する。
本実施形態に係る流量センサ1の製造方法は、以下の第1〜3工程を有することを特徴とする。なお、第1、2工程は上記の前工程に含まれる工程であって、第3工程は上記の後工程に含まれる工程である。
第1工程では、図3(a)〜(g)各工程を経て、図3(g)に示す第1ウェハ200を用意する。すなわち、複数の流量センサ1の第1基板2を構成する部材として、一面201および一面201とは反対側の他面202を有する板状の第1ウェハ200を用意する。以下、一面201を第4面201、他面202を第5面202という。第1ウェハ200としては、半導体もしくはガラスなどで構成されたウェハを用意するが、ここでは、一例として、シリコン半導体で構成された第1ウェハ200を採用している。ここで、第4面201は第1基板2の第1面21に相当し、第5面202は第2面22に相当する。また、第1ウェハ200としては、複数の流量センサ1それぞれに対応した複数の第1凹部21aが第4面201に形成されたことで複数の流量センサ1それぞれに対応した複数の薄肉部22aを有する構成のウェハを用意する。また、第1ウェハ200としては、複数の流量センサ1それぞれに対応した複数の貫通孔23に対応して、第4面201から第5面202まで貫通する複数の貫通孔23を有する構成のウェハを用意する。
なお、この構成の第1ウェハ200は、例えば、以下の手順で製造することができる。まず、図3(a)に示すように、第1ウェハ200の第5面202において、第1シリコン酸化膜16aをプラズマCVDなどにより成膜し、第1シリコン酸化膜16aの上面に、複数の流量センサ1それぞれに対応した複数の薄膜抵抗体7〜9を配置する。具体的には、アルミ、白金などの金属やイオン注入により部分的にドーピングされたシリコンなどで構成された2つの薄膜抵抗体7、9を、複数の流量センサ1それぞれに対応した複数形成されるようにパターニングし、薄膜抵抗体8を同時にパターニングする。また、第1ウェハ200の第5面202において、複数の電極対10〜12を配置する。電極対10〜12は、それぞれ、金などで構成されるパッドである。また、第1ウェハ200の第4面201上に、プラズマCVDなどによりシリコン酸化膜16bを成膜して(以下、シリコン酸化膜16bを第2シリコン酸化膜16bという)、第2シリコン酸化膜16bのうち複数の第1凹部21aに対応する部分を除去する。
次に、図3(b)に示すように、第1ウェハ200の第5面202上に、薄膜抵抗体7、8、9および第1シリコン酸化膜16aを覆うように、フォトレジスト17を塗布する。次に、図3(c)に示すように、現像によりパターニングしてフォトレジスト17のうち複数の貫通孔23に対応する部分を除去する。次に、図3(d)に示すように、フォトレジスト17をマスクとして、ドライエッチングなどによって第1シリコン酸化膜16aのうち複数の貫通孔23に対応する部分を除去する。次に、図3(e)に示すように、アセトンなどの有機溶剤などによってフォトレジスト17を除去する。次に、図3(f)に示すように、第1シリコン酸化膜16aをマスクとしたドライエッチングなどによって、第1ウェハ200のうち貫通孔23となる部分を除去する。このとき、第4面201には第2シリコン酸化膜16bが成膜されているため、第5面202側から導入されたエッチングガスが貫通孔23を通って第4面201側に流れても、このエッチングガスの流れは第2シリコン酸化膜16bによって遮られる。よって、エッチングガスが第4面201側に回り込んでしまうことが抑制される。次に、図3(g)に示すように、第1ウェハ200をエッチングすることにより、第1ウェハ200の第4面201において、第1凹部21aとなる部分を除去した後、ドライエッチングなどによって、第2シリコン酸化膜16bを除去する。以上の手順で、第1ウェハ200を製造することができる。
また、第1工程では、図3(h)〜(j)各工程を経て、図3(j)に示す第2ウェハ300を用意する。すなわち、複数の流量センサ1の第2基板3を構成する部材として、一面301を有する板状の第2ウェハ300を用意する(以下、一面301を第6面301という)。第2ウェハ300としては、半導体もしくはガラスなどで構成されたウェハを用意するが、ここでは、一例として、シリコン半導体で構成された第2ウェハ300を採用している。
なお、この構成の第2ウェハ300は、例えば、以下の手順で製造することができる。まず、図3(h)に示すように、第2ウェハ300の第6面301上に、プラズマCVDなどによりシリコン酸化膜18を成膜する(以下、シリコン酸化膜18を第3シリコン酸化膜18という)。そして、第3シリコン酸化膜18のうち複数の第2凹部31aに対応する部分を除去する。次に、図3(i)に示すように、第3シリコン酸化膜18をマスクとしたドライエッチングなどによって、第2ウェハ300のうち第2凹部31aとなる部分を除去する。次に、図3(j)に示すように、ドライエッチングなどによって、第3シリコン酸化膜18を除去する。以上の手順で、第2ウェハ300を製造することができる。
このように第1工程を行い、第1工程の後の第2工程では、図3(k)に示すように、第6面301を第4面201に接触させつつ第1ウェハ200と第2ウェハ300とを貼り合わせる。このとき、第6面301に対する法線の方向から見て、複数の第2凹部31aそれぞれが、複数の薄肉部22aのうち対応する薄肉部22aおよび複数の貫通孔23のうち対応する貫通孔23を内方に含むように、第1ウェハ200と第2ウェハ300とを貼り合わせる。
