JP2015214139A - 枚葉式印刷機 - Google Patents
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Abstract
Description
このため、従来は、本運転に際し、前もって繰り返し試運転を行い、印刷面に対する紫外線硬化型インクの硬化状態を見て、熟練者の経験則や勘に基づいて紫外線の照射量を決定する手法を採用していた。
また、排紙部に紫外線受光器を常設しているので、本運転中であっても、紫外線量の測定を行うことが可能である。この場合、瞬時に紫外線量を調整することができ、常時、紫外線量を安定化することができる
また、印刷部に紫外線受光器を常設しているので、本運転中であっても、紫外線量の測定を行うことが可能である。この場合、瞬時に紫外線量を調整することにより、常時、紫外線量を安定化することができる。
さらに、印刷部において紫外線硬化型インクを適切な紫外線量で仮硬化させるので、その後の製造過程における印刷体から枚葉式印刷機へのインク移りによる汚染も防止することができる。
また、紫外線量測定が不必要な際は、紫外線を受ける紫外線受光器のセンサー部をOFFにすることにより、センサー部の劣化を抑制することができる。
また、本体部が、被印刷体の搬送速度に対応した速度で揺動するものである場合、本運転において走行する被印刷体が実際に受ける紫外線量に近い紫外線量を測定することが可能となる。
また、シャッターが被印刷体の搬送速度に対応した速度で紫外線照射装置から照射される紫外線を遮光又は通過させることにより、本運転において走行する被印刷体が実際に受ける紫外線量に近い紫外線量を測定することが可能となる。
また、CPU部に経時的な紫外線量の情報を蓄積できるので、該情報を分析することにより、紫外線照射装置の劣化具合や紫外線量の調整方法等を予測することも可能となる。
また、上記紫外線硬化型インクとしては、紫外線硬化樹脂、重合開始剤、色材等が含まれる公知の紫外線硬化型インクが適宜用いられる。
図1は、第1実施形態に係る枚葉式印刷機を示す概略側面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る枚葉式印刷機100は、被印刷体1に対して紫外線硬化型インクで印刷する印刷部A1と、印刷された被印刷体1に紫外線を照射して印刷体1aとし該印刷体1aを回収する排紙部Bとからなる。なお、被印刷体1を印刷部A1に供給する給紙部は省略する。
また、圧胴2は、複数が対接(詳しくは対向接圧)しており、隣同士の圧胴2が回動したときに、溝同士が対応する位置となるように形成されている。
このとき、圧胴2には、適宜位置にガイド部4aが周設されているので、搬送時に、各被印刷体1の他端が捲れることが防止される。
すなわち、印刷部A1においては、被印刷体1は、各圧胴2で紫外線硬化型インクが印刷されると共に、各圧胴2の回動、及び、各圧胴2に設けられたグリッパー8によって順次、受け渡されることにより搬送される。なお、この受け渡し原理は、従来の印刷機と同じである。
また、一対のチェーン5には、グリッパー9が架設されている。このため、グリッパー9は、チェーン5と一体となって移動するようになっている。
なお、グリッパー9は、チェーン5の長手方向に対し、例えば、圧胴2の半周分の距離を置いて等間隔で複数配置されている。すなわち、圧胴2(図でいう左端にある圧胴2)が回動したときに、当該圧胴2に取り付けられたグリッパー8に対応する位置となるようにグリッパー9が配置されている。
例えば、紫外線照射装置11は、排紙部Bにおいて、ハウジングHの内部空間に図示しない枠体を介して設置される。
したがって、紫外線受光器14は、被印刷体1の走行を妨げることなく、且つ、被印刷体1に極力近い位置で紫外線量を測定することができる。
図2に示すように、紫外線受光器14は、ケーシング26の左側壁に取付部材13を介して取り付けられたモータ17と、該モータ17に連結された駆動軸16と、該駆動軸16に後側部が取り付けられた板状の本体部10と、該本体部10の前側部の上面に設けられ、紫外線照射装置11から照射された紫外線を受光するセンサー部14aと、を有する。
紫外線受光器14は、本体部10が駆動軸16を中心に水平方向に揺動可能となっている。
なお、CPU部の記憶部で、紫外線量の情報を蓄積することができ、これと共に紫外線照射装置11における電圧、電流、紫外線照射装置11のランプ温度、被印刷体1の速度等の情報を分析することにより、紫外線照射装置11の劣化具合や紫外線量の調整方法等を予測することも可能となる。
