JP2015209542A - プライマー組成物 - Google Patents

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博之 若松
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【課題】塗布後の視認性及び消色性に優れ、しかも、貯蔵安定性に優れるプライマー組成物を提供すること。【解決手段】本発明のプライマー組成物は、バインダー樹脂、イソシアネート化合物、及び溶剤を含有する組成物100質量部に対して、0.08質量部以上1.7質量部以下の下記一般式(1)で表される着色成分を含有することを特徴とする。【化1】(式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立して分岐を有していてもよい炭素数が1以上5以下のアルキル基を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、プライマー組成物に関し、詳しくは、着色成分を含有するプライマー組成物に関する。
一般に、建造物の外壁材間に生じる目地には、外壁材間からの水の浸入を防ぐためにシーリング材が充填されている。シーリング材は、シーリング材と外壁材の接着面との間の接着性(密着性)を高めるために、プライマーが塗布された接着面に接着される。シーリング材の接着に用いられるプライマーとしては、特定構造を有する着色成分を含有するプライマー組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されたプライマー組成物は、特定構造を有する着色成分を所定量含有することにより、塗布面が着色してプライマーの塗布後の視認性が良好になる。
特開2012−207121号公報
ところで、建造物の外壁材のシーリング材の接着に着色成分を含有するプライマー組成物を用いる際には、接着面以外にもプライマー組成物が付着する場合がある。建造物の接着面以外に付着したプライマー組成物中の着色成分が長期間残存すると、シーリング材の施工終了においても着色により建物の意匠性が阻害される場合がある。また、従来のプライマー組成物の着色成分は、貯蔵時にゲル化など、変質する場合があり、貯蔵安定性が高いプライマー組成物が望まれている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、塗布後の視認性及び消色性に優れ、しかも、貯蔵安定性に優れるプライマー組成物を提供することである。
本発明のプライマー組成物は、バインダー樹脂、イソシアネート化合物、及び溶剤を含む主剤100質量部に対して、0.08質量部以上1.7質量部以下の下記一般式(1)で表される着色成分を含有することを特徴とする。
Figure 2015209542
(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して分岐を有していてもよい炭素数が1以上5以下のアルキル基を表す。)
このプライマー組成物によれば、主剤に対して所定量の着色成分を含有するので、塗布後の視認性が良好になる。また、塗布面以外にプライマー組成物が付着した場合であっても適度な期間で着色成分が消色するので、建造物などの意匠性を損なうことがない。さらに、この着色成分は、結晶水などを含まないので、良好な貯蔵安定性が得られる。したがって、塗布後の視認性及び消色性に優れ、しかも、貯蔵安定性に優れるプライマー組成物を実現できる。
本発明のプライマー組成物においては、さらに、シラン化合物を含むことが好ましい。
本発明のプライマー組成物においては、前記バインダー樹脂が、ポリウレタン系樹脂、及びポリアクリル系樹脂からなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明のプライマー組成物においては、前記イソシアネート化合物が、トリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェートであることが好ましい。
本発明のプライマー組成物においては、前記イソシアネート化合物が、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとを反応させた化合物(a)と、少なくとも1つのフェニル基及びNHと結合している炭素を含むアミノシラン化合物(b)と、を反応させたものであることが好ましい。
本発明のプライマー組成物においては、前記シラン化合物が、下記一般式(2)で示される化合物(A)、下記一般式(3)で示される化合物(B)、及び下記一般式(4)で示される化合物(C)の反応物からなる群から選択された一種を含むことが好ましい。
Figure 2015209542
本発明によれば、塗布後の視認性及び消色性に優れ、しかも、貯蔵安定性に優れるプライマー組成物を実現できる。
図1は、本発明の実施の形態に係る接着性試験の説明図である。
以下、本発明の一実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、適宜変更して実施可能である。
本実施の形態に係るプライマー組成物は、バインダー樹脂、イソシアネート化合物、及び溶剤を含む主剤100質量部に対して、0.08質量部以上1.7質量部以下の下記一般式(1)で表される着色成分を含有する。
Figure 2015209542
(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して分岐を有していてもよい炭素数が1以上5以下のアルキル基を表す。)
本実施の形態に係るプライマー組成物によれば、主剤に対して所定量の着色成分を含有するので、塗布後の視認性が良好になる。また、塗布面以外にプライマー組成物が付着した場合であっても適度な期間で着色成分が消色するので、建造物などの意匠性を損なうことがない。さらに、この着色成分は、結晶水などを含まないので、良好な貯蔵安定性が得られる。したがって、塗布後の視認性及び消色性に優れ、しかも、貯蔵安定性に優れるプライマー組成物を実現できる。以下、本実施の形態に係るプライマーの各種構成要素について詳細に説明する。
<主剤>
主剤は、バインダー樹脂、イソシアネート化合物、及び溶剤を含有する。バインダー樹脂としては、本発明の効果を奏する範囲で各種バインダー樹脂を用いることができる。バインダー樹脂としては、プライマー組成物の接着性の観点から、ポリウレタン系樹脂及びポリアクリレート系樹脂からなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。バインダー樹脂成分としては、プライマー組成物の接着性及び塗布後の膜強度の観点から、ポリアクリレート系樹脂及び/又はポリウレタン系樹脂を含有すると共に、数平均分子量が15000以上の樹脂を含有するものが好ましい。
