JP2015209095A - 収納装置及びリッドの組立方法 - Google Patents

収納装置及びリッドの組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】特別な別途機構を必要とせず、しかも、リッドの製造コストを増加させることなくロッドが過剰な位置まで引き込むのを防止できる収納装置を提供する。【解決手段】アウタ部材2a側に配したロッド11に段差部15aを形成し、インナ部材2bには、アウタ部材2aとインナ部材2bとを溶着した際に、段差部15a内に挿入される突出部15bを立設する。アウタ部材2aとインナ部材2bとを溶着するまでの段階では、両者を溶着する溶着リブ14が所定の厚さを有して、突出部15bの先端側を段差部15a内に挿入されない。溶着により、溶着リブ14の厚さが減じることで、突出部15bを段差部15a内に挿入でき、ロッド11のストローク量Lを設定できる。【選択図】 図8

Description

本発明は、車両に装着され、グローブボックス等からなる収納装置及び収納装置に用いられるリッドの組立方法に関する。
一般的に車両に装着される収納装置には、収納装置の取出し開口を開閉するリッドが設けられており、リッドは、収納装置の取出し開口の部位に回動自在に支持されている。また、リッドは、アウタ部材とインナ部材とを溶着して構成され、アウタ部材とインナ部材との間に形成される空間部にリッドの開閉を制御する制御機構等が設けられている。
制御機構としては、リッドから直線的に出没自在に設けられたロッドと、ロッドと収納装置の取出し開口の部位に形成した被係止部との間での係合状態の維持と係合状態の解除とを行うロック機構と、が用いられている。ロッドは、バネ力によってリッドから突出する方向に付勢されており、ロック機構を操作することによってロッドの先端部をバネの付勢力に抗してリッド内側に引き込ませることで、被係止部との係合状態を解除することができる。
そして、ロック機構の操作を止めることで、ロッドはバネの付勢力によってリッドから突出して被係止部に係合することができる。これにより、リッドを回動させて収納装置の取出し開口の閉止と開放とを行うことができ、閉止状態でのロックを行うことができる。
このように構成された収納装置としては、インストルメントパネル用物入装置の膝入力エネルギー吸収構造(特許文献1参照)などが提案されている。特許文献1に記載されている発明では、リッドのアウタ部材の裏面にロック機構と、ロッドの直線摺動を案内するガイド部とを固定したのち、インナ部材を溶着等の固定手段によってアウタ部材に取付ける構造になっている。そして、ロック機構を操作することで、ロッドの先端部を物入装置(以下では、本発明と同様に収納装置とする。)に形成した被係止部との間での係合、及び係合状態の解除を行うことができる。
特開2006−264590号公報
特許文献1に記載された発明のように、従来から用いられているロッドを操作するロック機構では、ロック機構を操作してロッドがリッド内に後退して引き込む際に、ロッドの引き込み量を規制できる構成が設けられていなかった。そのため、ロッドがリッド内に引き込み過ぎてしまい、引き込み過ぎた状態が何らかの原因によって維持された場合には、ロッドの先端部側がリッドから突出できなくなる。このような状態になると、収納装置の取出し開口をリッドによって閉じた状態を維持できなくなる。
そして、ロック機構の操作を行うことができなくなり、ロッドの先端部が正規の突出位置に戻らないといった不具合を生じる。このようになると、ロッドに対する操作性が低下してしまうことが懸念される。
また、特別な別途機構をリッド内に構成して、ロッドの引き込み過ぎを防止することで、ロッドがリッドの開口から奥に引き込まないように構成しておくことも考えられる。しかし、このような機構を設定した場合には、引き込み防止の機構をリッド内に更に構成しておかなければならず、リッド内の狭い空間部内に多数の部材を配置しなければならないという問題が生じる。そして、リッドの空間部の大きさを広げて構成した場合には、収納装置内において物品を収納できる収納空間が狭まってしまうとともに、製造コストの高騰を招くことになる。
