JP2015214689A - 耐熱性微多孔フィルム及びその製造方法、非水電解液二次電池用セパレータ並びに非水電解液二次電池 - Google Patents

耐熱性微多孔フィルム及びその製造方法、非水電解液二次電池用セパレータ並びに非水電解液二次電池 Download PDF

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博士 多田
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Abstract

【課題】 本発明は、リチウムイオンなどのイオンの透過性、耐熱性及び機械的強度に優れた耐熱性微多孔フィルムの製造方法を提供する。【解決手段】 本発明の耐熱性微多孔フィルムは、合成樹脂と、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物とを押出機に供給して溶融混練することにより合成樹脂混合物を得た後、上記合成樹脂混合物を上記押出機の先端に取り付けたTダイから押出すことにより合成樹脂フィルムを得る押出工程と、上記押出工程で得られた合成樹脂フィルムを養生する養生工程と、上記養生工程後の合成樹脂フィルムを、少なくとも押出方向に延伸して合成樹脂微多孔フィルムを製造する延伸工程と、上記合成樹脂微多孔フィルムを加熱して収縮させるアニーリング工程と、上記アニーリング工程後の合成樹脂微多孔フィルムに活性エネルギー線を照射する照射工程とを含むことを特徴とする。【選択図】 なし

Description

本発明は、リチウムイオン電池等の非水電解液二次電池のセパレータに用いられる耐熱性微多孔フィルムの製造方法、耐熱性微多孔フィルム、非水電解液二次電池用セパレータ、及び非水電解液二次電池に関する。
従来から携帯用電子機器の電池としてリチウムイオン電池が用いられている。このリチウムイオン電池は、一般的に正極と、負極と、セパレータとを電解液中に配置することによって構成されている。正極は、アルミニウム箔の表面にコバルト酸リチウムまたはマンガン酸リチウムが塗布されることで形成される。負極は、銅箔の表面にカーボンが塗布されることで形成される。そして、セパレータは、正極と負極とを仕切るように配置され、電極間の電気的な短絡を防止している。
リチウムイオン電池の充電時には、正極からリチウムイオンが放出された負極内に移動する。一方、リチウムイオン電池の放電時には、負極からリチウムイオンが放出されて正極内に移動する。
セパレータとしては、絶縁性及びコスト性に優れることから、オレフィン系樹脂微多孔フィルムが用いられている。しかしながら、オレフィン系樹脂微多孔フィルムは、オレフィン系樹脂の融点付近で大きく熱収縮する。例えば、金属異物の混入によりセパレータが破損して電極間に短絡が生じた場合、ジュール熱の発生により電池温度が上昇し、これによりオレフィン系樹脂微多孔フィルムが熱収縮する。このオレフィン系樹脂微多孔フィルムの熱収縮によって、さらに短絡が進行して電池温度も更に上昇する。
近年、リチウムイオン電池には、高出力であると共に優れた安全性を確保できることが望まれている。したがって、セパレータにも耐熱性の向上が要望されている。
特許文献1には、電子線照射により処理され、100℃における熱機械分析(TMA)の値が、0%〜−1%であるリチウム二次電池用セパレータが開示されている。
また、特許文献2には、ポリエチレンまたはポリプロピレンからなる多孔質膜表面上の少なくとも一部に、ジビニルベンゼンまたはジビニルベンゼンとエチルビニルベンゼンからなる架橋構造体が保持されている多孔質膜が開示されている。この多孔質膜は、浄水分野、血液処理分野、空気浄化分野、食品工業分野などにおける分離膜として用いられている。
特開2003−22793号公報 特開平3−193125号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているように電子線照射による処理だけでは、得られるリチウムイオン二次電池用セパレータの耐熱性や機械的強度が不十分であるという問題点を有する。
また、特許文献2に開示されている技術をセパレータに単に適用した場合、セパレータを十分に架橋させることができず、セパレータに十分な耐熱性を付与することができない。
そこで、セパレータに十分な耐熱性を付与するために、セパレータに保持させるジビニルベンゼンの量を増加させた場合、セパレータ中の孔は、分離膜中の孔よりも極めて小さいことから、セパレータ中の孔が埋まってリチウムイオンの透過性が低下してしまう。このようなセパレータは、リチウムイオン電池に用いることができない。
本発明は、リチウムイオンなどのイオンの透過性、耐熱性及び機械的強度に優れた耐熱性微多孔フィルム及びその製造方法を提供する。さらに、本発明は、上記耐熱性微多孔フィルムを用いた非水電解液二次電池用セパレータ及び非水電解液二次電池を提供する。
本発明の耐熱性微多孔フィルムの製造方法は、合成樹脂と、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物とを押出機に供給して溶融混練することにより合成樹脂混合物を得た後、上記合成樹脂混合物を上記押出機の先端に取り付けたTダイから押出すことにより合成樹脂フィルムを得る押出工程と、
上記押出工程で得られた合成樹脂フィルムを養生する養生工程と、
上記養生工程後の合成樹脂フィルムを、少なくとも押出方向に延伸して合成樹脂微多孔フィルムを製造する延伸工程と、
上記合成樹脂微多孔フィルムを加熱して収縮させるアニーリング工程と、
上記アニーリング工程後の合成樹脂微多孔フィルムに活性エネルギー線を照射する照射工程と、
を含むことを特徴とする。
(押出工程)
本発明に用いられる合成樹脂フィルムは、合成樹脂混合物から製造され、合成樹脂混合物は、合成樹脂と、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物とを含んでいる。
合成樹脂としては、オレフィン系樹脂が好ましい。オレフィン系樹脂としては、エチレン系樹脂及びプロピレン系樹脂が好ましく、プロピレン系樹脂がより好ましい。
プロピレン系樹脂としては、例えば、ホモポリプロピレン、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体などが挙げられ、ホモポリプロピレンが好ましい。プロピレン系樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。また、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体のいずれであってもよい。プロピレンと他のオレフィンとの共重合体において、プロピレン成分の含有量は50重量%を超えていることが好ましい。
なお、プロピレンと共重合されるオレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−オレフィンなどが挙げられ、エチレンが好ましい。
ホモポリプロピレンの結晶性を示す指標として13C−NMR法で測定したアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が挙げられる。ホモポリプロピレンの13C−NMR法で測定したアイソタクチックペンタッド分率は、任意の連続する5つのプロピレン単位で構成された炭素−炭素結合により形成された主鎖に対して側鎖である5つのメチル基が全て同方向に位置している立体構造がホモポリプロピレンの分子鎖全体において占める割合をいう。
ホモポリプロピレンの13C−NMR法で測定したアイソタクチックペンタッド分率は、90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。アイソタクチックペンタッド分率を90%以上とすることにより、均一に微小孔部が形成された耐熱性微多孔フィルムを提供することができる。
合成樹脂の重量平均分子量は、25万〜50万が好ましく、28万〜48万がより好ましい。重量平均分子量が上記範囲内である合成樹脂によれば、製膜安定性に優れていると共に、微小孔部が均一に形成されている耐熱性微多孔フィルムを製造することができる。
合成樹脂の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、7.5〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。分子量分布が上記範囲内である合成樹脂によれば高い表面開口率を有していると共に、機械的強度にも優れている耐熱性微多孔フィルムを製造することができる。
ここで、合成樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によって測定されたポリスチレン換算した値である。具体的には、合成樹脂6〜7mgを採取し、採取した合成樹脂を試験管に供給した上で、試験管に、0.05重量%のBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)を含んでいるo−DCB(オルトジクロロベンゼン)溶液を加えて、合成樹脂濃度が1mg/mLとなるように希釈して希釈液を作製する。
溶解濾過装置を用いて145℃、回転数25rpmにて1時間に亘って上記希釈液を振とうさせて合成樹脂をo−DCB溶液に溶解させて測定試料とする。この測定試料を用いてGPC法によって合成樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量を測定することができる。