このように第2工程を行い、第2工程の後に以下の第3工程を行う。第3工程では、まず、第1ウェハ200および第2ウェハ300が貼り合わされた構成のワークをダイシングして個片化することで、図3(k)に示すワークを複数得る。次に、これら複数のワークについて、それぞれ、接着剤13を介してリードフレーム5に接着する。また、電気回路部4をリードフレーム5に搭載する。また、第1ボンディングワイヤ14によって、3つの薄膜抵抗体7〜9を、それぞれ、第1ウェハ200の第5面202に配置された異なる電極対10〜12を介して、電気回路部4と電気的に接続する。そして、モールド樹脂6による封止を行う。
以上の工程を経て、複数の流量センサ1が完成する。以上説明した本製造方法では、半導体プロセスにおいて、特徴部分である第2凹部31aおよび貫通孔23をウェハ(第1、2ウェハ200、300)に形成して、流量センサ1を単一ウェハ上に作り上げる。このように、この流量センサ1の製造方法においては、半導体プロセスにおいて、特徴部分である第2凹部31aを第2ウェハ300に形成して、流量センサ1を単一ウェハ上に作り上げる製法技術によって製造することができる。このため、この流量センサ1の製造方法においては、半導体プロセスによって複数の流量センサ1について同時に加工を行うことが可能となる。
以上、本実施形態に係る流量センサ1の製造方法について説明した。次に、上記で説明した本実施形態に係る流量センサ1の構成および製造方法による作用効果について説明する。
上記で説明したように、本実施形態に係る流量センサ1は、流体の流量を検出して電気信号として出力するセンシング部7、9を有する流量センサであって、以下の特徴を有する構成とされた第1基板2および第2基板3を有する。すなわち、第1基板2は、一端2aおよび他端2bを有すると共に第1面21および第2面22を有する支持基板20を備え、支持基板20の一端2aの側における第1面21に第1凹部21aが形成されたことにより薄肉とされた薄肉部22aを有する。また、第2基板3は、第3面31を有し、第2面22に対する法線の方向から見て、薄肉部22aを内包するように第3面31に形成された第2凹部31aを有し、第3面31が第1基板2の第1面21に接触させられつつ第1基板2に貼り合わされている。
このため、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2のうち薄肉部22aの周辺の部分と第2基板3との間に隙間が空いた構成とされると共に、薄肉部22aの周辺の部分以外の部分において第2基板3によって固定された構成とされる。よって、薄肉部22aの周辺の部分で固定された場合に比べて、薄肉部22aに対して第2基板3との関係で生じる応力がかかり難くなる。これにより、本実施形態に係る流量センサ1では、薄肉部22aに応力が加えられて薄肉部22aが変形することによる流量センサ1の検出精度の低下を抑制できる。
また、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2において、第2面22に対する法線の方向から見て、第2凹部31aの内方の領域であって薄肉部22aの周囲の領域において、第1面21から第2面22まで貫通する貫通孔23が形成されている。
このため、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2における薄肉部22aの周囲の部分のうち薄肉部22aと貫通孔23の間に挟まれた部分は、膨張する際において、貫通孔23が形成された空間に膨張できると共に、薄肉部22aに対して貫通孔23を挟んだ第1基板2と第2基板3が接合された面で生じる歪による応力が薄肉部22aに伝達されにくくなる。よって、本実施形態では、第1基板2における応力の発生が抑制され、ひいては第1基板2の薄肉部22aに応力が発生し難くなる。
また、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2の第2面22に対する法線の方向における長さとしての第1基板2の厚さおよび第2基板3の厚さを比較したときに、第2基板3が第1基板2よりも薄い構成とされている。
このため、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2および第2基板3が温度変
化により膨張、収縮するときに、第1基板2よりも第2基板の方が変形し易く、すなわち
第1基板2が変形し難くなり、ひいては薄肉部22aが変形し難くなる。
また、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2の第1面21と第2基板3の第2凹部31aの底面との間の距離が100μm以下とされている。
このため、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2の第1面21と第2基板3の第2凹部31aの底面との間に形成された空間が狭くなっており、該空間を流れる流体についてのレイノルズ数は小さくなる。これにより、本実施形態に係る流量センサ1では、流体が外部から第2凹部31aに浸入した流体が層流となり易く、該浸入した流体が第1凹部21aにまで回り込んだ場合においても、流量センサ1の検出精度に与える影響が少なくなり易い。
