JP2015211184A - 窒化物半導体積層基板及び窒化物半導体積層基板の製造方法 - Google Patents

窒化物半導体積層基板及び窒化物半導体積層基板の製造方法 Download PDF

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【課題】 特定の窒化物半導体層の上面(界面)に凹凸が生じることを抑制した窒化物半導体積層基板及び当該窒化物半導体積層基板の製造方法を提供する。【解決手段】 窒化物半導体積層基板10Aは、第1窒化物半導体層13と、第1窒化物半導体層の上面に形成され第1窒化物半導体層13よりもバンドギャップが大きく第1窒化物半導体層13とヘテロ接合する第2窒化物半導体層14Aと、第2窒化物半導体層14Aの上面に形成され第1窒化物半導体層13よりもバンドギャップが大きく第2窒化物半導体層14Aよりもバンドギャップが小さい第3窒化物半導体層15と、を備える。第2窒化物半導体層14Aは、第1窒化物半導体層13との界面に形成された、原料層を窒化して成る第1領域を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、HEMT(High Electron Mobility Transistor)に代表される半導体スイッチング素子などに用いられる窒化物半導体積層基板及び当該窒化物半導体積層基板の製造方法に関する。
窒化ガリウム(GaN)に代表されるIII−V族化合物半導体である窒化物半導体は、近年、パワーデバイス等に適用されるスイッチング素子への応用が期待されている。これは、窒化物半導体が、従来のシリコン(Si)を用いた半導体に比べ、バンドギャップが3.4eV程度と大きく、絶縁破壊電界が約10倍と高く、電子飽和速度が約2.5倍大きい等、パワーデバイスに好適な特性を有しているためである。例えば、炭化珪素(SiC)、サファイア(Al)、Si等の基板上に、GaN/AlGaNのヘテロ構造を設けたスイッチング素子が提案されている。なお、AlGaNは、GaNと窒化アルミニウム(AlN)との固溶体である。
当該スイッチング素子では、GaNの結晶構造であるウルツ鉱型のC軸方向における非対称性構造に起因する自発分極に加え、AlGaN及びGaNの格子不整合に起因するピエゾ効果による分極により、1×1012cm−2から1×1013cm−2程度の高い電子密度の二次元電子ガスが生じる。当該スイッチング素子は、当該二次元電子ガスの電子密度を制御することによって、所定の電極間が電気的に接続される状態(オン状態)と、所定の電極間が電気的に接続されない状態(オフ状態)と、を切り替える。
このスイッチング素子の典型的な構成の一例について、図7及び図8を参照して説明する。図7及び図8は、従来のスイッチング素子の典型的な構成の一例を示す模式的な断面図である。なお、図7は、オン状態のスイッチング素子を示すものであり、図8は、オフ状態のスイッチング素子を示すものである。
図7及び図8に示すように、スイッチング素子100Qは、基板101と、基板101の上面に形成されるバッファ層102と、バッファ層102の上面に形成されるアンドープのGaNから成る電子走行層103と、電子走行層103の上面に形成されるAlGaNから成る電子供給層104と、電子供給層104の上面に形成されるソース電極105と、電子供給層104の上面に形成されるドレイン電極106と、電子供給層104の上面かつソース電極105及びドレイン電極106の間に形成されるゲート電極107と、を備える。
このスイッチング素子100Qは、ノーマリーオン型である。そのため、図7に示すように、ゲート電極107の電位がソース電極105と同じ電位であっても、ゲート電極107がオープンの場合であっても、電子走行層103及び電子供給層104が接合する界面近傍に二次元電子ガス層Eが生じて、オン状態になる。オン状態において、ソース電極105の電位よりもドレイン電極106の電位が高ければ、ソース電極105及びドレイン電極106間に電流が流れる。
一方、図8に示すように、ゲート電極107の電位が、ソース電極105の電位を基準として閾値電圧よりも低いと、ゲート電極107の下方において、電子走行層103及び電子供給層104が接合する界面近傍に二次元電子ガス層Eが生じなくなり(空乏領域Dが形成され)、オフ状態になる。オフ状態では、ソース電極105及びドレイン電極106間に電流は流れない。
また、特許文献1では、二次元電子ガス層Eにおける電子密度及び移動度を大きくすることで、オン抵抗の低減を図るスイッチング素子が提案されている。このスイッチング素子について、図面を参照して説明する。図9は、従来のスイッチング素子の構成を示す模式的な断面図である。なお、図9に示すスイッチング素子100Rについて、図7及び図8で示したスイッチング素子100Qと同様である部分については、同じ符号を付するとともに重複する説明については省略する。
図9に示すように、スイッチング素子100Rは、基板101と、バッファ層102と、電子走行層103と、電子供給層104と、ソース電極105と、ドレイン電極106と、ゲート電極107と、を備える。さらに、このスイッチング素子100Rは、GaNから成る電子走行層103とAlGaNから成る電子供給層104との間に、AlNから成るスペーサ層110を備える。
スイッチング素子100Rでは、電子走行層103とのバンドギャップの差が電子供給層104よりもさらに大きく、かつ、電子走行層103との格子不整合が電子供給層104よりもさらに大きいスペーサ層110を備えることで、二次元電子ガス層Eにおける電子密度及び移動度を増大させて、オン抵抗を低減している。
特表2005−509274号公報
しかしながら、図9に示すスイッチング素子では、スペーサ層110を形成する際に、下地の電子走行層103が分解され、その上面(スペーサ層110との界面)に凹凸が生じてしまう。さらに、電子走行層103の上面に形成されるスペーサ層110は極めて薄いため、電子走行層103の上面における凹凸の影響を受けて、厚さが不均一となってしまう。そして、このように電子走行層103及びスペーサ層110の面内方向の状態が不均一になると、電子の移動度が低下するなど、スイッチング素子の特性の劣化が生じるため、問題となる。
ここで、電子走行層103の上面に凹凸が生じる現象について、図面を参照して説明する。図10は、図9に示すスイッチング素子における電子走行層の上面に凹凸が生じる現象について示した模式的な断面図である。なお、図10は、AlNから成るスペーサ層110の形成方法が、半導体素子の量産手法として最も広く用いられているMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法である場合について示したものである。さらに、図10は、液体である有機金属材料を反応炉まで搬送するためのキャリアガスが、原料及び生成物の酸化を防止する観点から最も広く用いられている水素(H)である場合について示したものである。
図10に示すように、AlNから成るスペーサ層110を、GaNから成る電子走行層103の上面に形成しようとすると、電子走行層103を成すGaNがガリウム(Ga)と窒素(N)に分解される。これは、スペーサ層110を成すAlNを成長させるために必要な温度(基板温度で900℃以上)が、電子走行層103を成すGaNが熱分解を生じる温度(800℃以上)よりも高いためである。そして、GaNの熱分解によって生じた窒素(N)が、気体の窒素(N)となって離脱したり、周囲のHと反応してアンモニア(NH)となって離脱したりする。
