JP2015209330A - 巻取システム、予測方法、二次巻の製造方法およびプログラム - Google Patents

巻取システム、予測方法、二次巻の製造方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】二次巻の巻取径を精度良く予測できる、巻取システム、予測方法、二次巻の製造方法およびプログラムの提供。
【解決手段】シートを第一の巻芯に巻き取る第一の巻取装置1と、第一の巻取装置1で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する第二の巻取装置2と、第一の巻取装置1で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る検出器3と、前記検出値が入力される演算処理装置4とを備え、演算処理装置4は、前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、第二の巻取装置2で長さLのシートを巻き取ったときに得られる二次巻の巻取径Dを求めるステップを行うように構成されたことを特徴とする巻取システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、巻取システム、予測方法、二次巻の製造方法およびプログラムに関する。
紙の一般的な生産ラインは、ワイヤー装置、プレス装置、プレドライヤー装置、サイズプレス装置、アフタードライヤー装置、カレンダー装置、巻取装置、ワインダー装置から構成される(たとえば非特許文献1)。
ワイヤー装置で紙層を形成し、続くプレス装置で紙層を搾水し、得られた湿紙をプレドライヤー装置で乾燥し、続くサイズプレス装置で紙に表面処理を施す。表面処理で湿潤した紙をアフタードライヤー装置で再び乾燥させた後、カレンダー装置で紙に平滑化・光沢化処理を施し、続く巻取装置で紙を巻き取る。その後、ワインダー装置で紙が巻き戻され、所定の幅に断裁され、所定の長さに巻き取られる。これにより、巻取装置で得られた巻取物(一次巻)よりも狭幅且つ小径の巻取物(二次巻)が得られる。二次巻は製品巻として印刷工場等に出荷され、印刷機械にセッティングされる。
紙の基本品質としては、米坪(単位面積当たりの質量)、紙厚、白色度、不透明度など種々挙げられる。これらのうち、紙厚は、紙の生産ラインにおいてオンライン設置された計測装置で計測する方法、または測定サンプル紙を採取して操業者が測定する方法により求められる。このうち、効率のよい方法は、勿論、オンライン設置された計測装置で計測する方法である。
オンライン設置された紙厚の計測装置として最も汎用的なものはキャリパ計である。キャリパ計は、上下のセンサのいずれか一方又は両方が可動式になっている計測装置で、各々のセンサは、紙を挟み込む形でセンサ間の距離を計測している(たとえば非特許文献2)。キャリパ計での紙厚の測定は、一般に、カレンダー装置での処理の後、巻取装置で巻き取る前に行われる。
「紙・パルプの実際知識 第6版」、東洋経済新報社、2007年12月6日発行、p.23 「紙パルプ製造技術シリーズ6 紙の抄造」、紙パルプ技術協会、1998年12月14日発行、p.461〜463
印刷機械にはセッティング許容径がある。また、製品巻の取引の際に、巻取径が取引量となる場合がある。そのため、製品巻の巻取径(製品巻径)について、高精度な情報が求められる。また、製品巻径を揃えることが求められる場合もある。
しかし、製品巻は数が多く、個々の製品巻径を実測することは効率が悪い。キャリパ計で測定した紙厚とワインダー装置での巻取長さとから製品巻径を予測する試みはなされているが、実用に耐えうる精度で製品巻径を予測することはできない。このため、紙の生産現場では、キャリパ計を用いた紙厚から予測される製品巻径の値を参考にはすれども、物差などで実測した製品巻径で管理しているのが現状である。
本発明は、二次巻の巻取径を精度良く予測できる、巻取システム、予測方法、二次巻の製造方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の構成を採用した。
[1] シートを第一の巻芯に巻き取る第一の巻取装置と、
前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する第二の巻取装置と、
前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る検出器と、
前記検出値が入力される演算処理装置と、
を備え、
前記演算処理装置は、前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、前記第二の巻取装置で長さLのシートを巻き取ったときに得られる二次巻の巻取径Dを求めるステップを行うように構成されたことを特徴とする巻取システム。
[2] 前記検出値は、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートのうち前記第二の巻取装置で巻き取られる部分の厚さに応じた検出値である、[1]に記載の巻取システム。
[3] 前記厚さTは、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに対する、前記第二の巻取装置で巻き取られるシートの厚さの比である圧縮率に基づいて補正された値である、[1]または[2]に記載の巻取システム。
[4] 前記検出器は、前記第一の巻取装置での巻取径を測定するものであり、
前記演算処理装置は、前記厚さTを求める際に、前記検出器で測定された巻取径、および前記第一の巻取装置で巻き取ったシートの長さの情報に基づいて、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さを求めるステップを行うように構成されている、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の巻取システム。
[5] 前記演算処理装置は、前記第二の巻取装置で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求めるステップをさらに行うように構成されている、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の巻取システム。
[6] シートを第一の巻芯に巻き取る第一の巻取装置と、
前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する第二の巻取装置と、
前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る検出器と、
前記検出値が入力される演算処理装置と、
を備え、
前記演算処理装置は、前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、前記第二の巻取装置で巻き取ったときに所定の巻取径Dの二次巻が得られるシートの長さLを求めるように構成されたことを特徴とする巻取システム。
[7] 前記演算処理装置は、前記第二の巻取装置で巻き取ったシートの長さLが前記長さLとなるときに前記第二の巻取装置での巻き取りを停止させる信号を出力するステップをさらに行うように構成されている、[5]または[6]に記載の巻取システム。
[8] 第一の巻取装置にてシートを第一の巻芯に巻き取り、第二の巻取装置にて前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する際に前記二次巻の巻取径を予測する予測方法であって、