合成樹脂における重量平均分子量及び数平均分子量は、例えば、下記測定装置及び測定条件にて測定することができる。
測定装置 TOSOH社製 商品名「HTC−8121GPC/HT」
測定条件 カラム:TSKgelLGMHHR−H(20)HT×3本
TSKguardcolumn−HHR(30)HT×1本
移動相:o−DCB 1.0mL/分
サンプル濃度:1mg/mL
検出器:ブライス型屈折計
標準物質:ポリスチレン(TOSOH社製 分子量:500〜8420000)
溶出条件:145℃
SEC温度:145℃
合成樹脂の融点は、160〜170℃が好ましく、160〜165℃がより好ましい。融点が上記範囲内である合成樹脂によれば、製膜安定性に優れていると共に、高温下における機械的強度の低下が抑制されている耐熱性微多孔フィルムを製造することができる。なお、本発明において、合成樹脂の融点は、JIS K7121に準拠して示差走査熱量測定(DSC)によって測定された温度をいう。
合成樹脂のメルトフローレート(MFR)は、0.5〜10g/10分が好ましく、2〜7g/10分がより好ましい。MFRが上記範囲内である合成樹脂によれば、製膜安定性に優れていると共に、高温下における機械的強度の低下が抑制されている耐熱性微多孔フィルムを製造することができる。
なお、合成樹脂のメルトフローレート(MFR)は、JIS K7210に準拠して測定された値をいう。例えば、プロピレン系樹脂は、JIS K7210に準拠して温度230℃、荷重2.16kgf(21.18N)の条件下にて測定された値をいう。
合成樹脂と共に押出機にて溶融混練される、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物としては、活性エネルギー線の照射によってラジカル重合可能なラジカル重合性不飽和結合を含んでいる官能基を、1分子中に2個以上有していればよい。ラジカル重合可能なラジカル重合性不飽和結合を有する官能基としては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリロイル基やビニル基などが挙げられ、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
上記重合性化合物としては、多官能性アクリル系モノマー、ビニル基を有するビニル系オリゴマー、多官能性(メタ)アクリレート変性物、2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する樹枝状ポリマー、2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、及びトリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられ、多官能性アクリル系モノマー、多官能性(メタ)アクリレート変性物、2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する樹枝状ポリマー、及び、2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましく、多官能性アクリル系モノマーが好ましい。なお、重合性化合物は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル又はメタクリロイルを意味する。また、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
多官能性アクリル系モノマーは、ラジカル重合性官能基を1分子中に2個以上有していればよいが、ラジカル重合性官能基を1分子中に3個以上有している3官能以上の多官能性アクリル系モノマーが好ましく、3官能〜6官能の多官能性アクリル系モノマーがより好ましい。
多官能性アクリル系モノマーとしては、
1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイロキシプロピルジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、及びグリセリンジ(メタ)アクリレートなどの2官能の多官能性アクリル系モノマー;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、及びペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの3官能以上の多官能性アクリル系モノマー;
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、及びジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートなどの4官能の多官能性アクリル系モノマー;
ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどの5官能の多官能性アクリル系モノマー;
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの6官能の多官能性アクリル系モノマー;
などを例示することができる。
ビニル系オリゴマーとしては、特に限定されず、例えば、ポリブタジエン系オリゴマーなどを例示することができる。なお、ポリブタジエン系オリゴマーとは、ブタジエン骨格を有するオリゴマーを意味する。ポリブタジエン系オリゴマーは、単量体成分として、ブタジエン成分を含む重合体が挙げられる。ポリブタジエン系オリゴマーの単量体成分としては、1,2−ブタジエン成分、及び1,3−ブタジエン成分が挙げられる。なかでも、1,2−ブタジエン成分が好ましい。
ビニル系オリゴマーとしては、主鎖の両末端に水素原子を有するものであってもよく、また、末端の水素原子が、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ヒロドキシエチル基などのヒドロキシアルキル基によって置換されたものであっても構わない。また、ビニル系オリゴマーとしては、分子鎖の側鎖又は末端に、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、及びビニル基などラジカル重合性官能基を有するものであっても構わない。
ポリブタジエン系オリゴマーとしては、
ポリ(1,2−ブタジエン)オリゴマー、ポリ(1,3−ブタジエン)オリゴマーなどのポリブタジエンオリゴマー;
ブタジエン骨格に含まれる炭素−炭素二重結合の少なくとも一部がエポキシ化されることによって、分子内にエポキシ基が導入されたエポキシ化ポリブタジエンオリゴマー;
ブタジエン骨格を有し、且つ主鎖の側鎖又は末端に(メタ)アクリロイル基を有しているポリブタジエン(メタ)アクリレートオリゴマー;
などを例示することができる。
ポリブタジエン系オリゴマーは市販されている製品を用いることができる。ポリ(1,2−ブタジエン)オリゴマーとしては、日本曹達社製 商品名「B−1000」、「B−2000」及び「B−3000」などを例示することができる。主鎖の両末端にヒドロキシ基を有するポリブタジエンオリゴマーとしては、日本曹達社製 商品名「G−1000」、「G−2000」及び「G−3000」などを例示することができる。エポキシ化ポリブタジエンオリゴマーとしては、日本曹達社製 商品名「JP−100」及び「JP−200」などを例示することができる。ポリブタジエン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、日本曹達社製 商品名「TE−2000」、「EA−3000」及び「EMA−3000」などを例示することができる。
多官能性(メタ)アクリレート変性物は、ラジカル重合性官能基を1分子中に2個以上有していればよいが、ラジカル重合性官能基を1分子中に3個以上有している3官能以上の多官能性(メタ)アクリレート変性物が好ましく、ラジカル重合性官能基を1分子中に3〜6個有している3官能〜6官能の多官能性(メタ)アクリレート変性物がより好ましい。
多官能性(メタ)アクリレート変性物としては、多官能性(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性物、及び多官能性(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物が好ましく挙げられる。
多官能性(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性物は、好ましくは、多価アルコールとアルキレンオキサイドとの付加物を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得られる。また、多官能性(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物は、好ましくは、多価アルコールとカプロラクトンとの付加物を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得られる。
アルキレンオキサイド変性物及びカプロラクトン変性物における多価アルコールとしては、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、及びトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸などが挙げられる。
