JP2015214644A - コークス掻き出し装置 - Google Patents

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圭太 今村
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Yoshiteru Kitayama
義晃 北山
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Abstract

【課題】 コークス炉の押出し操業に影響することなく押し詰まり窯の掻き出し作業が可能で、かつコークス掻き出しのためのスコップと掻き出されたコークスを回収する装置の熱的影響を低減する事が可能な、コークス掻き出し装置を提供すること。【解決手段】 コークス炉炭化室内の押し詰まりコークスを排出するために用いられるコークス掻き出し装置であって、コークス炉炉団と並設方向に敷設された軌道上を走行する走行装置を備えた下部サドル部と、落骸コークスを回収する落骸コークス回収用ホッパーを備えた台車部と、押し詰まりコークスを炉外に掻き出す掻き出し部からなる上部とを有し、かつ前記下部サドル部、前記台車部および前記上部は分割可能となっていることを特徴とするコークス掻き出し装置。【選択図】 図6

Description

本発明は室炉式コークス炉の炭化室内でコークスが押し詰まった時に、炭化室内のコークスを掻き出すコークス掻き出し装置に関するものである。
室炉式コークス炉は、蓄熱室の上部に炭化室と燃焼室とが交互に並設されて構成されている。室炉式コークス炉の操業においては、コークス炉の炭化室に石炭(原料炭)を装入して炭化室の両側に隣接する燃焼室からの加熱で石炭を乾留し、乾留終了後、コークス押出機によって炭化室よりコークスを炉外に排出する押出作業を行う。具体的には、炭化室の並設方向に沿って配置されて軌道上を走行するコークス押出機が用いられ、コークス押出機に搭載された押出ラムを前進させて炭化室内に挿入し、押出ラムの先端にあるラムヘッドでコークスを押出す。押し出されたコークスは、ガイド車を通して消火車に受骸される。
このコークス押出作業においては時として、コークスが炉内で閉塞し、コークス押出性が悪化してコークスが押出機のラムで押し出せなくなり、無理に押出そうとすると炉壁に大きな圧力がかかり、炉壁が損傷する原因ともなる押し詰まりの操業トラブルが発生することがある。このような事態になった時には、炭化室内部にあるコークスを掻き出す作業が必要となる。この作業は、通常、押出機ラムヘッド下端の前方にスコップを装着し、押出ラムを前進させて炭化室にある押し詰まりコークスをスコップで受けた後、押出ラムを後進させて、スコップ内のコークスを押出機側に排出する。排出されたコークスは押出機のスコップ下部のある落骸バケット等で貯骸されて落骸ホッパーに運搬される。
コークス炉での押し詰まりを解消するためのコークス掻き出し装置が種々提案されており、例えば、特許文献1には押し詰まりが発生した際、押出ラムのヘッド部の下端の前方にスコップ(前方開放型受器)を装着し、押出ラムを前進させて炭化室に装入し、押し詰まりコークスを受器で受けた後、押出ラムを後退させ、スコップ内のコークスを炉外に取り出した際、スコップ底部から落骸バケットにコークスを自重落下させる押し詰まりコークスの排出方法の提案がなされている。
また、特許文献2にはガイド車に搭載された進退可能なヘッドの下部にスコップを取付、スコップ内のコークスを、スコップを回転させる事でスコップ下部のチェーンコンベアーに落下させる装置が提案されている。
ところが、コークス掻き出し作業は、1000℃近い赤熱されたコークスを、押出機ラムヘッドを数十回から数百回、前後進を繰り返して行う作業であるので、特許文献1ではスコップ底部にコークス落下用の開放部を設けた事で、スコップの熱変形に対する強度が低下する。このためスコップの冷却あるいは付け替えのために作業を中断せざるを得ず、付け替える場合にもラムヘッドが加熱されているため、人力による付け替え作業にも危険を伴うという問題がある。
また、特許文献2もスコップを回転させる事でコークスを落下させる機構のため、スコップ背面すなわちラムヘッド側に開口部があり、熱変形に対する強度が不足する。また回転機構の箇所が加熱されると回転に支障をきたす危険性もあり、先述のように冷却、取替え、整備のための作業中断が発生するという問題がある。