例えば、後述する遮光部19で紫外線照射装置11からの光が遮光されることによって、センサー部14aへの紫外線量が少なくなり、その取り込んだ光を電流に変換した時の電流値が、閾値(設定されている所定の電流値)よりも低くなった場合、紫外線受光器14がOFF状態になる。
また、遮光部19で紫外線照射装置11からの光が遮光されていない場合には、センサー部14aへ取り込まれる紫外線量を電流に変換した時の電流値が、閾値(設定されている電流値)よりも高くなり、紫外線受光器14がON状態になる。
なお、センサー部14aへの紫外線量を電流に変換した時の電流値が閾値よりも高くなると直ちに紫外線受光器14がON状態になるのではなく、センサー部14aへの紫外線量を電流に変換した時の電流値が閾値よりも高くなってから予め設定された所定時間(例えば、紫外線照射装置が立ち上がるまでの時間)経過してから紫外線受光器14がONして光を取り込むように構成している。これに対して、センサー部14aへの紫外線量を電流に変換した時の電流値が閾値よりも高くなると直ちに紫外線受光器14がON状態になる構成にして実施してもよい。
図3に示すように、第1実施形態に係る枚葉式印刷機100において、ケーシング26の左側壁には、遮光部19が設けられている。
当該遮光部19は、いわゆる遮光板からなり、上下位置関係において、紫外線照射装置11及び紫外線受光器14の間に位置している。
したがって、紫外線量測定が不必要な際は、紫外線受光器14の本体部10を揺動し、遮光部19の下に位置させることにより、本体部10(詳しくは本体部10のセンサー部14a)は、紫外線照射装置11から照射される紫外線から遮光されることになる。なお、このとき、紫外線受光器14が取り込んだ光を電流に変換した時の電流値が閾値よりも低くなるため、上述したように、紫外線受光器14はOFF状態になる。
これにより、紫外線照射装置11から照射される紫外線を遮光することができ、紫外線を受ける紫外線受光器14のセンサー部14aの劣化を効果的に抑制することができる。
例えば、紫外線受光器14において、本体部10を、被印刷体1の搬送速度に対応した速度で揺動させる。
具体的には、センサー部14aの移動速度が、1枚の被印刷体1が搬送される速度と略同じになるように、本体部10を、被印刷体1の搬送方向の上流側から下流側に回動させることが好ましい。これにより、擬似的に、本運転において走行する被印刷体1が実際に受ける単位面積当たりの紫外線量に近い紫外線量を測定することが可能となる。すなわち、回動する本体部10が走行状態にある被印刷体を想定したものとなっている。
なお、本体部10を、被印刷体1の搬送方向の上流側から下流側に回動させた後は、下流側から上流側に回動させる。これが繰り返されることにより(すなわち、本体部10を連続して揺動させることにより)、連続して紫外線量を測定することができる。
また、排紙部Bに紫外線受光器14を常設しているので、本運転中であっても、紫外線量の測定を行うことが可能である。この場合、瞬時に紫外線量を調整することができ、常時、紫外線量を安定化することができる。
図4は、第2実施形態に係る枚葉式印刷機を示す概略側面図である。
図4に示すように、第2実施形態に係る枚葉式印刷機101は、被印刷体1に対して紫外線硬化型インクで印刷し、紫外線を照射した印刷体(以下便宜的に「仮印刷体」ともいう。)1bとする印刷部A2と、仮印刷体1bに紫外線を照射して印刷体1aとし該印刷体1aを回収する排紙部Bとからなる。なお、被印刷体1を印刷部A2に供給する給紙部は省略する。すなわち、第2実施形態に係る枚葉式印刷機101は、印刷部A2においても被印刷体1に対し紫外線を照射すること以外は、第1実施形態に係る枚葉式印刷機100と同じである。
そして、給紙部から供給された被印刷体1が、1枚ずつグリッパー8に把持されていくと共に、圧胴2が回動することにより、圧胴2の周面に沿って順次搬送される。
このとき、圧胴2には、ガイド部4aが周設されているので、搬送時に、各被印刷体1の他端が捲れることが防止される。
例えば、紫外線照射装置12は、印刷部A2において、ハウジングHの内部空間に図示しない枠体を介して圧胴2に対向するように設置される。
したがって、紫外線受光器15は、被印刷体1又は仮印刷体1bの走行を妨げることなく、且つ、被印刷体1又は仮印刷体1bに極力近い位置で紫外線量を測定することができる。
具体的には、紫外線受光器15は、圧胴を支持する図示しない外フレームに、取付部材13を介して取り付けられたモータ17と、該モータ17に連結された駆動軸16と、該駆動軸16に後側部が取り付けられた板状の本体部10と、該本体部10の前側部の上面に設けられ、紫外線照射装置11から照射された紫外線を受光するセンサー部14aと、を有する。すなわち、ケーシング26の左側壁の代わりに、圧胴を支持する外フレームに取り付けられている点が、上述した第1実施形態に係る枚葉式印刷機100の紫外線受光器14と異なるのみである。