上記で説明したように、本実施形態に係る流量センサ1の製造方法は、以下の第1工程および第2工程を有することを特徴とする。すなわち、第1工程では、まず、複数の流量センサ1の第1基板2を構成する部材として、第4面201および第4面201とは反対側の第5面202を有する板状の第1ウェハ200を用意する。第4面201は、第1基板2の第1面21に相当し、第5面202は第2面22に相当する。また、第1ウェハ200としては、複数の流量センサ1それぞれに対応した複数の第1凹部21aが第4面201に形成されたことで複数の流量センサ1それぞれに対応した複数の薄肉部22aを有する構成のウェハを用意する。また、第1ウェハ200としては、複数の流量センサ1それぞれに対応した複数の薄肉部22aに対応して、第4面201から第5面202まで貫通する複数の貫通孔23を有する構成のウェハを用意する。また、第1工程では、複数の流量センサ1の第2基板3を構成する部材として、第6面301を有する板状の第2ウェハ300を用意する。第1工程の後の第2工程では、第6面301を第4面201に接触させつつ第1ウェハ200と第2ウェハ300とを貼り合わせる。このとき、第6面301に対する法線の方向から見て、複数の第2凹部31aそれぞれが、複数の第1凹部21aのうち対応する第1凹部21aおよび複数の貫通孔23のうち対応する貫通孔23を内方に含むように、第1ウェハ200と第2ウェハ300とを貼り合わせる。
このため、本実施形態に係る流量センサ1の製造においては、上記した従来技術のように複数の部材についてそれぞれ別個の製造工程において別個に加工することなく、同時に複数の流量センサ1を製造することができる。これにより、本実施形態に係る流量センサ1では、従来よりも製造工程を簡略化することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図4〜図6を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、貫通孔23の構成を変更したものである。その他については基本的には第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分のみについて説明する。
第1実施形態では、貫通孔23を、第1直線23aと第3直線23cとの連結部分、および、第2直線23bと第3直線23cとの連結部分が、それぞれ、直角に折れ曲がった構成としていた。しかしながら、図4、図5に示すように、本実施形態では、貫通孔23を、第1直線23aと第3直線23cとの連結部分、および、第2直線23bと第3直線23cとの連結部分が、それぞれ、鈍角に折れ曲がった部分を複数有する構成としている。
このため、本実施形態に係る流量センサ1では、第1実施形態の場合に比べて、第1直線23aと第3直線23cとの連結部分や、第2直線23bと第3直線23cとの連結部分に、応力が集中し難くなる。これによって、本実施形態に係る流量センサ1では、第1実施形態の場合に比べて、半導体プロセス中(例えば、ダイシング工程時)において、これら連結部分に応力が集中して該連結部分が割れてしまうなどの不具合が生じ難くなる。
なお、本実施形態では、図4、5に示すように、電気回路部4が第2基板3内に作製されている。なお、図4、図5では、センシング部である薄膜抵抗体7、9や、ヒータである薄肉抵抗体8や、第1シリコン酸化膜16aなどの電気的接続に関わるものの図示を省略してある。ここでは、電気回路部4と外部出力用接続端子5aに接続された第2ボンディングワイヤ15とを電気的に接続するための第1面21から第2面22まで貫通した貫通電極19を第1基板2に設けることで、電気回路部4と外部との電気的接続を可能としている。このような構成とすることにより、本実施形態に係る流量センサ1では、第1実施形態の場合に比べて、流量センサ1の小型化が可能となる。なお、図5に示すように、貫通電極19のうち電・BR>C回路部4に向けられた端部とは反対側の端部において電極19aが設けられており、この電極19aは電極10とボンディングワイヤ14によって電気的に接続されていると共に、外部出力用接続端子5Aとボンディングワイヤ15で電気的に接続されている。
以上、本実施形態に係る流量センサ1の構成について説明した。本実施形態に係る流量センサ1の製造方法について図6を参照して説明する。
第1実施形態の場合と同様、本実施形態に係る流量センサ1は、基本的には、一般的なICの製造工程と同様の工程を経て製造される。すなわち、流量センサ1は、上記した前工程および後工程を経て製造される。したがって、第1実施形態と同様、ここでは本実施形態に係る流量センサ1の製造方法のうち特徴的部分のみを詳しく説明する。
本実施形態に係る流量センサ1の製造方法は、以下の第1〜3工程を有することを特徴とする。なお、第1、2工程は上記の前工程に含まれる工程であって、第3工程は上記の後工程に含まれる工程である。
第1工程では、図6(a)〜(g)各工程を経て、図6(g)に示す第1ウェハ200を用意する。すなわち、複数の流量センサ1の第1基板2を構成する部材として、第4面201および第5面202を有する板状の第1ウェハ200を用意する。ここで、第1ウェハ200としては、複数の流量センサ1それぞれに対応した複数の貫通電極19に対応して、第4面201から第5面202まで貫通する複数の貫通電極19を有する構成のウェハを用意する。
