JP2015212057A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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坂井 稔康
Toshiyasu Sakai
稔康 坂井
雅隆 加藤
Masataka Kato
雅隆 加藤
剛矢 宇山
Masaya Uyama
剛矢 宇山
広志 樋口
Hiroshi Higuchi
広志 樋口
聖子 南
Seiko Minami
聖子 南
美尚 尾形
Minao Ogata
美尚 尾形
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Abstract

【課題】インク供給口の吐出口と連通する端部間の距離の短縮に伴う生産性の低下やコストアップを少なくできるインクジェット記録ヘッドを提供する。【解決手段】シリコン基板27は、インク吐出部21に形成された複数の吐出口25と支持部材10に形成されたインク流路11を結ぶ複数のインク供給口42を備える。インク供給口42は、シリコン基板27のインク吐出部21側の面である第1面40側に開口する表面供給口43と、シリコン基板27の支持部材10側の面である第2面41側に開口する裏面供給口44とを有する。第1面40側における表面供給口43の開口のピッチは、第2面41における裏面供給口44の開口のピッチよりも小さい。支持部材10を第1面40の垂直方向上方からみたときに、表面供給口43の第1面40側の開口の一部分が、裏面供給口44の第2面41側の開口の外側に位置している。【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェット記録ヘッドに関する。
インクジェット記録ヘッドは、特許文献1に示されるように、外部インク供給系との接続および記録素子基板の保持の観点から、記録素子基板を支持部材と接着して構成される。
記録素子基板は、インク吐出部とインク供給部とから構成されている。インク吐出部は、インクを吐出する複数の吐出口および吐出口に対応して複数設けられた電気熱変換素子を備えている。インク供給部は、吐出口にインクを供給するもので、吐出口に連通するインク供給口を備えている。
インク供給部は、インク吐出部と接する第1面と、第1面と対向する第2面を有し、インク供給口は第1面と第2面とを貫通する。以下、インク供給口の端部のうち、第1面側の端部を「表面側端部」と称し、第2面側の端部を「裏面側端部」と称する。表面側端部は、吐出口に連通する。裏面側端部は、支持部材が備えるインク流路と連通する。
一つの記録素子基板で複数色の印字が可能なインクジェット記録ヘッドにおいては、同一の色に対応するインク供給口とインク流路が連通される。近年、一つの記録素子基板で複数色の印字が可能なインクジェット記録ヘッドでは、各色のインクを吐出する複数の吐出口の距離の短縮が進められている。そして、複数の吐出口の距離を縮めるために、インク供給口のインク吐出部側の端部間の距離を縮小することが行われている。
特開2005−125516号公報
インク供給口のインク吐出部側の端部間の距離を縮小していくと、支持部材においても、インク供給口と連通するインク流路間の距離を縮小することが考えられる。支持部材は、例えばノリル樹脂を用いた樹脂成型により形成される。このため、支持部材では、インク流路間の距離の縮小に伴い、インク流路の微細化が必要になり、生産性の低下やコストアップにつながる。
本発明の目的は、インク供給口のインク吐出部側の端部間の距離の短縮に伴う生産性の低下やコストアップを抑制することが可能なインクジェット記録ヘッドを提供することである。
本発明のインクジェット記録ヘッドは、複数の吐出口が形成されたインク吐出部と、前記複数の吐出口に対応する複数のインク流路が形成された支持部材と、前記インク吐出部と前記支持部材の間に設けられ、前記複数の吐出口とインク流路を結ぶ複数のインク供給口を備えたインク供給部とを有し、前記インク供給口は、前記インク供給部の前記インク吐出部側の面である第1面側に開口する第1供給口と、前記インク供給部の前記支持部材側の面である第2面側に開口する第2供給口とを有し、前記第1面側における前記第1供給口の開口のピッチは、前記第2面における前記第2供給口の開口のピッチよりも小さく、前記支持部材を前記第1面の垂直方向上方からみたときに、前記第1供給口の前記第1面側の開口の一部分が、前記第2供給口の前記第2面側の開口の外側に位置している。
本発明によれば、インク供給口のインク吐出部側の端部間の距離の短縮に伴う生産性の低下やコストアップを抑制することが可能になる。