さらには、特許文献1はコークス炉の操業に使用する押出機に、特許文献2もガイド車にスコップを取り付ける提案であり、コークス炉操業中はスコップを取り付けた押出機やガイド車ではコークス押出し作業のためにスコップを取り外す作業が必要となり、コークス押出し作業を中断する事態となるという問題がある。
特開平9−59643号公報 特開2006−124539号公報
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、コークス炉の押出し操業に影響を与えずに押し詰まり窯の掻き出し作業が可能で、かつコークス掻き出しのためのスコップと掻き出されたコークスを回収する装置の熱的影響を低減する事が可能な、コークス掻き出し装置を提供することを課題とするものである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究し、室炉式コークス炉の操業において押し詰まりの操業トラブルが発生した場合に対応できるように、コークスを掻き出すスコップを設置した専用のコークス掻き出し装置を配備することに着目した。ところが、コークス掻き出し装置はコークス炉炭化室と並設方向に敷設された軌道上を走行するものであるため、コークス押出し装置の位置と干渉するという問題が生ずる。そこで、専用のコークス掻き出し装置を分割してクレーンで任意の位置に可搬(移動)可能なようにすれば、コークス掻き出し装置とコークス押出し装置の位置とが干渉することなくコークス掻き出し装置を任意の位置に移動配備できるようになり、コークス炉の押出し操業に関係なく押し詰まり窯のコークスの掻き出し作業が可能となることを見出して、本発明を完成した。
本発明の要旨は、次の通りである。
(1)コークス炉炭化室内の押し詰まりコークスを排出するために用いられるコークスを回収する手段を備えたコークス掻き出し装置であって、コークス炉炉団と並設方向に敷設された軌道上を走行する走行装置を備えた下部サドル部と、落骸コークス回収用ホッパーを備えた台車部と、押し詰まりコークスを炉外に掻き出す掻き出し部からなる上部とを有し、かつ前記下部サドル部、前記台車部および前記上部は分割可能となっていることを特徴とするコークス掻き出し装置。
(2)前記下部サドル部、前記台車部および前記上部のそれぞれの分割部はボルトで締結できるようになっていることを特徴とする上記(1)に記載のコークス掻き出し装置。
(3)前記掻き出し部の掻き出しラム先端に設けたラムヘッドの下部に、角型の背面板に略三角形の側板および開口がある底板を備え、側板の先端には耐熱耐摩耗性の鋼製の断面三角形の先端部が設けられた構造の掻き出しスコップを設置し、かつスコップ冷却用の散水配管を配置したことを特徴とする上記(1)または(2)に記載のコークス掻き出し装置。
(4)前記上部は、掻き出したコークスを前記落骸コークス回収用ホッパーへ移送する落骸コークス移送部を備えていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のコークス掻き出し装置。
(5)前記コークス掻き出し部は、掻き出しラム、ラムヘッド、掻き出しラム駆動装置、掻き出しスコップおよびスコップ冷却用散水ノズルを備えていることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のコークス掻き出し装置。
(6)落骸コークス移送部は、チェーンコンベアー及びチェーンコンベアー駆動装置を備えていることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のコークス掻き出し装置。
本発明では、押し詰まり窯のコークスを掻き出す専用のコークス掻き出し装置を配備し、かつ、掻き出し装置を分割可能としたので、任意の位置への搬送(移動)を容易に行うことができるようになる。そのため、コークス押出機との位置干渉なしに任意の位置の押し詰まり窯のコークス掻き出し作業を行うことができ、また、最も多くコークス掻き出し作業が必要な位置に設置可能となり掻き出し作業時間も大幅に短縮することができる。
また、冷却水散水配管を配置し冷却水を散水するようにしたので、コークス掻き出しのためのスコップと掻き出されたコークスを回収する装置の熱的影響を低減することが可能となるという顕著な効果を奏するものである。
