JP2015214445A - 製鋼スラグのエージング処理方法 - Google Patents

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【課題】製鋼スラグのエージング処理効率を改善する技術を提供すること。
【解決手段】ヤードに砕石を敷き詰めて形成した砕石層の上層に、高温粒状の製鋼スラグを50cm以下の厚みで敷き、前記製鋼スラグが1000℃以上の状態で、この製鋼スラグに向けて散水冷却を開始する。
【選択図】図1

Description

本発明は、製鋼精錬炉から排出される高温粒状の製鋼スラグの冷却およびエージング処理方法に関するものである。
製鋼工程で発生する製鋼スラグは、脱燐剤、脱硫剤として使用される生石灰の一部が他の分子と完全に結合せず、未滓化状態の生石灰(フリーライム)として残存している。フリーライムは、水和反応(CaO+HO→Ca(OH))に伴って体積が1.8倍に膨張する。このため、フリーライムが多く残存した製鋼スラグを道路用の路盤材として使用した場合は、経時的に、前記水和反応が生じて、地盤隆起などの弊害を生じることがある。そこで、従来から、製鋼スラグを路盤材として使用する場合は、路盤材として要求される水浸膨張率(JIS A 5105)を満足すべく、事前に、フリーライムの水和反応を完了させる「エージング処理」を行っている。
一般的なエージング処理方法として、露天のヤードに製鋼スラグを2m程度積み上げ、ヤードの床面に配置した蒸気配管から大気圧を超える圧力の蒸気を供給して概ね100℃以下の雰囲気でエージング(以下、蒸気エージング)を行う手法が知られている。しかし、当該手法では、7〜20日間という極めて長時間のエージングが必要となる他、広大な敷地面積を必要とし、蒸気原単位が非常に高く、コスト面からも好ましくないという欠点がある。
短時間で、均一に製鋼スラグの冷却処理を行う技術として、本出願人は、「高温粒状の製鋼スラグを深さ0.5〜3mのヤードに静置して、この製鋼スラグに向けて、0.3〜1.0m/mhrの水を、ヤードの1箇所に設置された遠方にある高温スラグを冷却する直進ノズルと、近傍の高温スラグを冷却する円錐ノズルとを用いて散水して冷却する」技術を開示している(特許文献1)。
特許文献1記載の技術は、高温のスラグへの大量散水を行うため当然フリーライムの水和反応は進行するが、路盤材として要求される水浸膨張率を満足させる高いレベルのエージング処理までを十分にカバーできるものではない。従って冷却処理後、必要に応じて蒸気エージングを行うため、エージング処理のための別の敷地を必要とし、また蒸気を使用するため処理コストが高くなるという問題があった。
特許4427457号公報
本発明の目的は前記の問題を解決し、高温の製鋼スラグのエージング処理効率を改善する技術を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明の製鋼スラグのエージング処理方法は、ヤードに砕石を敷き詰めて形成した砕石層の上層に、高温粒状の製鋼スラグを50cm以下の厚みで敷き、前記製鋼スラグが1000℃以上の状態で、この製鋼スラグに向けて散水冷却を開始することを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の製鋼スラグのエージング処理方法において、前記砕石層を、平均粒度50mm以下の砕石を30cm以上敷き詰めて形成したことを特徴とするものである。
本発明に係る製鋼スラグのエージング処理方法では、製鋼スラグが1000℃以上の状態で、この製鋼スラグに向けて散水冷却を開始する。フリーライムの水和反応(CaO+HO→Ca(OH))は、特に、1000℃以上の高温において、極めて速やかに反応が促進されるため、製鋼スラグが1000℃以上の状態で散水冷却を開始することにより、効率良くエージング処理を行うことができる。
更に、敷き詰めた製鋼スラグが不均一に冷却されると、冷却時間が延長してしまう問題や、追加のエージング処理が必要となる問題があるところ、本発明では、高温粒状の製鋼スラグを50cm以下の厚みで敷き散水冷却を行うことによって、敷き詰めた製鋼スラグの全面を均一に冷却可能とし、不均一な冷却に起因する前記問題を回避することによっても、エージング処理効率の向上を実現している。詳細は後述する。
本発明の製鋼スラグのエージング処理方法の概略説明図である。 積層深さが50cm超の製鋼スラグの上面に散水された冷却水が製鋼スラグ内に染み込む様子を説明する図である。 積層深さが50cm以下の製鋼スラグの上面に散水された冷却水が製鋼スラグ内に染み込む様子を説明する図である。 本発明の実施例の試験結果を示すグラフである。 本発明の比較例の試験結果を示すグラフである。
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
本発明の製鋼スラグのエージング処理方法は、「脱Si+脱P+脱S」スラグよりもCaO含有量が少ない製鋼スラグ、例えば、事前に脱S処理を経た製鋼スラグを、出湯後、転炉に装入して、脱Siと脱Pを行うプロセスで得られる製鋼スラグ(=「脱Si+脱P」スラグ)に特に適したエージング処理方法である。