前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る工程と、
前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、前記第二の巻取装置で長さLのシートを巻き取ったときに得られる二次巻の巻取径Dを求める工程と、
を含む予測方法。
[9] 前記検出値は、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートのうち前記第二の巻取装置で巻き取られる部分の厚さに応じた検出値である、[8]に記載の予測方法。
[10] 前記厚さTは、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに対する、前記第二の巻取装置で巻き取られるシートの厚さの比である圧縮率に基づいて補正された値である、[8]または[9]に記載の予測方法。
[11] 前記検出器は、前記第一の巻取装置での巻取径を測定するものであり、
前記厚さTを求める際に、前記検出器で測定された巻取径、および前記第一の巻取装置で巻き取ったシートの長さの情報に基づいて、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さを求めるステップを行う、[8]〜[10]のいずれか一項に記載の予測方法。
[12] 前記第二の巻取装置で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求めるステップをさらに行う、[8]〜[11]のいずれか一項に記載の予測方法。
[13] 第一の巻取装置にてシートを第一の巻芯に巻き取り、第二の巻取装置にて前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する際に、所定の巻取径の二次巻が得られるシートの長さを予測する予測方法であって、
前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る工程と、
前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、前記第二の巻取装置で巻き取ったときに所定の巻取径Dの二次巻が得られるシートの長さLを求める工程と、
を含む予測方法。
[14] 第一の巻取装置にてシートを第一の巻芯に巻き取り、第二の巻取装置にて前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する製造方法であって、
[12]または[13]に記載の予測方法により、前記第二の巻取装置で巻き取ったときに所定の巻取径Dの二次巻が得られるシートの長さLの情報を得る工程と、
前記第二の巻取装置で巻き取ったシートの長さLが前記長さLとなるときに前記第二の巻取装置での巻き取りを停止する工程と、
を含む二次巻の製造方法。
[15] シートを第一の巻芯に巻き取る第一の巻取装置と、
前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する第二の巻取装置と、
前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る検出器と、
前記検出値が入力される演算処理装置と、
を備える巻取システムに、
前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、前記第二の巻取装置で長さLのシートを巻き取ったときに得られる二次巻の巻取径Dを求めるステップ、
を実行させるプログラム。
[16] 前記巻取システムに、
前記第二の巻取装置で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求めるステップ、
をさらに実行させる、[15]に記載のプログラム。
[17] 前記巻取システムに、
前記第二の巻取装置で巻き取ったシートの長さLが前記長さLとなるときに前記第二の巻取装置での巻き取りを停止するステップ、
をさらに実行させる、[16]に記載のプログラム。
本発明によれば、二次巻の巻取径を精度良く予測できる、巻取システム、予測方法、二次巻の製造方法およびプログラムを提供できる。
本発明の第一実施形態に係る巻取システムの全体構成図である。 本発明の第一実施形態に係る巻取システムにおける第一の巻取装置および検出器の部分の概略を示す構成図である。 本発明の第一実施形態に係る巻取システムにおける第二の巻取装置部分の概略を示す構成図である。 本発明の第一実施形態に係る巻取システムにおける検出器での検出値(検出器から反射板までの距離)と一次巻の巻取径との関係を示すデータの一例を示すグラフである。 一次巻を構成するシートの厚さと、該シートを第二の巻取装置で巻き取る際の圧縮率との関係を示すデータの一例を示すグラフである。 一次巻を構成するシートの長さ方向の位置と厚さとの関係を示すグラフである。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態を、図面に基づいて説明する。
<巻取システム>
図1に示すように、本発明の第一実施形態に係る巻取システム100は、第一の巻取装置1と、第二の巻取装置2と、検出器3と、演算処理装置4とを備える。
図2に示すように、第一の巻取装置1は、巻取支持ドラム11と、巻取押付アーム12と、一対の移動用レール13と、移動用レール13を支持する支柱14と、反射板15と、第一の巻芯17と、第一の巻芯17の両端部の外周上に設置されたハウジング16とを備える。
巻取支持ドラム11は、図示しない回転駆動機構を備える。
巻取押付アーム12は、下端が床上のブランケット12aに回動可能に取り付けられ、傾動自在とされている。巻取押付アーム12の先端部にはコロ12bが回転可能に取り付けられている。巻取押付アーム12は、図示しない油圧装置を備え、該油圧装置により、上端部が巻取支持ドラム11側(図2中の左側)に傾く方向に押圧されている。
一対の移動用レール13の上には、第一の巻芯17の両端部のハウジング16それぞれが載せられるようになっている。
支柱14には検出器3が設置されており、反射板15は、巻取押付アーム12の検出器3に対応する位置に設置されている。
第一の巻取装置1は、第一の巻取装置1の稼働状態を示す情報(巻き取り速度および巻き取り時間等)を取得する計測部(図示なし)を備え、計測部は、伝送ケーブル5を介して演算処理装置4に接続されている。これにより、第一の巻取装置1の稼働状態を示す情報を演算処理装置4に出力できるようになっている。
図3に示すように、第二の巻取装置2は、アンワインダー21と、スリッター22と、ワインダー23と、第二の巻芯27とを備える。
アンワインダー21は、第一の巻取装置1で形成した巻取物18(一次巻)を巻き戻してシートWを送り出すようになっている。
アンワインダー21とスリッター22との間、およびスリッター22とワインダー23との間にはガイドロール31、32、33が設置されている。これにより、アンワインダー21から送り出されたシートWを、スリッター22を通過させ、ワインダー23に導入できるようになっている。
スリッター22は、アンワインダー21から送り出されたシートWを、長さ方向に沿って、任意の幅に裁断するようになっている。
ワインダー23は、フロントドラム24とリアドラム25とを備える。フロントドラム24およびリアドラム25はそれぞれ、図示しない回転駆動機構を備える。