このとき、キャリアガスであるHがGaNの周囲に豊富に存在する(即ち、水素雰囲気である)と、水素(H)と熱分解によって生じた窒素(N)とが結合してアンモニア(NH)を生じる反応が生じ易くなることで、窒素(N)の消費が促進されるため、熱分解が促進されてしまう。また、AlNは、気相中での原料の反応を抑制して基板上での原料の反応を促進する観点から、反応炉内を低圧(例えば、0.1気圧以下)にして成長させると好ましいが、反応炉内を低圧にするとNやNHの離脱が促進されるため、熱分解が促進されてしまう。
そして、上記のように、電子走行層103を成すGaNが熱分解され、さらに当該熱分解が促進されることによって、電子走行層103の上面に凹凸が生じる。
本発明は、上記の問題点に鑑み、特定の窒化物半導体層の上面(界面)に凹凸が生じることを抑制した窒化物半導体積層基板及び当該窒化物半導体積層基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第1元素を含む窒化物半導体で構成される第1窒化物半導体層と、前記第1窒化物半導体層の上面に形成され、第2元素を含む窒化物半導体で構成されるとともに、前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップが大きく、前記第1窒化物半導体層とヘテロ接合する第2窒化物半導体層と、前記第2窒化物半導体層の上面に形成され、前記第1元素及び前記第2元素のそれぞれを含む窒化物半導体で構成されるとともに、前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップが大きく、前記第2窒化物半導体層よりもバンドギャップが小さい第3窒化物半導体層と、を備え、前記第2窒化物半導体層が、前記第1窒化物半導体層の上面に形成された前記第2元素で構成される原料層を、窒化して成る第1領域を備えることを特徴とする窒化物半導体積層基板を提供する。
さらに、上記特徴の窒化物半導体積層基板において、前記第2窒化物半導体層が、前記第1領域と、前記第2元素を含む窒化物半導体を、前記第1領域の上面に気相成長させることで形成された領域である第2領域と、を備えると、好ましい。
さらに、上記特徴の窒化物半導体積層基板において、前記第1元素がガリウムであり、前記第2元素がアルミニウムであってもよい。
また、本発明は、第1元素を含む窒化物半導体で構成される第1窒化物半導体層を形成する第1窒化物半導体層形成工程と、前記第1窒化物半導体層の上面に、第2元素を含む窒化物半導体で構成され、前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップが大きく前記第1窒化物半導体層とヘテロ接合する第2窒化物半導体層を形成する第2窒化物半導体層形成工程と、前記第2窒化物半導体層の上面に、前記第1元素及び前記第2元素のそれぞれを含む窒化物半導体で構成され、前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップが大きく、前記第2窒化物半導体層よりもバンドギャップが小さい第3窒化物半導体層を形成する第3窒化物半導体層形成工程と、を備え、前記第2窒化物半導体層形成工程が、前記第1窒化物半導体層の上面に前記第2元素で構成される原料層を形成する工程と、前記原料層を窒化して第1領域を形成する工程と、を備えることを特徴とする窒化物半導体積層基板の製造方法を提供する。
さらに、上記特徴の窒化物半導体積層基板の製造方法において、前記第2窒化物半導体層形成工程が、前記第1窒化物半導体層の上面に前記原料層を形成する工程と、前記原料層を窒化して前記第1領域を形成する工程と、前記第1領域の上面に前記第2元素を含む窒化物半導体を気相成長させることで第2領域を形成する工程と、を備えると、好ましい。
さらに、上記特徴の窒化物半導体積層基板の製造方法において、前記原料層が第1条件で形成され、前記第2領域の少なくとも一部が第2条件で形成され、前記原料層が形成された後、前記第1条件から前記第2条件に移行するまでの間に、前記原料層の窒化が行われるとともに、前記第2領域の形成が開始されると、好ましい。
さらに、上記特徴の窒化物半導体積層基板の製造方法において、前記第1窒化物半導体層の上面に前記原料層を形成する工程における基板温度が、前記第1窒化物半導体層形成工程における基板温度よりも低いと、好ましい。
さらに、上記特徴の窒化物半導体積層基板の製造方法において、前記第1窒化物半導体層の上面に前記原料層を形成する工程における反応炉内の圧力が、前記第3窒化物半導体層形成工程における反応炉内の圧力よりも高いと、好ましい。
さらに、上記特徴の窒化物半導体積層基板の製造方法において、前記第1窒化物半導体層形成工程が水素雰囲気で行われ、前記第1窒化物半導体層形成工程の後、かつ、前記第2窒化物半導体層形成工程の前に、反応炉内の水素を別の気体に置換する工程を行うと、好ましい。
さらに、上記特徴の窒化物半導体積層基板の製造方法において、前記第1元素がガリウムであり、前記第2元素がアルミニウムであってもよい。
上記特徴の窒化物半導体積層基板及び当該窒化物半導体積層基板の製造方法によれば、第2窒化物半導体層(特に、第1領域)を、原料層の形成及び窒化の2工程に分けて形成することで、第1窒化物半導体層の上面に凹凸が生じ易い条件(第1窒化物半導体層の上面に対して、第2窒化物半導体層を直接的に気相成長させる条件)を避けることができる。したがって、第2窒化物半導体層が形成される第1窒化物半導体層の上面(界面)に凹凸が生じることを、抑制することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板を用いたスイッチング素子の構成の一例を示す模式的な断面図。 図1の窒化物半導体積層基板におけるスペーサ層の形成方法を示す模式的な断面図。 図1の窒化物半導体積層基板における電子走行層、スペーサ層及び電子供給層の形成方法を示すシーケンス図。 本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板を用いたスイッチング素子の構成の一例を示す模式的な断面図。 図4の窒化物半導体積層基板における電子走行層、スペーサ層及び電子供給層の形成方法を示すシーケンス図。 本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板における電子走行層、スペーサ層及び電子供給層の形成方法を示すシーケンス図。 従来のスイッチング素子の典型的な構成の一例を示す模式的な断面図。 従来のスイッチング素子の典型的な構成の一例を示す模式的な断面図。 従来のスイッチング素子の構成を示す模式的な断面図。 図9に示すスイッチング素子における電子走行層の上面に凹凸が生じる現象について示した模式的な断面図。
以下、本発明の実施形態に係る窒化物半導体積層基板とその製造方法について、図面を参照して説明する。なお、以下では説明の具体化のため、本発明の実施形態に係る窒化物半導体積層基板を利用したスイッチング素子を例に挙げて説明する。また、以下の説明において参照する各断面図は、説明の便宜上、要部を強調して表示しているため、図面上の各構成要素の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致するものではない。また、以下の説明において参照する各図では、説明の理解を容易にする観点から、同一の構成要素には同一の符号を付している。