本発明は、これらの問題を解決すると共に、簡単な構成により、しかも、特別な別途機構を必要とせず、しかも、リッドの製造コストを増加させることなくロッドが過剰な位置まで引き込むのを防止できる収納装置及び収納装置に用いられるリッドの組立方法の提供を目的としている。
本発明の課題は、請求項1〜3に記載された収納装置及び請求項4に記載されたリッドの組立方法により達成することができる。
即ち、本発明に係る収納装置では、収納部に回動自在に支持され、前記収納部の取出し開口を開閉するリッドと、直線摺動により前記リッドから出没自在に設けられたロッドと、前記収納部に形成され、前記リッドから突出した前記ロッドの先端部を係合させる被係止部と、前記ロッドと前記被係止部との間での係合状態の維持と、係合状態の解除を行うロック機構と、を備えた収納装置であって、
前記リッドは、第1部材と第2部材から構成され、溶着固定した前記第1部材と前記第2部材との間に前記ロッドのストローク量を規制する規制部が設けられ、前記第1部材には、前記ロック機構が固着され、前記第1部材又は前記第2部材における両者の溶着箇所に、所定の厚さを有する溶着リブが設けられ、
前記規制部は、前記第2部材と前記ロッドとの間に構成され、前記溶着リブが溶融する前の段階では非規制状態となり、前記溶着リブが溶融して所定の厚さに減少した段階では規制可能状態となることを最も主要な特徴としている。
また、本発明に係る収納装置では、前記規制部が、前記第2部材又は前記ロッドから前記ロッド又は前記第2部材側に突出した突出部と、前記ロッド又は前記第2部材に設けられ、前記溶着リブが溶融して所定の厚さに減少した段階で前記突出部を収納して、前記突出部に当接可能な段差部と、から構成されていることを主要な特徴としている。
更に、本発明に係る収納装置では、前記規制部が、前記第2部材又は前記ロッドから前記ロッド又は前記第2部材側に突出した突出部と、前記ロッド又は前記第2部材に設けられ、前記溶着リブが溶融して所定の厚さに減少した段階で前記突出部に当接可能なストッパ片と、から構成されていることを主要な特徴としている。
また、本発明に係るリッドの組立方法では、収納部に回動自在に支持され、前記収納部の取出し開口を開閉するリッドと、直線摺動により前記リッドから出没自在に設けられたロッドと、前記収納部に形成され、前記リッドから突出した前記ロッドの先端部を係合させる被係止部と、前記ロッドと前記被係止部との係合状態の維持と、係合状態の解除を行うロック機構と、を備えた収納装置における前記リッドの組立方法であって、
前記リッドを構成する第1部材と第2部材の間の溶着箇所に、所定の厚さを有して両者を溶融固定する溶着リブを設けること、前記第2部材と前記ロッドとの間に前記ロッドのストローク量を規制する規制部を設けること、前記溶融リブが溶融する前の前記第1部材と前記第2部材とが溶融固定される前の段階では、前記規制部を非規制状態とし、前記溶着リブが溶融して所定の厚さに減少した段階では規制可能状態にすることを他の最も主要な特徴としている。
本願発明に係る収納装置及びリッドの組立方法で組立てたリッドの構成では、第1部材と第2部材とを固定する前の段階では、規制部によるロッドの引き込み量の規制は行われず、第1部材及び第2部材をそれぞれ単独で取り扱うことができる。即ち、第2部材とは関係なく第1部材に対してロック機構を、固定することができる。
このように、ロック機構を第1部材の内面側に固定できるので、ロッドの摺動をスムーズに行わせるために、ロッドと第1部材の内面との間に隙間を形成しておくことができる。しかも、規制部を構成する第2部材側の構成とは独立して行う第1部材側だけで行う取付作業によって、上述した隙間の幅を一定に構成しておくことができる。
第1部材と第2部材とを溶着して一体的なリッドを構成するときには、溶着リブを溶融させて第1部材と第2部材とを強固に溶着させることができる。しかも、溶着時に溶着箇所に設けた溶着リブの厚さが減じられることを利用して、ロッドの引き込み量を規制する規制部をリッド内に構成することができる。