第二の巻取装置2は、第二の巻取装置2の稼働状態を示す情報(巻き取り速度および巻き取り時間等)を取得する計測部(図示なし)を備え、計測部は、伝送ケーブル6を介して演算処理装置4に接続されている。これにより、計測部で取得した情報が演算処理装置4に出力されるようになっている。
また、第二の巻取装置2は、フロントドラム24およびリアドラム25それぞれの回転駆動機構を制御する制御部(図示なし)を備え、制御部は、伝送ケーブル6を介して、演算処理装置4に接続されている。これにより、演算処理装置4にから出力された信号(第二の巻取装置2での巻き取りの停止を指示する信号等)が制御部に入力されるようになっている。
検出器3は、レーザー光線式の変位計である。検出器3は、巻取押付アーム12に設置された反射板15に対してレーザー光線を照射すると共に反射板15からの反射光を受光し、三角測量法にて検出器3から反射板15までの距離の情報を得るようになっている。検出器3は、検出器3から反射板15までの距離の情報を、継続的に得るようになっている。
検出器3は、伝送ケーブル7により演算処理装置4に接続されており、検出器3で得られた情報(検出値)が信号として演算処理装置4に出力されるようになっている。
演算処理装置4は、計時部41、演算部42、データ保持部43を備える。
計時部41は、時刻情報を生成し、演算部42に出力するようになっている。
演算部42は、検出器3等から演算処理装置4に入力された情報およびデータ保持部43から取得した情報に基づいて、第二の巻取装置2で製造する巻取物28(二次巻)を構成するシートWの厚さTを求めるようになっている。また、該厚さTに基づいて、第二の巻取装置2で長さLのシートWを巻き取ったときに得られる二次巻の巻取径Dを求めるようになっている。さらに、第二の巻取装置2で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求めるようになっている。
また、演算部42は、検出器3から継続的に入力される情報(検出値)を厚さTに変換し、得られた厚さTと計時部41から入力される時刻情報とを対応付けして取得し、データ保持部43に出力するようになっている。
データ保持部43は、検出器3から入力される情報を演算部42で厚さTに変換し、該厚さTを巻取径Dに変換するための情報等が記憶されるようになっている。厚さTを巻取径Dの予測値に変換するための情報としては、演算部42から入力された情報、演算式、座標、検量線、圧縮率、補正値、巻芯直径などの各種固定数等が挙げられる。
演算処理装置4として、例えば、本発明における演算制御装置として機能させるためのプログラムを読み込ませたコンピュータを用いることができる。
プログラムは、予めコンピュータに記録されていてもよいし、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませてもよい。また、予めコンピュータに記録されているプログラムと、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、コンピュータに読み込ませるプログラムとを組み合わせてもよい。
<巻取システム100の動作>
巻取システム100においては、第一の巻取装置1の一対の移動用レール13上に、第一の巻芯17の両端部のハウジング16を載せ、第一の巻芯17に、巻取支持ドラム11により供給されるシートWを巻き取って巻取物18を形成する。巻き取りの際、巻取押付アーム12は、油圧装置によって巻取支持ドラム11側に押圧される。これに伴って、移動用レール上の第一の巻芯17の両端部のハウジング16が、巻取押付アーム12のコロ12bによって巻取支持ドラム11側に押圧される。これによって、第一の巻芯17に巻き取られたシートWの表面、つまり巻取物18の表面が、回転する巻取支持ドラム11の表面に当接し、巻取支持ドラム11の回転駆動力が巻取物18に伝達され、シートWの巻き取りが進行する。
巻き取られたシートWの長さまたは巻取物18の巻取径が所定の値になった時点で、第一の巻取装置1での巻き取りを終了し、得られた巻取物18(一次巻)を、第二の巻取装置2に移送する。
第二の巻取装置2では、巻取物18(一次巻)を構成するシートWがアンワインダー21で巻き出され、スリッター22で長さ方向に沿って裁断され、ワインダー23で第二の巻芯27に巻き取られる。巻き取りの際、第二の巻芯27に巻き取られたシートWの表面、つまり巻取物28の表面が、回転するフロントドラム24およびリアドラム25の表面に当接し、各ドラム24、25の回転駆動力が巻取物28に伝達され、シートWの巻き取りが進行する。シートWを所定の長さ(既定の長さ、または既定の巻取径になると予測される長さ)巻き取った時点で、第二の巻取装置2での巻き取りを終了する。これにより、一次巻よりも狭幅且つ小径の巻取物28(二次巻)が得られる。
シートWとしては、特に限定されず、例えば紙、樹脂フィルム、合成紙、金属箔等が挙げられる。従来、二次巻の巻取径の予測値の誤差が大きく、本発明の有用性が高い点では、紙が好ましい。
紙としては、上質紙、中質紙、コピー用紙、アート紙、コート紙、クラフト紙、板紙、白板紙、新聞用紙、更紙等が挙げられる。紙の中でも、とりわけ、新聞用紙のように嵩高(低密度)の紙が好ましい。
第一の巻取装置1での巻き取り時には、継続的に、検出器3により、検出器3から反射板15までの距離の情報が取得され、演算処理装置4に入力される。また、第一の巻取装置1の稼働状態を示す情報(巻き取り速度、巻き取り時間等)も継続的に演算処理装置4に入力される。
演算処理装置4は、まず、検出器3での検出値(検出器3から反射板15までの距離)に基づいて、第二の巻取装置2で形成される巻取物28(二次巻)を構成するシートの厚さTを求める。次いで、厚さTに基づいて、第二の巻取装置2で長さLのシートを巻き取ったときに得られる二次巻の巻取径Dを求める。必要に応じて、さらに、第二の巻取装置2で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求めることもできる。
厚さTおよび巻取径D、ならびに長さLは、例えば、以下の(1)〜(4)のいずれかの方法により求めることができる。
〔方法(1)〕
厚さTおよび巻取径Dは、例えば、以下のデータIを予めデータ保持部43に記憶させておき、以下のステップA1〜A4を順次実行することにより求めることができる。
データI:検出器3から反射板15までの距離と巻取物18の巻取径との関係を示すデータ。
ステップA1:検出器3での検出値に基づき、巻取物18の巻取径を求める。
ステップA2:巻取物18の巻取径および第一の巻取装置1で巻き取ったシートの長さの情報に基づいて、第一の巻取装置1で巻き取られたシートの厚さtを算出する。
ステップA3:第一の巻取装置1での巻き取りの終了時の厚さtを、二次巻を構成するシートの厚さTとする。
ステップA4:厚さTと、第二の巻取装置2で巻き取るシートの長さLとから、二次巻の巻取径の予測値Dを算出する。
以下、データIとステップA1〜A4について詳述する。
データIは、検出器3から反射板15までの距離と巻取物18の巻取径との関係を示すものである。
第一の巻取装置1で第一の巻芯17に巻き取られるシートの長さが長くなるにつれて巻取物18の巻取径が大きくなる。巻取径が大きくなるにつれて、巻取物18は、移動用レール13上を、巻取支持ドラム11側とは反対方向に移動する。これに伴って、巻取押付アーム12は、巻取支持ドラム11とは反対方向に傾動する。そのため、支柱14に設置された検出器3から反射板15までの距離は、巻取物18の巻取径が大きくなるにつれて小さくなる。したがって、検出器3から反射板15までの距離の情報から、巻取物18の巻取径を間接的に測定することができる。