アルキレンオキサイド変性物におけるアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、イソプロピレンオキサイド、及びブチレンオキサイドなどが挙げられる。
カプロラクトン変性物におけるカプロラクトンとしては、ε−カプロラクトン、δ−カプロラクトン、及びγ−カプロラクトンなどが挙げられる。
多官能性(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性物において、アルキレンオキサイドの平均付加モル数は、ラジカル重合性官能基当たり、1モル以上であればよい。アルキレンオキサイドの平均付加モル数は、ラジカル重合性官能基当たり、1モル以上で且つ4モル以下が好ましく、1モル以上で且つ3モル以下がより好ましい。
3官能の多官能性(メタ)アクリレート変性物としては、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのプロピレンオキサイド変性物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのイソプロピレンオキサイド変性物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのブチレンオキサイド変性物、及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド変性物などのトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性物、並びにトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物;
グリセリルトリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性物、グリセリルトリ(メタ)アクリレートのプロピレンオキサイド変性物、グリセリルトリ(メタ)アクリレートのイソプロピレンオキサイド変性物、グリセリルトリ(メタ)アクリレートのブチレンオキサイド変性物、及びグリセリルトリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド変性物などのグリセリルトリ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性物、並びにグリセリルトリ(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物;
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートのプロピレンオキサイド変性物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートのイソプロピレンオキサイド変性物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートのブチレンオキサイド変性物、及びペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド変性物などのペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性物、並びにペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物;並びに、
トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートのエチレンオキサイド変性物、トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートのプロピレンオキサイド変性物、トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートのイソプロピレンオキサイド変性物、トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートのブチレンオキサイド変性物、及びトリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド変性物などのトリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートのアルキレンオキサイド変性物、並びにトリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートのカプロラクトン変性物、などが挙げられる。
4官能の多官能性(メタ)アクリレート変性物として、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性物、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのプロピレンオキサイド変性物、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのイソプロピレンオキサイド変性物、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのブチレンオキサイド変性物、及びペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド変性物などのペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性物、並びにペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物;並びに
ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性物、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートのプロピレンオキサイド変性物、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートのイソプロピレンオキサイド変性物、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートのブチレンオキサイド変性物、及びジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド変性物などのジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性物、並びにジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物、などが挙げられる。
5官能以上の多官能性(メタ)アクリレート変性物として、具体的には、
ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性物、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートのプロピレンオキサイド変性物、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートのイソプロピレンオキサイド変性物、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートのブチレンオキサイド変性物、及びジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド変性物などのジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートのアルキレンオキサイド変性物、並びにジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物、などが挙げられる。
多官能性(メタ)アクリレート変性物として、市販されている商品を用いることもできる。
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性物としては、サートマー社製の商品名「SR454」、「SR499」及び「SR502」、大阪有機化学社製の商品名「ビスコート#360」、並びにMiwon社製の商品名「Miramer M3130」、「Miramer M3160」及び「Miramer M3190」などが挙げられる。トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのプロピレンオキサイド変性物としては、サートマー社製の商品名「SR492」及び「CD501」、並びにMiwon社製の商品名「Miramer M360」などが挙げられる。トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのイソプロピレンオキサイド変性物としては、日本化薬社製の商品名「TPA−330」などが挙げられる。
グリセリルトリ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性物としては、新中村化学社製の商品名「A−GYL−3E」及び「A−GYL−9E」などが挙げられる。グリセリルトリ(メタ)アクリレートのプロピレンオキサイド変性物としては、サートマー社製の商品名「SR9020」及び「CD9021」などが挙げられる。グリセリルトリ(メタ)アクリレートのイソプロピレンオキサイド変性物としては、日本化薬社製の商品名「GPO−303」などが挙げられる。
トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートのカプロラクトン変性物としては、新中村化学社製の商品名「A−9300−1CL」、「A−9300−3CL」などが挙げられる。
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性物としては、Miwon社製の商品名「Miramer M4004」などが挙げられる。ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートのエチレンオキサイド変性物としては、新中村化学社製の商品名「AD−TMP−4E」などが挙げられる。
ジペンタエリスリトールポリアクリレートのエチレンオキサイド変性物としては、新中村化学社製の商品名「A−DPH−12E」などが挙げられる。ジペンタエリスリトールポリアクリレートのイソプロピレンオキサイド変性物としては、新中村化学社製の商品名「A−DPH−6P」などが挙げられる。
2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する樹枝状ポリマーとは、(メタ)アクリロイル基を配置した枝分子を放射状に組み立てた球状の巨大分子を意味する。
(メタ)アクリロイル基を有する樹枝状ポリマーとしては、2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するデンドリマー、及び2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するハイパーブランチポリマーが挙げられる。
2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するデンドリマーとは、2官能以上の(メタ)アクリレートを枝分子とし、(メタ)アクリレートを球状に集積することによって得られる球状高分子を意味する。
デンドリマーは、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有していればよいが、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有している3官能以上のデンドリマーが好ましく、1分子中に5〜20個の(メタ)アクリロイル基を有している多官能デンドリマーがより好ましい。
デンドリマーの重量平均分子量は、1000〜50000が好ましく、1500〜25000がより好ましい。デンドリマーの重量平均分子量を上記範囲内とすることによって、デンドリマー分子内の結合密度とデンドリマー分子同士の結合密度とが「密」と「粗」となり、これにより高い高度を有していると共に、適度な弾性及び伸度を有している皮膜層を形成することができる。
なお、デンドリマーの重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレンにより換算された値とする。
2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する樹枝状ポリマーとして、市販されている商品を用いることもできる。2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するデンドリマーとして、サートマー社製の商品名「CN2302」、「CN2303」及び「CN2304」、大阪有機化学社製の商品名「V1000」、「SUBARU−501」、及び「SIRIUS−501」、並びに新中村化学社製の商品名「A−HBR−5」などが挙げられる。
2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するハイパーブランチポリマーとは、ABx型の多官能性モノマー(ここでAとBは互いに反応する官能基、Bの数Xは2以上)を重合させて得られる不規則な分岐構造を有する高分岐構造体の表面および内部を(メタ)アクロイル基によって修飾することによって得られる球状高分子を意味する。
2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する。
ウレタンアクリレートオリゴマーは、例えば、ポリイソシアネート化合物と、ヒドロキシル基またはイソシアネート基を有する(メタ)アクリレートと、ポリオール化合物とを反応させることにより得られる。
ウレタンアクリレートオリゴマーとしては、例えば、(1)ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを更に反応させて得られるウレタンアクリレート、及び(2)ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる末端ヒドロキシル基含有ウレタンプレポリマーに、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートを更に反応させて得られるウレタンアクリレートオリゴマーなどが挙げられる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、及びジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートなどが挙げられる。
ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、及びポリエチレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートが挙げられる。
ポリオール化合物としては、例えば、アルキレン型、ポリカーボネート型、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物が挙げられる。具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルジオール、及びポリエーテルジオールなどが挙げられる。
2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとして、市販されている商品を用いることもできる。例えば、新中村化学社製の商品名「UA−122P」、共栄社化学社製の商品名「UF−8001G」、サートマー社製の商品名「CN977」、「CN999」、「CN963」、「CN985」、「CN970」、「CN133」、「CN975」及び「CN997」、ダイセルオルネクス社製の商品名「IRR214−K」、並びに日本化薬社製の商品名「UX−5000」、「UX−5102D−M20」、「UX−5005」、及び「DPHA−40H」などが挙げられる。また、重合性化合物として、サートマー社製 商品名「CN113」などの脂肪族特殊オリゴマーを用いることもできる。
合成樹脂と、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物とを押出機に供給して溶融混練することにより合成樹脂混合物を製造し、この合成樹脂混合物を押出機の先端に取り付けたTダイから押出すことによって合成樹脂フィルムを製造する。
一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物を押出機に供給するにあたって、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物が固体である場合には、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物を溶媒に溶解させた上で、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物を押出機に供給してもよい。
合成樹脂と、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物とを押出機にて溶融混練する時の温度は、(合成樹脂の融点+20℃)〜(合成樹脂の融点+100℃)が好ましく、(合成樹脂の融点+25℃)〜(合成樹脂の融点+80℃)がより好ましく、(合成樹脂の融点+25℃)〜(合成樹脂の融点+60℃)が特に好ましい。溶融混練温度を(合成樹脂の融点+20℃)以上とすることにより、均一な厚みを有する合成樹脂フィルムを得ることができる。また、溶融混練温度を(合成樹脂の融点+100℃)以下とすることにより、合成樹脂の配向性を向上させて、ラメラの生成を促進させることができると共に、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の揮発及び分解を抑制し、耐熱性微多孔フィルムに十分な耐熱性を付与することができる。
