JP2015209368A - ガラス面板 - Google Patents

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【課題】安全性を有する合わせガラスから成るガラス面板において、その光学性能を改善してデザイン性を持たせるようにしたガラス面板を提供する。【解決手段】両側のガラス板17を中間のPVBフィルムから成る接着フィルム18によって接合したガラス面板10において、外側に位置するガラス板17の内表面に薄膜によって反射層19を形成するとともに、この反射層19の厚さを調整することによって、外光を反射層19によって反射するとともに、外が暗い場合には内側から光が外に漏れるようにする。【選択図】図3

Description

本発明はガラス面板に係り、とくに2枚のガラス板を接着フィルムを介して接合して成るガラス面板に関する。
例えば特開2013−53419号公報や特開2013−234442号公報に開示されているように、ガラス面板を用いたマンションの手摺りが知られている。このような手摺りは、光を透過するために開放感があるとともに、デザイン性を持たせることができ、これによってマンションの外観を改善することが可能になる。
ここでとくに2枚のガラス板を接着フィルムを介して接合したガラス面板であると、中に挟まれるように介在される接着フィルムが、万一の破損時にも破片の飛散を最小限にすることができ、安全性が高くなる。また柔軟で強い特殊フィルムを用いることによって、加撃物が貫通し難くなり、飛来物に対する安全性が高くなる。
ところがこのようなガラス面板から成るマンションのベランダによると、外からベランダ内あるいは室内を覗き易くなり、プライバシーや防犯の問題を生ずる可能性がある。
特開2013−53419号公報 特開2013−234442号公報
本願発明の課題は、ベランダの手摺りに用いて好適なガラス面板を提供することである。
本願発明の別の課題は、ベランダ内あるいは室内から外側への視界を遮ることなく、しかも外部からベランダ内、あるいは室内への視界を遮断し、これによってプライバシーや防犯上の問題を解決できるガラス面板を提供することである。
本願発明のさらに別の課題は、外部から所定の部位の視界を遮るとともに、それ以外の部位においてはベランダ内あるいは室内への視界を遮ることがなく、選択的に視界を遮断するようにしたガラス面板を提供することである。
本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想、およびその実施の形態によって明らかにされる。
本願の主要な発明は、2枚のガラス板を接着フィルムを介して接合して成るガラス面板において、
外側に位置するガラス板の内表面に一部の光を反射しかつ他部の光を透過する反射層を形成したことを特徴とするガラス面板に関するものである。
ここで、前記反射層が金属またはセラミックの薄膜であって、前記ガラス板の内表面に蒸着、スパッタ、イオンプレーティング、または気相成長により形成された反射膜であってよい。また前記反射層が珪素、ニッケル、パラジウム、またはクロムから成る薄膜であってよい。
また、前記反射層が前記外側のガラス板の内表面において厚さが不均一に形成されていてよい。また前記反射層が前記外側のガラス板の縦方向または横方向に沿って次第に厚さが変化してよい。また前記外側のガラス板の内表面の一部の領域のみに前記反射層が形成され、他部の領域において前記ガラス板が透明であってよい。
また、前記接着フィルムがPVB(ポリビニールブチラール)フィルムであってよい。また前記接着フィルムがEVA(エチレン−酢酸ビニール共重合体)フィルムであってよい。また2枚の接着フィルムが2枚のガラス板間に配されるとともに、前記2枚の接着フィルムが透明フィルム、半透明フィルム、不透明フィルムから選択された2枚の接着フィルムの組合わせから成ってよい。
また、前記2枚のガラス板の間に2枚の接着フィルムによって挟着されるように模様が描かれた印刷フィルムが配され、前記2枚の接着フィルムを介して前記2枚のガラス板が接合されてよい。また前記2枚の接着フィルムがEVA(エチレン−酢酸ビニール共重合体)フィルムであってよい。また前記印刷フィルムに描かれた模様が、この面板の縦方向または横方向に沿って漸次変化するグラデーション模様であってよい。また前記印刷フィルムに描かれた模様が、この面板の縦方向または横方向に沿って延びるストライプ状の模様であってよい。また前記印刷フィルムに描かれた模様が、この面板の全体に均一に分布する模様であってよい。