本発明の実施形態のインクジェット記録ヘッドの斜視図である。 第1実施形態のインクジェット記録ヘッドの断面模式図である。 第1実施形態のインクジェット記録ヘッドの平面模式図である。 第1実施形態のインクジェットヘッド用基板の製造方法を示した模式図である。 第1実施形態のインクジェットヘッド用基板の製造方法を示した模式図である。 第1実施形態のインクジェットヘッド用基板の断面模式図である。 第2実施形態のインクジェット記録ヘッドの断面模式図である。 第2実施形態のインクジェットヘッド用基板の製造方法を示した模式図である。 第2実施形態のインクジェットヘッド用基板の製造方法を示した模式図である。 第3実施形態のインクジェットヘッド用基板の断面模式図である。 第4実施形態のインクジェットヘッド用基板の平面模式図である。 第5実施形態のインクジェットヘッド用基板の平面模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの概要について説明する。図1は、本実施形態のインクジェット記録ヘッドの模式的斜視図(断面図)である。
本実施形態のインクジェット記録ヘッドでは、インクジェットヘッド用基板20と支持部材10が互いに接合されている。記録素子基板であるインクジェットヘッド用基板20は、複数の吐出口25が形成されたインク吐出部21と、厚さ0.3mm〜1.0mmのシリコンで形成されたシリコン基板27と、を有している。シリコン基板27の厚さは、適宜変更可能である。支持部材10は、例えばノリル樹脂を用いた樹脂成型や、アルミナ等により形成される。支持部材10には、複数の吐出口25に対応する複数のインク流路11が形成されている。複数の吐出口25は、吐出口25が配列された複数の吐出口列を形成する。
シリコン基板27は、インク供給部の一例である。シリコン基板27は、インク吐出部21と支持部材10の間に設けられている。シリコン基板27は、複数の吐出口25と複数のインク流路11とを結ぶ複数のインク供給口42を備える。
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態におけるインクジェット記録ヘッドの断面を示した断面模式図である。図2において、図1に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。なお、図2に示した断面は、吐出口列の配列方向と、シリコン基板27の第1面40とに対して直交する断面である。
シリコン基板27の第1面40には、複数の電気熱変換素子31、複数のインク流路32、および複数の吐出口25が設けられている。電気熱変換素子31は、インクを吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子の一例である。
電気熱変換素子31、インク流路32および吐出口25は、列状に配置され、図1に示したように複数のノズル列34を形成する。同一のノズル列34に含まれる吐出口25には、同一色のインクが供給される。ノズル列34ごとに、シリコン基板27の第1面40と、第1面40に対向する第2面41と、を貫通するインク供給口42が形成されている。第1面40は、シリコン基板27のインク吐出部側の面である。第2面41は、シリコン基板27の支持部材側の面である。
インク供給口42は、第1面40側に開口する表面供給口43と、第2面41側に開口する裏面供給口44と、を含む。
表面供給口43は、第1供給口の一例である。裏面供給口44は、第2供給口の一例である。表面供給口43は、第1面40に開口面42−aを有する供給口である。裏面供給口44は、第2面41に開口面42−bを有する供給口である。表面供給口43は、裏面供給口44と連通する。開口面42−aは、第1面側における表面供給口43の開口の面である。開口面42−bは、第2面側における裏面供給口44の開口の面である。開口面42−aのピッチは、開口面42−bのピッチよりも小さい。
裏面供給口44とインク流路11が連通するように、インクジェットヘッド用基板20は、第2面41にて支持部材10と接合される。裏面供給口44とインク流路11が連通することにより、支持部材10側のインクタンク(不図示)から、インク流路11、インク供給口42およびインク流路32を通って吐出口25までインクが供給される。
図3は、シリコン基板27における表面供給口43と裏面供給口44の位置関係を示す平面模式図である。
図3において、中央のインク供給口42Cでは、表面供給口43の中心線と、裏面供給口44の中心線(裏面供給口44の幅方向の中心線)とが一致している。
一方、インク供給口42A、42B、42D、42Eでは、表面供給口43の中心線の位置と、裏面供給口44の中心線(裏面供給口44の幅方向の中心線)との位置が、異なっている。このため、インク供給口42A、42B、42D、42Eでは、表面供給口43の中心線と、裏面供給口44の中心線(幅方向の中心線)が、一致しない。そして、支持部材10を第1面40の垂直方向上方からみたときに、インク供給口42A、42B、42D、42Eでは、表面供給口43の第1面40側の開口の一部分が、裏面供給口44の第2面41側の開口の外側に位置している。
