JP2015214509A - 皮膚細胞活性化促進剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の植物抽出物を配合した生体コラーゲン合成促進剤組成物よりも高い美肌効果を有する皮膚細胞活性化促進剤組成物を提供する。【解決手段】 皮膚細胞活性化促進剤組成物は、コラーゲン合成促進作用を有するヒユ科パフィア属の植物抽出物を必須成分とし、該必須成分に動物由来コラーゲンペプチドを単独で、あるいは動物由来N−アセチルグルコサミンを単独で、あるいは動物由来コラーゲンペプチドと動物由来N−アセチルグルコサミンとの両方を配合して得られたものである。【選択図】 なし
Description
本発明は、医薬品、医薬部外品、食品、化粧品、飼料分野等において利用される皮膚細胞活性化促進剤組成物に関する。
従来、甘草、黄柏などがコラーゲン合成促進作用を有すること(特許文献1)や、杜仲と人参を同時抽出したエキスが肉芽形成促進作用を有すること(特許文献2)等が見出されており、このような成分を配合した商品、主に美容向けの化粧品、健康食品が販売されている。また、ヒユ科のパフィア属植物の抽出物から成る皮膚外用剤がコラーゲン合成促進作用を示すことが明らかにされている(特許文献3)。
しかし、経口摂取によるコラーゲン合成促進作用を検証した例はなかった。
しかし、経口摂取によるコラーゲン合成促進作用を検証した例はなかった。
一方、本発明者は、パフィア属植物およびキランソウ属植物から得た抽出物の経口摂取により、生体内でコラーゲン合成能が促進されること(特許文献4,非特許文献1)や、パフィア属植物から得た抽出物の経口摂取により、光老化に対する改善作用が認められること(非特許文献2)を見出した。
更に、本発明者は、パフィア属植物から得た抽出物の皮膚繊維芽細胞への添加により、エラスチン産生量が促進されることを見出している。
更に、本発明者は、パフィア属植物から得た抽出物の皮膚繊維芽細胞への添加により、エラスチン産生量が促進されることを見出している。
また従来から、皮膚細胞に対する活性化作用を有すると考えられている成分としては、コラーゲン、コラーゲンペプチド及びN−アセチルグルコサミンが挙げられる。これらは皮膚由来の角化細胞や繊維芽細胞に対し、増殖促進作用(非特許文献3)や、ヒアルロン酸産生促進作用を有することが知られている(非特許文献4,5)。
応用薬理 2005 Vol.69 No.3/4 71−76
FRAGRANCE JOURNAL 2005 Vol.33 No.7 121−123
Journal of agricultural and food chemistry 2009 Vol.57 No.2 444−449
Journal of Dermatology 2010 Vol.37 No.3 330−338
FRAGRANCE JOURNAL 2006 Vol.34 No.6 78−81
上記したように、パフィア属植物の抽出物は、優れたコラーゲン合成促進作用やエラスチン産生促進作用を有することが本発明者によって見出されたが、さらに優れた効果を有する皮膚細胞活性化剤が望まれている。
ところが、皮膚細胞活性化剤の分野では上記各成分の作用機序も十分には解明されておらず、どのような成分を前記パフィア属植物の抽出物と組み合わせて使用したときに皮膚細胞活性化作用が増強するのか、あるいは減弱するのかについては全く不明であるという問題があった。
ところが、皮膚細胞活性化剤の分野では上記各成分の作用機序も十分には解明されておらず、どのような成分を前記パフィア属植物の抽出物と組み合わせて使用したときに皮膚細胞活性化作用が増強するのか、あるいは減弱するのかについては全く不明であるという問題があった。
本発明者は、パフィア属植物の抽出物に種々の成分を配合し、その皮膚細胞活性化作用を鋭意検討した結果、パフィア属植物の抽出物に対し、動物由来コラーゲンペプチドあるいは動物由来N−アセチルグルコサミンを配合した場合に、格別顕著に皮膚細胞活性化作用が増強されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、コラーゲン合成促進作用を有するヒユ科パフィア属の植物抽出物を必須成分とし、これに動物由来コラーゲンペプチド及びN−アセチルグルコサミンの群から選択される少なくとも1種を配合することを特徴とする皮膚細胞活性化促進剤組成物を提供するものである。