ポリアクリレート系樹脂は、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸メチルの重合体である。ポリアクリレート系樹脂としては、本発明の効果を奏する範囲で各種ポリアクリレート系樹脂を用いることができる。ポリアクリレート系樹脂としては、難接着性アクリルメラミン塗板に対する耐水接着性に優れる観点から、アクリル酸メチルとメタクリル酸メチルとの共重合体が好ましい。なお、アクリル酸メチルとメタクリル酸メチルとの重合モル比(アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル)に特に制限はない。また、ポリアクリレート樹脂としては、プライマー組成物の接着性の観点から、数平均分子量が3000以上150000以下のものが好ましい。ポリアクリレート系樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリアクリレート系樹脂としては、ポリアクリレート樹脂(デルパウダー(登録商標)80N、数平均分子量100000、旭化成社製)、ポリアクリレート樹脂(デルパウダー(登録商標)720V、数平均分子量65000、旭化成社製)、ポリアクリレート樹脂(ゼムラック(登録商標)YC−3623、数平均分子量:35000、カネカ社製)などの市販品を用いることができる。
ポリウレタン系樹脂は、イソシアネート基とアルコール基とが縮合したウレタン結合によってモノマーを共重合させたものである。ポリウレタン系樹脂としては、本発明の効果を奏する範囲で各種ポリウレタン系樹脂を用いることができる。ポリウレタン系樹脂としては、プライマー組成物の接着性の観点から、数平均分子量が3000以上60000以下のものが好ましい。ポリウレタン系樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリウレタン系樹脂としては、ポリウレタン樹脂(パンデックス(登録商標)T−5205、数平均分子量:60000、DIC社製)、ポリウレタン樹脂(パンデックス(登録商標)T−5201、数平均分子量:55000、DIC社製)などの市販品を用いることができる。
イソシアネート化合物としては、ポリイソシアネート化合物及びイソシアネート・シラン化合物が挙げられる。ポリイソシアネート化合物は、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネートである。本実施の形態に係るプライマー組成物においては、ポリイソシアネート化合物を含有することにより、難接着性塗板に対する接着性、初期接着性、耐水接着性、塗布後の視認性、及び塗布後の消色性が向上する。
上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、及び2,6−トリレンジイソシアネートなどのトリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどのメタンジイソシアネート(MDI)、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、及びトリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、及びノルボルナンジイソシアネート(NBDI)などの脂肪族ポリイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(HXDI)、及びジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)などの脂環式ポリイソシアネート、並びに、これらのカルボジイミド変性ポリイソシアネート、及びこれらのイソシアヌレート変性ポリイソシアネートなどが挙げられる。ポリイソシアネート化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリイソシアネート化合物としては、初期接着性及び耐水接着性の観点から、イソシアネート基を3個以上有するものが好ましい。イソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネート化合物としては、例えば、下記一般式(5)で表されるトリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェート、下記一般式(6)で表されるポリメチレンポリフェニルイソシアネート、及びイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物などが好適に挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2015209542
(上記式(6)中、nは、1以上5以下の整数を表す。nは、1以上3以下の整数が好ましい。)
ポリイソシアネート化合物としては、接着性の観点から、トリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェート及び/又はポリメチレンポリフェニルイソシアネートと、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物とを併用することが好ましい。
イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物としては、ジイソシアネート化合物を三量化して得られるジイソシアネート化合物のイソシアヌレート変性体が挙げられる。ジイソシアネート化合物としては、例えば、上述した芳香族ポリイソシアネートなどが挙げられる。これらの中でも、初期接着性及び耐水接着性に優れると共に、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られる観点から、TDIとHDIの混合物とを反応させて得られるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物が好ましい。
ポリイソシアネート化合物の含有量は、初期接着性及び耐水接着性に優れると共に、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られる観点から、バインダー樹脂100質量部に対して、50質量部以上3000質量部以下が好ましい。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェート(デスモジュール(登録商標)RFE、住化バイエルウレタン社製)、HDIとTDIの混合物を反応させて得られるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(デスモジュール(登録商標)HL、住化バイエルウレタン社製)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(スミジュール(登録商標)44V−10、住化バイエルウレタン製)などの市販品を用いることもできる。
本実施の形態に係るプライマー組成物においては、塗布後の視認性、塗布後の消色性及び接着性に優れる観点から、イソシアネート・シラン化合物を含有することが好ましい。イソシアネート・シラン化合物の含有量としては、初期接着性及び耐水接着性の観点から、バインダー樹脂100質量部に対して100質量部以上300質量部以下が好ましい。