合成樹脂に対する一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の配合量は、合成樹脂100重量部に対して0.5〜20重量部が好ましく、1〜15重量部がより好ましく、3〜10重量部が特に好ましい。一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の配合量を0.5重量部以上とすることにより、耐熱性微多孔フィルムに十分な耐熱性を付与することができる。一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の配合量を15重量部以下とすることにより、合成樹脂との相溶性を向上させて、合成樹脂中に一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物を均一に混合することができる。また、合成樹脂フィルム又は合成樹脂微多孔フィルムの表面に、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物がブリードアウトすることを防ぎ、耐熱性微多孔フィルムの製造工程において、冷却ロールや搬送ロールに、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物が付着することを防ぐことができると共に、合成樹脂フィルム中に、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物を均一に含有させることができる。
合成樹脂混合物を押出機からフィルム状に押出す際のドロー比は、50〜300が好ましく、70〜230がより好ましい。ドロー比を50以上とすることにより、合成樹脂に加わる張力を向上させることができる。これにより合成樹脂を十分に配向させてラメラの生成を促進させることが可能となる。また、ドロー比を300以下とすることによって、合成樹脂フィルムの製膜安定性を向上させることができる。これにより均一な厚みや幅を有する合成樹脂フィルムを得ることができる。
なお、ドロー比とは、TダイのリップのクリアランスをTダイから押出された合成樹脂フィルムの厚みで除した値をいう。Tダイのリップのクリアランスの測定は、JIS B7524に準拠したすきまゲージ(例えば、株式会社永井ゲージ製作所製 JISすきまゲージ)を用いてTダイのリップのクリアランスを10箇所以上測定し、その相加平均値を求めることにより行うことができる。また、Tダイから押出された合成樹脂フィルムの厚みは、ダイヤルゲージ(例えば、株式会社ミツトヨ製 シグナルABSデジマチックインジケータ)を用いてTダイから押出された合成樹脂フィルムの厚みを10箇所以上測定し、その相加平均値を求めることにより行うことができる。
更に、合成樹脂フィルムの製膜速度は、10〜300m/分が好ましく、15〜250m/分がより好ましく、15〜30m/分が特に好ましい。合成樹脂フィルムの成膜速度を10m/分以上とすることによって、合成樹脂に加わる張力を向上させることができる。これにより合成樹脂分子を十分に配向させてラメラの生成を促進させることが可能となる。また、合成樹脂フィルムの成膜速度を300m/分以下とすることによって、合成樹脂フィルムの成膜安定性を向上させることができる。これにより均一な厚みや幅を有する合成樹脂フィルムを得ることが可能となる。
そして、Tダイから押出された合成樹脂フィルムをその表面温度が(合成樹脂の融点−100℃)以下となるまで冷却することにより、合成樹脂フィルムを構成している合成樹脂が結晶化してラメラを生成する。溶融混練した合成樹脂を押出すことにより、合成樹脂フィルムを構成している合成樹脂分子を予め配向させた上で、合成樹脂フィルムを冷却することにより、合成樹脂が配向している部分がラメラの生成を促進させる。
冷却された合成樹脂フィルムの表面温度は、(合成樹脂の融点−100℃)以下が好ましく、(合成樹脂の融点−140℃)〜(合成樹脂の融点−110℃)がより好ましく、(合成樹脂の融点−135℃)〜(合成樹脂の融点−120℃)が特に好ましい。合成樹脂フィルムの表面温度を上記範囲内まで冷却することによって、合成樹脂を結晶化させてラメラを高度に生成させることができる。
(養生工程)
次に、上記押出工程で製造された合成樹脂フィルムを養生する。この合成樹脂フィルムの養生工程は、押出工程において合成樹脂フィルム中に生成させたラメラを成長させるために行う。養生工程において、合成樹脂フィルムの押出方向に結晶化部分(ラメラ)と非結晶部分とが交互に配列してなる積層ラメラ構造を促進させることができ、後述する合成樹脂フィルムの延伸工程において、ラメラ内ではなく、ラメラ間において亀裂を発生させ、この亀裂を起点として微小な貫通孔(微小孔部)を形成することができる。
合成樹脂フィルムの養生温度は、130〜160℃が好ましく、145〜155℃がより好ましい。合成樹脂フィルムの養生温度を130℃以上とすることによって、合成樹脂フィルムの結晶化を充分に促進させることができる。また、合成樹脂フィルムの養生温度を160℃以下とすることによって、合成樹脂の分子配向の緩和によるラメラ構造の崩壊を低減することができる。また、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の揮発及び分解を抑制し、活性エネルギー線を照射して得られる耐熱性微多孔フィルムに十分な耐熱性を付与することができる。
なお、合成樹脂フィルムの養生温度とは、合成樹脂フィルムの表面温度である。しかしながら、合成樹脂フィルムの表面温度を測定できないような場合、例えば、合成樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生させる場合には、合成樹脂フィルムの養生温度とは、雰囲気温度とする。例えば、熱風炉などの加熱装置内部で合成樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生を行う場合には、加熱装置内部の温度を養生温度とする。
合成樹脂フィルムの養生は、合成樹脂フィルムを走行させながら行ってもよく、合成樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で行ってもよい。
合成樹脂フィルムの養生を、合成樹脂フィルムを走行しながら行う場合、合成樹脂フィルムの養生時間は、1分以上が好ましく、5分〜60分がより好ましい。
合成樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生させる場合、養生時間は、1時間以上が好ましく、15時間以上がより好ましい。このような養生時間でロール状に巻き取った状態の合成樹脂フィルムを養生させることにより、全体的に合成樹脂フィルムの温度を上述した養生温度にして十分に養生を行うことができる。これにより合成樹脂フィルム中にラメラを十分に成長させることができる。また、合成樹脂フィルムの熱劣化を低減する観点から、養生時間は、35時間以下が好ましく、30時間以下がより好ましい。
なお、合成樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生させた場合、養生工程後の合成樹脂フィルムロールから合成樹脂フィルムを巻き出して、後述する延伸工程、アニーリング工程及び照射工程を実施すればよい。
(第一延伸工程)
次に、養生工程後の合成樹脂フィルムを巻き出し、少なくとも押出方向に一軸延伸する延伸工程を行って合成樹脂微多孔フィルムを製造する。この延伸工程は、第一延伸工程と、この第一延伸工程に続く第二延伸工程とを含んでいてもよい。
第一延伸工程において、合成樹脂フィルム中のラメラは殆ど溶融しておらず、延伸によってラメラ同士を離間させることによって、ラメラ間の非結晶部において効率的に微細な亀裂を独立して生じさせ、この亀裂を起点として多数の微小孔部を確実に形成させる。
第一延伸工程において、合成樹脂フィルムの表面温度は、0〜100℃が好ましく、20〜80℃がより好ましく、20〜40℃が特に好ましい。表面温度が上記範囲内である合成樹脂フィルムによれば、延伸時における合成樹脂フィルムの破断を低減することができ、ラメラ間の非結晶部において亀裂を発生させることができる。
第一延伸工程において、合成樹脂フィルムの延伸倍率は、1.1〜2.0倍が好ましく、1.3〜1.5倍がより好ましい。延伸倍率を1.1倍以上とすることにより、ラメラ間の非結晶部において微小孔部を形成することができる。また、延伸倍率を2.0倍以下とすることにより、合成樹脂フィルムに微小孔部を均一に形成することができる。
なお、本発明において、合成樹脂フィルムの延伸倍率とは、延伸後の延伸方向の合成樹脂フィルムの長さを、延伸前の合成樹脂フィルムの長さで除した値をいう。
合成樹脂フィルムの第一延伸工程における延伸速度は、20%/分以上が好ましく、20〜3000%/分がより好ましく、20〜70%/分が特に好ましい。延伸速度を20%/分以上とすることにより、ラメラ間の非結晶部において微小孔部を均一に形成することができる。延伸速度を3000%/分以下とすることにより、延伸による合成樹脂フィルムの破断を抑制することができる。
なお、本発明において、合成樹脂フィルムの延伸速度とは、単位時間当たりの合成樹脂フィルムの延伸方向における寸法の変化割合をいう。
第一延伸工程における合成樹脂フィルムの延伸方法としては、合成樹脂フィルムを一軸延伸することができれば、特に限定されず、例えば、合成樹脂フィルムを、一軸延伸装置を用いて所定温度にて一軸延伸する方法等が挙げられる。
(第二延伸工程)
次いで、第一延伸工程後の合成樹脂フィルムに一軸延伸処理を施す第二延伸工程を実施する。第二延伸工程において、合成樹脂フィルムを押出方向にのみ一軸延伸することが好ましい。第二延伸工程にて延伸処理を行うことによって、第一延伸工程にて合成樹脂フィルムに形成された多数の微小孔部を成長させることができる。