また、以下では、本発明の実施形態に係る窒化物半導体積層基板を構成するそれぞれの層について、当該層を構成する元素(材料)を例示しているが、その趣旨は、当該層を構成する主要な元素を示すことであって、当該層に当該元素以外の元素(例えば、不純物など)が一切含まれないことを示しているのではない。
<第1実施形態>
最初に、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板とその製造方法について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板を用いたスイッチング素子の構成の一例を示す模式的な断面図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Aは、基板11と、基板11の上面に形成されるバッファ層12と、バッファ層12の上面に形成される電子走行層13(第1窒化物半導体層)と、電子走行層13の上面に形成されるスペーサ層14A(第2窒化物半導体層)と、スペーサ層14Aの上面に形成される電子供給層15(第3窒化物半導体層)と、を備える。
基板11は、例えば、Si、SiC、サファイア(Al)、GaN、AlN、酸化亜鉛(ZnO)、ガリウム砒素(GaAs)などで構成される。バッファ層12は、例えば、InAlGa1−X−YNで構成される(ただし、0≦X+Y≦1、かつ、0≦X≦1及び0≦Y≦1)。なお、基板11及びバッファ層12は、同じ窒化物半導体で構成されるものであってもよい。また、基板11及びバッファ層12は、窒化物半導体積層基板10Aの反りやクラックを抑制することが可能であれば、上記の例示した材料に限定されず、どのような材料を選択してもよい。
電子走行層13は、例えば、厚さが1μm以上5μm以下のノンドープのGaNで構成される。また、スペーサ層14Aは、例えば、厚さが1nm以上10nm以下のAlNで構成される。ここで、スペーサ層14Aの厚さが、1nm以上5nm以下であると、さらに好ましい。
電子供給層15は、例えば、10nm以上100nm以下のAlGa1−ZNで構成される(ただし、0<Z≦1)。ここで、組成比を示す数値Zについて、0.1≦Z≦0.3であると、さらに好ましい。また、電子供給層15は、InAlGa1−J−LNで構成されてもよい(ただし、0<J+L≦1、かつ、0≦J<1及び0<L≦1)。
上記の場合、GaNで構成される電子走行層13と、電子走行層13を構成するGaNよりもバンドギャップが大きいAlNで構成されるスペーサ層14Aと、がヘテロ接合する。これにより、電子走行層13及びスペーサ層14Aが接合する界面近傍(特に、電子走行層13側)に、二次元電子ガス層Eが生じる。また、AlGaN(または、InAlGaN)で構成される電子供給層15は、GaNで構成される電子走行層13よりもバンドギャップは大きいが、AlNで構成されるスペーサ層14Aよりはバンドギャップが小さい。
上記構成の窒化物半導体積層基板10Aにおいて、仮に、スペーサ層14Aを設けることなく、電子走行層13と電子供給層15とを直接的に接合したとしても、ヘテロ接合を得て二次元電子ガス層を生じさせることは可能である。しかし、電子走行層13及び電子供給層15の間に、電子供給層15よりもさらにバンドギャップが大きいスペーサ層14Aを設けることによって、二次元電子ガス層Eにおける電子密度及び移動度を増大させて、オン抵抗を低減することが可能になる。
また、図1に例示するスイッチング素子SAは、上記の窒化物半導体積層基板10Aと、電子供給層15の上面に形成されるソース電極21と、電子供給層15の上面に形成されるドレイン電極22と、電子供給層15の上面かつソース電極21及びドレイン電極22の間に形成されるゲート電極23と、を備える。
ソース電極21、ドレイン電極22及びゲート電極23のそれぞれは、Ti、Al、Cu、Au、Pt、W、Ta、Ru、Ir、Pd、Hfなどの金属元素や、これらの金属元素の少なくとも2つを含む合金、またはこれらの金属元素の少なくとも1つを含む窒化物などで構成される。ソース電極21、ドレイン電極22及びゲート電極23のそれぞれは、単層で構成されるものであってもよいし、組成が異なる複数の層で構成されるものであってもよい。
図1に例示するスイッチング素子SAはノーマリーオン型である。そのため、図1に示すように、ゲート電極23の電位がソース電極21と同じ電位であっても、ゲート電極23がオープンの場合であっても、電子走行層13及びスペーサ層14Aが接合する界面近傍に二次元電子ガス層Eが生じて、オン状態になる。オン状態において、ソース電極21の電位よりもドレイン電極22の電位が高ければ、ソース電極21及びドレイン電極22間に電流が流れる。一方、ゲート電極23の電位が、ソース電極21の電位を基準として閾値電圧よりも低いと、ゲート電極23の下方において、電子走行層13及びスペーサ層14Aが接合する界面近傍に二次元電子ガス層Eが生じなくなり(図8と同様の空乏領域Dが形成され)、オフ状態になる。オフ状態では、ソース電極21及びドレイン電極22間に電流は流れない。
上述した窒化物半導体積層基板10Aでは、GaNで構成される電子走行層13の上面に、AlNで構成されるスペーサ層14Aを形成する必要がある。しかし、この場合、上述のように電子走行層13を成すGaNが熱分解して、電子走行層13の上面(界面)に凹凸が生じるという問題がある(図10参照)。
そこで、本願発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Aでは、電子走行層13を成すGaNの熱分解を抑制することが可能なスペーサ層14Aを形成する。以下、スペーサ層14Aの形成方法を中心として、電子走行層13、スペーサ層14A及び電子供給層15の各層の形成方法について、図面を参照して説明する。図2は、図1の窒化物半導体積層基板におけるスペーサ層の形成方法を示す模式的な断面図である。図3は、図1の窒化物半導体積層基板における電子走行層、スペーサ層及び電子供給層の形成方法を示すシーケンス図である。なお、図2及び図3に例示する各層の形成方法は、MOCVD法を用いたものである。また、図3のシーケンス図において、横軸は時間(グラフの図中右側ほど後)を示しており、縦軸は基板温度(グラフの図中上側ほど高温)、反応炉内の圧力(グラフの図中上側ほど高圧)、または、原料あるいは雰囲気ガスの供給量(グラフの図中上側ほど流量大)を示している。
まず、図2を参照して、スペーサ層14Aの形成方法の概略について説明する。本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板におけるスペーサ層14Aの形成方法は、まず、図2(a)に示すように、電子走行層13の上面に対して、アルミニウム(Al)で構成される原料層Mを形成する。そして、図2(b)に示すように、Alで構成される原料層Mを窒化することによって、AlNで構成されるスペーサ層14Aを形成する。なお、本願において「窒化」とは、原料層Mの形成後、事後的に窒素(N)を拡散させることで、原料層Mを構成する元素(Al)と窒素(N)との化合物である窒化物半導体(AlN)を得ることである。
次に、図3を参照して、電子走行層13、スペーサ層14A及び電子供給層15の具体的な形成方法の一例について説明する。
図3に例示するように、最初に、GaNで構成される電子走行層13を形成する(電子走行層形成工程:C0〜C1)。この工程では、GaNの形成に適した条件とする。
具体的には、Gaの原料であるトリメチルガリウム(TMGa)と、Nの原料であるアンモニア(NH)と、を反応炉内にそれぞれ供給することで、GaNで構成される電子走行層13を形成する。このとき、キャリアガスとして水素(H)を用い、基板温度はT1、反応炉内の圧力はP1とする。例えば、基板温度T1は、600℃以上1300℃以下、より好ましくは700℃以上1200℃以下である。また例えば、反応炉内の圧力P1は、0.1気圧以上である。