イソシアネート・シラン化合物としては、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとを約1:3のモル比で反応させた化合物(a)と、少なくとも1つのフェニル基及びアミノシラン化合物(b)とをモル比で0.8以上1.2以下で反応させたものが好ましい。化合物(a)とアミノシラン化合物(b)とのモル比は、0.9以上1.1以下が好ましく、約1対1がより好ましい。
イソシアネート・シラン化合物としては、イソシアネート基を有するシランカップリング剤であれば特に制限されない。イソシアネート・シラン化合物としては、例えば、1,1,1−トリメチロールプロパン(TMP)とトリレンジイソシアネート(TDI)との付加物及びTMPとキシリレンジイソシアネート(XDI)との付加物からなる群から選択される少なくとも1種のポリイソシアネート化合物と、N,N−ビス[(3−トリメトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[(3−トリエトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[(3−トリプロポキシシリル)プロピル]アミン、3−(n−ブチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及び3−(n−プロピルアミノ)プロピルトリメトキシシランからなる群から選択される1種以上のシラン化合物とを付加させて得られる芳香族系イソシアネート・シラン;イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどの脂肪族系イソシアネート・シランが挙げられる。イソシアネート・シラン化合物としては、接着性の観点から、脂肪族系イソシアネート・シラン化合物が好ましい。イソシアネート・シラン化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、イソシアネート・シラン化合物としては、例えば、イソシアネート・シラン、及びアミノシランとエポキシシランとの反応生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルコキシシリル基含有化合物が挙げられる。アルコキシシリル基含有化合物は、アルコキシシリル基を有するイソシアネート化合物又はアルコキシシリル基を有するアミノシランとエポキシシランとの反応生成物である。
アルコキシシリル基は、ケイ素原子にアルコキシ基が1個以上3個以下結合している基であれば特に制限はない。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、及びプロポキシ基が挙げられる。ケイ素原子に結合しているアルコキシ基が1又は2個である場合、ケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基としては、例えば、メチル基、お帯エチル基のようなアルキル基が挙げられる。アルコキシシリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、及びジエトキシエチルシリル基が挙げられる。アルコキシシリル基としては、接着性の観点から、トリメトキシシリル基、及びメチルジメトキシシリル基が好ましい。
イソシアネート・シラン化合物としては、例えば、1分子内に、少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つのアルコキシシリル基とが、炭素原子数1以上の炭化水素基に結合しているものが挙げられる。炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。また、炭化水素基は、例えば、ウレタン結合、尿素結合、及びチオウレタン結合を有するものでもよい。
イソシアネート・シラン化合物としては、例えば、下記一般式(7)で表されるものが挙げられる。
Figure 2015209542
(上記式(7)中、Rは、ウレタン結合、尿素結合及びチオウレタン結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を有することができる炭化水素基であり、Rはアルコキシ基であり、Rはアルキル基であり、mは1以上3以下の整数であり、nは1以上3以下の整数であり、oは1以上3以下の整数であり、m+nが2以上4以下の整数である。)
上記式(7)のRとしては、炭素原子数が1以上8以下の炭化水素基が好ましい。炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプチル基、及びオクチル基のような脂肪族炭化水素基、フェニレン基、及びキシリレン基のような芳香族炭化水素基が挙げられる。炭化水素基は、フェニル基などの芳香族炭化水素基を側鎖として有するものでもよい。
が炭素原子及び水素原子である脂肪族系イソシアネート・シラン化合物としては、例えば、イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、及びイソシアネートプロピルメチルジエトキシシランが挙げられる。
炭化水素基のウレタン結合は、例えば、ウレタンプレポリマー由来の構造とすることができる。ウレタン結合を有する炭化水素基を構成しうるウレタンプレポリマーとしては、例えば、1,1,1−トリメチロールプロパン(TMP)と、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)及びヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)からなる群から選ばれる少なくとも1種とから得られるものが挙げられる。
また、イソシアネート・シラン化合物としては、例えば、1,1,1−トリメチロールプロパン(TMP)とトリレンジイソシアネート(TDI)との付加物及び1,1,1−トリメチロールプロパン(TMP)とキシリレンジイソシアネート(XDI)との付加物からなる群から選択される1種以上のポリイソシアネート化合物(ウレタンプレポリマー)と、N,N−ビス[(3−トリメトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[(3−トリエトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[(3−トリプロポキシシリル)プロピル]アミン、3−(n−ブチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及び3−(n−プロピルアミノ)プロピルトリメトキシシランからなる群から選択される1種以上のアミノシラン化合物とを付加させて得られる芳香族系イソシアネート・シランが挙げられる。