本願の主要な発明は、2枚のガラス板を接着フィルムを介して接合して成るガラス面板において、
外側に位置するガラス板の内表面に一部の光を反射しかつ他部の光を透過する反射層を形成したものである。
従ってこのようなガラス面板によると、外側に位置するガラス板の内表面に一部の光を反射しかつ他部の光を遮断する反射層が形成されることになり、このような構成によって、昼間のように外が明るいときには反射層によって外部からの光を反射して中が見えないようにするとともに、夜間のように外が暗くなった場合には、逆に内部からの光を外に放射することによって内部が見えるようにすることが可能になる。あるいはまた、光を反射する領域と透過する領域とをそれぞれ形成することによって、ユニークなデザイン性を有するガラス面板を提供することが可能になる。とくにこのようなガラス面板を、マンションのベランダに適用すると、ベランダのデザイン性が改善されるようになる。
マンションの手摺りの構成を示す正面図である。 マンションのガラス面板の要部分解斜視図である。 昼間の外光の反射の状態(A)および夜間の内部からの光の透過の状態(B)を示すガラス面板の要部断面図である。 間に2枚の接着フィルムを配した状態のガラス面板の拡大断面図である。 厚さが漸次変化する反射膜を形成したガラス板の拡大断面図(A)および正面図(B)である。 ストライプ状に反射膜を形成するとともに、反射膜を形成した領域が縦方向に漸次変化するグラデーション模様になっているガラス板の拡大平面図である。 両側のガラス板間に、接着フィルムとともに模様を印刷した印刷フィルムを配した構成の要部分解断面図である。 印刷フィルムに形成された模様がグラデーションである印刷フィルムの正面図である。 印刷フィルムに形成した模様がストライプ状である印刷フィルムの正面図である。 印刷フィルムの全面に亘って均一に模様を分布させた印刷フィルムの拡大正面図である。
以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係るガラス面板10を横方向に沿って配列したマンションのベランダの構成を示している。ここで、マンションのベランダの前端縁側の部分に付設される手摺りは、図1に示すように、複数枚のガラス面板10を横方向に配列した構造になっている。ここで複数枚のガラス面板10は、その上縁の部分に複数のガラス面板10を連結するための笠木11が取付けられる。また4辺支持の場合は、互いに横方向に配置されるガラス面板10間には縦棧12が取付けられる。2辺支持のガラス面板10の場合は、ガラス面板10の横方向の端面間にコーキング材が充填される。また横方向に連続するガラス板10の下端には下棧13が取付けられるようになっている。なおここでガラス面板10の枚数は、図1に示す3枚に限定されることなく、ベランダの横方向の長さに応じて各種の枚数のガラス面板10が配置される。
図2は図1に示すガラス面板10の構成を示しており、ここでは内側と外側とにそれぞれガラス板17が配される。そしてこれらのガラス板17間にPVB(ポリビニールブチラール)フィルム18が配されるようになっている。ポリビニールブチラールは、柔軟であってしかも高い強度を有するフィルムであり、接着性を有するフィルムである。このようなフィルムを介して両側のガラス板17を高温かつ高圧下で接合することにより、両側のガラス板17が接合されて合わせガラスから成るガラス面板10が組立てられる。
PVBの接着フィルムとしては、厚さが0.15〜0.5mmの範囲内のフィルムであってよい。そしてこのようなフィルムは、0.7〜1.6mpaの圧力下において、100〜160℃の範囲内の温度を加えて加熱し、この状態を3〜10時間維持することによって行なわれる。このような高温高圧下における接合プロセスによって、PVBフィルムによる2枚のガラス板17から成る合わせガラスが組立てられる。