次に、インク供給口42A、42B、42D、42Eの断面構造について、図2を用いて説明する。
インク供給口42A、42B、42D、42Eの表面供給口43と裏面供給口44を形成する場合、支持部材10を第1面40の垂直方向上方からみたときに開口面42−aの一部分を開口面42−bの外側に位置させる。そして、表面供給口43と裏面供給口44を連通させることにより、インク供給口42A、42B、42D、42Eが、シリコン基板27を貫通する。
ここで、シリコン基板27の厚み、つまり第1面40と第2面41との距離をT、表面供給口43の長さをD1、裏面供給口44の長さをD2とする。インク供給口42A、42B、42D、42Eでは、D1+D2>Tが成り立つように、表面供給口43と裏面供給口44の加工深さが制御される。これにより、インク供給口42A、42B、42D、42Eのような「クランク」構造を有するインク供給口を形成することが可能となる。
次に図2に示すインクジェットヘッド用基板20の製造方法を、図4および図5を用いて説明する。
図4(A)において、シリコン基板27の表面40には、電気熱変換素子31が形成されている。シリコン基板27の厚さは500〜800μmとすることが好ましい。表面40は第1面の一例である。
次に図4(B)に示すように、裏面供給口形成用マスク351を裏面41に形成し、表面保護膜352を表面40に形成する。裏面41は第2面の一例である。裏面供給口形成用マスク351および表面保護膜352は、共に、一般的なポジ型フォトレジストにて形成される。続いて、裏面供給口形成用マスク351に、裏面露光機(不図示)を用いて、裏面供給口44に対応した開口部351aを形成する。
次に図4(C)に示すように、裏面供給口形成用マスク351を用いて、ドライエッチングにより、シリコン基板27に、裏面供給口44を形成する。このとき、例えば裏面供給口44の深さD2が500μmになるようにエッチング時間を設定する。
次に図4(D)に示すように、裏面供給口形成用マスク351および表面保護膜352を除去する。
次に図4(E)に示すように、表面供給口形成用マスク353を表面40に形成し、エッチングストップ用フィルム354を裏面41に形成する。表面供給口形成用マスク353は、一般的なポジ型フォトレジストにて形成される。エッチングストップ用フィルム354は、一般的なバックグラインド用テープを裏面41に貼り付けることにより形成する。
続いて、表面供給口形成用マスク353に、裏面露光機(不図示)を用いて、表面供給口43に対応した開口部353aを形成する。この際、インク供給口42A、42B、42D、42Eの表面供給口43に対応する開口部353aについては、裏面41を表面40側から表面40の垂直方向上方からみたときに開口部353aの一部分を裏面供給口44の裏面41側の開口の外側に位置させる。
次に図5(A)に示すように、表面供給口形成用マスク353を用いて、ドライエッチングによりシリコン基板27に表面供給口43を形成することにより、インク供給口42を形成する。このとき、例えば表面供給口43の深さD1が250μmになるようにエッチング時間を設定する。
次に図5(B)に示すように、表面供給口形成用マスク353およびエッチングストップ用フィルム354を除去する。
次いで、図5(C)に示すように、支持体360となるPETフィルム上に第1の感光性樹脂361をスリットコート法で塗布して積層化する。第1の感光性樹脂361は、例えばエポキシ樹脂と、後の工程でインク流路パターンを形成する際に使用する露光波長365nmに感度を持つ光開始剤を溶剤に溶解させた溶液で形成する。第1の感光性樹脂361における光開始剤の滴下量は、後の工程でオリフィスプレートとなる第2の感光性樹脂を選択的に露光パターニングできるように調整すればよい。なお、第1の感光性樹脂361の厚みは4〜8μmとすることが好ましい。
次に、図5(D)に示すように、第1の感光性樹脂361と、予めインク供給口42が形成されているシリコン基板27とを接合する。接合は、例えばロール式ラミネーター(タカトリ社製VTM−200)を用い、温度120℃程度、圧力0.4MPa程度の条件で接合する。その後、常温下で第1の感光性樹脂361から支持体360を剥離する。
次に、露光機にてマスク(不図示)を介して第1の感光性樹脂361に光を照射して第1の感光性樹脂361をパターン露光する。その後、50℃、5分程度の加熱を行うことにより、第1の感光性樹脂361の未露光部362がインク流路32となるように潜像する。
次いで、図5(E)に示すように、第2の感光性樹脂363となるエポキシ樹脂等を、図5(D)でシリコン基板27上に形成した第1の感光性樹脂361上に、ロール式ラミネーター等にて接合する。なお、第2の感光性樹脂363となるエポキシ樹脂は、図5(C)で示した第1の感光性樹脂361と同じように支持体となるPETフィルム上に形成することが好ましい。また、第2の感光性樹脂363が、第1の感光性樹脂361に形成されたインク流路パターンの未露光部が感光されないような感度になるように、第2の感光性樹脂363への光開始剤の滴下量を調整することが好ましい。