第二延伸工程において、合成樹脂フィルムの延伸時の表面温度は、100〜160℃が好ましく、120〜140℃がより好ましい。合成樹脂フィルムの表面温度を100℃以上とすることによって、第一延伸工程において合成樹脂フィルムに形成された微小孔部を成長させることができる。また、合成樹脂フィルムの表面温度を140℃以下とすることによって、第一延伸工程において合成樹脂フィルムに形成された微小孔部の閉塞を低減することができる。
第二延伸工程において、合成樹脂フィルムの延伸倍率は、1.2〜2.5倍が好ましく、1.3〜1.8倍がより好ましい。合成樹脂フィルムの延伸倍率を1.2倍以上とすることによって、第一延伸工程時に合成樹脂フィルムに形成された微小孔部を成長させることができ。これにより優れた透気性を有する耐熱性微多孔フィルムを製造することができる。また、合成樹脂フィルムの延伸倍率を2.5倍以下とすることによって、第一延伸工程において合成樹脂フィルムに形成された微小孔部の閉塞を抑制することが可能となる。
第二延伸工程において、合成樹脂フィルムの延伸速度は、500%/分以下が好ましく、400%/分以下がより好ましく、15〜60%/分が特に好ましい。延伸速度を上記範囲内とすることによって、合成樹脂フィルムに微小孔部を均一に形成することができる。
第二延伸工程における合成樹脂フィルムの延伸方法としては、合成樹脂フィルムを一軸延伸することができれば、特に限定されず、例えば、合成樹脂フィルムを、一軸延伸装置を用いて所定温度にて一軸延伸する方法などが挙げられる。
合成樹脂微多孔フィルムの製造方法としては、上述のように、一軸延伸法によって製造された合成樹脂微多孔フィルムが好ましく、また、二軸延伸法によって製造された合成樹脂微多孔フィルムでも構わない。二軸延伸法によって合成樹脂微多孔フィルムを製造する方法としては、例えば、上述したような一軸延伸法によって製造された合成樹脂微多孔フィルムを、さらに、押出方向と直交する方向に延伸する方法や、押出方法と押出方向に直交する方向とに同時に延伸する方法などを例示することができる。
(アニーリング工程)
次に、上記延伸工程で得られた合成樹脂微多孔フィルムを加熱し収縮させてアニーリング処理を施すアニーリング工程を行う。このアニーリング工程は、上述した延伸工程において加えられた延伸によって合成樹脂微多孔フィルムに生じた残存歪みを緩和して、得られる耐熱性微多孔フィルムに加熱下において熱収縮が生じるのを抑えるために行われる。
アニーリング工程における合成樹脂微多孔フィルムの表面温度は、(第二延伸工程時の合成樹脂フィルムの表面温度)〜(合成樹脂の融点−10℃)が好ましい。合成樹脂微多孔フィルムの表面温度を(第二延伸工程時の合成樹脂フィルムの表面温度)以上とすることによって、合成樹脂微多孔フィルム中に残存した歪みを十分に緩和することができる。これにより耐熱性微多孔フィルムの加熱時における寸法安定性を向上させることが可能となる。また、合成樹脂微多孔フィルムの表面温度を(合成樹脂の融点−10℃)以下とすることによって、延伸工程で形成された微小孔部の閉塞を抑制することができる。
アニーリング工程における合成樹脂微多孔フィルムの収縮率は、5〜35%が好ましく、10〜30%がより好ましい。合成樹脂微多孔フィルムの収縮率を上記範囲内とすることによって、合成樹脂微多孔フィルムのたるみの発生を低減して、合成樹脂微多孔フィルムを均一にアニールすることができる。
なお、合成樹脂微多孔フィルムの収縮率は下記式に基づいて算出された値をいう。なお、アニーリング工程を施す前の合成樹脂微多孔フィルムの延伸方向における長さをL0とし、アニーリング工程を施した後の合成樹脂微多孔フィルムの延伸方向における長さをL1とする。
合成樹脂微多孔フィルムの収縮率(%)=100×(L0−L1)/L0
(照射工程)
次に、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物を含む合成樹脂微多孔フィルムに、活性エネルギー線を照射して耐熱性微多孔フィルムを製造する。これにより、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物を重合させて、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の重合体を形成し、この重合体を合成樹脂微多孔フィルムの内部に含有させる。ここで、「合成樹脂微多孔フィルムの内部」とは、合成樹脂のマトリックス内部を意味している。合成樹脂微多孔フィルムのマトリックス内部に、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の重合体が含有されているため、優れた透気性を損なうことなく、耐熱性に優れた耐熱性微多孔フィルムを提供することができる。
また、活性エネルギー線は高いエネルギーを有していることから、合成樹脂微多孔フィルム内部にも活性エネルギー線が到達して、合成樹脂微多孔フィルム内部にもラジカルを発生させることができる。これにより、合成樹脂の一部と、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物とが化学的に結合できる。このような化学的な結合の形成によって、合成樹脂微多孔フィルムの内部に、合成樹脂微多孔フィルムを構成している合成樹脂と強固に一体化した状態で重合体を含有させることができる。これにより耐熱性微多孔フィルムの耐熱性を向上させることができる。
更に、合成樹脂微多孔フィルムに活性エネルギー線を照射することによって、合成樹脂微多孔フィルムを構成している合成樹脂の一部が低分子量化し、その結果、合成樹脂微多孔フィルムの応力緩和を進行させることができる。このような応力緩和によっても、耐熱性微多孔フィルムの高温下における熱収縮を効果的に防止しているものと考えられる。このような効果が特に得られる合成樹脂微多孔フィルムとしては、ポリプロピレン系樹脂微多孔フィルムが挙げられる。
活性エネルギー線としては、特に限定されず、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線、プラズマなどが挙げられ、電子線、紫外線、プラズマが好ましく、電子線が特に好ましい、電子線によれば、適度に高いエネルギーを有していることから、電子線の照射によって合成樹脂微多孔フィルムの内部にもラジカルを充分に発生させて、合成樹脂微多孔フィルムを構成している合成樹脂の一部と、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の重合体の一部との化学的な結合を多く形成することができ、耐熱性微多孔フィルムの耐熱性を更に向上させることができる。
合成樹脂微多孔フィルムにはラジカル重合開始剤が含有されていることが好ましい。ラジカル重合開始剤が含有されていることによって、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物のラジカル重合を促進させることができ、耐熱性微多孔フィルムの耐熱性をより向上させることができる。
なお、ラジカル重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤などが挙げられる。アルキルフェノン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン社製 商品名「IRGACURE 184」)などが挙げられる。アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASFジャパン社製 商品名「IRGACURE 819」)などが挙げられる。チタノセン系光重合開始剤としては、例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム(BASFジャパン社製 商品名「IRGACURE 784」)などが挙げられる。
合成樹脂微多孔フィルムに対する電子線の照射線量は、3kGy以上が好ましく、10kGy以上がより好ましく、70kGy以上が特に好ましい。合成樹脂微多孔フィルムに対する電子線の照射線量は、100kGy以下が好ましく、50kGy以下がより好ましい。電子線の照射線量が3kGy以上であると、合成樹脂微多孔フィルムの内部に活性エネルギー線を十分に到達させて、合成樹脂微多孔フィルムを構成している合成樹脂と、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の重合体との化学的な結合を充分に形成し、耐熱性微多孔フィルムの耐熱性をより向上させることができる。また、電子線の照射線量が100kGy以下であると、合成樹脂微多孔フィルムを構成している合成樹脂の劣化を抑制し、得られる耐熱性微多孔フィルムの優れた機械的強度を維持することができる。
合成樹脂微多孔フィルムに対する電子線の加速電圧は、50〜300kVが好ましく、100〜250kVがより好ましい。電子線の加速電圧が50kV以上であると、合成樹脂微多孔フィルムの内部に電子線を十分な線量でもって照射して、合成樹脂微多孔フィルムを構成している合成樹脂と、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の重合体との化学的な結合を充分に形成し、耐熱性微多孔フィルムの耐熱性を向上させることができる。また、電子線の加速電圧が300kV以下であると、合成樹脂微多孔フィルムを構成している合成樹脂の劣化を防止して、得られる耐熱性微多孔フィルムの優れた機械的強度を維持することができる。
合成樹脂微多孔フィルムに対する紫外線の積算光量は、1000〜5000mJ/cm2が好ましく、1000〜4000mJ/cm2がより好ましく、1500〜3700mJ/cm2が特に好ましい。