通常のコークス押出し操業(窯出し)の実施形態に係るコークス炉とコークス押出機、ガイド車の配置例を示す図である。 1a炉団の窯No.a−40が押し詰まったケースにおける、従来のa−40窯のコークス掻き出し方法を説明する図で、(a)は押出し機10bを用いたコークス掻き出しの例、(b)は押出し機10aを用いたコークス掻き出しの例、(c)は押出し機10aを用いたコークス掻き出しの他の例を示す図である。 本発明のコークス掻き出し装置の概要を示す図である。 本発明装置のコークス掻き出しスコップの斜視図である。 本発明のコークス押出し操業(窯出し)の実施形態に係るコークス炉とコークス押出機、ガイド車、コークス掻き出し装置の配置例を示す図で、(a)は1a炉団の端面にコークス掻き出し装置を配置した例で、(b)はコークス押出機10aとコークス押出機10bとの間にコークス掻き出し装置を配置した例である。 コークス掻き出し装置の組み立て方法を説明する図で、(a)はコークス掻き出し装置の走行装置を備えた下部サドル部20aをトラックからクレーンで釣り上げた状態、(b)は落骸回収用ホッパー37を備えた台車部20bをトラックからクレーンで釣り上げた状態、(c)は掻き出し部とチェーンコンベアーを備えた上部20cをトラックからクレーンで釣り上げた状態を示す図で、(d)はークス掻き出し装置の走行装置を組み立てる状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明をする。
コークス押出し機(以下単に押出し機ということがある)は、複数の炭化室および燃焼室が水平方向に交互に並設された室炉式コークス炉の炭化室の並設方向に沿って配置され、軌道上を走行して移動するようになっていて、コークス炉の炭化室からコークスを炉外に押出すことができるように構成されている。押出されたコークスは、ガイド車を介して消火車に受骸され、消火設備へと搬送され、赤熱コークスは冷却される。
まず、従来のコークス押出し操業(窯出し)について説明する。
図1は通常のコークス押出し操業(窯出し)の実施形態に係るコークス炉とコークス押出機、ガイド車の配置例を示す図である。
一般に、室炉式コークス炉は炉団とよばれる単位、例えば、4炉団程度を連続で配置されている。図1では1a炉団、1b炉団、1c炉団、1d炉団の4炉団の配置形態を示している。この内の2炉団を1つの操業チームが受け持ち、1a炉団および1b炉団に押出機10a、ガイド車11aが各々1台配置されている。同様に連続する1c炉団および1d炉団にも押出機10b、ガイド車11bが各々1台配置されている。
これらの炉団には、石炭を乾留しコークスを製造する炭化室があり、通常は1炉団当たり40窯〜50窯程度の炭化室で構成される。図1では1a炉団は窯No.a−1の炭化室〜窯No.a−50の炭化室(以下、炭化室a−炭化室1〜a−50という)の50窯の炭化室があり、1b炉団(炭化室b−1〜炭化室b−50の50窯)、1c炉団(炭化室c−1〜炭化室c−50の50窯)、1d炉団(炭化室d−1〜炭化室d−50の50窯)も同様の窯数の炭化室がある。各炉団の炭化室に原料炭を装入し、所定時間の乾留が終了して得られたコークスは、炭化室の若い窯Noから順次押出機10a、10bによってそれぞれガイド車11a、11bをへて消火車(図示せず)に排出する。
コークス炉の装炭または窯出は、1炉団当たり5ブロックに分けて各ブロック毎にそれぞれ5窯毎の間隔をおいて順次装炭または窯出が行われる。例えば、1a炉団および1b炉団の窯出操業を行う場合は、図1に示すように1ブロック目は、1a炉団の炭化室a−1、炭化室a−6、炭化室a−11、・・・、炭化室a−46、さらに1b炉団の炭化室b−1、炭化室b−6、炭化室b−11、・・・、炭化室b−46の順番で、次の2ブロック目は、1a炉団の炭化室a−2、炭化室a−7、炭化室a−12、・・・、炭化室a−47、さらに1b炉団の炭化室b−2、炭化室b−7、炭化室b−12、・・・、炭化室b−47の順番というように、各ブロック毎に5窯毎の間隔をおいて順次窯出し操業を行う。そして最後の5ブロック目は、1a炉団の炭化室a−5、炭化室a−10、炭化室a−15、・・・、炭化室a−50、さらに1b炉団の炭化室b−5、炭化室b−10、炭化室b−15、・・・、炭化室b−50の順番で順次窯出し操業を行うことになる。1c炉団および1d炉団の窯出操業の場合も同様に行なわれる。1ブロックあたりの窯出操業時間は、3〜3.5時間程度であり、特定ブロックの最後の窯出操業が完了後、次のブロックの窯出操業を開始するまでに、約1〜1.5時間の時間間隔を置いて行われる。1ブロックから5ブロックまでの窯出し操業に要する時間は約24時間となる。