電子走行層13の形成が終了すると(C1)、次に、スペーサ層14Aを形成するための条件へ移行する(スペーサ層形成準備工程:C1〜C3)。この工程では、図2(a)に示した原料層Mの形成に適し、かつ、既に形成したGaNの熱分解が生じ難い条件へと移行する。
具体的には、まず、TMGa及びHの供給を停止する一方で、NHの供給を継続することによって、反応炉内の圧力がP1で維持されるようにする(C1〜C2)。なお、このとき、NHに加えて(または代えて)、窒素(N)を供給してもよい。
この反応炉内に供給するガスの制御により、反応炉内の圧力の過度な低下を抑制するとともに、反応炉内のHをNH(またはN、あるいはNH及びN)で置換する。これにより、反応炉内が低圧及び水素雰囲気となることが抑制されるため、電子走行層13を構成するGaNの熱分解を抑制することができる。
さらに、上記の反応炉内に供給するガスの制御と同時に、基板温度をT1からT2まで低下させる(C1〜C2)。基板温度T2は、Alで構成される原料層Mを形成可能な温度である。Alは、融点が660℃程度と低いことから、低温でも十分にマイグレーションを生じさせることが可能である。なお、基板温度T2は、例えば、450℃以上900℃以下、より好ましくは600℃以上800℃以下である。
基板温度がT2になって安定すると(C2)、反応炉内にNを供給することで、反応炉内のNHをNで置換する(C2〜C3)。なお、このとき、反応炉内にNに加えてHを供給してもよい。この時点では、基板温度がT2まで低下しているため、周囲にHが存在していたとしても、GaNの熱分解が十分に抑制されるからである。また、図3では、Nを期間C2〜C4で供給する場合について例示しているが、Nは、期間C2〜C3で供給するようにしてもよいし、期間C2〜C5で供給するようにしてもよい。
スペーサ層14Aを形成するための条件への移行が終了すると(C3)、次に、スペーサ層14Aを形成する(スペーサ層形成工程:C3〜C6)。この工程では、Alで構成される原料層Mを形成する工程(図2(a)参照)と、Alで構成される原料層Mを窒化する工程(図2(b)参照)と、を順番に行う。
具体的には、まず、反応炉内に、Alの原料であるトリメチルアルミニウム(TMAl)を供給することで、Alで構成される原料層Mを形成する(図2(a)参照、C3〜C4)。このとき、キャリアガスとして、例えばNを用いる。なお、キャリアガスとしてHを用いることも可能である。上述のように、この時点では、基板温度がT2まで低下しているため、GaNの周囲にHが存在していたとしても、GaNの熱分解が十分に抑制されるからである。
次に、TMAlの供給を停止して、原料層Mの形成を終了する(C4)。そして、その後に、NHの供給を開始する(C5)。また、これと同時に、基板温度をT2から上昇させる。これにより、Alで構成される原料層Mを窒化して、AlNで構成されるスペーサ層14Aを形成する(図2(b)参照、C5〜C6)。
そして、Alで構成される原料層Mの窒化を行いながら、AlGaN(または、InAlGaN)で構成される電子供給層15の形成に適した条件に移行する(C5〜C6)。具体的には、基板温度をT3まで上昇させつつ、反応炉内の圧力をP2まで低下させる。
電子供給層15は、GaだけでなくAlを含む窒化物半導体であるAlGaN(またはInAlGaN)で構成されているため、GaNを形成する条件と比較して、高温かつ低圧であると好ましい。なお、基板温度T3は、例えば、900℃以上1400℃以下、より好ましくは900℃以上1200℃以下である。また、反応炉内の圧力P2は、例えば、0.1気圧以下である。
これらの条件は、電子走行層13を成すGaNが熱分解を生じ得るものである。しかし、この条件となる段階では、GaNで構成される電子走行層13の上面に、AlNで構成されるスペーサ層14Aが形成されており、当該スペーサ層14Aによって電子走行層13の上面(界面)が保護される。したがって、電子走行層13の上面(界面)において、GaNの熱分解が抑制される。
スペーサ層14Aの形成が終了して、基板温度がT3、反応炉内の圧力がP2になって安定すると(C6)、次に、AlGaN(または、InAlGaN)で構成される電子供給層15を形成する(電子供給層形成工程:C6〜C7)。
具体的には、反応炉内にTMGa及びTMAlを供給する。なお、電子供給層15がInAlGaNで構成される場合は、トリメチルインジウム(TMIn)も供給する。このとき、キャリアガスとして、例えばHを用いる。また、反応炉内へのNHの供給も継続する。これにより、スペーサ層14Aの上面に、AlGaN(または、InAlGaN)で構成される電子供給層15が形成される。
以上のように、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Aは、スペーサ層14Aを、原料層Mの形成及び窒化の2工程に分けて形成することで、電子走行層13の上面に凹凸が生じ易い条件(電子走行層13の上面に対してスペーサ層を直接的に気相成長させる条件)を避けることができる。したがって、スペーサ層14Aが形成される電子走行層13の上面(界面)に凹凸が生じることを、抑制することが可能となる。
そして、電子走行層13の上面(界面)に凹凸が生じることを抑制することで、例えば10nm以下(さらには5nm以下)という極めて薄いスペーサ層14Aの厚さを、均一にすることができる。これにより、電子走行層13及びスペーサ層14Aの面内方向の状態が均一になるため、電子の移動度が低下するなど、スイッチング素子SAの特性の劣化が生じることを、抑制することが可能となる。
なお、原料層Mを構成するAlを形成する際の基板温度T2は、必ずしも、電子走行層13を構成するGaNを形成する際の基板温度T1よりも低くする必要はない。ただし、電子走行層13を構成するGaNの熱分解を抑制する観点から、原料層Mを構成するAlを形成する際の基板温度T2を、少なくとも、AlNを気相成長によって直接的に形成する際に必要な基板温度よりも低くすると、好ましい。
特に、図3に例示したように、原料層Mを構成するAlを形成する際の基板温度T2を、電子走行層13を構成するGaNを形成する際の基板温度T1よりも低くすると、電子走行層13を構成するGaNの熱分解を効果的に抑制することができるため、さらに好ましい。
また、原料層Mを構成するAlを形成する際の反応炉内の圧力P1は、必ずしも、電子走行層13を構成するGaNを形成する際の反応炉内の圧力P1と同一である必要はない。ただし、電子走行層13を構成するGaNの熱分解を抑制する観点から、原料層Mを構成するAlを形成する際の反応炉内の圧力P1を、少なくとも、AlNを気相成長によって直接的に形成する際に必要な圧力よりも高くすると、好ましい。