本発明によれば、従来のパフィア属植物の抽出物を配合した生体コラーゲン合成促進剤よりも、さらに高い生細胞率改善効果や、ヒアルロン酸産生促進作用を有する皮膚細胞活性化剤が提供される。
〔ヒユ科パフィア属の植物抽出物〕
ヒユ科パフィア属の植物抽出物は、本発明の皮膚細胞活性化剤組成物における必須成分であって、コラーゲン合成促進作用を有するヒユ科パフィア属の植物から抽出した抽出物である。
上記ヒユ科パフィア属の植物としては、生体コラーゲン合成を促進する活性成分を含むものであればいかなる種類のものであってもよく、例えばパフィア・グロメラータ(Pfaffia glomerate)、パフィア・イレジノイデス(P.iresinoides)、パフィア・パニキュラータ(P.paniculata)、パフィア・ジュバータ(P.jubata)、パフィア・プルベルレンタ(P.pulverulenta)、パフィア・スピカータ(P.spicata)、パフィア・アクティフォリア(P.actifolia)、パフィア・アフィラ(P.aphylla)、パフィア・シネレア(P.cinerea)、パフィア・デヌダタ(P.denudata)、パフィア・エラタ(P.elata)、パフィア・エクイセティフォルミス(P.equisetiformis)、パフィア・エリアンサ(P.eriantha)、パフィア・グラブラタ(P.glabrata)、パフィア・グラブラトイデス(P.glabratoides)、パフィア・グナファロイデス(P.gnaphaloides)、パフィア・ヘリクリソイデス(P.helichrysoides)、パフィア・ヒルテュラ(P.hirtula)、パフィア・ラナタ(P.lanata)、パフィア・レティキュラータ(P.reticulata)、パフィア・ステノフィーラ(P.stenophyla)、パフィア・テュベローザ(P.tuberosa)およびパフィア・ヴェルティナ(P.velutina)等の1種または2種以上を使用することができ、中でもパフィア・グロメラータ(P.glomerate)、パフィア・イレジノイデス(P.iresinoides)を使用するのが好ましい。
ヒユ科パフィア属の植物抽出物は、本発明の皮膚細胞活性化剤組成物における必須成分であって、コラーゲン合成促進作用を有するヒユ科パフィア属の植物から抽出した抽出物である。
上記ヒユ科パフィア属の植物としては、生体コラーゲン合成を促進する活性成分を含むものであればいかなる種類のものであってもよく、例えばパフィア・グロメラータ(Pfaffia glomerate)、パフィア・イレジノイデス(P.iresinoides)、パフィア・パニキュラータ(P.paniculata)、パフィア・ジュバータ(P.jubata)、パフィア・プルベルレンタ(P.pulverulenta)、パフィア・スピカータ(P.spicata)、パフィア・アクティフォリア(P.actifolia)、パフィア・アフィラ(P.aphylla)、パフィア・シネレア(P.cinerea)、パフィア・デヌダタ(P.denudata)、パフィア・エラタ(P.elata)、パフィア・エクイセティフォルミス(P.equisetiformis)、パフィア・エリアンサ(P.eriantha)、パフィア・グラブラタ(P.glabrata)、パフィア・グラブラトイデス(P.glabratoides)、パフィア・グナファロイデス(P.gnaphaloides)、パフィア・ヘリクリソイデス(P.helichrysoides)、パフィア・ヒルテュラ(P.hirtula)、パフィア・ラナタ(P.lanata)、パフィア・レティキュラータ(P.reticulata)、パフィア・ステノフィーラ(P.stenophyla)、パフィア・テュベローザ(P.tuberosa)およびパフィア・ヴェルティナ(P.velutina)等の1種または2種以上を使用することができ、中でもパフィア・グロメラータ(P.glomerate)、パフィア・イレジノイデス(P.iresinoides)を使用するのが好ましい。
上記ヒユ科パフィア属の植物は、上記皮膚細胞活性化剤組成物中に配合するべく、その抽出物を使用するが、該抽出物には、流動性を有する液状のものや、ゲル化等による半固形状のものや、あるいは粉末化等による固形状のものの何れの状態のものを使用してもよい。
上記ヒユ科パフィア属の植物から抽出物を得るための抽出方法や粉末化方法は、常法によって行えばよい。抽出方法は、例えば上記植物の1種または2種以上を乾燥して刻み、または粉末状にして抽出溶媒を加え、冷浸または加熱することによって行うことが出来る。抽出溶媒としては、水、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類等の単独の溶媒、又は上記溶媒を2種以上混合してなる混合溶媒を使用することが出来る。