規制部を設けることによって、ロッドがリッドの開口から後退して奥に引き込んだ状態になってしまうのを防止できる。そのため、ロック機構の操作を行わない状態では、ロッドの先端部を常にリッドから外部に突出した状態にできる。このように、ロッドの先端部が正規の突出位置に戻らないといった不具合を防止できる。
収納装置の全体斜視図(a)、図1(a)の要部拡大図(b)である。(実施例) ロッド及びロック機構の分解斜視図である。(実施例) ロッドの裏面側の要部拡大斜視図である。(実施例) 第1部材と第2部材との溶着前の状態を示す要部拡大断面図である。(実施例) 第1部材と第2部材との溶着直前を示す要部拡大断面図である。(実施例) 第1部材と第2部材との溶着後を示す要部拡大断面図である。(実施例) ロッドの係止状態を示す要部拡大断面図である。(実施例) ロッドの引き込み量が規制された状態を示す要部拡大断面図である。(実施例) 他の規制部の構成を示す要部拡大断面図である。(実施例)
本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本願発明に係る収納装置及びリッドの組立方法としては、以下においてはインストルメントパネルに装着される収納装置、当該装着装置に用いられるリッドの組立構成を例に挙げて説明を行う。本願発明に係る収納装置及びリッドの組立方法によって組立てられるリッドの構成としては、インストルメントパネルに装着される収納装置及び当該収納装置に用いられるリッドの構成に限定されるものではなく、一端部側を中心とした回動式の開閉扉を有する収納装置、開閉扉の組立構成として適用することができる。
図1〜図9を用いて、本願発明に係る収納装置1に回動支持されたリッド2の構成について説明する。図1(a)に示すように、収納装置1(図7参照)の取出し開口を開閉するリッド2は、回動支持部27を介して収納装置1に回動自在に支持される。リッド2は、表面側となるアウタ部材2aと裏面側となるインナ部材2bとから構成されており、両部材を溶着することにより、内部にロッド部10やロック機構3とを収納する空間部が形成される。リッド2の構成としては、図示例の構成に限定されるものではなく、従来から公知の構成を採用することができる。図2に示すように、ロッド部10としては、左右一対のロッド11と、各ロッド11の先端部12を直線摺動させるガイド部13とを備えた構成になっている。
以下では、本発明における第1部材として、アウタ部材2aを用い、第2部材としてインナ部材2bを用いた構成について説明を行う。しかし、第1部材2aと第2部材2bとはリッド2を構成するために対をなす構成であるので、本発明における第1部材としてインナ部材2bを用い、第2部材としてアウタ部材2aを用いた構成にすることもできる。
アウタ部材2aには、図1(b)の矢印で示すようにリッド2内に押圧することで、リッド2を収納装置1の本体部20(図7参照)に係合するロッド11(図7参照)を非係合状態にする操作ボタン4が設けられている。
(ロック機構の構成及び作動)
図2には、ロッド11の構成と、ロッド11を本体部20に対して係合状態と非係合状態とに切り替えるロック機構3を示している。ロック機構3は、アウタ部材2aの表面側に一部が突出した操作ボタン4と、操作ボタン4の裏面側に立設され、外周面にらせん溝が形成されたネジロッド5と、ネジロッド5を螺合させ、上下方向への移動が規制されて回転のみが許容されたロータ部7と、操作ボタン4とロータ部7との間に配設され、操作ボタン4に対して上方への付勢力を付与すると共に、ロータ部7の回転に対してコイル径を縮小、又は拡径させるコイルスプリング6と、から構成されている。また、ロータ部7には、ネジロッド5を螺合させるネジ孔7aが形成されている。
コイルスプリング6は、一端部が操作ボタン4の裏面に固定され、他端部がロータ部7に形成したスプリング止め孔9内に挿入されて係止されている。ロータ部7は、ネジ孔7a内にネジロッド5が挿入されることにより回転を行うことができる。また、ロータ部7には、直径方向に延設されたアーム部8が一対形成されており、各アーム部8には連結孔8aが形成されている。各連結孔8aは、ロッド11の端部に形成した連結孔11aとの間で回動自在に連結するための連結孔として構成されている。