本実施形態では、図1に示すように、スラグ排出用のヤードに、遮水シートからなる遮水壁1で囲んだ空間2を形成し、この空間の下層2に、平均粒度50mm以下の砕石を30cm以上敷き詰めて砕石層3を形成し、砕石層3の上層に転炉から排滓された高温粒状の製鋼スラグを50cm以下の厚みで敷き詰めて、製鋼スラグが1000℃以上の状態で、この製鋼スラグに向けて、散水(散水量0.3〜1.0m/m・hr)を開始して、製鋼スラグのエージング処理を行う。散水された冷却水は、製鋼スラグ層4から砕石層3に流れ、砕石層3の下部に設置された配管5から、外部に向けて、速やかに排出される。
フリーライムの水和反応(CaO+HO→Ca(OH))は、特に、1000℃以上の高温において、極めて速やかに反応が促進されるため、製鋼スラグが1000℃以上の状態で散水冷却を開始することにより、効率良くエージング処理を行うことができる。
なお、製鋼スラグの上面に散水された冷却水は、高温スラグの熱で蒸発し、その蒸発潜熱でスラグを冷却する。このようにして、上部のスラグより急速に冷却されていく。続いて散水されてくる冷却水は、上部の冷却されたスラグ内にしみ込んで、その下にある高温スラグと接触し、ここで再び蒸発潜熱によるスラグの冷却が行われる。このプロセスの繰り返しにより、砕石層の上に敷いたスラグの冷却が、スラグの下部へと進行していく。本発明で処理対象としているスラグは粒径30mm以下の砂状のものが殆どであるが、粒径分布があり、かつ部分的に粒度の異なる粒が偏在しているため、上部から冷却が進んだスラグ内を冷却水がしみ込む際、図2に示すように、冷却水は、スラグの粒径分布が大きく圧損の少ない箇所に、集まりやすい傾向がある。
本発明者が検討した結果、砕石層の上に敷いたスラグの敷き深さが50cmを超えると、冷却水の流路が、上記のスラグの粒径分布が大きく圧損の少ない箇所に不可避的に形成され、流路近傍とその他の箇所とで、冷却速度に差が生じ、冷却速度の遅い箇所6が生まれることが確認された。冷却速度の遅い箇所も、時間の経過とともに、伝導伝熱による抜熱で冷却するが、冷却時間が延長してしまう問題や、伝導伝熱による抜熱で冷却された箇所では、フリーライムの水和反応(CaO+HO→Ca(OH))が十分に促進されず、フリーライムが残存するため、路盤材として要求される水浸膨張率(JIS A 5105)を満足するためには、蒸気エージング施設での蒸気エージング処理や、屋外での長期間の自然エージング処理を追加する必要があり、エージング処理効率の観点から、好ましくないという問題がある。
これに対し、本発明では、高温粒状の製鋼スラグを50cm以下の厚みで敷き、散水冷却を行うことにより、冷却水の流路形成を回避し、図3のように、全面の均一冷却を実現している。このため、本発明によれば、スラグの敷き深さが50cmを超えた場合に不可避的に生じていた上記問題(冷却時間が延長する問題や、追加の蒸気エージング処理や、自然エージング処理が必要となる問題)を回避し、効率良くエージング処理を行うことができる。
図1に示した砕石層3の上層に、製鋼スラグ層4を、30cm(実施例1,2)、40cm(実施例3,4)、50cm(実施例5,6)、60cm(比較例1,2)、70cm(比較例3)を形成し、製鋼スラグが1000℃以上の状態で、製鋼スラグに向けて、散水(散水量0.3〜1.0m/m・hr)を開始して、30分かけて製鋼スラグのエージング処理を行ったのち、各実施例、比較例の製鋼スラグの水浸膨張試験(80℃の水に所定期間スラグを浸して、その間の膨張率を調べる試験)を行った結果を図4、図5に示している。
図5に示すように、製鋼スラグ層4を50cm超とした比較例では、水浸期間2日〜3日以降には、スラグ膨張率が2%を超えてしまう現象が観察された。スラグ膨張率が2%を超えたものは、追加の蒸気エージング処理の対象となるため、エージング処理効率が低下する。
これに対し、図4に示すように、製鋼スラグ層4を50cm以下とした本発明の実施例では、何れも、全ての水浸期間(1日〜10日)において、スラグ膨張率が2%未満に抑制されることが確認された。このように、本発明によれば、エージング処理後のスラグ膨張率が2%未満に抑制されるため、追加の蒸気エージング処理等が不要となり、製鋼スラグのエージング処理効率を改善することができる。
1 遮水壁
2 空間
3 砕石層
4 製鋼スラグ層
5 配管
6 冷却速度の遅い箇所

Claims (2)

  1. ヤードに砕石を敷き詰めて形成した砕石層の上層に、高温粒状の製鋼スラグを50cm以下の厚みで敷き
    前記製鋼スラグが1000℃以上の状態で、この製鋼スラグに向けて散水冷却を開始することを特徴とする製鋼スラグのエージング処理方法。
  2. 前記砕石層を、平均粒度50mm以下の砕石を30cm以上敷き詰めて形成したことを特徴とする請求項1記載の製鋼スラグのエージング処理方法。
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