図2を用いて1a炉団の炭化室a−40が押し詰まったケースにおける、従来の押出機10aまたは10bを用いて炭化室a−40のコークス掻き出し方法を以下に説明する。
1a炉団および1b炉団の各炭化室のコークス押出し操業(窯出し)は押出機10aとガイド車11aで行い、1c炉団および1d炉団の各炭化室の窯出しは押出機10bとガイド車11bで行う。1a炉団および1b炉団の窯出し操業は、ブロック毎に押出機10aを用いて1a炉団の炭化室a−1から炭化室a−50、さらに1b炉団の炭化室b−1からb−50に向かって5窯毎に間隔を隔てて順次窯出し操業を行うが、ここでは炭化室a−40のコークス押し出し操業時に押し詰まりが発生した場合を示す。この場合、炭化室a−40から押し詰まりコークスを掻き出すための方法として以下のケースが想定される。
1a炉団の炭化室a−40での押し詰まり発生時に1cおよび1d炉団の特定ブロックの窯出し操業が終了している場合、1c炉団および1d炉団の次のブロックの窯出しを開始するまでの間(約1〜1.5時間)に押出機10bにスコップを装着してコークス掻き出し機とし、これを用いて炭化室a−40内の押し詰まりコークスを掻き出す作業を行うことができる。この際、図2(a)に示すように1a炉団および1b炉団に用いる押出機10aは炭化室a−1に近い位置に退避させ、コークス掻き出し作業を行っている押出機10bと干渉しないようにする。この場合は、押出機10bによる押し詰まりコークスの掻き出し作業が完了するまでの間、押出機10aによる1a炉団、さらに1b炉団の窯出し操業が遅れることとなりコークス生産性の低下を招くこととなる。
一方、1a炉団の炭化室a−40での押し詰まり発生時に、1c炉団および1d炉団の特定ブロックの窯出し操業が終了していない場合、図2(b)に示すように、押出機10aにスコップを装着してコークス掻き出し機とし、これを用いて炭化室a−40内の押し詰まりコークスを掻き出す作業を行うことになる。
また、図2(a)に示した押出機10bによる炭化室a−40の掻き出し作業が1c炉団および1d炉団の次のブロックの窯出し開始までに終了しない場合は、押出機10bによる炭化室a−40の掻き出し作業を中断し、押出機10bを移動して1c炉団および1d炉団の次のブロックの窯出し作業を行い、図2(b)に示すように、押出機10aにスコップを装着して炭化室a−40の掻き出し作業を行う。
この場合は、押出機10aによる掻き出し作業が終了するまでは、押出機10aによる1a炉団および1b炉団の残りの炭化室の窯出し操業ができなくなるため、コークス生産性の低下を招くこととなる。
なお、1a炉団のa−40炭化室での押し詰まり発生時に、1c炉団および1d炉団の特定ブロックの窯出し操業が終了している場合、押し詰まりが発生した炭化室a−40の押出機10aによる掻き出し作業に干渉しない範囲で、図2(c)に示すように、押出機10aによる炭化室a−40のコークス掻き出し作業と同時に、押出機10bによる1a炉団および1b炉団の残りの炭化室の窯出し操業を行う事も可能である。しかし、窯出しスケジュールはコークス品質を確保するために変更できないため、押し詰まりが発生した炭化室と同時に窯出し操業が可能となる炭化室は非常に限られている。
このように従来のコークス押し詰まり発生時にコークス押出機による掻き出し作業は、コークス炉の装炭および窯出しスケジュールによる時間的な制約を受け、また、押し詰まり発生窯の掻き出し作業が遅れることによるコークス生産性低下等の問題がある。
そこで、本発明は、上記のような問題を解決すべく、押し詰まり発生窯専用の可搬式のコークス掻き出し装置を配備し、そのコークス掻き出し装置の構造は分割可能な構造とし、分割ブロックを任意の場所に容易に移動でき、設置場所で容易に組み立て可能であることを特徴とする。本発明によれば、押し詰まり発生窯までコークス掻き出し装置を構成する各分割ブロックを搬送し、容易に組み立てることができるため、従来のような窯出しスケジュールによる影響を受けず、窯出し操業中のコークス押出し装置と干渉することなしに、コークス押し詰まり窯の掻き出し作業が実施できるようになる。