また、イソシアネート・シラン化合物としては、1,1,1−トリメチロールプロパン(TMP)とヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)との付加物のような脂肪族系ウレタンプレポリマー、HDIビウレット体、HDIイソシアヌレート体又はHDI−TDIイソシアヌレート体と、イソシアネート基と反応可能な活性水素基及びアルコキシシリル基を有する化合物(例えば、3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシランのようなアミノシラン、メルカプトシラン)とを反応させることによって得られる、脂肪族系イソシアネート・シラン化合物が挙げられる。
イソシアネート・シラン化合物としては、接着性の観点から、脂肪族系イソシアネート・シラン化合物が好ましい。脂肪族系イソシアネート・シラン化合物は、脂肪族炭化水素基にイソシアネート基及びアルコキシシリル基が結合した化合物である。
また、イソシアネート・シラン化合物としては、接着性により優れる観点から、脂肪族系のウレタンプレポリマー、ビウレット体、HDIイソシアヌレート体又はHDI−TDIイソシアヌレート体と、イソシアネート基と反応可能な活性水素基及びアルコキシシリル基を有する化合物との反応生成物が好ましく、1,1,1−トリメチロールプロパン(TMP)とヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)との付加物(ウレタンプレポリマー)及びHDIビウレット体、HDIイソシアヌレート体、HDI−TDIイソシアヌレート体と、3−(N−フェニルプロピル)トリメトキシシランあるいは3−メルカプトプロピルトリメトキシシランとの反応生成物がより好ましい。
イソシアネート・シラン化合物の製造方法は、特に制限されるものではなく、例えば、従来より公知のものが挙げられる。イソシアネート・シラン化合物が少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つのアルコキシシリル基とを、例えば、ウレタン結合、尿素結合、チオウレタン結合を有する炭化水素基に結合させたものである場合、例えば、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネートに、イソシアネート基と反応可能な活性水素基及びアルコキシシリル基とを有する化合物を、イソシアネート基/活性水素基=2.0以上となる量で反応させることによって得られる反応生成物が挙げられる。
イソシアネート・シラン化合物の製造の際に使用されるポリイソシアネートは、イソシアネート基が2個以上結合している化合物であれば特に制限されない。イソシアネート基が2個以上結合している化合物としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、及びウレタンプレポリマーが挙げられる。これらの中でも、ガラスとの耐水接着性により優れるという理由から、脂肪族ポリイソシアネート、及び脂肪族ポリイソシアネートから得られるウレタンプレポリマーが好ましい。
脂肪族ポリイソシアネートは、脂肪族炭化水素基にイソシアネート基が2個以上結合している化合物である。脂肪族炭化水素基が有する炭素原子数は、被着体との接着性に優れる観点から、3以上12以下が好ましい。脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートのような鎖状の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネート、及びキシリレンジイソシアネートなどのアラルキルポリイソシアネートが挙げられる。
ウレタンプレポリマーの製造の際に使用される脂肪族ポリイソシアネートとしては、特に制限はなく、例えば、上述した脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。また、ウレタンプレポリマーの製造の際に使用されるポリオールに特に制限はなく、例えば、トリメチロールプロパン、ポリオキシプロピレングリコール、及びポリオキシプロピレントリオールが挙げられる。脂肪族ポリイソシアネートから得られるウレタンプレポリマーの製造方法については、特に制限はなく、例えば、従来公知のものが挙げられる。
イソシアネート・シラン化合物の製造の際に使用されるポリイソシアネートは、接着性の観点から、鎖状の脂肪族炭化水素基にイソシアネート基が結合しているポリイソシアネート、及び鎖状の炭化水素基にイソシアネート基が結合している脂肪族ポリイソシアネートから得られるウレタンプレポリマーが好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、及び脂肪族ポリイソシアネートから得られるウレタンプレポリマーがより好ましい。またポリイソシアネートは、プライマー組成物の耐水接着性の観点から、イソシアネート基が2官能以上4官能以下であるものが好ましい。ポリイソシアネートは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イソシアネート基と反応可能な活性水素基及びアルコキシシリル基とを有する化合物における活性水素基としては、例えば、アミノ基、メルカプト基、及びヒドロキシ基が挙げられる。これらの中でも、プライマー組成物の接着性の観点から、アミノ基、及びメルカプト基が好ましい。
イソシアネート基と反応可能な活性水素基及びアルコキシシリル基とを有する化合物におけるアルコキシシリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、及びジエトキシエチルシリル基が挙げられる。
イソシアネート基と反応可能な活性水素基及びアルコキシシリル基とを有する化合物
におけるイソシアネート基と反応可能な活性水素基及びアルコキシシリル基とが結合する有機基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基及び芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
イソシアネート基と反応可能な活性水素基としてのアミノ基、及びアルコキシシリル基とを有する化合物としては、例えば、N,N−ビス[(3−トリメトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[(3−トリエトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[(3−トリプロポキシシリル)プロピル]アミン、3−(n−ブチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(n−プロピルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、及びN−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランのような第2級アミノ基を有するものが挙げられる。これらの中でも、接着性により優れる観点から、第2級アミノ基を有するものが好ましく、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−ブチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランがより好ましい。