PVBフィルム18によって両側のガラス板17はしっかり接着されているために、万が一ガラス面板10が破損した場合にも、破片がほとんど飛散らず、極めて安全である。また柔軟でしかも高い強度を有するPVBフィルム18によって、衝撃物が貫通しなくなり、高い耐貫通性を有して、飛来物等に対する安全性が高くなる。
このようなガラス面板10において、一対のガラス板17の内の取付けたときに外側に位置するガラス板17の内表面には反射層19が形成されている。このような反射層19は、珪素、ニッケル、パラジウム、クロム等のセラミックあるいは金属の薄膜から形成されており、例えば50〜500nmm、より好ましくは100〜300nmの厚さを有している。なおこのようなセラミックあるいは金属から成る薄膜による反射層の形成は、蒸着法あるいはスパッタ法によって形成されてよい。蒸着法は、上記のセラミックあるいは金属の蒸着材を過熱してその蒸発物をガラス板17の一方の面に付着させるものである。これに対してスパッタ法は、蒸着材料から成るターゲットに対してイオンをぶつけてターゲットの表面の原子を飛ばし、この飛ばされた原子をガラス板17の表面に付着させることによって反射膜19を形成するものである。
なお上記の蒸着法あるいはスパッタ法以外においても、イオンプレーティング法あるいは気相成長法によって反射層19をガラス板17の表面に形成することも可能である。
図3はこのような外側のガラス板17の内表面に一部の光を反射し他部の光を透過する反射層19を形成したガラス面板10の光の反射あるいは透過の状態を示すものであって、昼間のように外が明るい場合には、図3Aに示すように外光は上記反射層19で反射される。すなわち外側のガラス板17と反射層19との界面における反射層19の接合面が反射面を構成する。従って、昼間はガラス面板10から内部をほとんど見ることができない。これに対して夜間は、外が暗くなりかつ内側が相対的に明るくなるために、半透明の反射層19を通して内側の光が外側に少し漏れるような構成になる。
外側のガラス板17の内表面に反射層19を薄膜によって形成すると、外側のガラス板10が半透明のガラス板になる。そして反射層19としては、上述の如くセラミックや金属の蒸着膜が用いられる。ここでガラス面板10に対する反射光と透過光との割合は、反射層19の厚みによって調整することができる。すなわち反射層19として薄い薄膜を形成すると、図3Bに示す透過光が増加する。これに対して反射層19の厚みを大きくすると、反射の割合が非常に高くなる。このようにして、反射層19の膜厚に応じて透過と反射の割合を任意に調整することが可能になる。
両側のガラス板17間に配される接着フィルムとしての、PVB(ポリビニールブチラール)フィルムは、一般に透明のフィルムである。このような透明なフィルムに代えて、着色のPVBフィルムあるいは乳白色のPVBフィルムを用いることが可能である。図4は、このような各種のPVBフィルムの組合わせを示している。図4Aは、両側のガラス板17間に、グレーのPVBフィルム23と、乳白色のPVBフィルム24とを配置した構成である。両側のガラス板17は、これらの2枚のPVBフィルム23、24を介して接合される。また図4Bは、両側のガラス板17を、グレーのPVBフィルム23と、濃い乳白色のPVBフィルム25とを介在させ、これらのフィルム23、25によって接合している。
図4Cは、両側のガラス板17間に、ブルーのPVBフィルム26と半透明のPVBフィルム27とを介在させ、これによって薄い半透明のガラス面板10を構成している。また図4Dは、両側のガラス板17間にブルーのPVBフィルム26と乳白色の半透明のPVBフィルム28とを介在させ、これらのフィルム26、28を介して両側のガラス板17を接合している。
次に反射層19の変形例について説明する。図5A、Bは、外側のガラス板17の内表面に形成されている反射層19の第1の変形例を示す。この変形例においては、反射層19はガラス板10の高さ方向あるいは縦方向において、その厚さが漸次変化するようになっており、ガラス板17の下側の部分においては反射光が多くなり、ガラス板17の上側の部分においてはガラス板17を透過する透過光が増加する。しかもこのような光の反射と透過の割合が、ガラス板17の高さ方向に漸次変化するグラデーションを構成している。