特に、図3に例示したように、原料層Mを構成するAlを形成する際の反応炉内の圧力を、電子供給層15を構成するAlGaN(または、InAlGaN)を形成する際の反応炉内の圧力P2よりも高くすると、電子走行層13を構成するGaNの熱分解を効果的に抑制することができるため、さらに好ましい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板とその製造方法について、図面を参照して説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板を用いたスイッチング素子の構成の一例について示す模式的な断面図である。図5は、図4の窒化物半導体積層基板における電子走行層、スペーサ層及び電子供給層の製造方法を示すシーケンス図である。なお、図4及び図5は、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板の構成及び製造方法について示す図1及び図3と同様の方法で、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板の構成及び製造方法について示した図である。また、以下における本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板の説明において、上述した本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板と同様である部分については、重複する説明を省略する。
図4に示すように、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Bは、基板11と、バッファ層12と、電子走行層13(第1窒化物半導体層)と、スペーサ層14B(第2窒化物半導体層)と、電子供給層15(第3窒化物半導体層)と、を備える。また、図4に例示するスイッチング素子SBは、上記の窒化物半導体積層基板10Bと、ソース電極21と、ドレイン電極22と、ゲート電極23と、を備える。
ただし、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Bは、スペーサ層14Bが、第1領域14B1と、第2領域14B2と、で構成されている点で、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A(図1参照)とは異なる。特に、スペーサ層14Bの第1領域14B1及び第2領域14B2は、それぞれAlNで構成されているが、形成方法が異なっている。
具体的に、スペーサ層14Bの第1領域14B1は、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Aのスペーサ層14A(図1参照)と同様に、Alで構成される原料層Mを形成した後に、当該原料層Mを窒化することで形成される。これに対して、スペーサ層14Bの第2領域14B2は、第1領域14B1のような2工程に分けた(段階的な)形成を行わず、気相成長による直接的な形成を行う。
ここで、上述した本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A(図1参照)は、スペーサ層14Aの全部が第1領域14B1で構成されたものとして解釈することが可能である。そのため、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Aと、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Bと、のそれぞれにおけるスペーサ層14A,14Bは、電子走行層13との界面に、Alから成る原料層Mを窒化して成る第1領域を備えるという点で、共通している。
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Bにおける電子走行層13、スペーサ層14B及び電子供給層15の具体的な形成方法の一例について説明する。
図5に示すように、最初に、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Aにおける電子走行層13と同様の形成方法で、電子走行層13を形成する(電子走行層形成工程:C0〜C1)。そして、電子走行層13の形成が終了した後、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Aにおけるスペーサ層14Aと同様の形成方法で、スペーサ層14Bの第1領域14B1を形成する(スペーサ層形成準備工程:C1〜C3、及び、第1領域形成工程:C3〜C6)。
スペーサ層14Bの第1領域14B1の形成が終了し、基板温度がT3、反応炉内の圧力がP2になって安定すると(C6)、次に、AlNで構成される第2領域14B2を、第1領域14B1の上面に対して気相成長により形成する(第2領域形成工程:C6〜C61)。
具体的には、反応炉内にTMAlを供給する。このとき、キャリアガスとして、例えばHを用いる。また、反応炉内へのNHの供給も継続する。これにより、スペーサ層14Bの第1領域14B1の上面に、AlNで構成されるスペーサ層14Bの第2領域14B2が形成される。
このスペーサ層14Bの第2領域14B2を形成する際の条件は、電子走行層13を成すGaNが熱分解を生じ得るものである。しかし、この条件となる段階では、GaNで構成される電子走行層13の上面に、AlNで構成されるスペーサ層14Bの第1領域14B1が形成されており、当該第1領域14B1によって電子走行層13の上面(界面)が保護される。したがって、電子走行層13の上面(界面)において、GaNの熱分解が抑制される。
スペーサ層14Bの形成が終了すると、次に、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Aにおける電子供給層15と同様の形成方法で、電子供給層15を形成する(電子供給層形成工程:C61〜C7)。
以上のように、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Bは、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Aと同様に、スペーサ層14B(特に、第1領域14B1)を2工程に分けて形成することによって、電子走行層13の上面に凹凸が生じ易い条件を避けることができる。したがって、スペーサ層14Bが形成される電子走行層13の上面(界面)に凹凸が生じることを、抑制することが可能となる。
さらに、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Bでは、スペーサ層14Bを、第1領域14B1と第2領域14B2とで別々に形成することによって、原料層Mの窒化によって形成する第1領域14B1の厚さを、スペーサ層が第1領域のみから成る窒化物半導体積層基板(即ち、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A、図1参照)よりも、薄くすることが可能になる。これにより、第1領域14B1内の隅々まで確実に窒素(N)を拡散させることができるため、スペーサ層14B内(特に、厚さ方向)で窒素(N)の組成がばらつくことを抑制することが可能になる。
なお、スペーサ層14Bの第2領域14B2を構成するAlNを形成する際の基板温度T3及び反応炉内の圧力P2は、必ずしも、電子供給層15を形成するAlGaN(または、InAlGaN)を形成する際の基板温度T3及び反応炉内の圧力P2と同一である必要はない。ただし、スペーサ層14Bの第2領域14B2を構成するAlNを気相成長させるためには、少なくとも、原料層Mを構成するAlを形成する際の基板温度T2よりも高い基板温度にするとともに、原料層Mを構成するAlを形成する際の反応炉内の圧力P1よりも低い圧力にすると、好ましい。