データIとしては、例えば、図4に示す曲線で表される式が挙げられる。
図4は、横軸に、検出器3から反射板15までの距離、縦軸に巻取物18の巻取径をとったグラフであり、以下の手順により実際に作成したものである。
1.CADシステム(Computer Aided Design System)の設計情報を用いて、検出器3から反射板15までの距離と巻取径との関係(理論値)を、距離を変化させて計算する(本実施形態では35点計算している。)。
2.第一の巻取装置1で実際にシートを巻き、距離と巻取径の実測値を数点(本実施形態では10点)得る。
3.理論値10点分を、対応する実測値10点に置き換える。
得られた35点(理論値25点、実測値10点)から、表計算ソフト「マイクロソフト(登録商標)・エクセル(登録商標)」等を用いて、横軸に、検出器3から反射板15までの距離、縦軸に巻取物18の巻取径をとって、3次スプライン曲線を作成すれば、距離から巻取径を求められる。
ステップA1:
演算処理装置4の演算部42に検出器3からの信号が入力されると、演算部42は、データ保持部43にアクセスし、データ保持部43が保持するデータIを参照する。データIを参照することで、演算部42は、巻取物18の巻取径を得る。
ステップA2:
続いて演算部42では、下記の(1)式により、第一の巻取装置1で巻き取られたシートの厚さ(巻取物18を構成するシートの厚さ)tを算出する。
Figure 2015209330
:巻取物18を構成するシートの厚さ。
:巻取物18の巻取径。
:第一の巻芯17の直径(定数値)。
:巻取物18を構成するシートの長さ。
π :円周率
は、巻取物18を構成するシートの全長あたりの平均厚さに等しい。
は、第一の巻取装置1から入力される、第一の巻取装置1での巻き取り速度と巻き取り時間との積として算出できる。
、L、tはそれぞれ、第一の巻取装置1で巻き取りを行っている間、時々刻々と算出される。第一の巻取装置1での巻き取りの終了時のDおよびLがそれぞれ、一次巻の巻取径および一次巻を構成するシートの長さである。第一の巻取装置1での巻き取りの終了時のDおよびLから算出されたtが、一次巻を構成するシートの厚さ(全長あたりの平均厚さ)である。
ステップA3:
ステップA3では、第一の巻取装置1での巻き取りの終了時のt、すなわち一次巻を構成するシートの厚さ(全長あたりの平均厚さ)を、二次巻を構成するシートの厚さTとする。
以下、第一の巻取装置1での巻き取りの終了時のtをTともいう。また、ステップA3で求める厚さTを厚さTという。T=Tである。
ステップA4:
ステップA4では、厚さT(=T)と、第二の巻取装置2で巻き取るシートの長さ(二次巻を構成するシートの長さ)Lとから、二次巻の巻取径Dを算出する。
巻取径Dは、下記の(2)式により算出できる。
Figure 2015209330
:二次巻の巻取径(予測値)。
:第二の巻芯の直径(定数値)。
:二次巻を構成するシートの長さ。
:第一の巻取装置1での巻き取りの終了時のシートの厚さ。
は、第二の巻取装置2から入力される、第二の巻取装置2での巻き取り速度と巻き取り時間との積として算出できる。第二の巻取装置2で巻き取るシートの長さが定められている場合は、その値を予めデータ保持部43に記憶させておき、ステップA4を実行する際に参照するようにしてもよい。
ステップA4の後、演算処理装置4に、以下のステップA5をさらに実行させてもよい。
ステップA5:第二の巻取装置2で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求める。
また、ステップA4、ステップA5に代えて、以下のステップA6を行うことにより、長さLを直接求めることもできる。
ステップA6:厚さTと巻取径Dとから、長さLを求める。
ステップA6において、長さLは、下記の(2B)式により算出できる。
Figure 2015209330
:二次巻の巻取径(定数値)。
:第二の巻芯の直径(定数値)。
:巻取径がDとなる二次巻を構成するシートの長さ(予測値)。
:第一の巻取装置1での巻き取りの終了時のシートの厚さ。
ステップA5またはステップA6を実行する場合、ステップA5またはステップA6の後、演算処理装置4に、以下のステップA7をさらに実行させてもよい。
ステップA7:第二の巻取装置2で巻き取ったシートの長さLが長さLとなるときに第二の巻取装置2での巻き取りを停止する信号を第二の巻取装置2に出力する。
ステップA7を実行することによって、巻取径がDの二次巻を精度良く製造できる。
〔方法(2)〕
厚さTおよび巻取径Dは、例えば、以下のデータI〜IIを予めデータ保持部43に記憶させておき、以下のステップB1〜B4を順次実行することによっても求めることができる。
データI:検出器3から反射板15までの距離と巻取物18の巻取径との関係を示すデータ。
データII:一次巻を構成するシートの厚さに対する、二次巻を構成するシートの厚さの比である圧縮率のデータ。
ステップB1:検出器3から入力された情報に基づき、巻取物18の巻取径を求める。
ステップB2:巻取物18の巻取径および第一の巻取装置1で巻き取ったシートの長さの情報に基づいて、第一の巻取装置1で巻き取られたシートの厚さtを算出する。
ステップB3:第一の巻取装置1での巻き取りの終了時の厚さtを、圧縮率の情報に基づいて補正し、その値を、二次巻を構成するシートの厚さTとする。
ステップB4:厚さTと、第二の巻取装置2で巻き取るシートの長さLとから、二次巻の巻取径Dを算出する。
以下、データI〜IIとステップB1〜B4について詳述する。
データIは、前記と同様である。
データIIは、一次巻におけるシートの密度と、圧縮の程度との関係を示すものである。第一の巻取装置1にて巻き取られたシートWは、その後、第二の巻取装置2にて、巻き戻され、所定の幅に断裁され、所定の長さに巻き取られて二次巻となる。第二の巻取装置2での処理工程において、シートWは、一次巻における状態よりも圧縮される。この圧縮の程度は、一次巻におけるシートの密度と相関関係があり、密度が低いほど圧縮率が大きい傾向がある。
データIIとしては、例えば、図5に示す曲線で表される式が挙げられる。
図5は、横軸(x軸)に、一次巻を構成するシートの厚さt、縦軸(y軸)に圧縮率をとったグラフであり、以下の手順により実際に作成したものである。図5中のRは決定係数(Rは相関関数)を示す。
1.第一の巻取装置1で一次巻を作る。
2.一次巻の表面(上巻き)を破り、厚さ測定用のサンプル1を得る。
3.マイクロメータ(例えば、ミツトヨ社製227シリーズ測定力可変式デジマチックマイクロメーター)を用いて、前記サンプル1の厚さを測定する。得られた厚さを、一次巻を構成するシートの厚さtとする。
4.この一次巻を第二の巻取装置2にかけて二次巻を作る。
5.1卸目の二次巻(第二の巻取装置2で前記の一次巻から最初に作成した二次巻)のの表面を破り、厚さ測定用のサンプル2を得る(1卸目の二次巻は、一次巻の上巻き側のシートから形成されている。)。
6.マイクロメータ(前出)を用いて、前記サンプル2の厚さを測定する。得られた厚さを、二次巻を構成するシートの厚さtとする。
7.次式により、圧縮率(Winding Compression Ratio)を算出する。
圧縮率=t/t
8.実際に二次巻を製造したいシートと素材および坪量が同じで厚さtが異なる3種類のシートについて、上記1〜7を行う(これらのシートは、厚さが厚いものほど密度が低い)。
9.3種類のシートについて求めた圧縮率から、一次巻を構成するシートの厚さtと圧縮率との関係を、表計算ソフト「マイクロソフト(登録商標)・エクセル(登録商標)」等を用いて線形近似(最小二乗法)する。