合成樹脂微多孔フィルムに対するプラズマのエネルギー密度は、5〜50J/cm2が好ましく、10〜45J/cm2がより好ましい。
上述した本発明の耐熱性微多孔フィルムの製造方法によれば、耐熱性に優れ且つ微小孔部が全面的に形成されて優れた透気度を有する耐熱性微多孔フィルムを製造することができる。耐熱性微多孔フィルムは、内部に微小孔部が三次元網目状に形成されており、微小孔部が耐熱性微多孔フィルムの両面に開口しており、優れた透気度を有する。
耐熱性微多孔フィルムは、合成樹脂微多孔フィルムの内部に、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の重合体が含有されている。このような重合体が合成樹脂微多孔フィルムの内部に含有されていることによって、上述した通り、高温下における熱収縮がより低減され、耐熱性微多孔フィルムは優れた耐熱性を有している。
また、耐熱性微多孔フィルムは、無機粒子が含有されていなくても、優れた耐熱性を有しているが、必要に応じて無機粒子を含有させることができる。無機粒子としては、多孔性コーティング層に一般的に用いられている無機粒子が挙げられる。無機粒子を構成する材料としては、例えば、Al23、SiO2、TiO2、及びMgOなどが挙げられる。
一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の重合体と、合成樹脂微多孔フィルムを構成している合成樹脂の一部とは、化学的に結合している。このような化学的な結合としては、特に制限されず、共有結合、イオン結合、及び分子間結合などが挙げられ、共有結合が好ましい。
耐熱性微多孔フィルムの厚みは、4〜75μmが好ましく、20〜30μmがより好ましい。厚みが4μm以上であることによって、電池製造工程での破断や裂けを防止することができると共に、デンドライトの発生を抑制することができる。厚みが75μm以下であることによって、軽量性に優れ、透気性に優れた耐熱性微多孔フィルムを提供することができる。
耐熱性微多孔フィルムのゲル分率は、0.5重量%以上が好ましく、1重量%以上がより好ましい。ゲル分率を0.5重量%以上とすることによって、耐熱性微多孔フィルムの加熱時における熱収縮をより低減させることができる。また、耐熱性微多孔フィルムのゲル分率は、40重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましく、10重量%以下が特に好ましい。ゲル分率を40重量%以下とすることによって、耐熱性微多孔フィルムが脆くなることを抑制することができる。
耐熱性微多孔フィルムのゲル分率は下記の要領で測定された値をいう。先ず、耐熱性微多孔フィルムを切断することによって約0.1gの試験片を得る。この試験片の重量[W1(g)]を秤量した後に、試験片を試験管に充填する。次に、試験管に20mLのキシレンを注ぎ、試験片全体をキシレンに浸す。試験管にアルミニウム製のフタを被せて、130℃に加熱した油浴中に試験管を24時間に亘って浸漬する。油浴から取り出した試験管内の内容物を温度が下がる前に速やかにステンレス製メッシュかご(#200)にあけて不溶物をろ過する。なお、メッシュかごの重量[W0(g)]は事前に秤量しておく。メッシュかご及びろ過物を80℃で7時間減圧乾燥した後、メッシュかご及びろ過物の総重量[W2(g)]を秤量する。そして、次式に従いゲル分率を計算する。
ゲル分率[重量%]=100×(W2−W0)/W1
耐熱性微多孔フィルムの透気度は、特に制限されないが、800秒/100mL以下が好ましく、70〜800秒/100mLがより好ましく、70〜300秒/100mLが特に好ましい。透気度が上記範囲内である耐熱性微多孔フィルムは、機械的強度とイオン透過性の双方に優れている。耐熱性微多孔フィルムは、上述の通り、透気性の低下が低減されており、透気度を上記範囲内にすることができる。
なお、耐熱性微多孔フィルムの透気度は、23℃、相対湿度65%の雰囲気でJIS P8117に準拠して、耐熱性微多孔フィルムの長さ方向に10cm間隔で10箇所測定し、その相加平均値を算出することにより得られた値とする。
耐熱性微多孔フィルムの空孔率は、45%以上が好ましく、45〜70%がより好ましく、50〜67%が特に好ましい。空孔率が上記範囲内である耐熱性微多孔フィルムは、透気性及び機械的強度に優れている。
なお、耐熱性微多孔フィルムの空孔率は下記の要領で測定することができる。先ず、耐熱性微多孔フィルムを切断することにより縦10cm×横10cmの平面正方形状(面積100cm2)の試験片を得る。次に、試験片の重量W(g)を及び厚みT(cm)を測定し、下記により見掛け密度ρ(g/cm3)を算出する。なお、試験片の厚みは、ダイヤルゲージ(例えば、株式会社ミツトヨ製 シグナルABSデジマチックインジケータ)を用いて、試験片の厚みを15箇所測定し、その相加平均値とする。そして、この見掛け密度ρ(g/cm3)及び耐熱性微多孔フィルムを構成している合成樹脂自体の密度ρ(g/cm3)を用いて下記に基づいて耐熱性微多孔フィルムの空孔率P(%)を算出することができる。
見掛け密度ρ(g/cm3)=W/(100×T)
空孔率P[%]=100×[(ρ−ρ)/ρ
耐熱性微多孔フィルムにおいて、耐熱性微多孔フィルムを25℃から180℃まで5℃/分の昇温速度にて加熱した際の最大加熱収縮率(以下、単に「最大加熱収縮率」ということがある)は、30%以下が好ましく、25%以下がより好ましく、5〜20%が特に好ましい。耐熱性微多孔フィルムは、合成樹脂微多孔フィルムの内部に含有されている重合体によって優れた耐熱性が付与されている。したがって、耐熱性微多孔フィルムは最大加熱収縮率を20%以下とすることができる。
なお、耐熱性微多孔フィルムの最大加熱収縮率は下記の要領で測定された値をいう。耐熱性微多孔フィルムから幅3mm×長さ30mmの平面長方形状の試験片を切り出す。試験片の長さ方向が、耐熱性微多孔フィルムの押出方向に合致するように調整する。試験片の長さ方向の両端をつかみ具により把持して、TMA測定装置に取り付ける。つかみ具間の距離を10mmとし、つかみ具は試験片の熱収縮に伴って移動可能にする。試験片に長さ方向に19.6mN(2gf)の張力を加えた状態で、試験片を25℃から180℃まで5℃/分の昇温速度にて加熱し、25℃から180℃まで5℃ごとにつかみ具間の距離L(mm)を測定した。下記式に基づいて、温度ごとに加熱収縮率を測定する。25℃から180℃までの5℃ごとに測定された加熱収縮率のうち、最も大きな加熱収縮率を最大加熱収縮率とする。なお、TMA測定装置としては、例えば、セイコーインスツル社から商品名「TMA−SS6000」にて市販されている装置を用いることができる。
加熱収縮率(%)=100×(10−L)/10
耐熱性微多孔フィルムの表面開口率は、25〜55%が好ましく、30〜50%がより好ましい。表面開口率が上記範囲内である耐熱性微多孔フィルムは、機械的強度とイオン透過性の双方に優れている。
なお、耐熱性微多孔フィルムの表面開口率は、下記の要領で測定することができる。先ず、耐熱性微多孔フィルムの表面の任意の部分において、縦9.6μm×12.8μmの平面長方形状の測定部分を定め、この測定部分を倍率1万倍にて写真撮影する。
次に、測定部分内に形成された各微小孔部を長方形で囲む。この長方形は、長辺及び短辺が共に最小寸法となるように調整する。上記長方形の面積を各微小孔部の開口面積とする。各微小孔部の開口面積を合計して微小孔部の総開口面積S(μm2)を算出する。この微小孔部の総開口面積S(μm2)を122.88μm2(9.6μm×12.8μm)で除して100を乗じた値を表面開口率(%)とする。なお、測定部分と測定部分でない部分とに跨って存在している微小孔部については、その微小孔部において測定部分内に存在している部分のみを測定対象とする。
耐熱性微多孔フィルムにおける微小孔部の開口端の最大長径は、1μm以下が好ましく、100nm〜900nmがより好ましい、微小孔部の開口端の最大長径が1μm以下である耐熱性微多孔フィルムは、機械的強度に優れていると共に、均一なイオン透過性を有している。このような耐熱性微多孔フィルムは、デンドライト(樹枝状結晶)の成長による微小な内部短絡(デンドライトショート)の発生を低減することができる。
なお、耐熱性微多孔フィルムにおける微小孔部の開口端の最大長径は次のようにして測定される。まず、耐熱性微多孔フィルムの表面をカーボンでコーティングする。次に、耐熱性微多孔フィルムの表面における任意の10箇所を、走査型電子顕微鏡を用いて倍率1万倍にて撮影する。なお、撮影範囲は、耐熱性微多孔フィルムの表面において縦9.6μm×横12.8μmの平面長方形の範囲とする。
得られた写真に現れている各微小孔部の開口端の長径を測定する。微小孔部における開口端の長径のうち最大の長径を、微小孔部の開口端の最大長径とする。なお、微小孔部の開口端の長径とは、この微小孔部の開口端を包囲し得る最小径の真円の直径とする。撮影範囲と、撮影範囲でない部分とに跨って存在している微小孔部は、測定対象から除外する。
耐熱性微多孔フィルムは、リチウムイオン二次電池などの電池用セパレータとして用いることができる。耐熱性微多孔フィルムは、優れた耐熱性及び透気性を有している。したがって、異常発熱などにより電池内部温度が上昇した際も、耐熱性微多孔フィルムは熱収縮による寸法変化の発生が低減されている。このような耐熱性微多孔フィルムによれば、高出力用途においても安全性に優れた電池を提供することができる。