このように反射層19を構成する薄膜の厚さを変化させるには、蒸着剤の付着方向と垂直な方向に対して傾斜してガラス板17を配し、これによってガラス板17の位置によって反射層19を構成する薄膜の厚さが漸次変形するようにすればよい。あるいはまた、とくにスパッタ法で薄膜を形成する場合に、ターゲットが配置されているスパッタ源とは反対の表面のガラス板17に薄膜を形成することによって達成される。すなわち飛散する薄膜分子がこのガラス17を回り込むようにして飛ぶようにし、この回り込みの到達量の変化によって厚さを漸次変化させるようにすればよい。
このような膜厚が変化する反射層19を形成した外側のガラス板17を内側のガラス板17と合わせたガラス面板10を用いてマンションのベランダを組立てるようにした場合には、ガラス面板10の下側の部分ではほとんど内部を見ることができず、これに対して上側の部分については半透明のガラス面板10となって中の状態が薄く透けて見えるようになる。
図6は上記反射層19の別の変形例を示している。この変形例においては、反射層19がストライプ状に形成されるとともに、各ストライプにおいて反射層19は下側の方がその厚さが大きく、上側の方がその厚さが小さくなっている。そして厚さの変化の割合は、下側から上側に行くに従って漸次小さくなるようなグラデーションとなっている。このような構成は、上記ストライプの部分における光の反射が、下側では大きく、上側においては逆に透過する光が増加するようになる。また反射層19が形成されたストライプ間においては、縦方向に筋状に透明部分が形成される。従ってこのようなガラス面板10をマンションのベランダに応用すると、デザイン性が改善される。
図7は、外側のガラス板17の内表面に反射層19を形成するとともに、内側のガラス板17と外側のガラス板17との間に一対のエチレン−酢酸ビニール共重合体フィルム31を配し、しかもこれらのエチレン−酢酸ビニール共重合体フィルム31間に、印刷フィルム32を配置した構成を示している。印刷フィルム32は両側の透明なエチレン−酢酸ビニール共重合体フィルム31によって挟着された状態で、一対のエチレン−酢酸ビニール共重合体フィルム31が、両側のガラス板17を接合した構成となっている。なお反射層19は半透明の薄膜である。
ここで中間に配される印刷フィルム32として、ポリエチレンテレフタレートフィルムであって、しかもその表面にグラビア印刷の手法によって、グラデーションの模様が形成されている。ここでグラデーションは、下側の部分が光を透過せず、上側の部分が透明になっている。このような模様と、半透明の反射層19との組合わせによって、下側が不透明であって、上に行くに従って次第に透明度が増すグラデーションのガラス面板が得られることになる。
図9は、上記のグラデーションの印刷フィルムに代えて、ストライプ状の模様をグラビア印刷によって形成したポリエチレンテレフタレートフィルムを示している。ここでは、半透明の反射層19を介して印刷フィルム32による縦方向のストライプが薄く見えるようになる。図10は、印刷フィルム32として、大きさの異なる水玉模様が全面に分布するような模様になる。
実施例1
組立てたときに外側に位置する4mmの厚さのガラス板17の内表面に、蒸着法によって、200nmの珪素の薄膜から成る反射層19を形成した。この反射層19は、透過光の光量と反射光の光量とがほぼ等しく、ハーフミラーを構成する。そしてこのようなガラス板17を反対側の同じく4mmのガラス板と、0.38mmの厚さのPVBフィルムを介して接合することにより、図3に示すようなガラス面板10を得た。
このようなガラス面板10を図1に示すようにマンションのベランダの面板10に応用すると、昼間の間は、外光を上記薄膜から成る反射層19が反射するとともに、夜間においてはベランダあるいは室内の様子が上記ガラス面板10を通して外側から薄く透けて見えるようになる。
実施例2
上記第1の実施例における中間のPVBフィルム18に代えて、図4Aに示すような2枚のPVBフィルム23、24によって両側のガラス板17を接合した。ここで外側に位置するPVBフィルム23は、グレーの0.38mmのフィルムである。また内側に位置する別のPVBフィルム24は、乳白色であって半透明のPVBフィルムである。このような組合わせによっても、両側のガラス板17が強固に結合したガラス面板が得られた。