イソシアネート基と反応可能な活性水素基としてのメルカプト基、及びアルコキシシリル基とを有する化合物としては、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、及びγ−メルカプトプロピルエチルジエトキシシランが挙げられる。
イソシアネート基と反応可能な活性水素基及びアルコキシシリル基とを有する化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネートと、イソシアネート基と反応可能な活性水素基及びアルコキシシリル基とを有する化合物との反応は、接着性により優れる観点から、イソシアネート基/活性水素基=2.0以上で実施することが好ましく、2.0以上4.0以下で実施することがより好ましい。
上述したイソシアネート・シラン化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
本実施の形態に係るプライマー組成物は、塗布後の視認性、塗布後の消色性及び接着性が向上する観点から、シラン化合物を含有することが好ましい。
シラン化合物としては、塗布後の視認性、塗布後の消色性及び接着性が向上する観点から、上記一般式(2)で示される化合物(A)、上記一般式(3)で示される化合物(B)、及び上記一般式(4)で示される化合物(C)の反応物からなる群から選択された少なくとも一種を用いることが好ましい。
シラン化合物の含有量としては、難接着性塗板に対する初期接着性及び耐水接着性の観点から、バインダー樹脂100質量部に対して、100質量部以上300質量部以下が好ましい。
シラン化合物は、下記一般式(8)で表されるアミノシラン化合物を用いることができる。
Figure 2015209542
(上記式(8)中、R及びRはそれぞれ炭素数1以上8以下の分岐していてもよいアルキル基であり、同一でも異なっていてもよく、R10は炭素数1以上12以下の分岐していてもよいアルキレン基であり、R11は水素原子、炭素数1以上8以下の分岐していてもよいアルキル基、炭素数7以上18以下の分岐していてもよいアラルキル基又は炭素数6以上18以下のアリール基であり、nは0以上2以下の整数である。)
アミノシラン化合物は、エポキシシラン化合物の硬化剤として機能するだけでなく、変性シリコーン系シーリング材との相溶性に優れ、シーリング材に対する打ち継ぎ性(初期及び耐水接着性)を改善し、さらに、貯蔵安定性の向上にも寄与する。
アミノシラン化合物中のシリル基は、少なくとも1個の加水分解性の置換基を有することが好ましく、アミノシラン化合物の接着付与効果がより高まる観点から、加水分解性の置換基を2個以上有することが好ましい。アミノシラン化合物中のシリル基は、加水分解性の置換基を3個以上有するのが特に好ましい。
加水分解性の置換基としては、具体的には、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、及びアルケニルオキシ基などが挙げられる。これらの中でも、加水分解性の穏やかなアルコキシ基が好ましい。なお、加水分解性の置換基を選択することにより、用途に応じた、加水分解速度や接着性発現時間を調整することができる。
及びRのアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、及びn−オクチル基などが挙げられる。これらのアルキル基は、二重結合又は三重結合を含んでいてもよい。これらの中でも、メチル基、及びエチル基が好ましい。
10のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基、及び3,3−ジメチルブチレン基などが挙げられる。これらの中でも、入手が容易で接着性が優れる観点から、トリメチレン基、3,3−ジメチルブチレン基(特に3,3−ジメチル−1,4−ブチレン基)がより好ましい。R10のアルキレン基としては、炭素数が2以上6以下に分岐していてもよいアルキレン基がより好ましい。
10が水素原子である、上記一般式(8)で表される化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン(以上、日本ユニカー社製)などが挙げられる。これらの中でも、γ−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
11のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、及びn−オクチル基などが挙げられる。これらのアルキル基は、二重結合又は三重結合を含んでいてもよい。これらの中でも、メチル基、及びエチル基が好ましい。また、R11のアルキル基としては、炭素数が2以上4以下に分岐していてもよいアルキル基が好ましい。また、R11はアルキル基の水素原子の1つ以上が置換基で置換されていてもよい。置換基としては、アミノ基、アミノアルキル基(炭素数:1以上8以下)が好ましく、アミノ基、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノブチル基がより好ましい。
11が炭素数1以上8以下に分岐していてもよいアルキル基である上記一般式(8)で表される化合物としては、例えば、3−(n−ブチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン(Dynasilane1189(デグサヒュルス社製))などが挙げられる。
11のアラルキル基としては、ベンジル基、及びフェネチル基などを挙げることができる。
11のアリール基としては、フェニル基、メチルフェニル基(トルイル基)、ジメチルフェニル基、及びエチルフェニル基などが挙げられる。また、アリール基の置換基としては、上記したアルキル基の他に、メトキシ基、及びエトキシ基などのアルコキシ基、フッ素原子、及び塩素原子などのハロゲン原子からなる基などが挙げられる。これらの置換基は、複数を有してもよく、置換位置も限定されない。
11が炭素数6以上18以下のアリール基である、上記一般式(8)で表される化合物として、例えば、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製)などが挙げられる。
これらのうちでも、アミノシラン化合物としては、プライマー組成物の接着性の観点から、N,N−ビス[(3−トリメトキシシリル)プロピル]アミン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン化合物が好ましい。上述したアミノシラン化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(シラン化合物の反応物)