特に、図5に例示したように、スペーサ層14Bの第2領域14B2を構成するAlNを形成する際の基板温度T3及び反応炉内の圧力P2を、電子供給層15を形成するAlGaN(または、InAlGaN)を形成する際の基板温度T3及び反応炉内の圧力P2と同一にすると、スペーサ層14Bの第2領域14B2と電子供給層15とを連続的に形成することができるため、好ましい。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板とその製造方法について、図面を参照して説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板における電子走行層、スペーサ層及び電子供給層の製造方法を示すシーケンス図である。なお、図6は、本発明の第1及び第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板の製造方法について示す図3及び図5と同様の方法で、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板の製造方法について示した図である。また、以下における本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板の説明において、上述した本発明の第1及び第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板と同様である部分については、重複する説明を省略する。
本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板は、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10B(図4参照)と同様の構成である。そのため、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板の構成については、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Bの構成について示した図面(図4)及び説明を参酌することとして、ここでは説明を省略する。なお、以下では、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板における各層(特に、電子走行層、スペーサ層及び電子供給層)について、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Bと同じ符号を付して説明している。
図6を参照して、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板における電子走行層13、スペーサ層14B及び電子供給層15の具体的な形成方法の一例について説明する。
図6に示すように、最初に、本発明の第1及び第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A,10Bにおける電子走行層13と同様の形成方法で、電子走行層13を形成する(電子走行層形成工程:C0〜C1)。そして、電子走行層13の形成が終了した後、本発明の第1及び第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法と同様に、スペーサ層14B(特に、原料層M)を形成するための条件へ移行する(スペーサ層形成準備工程:C1〜C3)。
本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板の製造方法では、本発明の第1及び第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A,10Bと同様に、原料層Mを形成する(C3〜C5)。ただし、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板の製造方法では、原料層Mを窒化してスペーサ層14Bの第1領域14B1を形成する工程を、基板温度及び反応炉内の圧力がT3及びP2で安定する時点(C6)よりも前に終了させる(C5〜C59)。即ち、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板の製造方法では、基板温度がT3、反応炉内の圧力がP2になって安定する(C6)よりも前に、スペーサ層14Bの第2領域14B2の形成を開始する(C59)。
具体的には、基板温度がT2より高くT3より低いT23以上になり、反応炉内の圧力がP1より低くP2より高いP12以下になると(C59)、反応炉内にTMAlを供給する。このとき、キャリアガスとして、例えばHを用いる。また、反応炉内へのNHの供給も継続する。これにより、第1領域14B1の上面に対して、AlNで構成される第2領域14B2が、気相成長により形成される(第2領域形成工程:C59〜C61)。
第1領域14B1を成すAlNも、GaNほど甚だしくはないが、GaNと同様に熱分解を生じ得る。そのため、第1領域14B1の上面(界面)における凹凸を抑制して均一なスペーサ層14Bを得る観点から、第1領域14B1を成すAlNの熱分解を可能な限り抑制すると、好ましい。
そこで、上記のように、基板温度がT3、反応炉内の圧力がP2で安定するのを待たずに、第2領域14B2の形成を開始することによって、第1領域14B1を成すAlNが熱分解を生じる条件になる前に、第2領域14B2の形成を開始する。これにより、第1領域14B1を成すAlNの熱分解が抑制されるため、第1領域14B1の上面(界面)に凹凸が生じることを抑制することが可能になる。
ただし、上記の方法で第2領域14B2を形成する場合、原料層Mの窒化を十分に行った後に、第2領域14B2の形成を開始すると、好ましい。したがって、基板温度T23は、例えば800℃以上1200℃以下、より好ましくは850℃以上1100℃以下とする。また、反応炉内の圧力P12は、例えば0.1気圧以下とする。なお、基板温度及び反応炉内の圧力に関する上記の2つの条件(基板温度がT23以上、反応炉内の圧力がP12以上)について、両方の条件を満たした場合に第2領域14B2の形成を開始してもよいし、いずれか一方の条件または特定の一方の条件を満たした場合に第2領域14B2の形成を開始してもよい。
そして、基板温度がT3、反応炉内の圧力がP2になって安定し(C6)、第2領域14B2の形成が終了すると、次に、本発明の第1及び第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A,10Bにおける電子供給層15と同様の形成方法で、電子供給層15を形成する(電子供給層形成工程:C61〜C7)。
以上のように、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板は、本発明の第1及び第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A,10Bと同様に、スペーサ層14B(特に、第1領域14B1)を2工程に分けて形成することによって、電子走行層13の上面に凹凸が生じ易い条件を避けることができる。したがって、スペーサ層14Bが形成される電子走行層13の上面(界面)に凹凸が生じることを、抑制することが可能となる。
また、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板では、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体積層基板10Bと同様に、スペーサ層14Bを、第1領域14B1と第2領域14B2とで別々に形成することによって、原料層Mの窒化によって形成する第1領域14B1の厚さを、スペーサ層が第1領域のみから成る窒化物半導体積層基板(即ち、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A、図1参照)よりも、薄くすることが可能になる。これにより、第1領域14B1内の隅々まで確実に窒素(N)を拡散させることができるため、スペーサ層14B内(特に、厚さ方向)で窒素(N)の組成がばらつくことを抑制することが可能になる。
