JP2015208443A - 放射線撮影システム - Google Patents

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直哉 坂口
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Abstract

【課題】重篤な患者を撮影対象とする場合であっても、動態周期の予め定められた位相での撮影を容易に行えるようにし、患者の被曝線量を低減する放射線撮影システムを提供する。【解決手段】放射線撮影システム100によれば、呼吸による被写体Hの動態を検出し、被写体Hの動態を示す信号を出力するドップラーセンサー5を備え、制御部は、FPDカセッテ4が撮影可能状態であるか否かを確認し、撮影可能状態である場合に、制御装置3にready信号を出力する。また、制御部は、ドップラーセンサー5の出力信号波形に基づいて被写体Hが動態周期の予め定められた位相に到達したか否かを判断し、到達したと判断した場合に、制御装置3に位相検知信号を出力する。制御装置3は、FPDカセッテ4が撮影可能状態にあり、かつ、被写体Hの呼吸が呼吸周期の予め定められた位相に到達した場合に、放射線発生装置1に放射線照射の許可信号を出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、放射線撮影システムに関する。
胸部診断においては、長らく、深呼吸下の最大吸気位における息止め画像(静止画)と、自然呼吸(深呼吸ではない自然な状態での呼吸)下の聴診器による肺野の各領域毎の音情報とに基づく診断体系が構築されてきた。この診断体系においては、熟練者が長年に亘って培ってきた診断スキルを経験の浅い医師に水平展開することが困難で、医師各個人の力量に依存することが多かった。
近年では、放射線による胸部動態の連続撮影(動態撮影)を行い、得られた複数のフレーム画像に基づいて、撮影対象の換気機能や血流機能の特徴量を算出し、医師の診断を支援する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
動態撮影は、放射線科の撮影室内で立位ブッキー装置等を使用して行われるだけでなく、撮影室へ移動できない比較的重篤な患者を撮影対象とする場合には、当該患者のベッドまで撮影システムを持ち込んで撮影を行う回診撮影でも実施される場合がある(例えば、特許文献3参照)。
また、動態撮影時には、撮影時の放射線照射とFPD(Flat Panel Detector)の同期のズレ防止や撮影されたフレーム画像のデータ転送の観点から、無線ではなく有線で、かつ、FPDカセッテが自己照射開始検知機能を有していても、放射線発生装置とFPDとの間で信号等をやり取りして同期がとられた状態で撮影を行う同期方式で撮影することが好ましいことが知られている(例えば、特許文献4、5参照)。
国際公開第2009/090894号パンフレット 国際公開第2012/026145号パンフレット 特開2012−239796号公報 特開2011−139851号公報 特許第4617214号公報
上述する胸部の動態撮影により得られるフレーム画像群に基づく胸部機能の特徴量(診断支援情報)の有効活用が期待されるが、一方では、動態撮影は、患者の被曝線量が従来の静止画1枚の撮影に比べて増大する。特に、ベッドサイドでの回診撮影を行うような重篤な患者に対しては、経過観察のために動態撮影を繰り返し実施することはできるだけ避けたい。
そこで、初診時には、例えば、自然呼吸下の胸部動態の連続撮影(動態撮影)を行って胸部動態に係る特徴量を算出するとともに、所定の呼吸位相(呼吸周期の位相。例えば、最大吸気位や最大呼気位等)を対象として静止画を撮影しておき、以後の経過観察においては、所定の位相の静止画撮影を行う等することで、精度の良い診断を可能とするとともに、患者の被曝線量の増大を抑制することが期待される。
しかしながら、健常者を撮影室で撮影する場合には、所定の呼吸位相を撮影するのは比較的容易であるが、ベッドに寝ている患者の、自然呼吸下の安静吸気位や安静呼気位を撮影するのは難しい。所定の位相が安静吸気位と安静呼気位の中間である場合には、撮影は非常に困難である。ここで、安静吸気位とは、自然呼吸下での最大の吸気位をいい、安静呼気位とは、自然呼吸下での最大の呼気位をいう。また、静止画撮影であれば、FPDカセッテの自己照射開始検知機能を利用して撮影を行うことが可能ではあるが、所定位相のタイミングを撮影技師が見計らって曝射を開始しても、曝射スイッチの操作時点に対し、実際に照射された放射線をFPDで検知して画像蓄積モードに移行するまでにタイムラグがあるため、実際に撮影される位相は、技師の望む位相に対し位相ズレを生じやすい。
本発明の課題は、重篤な患者を撮影対象とする場合であっても、動態周期の予め定められた位相での撮影を容易に行えるようにし、患者の被曝線量を低減することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の放射線撮影システムは、
被写体に放射線を照射する放射線源と、放射線の照射の開始指示を入力するための曝射スイッチとを有する放射線発生装置と、
2次元状に配置された複数の放射線検出素子により照射され被写体を透過した放射線を検出して前記被写体の画像データを生成する放射線検出器と、
前記被写体の動態を検出し、前記被写体の動態を示す信号を出力する検出手段と、
前記曝射スイッチが押下された場合に、前記放射線検出器が撮影可能状態にあるか否かを確認する確認手段と、
前記検出手段からの前記被写体の動態を示す信号に基づいて前記被写体の動態が前記動態周期の予め定められた位相に到達したか否かを判断する判断手段と、