シラン化合物の反応物は、1分子中にエポキシ基を2個以上有するポリシロキサンとアミノシランとの反応生成物(以下、シラン化合物(B)ともいう)を含む。シラン化合物(B)の縮合物を含むことにより、シリコンハードコート、白ガラス(一般的なフロートガラス)に対するウレタン系接着剤の接着性を高めることができる。1分子中にエポキシ基を2個以上有するポリシロキサンは、シロキサン結合(Si−O−Si)を骨格とし、側鎖にエポキシ基を含む官能基を有する化合物である。エポキシ基を含む官能基としては、例えば、γ−グリシドキシプロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基などが挙げられる。特に、γ−グリシドキシプロピル基であると容易に入手できるので好ましい。1分子中にエポキシ基を2個以上有するポリシロキサンとしては、下記一般式(9)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2015209542
上記一般式(9)において、R12及びR13は炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、それぞれ同一でも異なってもよい。好ましくは、R12及びR13はメチル基又はエチル基である。また、R14及びR15は炭素数1以上6以下のアルキル基又は炭素数1以上4以下のアルコキシ基を表し、それぞれ同一でも異なってもよい。m、nは0以上の整数であり、m+n≧2である。特にm+n=2であると、反応物の粘度が低く、作業性がよいため好ましい。
上記一般式(9)で表される化合物は、以下のようにして合成できる。反応容器に、分子内にエポキシ基を含み、末端にトリアルコキシシリル基又はジアルコキシシリル基を有する化合物、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン又はこれらの混合物など(以下、エポキシシランともいう)と水とをモル比にして2:1の割合で混合し、常温で8時間以上20時間以下縮合反応させて得られる。この場合、上記式(9)のm+nの値は、エポキシシランと水との比を変えることにより制御できる。
上記一般式(9)で表される化合物と反応させるアミノシランとしては、1分子中にアミノ基を1つ又は2つ有するアミノシランが好ましく、特に好ましくはアミノ基を1つ有するアミノシランである。シラン化合物(B)の1分子中に含むことができるエポキシ基と加水分解性アルコキシ基の数が多くなるためである。また、上記アミノ基は1級又は2級のアミノ基が好ましい。シラン化合物(B)は上記ポリシロキサンに含まれるエポキシ基とアミノシランの有するアミノ基とが反応することにより得られる。反応比(アミノ基/エポキシ基)は、モル比にして0.1以上1.0以下であり、好ましくは0.3以上1.0以下、特に好ましくは0.5以上1.0以下である。反応比がこの範囲であると、得られるシラン化合物(B)に含まれる加水分解性アルコキシシランのバランスがよく所望の接着性が得られる。
本実施の形態に用いられるアミノシランとしては、具体的には、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、ビストリメトキシシリルプロピルアミン、ビストリエトキシシリルプロピルアミン、ビスメトキシジメトキシシリルプロピルアミン、ビスエトキシジエトキシシリルプロピルアミン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジエトキシシランなどが挙げられる。これらの中でも、上述した理由により、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビストリメトキシシリルプロピルアミンが好ましい。上記アミノシランは1種用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。
本実施の形態のシラン化合物(B)の製造方法としては、例えば上述の方法で得られた上記一般式(9)で表される化合物と、上記アミノシランとを混合し、40度以上50度以下で16時間以上48時間以下反応させて得られる。このとき、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどの揮発性溶媒の存在下で反応させることもでき、揮発性溶媒の添加量は0以上50質量%以下の範囲内であることが好ましい。
このようにして得られるシラン化合物(B)は、分子内に含まれるアルコキシシランとのバランスがよく強力な接着性を付与できる。また、シラン化合物(B)が上記の構造、すなわちシロキサン結合を主鎖とし、側鎖に平行に伸びる反応性官能基をもつ構造を有することにより、組成物が硬化した後に得られる網目構造が適度な架橋密度を有しているため、アクリル系塗板、ガラス、シリコンハードコートされた樹脂ガラスなどの非孔質な基体に対して強力な接着性が得られる。
<溶剤>
溶剤としては、特に制限はなく、有機溶剤、及び水溶性溶媒などが挙げられる。溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、及びシクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤、テトラクロロメタン、メチレンクロリドなどのハロゲン化炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、及びシクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、及びジオキサンなどのエーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系;セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテートなどのエーテルエステル系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノールなどのアルコール系溶剤、ミネラルスピリッツなどのガソリンから灯油留分に至る石油系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。これらの溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、接着速度がより良好になる観点から、メチルエチルケトン、及び酢酸エチルが好ましい。なお、上記溶剤は、十分に乾燥又は脱水してから用いるのが好ましい。
溶剤の含有量は、プライマー組成物の用途などに応じて、適宜変更可能である。溶剤の含有量は、良好な塗工性が得られる観点から、プライマー組成物の全質量の60質量%以上であることが好ましく、60質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。
主剤としては、上記各種化合物を含有するハマタイト(登録商標)(商品名:プライマーNo.55、横浜ゴム社製)などの市販品を用いてもよい。
<着色成分>