ステップB1:
ステップB1は、ステップA1と同様である。
ステップB2:
ステップB2は、ステップA2と同様である。
ステップB3:
ステップB3で演算部42は、データ保持部43にアクセスし、データ保持部43が保持するデータIIを参照し、厚さT(第一の巻取装置1での巻き取りの終了時の厚さt)に対応した圧縮率Rを得る。得られた圧縮率Rから、厚さTを補正し、圧縮率で補正された厚さTを得る。
以下、ステップB3で求める厚さTを厚さTという。
厚さTは、Tで表すことができる。
ステップB4:
ステップB4では、厚さT(=T)と、第二の巻取装置2で巻き取るシートの長さ(二次巻を構成するシートの長さ)Lとから、二次巻の巻取径Dを算出する。
巻取径Dは、下記の(3)式により算出できる。
Figure 2015209330
:二次巻の巻取径(予測値)。
:第二の巻芯の直径(定数値)。
:二次巻を構成するシートの長さ。
:第一の巻取装置1での巻き取りの終了時のシートの厚さ。
:圧縮率。
ステップB4の後、演算処理装置4に、以下のステップB5をさらに実行させてもよい。
ステップB5:第二の巻取装置2で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求める。
また、ステップB4、ステップB5に代えて、以下のステップB6を行うことにより、長さLを直接求めることもできる。
ステップB6:厚さTと巻取径Dとから、長さLを求める。
ステップB6において、長さLは、下記の(3B)式により算出できる。
Figure 2015209330
:二次巻の巻取径(定数値)。
:第二の巻芯の直径(定数値)。
:巻取径がDとなる二次巻を構成するシートの長さ(予測値)。
:第一の巻取装置1での巻き取りの終了時のシートの厚さ。
:圧縮率。
ステップB5またはステップB6を実行する場合、ステップB5またはステップB6の後、演算処理装置4に、以下のステップB7をさらに実行させてもよい。
ステップB7:第二の巻取装置2で巻き取ったシートの長さLがLとなるときに第二の巻取装置2での巻き取りを停止する信号を第二の巻取装置2に出力する。
ステップB7を実行することによって、巻取径がDの二次巻を精度良く製造できる。
〔方法(3)〕
厚さTおよび巻取径Dは、例えば、以下のデータI〜IIIを予めデータ保持部43に記憶させておき、以下のステップC1〜C4を順次実行することによっても求めることができる。
データI:検出器3から反射板15までの距離と巻取物18の巻取径との関係を示すデータ。
データII:一次巻を構成するシートの厚さに対する、第二の巻取装置でシートを巻き取る際のシートの比である圧縮率のデータ。
データIII:一次巻の径方向において、内側(下巻き側)のシートの厚さが外側(上巻き側)のシートの厚さに比して小さい場合に、径方向での厚さの違いを補正する補正値のデータ。
ステップC1:検出器3から入力された情報に基づき、巻取物18の巻取径を求める。
ステップC2:巻取物18の巻取径および第一の巻取装置1で巻き取ったシートの長さの情報に基づいて、第一の巻取装置1で巻き取られたシートの厚さtを算出する。
ステップC3:第一の巻取装置1での巻き取りの終了時の厚さtを、径方向での厚さの違いを補正する補正値に基づいて、第二の巻取装置2で巻き取られる部分の厚さに応じた値に補正する。その値を、圧縮率の情報に基づいてさらに補正し、得られた値を、二次巻を構成するシートの厚さTとする。
ステップC4:厚さTと、第二の巻取装置2で巻き取るシートの長さLとから、二次巻の巻取径Dを算出する。
以下、データI〜IIIとステップC1〜C4について詳述する。
データI〜IIは、前記と同様である。
データIIIは、一次巻を構成するシート(第一の巻取装置で巻き取られたシート)の厚さに一次巻の径方向で違いがある場合に、全長あたりの平均の厚さを、第二の巻取装置2で巻き取られる部分の厚さに応じた値に補正するためのものである。
一次巻の径方向において、内側(下巻き側)のシートの厚さが外側(上巻き側)のシートの厚さに比して小さくなる傾向がある。この傾向は、特にシートの密度が低い場合(例えばシートが紙である場合)に顕著である。そのため、同じ一次巻から形成された二次巻でも、比較的最初の方に形成される(外側のシートから形成される)二次巻と、比較的最後の方に形成される(内側のシートから形成される)二次巻とでは、巻き取られた長さが同じでも、巻取径が異なってくる。また、外側のシートと内側のシートとでは、同じ巻取径の二次巻を形成するために必要な長さが異なってくる。
データIIIとしては、例えば、卸数に応じて設定される、径方向の厚さ補正値が挙げられる。卸数とは、1つの一次巻から製造される二次巻の順番を示すものである。製造される順番が遅いほど、すなわち、卸数の番号が大きいほど、シートは一次巻の径方向の内側に位置し、厚さが薄い傾向がある。
径方向の厚さ補正値は、卸数およびシートの種類によって定まる。一例を挙げると、新聞用紙等の低密度品の場合、径方向の厚さ補正値は1卸につきおよそ0.15%である。つまり、新聞用紙等の低密度品では、2卸目に相当する紙の紙厚は1卸目に相当する紙の紙厚に比べておよそ0.15%小さくなり、3卸目に相当する紙の紙厚は1卸目に相当する紙の紙厚に比べておよそ0.30%小さくなる。
ステップC1:
ステップC1は、ステップA1と同様である。
ステップC2:
ステップC2は、ステップA2と同様である。
ステップC3:
ステップC3で演算部42は、データ保持部43にアクセスし、データ保持部43が保持するデータII〜IIIを参照する。これにより、厚さT(第一の巻取装置1での巻き取りの終了時の厚さt)に対応した圧縮率Rと、シートの種類および卸数n(nは正の整数)に対応した厚さ補正値Rrcとを得る。得られた圧縮率Rおよび厚さ補正値Rrcから厚さTを補正し、圧縮率Rおよび厚さ補正値Rrcで補正された厚さTを得る。
以下、ステップC3で求める厚さTを厚さTという。
厚さTは、T{1−Rrc(n−1)}で表すことができる。
ステップC4:
ステップB4では、厚さT(=T{1−Rrc(n−1)})と、第二の巻取装置2で巻き取るシートの長さ(二次巻を構成するシートの長さ)Lとから、二次巻の巻取径Dを算出する。
巻取径Dは、下記の(4)式により算出できる。
Figure 2015209330
:n卸目の二次巻の巻取径(予測値)。
:第二の巻芯の直径(定数値)。
n :卸数(n=1,2,3,・・・)。
:二次巻を構成するシートの長さ。
:第一の巻取装置1での巻き取りの終了時のシートの厚さ。
:圧縮率。
rc:径方向の厚さ補正値。
ステップC4の後、演算処理装置4に、以下のステップC5をさらに実行させてもよい。
ステップC5:第二の巻取装置2で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求める。
また、ステップC4、ステップC5に代えて、以下のステップC6を行うことにより、長さLを直接求めることもできる。
ステップC6:厚さTと巻取径Dとから、長さLを求める。
ステップC6において、長さLは、下記の(4B)式により算出できる。
Figure 2015209330
:二次巻の巻取径(定数値)。
:第二の巻芯の直径(定数値)。
:巻取径がDとなる二次巻を構成するシートの長さ(予測値)。
:第一の巻取装置1での巻き取りの終了時のシートの厚さ。
:圧縮率。
rc:径方向の厚さ補正値。
ステップC5またはステップC6を実行する場合、ステップC5またはステップC6の後、演算処理装置4に、以下のステップC7をさらに実行させてもよい。