ロッド部10は、一対のロッド11と、一対のロッド11の先端部12の直線摺動を案内するガイド部13とから構成されており、ロータ部7の回転により、各ロッド11の先端部12は、ガイド部13に案内され同期して、互いに離間する方向と、互いに近接する方向に直線摺動することができる。ガイド部13には、ロッド11の先端部12が摺動自在となるように貫入させる貫入孔が形成されている。貫入孔内には、図4に示すように、貫入孔内のロッド11に摺接する摺接片が設けられている。そして、ガイド部13は、アウタ部材2aの裏面側に溶着等の固定手段によって固定される。
各ロッド11の先端部12には、傾斜面12aが形成されており、傾斜面12aによってリッド2で収納装置1の取出し開口を閉止するときに、収納装置1の取出し開口側に形成した被係止部17、即ち、後述する収納装置1の本体部20に形成した被係止部17(図7参照)との係合を行い易く構成している。
また、操作ボタン4は、アウタ部材2aからの抜け止めを防止するため、操作ボタン4の下端側の周囲にはフランジ4aが形成されている。フランジ4aは、アウタ部材2aに形成した操作ボタン4を挿入する開口よりも大きな外周径を有する形状に構成されている。
操作ボタン4を押圧することにより、上下方向への移動が規制されているロータ部7が回転して、一対のロッド11は互いに近接する方向に移動させられることになる。このとき、コイルスプリング6は、圧縮する方向に変位するとともに、外周径を縮小又は拡径させる方向に捩られる。操作ボタン4の押圧が解除されると、操作ボタン4はコイルスプリング6からの復元力によって、上方側に移動する。同時に一対のロッド11の先端部は、コイルスプリング6の捩れ力が復元することによって、被係止部17側に移動して、被係止部17に係合する。
尚、ロッド11を直線摺動させるロック機構3の構成としては、上述した構成に限定されるものではなく、従来から公知の他の構成を採用することができる。
(リッドの組立)
図4に示すように、アウタ部材2aの裏面には図示せぬロック機構3とロッド部10とが設けられている。ガイド部13に挿入されたロッド11の後端部側には、屈曲部18が形成されている。屈曲部18には、後述するように段差部15aが構成されている。図4では、一方のロッド11における先端部12側の構成を断面図で示しているが、他方のロッド11における先端部12側の構成は、図4と同様の構成になっているので、他方のロッド11に関する図示は省略している。
尚、屈曲部18を形成せずに、先端部12とロータ部7に連結するロッド11の端部側の部位までを同一平面状に形成しておくこともできる。
また、アウタ部材2aとの間で溶着されるインナ部材2bには、両者を溶着させる前の段階で、ロッド11の先端部12に当接する立て壁26が設けられており、インナ部材2bの内面から立設した構成になっている。立て壁26の一部には、図5に示すように、両者を溶着可能状態にした際に、ロッド11の先端部12を突出させて、リッド2の外部側に先端部12を突出させる開口25が形成されている。
また、立て壁26の上端部側には屈曲した部位が形成されており、この部位は、アウタ部材2aとインナ部材2bとを溶着させる溶着箇所として構成されている。そして、この溶着箇所となるこの部位には、アウタ部材2aとインナ部材2bとの溶着時に溶融して両者を接合させる溶着リブ14が設けられている。溶着リブ14はアウタ部材2aの裏面側に設けておくこともできる。
インナ部材2bの内面には、後述する規制部15を構成する突出部15bが立設されている。突出部15bには、突出部15bの強度を補強するため補強用のリブが、突出部15bのリッド2の中央部側における面に形成されている。ロッド11の屈曲部18におけるインナ部材2bと対峙する部位には、ロッド11の先端部12における長手方向に沿って段差部15aが形成されている。