さらに露光機にてマスク(不図示)を介して第2の感光性樹脂363に光を照射して第2の感光性樹脂363をパターン露光する。その後、90℃、5分程度の加熱を行うことにより、第2の感光性樹脂363の未露光部364が吐出口25となるように潜像する。
最後に、図5(F)に示すように、第1の感光性樹脂361および第2の感光性樹脂363が形成されたシリコン基板27を現像液に浸すことで、第1の感光性樹脂361の未露光部362と同時に第2の感光性樹脂363の未露光部364を取り除く。これにより、吐出口25とインク流路32が形成される。
本実施形態の製造方法では、複数の表面供給口43を裏面供給口44の間隔よりも小さい間隔でドライエッチングにて形成する。このため、表面供給口43として、第1面40に対してほぼ垂直な面を有する供給口を形成でき、裏面供給口44として、第2面41に対してほぼ垂直な面を有する供給口を形成できる。そして、裏面41を表面40側から表面40の垂直方向上方からみたときに、表面供給口形成用マスク353に形成された開口部353aの一部分を、裏面供給口44の裏面41側の開口の外側に位置させる。このため、「クランク」構造を有するインク供給口を形成することが可能となる。
本実施形態によれば、第1面40側における表面供給口43の開口のピッチは、第2面41における裏面供給口44の開口のピッチよりも小さい。また、支持部材10を第1面40の垂直方向上方からみたときに、表面供給口43の第1面40側の開口の一部分が、裏面供給口44の第2面41側の開口の外側に位置している。このため、インク供給口42の形状をクランク形状にすることが可能になる。よって、開口面42−aの間隔の短縮化を図っても、支持部材10において複数のインク流路11を微細化することをしなくてもよくなる。よって、開口面42−a間の距離の短縮に伴う生産性の低下やコストアップを少なくすることが可能になる。
ここで、本実施形態に基づき製造したインクジェットヘッド用基板における寸法の一例を、図6を用いて説明する。第1面40における表面供給口43の中心間のピッチ(図6における距離A)を1.0mmとする。これに対して、第2面41における裏面供給口44の中心間のピッチ(図6における距離B)を1.25mmとする。
本実施形態に基づき製造したインクジェットヘッド用基板20を用いることにより、第2面41に接着する支持部材10のインク流路11の開口部は、1.25mmのピッチで形成すればよいことが分かる。
上記寸法から分かるように、支持部材10のインク流路11の開口部間の距離を、開口面42−aの中心間の距離よりも大きくすることが可能になる。このため、支持部材10のインク流路11を微細化することをしなくてもよくなり、生産性の低下、コストアップを抑制することが可能となる。
なお、吐出口列の配列方向に対する直交方向での開口面42−bの中心間の距離が、該直交方向での開口面42−aの中心間の距離よりも長ければ、表面供給口43の中心間のピッチ、裏面供給口44の中心間のピッチは、1.0mm、1.25mmに限らない。以下、吐出口列の配列方向に対する直交方向を、単に「直交方向」とも称する。
また、インク供給口42A、42B、42D、42Eでは、D1+D2>Tが成り立つ。このため、D1+D2=Tである場合に比べて、表面供給口43と裏面供給口44との連通部分を大きくすることが可能になる。
また、インク供給口42A、42B、42D、42Eでは、表面供給口43の中心線と裏面供給口44の中心線との直交方向でのずれ量が、該直交方向で隣接する他のインク供給口での該ずれ量と異なっている。また、インク供給口42A、42B、42D、42Eでは、基準位置(本実施形態では、インク供給口42Cの中心線の位置)との直交方向での距離が長くなるほど、該ずれ量が大きくなる。このため、直交方向でのインク供給口と基準位置との距離に応じて該ずれ量を設定ことが可能になる。
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態におけるインクジェット記録ヘッドの断面を示した断面模式図である。図7において、図2に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
図2、図3に示したインク供給口42A、42Eは、表面供給口43と裏面供給口44の直交方向でのズレ量が、他のインク供給口に比べて大きいため、その連結部(図2における連結部45)の断面積が小さくなる。このため、図2、図3に示したインク供給口42A、42Eでは、インクの流れに対する抵抗が、他のインク供給口に比べて大きくなる。