ステップC7:第二の巻取装置2で巻き取ったシートの長さLがLとなるときに第二の巻取装置2での巻き取りを停止する信号を第二の巻取装置2に出力する。
ステップC7を実行することによって、巻取径がDの二次巻を精度良く製造できる。
〔方法(4)〕
厚さTおよび巻取径Dは、例えば、以下のデータI〜IIを予めデータ保持部43に記憶させておき、以下のステップD1〜D4を順次実行することによっても求めることができる。
データI:検出器3から反射板15までの距離と巻取物18の巻取径との関係を示すデータ。
データII:一次巻を構成するシートの厚さに対する、第二の巻取装置でシートを巻き取る際のシートの比である圧縮率のデータ。
ステップD1:検出器3から入力された情報に基づき、巻取物18の巻取径を求める。
ステップD2:巻取物18の巻取径および第一の巻取装置1で巻き取ったシートの長さの情報に基づいて、第一の巻取装置1で巻き取られたシートの厚さtを算出する。
ステップD3:厚さtと、計時部41から入力される時刻情報とを対応付けして取得する。取得したデータに基づき、巻取物18を構成するシートのうち第二の巻取装置2で巻き取られる部分の厚さtrnを算出する。厚さtrnを、圧縮率の情報に基づいてさらに補正し、得られた値を、二次巻を構成するシートの厚さTとする。
ステップD4:厚さTと、第二の巻取装置2で巻き取るシートの長さLとから、二次巻の巻取径Dを算出する。
以下、データI〜IIとステップD1〜D4について詳述する。
データI〜IIは、前記と同様である。
ステップD1:
ステップD1は、ステップA1と同様である。
ステップD2:
ステップD2は、ステップA2と同様である。
ステップD3:
ステップD3では、第一の巻取装置1での巻き取りの間、継続的に、厚さtと、計時部41から入力される時刻情報とを対応付けして取得する。取得したデータ(巻き取りの開始時点から巻き取りの終了時点までの、時刻情報と対応付けされた厚さの情報)に基づき、一次巻を構成するシートの長さ方向の位置(巻き始めの位置から巻き終わりの位置まで)と厚さとの関係を示すデータを得る。該データに基づき、一次巻を構成するシートのうち第二の巻取装置2で巻き取られる部分の厚さtrnを算出する。
図6を参照してより詳しく説明する。図6は、横軸に、一次巻を構成するシートの長さ方向の位置、縦軸に、巻取物18を構成するシートの厚さをとったグラフである。
卸数nが例えば3であり、3つの二次巻の巻き取り長さを同じにする場合、1卸目は、巻き終わりの位置Lから全長の1/3の位置Lまでのシートが使用され、その厚さtrnは、位置Lから位置Lまでの平均厚さであり、(T+T)/2として求められる。同様に、2卸目は、位置Lから全長の1/3の位置Lまでのシートが使用され、その厚さtrnは、(T+T)/2として求められる。また、3卸目は、位置Lから巻き始めの位置Lまでのシートが使用され、その厚さtrnは、(T+T)/2として求められる。
次に演算部42は、データ保持部43にアクセスし、データ保持部43が保持するデータIIを参照し、厚さtrnに対応した圧縮率Rを得る。得られた圧縮率Rから厚さtrnを補正し、厚さTを得る。
以下、ステップD3で求める厚さTを厚さTという。
厚さTは、trnで表すことができる。
ステップD4:
ステップD4では、予測値T(=trn)と、第二の巻取装置2で巻き取るシートの長さ(二次巻を構成するシートの長さ)Lとから、二次巻の巻取径Dを算出する。
巻取径Dは、下記の(5)式により算出できる。
Figure 2015209330
:二次巻の巻取径(予測値)。
:第二の巻芯の直径(定数値)。
:二次巻を構成するシートの長さ。
rn:一次巻を構成するシートのうち第二の巻取装置2で巻き取られる部分の厚さ。
:圧縮率。
ステップD4の後、演算処理装置4に、以下のステップD5をさらに実行させてもよい。
ステップD5:第二の巻取装置2で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求める。
また、ステップD4、ステップD5に代えて、以下のステップD6を行うことにより、長さLを直接求めることもできる。
ステップD6:厚さTと巻取径Dとから、長さLを求める。
ステップD6において、長さLは、下記の(5B)式により算出できる。
Figure 2015209330
:二次巻の巻取径(定数値)。
:第二の巻芯の直径(定数値)。
:巻取径がDとなる二次巻を構成するシートの長さ(予測値)。
rn:一次巻を構成するシートのうち第二の巻取装置2で巻き取られる部分の厚さ。
:圧縮率。
ステップD5またはステップD6を実行する場合、ステップD5またはステップD6の後、演算処理装置4に、以下のステップD7をさらに実行させてもよい。
ステップD7:第二の巻取装置2で巻き取ったシートの長さLがLとなるときに第二の巻取装置2での巻き取りを停止する信号を第二の巻取装置2に出力する。
ステップD7を実行することによって、巻取径がDの二次巻を精度良く製造できる。
<作用効果>
シートを巻き取る際には、通常、巻き締りによる厚さの減少が生じる。特に、紙の生産ラインでは、カレンダー装置の後の巻取装置(第一の巻取装置)での巻き取りの際に厚さの減少幅が大きい。従来は、カレンダー装置の後、巻取装置の前に紙厚を測定している。製品巻径の予測に際し、巻取装置(第一の巻取装置)およびワインダー装置(第二の巻取装置)での厚さの減少の程度を経験から予測し、測定値を補正することは行われているものの、精度が不充分である。また、経験の差による精度の差も大きい。
本発明においては、紙の一般的な生産ラインで従来行われているように巻取装置での巻き取りの前にシートの厚さを測定するのではなく、第一の巻取装置での巻き取りを行った後にシートの厚さを測定する。第二の巻取装置での巻き取りの際は、第一の巻取装置で一旦巻き取った後のため、厚さの減少は少ない。そのため、本発明においては、従来よりも、二次巻を構成するシートの厚さTを高精度に予測でき、該厚さTに基づいて、第二の巻取装置での巻き取りの終了を待つことなく、二次巻の巻取径を精度良く予測できる。また、該厚さTに基づいて、所望の巻取径の二次巻径を得るために必要なシートの長さを精度良く予測でき、その予測値に基づいて、所望の巻取径の二次巻を製造できる。
前述の二次巻の巻取径Dの精度は、精度の高いものから順に、方法(4)で求められる値、方法(3)で求められる値、方法(2)で求められる値、方法(1)で求められる値である。同様に、第二の巻取装置で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLの精度は、精度の高いものから順に、方法(4)で求められる値、方法(3)で求められる値、方法(2)で求められる値、方法(1)で求められる値である。所望する精度に応じて適宜選択すればよい。
以上、本発明について、第1実施形態を示して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。上記実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
方法(3)または(4)において、第二の巻取装置2で巻き取られる部分の厚さを求めた後、該厚さを、圧縮率の情報に基づいてさらに補正することなく、二次巻を構成するシートの厚さTとしてもよい。
検出器3としては、第一の巻取装置1で巻き取った後のシートWの厚さに応じた検出値が得られるものであれば特に限定されない。例えば、巻取物18の巻取径の変化に応じた巻取押付アーム12の角度の変化(角度変位)を検出する角度検出器を使用することもできる。角度検出器を使用する場合には、巻取押付アーム12の角度変位と、巻取物18の巻取径との関係を表すデータをデータ保持部43に予め保持しておく。