なお、この構成の第1ウェハ200は、例えば、以下の手順で製造することができる。まず、図6(a)に示すように、第1ウェハ200の第5面202において、第1シリコン酸化膜16aをプラズマCVDなどにより成膜し、第1シリコン酸化膜16aの上面に、複数の流量センサ1それぞれに対応した複数の薄膜抵抗体7〜9を配置する。また、第1ウェハ200の第4面201上に、プラズマCVDなどにより第2シリコン酸化膜16bを成膜して、第2シリコン酸化膜16bのうち複数の第1凹部21aに対応する部分を除去する。次に、図6(b)に示すように、ドライエッチングなどによって第1シリコン酸化膜16aのうち複数の貫通電極19に対応する部分を除去する。次に、図6(c)に示すように、第1シリコン酸化膜16aをマスクとしたドライエッチングなどによって、第1ウェハ200のうち貫通電極19が形成される部分を除去する。次に、図6(d)に示すように、第1ウェハ200のうち貫通電極19が形成される部分として除去された部分に銅などの金属めっきによって貫通電極19を形成する。次に、図6(e)に示すように、電極10および電極19aを配置する。次に、図6(f)に示すように、ドライエッチングなどによって第1シリコン酸化膜16aのうち複数の貫通孔23に対応する部分を除去した後、第1シリコン酸化膜16aをマスクとしたドライエッチングなどによって、第1ウェハ200のうち貫通孔23となる部分を除去する。このとき、第1実施形態の場合と同様、第4面201には第2シリコン酸化膜16bが成膜されているため、エッチングガスが第4面201側に回り込んでしまうことが抑制される。次に、図6(g)に示すように、第1ウェハ200をエッチングすることにより、第1ウェハ200の第4面201において、第1凹部21aとなる部分を除去した後、ドライエッチングなどによって、第2シリコン酸化膜16bを除去する。以上の手順で、第1ウェハ200を製造することができる。
また、第1工程では、図6(h)、(i)各工程を経て、図6(i)に示す第2ウェハ300を用意する。すなわち、複数の流量センサ1の第2基板3を構成する部材として、第6面301を有する板状の第2ウェハ300を用意する。この第2ウェハ300は第1実施形態の場合と同様の方法で製造できるものであるため、ここでは第2ウェハ300の製造方法についての説明は省略する。
このように第1工程を行い、第1工程の後の第2工程では、第1実施形態の場合と同様、図6(j)に示すように、第6面301を第4面201に接触させつつ第1ウェハ200と第2ウェハ300とを貼り合わせる。
そして、第2工程の後に以下の第3工程を行う。第3工程は第1実施形態の場合と同様であるため、ここでは第3工程についての説明は省略する。
以上の工程を経て、複数の流量センサ1が完成する。以上説明した本製造方法では、第1実施形態と同様、半導体プロセスにおいて、第2凹部31aおよび貫通孔23をウェハ(第1、2ウェハ200、300)に形成して、流量センサ1を単一ウェハ上に作り上げる。このため、この流量センサ1の製造方法においては、半導体プロセスによって複数の流量センサ1について同時に加工を行うことが可能となる。特に、本実施形態における製造方法では、貫通電極19を、貫通孔23を形成する工程と同一の工程で形成することができる。よって、本製造方法では、効率的に、電気回路部4と外部との電気的接続を可能とするための貫通電極19が第1基板2に設けられた構成の流量センサ1を製造することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について図7、図8を参照して説明する。本実施形態は、第2実施形態に対して、貫通孔23の構成を変更したものである。その他については基本的には第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分のみについて説明する。
第2実施形態では、貫通孔23を、第1直線23aと第3直線23cとの連結部分、および、第2直線23bと第3直線23cとの連結部分が、それぞれ、折れ曲がった部分を複数有する構成としていた。しかしながら、図7、図8に示すように、本実施形態では、貫通孔23を、第1直線23aと第3直線23cとの連結部分、および、第2直線23bと第3直線23cとの連結部分が、それぞれ、曲線状に曲がった部分を有する構成とされている。なお、図7、図8では、センシング部である薄膜抵抗体7、9や、ヒータである薄肉抵抗体8や、第1シリコン酸化膜16a、電極対10〜12などの電気的接続に関わるものの図示を省略してある。
このため、本実施形態に係る流量センサ1では、第2実施形態の場合よりもさらに、第1直線23aと第3直線23cとの連結部分や、第2直線23bと第3直線23cとの連結部分に、応力が集中し難くなる。これによって、本実施形態に係る流量センサ1では、第2実施形態の場合に比べて、さらに、半導体プロセス中(例えば、ダイシング工程時)において、これら連結部分に応力が集中して該連結部分が割れてしまうなどの不具合が生じ難くなる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について図9、図10を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、貫通孔23の構成を変更したものである。その他については基本的には第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分のみについて説明する。