実施例3
上記実施例1における両側のガラス板17の間に配されるPVBフィルム18に代えて、図4B示すように2枚のPVBフィルム23、25を用いた。ここで内側のPVBフィルム23はグレーのPVBフィルムであって、内側に位置するPVBフィルム25は、濃い乳白色のPVBフィルムである。また内側のPVBフィルム23と外側のPVBフィルム25は、ともにその厚さが0.38mmになっている。このような構成によっても、2枚のPVBフィルム23、25によって、両側のガラス板17が強固に接合されて合わせガラスから成るガラス面板10が得られた。
実施例4
実施例1における両側のガラス板17を接合するPVBフィルム18に代えて、図4Cに示す2枚のPVBフィルム26、27を用いた。これらのPVBフィルム26、27は、その内の外側のPVBフィルム26がブルーの透明な0.38mmのPVBフィルムであって、内側のPVBフィルム27は0.38mmの透明フィルムである。これら2枚のフィルム26、27によって、薄い透明の複合フィルムが形成される。そしてこれらのPVBフィルム26、27によって、両側のガラス板17が強固に接合された。
実施例5
実施例1における両側のガラス板17を接合するPVBフィルム18に代えて、図4Dに示す2枚のPVBフィルム26、28を用いた。ここで外側のPVBフィルム26はブルーの透明フィルムであって、内側のPVBフィルム28は乳白色の半透明のPVBフィルムである。またこれらのPVBフィルム26、28はともに0.38mmの厚さである。このような構成によっても、両側のガラス板17が強固に接合された。
実施例6
実施例1における外側のガラス板17の内側の表面に形成される反射層19の厚さを、図5に示すようにこのガラス板17の高さ方向に行くに従って次第に厚さを小さくした。なおこのような反射層19の厚さの変化は、ニッケルのスパッタリングによる薄膜の形成の際に、反対側の面の全体をマスクで覆ったガラス板17に対して薄膜分子材料を回り込みするとともに、この回り込みによる飛行の距離の差を利用して形成した。ここでガラス板17の下端側の部分においては、反射層19の厚さは約200nmであるのに対し、ガラス板17の上端側の部分においては薄膜の厚さはほぼ0になっている。そして厚さの変化が漸次変化するグラデーションとなっている。このようなガラス板17を反対側のガラス板17と実施例1の方法によって接着フィルム18によって接着してガラス面板10を得た。このようなガラス面板10は、上側と下側とで光学特性、とくに反射および透過が変化することが確認された。
実施例7
実施例1における外側のガラス板17に代えて、図6に示すガラス板17を用いた。このガラス板17は、ストライプ状に薄膜から成る反射層19を形成している。そしてストライプ間においては透明な部分が形成されている。このような薄膜19は、透明な部分に対応する領域をマスクで覆っておき、回り込みの手法によってスパッタリングでニッケルの反射層19を形成したものである。なおここで、反射層19の膜厚は、ガラス板17の下端側において約200nmであり、上端側においては0になっている。そしてこのようなガラス板17を反対側の透明なガラス板17とPVBフィルムから成る接着フィルム18で接合することによって、ガラス面板10を得た。このようなガラス面板は、高いデザイン性を有するマンションのベランダ(図1)を提供するものであることが確認された。
実施例8
実施例1において、両側のガラス板17を接合するためのPVBフィルム18を2枚のエチレン−酢酸ビニール共重合体フィルム31に置換えるとともに、両者の間に図8に示すようなポリエチレンテレフタレートの印刷フィルム32を配した。なおここでは、反射層19は実施例1と同様の均一な厚みになっている。この場合には、反射層19がハーフミラーとなり、しかも中間に配置される印刷フィルム32にグラデーションの模様が形成されているために、このガラス面板10をマンションのベランダに適用すると、反射層19が一定の割合でしか光を透過させないために、外からベランダ内や室内を覗き見られることがない。
実施例9