本実施の形態に係るプライマー組成物は、下記一般式(1)で表される化合物を着色成分として含有する。この上記一般式(1)で表される化合物は、黄色を呈するものである。この下記一般式(1)で表される化合物を含有することにより、プライマー組成物の塗布面が黄色に着色するので、プライマー組成物の塗布の視認性が向上する。また、この下記一般式(1)で表される化合物は、塗布後、所定期間後に紫外線又は赤外線によって光分解して消色するので、建造物のシーリング加工後にプライマー組成物が黄色から無色に変化する。このため、所望の塗布面以外にプライマー組成物が付着した場合であっても、紫外線又は赤外線により消色させることができるので、建造物の意匠性を損なうことがなく、建造物の外壁材の塗布面に好適に用いることができる。さらに、この下記一般式(1)で表される化合物は、酢酸エチルなどの溶剤に対する溶解性が高く、プライマー組成物の製造が容易になる。また、この下記一般式(1)で表される化合物は、プライマー組成物中での安定性が高く、貯蔵安定性に優れたプライマー組成物を実現することができる。
Figure 2015209542
(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して分岐を有していてもよい炭素数が1以上5以下のアルキル基を表す。)
上記一般式(1)におけるR及びRとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、及びペンチル基などが挙げられる。これらの置換基は、水素原子が他の置換基に置換されたものであってもよい。R〜Rとしては、塗布後の視認性、塗布後の消色性及び貯蔵安定性の観点から、メチル基、エチル基、n−プロピル基及びi−プロピル基が好ましく、エチル基が更に好ましい。
着色成分の含有量としては、主剤100質量部に対して、0.08質量部以上1.7質量部以下である。着色成分の含有量が、この範囲内であれば、発色が適度な範囲となるので、塗布後の視認性が良好になり、接着面に塗布済であるか否かの判別が容易となる。また、この着色成分は、意図的に紫外光又は赤外線を当てたり屋外暴露したりすることで消色させることができるので、接着面からはみ出してプライマー組成物を塗布した場合であっても、建造物の美観は損なわれない。着色成分の含有量は、塗布後の視認性が一層向上する観点から、主剤100質量部に対して、0.85質量部以上が好ましく、0.90質量部以上がより好ましく、0.95質量部以上が更に好ましく、1.0質量部以上がより更に好ましく、また1.65質量部以下が好ましく、1.60質量部以下がより好ましく、1.55質量部以下が更に好ましく、1.50質量部以下がより更に好ましい。
ここで、上述した一般式(1)で表される化合物としては、例えば、ソルベントイエロー56(N,N−ジエチル−p−(フェニルアゾ)アニリン)などの市販品を用いてもよい。
<硬化触媒>
本実施の形態に係るプライマー組成物としては、硬化触媒を含有するものを用いることもできる。硬化触媒を含有することにより、接着速度が速くなるので、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られる。硬化触媒としては、例えば、金属系触媒、アミン系触媒などが挙げられる。
金属系触媒としては、例えば、ジメチルスズジラウレート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルスズジラウレート、及びナフテン酸スズなどのスズカルボン酸塩類、テトラブチルチタネート、及びテトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル類、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、及びジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどの有機アルミニウム化合物類、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、及びチタンテトラアセチルアセトナートなどのキレート化合物類、オクタン酸鉛、及びオクタン酸ビスマスなどのオクタン酸金属塩などが挙げられる。
アミン系触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、及びジメチルアミノエチルモルホリンなどの第三級アミンが挙げられる。
硬化触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記硬化触媒の含有量は、上記ポリイソシアネート化合物100質量部に対して0.001質量部以上1.0質量部以下が好ましく、0.001質量部以上0.6質量部以下がより好ましい。
<添加剤>
本実施の形態に係るプライマー組成物は、本発明の効果を奏する範囲内で、必要に応じて、充填剤、紫外線吸収剤、分散剤、脱水剤、及び接着付与剤などの各種添加剤などを含有することができる。充填剤としては、各種形状の有機及び無機の充填剤が挙げられる。充填材としては、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、ケイソウ土、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、ろう石クレー、カオリンクレー、及び焼成クレー、並びに、これらの脂肪酸処理物、樹脂酸処理物、ウレタン化合物処理物、及び脂肪酸エステル処理物などが挙げられる。
本実施の形態に係るプライマー組成物の作製方法は、特に限定されるものではなく、例えば、各必須成分と任意成分とを密閉容器中で混合ミキサーなどの撹拌機を用いて混合する作製方法が挙げられる。
本実施の形態に係るプライマー組成物の被着体としては、例えば、建造物の壁面、サイディングボード、ガラス、金属、木材、プラスチック、難接着性塗板及びこれらの表面に塗装が施されたものなどが挙げられる。難接着性塗板としては、アクリル系塗板、エポキシ系塗板、シリコーン系塗板などが挙げられる。
以上説明したように、本実施の形態に係るプライマー組成物によれば、バインダー樹脂及び溶剤を含む主剤に対して、所定量の上記一般式(1)で表される着色成分を含有するので、塗布時に目視にて塗布状況が確認でき、塗布済であるか否かの判別を容易に行うことができる。また、上記一般式(1)で表される化合物は、屋外などで太陽光に所定時間当てることにより時間の経過と共に消色するので、施工時のはみ出しを注意する必要がなく、作業性を向上させることができ、塗布面の外観の意匠性を損なうことがない。したがって、本実施の形態に係るプライマー組成物は、例えば、接着剤、シーラント(シーリング材)などに好適に用いることができる、接着剤又はシーラントとしては、例えば、ウレタン系、及びウレタンエポキシ系などが好適に挙げられる。特に、本実施の形態のプライマー組成物は、建造物の外壁材、ウインドウシーラントと難接着性塗板、及び、ウインドウシーラントとガラスとの接着に用いられるプライマーとして有用である。なお、建造物ンの外壁材としては、例えば、サイディングボード(登録商標:ニチハ社製)などの市販品が挙げられる。ウインドウシーラントとしては、例えば、横浜ゴム社製のWS−202などの市販品を使用することができる。