第1実施形態では、貫通孔23が、第3直線23cが薄肉部22aを挟んで第1基板2の他端2bの反対側に配置された構成とされていた。しかしながら、本実施形態では、図9、図10に示すように、貫通孔23が、第3直線23cが薄肉部22aを挟んで第1基板2の一端2aの反対側に配置された構成とされている。
このため、本実施形態では、第1基板2のうち他端2bの側の部分と第2基板3との関係で生じる応力(以下、他端起因応力という)は、貫通孔23の周囲を通って第1直線23aと第2直線23bの間の領域に回り込む経路で薄肉部22aに伝達することとなる。すなわち、他端起因応力は、図9の矢印Y2に示すような経路を通って伝達することとなる。したがって、本実施形態では、他端起因応力が薄肉部22aに到達するまでの伝達経路が、第1実施形態の場合と比べて、長距離となる。よって、本実施形態に係る流量センサ1では、他端起因応力が薄肉部22aに到達するまでに吸収され易くなり、ひいては、薄肉部22aへの応力集中が緩和され易い。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について図11、図12を参照して説明する。本実施形態は、第2実施形態に対して、貫通孔23を省略すると共に第2凹部31aの形状を変更したものである。その他については基本的には第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分のみについて説明する。
図11、図12に示すように、本実施形態に係る流量センサ1では、第2凹部31aが、第2面22に対する法線の方向から見て、第2基板3のうち一端2aの側の部分の全体を含むように形成されている。したがって、本実施形態では、第2基板3は、第2凹部31aが形成されたことにより、第3面31のうち一端2aの側の部分において第1面21と接触させられておらず、第3面31のうち他端2bの側の部分の少なくとも一部において第1面21と接触させられている。なお、図11、図12の例では、第2凹部31aは、第2基板3のうち、図11の上下方向における下端から上端まで繋がって形成されると共に、図11の左右方向における右端まで繋がって形成されている。
上記したように、本実施形態では、第2基板3は、第2凹部31aが形成されたことにより、第3面31のうち一端2aの側の部分において第1面21と接触させられておらず、第3面のうち他端2bの側の部分の少なくとも一部において第1面21と接触させられている。
このため、本実施形態に係る流量センサ1では、第1基板2のうち一端2aの側の部分と第2基板3との関係で応力が生じず、また、他端起因応力は第1基板2のうち一端2aの側の部分に伝達されない。よって、本実施形態に係る流量センサ1では、貫通孔23が形成されなくても、薄肉部22aへの応力集中が抑制される。なお、本実施形態に係る流量センサ1において貫通孔23が形成されていてもよい。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、第1〜4実施形態では、流量センサ1において、貫通孔23が形成された構成としていた。しかしながら、第1〜4実施形態に係る流量センサ1において、貫通孔23が形成されていない構成としてもよい。
また、第2、3、5実施形態では、電気回路部4が第2基板3内に作製されていたが、第1、4実施形態において、電気回路部4が第2基板3に作製された構成してもよい。
また、第1〜5実施形態では、薄肉部2を、第1シリコン酸化膜16aおよび薄膜抵抗体7、8、9によって構成していたが、薄肉部22aの構成は、この構成に限られない。例えば、第1〜4実施形態において、薄肉部2を、支持基板20の構成材料によって構成してもよい。
また、第1〜5実施形態では、図3(k)、図6(j)に示すように、製造工程において、第2、3シリコン酸化膜16b、18を除去して、第1基板2と第2基板3とを貼り合わせていた。しかしながら、第1〜5実施形態において、第2、3シリコン酸化膜16b、18を除去せずに残した構成としてもよい。この場合、第2シリコン酸化膜16bと第3シリコン酸化膜18とを接触(接着)させて、両酸化膜16b、18同士の接着力により第1基板2と第2基板3とを貼り合わせた構成の流量センサ1とすることができる。この場合、第1〜5実施形態の場合に比べて、製造工程が少なくなり、容易に流量センサ1を製造することができる。
また、第1〜5実施形態では、本発明を流量センサ1に適用した例を示したが、本発明を流量センサ以外の物理量センサに適用しても良い。
すなわち、例えば、図13、図14に示すように、本発明を圧力センサ1Aに適用しても良い。この圧力センサ1Aは、第1実施形態に係る流量センサ1において、基本構成を圧力センサに変更したものである。具体的には、流体の流量を検出するためのセンシング部7、9を、被検出体による圧力を検出するためのピエゾ抵抗等で構成されたセンシング部7Aに変更すると共に、圧力基準室を構成する凹部(図14中の符号21Aを参照)を有する第3基板20Aを第1基板2の他面22側に設けている。なお、この圧力センサ1Aでは、貫通孔23を形成していない。そして、この圧力センサ1Aにおいても、第1実施形態における流量センサ1と同様、薄肉部22aを内包するように第2基板3の第3面31に形成された第2凹部31aを形成している。そして、第2基板3の第2凹部31aの底面には、第2凹部31aの底面から第2基板3のうち第3面31と反対側の面32まで貫通する通気孔22Aが形成されている。この通気孔22Aは、被測定体である流体が流れ込むための入口である。この圧力センサ1Aは、被検出体である流体が通気孔22Aから第2基板3の第2凹部31a、第1基板2の第1凹部21aへと順に進入して、流体の圧力によって薄肉部22aに形成されたピエゾ抵抗が変化した場合に、その圧力に対応する電気信号を出力することで圧力を検出するものである。通気孔22Aは、微少サイズ(例えば、孔の直径が数μm〜数十μm)とされているため、この通気孔22Aには、従来技術(特許文献1に記載の流量センサ)の場合のように異物(金属屑、有機物など)が入り込むことは生じ難い。この通気孔22Aは、ドライエッチング等によって形成され得る。また、この圧力センサ1Aにおいても、第1実施形態における流量センサ1の場合と同様、薄肉部22aの周辺の部分で固定された場合に比べて、薄肉部22aに対して第2基板3との関係で生じる応力がかかり難くなる。