電池は、耐熱性微多孔フィルムを含んでいれば特に制限されず、正極と、負極と、耐熱性微多孔フィルムと、電解液とを含んでいる。耐熱性微多孔フィルムは正極及び負極の間に配設され、これにより電極間の電気的な短絡を防止することができる。また、電解液は、耐熱性微多孔フィルムの微小孔部内に少なくとも充填され、これにより充放電時に電極間をリチウムイオンなどのイオンが移動することができる。
正極は、特に制限されないが、正極集電体と、この正極集電体の少なくとも一面に形成された正極活物質層とを含んでいることが好ましい。正極活物質層は、正極活物質と、この正極活物質間に形成された空隙とを含んでいることが好ましい。正極活物質層が空隙を含んでいる場合には、この空隙中にも電解液が充填される。正極活物質はリチウムイオンなどを吸蔵放出することが可能な材料であり、正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム又はマンガン酸リチウムなどが挙げられる。正極に用いられる集電体としては、アルミニウム箔、ニッケル箔、及びステンレス箔などが挙げられる。正極活物質層は、バインダーや導電助剤などをさらに含んでいてもよい。
負極は、特に制限されないが、負極集電体と、この負極集電体の少なくとも一面に形成された負極活物質層とを含んでいることが好ましい。負極活物質層は、負極活物質と、この負極活物質間に形成された空隙とを含んでいることが好ましい。負極活物質層が空隙を含んでいる場合には、この空隙中にも電解液が充填される。負極活物質はリチウムイオンなどのイオンを吸蔵放出することが可能な材料であり、負極活物質としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック及びケチェンブラックなどが挙げられる。負極に用いられる集電体としては、銅箔、ニッケル箔、及びステンレス箔などが挙げられる。負極活物質層は、バインダーや導電助剤などをさらに含んでいてもよい。
電解液としては、例えば、非水電解液が挙げられる。非水電解液とは、水を含まない溶媒に電解質塩を溶解させた電解液である。非水電解液としては、例えば、非プロトン性有機溶媒に、リチウム塩を溶解した非水電解液が挙げられる。非プロトン性有機溶媒としては、プロピレンカーボネート、及びエチレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、及びジメチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒などが挙げられる。また、リチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、及びLiN(SO2CF32などが挙げられる。
本発明の耐熱性微多孔フィルムの製造方法によれば、上述の如く、リチウムイオンなどのイオン透過性を低下させずに耐熱性が向上されている耐熱性微多孔フィルムを製造することができる。従って、このような耐熱性微多孔フィルムによれば、内部抵抗が低減されて高電流密度で充放電を行うことが可能な非水電解液二次電池を提供することができる。また、このような非水電解液二次電池は、過充電や内部短絡などによる異常発熱によって内部が高温となった場合であっても、電極間の電気的な短絡を低減することができる。
本発明の耐熱性微多孔フィルムは、軽量性に優れている。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。実施例及び比較例にて使用したホモポリプロピレンの物性を表1に示す。
Figure 2015214689
(実施例1〜4、比較例1)
〔押出工程〕
表2に示した所定量のホモポリプロピレンと、重合性化合物としてトリメチロールプロパントリアクリレート(共栄社化学社製 商品名「ライトアクリレートTMP―A」)又はペンタエリスリトールテトラアクリレート(共栄社化学社製 商品名「ライトアクリレートPE−4A」)とを二軸押出機(池貝社製 商品名「PCM30」)に供給して190℃にて溶融混練して押出し、ペレットを作製した。
得られたペレットを一軸押出機(ジーエムエンジニアリング社製 商品名「GM30」)に供給して200℃にて溶融混練し、押出機の先端に取り付けられたTダイ(リップ:1.5mm)から温度95℃のキャストロール上にドロー比52、製膜速度20m/分にて押出し、送風によって表面温度が25℃となるまで冷却して、幅200mm、厚みが29μmのホモポリプロピレンフィルムを得た。
〔養生工程)
得られたホモポリプロピレンフィルムを走行させながら養生温度150℃にて5分間に亘って養生して、ホモポリプロピレンの結晶化を促進させた。
〔延伸工程〕
次に、ホモポリプロピレンフィルムをバッチ式自動一軸延伸機(井元製作所製 商品名「IMC−BC型」)を用いて表面温度25℃、延伸速度20%/分の条件にて延伸倍率1.43倍に押出方向にのみ一軸延伸した(第一延伸工程)。
ホモポリプロピレンフィルムを更に表面温度133℃、延伸速度15%/分の条件にて延伸倍率1.77倍に押出方向にのみ一軸延伸(第二延伸工程)してホモポリプロピレン微多孔フィルムを得た。
〔アニーリング工程〕
ホモポリプロピレン微多孔フィルムをその表面温度が155℃となるように加熱して収縮率20%に収縮させてアニーリング処理を施して厚みが25μmのホモポリプロピレン微多孔フィルムを得た。
〔照射工程〕
得られたホモポリプロピレン微多孔フィルムに電子線照射装置(NHVコーポレーション社製 商品名「EBC300−60」)を用いて窒素雰囲気下、加速電圧200kVにて電子線を表2に示した照射線量、照射して重合性化合物をラジカル重合させて、ホモポリプロピレン微多孔フィルムの内部に重合性化合物の重合体が含まれている耐熱性微多孔フィルムを得た。なお、比較例1では、ホモポリプロピレン微多孔フィルムに電子線を照射しなかった。
得られた耐熱性微多孔フィルムについて、厚み、最大加熱収縮率、ゲル分率、透気度及び空孔率を上記した要領で測定し、その結果を表2に示した。
Figure 2015214689

Claims (8)

  1. 合成樹脂と、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物とを押出機に供給して溶融混練することにより合成樹脂混合物を得た後、上記合成樹脂混合物を上記押出機の先端に取り付けたTダイから押出すことにより合成樹脂フィルムを得る押出工程と、
    上記押出工程で得られた合成樹脂フィルムを養生する養生工程と、
    上記養生工程後の合成樹脂フィルムを、少なくとも押出方向に延伸して合成樹脂微多孔フィルムを製造する延伸工程と、
    上記合成樹脂微多孔フィルムを加熱して収縮させるアニーリング工程と、
    上記アニーリング工程後の合成樹脂微多孔フィルムに活性エネルギー線を照射する照射工程と、
    を含むことを特徴とする耐熱性微多孔フィルムの製造方法。
  2. 合成樹脂混合物は、合成樹脂100重量部に対して、一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物0.5〜15重量部が含まれていることを特徴とする、
    請求項1記載の耐熱性微多孔フィルムの製造方法。
  3. 一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物は、多官能性アクリル系モノマー、多官能性(メタ)アクリレート変性物、2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する樹枝状ポリマー、及び2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐熱性微多孔フィルムの製造方法。
  4. 合成樹脂微多孔フィルムと、上記合成樹脂微多孔フィルムの内部に含有され且つ一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物の重合体とを含み、
    25℃から180℃まで5℃/分の昇温速度にて加熱した際の最大加熱収縮率が30%以下であることを特徴とする耐熱性微多孔フィルム。
  5. 一分子中にラジカル重合性官能基を2個以上有する重合性化合物は、多官能性アクリル系モノマー、多官能性(メタ)アクリレート変性物、2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する樹枝状ポリマー、及び2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項4に記載の耐熱性微多孔フィルム。
  6. 厚みが4〜75μmであり、ゲル分率が0.5〜40重量%であり、透気度が70〜800秒/100mLであり、空孔率が40〜70%であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の耐熱性微多孔フィルム。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の耐熱性微多孔フィルムを含んでいることを特徴とする非水電解液二次電池用セパレータ。
  8. 請求項7に記載の非水電解液二次電池用セパレータを含んでいることを特徴とする非水電解液二次電池。
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