上記ヒユ科パフィア属の植物から抽出物を得るための抽出方法や粉末化方法は、常法によって行えばよい。抽出方法は、例えば上記植物の1種または2種以上を乾燥して刻み、または粉末状にして抽出溶媒を加え、冷浸または加熱することによって行うことが出来る。抽出溶媒としては、水、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類等の単独の溶媒、又は上記溶媒を2種以上混合してなる混合溶媒を使用することが出来る。
〔動物由来コラーゲンペプチド〕
動物由来コラーゲンペプチドは、本発明の皮膚細胞活性化剤組成物における助成分であって、上記ヒユ科パフィア属の植物抽出物によるコラーゲン合成促進作用を促進し、皮膚細胞活性化作用を増強させるものである。
上記動物由来コラーゲンペプチドは、動物由来のものであれば特に限定されず、市販品を用いればよい。あるいは、コラーゲンまたはゼラチン等の変性コラーゲンを酵素や、酸や、アルカリ等で加水分解処理することで得ることもできる。コラーゲンあるいはゼラチンは、例えば、牛、豚、鶏、魚等の動物由来のものでよく、これらを単独で、あるいは2種以上を混合して、原材料として用いることができる。
動物由来コラーゲンペプチドは、本発明の皮膚細胞活性化剤組成物における助成分であって、上記ヒユ科パフィア属の植物抽出物によるコラーゲン合成促進作用を促進し、皮膚細胞活性化作用を増強させるものである。
上記動物由来コラーゲンペプチドは、動物由来のものであれば特に限定されず、市販品を用いればよい。あるいは、コラーゲンまたはゼラチン等の変性コラーゲンを酵素や、酸や、アルカリ等で加水分解処理することで得ることもできる。コラーゲンあるいはゼラチンは、例えば、牛、豚、鶏、魚等の動物由来のものでよく、これらを単独で、あるいは2種以上を混合して、原材料として用いることができる。
〔動物由来N−アセチルグルコサミン〕
動物由来N−アセチルグルコサミンは、本発明の皮膚細胞活性化剤組成物における助成分であって、上記ヒユ科パフィア属の植物抽出物によるコラーゲン合成促進作用を促進し、皮膚細胞活性化作用を増強させるものである。
上記動物由来N−アセチルグルコサミンは、市販品を用いればよく、あるいはグルコサミンのN−アセチル化や、キチンの酵素加水分解により得ることもできる。グルコサミンやキチンは、例えば、カニ、エビ由来のものでよく、これらを単独で、あるいは2種以上を混合して、原材料として用いることができる。
動物由来N−アセチルグルコサミンは、本発明の皮膚細胞活性化剤組成物における助成分であって、上記ヒユ科パフィア属の植物抽出物によるコラーゲン合成促進作用を促進し、皮膚細胞活性化作用を増強させるものである。
上記動物由来N−アセチルグルコサミンは、市販品を用いればよく、あるいはグルコサミンのN−アセチル化や、キチンの酵素加水分解により得ることもできる。グルコサミンやキチンは、例えば、カニ、エビ由来のものでよく、これらを単独で、あるいは2種以上を混合して、原材料として用いることができる。
〔皮膚細胞活性化剤組成物〕
本発明の皮膚細胞活性化剤組成物は、コラーゲン合成促進作用を有する上記ヒユ科パフィア属の植物抽出物を必須成分とし、該必須成分に対する助成分として、上記動物由来コラーゲンペプチドのみ、あるいは上記動物由来N−アセチルグルコサミンのみ、あるいは上記動物由来コラーゲンペプチドと上記動物由来N−アセチルグルコサミンとの両方を配合して得られるものである。
上記皮膚細胞活性化剤組成物は、経口摂取が可能な形態、例えば、粉末、散剤、細粒剤、ゼリー剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、トローチ剤、ムース剤、液剤などの剤型にすることができ、また、それ以外の菓子や清涼飲料など様々な使用形態とすることができる。
上記皮膚細胞活性化剤組成物には、上記必須成分と上記助成分のほか、ローヤルゼリー、ムコ多糖類等の動物性抽出物、グリシン、プロリン等のアミノ酸類、抗酸化ビタミン類、不飽和脂肪酸、核酸等の従来公知の加齢変化防止効果を有する成分を配合してもよい。更に上記皮膚細胞活性化剤組成物には、必要に応じて通常食品に用いられる賦形剤、増量剤、甘味剤、香味剤、着色剤等の添加物を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することが出来る。更に本発明の皮膚細胞活性化剤組成物は、外用薬として軟膏や化粧品に配合してもよい。