なお、第1基板2の周囲に配置されている部材(図13、図14中の符号30Aを参照)は、モールド樹脂6を金型成形した際にモールド樹脂6と一体に成形されたものである。この部材30Aは、金型成形時には第2基板3に密着するように成形されるが、ここでは、金型成形の後に、部材30Aを構成するモールド樹脂のうち第1基板2の周囲において第1基板2に接触していた部分が、レーザーが照射されたことにより除去されている。これにより、この流量センサ1では、図13に示すように、部材30Aと第1基板2の間に隙間31Aが形成され、この隙間31Aが形成されたことにより、部材30Aの少なくとも一部が第1基板2から離されている。
このように、この圧力センサ1Aでは、隙間31Aが形成されることで部材30Aの少なくとも一部が第1基板2から離されていることにより、部材30Aが第1基板2に密着している場合に比べて、薄肉部22aに対して部材30Aとの関係で生じる応力がかかり難くなる。なお、この部材30Aは、第1基板2を保護する部分として機能する。
また、同様に、図15、図16に示すように、本発明を温度センサ1Bに適用しても良い。この温度センサ1Bは、第1実施形態に係る流量センサ1において、基本構成を温度センサに変更したものである。具体的には、流体の流量を検出するためのセンシング部7、9を、被検出体の温度を検出するためのサーミスタで構成されたセンシング部7Bに変更すると共に、凹部(図16中の符号21Bを参照)を有する第3基板20Bを第1基板2の他面22側に設けている。そして、上記の圧力センサ1Aの場合と同様、第2基板3の第2凹部31aの底面には、第2凹部31aの底面から第2基板3のうち第3面31と反対側の面32まで貫通する通気孔22Bが形成されている。この温度センサ1Bは、被検出体である流体が通気孔22Bから第2基板3の第2凹部31a、第1基板2の第1凹部21aへと順に進入して、流体の温度によってサーミスタの電気抵抗が変化した場合に、その温度に対応する電気信号を出力することで圧力を検出するものである。この通気孔22Bは、被測定体である流体が流れ込むための入口である。通気孔22Bは、微少サイズ(例えば、孔の直径が数μm〜数十μm)とされているため、この通気孔22Bには、従来技術(特許文献1に記載の流量センサ)の場合のように異物(金属屑、有機物など)が入り込むことは生じ難い。この通気孔22Bは、ドライエッチング等によって形成され得る。また、この圧力センサ1Aにおいても、第1実施形態における流量センサ1の場合と同様、薄肉部22aの周辺の部分で固定された場合に比べて、薄肉部22aに対して第2基板3との関係で生じる応力がかかり難くなる。
なお、第1基板2の周囲に配置されている部材(図15、図16中の符号30Bを参照)は、モールド樹脂6を金型成形した際にモールド樹脂6と一体に成形されたものである。図15、図16に示すように、この温度センサ1Bにおいても、圧力センサ1Aの場合と同様、隙間31Bが形成されることで部材30Bの少なくとも一部が第1基板2から離されていることにより、部材30Bが第1基板2に密着している場合に比べて、薄肉部22aに対して部材30Bとの関係で生じる応力がかかり難くなる。なお、この部材30Bも、第1基板2を保護する部分として機能する。
また、第1〜5実施形態に係る流量センサ1において、図17、図18に示すように、測定対象である流体の流れを整えるための整流板30を設けても良い。この整流板30は、モールド樹脂で構成されると共に、第1基板2の周囲のうち、第1基板2の第2面22の方向におけるセンシング部7、9よりも流体の上流側およびセンシング部7、9よりも下流側において第1基板2に密着して配置されている。具体的には、この整流板30は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等によって構成され、金型を用いたトランスファーモールド法やコンプレッションモールド法により形成され得る。なお、第1実施形態において、第1基板2bの他端2b側の部分を封止するモールド樹脂6を成形する工程と同じ工程において、整流板30を構成するモールド樹脂を成形する、すなわち第1基板2bの他端2b側の部分を封止するモールド樹脂6と整流板30を構成するモールド樹脂とを一体成形することにより、製造工程の削減を図ることができる。
ここで、図17〜図19に示すように、この流量センサ1では、整流板30が第2基板3に密着して配置されているが、第1基板2には貫通孔23が形成されているため、整流板30の膨張収縮に起因する応力が第1基板2の薄肉部22aに伝達され難い。なお、図19に示すように、第1基板2が整流板30よりも図中上方向に突き出してしまうと流体の整流ができなくなるため、この流量センサ1では、整流板30の端部が第1基板2よりも図中上方向に突き出している。