さらに、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体積層基板では、原料層Mを形成した後、所定の条件(第2領域14B2を成すAlNの気相成長に適した条件:基板温度T2、反応炉内の圧力P2)に移行する過程で、原料層Mを窒化するとともに、第2領域14B2の形成を開始する。これにより、第1領域14B1を成すAlNの熱分解を抑制して、第1領域14B1の上面(界面)に凹凸が生じることを抑制するとともに、スペーサ層14Bの形成に要する時間を短縮することが可能になる。
<変形等>
[1] 上述の実施形態では、Gaの原料としてTMGa、Alの原料としてTMAl、Inの原料としてTMIn、Nの原料としてNHを例示しているが、これら以外の原料を使用してもよい。
[2] 上述の実施形態では、Ga(第1元素)を含む窒化物半導体GaN、Al(第2元素)を含む窒化物半導体AlN、Ga(第1元素)及びAl(第2元素)の両方を含む窒化物半導体AlGaN(または、InAlGaN)を順番に積層した窒化物半導体積層基板10A,10Bについて例示したが、これは一例に過ぎず、GaやAl以外の元素を含む窒化物半導体を有する窒化物半導体積層基板についても、本発明は適用可能である。ただし、第1窒化物半導体層の上面に第2窒化物半導体層を直接的に気相成長させると、第1窒化物半導体層が熱分解するなどの問題が発生する場合に、本発明を適用すると、好ましい。
[3] 上述の実施形態では、窒化物半導体積層基板10A,10Bを、ノーマリーオン型のスイッチング素子SA,SBに適用する場合について例示したが、本発明に係る窒化物半導体積層基板を、ノーマリーオフ型のスイッチング素子に適用してもよい。また、上述の実施形態では、窒化物半導体積層基板10A,10Bを、キャリアが電子である(二次元電子ガス層Eが形成される)スイッチング素子SA,SBについて例示したが、本発明に係る窒化物半導体積層基板は、キャリアが正孔である(二次元正孔ガスが形成される)スイッチング素子に適用してもよい。また、本発明に係る窒化物半導体積層基板を、スイッチング素子以外の素子に適用してもよい。
<まとめ>
本発明の実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A,10Bは、例えば以下のように把握され得る。
本発明の実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A,10Bは、第1元素を含む窒化物半導体で構成される第1窒化物半導体層13と、前記第1窒化物半導体層13の上面に形成され、第2元素を含む窒化物半導体で構成されるとともに、前記第1窒化物半導体層13よりもバンドギャップが大きく、前記第1窒化物半導体層13とヘテロ接合する第2窒化物半導体層14A,14Bと、前記第2窒化物半導体層14A,14Bの上面に形成され、前記第1元素及び前記第2元素のそれぞれを含む窒化物半導体で構成されるとともに、前記第1窒化物半導体層13よりもバンドギャップが大きく、前記第2窒化物半導体層14A,14Bよりもバンドギャップが小さい第3窒化物半導体層15と、を備え、前記第2窒化物半導体層14A,14Bが、前記第1窒化物半導体層13の界面に形成された前記第2元素で構成される原料層Mを、窒化して成る第1領域を備える。
この窒化物半導体積層基板10A,10Bでは、第2窒化物半導体層14A,14B(特に、第1領域14B1)を、原料層Mの形成及び窒化の2工程に分けて形成することで、第1窒化物半導体層13の上面に凹凸が生じ易い条件(第1窒化物半導体層13の上面に対して第2窒化物半導体層14A,14Bを直接的に気相成長させる条件)を避けることができる。したがって、第2窒化物半導体層14A,14Bが形成される第1窒化物半導体層13の上面(界面)に凹凸が生じることを、抑制することが可能となる。
また、上記の窒化物半導体積層基板10Bは、前記第2窒化物半導体層14Bが、前記第1領域14B1と、前記第2元素を含む窒化物半導体を、前記第1領域14B1の上面に気相成長させることで形成された領域である第2領域14B2と、を備える。
この窒化物半導体積層基板10Bでは、第2窒化物半導体層14Bを、第1領域14B1と第2領域14B2とで別々に形成することによって、原料層Mの窒化によって形成する第1領域14B1の厚さを、第2窒化物半導体層が第1領域のみから成る窒化物半導体積層基板10Aよりも、薄くすることが可能になる。これにより、第1領域14B1内の隅々まで確実に窒素(N)を拡散させることができるため、第2窒化物半導体層14B内(特に、厚さ方向)で窒素(N)の組成がばらつくことを抑制することが可能になる。
また、上記の窒化物半導体積層基板10A,10Bにおいて、前記第1元素がガリウムであり、前記第2元素がアルミニウムである。
また、本発明の実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法は、例えば以下のように把握され得る。
本発明の実施形態に係る窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法は、第1元素を含む窒化物半導体で構成される第1窒化物半導体層13を形成する第1窒化物半導体層形成工程と、前記第1窒化物半導体層13の上面に、第2元素を含む窒化物半導体で構成され、前記第1窒化物半導体層13よりもバンドギャップが大きく前記第1窒化物半導体層13とヘテロ接合する第2窒化物半導体層14A,14Bを形成する第2窒化物半導体層形成工程と、前記第2窒化物半導体層14A,14Bの上面に、前記第1元素及び前記第2元素のそれぞれを含む窒化物半導体で構成され、前記第1窒化物半導体層13よりもバンドギャップが大きく、前記第2窒化物半導体層14A,14Bよりもバンドギャップが小さい第3窒化物半導体層15を形成する第3窒化物半導体層形成工程と、を備え、前記第2窒化物半導体層形成工程が、前記第1窒化物半導体層13の上面に前記第2元素で構成される原料層Mを形成する工程と、前記原料層Mを窒化して第1領域を形成する工程と、を備える。
この窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法では、第2窒化物半導体層14A,14B(特に、第1領域14B1)を、原料層Mの形成及び窒化の2工程に分けて形成することで、第1窒化物半導体層13の上面に凹凸が生じ易い条件(第1窒化物半導体層13の上面に対して第2窒化物半導体層14A,14Bを直接的に気相成長させる条件)を避けることができる。したがって、第2窒化物半導体層14A,14Bが形成される第1窒化物半導体層13の上面(界面)に凹凸が生じることを、抑制することが可能となる。
また、上記の窒化物半導体積層基板10Bの製造方法は、前記第2窒化物半導体層形成工程が、前記第1窒化物半導体層13の上面に前記原料層Mを形成する工程と、前記原料層Mを窒化して前記第1領域14B1を形成する工程と、前記第1領域14B1の上面に前記第2元素を含む窒化物半導体を気相成長させることで第2領域14B2を形成する工程と、を備える。