本発明の皮膚細胞活性化剤組成物は、コラーゲン合成促進作用を有する上記ヒユ科パフィア属の植物抽出物を必須成分とし、該必須成分に対する助成分として、上記動物由来コラーゲンペプチドのみ、あるいは上記動物由来N−アセチルグルコサミンのみ、あるいは上記動物由来コラーゲンペプチドと上記動物由来N−アセチルグルコサミンとの両方を配合して得られるものである。
上記皮膚細胞活性化剤組成物は、経口摂取が可能な形態、例えば、粉末、散剤、細粒剤、ゼリー剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、トローチ剤、ムース剤、液剤などの剤型にすることができ、また、それ以外の菓子や清涼飲料など様々な使用形態とすることができる。
上記皮膚細胞活性化剤組成物には、上記必須成分と上記助成分のほか、ローヤルゼリー、ムコ多糖類等の動物性抽出物、グリシン、プロリン等のアミノ酸類、抗酸化ビタミン類、不飽和脂肪酸、核酸等の従来公知の加齢変化防止効果を有する成分を配合してもよい。更に上記皮膚細胞活性化剤組成物には、必要に応じて通常食品に用いられる賦形剤、増量剤、甘味剤、香味剤、着色剤等の添加物を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することが出来る。更に本発明の皮膚細胞活性化剤組成物は、外用薬として軟膏や化粧品に配合してもよい。
以下に実施例を示して、本発明およびその効果を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
〔ヒユ科パフィア属植物からの抽出物の製造〕
ヒユ科パフィア属植物の根の乾燥物を刻んだものに90%エタノールを加えて加熱し、60分間加熱抽出を行った。その後、抽出液を熱時ナイロン布で濾し、濾液を得た。これを減圧濃縮、噴霧乾燥して乾燥物とした後、賦形剤を添加し、ヒユ科パフィア属植物抽出物であるパフィアエキスパウダーを得た。
ヒユ科パフィア属植物の根の乾燥物を刻んだものに90%エタノールを加えて加熱し、60分間加熱抽出を行った。その後、抽出液を熱時ナイロン布で濾し、濾液を得た。これを減圧濃縮、噴霧乾燥して乾燥物とした後、賦形剤を添加し、ヒユ科パフィア属植物抽出物であるパフィアエキスパウダーを得た。
〔ヒト皮膚繊維芽細胞の生細胞率に及ぼす影響〕
ヒト皮膚繊維芽細胞(NHDF−Ad, LONZA社)を用い、96穴プレートに3500cells/well播種し、10%ウシ胎児血清(FBS)を含むDulbecco’s Modified Eagle’s Medium(DMEM)培地にて、37℃、5%CO2条件下24時間培養した。この後、1% FBSを含むDMEM培地を用いて、パフィアエキスパウダー単独の場合に図1(A)に示す濃度となるよう調製し、またパフィアエキスパウダーとコラーゲンペプチド(ニッピ社製、商品名:ニッピペプタイドPRA−P)との混合物の場合に図1(B)に示す濃度となるよう調製し、添加後72時間培養した。
その後、検体を含むDMEM培地を除き、10%FBSを含むDMEM培地を加え、MTT法により生細胞率を算出した。その結果を図1(A),(B)のグラフに示す。
なお生細胞率は、検体を含まない0濃度を100%とした比で表し、また塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)は、陽性対照として用いた。
ヒト皮膚繊維芽細胞(NHDF−Ad, LONZA社)を用い、96穴プレートに3500cells/well播種し、10%ウシ胎児血清(FBS)を含むDulbecco’s Modified Eagle’s Medium(DMEM)培地にて、37℃、5%CO2条件下24時間培養した。この後、1% FBSを含むDMEM培地を用いて、パフィアエキスパウダー単独の場合に図1(A)に示す濃度となるよう調製し、またパフィアエキスパウダーとコラーゲンペプチド(ニッピ社製、商品名:ニッピペプタイドPRA−P)との混合物の場合に図1(B)に示す濃度となるよう調製し、添加後72時間培養した。
その後、検体を含むDMEM培地を除き、10%FBSを含むDMEM培地を加え、MTT法により生細胞率を算出した。その結果を図1(A),(B)のグラフに示す。