なお、第1基板2の周囲のうち、第1基板2の第2面22の方向におけるセンシング部7、9よりも流体の上流側およびセンシング部7、9よりも下流側の一方にのみに整流板30を設けても良い。
また、整流板30を設けた流量センサ1において、図20、図21に示すように、整流板30を構成するモールド樹脂のうち第1基板2の周囲において第1基板2に接触していた部分を、レーザーを照射することにより除去しても良い。すなわち、流量センサ1において、整流板30を構成するモールド樹脂に対して第1基板2に整流板30と第1基板2の境界に沿ってレーザーを照射することにより第1基板2の周囲に位置するモールド樹脂を除去しても良い。この場合、この流量センサ1では、図20、図21に示すように、整流板30と第1基板2の間に隙間40が形成され、この隙間40が形成されたことにより、整流板30の少なくとも一部が第1基板2から離されている。なお、ここでは、整流板30は、モールド樹脂6と一体となっていることで固定されている。
このように、この流量センサ1では、隙間40が形成されることで整流板30の少なくとも一部が第1基板2から離されていることにより、整流板30が第1基板2に密着している場合に比べて、薄肉部22aに対して整流板30との関係で生じる応力がかかり難くなる。なお、この隙間40に流体が流れ込むことで流体の流れが阻害されることが懸念されるが、この隙間40はレーザーが照射されたことにより形成されるものであるため、この流量センサ1では、レーザーの経口等を調節するだけで、隙間40の幅を狭くすることができる。すなわち、隙間40の幅を狭くすることにより、隙間40に流体が流れ込むことで流体の流れが阻害される問題は生じ難くなる。
2 第1基板
21 第1面
21a 第1凹部
22 第2面
22a 薄肉部
23 貫通孔
3 第2基板
30 整流板
31 第3面
31a 第2凹部
200 第1ウェハ
300 第2ウェハ

Claims (15)

  1. 一端(2a)および前記一端とは反対側の他端(2b)を有すると共に第1面(21)および前記第1面とは反対側の第2面(22)を有する支持基板(20)を備え、前記支持基板の前記一端の側における前記第1面に第1凹部(21a)が形成されたことにより薄肉とされた薄肉部(22a)を有する構成とされた第1基板(2)と、
    第3面(31)を有し、前記第2面に対する法線の方向から見て、前記薄肉部を内包するように前記第3面に形成された第2凹部(31a)を有すると共に、前記第3面が前記第1基板の第1面に接触させられつつ前記第1基板に貼り合わされた構成とされた第2基板(3)と、
    前記薄肉部における前記第2面に形成され、被検出体の物理量を検出して電気信号として出力するセンシング部(7、9、7A、7B)と、を有することを特徴とする物理量センサ。
  2. 前記被検出体の物理量として流体の流量を検出する前記センシング部(7、9)を有することを特徴とする請求項1に記載の物理量センサ。
  3. 前記第1基板の周囲のうち前記第1基板の第2面の方向における前記流体の上流側および下流側のうち少なくとも一方において第1基板2に密着して配置され、前記流体の流れを整えるための整流板(30)を備えることを特徴とする請求項2に記載の物理量センサ。
  4. 前記第1基板2bの他端2b側の部分を封止するモールド樹脂(6)を有し、該モールド樹脂と前記整流板を構成する前記モールド樹脂が一体成形されていることを特徴とする請求項3に記載の物理量センサ。
  5. 前記第2面に対する法線の方向における長さとしての前記第1基板の厚さおよび前記第2基板の厚さを比較したときに、前記第2基板が前記第1基板よりも薄い構成とされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の物理量センサ。
  6. 前記第2基板は、前記第2凹部が形成されたことにより、前記第3面のうち前記一端の側の部分において前記第1面と接触させられておらず、前記第3面のうち前記他端の側の部分の少なくとも一部において前記第1面と接触させられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の物理量センサ。
  7. 前記第2基板内に作製された回路であり、前記センシング部が検出して出力した電気信号について演算処理を実行する電気回路を有する電気回路部(4)と、
    前記第1基板に設けられ、前記電気回路部と外部との電気的接続を可能とするための前記第1基板を前記第1面から前記第2面まで貫通した貫通電極(19)と、を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の物理量センサ。
  8. 前記第1基板には、前記第2面に対する法線の方向から見て、前記第2凹部の内方の領域であって前記薄肉部の周囲の領域において、前記第1面から前記第2面まで貫通する貫通孔(23)が形成されており、
    前記貫通孔は、前記薄肉部の周囲を部分的に囲む構成とされていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載の物理量センサ。
  9. 前記貫通孔は、前記第2面に対する法線の方向から見て、第1直線(23a)と、前記薄肉部を挟んで前記第1直線とは反対側に配置された第2直線(23b)と、前記第1直線と前記第2直線とを連結する第3直線(23c)と、によってUの字状に構成されており、