そして、紫外線受光器15は、本体部10が駆動軸16を中心に水平方向に揺動可能となっている。
また、排紙部B及び印刷部A2にそれぞれ紫外線受光器14,15を常設しているので、本運転中であっても、紫外線量の測定を行うことが可能である。この場合、瞬時に紫外線量を調整することができ、常時、紫外線量を安定化することができる。
さらに、印刷部A2において紫外線硬化型インクを適切な紫外線量で仮硬化させるので、その後の製造過程における印刷体1bから枚葉式印刷機へのインク移りによる汚染も防止することができる。
また、第2ユニットを設ける位置は、必ずしも、図3に示す上流側から5個目の圧胴2に対応する位置に限定されず、他の位置に設けてもよい。
また、本体部10を揺動させる代わりに、本体部10を揺動させず、センサー部を覆うためのシャッター等を設け、それを回動させてセンサー部を遮光することも可能である。
図5に示すように、測定装置22は、排紙部Bに用いられ、被印刷体1の搬送方向とは直交する方向に延びる取り付けバー23と、取り付けバー23に固定され、紫外線照射装置11に対向する位置に常設された紫外線受光器24と、該紫外線受光器24の外側を覆うように配置され且つ回動可能な円筒状のシャッター25と、を有する。すなわち、固定された紫外線受光器24と、シャッター25とにより、センサー部24aを遮光するようになっている。
一方で、シャッター25は、切り欠き窓25bにより、紫外線照射装置11から照射される紫外線を通過可能となっている。この場合、紫外線受光器24は、切り欠き窓25bを介して紫外線照射装置11から照射された紫外線量を測定することができる。
したがって、シャッター25の切り欠き窓25bを、センサー部24aと対応させる位置にすることで、紫外線量を測定できる。また、シャッター25の切り欠き窓25bをセンサー部24aから外した位置にすることで、紫外線を遮光して、その劣化を抑えることができる。
すなわち、測定装置22において、例えば、シャッター25は、被印刷体1の搬送速度に対応した速度で回動する。
具体的には、1枚の被印刷体1が搬送される単位時間で、シャッター25が1回転するようになっている。これにより、紫外線照射装置11から照射される紫外線の遮光又は通過が行われ、擬似的に、本運転において走行する被印刷体が実際に受ける単位面積当たりの紫外線量に近い紫外線量を測定することが可能となる。すなわち、回動しているシャッター25の切り欠き窓25bが走行する被印刷体を想定したものとなっている。
このとき、切り欠き窓25bの周方向の長さは、特に限定されないが、被印刷体の長手方向の大きさと略同等であることが好ましい。
また、被印刷体の長手方向の大きさに合わせることができない場合は、被印刷体1が受ける紫外線量(実測値)と、紫外線受光器24が受ける紫外線量とを対比させて、係数を乗じて補正すればよい。
図6に示すように、測定装置32は、印刷部A2に用いられ、被印刷体1の搬送方向とは直交する方向に延びる取り付けバー33と、取り付けバー33に固定され、紫外線照射装置12に対向する位置に常設された紫外線受光器34と、取り付けバー33に取り付けられた軸部36と、該軸部36を軸として水平方向に回動可能な円盤状のシャッター35と、を有する。
一方で、シャッター35は、切り欠き窓35bにより、紫外線照射装置12から照射される紫外線を通過可能となっている。この場合、紫外線受光器34は、切り欠き窓35bを介して紫外線照射装置12から照射された紫外線量を測定することができる。
したがって、シャッター35の切り欠き窓35bを、センサー部34aと対応させる位置にすることで、紫外線量を測定できる。また、シャッター35の切り欠き窓35bをセンサー部34aから外した位置にすることで、紫外線を遮光して、その劣化を抑えることができる。
すなわち、測定装置32において、例えば、シャッター35は、被印刷体1の搬送速度に対応した速度で回動する。
具体的には、1枚の被印刷体1が搬送される単位時間で、シャッター35が1回転するようになっている。これにより、紫外線照射装置12から照射される紫外線の遮光又は通過が行われ、擬似的に、本運転において走行する被印刷体が実際に受ける単位面積当たりの紫外線量に近い紫外線量を測定することが可能となる。すなわち、回動しているシャッターの切り欠き窓が走行する被印刷体を想定したものとなっている。