図7に示した本実施形態では、インク供給口42A、42Eは、インク供給口42B、42Dよりも、表面供給口43の深さD1を深くしている。この構成により、表面供給口43と裏面供給口44の直交方向のズレ量が異なる複数のインク供給口において、連結部45の断面積の差を小さくすることが可能となる。よって、複数のインク供給口でのインクの流れに対する抵抗のばらつきを減らすことが可能になる。
次に図7に示したインクジェットヘッド用基板の製造方法を、図8および図9を用いて説明する。
図8(A)において、シリコン基板27の表面40には、電気熱変換素子31が形成されている。シリコン基板27の厚さは500〜800μmとすることが好ましい。
次に図8(B)に示すように、第1の表面供給口形成用マスク753を表面40に形成する。ここで、第1の表面供給口形成用マスク753の形成方法を説明する。まず、プラズマCVD等によりシリコン酸化膜を表面40に形成する。その後、シリコン酸化膜に対して、表面供給口43B、43C、43Dに対応した開口部753aを一般的なフォトリソグラフィおよびエッチング技術を用いて形成することによって、第1の表面供給口形成用マスク753が形成される。
次に図8(C)に示すように、裏面供給口44を形成する。裏面供給口44の形成方法は、図4(A)〜(D)を用いて説明した方法と同様である。
次に図8(D)に示すように、第2の表面供給口形成用マスク755を第1の表面供給口形成用マスク753の上に形成する。また、エッチングストップ用フィルム754を裏面41に形成する。第2の表面供給口形成用マスク755は、一般的なポジ型フォトレジスト等にて形成される。続いて、第2の表面供給口形成用マスク755に、表面供給口43A、43Eに対応した開口部755aを形成する。さらに、開口部755aの下部に存在するシリコン酸化膜もエッチングにより除去する。
次に図9(A)に示すように、第2の表面供給口形成用マスク755を用いて、表面供給口43A、43Eの一部をドライエッチングにて形成する。
次に図9(B)に示すように、第2の表面供給口形成用マスク755を除去する。これにより、第1の表面供給口形成用マスク753が露出する。
次に図9(C)に示すように、第1の表面供給口形成用マスク753を用いて、ドライエッチングにて表面供給口43A〜43Eを形成する。このとき、表面供給口43A、43Eを、図9(A)の工程でドライエッチングを実施した分、表面供給口43B、43Dよりも深く形成することができる。
次に図9(D)に示すように、第1の表面供給口形成用マスク753およびエッチングストップ用フィルム754を除去する。
次に図9(E)に示すように、吐出口25とインク流路32を形成する。吐出口25とインク流路32の形成方法は、図5(C)〜(F)を用いて説明した方法と同様である。
なお、図7〜図9では、表面供給口43の深さを各々変更する実施形態を示しているが、裏面供給口44の深さを各々変更することにより、連結部45の断面積を変更してもよい。また、表面供給口43の深さと裏面供給口44の深さとの各々を変更してもよい。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、複数のインク供給口は、D1+D2の値が異なるインク供給口を含む。このため、複数のインク供給口での連結部45の断面積のばらつきを小さくすることが可能になる。よって、複数のインク供給口でのインクの流れに対する抵抗のばらつきを小さくことが可能になる。
また、インク供給口は、基準位置(本実施形態では、インク供給口42Cの中心線の位置)との直交方向での距離が長くなるほど、D1+D2の値が大きくなる。このため、複数のインク供給口での連結部45の断面積のばらつきをより小さくすることが可能になる。
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態におけるインクジェットヘッド用基板の断面を示した断面模式図である。図10において、図2に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
図6に示した第1実施形態のインクジェットヘッド用基板が5個のインク供給口を有するのに対して、図10に示した本実施形態のインクジェットヘッド用基板は、4個のインク供給口を有する。
本実施形態においても、直交方向での開口面42−bの中心間の距離は、直交方向での開口面42−aの中心間の距離よりも長い。また、支持部材10を第1面40の垂直方向上方からみたときに、表面供給口43の第1面40側の開口の一部分が、裏面供給口44の第2面41側の開口の外側に位置している。
また、本実施形態においては、直交方向での開口面42−bの中心間の距離B1、B2は、図10に示したように互いに異なっている(B2>B1)。図10に示したように、インクジェットヘッド用基板20と支持部材10との関係に応じて、表面供給口43と裏面供給口44の位置関係を適宜変更してもよい。