図3は、本発明のコークス掻き出し装置の概要を示す図である。
本発明のコークス掻き出し装置20は、(1)走行装置を備えた下部サドル部20a、(2)落骸回収用ホッパー37を備えた台車部20b、および(3)コークス掻き出し部(掻き出しラム31、ラムヘッド32、掻き出しラム駆動装置33、掻き出しスコップ34、及びスコップ冷却用散水ノズル38等を備えている)と落骸コークス移送部(チェーンコンベアー35及びチェーンコンベアー駆動装置)とを備えた上部20cに3分割可能に構成されている。そして、下部サドル部20a上に台車部20bおよび上部20cが搭載されていて、それぞれの分割部はボルトで締結可能である。
下部サドル部20aは、コーナ部に脚を有し、脚の先端に車輪が設けられていて、室炉式コークス炉の炭化室の並設方向に沿って配置された軌道上を走行して移動できるようになっている。
下部サドル部20aに搭載されている台車部20bには、コークスを回収するための落骸コークス回収ホッパー37が設置されている。
また、下部サドル部20a上に台車部20bを介して搭載される上部20cは、基板上に設立した支柱上にコークス掻き出しラム(掻き出しビーム)31が水平方向に支持されていて、炭化室に対して前進と後退ができるようになっている。コークス掻き出しラム31の前進と後退は、掻き出しラム駆動装置33により行う。この機構は、公知のコークス押出し装置と同様である。また、コークス掻き出しラム31の先端にはコークス炉の炭化室の幅とほぼ同じ幅の長方形のラムヘッド32がコークス掻き出しラム(掻き出しビーム)31とほぼ直角方向に設けられていて、ラムヘッド32の下部には掻き出しスコップ34が設置されている。掻き出しスコップ34の下部となる位置には、掻き出しスコップ34で掻き出した落骸コークスを排出するためのチェーンコンベアー35が配置され、チェーンコンベアー駆動装置36により駆動されるようになっている。チェーンコンベアー35で排出された落骸コークスは、台車部20bの落骸コークス回収ホッパー37に回収される。
また、掻き出しスコップ34を冷却するために、スコップ冷却散水配管38が設けられていて、給水管39より給水される。スコップに散水することで、スコップは冷却されスコップに熱変形が生じることを防止できる。
図4は、掻き出しスコップの拡大図である。掻き出しスコップ34は、角型の背面板2の両側に略三角形の側板3および開口4がある底板5を備え、側板3の先端には耐熱耐摩耗性の鋼製の断面3角形の先端部6が設けられた構造となっている。先端部6を設けたことで、コークスの掻き取りが容易となり、耐熱耐摩耗性とすることで掻き出しスコップの寿命が長くなる。また、掻き出しスコップ34は、背面板にボルト孔7が形成されていて、ボルト孔7を介してボルトによりラムヘッド32に取り付けられている。掻き出しラム31を駆動装置33により駆動してラムヘッド32を炭化室に前進させると、掻き出しスコップ34が炭化室の底面と摺動しながらコークスを掻き取り、ラムヘッド32を後退させると掻き出しスコップ34内に掻き取られたコークスは、炭化室の底面から掻き出しスコップ34が離脱すると、その底板5の開口4からチェーンコンベアー35上に自重落下する。チェーンコンベアー35により搬送された落骸コークスは、台車部20bの落骸コークス回収ホッパー37に回収される。
次に、本発明の可搬式のコークス掻き出し装置を用いたコークス押し詰まり窯の掻き出し作業について説明する。
図5は、本発明の押し詰まりコークスの掻き出し作業の実施形態に係るコークス炉の炉団とコークス押出機、ガイド車、コークス掻き出し装置の配置例を示す図で、(a)は1a炉団の端面にコークス掻き出し装置20を配置した例で、(b)はコークス押出機10aとコークス押出機10bとの間にコークス掻き出し装置20を配置した例である。
図5(a)に示すように、従来例で述べたと同様に、押し詰まり窯が炭化室a−40である場合の掻き出し作業を行う場合は、1a炉団の端面に掻き出し装置20を搬送し、配置する。掻き出し装置20の搬送、組み立て方法は後述のとおりである。掻き出し装置20は、押出機10aが次の窯出し操業を行うために炭化室a−40から移動した後、1a炉団の端面から押し詰まり窯である炭化室a−40に移動させ、掻き出し装置20による炭化室a−40の掻き出し作業を行う。この場合の押し詰まりコークスの掻き出し作業時間は、押出機10aによる1a炉団および1b炉団の1ブロックの残り窯(1a炉団の炭化室a−45、a―50、1b炉団の炭化室b−5、b−10、・・・、b−50)の窯出し操業を行う時間と、1a炉団および1b炉団の次のブロックの最初(例えば、炭化室a−1)の窯出し操業が始まるまでの時間が可能となる。