このとき、切り欠き窓35bの周方向の長さは、特に限定されないが、1枚の被印刷体の長手方向の大きさと略同等であることが好ましい。
また、被印刷体の長手方向の大きさに合わせることができない場合は、被印刷体1が受ける紫外線量(実測値)と、紫外線受光器34が受ける紫外線量とを対比させて、適当な係数によって補正すればよい。
例えば、図7の(a)及び(b)に示すように、測定装置42は、紫外線受光器44と、該紫外線受光器44が収容された容器46と、該容器46が固定された図示しない取り付けバーと、該容器46に設けられたシャッター45とを有するものであってもよい。
なお、シャッター45は、紫外線を遮光する遮光部45aと、紫外線を通過させる切り欠き窓45bとを有する。また、切り欠き窓45bは、紫外線受光器44のセンサー部44aに対応する位置に設けられている。
一方で、シャッター45は、遮光部45aが切り欠き窓45bを開くことにより、紫外線照射装置から照射される紫外線を通過可能である。
なお、測定装置42において、シャッター45は、被印刷体1の搬送速度に対応した速度で開閉することも可能である。
例えば、図8に示すように、紫外線受光器は、いわゆるフレームアングル51に支持具52を介して取り付けられていてもよい。
ここで、フレームアングル51とは、圧胴を用いる印刷機に一般的に取り付けられるものである。具体的には、フレームアングル51は、圧胴と平行に伸びる板状のものであり、各圧胴の両端を支持する図示しない一対のパネルに架橋するように取り付けられることにより、当該パネルを補強するためのものである。
1a・・・印刷体
1b・・・仮印刷体
2・・・圧胴
3・・・ブランケット胴
3a・・・版胴
4a,4b・・・ガイド部
5・・・チェーン
7・・・回収部
8,9・・・グリッパー
10・・・本体部
11,12・・・紫外線照射装置
13・・・取付部材
14,15,24,34,44・・・紫外線受光器
14a,24a,34a,44a・・・センサー部
16・・・駆動軸
17・・・モータ
19,25a,35a,45a・・・遮光部
22,32,42・・・測定装置
23,33・・・取り付けバー
25,35,45・・・シャッター
25b,35b,45b・・・切り欠き窓
26・・・ケーシング
36・・・軸部
46・・・容器
51・・・フレームアングル
52・・・支持具
100,101・・・枚葉式印刷機
A1,A2・・・印刷部
B・・・排紙部
H・・・ハウジング
Claims (8)
- 被印刷体に対して紫外線硬化型インクで印刷する印刷部と、印刷された前記被印刷体に紫外線を照射して印刷体とし該印刷体を回収する排紙部とからなる枚葉式印刷機であって、
前記排紙部が、前記被印刷体に紫外線を照射するための紫外線照射装置と、
該紫外線照射装置に対向する位置に常設された紫外線受光器と、
を備え、
該紫外線受光器が、前記紫外線照射装置から照射された紫外線量を測定するものである枚葉式印刷機。 - 前記印刷部が、前記被印刷体に紫外線を照射するための紫外線照射装置と、
該紫外線照射装置に対向する位置に常設された紫外線受光器と、
を更に備え、
該紫外線受光器が、前記紫外線照射装置から照射された紫外線量を測定するものである請求項1記載の枚葉式印刷機。 - 前記被印刷体の搬送速度に対応した速度で前記紫外線受光器のON/OFFが切り替えられる請求項1又は2に記載の枚葉式印刷機。
- 前記紫外線受光器が、駆動軸と、該駆動軸に後側部が取り付けられた板状の本体部と、該本体部の前側部の上面に設けられ、前記紫外線照射装置から照射された紫外線を受光するセンサー部と、を有し、
該本体部が、前記駆動軸を中心に水平方向に揺動可能となっている請求項1又は2に記載の枚葉式印刷機。 - 前記本体部が、前記被印刷体の搬送速度に対応した速度で揺動するものである請求項4記載の枚葉式印刷機。
- 前記紫外線受光器と前記紫外線照射装置との間にはシャッターが設けられ、
該シャッターが、紫外線を遮光する遮光部及び紫外線を通過させる切り欠き窓、を有し、
前記紫外線受光器が、前記紫外線照射装置から照射された紫外線量を、前記切り欠き窓を介して測定するものである請求項1又は2に記載の枚葉式印刷機。 - 前記シャッターが、前記被印刷体の搬送速度に対応した速度で、前記紫外線照射装置から照射される紫外線を遮光又は通過させるものである請求項6記載の枚葉式印刷機。
- 前記紫外線量の情報がCPU部に送信され、該情報に基づいて、紫外線量の調整が行われる請求項1〜7のいずれか1項に記載の枚葉式印刷機。
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