(第4実施形態)
図11は、本発明の第4実施形態におけるインクジェットヘッド用基板の平面模式図である。
本実施形態では、表面供給口43がノズル列方向につながっているのに対して、裏面供給口44が独立して形成されている。この場合も、直交方向での開口面42−bの中心間の距離は、直交方向での開口面42−aの中心間の距離よりも長い。また、インク供給口42A、42B、42D、42Eでは、支持部材10を第1面40の垂直方向上方からみたときに、表面供給口43の第1面40側の開口の一部分が、裏面供給口44の第2面41側の開口の外側に位置している。
(第5実施形態)
図12は、本発明の第5実施形態におけるインクジェットヘッド用基板の平面模式図である。
本実施形態では、表面供給口43、裏面供給口44は、共にノズル列34方向に対して独立して形成されている。なお、ノズル列34方向に並ぶ裏面供給口44には、共通のインク流路が連通される。この場合も、直交方向での開口面42−bの中心間の距離は、直交方向での開口面42−aの中心間の距離よりも長い。また、インク供給口42A、42B、42D、42Eでは、支持部材10を第1面40の垂直方向上方からみたときに、表面供給口43の第1面40側の開口の一部分が、裏面供給口44の第2面41側の開口の外側に位置している。
上記各実施形態では、電気熱変換素子31がエネルギー発生素子として用いられた。しかしながら、エネルギー発生素子は電気熱変換素子31に限らず、エネルギー発生素子として圧電素子が用いられてもよい。
また、ノズル列の数は4または5に限らず複数であればよい。
また、インク供給口42が形成される基板は、シリコン基板に限らず適宜変更可能である。
以上説明した各実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
10 支持部材
11 インク流路
21 インク吐出部
25 吐出口
27 シリコン基板(インク供給部)
42 インク供給口
43 表面供給口(第1供給口)
44 裏面供給口(第2供給口)

Claims (7)

  1. 複数の吐出口が形成されたインク吐出部と、
    前記複数の吐出口に対応する複数のインク流路が形成された支持部材と、
    前記インク吐出部と前記支持部材の間に設けられ、前記複数の吐出口とインク流路を結ぶ複数のインク供給口を備えたインク供給部とを有し、
    前記インク供給口は、前記インク供給部の前記インク吐出部側の面である第1面側に開口する第1供給口と、前記インク供給部の前記支持部材側の面である第2面側に開口する第2供給口とを有し、
    前記第1面側における前記第1供給口の開口のピッチは、前記第2面における前記第2供給口の開口のピッチよりも小さく、
    前記支持部材を前記第1面の垂直方向上方からみたときに、前記第1供給口の前記第1面側の開口の一部分が、前記第2供給口の前記第2面側の開口の外側に位置していることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記第1供給口の長さをD1、前記第2供給口の長さをD2、前記第1面と前記第2面との距離をTとした場合に、D1+D2>Tが成り立つ請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記第1供給口の長さをD1、前記第2供給口の長さをD2とした場合に、前記複数のインク供給口は、前記D1+D2の値が互いに異なるインク供給口を含む請求項1または2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記複数の吐出口は、前記吐出口が配列された複数の吐出口列を形成し、
    前記吐出口列の配列方向に対する直交方向で隣接する前記インク供給口では、前記第1供給口の中心線と前記第2供給口の中心線との前記直交方向でのずれ量が、互いに異なる請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記インク供給口は、基準位置との前記直交方向での距離が長くなるほど、前記ずれ量が大きくなる請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 前記第1供給口の長さをD1、前記第2供給口の長さをD2とした場合に、前記インク供給口は、前記基準位置との前記直交方向での距離が長くなるほど、前記D1+D2の値が大きくなる請求項5に記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 前記インク供給部はシリコンで形成されたいシリコン基板である請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
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