検出器3として、第一の巻取装置1で巻き取った後のシートWの厚さを直接的に測定するものを用いてもよい。シートWの厚さを直接的に測定する検出器としては、例えばキャリパ計が挙げられる。
しかし、キャリパ計は、紙に直接接触して紙厚を計測するセンサである。そのため、紙の表面に付着する汚れがセンサに転移して蓄積することにより計測精度が徐々に低下していく問題や、紙の表面に付着する固形異物がセンサに衝突する際に紙の表面に引っ掻き傷が付いてしまうといった問題を抱える。また、第一の巻取装置1で巻き取った後のシートWの厚さをキャリパ計で測定するためには、巻取物18を第一の巻取装置1からリリーラー装置に移送し、リリーラー装置で巻取物18からシートWを巻き戻しながら測定する必要があり、生産効率上、好ましくない。さらに、リリーラー装置での巻き締りの影響を考慮する必要が生じる。
対してレーザー光線式の変位計や角度検出器のように、巻取物18の巻取径の変化に応じた検出値を得て、間接的に厚さを測定する検出器の場合、検出器が紙に直接接触することがないため、上記のような問題を生じない。また、オンラインで測定でき、効率も優れる。
そのため、本発明の巻取システムにおける検出器としては、第一の巻取装置1で巻き取った後のシートWの厚さを間接的に測定する検出器が好ましい。特にレーザー光線式の変位計は、角度検出器よりも、巻取物18の巻取径の変化を高精度に検出できることから好ましい。
上記各実施形態では、第一の巻取装置1で巻き取ったシートの長さを算出するための情報(巻き取り時間、巻き取り速度)を第一の巻取装置1から演算処理装置4に入力し、演算部42で算出する例を示したが、前記の情報を、演算処理装置4とは別に設置される巻取長さカウンター計(図示しない)に入力し、算出されたデータを演算処理装置4に入力してもよい。
巻取システム100は、各種情報(例えば巻取物18の巻取径やシートの厚さ、二次巻の巻取径等の予測値、巻取枠替時間、巻取速度、巻取長さなど、操業管理上、必要とされる情報)を表示するための表示装置をさらに備えてもよい。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明の効果を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
<対象とするシート>
シートとしては、上質紙(米坪64.0g/m)を対象とした。
なお、実施例1〜3と比較例1とで、上質紙の原材料およびその配合比は同一とした。
<生産ラインの構成>
シートを生産するラインは、下記(a)〜(g)の各装置からなるオントップ多筒型抄紙機と、オフラインで続く(h)ワインダー装置から構成される。ここで、(g)巻取装置は第一の巻取装置に、(h)ワインダー装置は第二の巻取装置にそれぞれ相当する。
なお、実施例1〜3と比較例1とで、各装置の運転条件は同一とした。
(a)ワイヤー装置 :ツインワイヤーフォーマ形式。
(b)プレス装置 :トランスファーツインバー+4P
(3Pシュープレス)形式。
(c)プレドライヤー装置 :ダブルデッキ+シングルデッキ併用形式。
(d)サイズプレス装置 :ゲートロール形式。
(e)アフタードライヤー装置 :シングルデッキ形式。
(f)カレンダー装置 :ハードニップ形式。
(g)巻取装置(第一の巻取装置) :サーフェスリール形式。
(h)ワインダー装置(第二の巻取装置):2ドラムワインダ形式。
<二次巻に関する仕様>
二次巻を構成するシート長さLと、二次巻を巻く紙管(第二の巻芯に相当する。)の直径dは下記の通りとした。これらは実施例1〜3と比較例1とで同一である。
:15000[m]。
:110[mm]。
<実施例1>
前出の生産ラインで抄紙および紙の巻き取りを行って巻取長さ90000mの一次巻7本を生産し、各一次巻から二次巻(二次巻を構成するシート長さLは前出の通り)を生産した。その際、前出の方法(1)により二次巻の巻取径D[mm]を算出するとともに、各一次巻に対応する二次巻の3卸目の巻取径(実測値)Dreal[mm]を、物差を用いて測定した。
なお、検出器3としてはレーザー光線式の変位計(キーエンス社 LK−2500)を使用し、演算処理装置4としてはLabVIEW(登録商標)をプログラムとして読み込ませたパーソナルコンピュータを使用した。
<実施例2>
前出の方法(1)を前出の方法(2)に変更した以外は、実施例1と同様にしてDの算出およびDrealの測定を行なった。圧縮率Rは、本実施例と同一の上質紙を対象に予め作成しておいた前出の方法(2)のデータIIを演算処理装置4のデータ保持部43に記憶しておき、当該データ保持部43を参照することにより求めた値を使用した。
<実施例3>
前出の方法(1)を前出の方法(3)に変更した以外は、実施例1と同様にしてDの算出およびDrealの測定を行なった。圧縮率Rは、本実施例と同一の上質紙を対象に予め作成しておいた前出の方法(2)のデータIIを演算処理装置4のデータ保持部43に記憶しておき、当該データ保持部43を参照することにより求めた値を使用した。径方向の厚さ補正値Rrcは、本実施例と同一の上質紙を対象に予め作成しておいた前出の方法(3)のデータIIIを演算処理装置4のデータ保持部43に記憶しておき、当該データ保持部43を参照することにより求めた値を使用した。
<比較例1>
前出の生産ラインで抄紙および紙の巻き取りを行って巻取長さ90000mの一次巻7本を生産し、各一次巻から二次巻(二次巻を構成するシート長さLは前出の通り)を生産した。その際、(f)カレンダー装置と(g)巻取装置(第一の巻取装置)との間に設置したキャリパ計(両面接触式)によりシート紙厚を測定した。当該紙厚をTとみなして、関数電卓を用いて前出の(2)式より二次巻の巻取径Dを算出した。さらに、各一次巻に対応する二次巻の3卸目の巻取径(実測値)Drealを物差を用いて測定した。
実施例1〜3および比較例1それぞれに記載の方法により算出した二次巻の巻取径Dと、物差で測定した二次巻きの3卸目の巻取径(実測値)Drealとを表1に示す。
また、それらの結果から、DとDrealとの差(絶対値)Δを算出した。また、算出された7つの差Δの平均値及び標準偏差を算出した。標準偏差は、マイクロソフト(登録商標)・エクセル(登録商標)のSTDEV関数により算出した。結果を表1に示す。
Figure 2015209330
表1より、本発明に基づく方法(実施例1〜3の方法)により算出した二次巻の巻取径Dは、従来から行なわれている方法(比較例1の方法)により算出した二次巻の巻取径Dと比べ、実測値Drealとの差Δが小さく、さらに差Δのばらつきも小さいことがわかる。
1 第一の巻取装置
2 第二の巻取装置
3 検出器
4 演算処理装置
11 巻取支持ドラム
12 巻取押付アーム
13 移動用レール
14 支柱
15 反射板
16 ハウジング
17 第一の巻芯
18 巻取物(一次巻)
21 アンワインダー
22 スリッター
23 ワインダー
27 第二の巻芯
28 巻取物(二次巻)
41 計時部
42 演算部
43 データ保持部
100 巻取システム

Claims (17)

  1. シートを第一の巻芯に巻き取る第一の巻取装置と、
    前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する第二の巻取装置と、
    前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る検出器と、