なお生細胞率は、検体を含まない0濃度を100%とした比で表し、また塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)は、陽性対照として用いた。
〔ヒト皮膚繊維芽細胞のヒアルロン酸産生量に及ぼす影響〕
NHDF−Ad細胞を用い、96穴プレートに5000cells/well播種し、10% FBSを含むDMEM培地にて、37℃、5%CO2条件下72時間培養した。FBSを含まないDMEM培地に交換後、さらに24時間培養した。この後、FBSを含まないDMEM培地を用いて、パフィアエキスパウダー単独の場合に図2(A)に示す濃度となるよう調製し、またパフィアエキスパウダーとN−アセチルグルコサミン(SIGMA社製、商品名:A3286)との混合物の場合に図2(B)に示す濃度となるよう調製し、添加後72時間培養した。その後、培養上清を検体として、Quantiline Hyaluronan ELISA Kit(R&D社)によりヒアルロン酸産生量を測定した。その結果を図2(A),(B)のグラフに示す。
なお、bFGFは、陽性対照として用いた。
NHDF−Ad細胞を用い、96穴プレートに5000cells/well播種し、10% FBSを含むDMEM培地にて、37℃、5%CO2条件下72時間培養した。FBSを含まないDMEM培地に交換後、さらに24時間培養した。この後、FBSを含まないDMEM培地を用いて、パフィアエキスパウダー単独の場合に図2(A)に示す濃度となるよう調製し、またパフィアエキスパウダーとN−アセチルグルコサミン(SIGMA社製、商品名:A3286)との混合物の場合に図2(B)に示す濃度となるよう調製し、添加後72時間培養した。その後、培養上清を検体として、Quantiline Hyaluronan ELISA Kit(R&D社)によりヒアルロン酸産生量を測定した。その結果を図2(A),(B)のグラフに示す。
なお、bFGFは、陽性対照として用いた。
〔結果と考察〕
図1は、NHDF−Ad細胞の生細胞率を示すグラフである。
0濃度のwellにおける生細胞率を100%としたところ、ヒユ科パフィア属植物抽出物であるパフィアエキスパウダーの添加により添加量依存的な生細胞率の上昇が認められた(図1(A)のグラフを参照)。
コラーゲンペプチドを10 mg/mlの濃度で添加した際の生細胞率は、0濃度の100%に比べて、121.3%に上昇していたが(図1(B)のグラフを参照)、ここへパフィアエキスパウダーを共添加すると生細胞率は更に上昇し、パフィアエキスパウダーを単独で添加した際の生細胞率を上回った。特に、高濃度で併用(パフィアエキスパウダー1,000μg/ml+コラーゲンペプチド10mg/ml)した際の生細胞率(155.4%of0濃度)は、bFGF添加時(150.9%of0濃度)を上回った(図1(B)のグラフを参照)。
図1は、NHDF−Ad細胞の生細胞率を示すグラフである。
0濃度のwellにおける生細胞率を100%としたところ、ヒユ科パフィア属植物抽出物であるパフィアエキスパウダーの添加により添加量依存的な生細胞率の上昇が認められた(図1(A)のグラフを参照)。
コラーゲンペプチドを10 mg/mlの濃度で添加した際の生細胞率は、0濃度の100%に比べて、121.3%に上昇していたが(図1(B)のグラフを参照)、ここへパフィアエキスパウダーを共添加すると生細胞率は更に上昇し、パフィアエキスパウダーを単独で添加した際の生細胞率を上回った。特に、高濃度で併用(パフィアエキスパウダー1,000μg/ml+コラーゲンペプチド10mg/ml)した際の生細胞率(155.4%of0濃度)は、bFGF添加時(150.9%of0濃度)を上回った(図1(B)のグラフを参照)。
図2は、NHDF−Ad細胞のヒアルロン酸産生量を示すグラフである。
0濃度のwellにおけるヒアルロン酸産生量410.3 ng/mlに比べ、ヒユ科パフィア属植物抽出物であるパフィアエキスパウダーの添加により添加量依存的なヒアルロン酸産生量の上昇が認められた(図2(A)のグラフを参照)。
N−アセチルグルコサミンを5 mg/mlの濃度で添加した際のヒアルロン酸産生量は、0濃度の410.3 ng/mlに比べて、575.7 ng/mlに上昇していたが、ここへパフィアエキスパウダーを共添加するとヒアルロン酸産生量は更に上昇し、パフィアエキスパウダーを単独で添加した際の産生量を上回った(図2(B)のグラフを参照)。特に、高濃度で併用(パフィアエキスパウダー1,000μg/ml+N−アセチルグルコサミン5mg/ml)した際の産生量は、933.1ng/mlであり、bFGF添加時の899.8ng/mlを上回った(図2(B)のグラフを参照)。