以下、本発明の効果を明確にするために行った実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例及び比較例によって何ら限定されるものではない。
<プライマー組成物>
(実施例1)
主剤(商品名:ハマタイト(登録商標)プライマーNo.55、横浜ゴム社製)100質量部に対して、0.1質量部の上記一般式(1)で表される化合物(ソルベントイエロー56)を配合し、撹拌機を用いて混合してプライマー組成物を得た。
(実施例2)
上記一般式(1)で表される化合物の配合量を1.0質量部としたこと以外は、実施例1と同様にしてプライマー組成物を得た。
(実施例3)
上記一般式(1)で表される化合物の配合量を1.5質量部としたこと以外は、実施例1と同様にしてプライマー組成物を得た。
(比較例1)
上記一般式(1)で表される化合物の配合量を0.05質量部としたこと以外は、実施例1と同様にしてプライマー組成物を得た。
(比較例2)
上記一般式(1)で表される化合物の配合量を2.0質量部としたこと以外は、実施例1と同様にしてプライマー組成物を得た。
(比較例3)
上記一般式(1)で表される化合物に代えてエリスロシンを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてプライマー組成物を得た。
<視認性>
被着体としての外壁材(商品名:サイディングボード、ニチハ社製)に、得られたプライマー組成物を塗布して試料を作製し、塗布直後における試料の外観を目視により観察してプライマー組成物が塗布済みであるか否かを判別できるかを評価した。評価基準を以下に示し、評価結果を下記表1に示す。
○:プライマー組成物により外壁材が着色して塗布済であることが判別可能
×:外壁材に着色がなく、塗布済であるか否かの判別不能
<消色性>
視認性評価のために用いた試料を、太陽光の当たる屋外に3日間放置し、プライマー組成物の着色時からの色の消色の有無を評価した。評価基準を以下に示し、評価結果を下記表1に示す。
○:塗布面の着色が消失
×:塗布面の着色が残存
<接着性>
得られたプライマー組成物を外壁材に塗布した後、23℃、50%RHの環境下で30分以上放置して養生した。次に、建築工事共通仕様書に準拠して試験体を作製した。なお、接着面は小口とした。作製した試験体を以下の条件で放置した後に、養生後、耐水後、及び耐熱後の接着性として評価した。
養生後:試験体を23℃、55%RHの環境下にて14日間放置した後、50℃、55%RHの環境下にて14日間放置
耐水後:養生後の試験体を23℃の水中で7日間浸漬
耐熱後:養生後の試験体を80℃、55%RHの環境下で7日間放置後に、80℃雰囲気下で14日間放置
(接着性評価方法)
接着性試験は、以下のように実施した。図1に示すように、矩形形状のセロハンテープ11の端面に沿って矩形形状にカットした試験体12を配置し、一対の角形バックアップ材14で挟持したシーリング材(ハマタイト(登録商標) さいでぃんクン(登録商標)+1、横浜ゴム社製)13をセロハンテープ11及び試験体12上に配置して硬化養生して接着させた。その後、シーリング材13の試験体12側の端部を所定方向Dに引張り、試験体12からシーリング材13を引き剥がした際のシーリング材13の剥離状態を観察してシーリング材13の凝集破壊(CF)有無を評価した。評価結果を下記表1に示す。
<貯蔵安定性>
プライマー組成物の作製直後の粘度と、50℃にて14日保管後の粘度とを粘度計(BL形粘度計、測定温度23℃)で測定して比較して評価した。評価基準を以下に示し、評価結果を下記表1に示す。
○:粘度変化が±50%以内
×:粘度変化が±50%超
Figure 2015209542
表1に示す各成分は下記のとおりである。
・主剤:商品名:ハマタイト(登録商標)プライマーNo.55、横浜ゴム社製
・着色成分A:ソルベントイエロー56(N,N−ジエチル−p−(フェニルアゾ)アニリン)
・着色成分B:エリスロシンの水和物、分子量897.86、キリヤ化学社製
表1から分かるように、主剤に対して所定量の特定構造を有する着色成分Aを含有するプライマー組成物においては、視認性、消色性、及び貯蔵安定性がいずれも良好であった。これに対して、主剤に対する着色成分Aの含有量が少ない場合には、視認性が悪化した(比較例1)。この結果は、着色成分Aの含有量が多すぎ、太陽光に3日間暴露しても着色成分が残存したためと考えられる。着色成分Aに代えて着色成分Bを用いた場合には、貯蔵安定性が悪化した(比較例3)。この結果は、着色成分Bに含まれる結晶水により着色成分Bが分解したためと考えられる。
11 セロハンテープ
12 試験体
13 シーリング材
14 角形バックアップ材

Claims (6)

  1. バインダー樹脂、
    イソシアネート化合物、及び
    溶剤を含む主剤100質量部に対して、
    0.08質量部以上1.7質量部以下の下記一般式(1)で表される着色成分を含有することを特徴とする、プライマー組成物。
    Figure 2015209542
    (式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して分岐を有していてもよい炭素数が1以上5以下のアルキル基を表す。)
  2. さらに、シラン化合物を含む、請求項1に記載のプライマー組成物。
  3. 前記バインダー樹脂が、ポリウレタン系樹脂、及びポリアクリル系樹脂からなる群から選択された少なくとも1種を含む、請求項1又は請求項2に記載のプライマー組成物。
  4. 前記イソシアネート化合物が、トリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェートである、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプライマー組成物。
  5. 前記イソシアネート化合物が、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとを反応させた化合物(a)と、少なくとも1つのフェニル基及びアミノシラン化合物(b)と、を反応させたものである、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプライマー組成物。
  6. 前記シラン化合物が、下記一般式(2)で表される化合物(A)、下記一般式(3)で表される化合物(B)、及び下記一般式(4)で表される化合物(C)の反応物からなる群から選択された少なくとも一種を含む、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のプライマー組成物。
    Figure 2015209542
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