また図5(b)は1b炉団の炭化室b−40の窯出し操業時に押し詰りが発生した時の掻き出し作業を行う場合の掻き出し装置の配置を示している。
掻き出し装置20は1b炉団と1c炉団のそれぞれの窯出し操業に使用している押出機10aと押出機10bの間に搬送され、配置する。この場合、掻き出し装置20によるコークス押し詰まり窯である炭化室b−40の掻き出し作業時間は、1a炉団および1b炉団の窯出し操業の進行により押出機10aが炭化室b−40に近づき、掻き出し作業中の掻き出し装置20と干渉する範囲に近づくまでの時間が可能となる。また、この場合、押出機10bは掻き出し作業に関与せずにすむ事となるため、押出機10bによる1c炉団および1d炉団の窯出し操業への影響はなくなる。
本発明では、掻き出し装置20を可搬式とすることにより、コークス押し詰まりが発生しない場合や、複数個所で押し詰まりが発生し、掻き出し作業する炉団および炭化室を変更する場合には、クレーン等を使用して、掻き出し装置20を構成する各分割ブロックをトレーラ等の搬送装置に上架し設置場所に移動させる事で可能である。
図5(a)に示すように、1a炉団の端面に配置している掻き出し装置20を、図5(b)に示すように、押出機10aと押出機10bとの間に搬送し、配置する場合のコークス掻き出し装置の各分割ブロックの搬送および組み立て方法を説明する。図6で、(a)はコークス掻き出し装置の走行装置を備えた下部サドル部20aをトレーラ(トラック)からクレーンで釣り上げた状態、(b)は落骸回収用ホッパー37を備えた台車部20bをからクレーンで釣り上げた状態、(c)は掻き出し部とチェーンコンベアーを備えた上部20cをトレーラからクレーンで釣り上げた状態を示す図で、(d)はコークス掻き出し装置の走行装置を組み立てる状態を示す図である。
本発明では、コークス掻き出し装置20は3つのブロックに分割可能な構造であり、設置場所まで搬送する場合は、図6(a)〜(c)に示すように、各分割ブロック毎にそれぞれクレーン50等を用いてトレーラ51に上架させた後、レーラー51によるコークス炉1の掻き出し窯前まで搬送する。設置場所には搬送した各分割ブロックを組み立ててコークス炉の押出機走行軌条上に上架させるためのクレーン50等も配置する。設置場所でコークス掻き出し装置20の各分割ブロックを組み立てる場合は次のように行われる。まず図6(d)に示すようにクレーン50等を用いて走行装置を備えた下部サドル部20aを上架し、押出機走行軌条上に設置する。次に同様に落骸回収用ホッパー37を備えた台車部20bを上架し、下部サドル部20a上に設置する。本発明では、図3に示されるように、下部サドル部20aの走行装置を支持する上部フレームと台車部20bの落骸コークス回収ホッパー37を支持する下部フレームにそれぞれ段差を設けた構造としているため、下部サドル部20a上に台車部20bを配置し、ボルトで固定する際の位置合わせが容易できる。最後に掻き出し装置とチェーンコンベアーを備えた上部20cを台車部20b上に設置し、ボルトで固定する。
本発明では、コークス掻き出し装置20の構造は、搬送および組み立て容易性および機能性を踏まえて、上部20c、台車部20b、下部サドル部20aの3分割構造としている。図3に示すように、上部20cはコークス掻き出し部と落骸コークス移送部からなり、台車部20bは落骸回収用ホッパー37からなり、下部サドル部20aは走行装置からなる。なお、上部20cのコークス掻き出し部は、掻き出しラム31、ラムヘッド32、掻き出しラム駆動装置33、掻き出しスコップ34、およびスコップ冷却用散水ノズル38を備え、落骸コークス移送部は、チェーンコンベアー35及びチェーンコンベアー駆動装置36を備えている。
このようにコークス掻き出し装置20の構造を搬送および組み立て容易性および機能性を踏まえて3分割にブロック化しているため、設置場所での各機能のアライメントの必要はなく、トレーラ(トラック)等による搬送時およびクレーン等による上架時の重量制約もなく、設置場所までの搬送および組み立てを容易にできる。