図8に示す印刷フィルム32を用いた実施例8において、ポリエチレンテレフタレートの印刷フィルムとして図9に示すフィルム32を用いた。ここでフィルム32には、縦方向に延びるストライブ状の模様が形成されている。従ってこのような模様が、ハーフミラーから成る反射層19と組合わされてさらにデザイン性に優れたガラス面板10が得られる。
実施例10
実施例8における中間のポリエチレンテレフタレートの印刷フィルム32に代えて、図10に示す印刷フィルム32を用いている。なおここでも、外側のガラス板17の内側に形成される反射層19は均一な厚さになっている。この場合には、とくに夜間において、半透明の反射層19を通して内側の状況および印刷フィルム32の模様が外から薄く透けて見えるようになる。
以上本願発明を図示の実施の形態および実施例によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態におけるガラス面板10の大きさや、手摺りを構成する場合におけるガラス面板10の枚数、あるいはまたこのようなガラス面板10を構成するガラス板17の厚さ等については各種の変更が可能である。また外側のガラス板17の内表面に形成される反射層の構成について、各種の薄膜によって構成することができる。さらにはこのような反射層19の光の透過と反射の割合についても、任意に設計変更が可能である。
本願発明は、マンションのベランダの手摺りのガラス面板に利用することができる。
10 ガラス面板
11 笠木
12 縦棧
13 下棧
17 ガラス板
18 接着フィルム(PVB、ポリビニールブチラール)
23 グレーのPVBフィルム
24 乳白色のPVBフィルム
25 乳白色のPVBフィルム(濃)
26 ブルーのPVBフィルム
27 半透明のPVBフィルム
28 乳白色の半透明のPVBフィルム
31 エチレン−酢酸ビニール共重合体フィルム(EVA)
32 印刷フィルム

Claims (14)

  1. 2枚のガラス板を接着フィルムを介して接合して成るガラス面板において、
    外側に位置するガラス板の内表面に一部の光を反射しかつ他部の光を透過する反射層を形成したことを特徴とするガラス面板。
  2. 前記反射層が金属またはセラミックの薄膜であって、前記ガラス板の内表面に蒸着、スパッタ、イオンプレーティング、または気相成長により形成された反射膜である請求項1に記載のガラス面板。
  3. 前記反射層が珪素、ニッケル、パラジウム、またはクロムから成る薄膜である請求項2に記載のガラス面板。
  4. 前記反射層が前記外側のガラス板の内表面において厚さが不均一に形成されている請求項2に記載のガラス面板。
  5. 前記反射層が前記外側のガラス板の縦方向または横方向に沿って次第に厚さが変化する請求項4に記載のガラス面板。
  6. 前記外側のガラス板の内表面の一部の領域のみに前記反射層が形成され、他部の領域において前記ガラス板が透明である請求項5に記載のガラス面板。
  7. 前記接着フィルムがPVB(ポリビニールブチラール)フィルムである請求項1に記載のガラス面板。
  8. 前記接着フィルムがEVA(エチレン−酢酸ビニール共重合体)フィルムである請求項1に記載のガラス面板。
  9. 2枚の接着フィルムが2枚のガラス板間に配されるとともに、前記2枚の接着フィルムが透明フィルム、半透明フィルム、不透明フィルムから選択された2枚の接着フィルムの組合わせから成る請求項7または8に記載のガラス面板。
  10. 前記2枚のガラス板の間に2枚の接着フィルムによって挟着されるように模様が描かれた印刷フィルムが配され、前記2枚の接着フィルムを介して前記2枚のガラス板が接合される請求項1に記載のガラス面板。
  11. 前記2枚の接着フィルムがEVA(エチレン−酢酸ビニール共重合体)フィルムである請求項10に記載のガラス面板。
  12. 前記印刷フィルムに描かれた模様が、この面板の縦方向または横方向に沿って漸次変化するグラデーション模様である請求項10に記載のガラス面板。
  13. 前記印刷フィルムに描かれた模様が、この面板の縦方向または横方向に沿って延びるストライプ状の模様である請求項10に記載のガラス面板。
  14. 前記印刷フィルムに描かれた模様が、この面板の全体に均一に分布する模様である請求項10に記載のガラス面板。
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