0濃度のwellにおけるヒアルロン酸産生量410.3 ng/mlに比べ、ヒユ科パフィア属植物抽出物であるパフィアエキスパウダーの添加により添加量依存的なヒアルロン酸産生量の上昇が認められた(図2(A)のグラフを参照)。
N−アセチルグルコサミンを5 mg/mlの濃度で添加した際のヒアルロン酸産生量は、0濃度の410.3 ng/mlに比べて、575.7 ng/mlに上昇していたが、ここへパフィアエキスパウダーを共添加するとヒアルロン酸産生量は更に上昇し、パフィアエキスパウダーを単独で添加した際の産生量を上回った(図2(B)のグラフを参照)。特に、高濃度で併用(パフィアエキスパウダー1,000μg/ml+N−アセチルグルコサミン5mg/ml)した際の産生量は、933.1ng/mlであり、bFGF添加時の899.8ng/mlを上回った(図2(B)のグラフを参照)。
ヒアルロン酸は、グルクロン酸とN−アセチルグルコサミンの二糖単位が連結した多糖類の一種であり、動物の諸組織、具体的には、皮膚、関節、硝子体などに広く分布している。皮膚を構成する真皮の基質として、コラーゲンやエラスチンと共に重要な機能を担っていることから、食品や化粧品として利用される他、その産生量は美肌効果の指標とされている。
パフィアエキスパウダーと、コラーゲンペプチドあるいはN−アセチルグルコサミンとの併用により、パフィアエキスパウダー単独摂取で認められる生細胞率の上昇、ヒアルロン酸産生量の増加と言った皮膚細胞の活性化が増強された。ヒアルロン酸は肌の保湿に関与する有力候補の1つであり、皮膚細胞におけるコラーゲン合成促進作用、エラスチン産生促進作用、生細胞率改善作用、ヒアルロン酸産生促進作用を有するパフィア属植物に加えて、コラーゲンペプチドやN−アセチルグルコサミンを併用することにより、皮膚細胞の活性化が増強され、従来のパフィアエキスパウダーが示す皮膚細胞活性化効果よりも、さらに強い美肌効果を有する皮膚細胞活性化促進剤が完成した。
本発明では、コラーゲン合成促進作用を有するヒユ科パフィア属の植物抽出物を必須成分とし、これに動物由来コラーゲンペプチド、N−アセチルグルコサミンの1種又は両者を選択して配合した結果、従来のパフィア属植物の抽出物よりもさらに高い美肌効果を有する皮膚細胞活性化促進剤が提供されるから、産業上利用可能である。
Claims (3)
- コラーゲン合成促進作用を有するヒユ科パフィア属の植物抽出物を必須成分とし、これに動物由来コラーゲンペプチドを配合することを特徴とする皮膚細胞活性化促進剤組成物。
- コラーゲン合成促進作用を有するヒユ科パフィア属の植物抽出物を必須成分とし、これに動物由来N−アセチルグルコサミンを配合することを特徴とする皮膚細胞活性化促進剤組成物。
- コラーゲン合成促進作用を有するヒユ科パフィア属の植物抽出物を必須成分とし、これに動物由来コラーゲンペプチドと、動物由来N−アセチルグルコサミンとを配合することを特徴とする皮膚細胞活性化促進剤組成物。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020033346A (ja) * | 2018-08-30 | 2020-03-05 | ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・インコーポレイテッドJohnson & Johnson Consumer Inc. | ピキア・アノマーラ及びn−アセチルグルコサミンを含む局所用組成物 |
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2014
- 2014-05-09 JP JP2014098020A patent/JP2015214509A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020033346A (ja) * | 2018-08-30 | 2020-03-05 | ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・インコーポレイテッドJohnson & Johnson Consumer Inc. | ピキア・アノマーラ及びn−アセチルグルコサミンを含む局所用組成物 |
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