図3に示すように、段差部15aには、ロッド11のリッド2内への引き込み量を規制するため、突出部15bに当接する当接面19が形成されている。規制部15は、インナ部材2bの内面に立設した突出部15bと、ロッド11の屈曲部18に設けた段差部15aとによって構成されている。
図4に示す状態から、アウタ部材2aとインナ部材2bとを当接させると、図5に示す状態になる。この状態では、アウタ部材2aとインナ部材2bとは溶着固定されていない。そのため、溶着リブ14は所定の厚さを有した状態にあり、アウタ部材2aの裏面側に当接した状態になっている。
そしてこのとき、突出部15bの先端部は段差部15a内に挿入されていない位置にある。図4に示す状態から図5に示す状態にすると、ロッド11の先端部12は立て壁26上を摺動して、立て壁26に形成した開口25内に挿入されることになる。即ち、ロッド11の先端部12は、コイルスプリング6の捩れ力が復元することによって図の右方向に押圧摺動され、立て壁26との摺接状態が外れた段階で、開口25内に挿入されることになる。
図5に示す状態において、溶着リブ14に対して、例えば、インナ部材2b側から超音波振動等を与えることにより、溶着リブ14のアウタ部材2aの裏面側に当接している部位を溶融させ、アウタ部材2aとインナ部材2bとを溶着させることができる。アウタ部材2aとインナ部材2bとが溶着した状態を図6に示している。そして、リッド2の内部にロック機構3及びロッド部10を配設した構成にできる。
この溶着によって、溶着リブ14の厚さは減少することになる。そして、溶着リブ14の厚さが減少した分だけ、突出部15bの先端側は、段差部15a内に侵入することができる。突出部15bの先端部が段差部15a内に収納されることにより、ロッド11をリッド2内に押し入れても、段差部15aの当接面19が突出部15bに当接することで、ロッド11のリッド2内への引き込み量を規制することができる。
次に、図7に示すように、収納装置1の収納部となる本体部20にリッド2を回動自在に支持する。そして、リッド2は、収納装置1の取出し開口を回動自在に開閉することができる。リッド2によって収納装置1の取出し開口を閉止した状態は、ロッド11の先端部12が、本体部20に形成した被係止部17に係合することによって維持される。
図8には、ロッド11の先端部12が、被係止部17に係合した第1位置(白抜きの点線で示す位置)と、操作ボタン4(図1、2参照)を押圧して、ロッド11の先端部12が被係止部17と非係合状態となった第2位置(実線で示す位置)と、ロッド11がリッド2内に過剰に引き込まれた第3位置(ハッチング部内で点線で示す位置)と、を示している。
ロッド11の先端部12が、被係止部17に係合した第1位置とロッド11の先端部12が被係止部17と非係合状態となった第2位置との間隔をストローク量Lとすると、ストローク量Lの範囲だけロッド11を直線摺動可能な構成にしておくことにより、ロッド11の先端部12は被係止部17と係合状態から、係合状態が解除され、かつ先端部12がリッド2内に引き込まれていない第2位置までを移動することができる。
このように、段差部15aと段差部15aの当接面19に当接する突出部15bとを設けておくことにより、ロッド11が移動できるストローク量Lを規定することができる。そして、ロッド11がストローク量Lを超えてリッド2内に引き込まれようとしても、ロッド11に形成した段差部15aの当接面19が、突出部15bに当接することで、ストローク量Lを超えた引き込みが防止される。
これにより、ロッド11の先端部12は、リッド2内に引き込まれた第3位置まで後退することが防止され、ロッド11がリッド2の開口から奥に引き込んだ状態になってしまうのを防止できる。これにより、ロッド11のストローク量Lを一定に保つことができるので、より良い品質の高い収納装置1を提供できる。段差部15aの構成としては、当接面19に対向した部位に壁面を有する凹部形状に構成しておくこともできる。
規制部15の構成としては、ロッド11のインナ部材2b側に対向した面に、インナ部材2b側に向けて突出した突出部を形成し、インナ部材2bにはロッド11に形成した突出部を挿入できる段差部や凹部を形成しておくこともできる。インナ部材2bに段差部を形成した場合には、段差部における当接面をロッド11の先端部12側を向いた面として形成しておくことができる。