    前記検出値が入力される演算処理装置と、
    を備え、
    前記演算処理装置は、前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、前記第二の巻取装置で長さLのシートを巻き取ったときに得られる二次巻の巻取径Dを求めるステップを行うように構成されたことを特徴とする巻取システム。
  2. 前記検出値は、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートのうち前記第二の巻取装置で巻き取られる部分の厚さに応じた検出値である、請求項1に記載の巻取システム。
  3. 前記厚さTは、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに対する、前記第二の巻取装置で巻き取られるシートの厚さの比である圧縮率に基づいて補正された値である、請求項1または2に記載の巻取システム。
  4. 前記検出器は、前記第一の巻取装置での巻取径を測定するものであり、
    前記演算処理装置は、前記厚さTを求める際に、前記検出器で測定された巻取径、および前記第一の巻取装置で巻き取ったシートの長さの情報に基づいて、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さを求めるステップを行うように構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の巻取システム。
  5. 前記演算処理装置は、前記第二の巻取装置で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求めるステップをさらに行うように構成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の巻取システム。
  6. シートを第一の巻芯に巻き取る第一の巻取装置と、
    前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する第二の巻取装置と、
    前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る検出器と、
    前記検出値が入力される演算処理装置と、
    を備え、
    前記演算処理装置は、前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、前記第二の巻取装置で巻き取ったときに所定の巻取径Dの二次巻が得られるシートの長さLを求めるように構成されたことを特徴とする巻取システム。
  7. 前記演算処理装置は、前記第二の巻取装置で巻き取ったシートの長さLが前記長さLとなるときに前記第二の巻取装置での巻き取りを停止させる信号を出力するステップをさらに行うように構成されている、請求項5または6に記載の巻取システム。
  8. 第一の巻取装置にてシートを第一の巻芯に巻き取り、第二の巻取装置にて前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する際に前記二次巻の巻取径を予測する予測方法であって、
    前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る工程と、
    前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、前記第二の巻取装置で長さLのシートを巻き取ったときに得られる二次巻の巻取径Dを求める工程と、
    を含む予測方法。
  9. 前記検出値は、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートのうち前記第二の巻取装置で巻き取られる部分の厚さに応じた検出値である、請求項8に記載の予測方法。
  10. 前記厚さTは、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに対する、前記第二の巻取装置で巻き取られるシートの厚さの比である圧縮率に基づいて補正された値である、請求項8または9に記載の予測方法。
  11. 前記検出器は、前記第一の巻取装置での巻取径を測定するものであり、
    前記厚さTを求める際に、前記検出器で測定された巻取径、および前記第一の巻取装置で巻き取ったシートの長さの情報に基づいて、前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さを求めるステップを行う、請求項8〜10のいずれか一項に記載の予測方法。
  12. 前記第二の巻取装置で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求めるステップをさらに行う、請求項8〜11のいずれか一項に記載の予測方法。
  13. 第一の巻取装置にてシートを第一の巻芯に巻き取り、第二の巻取装置にて前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する際に、所定の巻取径の二次巻が得られるシートの長さを予測する予測方法であって、
    前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る工程と、
    前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、前記第二の巻取装置で巻き取ったときに所定の巻取径Dの二次巻が得られるシートの長さLを求める工程と、
    を含む予測方法。
  14. 第一の巻取装置にてシートを第一の巻芯に巻き取り、第二の巻取装置にて前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する製造方法であって、
    請求項12または13に記載の予測方法により、前記第二の巻取装置で巻き取ったときに所定の巻取径Dの二次巻が得られるシートの長さLの情報を得る工程と、
    前記第二の巻取装置で巻き取ったシートの長さLが前記長さLとなるときに前記第二の巻取装置での巻き取りを停止する工程と、
    を含む二次巻の製造方法。
  15. シートを第一の巻芯に巻き取る第一の巻取装置と、
    前記第一の巻取装置で得られた一次巻からシートを巻き出し、該シートを第二の巻芯に巻き取って、前記一次巻よりも巻取径の小さい二次巻を製造する第二の巻取装置と、
    前記第一の巻取装置で巻き取られたシートの厚さに応じた検出値を得る検出器と、
    前記検出値が入力される演算処理装置と、
    を備える巻取システムに、
    前記検出値に基づいて、前記二次巻を構成するシートの厚さTを求め、次いで、前記厚さTに基づいて、前記第二の巻取装置で長さLのシートを巻き取ったときに得られる二次巻の巻取径Dを求めるステップ、
    を実行させるプログラム。
  16. 前記巻取システムに、
    前記第二の巻取装置で巻き取ったときの巻取径Dが所定の巻取径Dになるシートの長さLを求めるステップ、
    をさらに実行させる、請求項15に記載のプログラム。
  17. 前記巻取システムに、
    前記第二の巻取装置で巻き取ったシートの長さLが前記長さLとなるときに前記第二の巻取装置での巻き取りを停止するステップ、
    をさらに実行させる、請求項16に記載のプログラム。
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