コークス掻き出し装置20を4分割以上にする場合は重量の低下による搬送および上架時は有利であるが、組み立て作業性の低下、組み立て後のコークス掻き出し装置の各機能のアライメント性、特に強度不足による耐久性およびレール走行の低下(走行が蛇行)などが生じるため3分割とした。
それぞれの分割部の固定は特に限定する必要はないが、上記組み立て作業性およびアライメント性を損なわないために、ボルトによる締結が好ましく、電気配線などのユーティリティーもプラグ接続とすることが好ましい。
供給電源は押出機で使用しているトロリーから供給する。冷却用、消火用水はコークス炉の配置されている水配管に、掻き出し装置20が掻き出し窯前に移動後に接続する。上記組み立て時間は実績にて約24時間を要した。この間コークス炉の窯出し操業に干渉しないよう押出機の移動に干渉しない各炉団の端で組み立てた。
本発明では、コークス押し詰まり発生窯の掻き出し作業専用の可搬式のコークス掻き出し装置を配備し、かつ、掻き出し装置を分割可能とし、コークス押し詰まりが発生した窯への搬送および組み立てを容易に行うことができるようになった。そのため、従来のような窯出しスケジュールによる影響を受けず、コークス押出機との位置干渉なしに任意の位置のコークス押し詰まり窯の掻き出し作業を行うことができ、また、最も多くコークス掻き出し作業が必要な位置に設置可能となり掻き出し作業時間も大幅に短縮することができる。
1:コークス炉
1a、1b、1c、1d: コークス炉の炭化室炉団
a−1、b−1、c−1、d−1: 炭化室窯No.
2: 背面板
3: 側板
4: 開口
5: 底板
6: 先端部
7: ボルト孔
10a、10b: 押出機
11a、11b: ガイド車
20 コークス掻き出し装置
20a: 走行装置を備えた下部サドル部
20b: 落骸回収用ホッパーを備えた台車部
20c: コークス掻き出し部と落骸コークス移送用のチェーンコンベアーを備えた上部
31 掻き出しラム
32 ラムヘッド
33 掻き出しラム駆動装置
34 掻き出しスコップ
35 チェーンコンベアー
36 チェーンコンベアー駆動装置
37 落骸コークス回収ホッパー
38 スコップ冷却散水配管
39 水配管
50 クレーン車
51 トレーラ

Claims (6)

  1. コークス炉炭化室内の押し詰まりコークスを排出するために用いられるコークス掻き出し装置であって、コークス炉炉団と並設方向に敷設された軌道上を走行する走行装置を備えた下部サドル部と、落骸コークスを回収する落骸コークス回収用ホッパーを備えた台車部と、押し詰まりコークスを炉外に掻き出す掻き出し部からなる上部とを有し、かつ前記下部サドル部、前記台車部および前記上部は分割可能となっていることを特徴とするコークス掻き出し装置。
  2. 前記下部サドル部、前記台車部および前記上部のそれぞれの分割部はボルトで締結できるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のコークス掻き出し装置。
  3. 前記掻き出し部の掻き出しラム先端に設けたラムヘッドの下部に、角型の背面板に略三角形の側板および開口がある底板を備え、側板の先端には耐熱耐摩耗性の鋼製の断面三角形の先端部が設けられた構造の掻き出しスコップを設置し、かつスコップ冷却用の散水配管を配置したことを特徴とする請求項1または2に記載のコークス掻き出し装置。
  4. 前記上部は、掻き出したコークスを前記落骸コークス回収用ホッパーへ移送する落骸コークス移送部を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコークス掻き出し装置。
  5. 前記コークス掻き出し部は、掻き出しラム、ラムヘッド、掻き出しラム駆動装置、掻き出しスコップおよびスコップ冷却用散水ノズルを備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコークス掻き出し装置。
  6. 落骸コークス移送部は、チェーンコンベアー及びチェーンコンベアー駆動装置を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のコークス掻き出し装置。
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