    前記第2面に対する法線の方向から見て、前記第1直線と前記第3直線との連結部分、および、前記第2直線と前記第3直線との連結部分が、それぞれ、鈍角に折れ曲がった部分を複数有する構成とされていることを特徴とする請求項8に記載の物理量センサ。
  10. 前記貫通孔は、前記第2面に対する法線の方向から見て、第1直線(23a)と、前記薄肉部を挟んで前記第1直線とは反対側に配置された第2直線(23b)と、前記第1直線と前記第2直線とを連結する第3直線(23c)と、によってUの字状に構成されており、
    前記第2面に対する法線の方向から見て、前記第1直線と前記第3直線との連結部分、および、前記第2直線と前記第3直線との連結部分が、それぞれ、曲線状に曲がった部分を有する構成とされていることを特徴とする請求項8に記載の物理量センサ。
  11. 前記貫通孔は、前記第2面に対する法線の方向から見て、第1直線(23a)と、前記薄肉部を挟んで前記第1直線とは反対側に配置された第2直線(23b)と、前記第1直線と前記第2直線とを連結する第3直線(23c)と、によってUの字状に構成されており、
    前記第1基板の前記第2面に対する法線の方向から見て、前記第3直線が、前記薄肉部を挟んで前記第1基板の一端の反対側に配置されていることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1つに記載の物理量センサ。
  12. 前記第1基板の第1面と前記第2基板の第2凹部の底面との間の距離が100μm以下とされていることを特徴とする請求項2ないし11のいずれか1つに記載の物理量センサ。
  13. 請求項1ないし12のいずれか1つに記載の物理量センサの製造方法であって、
    複数の前記物理量センサの前記第1基板を構成する部材として、第4面(201)および前記第4面とは反対側の第5面(202)を有する板状とされ、複数の前記物理量センサそれぞれに対応した複数の前記第1凹部が前記第4面に形成されたことにより複数の前記薄肉部を有する構成とされた第1ウェハ(200)を用意すると共に、複数の前記物理量センサの前記第2基板を構成する部材として、第6面(301)を有する板状とされ、複数の前記物理量センサそれぞれに対応した複数の前記第2凹部が前記第6面に形成された第2ウェハ(300)を用意する第1工程と、
    前記第1工程の後に、前記第6面に対する法線の方向から見て、前記複数の前記第2凹部それぞれが前記複数の前記第1凹部のうち対応する前記第1凹部を内方に含むように、前記第6面を前記第4面に接触させつつ前記第1ウェハと前記第2ウェハとを貼り合わせる第2工程と、を有することを特徴とする物理量センサの製造方法。
  14. 請求項8ないし11のいずれか1つに記載の物理量センサの製造方法であって、
    複数の前記物理量センサの前記第1基板を構成する部材として、第4面(201)および前記第4面とは反対側の第5面(202)を有する板状とされ、複数の前記物理量センサそれぞれに対応した複数の前記第1凹部が前記第4面に形成されたことで複数の前記物理量センサそれぞれに対応した複数の前記薄肉部を有し、複数の前記物理量センサそれぞれに対応した前記複数の前記薄肉部に対応して、前記第4面から前記第5面まで貫通する複数の貫通孔(23)を有する構成とされた第1ウェハ(200)を用意すると共に、複数の前記物理量センサの前記第2基板を構成する部材として、第6面(301)を有する板状とされ、複数の前記物理量センサそれぞれに対応した複数の前記第2凹部が前記第6面に形成された第2ウェハ(300)を用意する第1工程と、
    前記第1工程の後に、前記第6面に対する法線の方向から見て、前記複数の前記第2凹部それぞれが、前記複数の前記第1凹部のうち対応する前記第1凹部および前記複数の貫通孔のうち対応する前記貫通孔を内方に含むように、前記第6面を前記第4面に接触させつつ前記第1ウェハと前記第2ウェハとを貼り合わせる第2工程と、を有することを特徴とする物理量センサの製造方法。
  15. 請求項5に記載の物理量センサの製造方法であって、
    複数の前記物理量センサの前記第1基板を構成する部材として、第4面(201)および前記第4面とは反対側の第5面(202)を有する板状とされた第1ウェハ(200)を用意して、複数の前記物理量センサそれぞれに対応した複数の前記貫通電極を前記第1ウェハに形成すると共に複数の前記物理量センサそれぞれに対応した複数の前記第1凹部を前記第1ウェハに形成することにより、複数の前記貫通電極および複数の前記薄肉部を有する前記第1ウェハを用意すると共に、複数の前記物理量センサの前記第2基板を構成する部材として、第6面(301)を有する板状とされ、複数の前記物理量センサそれぞれに対応した複数の前記第2凹部が前記第6面に形成された第2ウェハ(300)を用意する第1工程と、
    前記第1工程の後に、前記第6面に対する法線の方向から見て、前記複数の前記第2凹部それぞれが前記複数の前記第1凹部のうち対応する前記第1凹部を内方に含むように、前記第6面を前記第4面に接触させつつ前記第1ウェハと前記第2ウェハとを貼り合わせる第2工程と、を有することを特徴とする物理量センサの製造方法。
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