この窒化物半導体積層基板10Bの製造方法では、第2窒化物半導体層14Bを、第1領域14B1と第2領域14B2とで別々に形成することによって、原料層Mの窒化によって形成する第1領域14B1の厚さを、第2窒化物半導体層が第1領域のみから成る窒化物半導体積層基板10Aよりも、薄くすることが可能になる。これにより、第1領域14B1内の隅々まで確実に窒素(N)を拡散させることができるため、第2窒化物半導体層14B内(特に、厚さ方向)で窒素(N)の組成がばらつくことを抑制することが可能になる。
また、上記の窒化物半導体積層基板10Bの製造方法は、前記原料層Mが第1条件(基板温度T2、反応炉内の圧力P1)で形成され、前記第2領域14B2の少なくとも一部が第2条件(基板温度T3、反応炉内の圧力P2)で形成され、前記原料層Mが形成された後、前記第1条件から前記第2条件に移行するまでの間に、前記原料層Mの窒化が行われるとともに、前記第2領域14B2の形成が開始されると、好ましい。
この窒化物半導体積層基板10Bの製造方法では、第2条件に至る前に第2領域14B2の形成を開始することによって、第1領域14B1の上面(界面)に凹凸が生じることを抑制しつつ、スペーサ層14Bの形成に要する時間を短縮することが可能になる。
また、上記の窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法は、前記第1窒化物半導体層13の上面に前記原料層Mを形成する工程における基板温度T2が、前記第1窒化物半導体層形成工程における基板温度T1よりも低い。
この窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法では、第1窒化物半導体層13を構成する窒化物半導体(例えば、GaN)の熱分解を効果的に抑制することができる。
また、上記の窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法は、前記第1窒化物半導体層13の上面に前記原料層Mを形成する工程における反応炉内の圧力P1が、前記第3窒化物半導体層形成工程における反応炉内の圧力P2よりも高い。
この窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法では、第1窒化物半導体層13を構成する窒化物半導体(例えば、GaN)の熱分解を効果的に抑制することができる。
また、上記の窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法は、前記第1窒化物半導体層形成工程が水素雰囲気で行われ、前記第1窒化物半導体層形成工程の後、かつ、前記第2窒化物半導体層形成工程の前に、反応炉内の水素を別の気体に置換する工程を行う。
この窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法では、反応炉内が低圧及び水素雰囲気となることが抑制される。そのため、第1窒化物半導体層13を構成する窒化物半導体(例えば、GaN)の熱分解を抑制することができる。
また、上記の窒化物半導体積層基板10A,10Bの製造方法は、前記第1元素がガリウムであり、前記第2元素がアルミニウムである。
本発明は、HEMTに代表される半導体スイッチング素子などに用いられる窒化物半導体積層基板及び当該窒化物半導体積層基板の製造方法に関する。
10A,10B : 窒化物半導体積層基板
11 : 基板
12 : バッファ層
13 : 電子走行層(第1窒化物半導体層)
14A,14B : スペーサ層(第2窒化物半導体層)
14B1 : 第1領域
14B2 : 第2領域
15 : 電子供給層(第3窒化物半導体層)
21 : ソース電極
22 : ドレイン電極
23 : ゲート電極
SA,SB : スイッチング素子
M : 原料層
E : 二次元電子ガス層

Claims (7)

  1. 第1元素を含む窒化物半導体で構成される第1窒化物半導体層と、
    前記第1窒化物半導体層の上面に形成され、第2元素を含む窒化物半導体で構成されるとともに、前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップが大きく、前記第1窒化物半導体層とヘテロ接合する第2窒化物半導体層と、
    前記第2窒化物半導体層の上面に形成され、前記第1元素及び前記第2元素のそれぞれを含む窒化物半導体で構成されるとともに、前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップが大きく、前記第2窒化物半導体層よりもバンドギャップが小さい第3窒化物半導体層と、を備え、
    前記第2窒化物半導体層が、前記第1窒化物半導体層の上面に形成された前記第2元素で構成される原料層を、窒化して成る第1領域を備えることを特徴とする窒化物半導体積層基板。
  2. 前記第2窒化物半導体層が、
    前記第1領域と、
    前記第2元素を含む窒化物半導体を、前記第1領域の上面に気相成長させることで形成された領域である第2領域と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体積層基板。
  3. 前記第1元素がガリウムであり、前記第2元素がアルミニウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の窒化物半導体積層基板。
  4. 第1元素を含む窒化物半導体で構成される第1窒化物半導体層を形成する第1窒化物半導体層形成工程と、
    前記第1窒化物半導体層の上面に、第2元素を含む窒化物半導体で構成され、前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップが大きく前記第1窒化物半導体層とヘテロ接合する第2窒化物半導体層を形成する第2窒化物半導体層形成工程と、
    前記第2窒化物半導体層の上面に、前記第1元素及び前記第2元素のそれぞれを含む窒化物半導体で構成され、前記第1窒化物半導体層よりもバンドギャップが大きく、前記第2窒化物半導体層よりもバンドギャップが小さい第3窒化物半導体層を形成する第3窒化物半導体層形成工程と、を備え、
    前記第2窒化物半導体層形成工程が、
    前記第1窒化物半導体層の上面に前記第2元素で構成される原料層を形成する工程と、
    前記原料層を窒化して第1領域を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする窒化物半導体積層基板の製造方法。
  5. 前記第2窒化物半導体層形成工程が、
    前記第1窒化物半導体層の上面に前記原料層を形成する工程と、
    前記原料層を窒化して前記第1領域を形成する工程と、
    前記第1領域の上面に前記第2元素を含む窒化物半導体を気相成長させることで第2領域を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の窒化物半導体積層基板の製造方法。
  6. 前記第1窒化物半導体層形成工程が水素雰囲気で行われ、
    前記第1窒化物半導体層形成工程の後、かつ、前記第2窒化物半導体層形成工程の前に、反応炉内の水素を別の気体に置換する工程を行うことを特徴とする請求項4または5に記載の窒化物半導体積層基板の製造方法。
  7. 前記第1元素がガリウムであり、前記第2元素がアルミニウムであることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の窒化物半導体積層基板の製造方法。
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