また、図9に示すように、ロッド11のインナ部材2b側に対向した面に、ストッパ片22を突出させた構成にし、インナ部材2bの内面にロッド11の後退時にストッパ片22に当接して、ロッド11のストローク量Lを規定する突出部23を形成した構成にしておくこともできる。
以上、本発明の実施例に係る構成を説明したが、上述した実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。そして、上述した構成以外にも本発明の課題を解決することができる形状、構成であれば、それらを採用することができる。
本願発明の技術思想を直線摺動する部材の後退量を規制する構成としても適用することができる。
1…収納装置、2…リッド、2a…アウタ部材、2b…インナ部材、3…ロック機構、11…ロッド、12…先端部、14…溶着リブ、15…規制部、15a…段差部、15b…突出部、17…被係止部、19…当接面、22…ストッパ片、23…突出部、25…開口、26…立て壁、L…突出量。

Claims (4)

  1. 収納部に回動自在に支持され、前記収納部の取出し開口を開閉するリッドと、
    直線摺動により前記リッドから出没自在に設けられたロッドと、
    前記収納部に形成され、前記リッドから突出した前記ロッドの先端部を係合させる被係止部と、
    前記ロッドと前記被係止部との係合状態の維持と、係合状態の解除を行うロック機構と、
    を備えた収納装置であって、
    前記リッドは、第1部材と第2部材から構成され、溶着固定した前記第1部材と前記第2部材との間に前記ロッドのストローク量を規制する規制部が設けられ、
    前記第1部材には、前記ロック機構が固着され、
    前記第1部材又は前記第2部材における両者の溶着箇所に、所定の厚さを有する溶着リブが設けられ、
    前記規制部は、前記第2部材と前記ロッドとの間に構成され、前記溶着リブが溶融する前の段階では非規制状態となり、前記溶着リブが溶融して所定の厚さに減少した段階では規制可能状態となることを特徴とする収納装置。
  2. 前記規制部が、前記第2部材又は前記ロッドから前記ロッド又は前記第2部材側に突出した突出部と、前記ロッド又は前記第2部材に設けられ、前記溶着リブが溶融して所定の厚さに減少した段階で前記突出部を収納して、前記突出部に当接可能な段差部と、から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納装置。
  3. 前記規制部が、前記第2部材又は前記ロッドから前記ロッド又は前記第2部材側に突出した突出部と、前記ロッド又は前記第2部材に設けられ、前記溶着リブが溶融して所定の厚さに減少した段階で前記突出部に当接可能なストッパ片と、から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納装置。
  4. 収納部に回動自在に支持され、前記収納部の取出し開口を開閉するリッドと、
    直線摺動により前記リッドから出没自在に設けられたロッドと、
    前記収納部に形成され、前記リッドから突出した前記ロッドの先端部を係合させる被係止部と、
    前記ロッドと前記被係止部との係合状態の維持と、係合状態の解除を行うロック機構と、
    を備えた収納装置における前記リッドの組立方法であって、
    前記リッドを構成する第1部材と第2部材の間の溶着箇所に、所定の厚さを有して両者を溶融固定する溶着リブを設けること、
    前記第2部材と前記ロッドとの間に前記ロッドのストローク量を規制する規制部を設けること、
    前記溶融リブが溶融する前の前記第1部材と前記第2部材とが溶融固定される前の段階では、前記規制部を非規制状態とし、前記溶着リブが溶融して所定の厚さに減少した段階では規制可能状態にすることを特徴とするリッドの組立方法。
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