前記放射線検出器が撮影可能状態にあり、かつ、前記被写体の動態が前記動態周期の予め定められた位相に到達した場合に、前記放射線発生装置に放射線照射の許可信号を出力する制御手段と、を備え、
前記放射線発生装置は、前記放射線照射の許可信号を受信した場合に前記放射線源から放射線照射を開始する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記検出手段は、マイクロ波ドップラーセンサーである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記検出手段から出力された前記被写体の動態を示す信号の波形が予め定められた基準を満たすか否かを判断する第2の判断手段を備え、
前記制御手段は、更に、前記被写体の動態を示す信号の波形が予め定められた基準を満たした場合に、前記放射線発生装置に放射線照射の許可信号を出力する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、
前記放射線発生装置及び前記放射線検出器は、静止画撮影及び動態撮影に対応している。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
動態撮影時に、前記検出手段からの出力信号を取得し、前記放射線検出器により生成された画像データ及び前記被写体の患者情報に対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段を備える。
本発明によれば、重篤な患者を撮影対象とする場合であっても、動態周期の予め定められた位相での撮影を容易に行うことができるので、患者の被曝線量を低減することが可能となる。
本実施形態に係る放射線撮影システムの全体構成を示す図である。 コンソールの機能的構成を示すブロック図である。 (a)は、ドップラーセンサーの出力信号波形を示す図、(b)は、呼吸による胸部の所定位置の変位量の時間による変化を示す図である。 ドップラーセンサーの配置例を示す図である。 ドップラーセンサーをFPDカセッテに装着した例を示す図である。 コンソールと制御装置により実行される撮影制御処理の流れを示す図である。 コンソールと制御装置により実行される撮影制御処理の流れを示す図である。 変形例1における放射線撮影システムを示す図である。 変形例2における放射線撮影システムを示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る好適な実施形態について説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
(放射線撮影システム100の構成)
まず、本実施形態の構成について説明する。
図1に、本実施形態における放射線撮影システム100の全体構成例を示す。
放射線撮影システム100は、移動が困難な患者の撮影のための回診用のシステムであり、放射線発生装置1と、コンソール2と、制御装置3と、FPD(Flat Panel Detector)カセッテ4と、マイクロ波ドップラーセンサー5(以下、ドップラーセンサー5と呼ぶ)と、を備えて構成されている。放射線発生装置1は、車輪を有し、コンソール2や制御装置3を載置して移動可能な回診車として構成されている。放射線撮影システム100において、コンソール2は、ケーブルC1を介してFPDカセッテ4と通信接続可能であり、ケーブルC2を介してドップラーセンサー5と通信接続可能であり、ケーブルC3を介して制御装置3と通信接続可能である。制御装置3は、ケーブルC4を介して放射線発生装置1と通信接続可能である。
放射線撮影システム100は、図1に示すように、病室Rc等に持ち込まれ、ドップラーセンサー5を被写体H(患者)近傍に配置し、FPDカセッテ4を、例えばベッドBに寝ている被写体HとベッドBとの間に差し込む等した状態で、放射線発生装置1のポータブルの放射線源11から放射線を照射して、被写体Hの動態撮影又は静止画撮影を行うシステムである。
動態撮影とは、被写体Hに対し、X線等の放射線をパルス状にして所定時間間隔で繰り返し照射するか(パルス照射)、もしくは、低線量率にして途切れなく継続して照射する(連続照射)ことで、複数の画像を取得することをいう。動態撮影では、例えば、呼吸運動に伴う肺の膨張及び収縮の形態変化、心臓の拍動等の、周期性(サイクル)を持つ被写体Hの動態を撮影する。この連続撮影により得られた一連の画像を動態画像と呼ぶ。また、動態画像を構成する複数の画像のそれぞれをフレーム画像と呼ぶ。
静止画撮影とは、従来のフィルム方式やCR方式と同様に撮影部位の濃度分解能に基づく診断に使用されるもので、被写体Hに対し、X線等の放射線を1回照射して一枚の静止画像を取得することをいう。
本実施形態においては、放射線撮影システム100は、被写体Hの胸部を撮影し、その動態を撮影するものとして説明するが、撮影部位はこれに限定されるものではない。
以下、放射線撮影システム100を構成する各装置について説明する。
放射線発生装置1は、単射及び連射(パルス照射)が可能な放射線発生装置である。即ち、静止画撮影と動態撮影の双方に対応した放射線発生装置である。放射線発生装置1は、放射線を照射する放射線源11と、操作卓12と、曝射スイッチ13等を備えて構成されている。操作卓12は、放射線技師等の撮影実施者が放射線照射条件、例えば、静止画撮影であるか動態撮影であるかの区別、管電流、管電圧、放射線照射時間、フレームレート(1単位時間(1秒)当たりに撮影するフレーム画像数)等を設定するための操作ボタンを備えて構成されている。曝射スイッチ13は、2段階スイッチであり、第1段スイッチが押下(ON)されると、放射線源11の起動指示信号が入力され、第2段スイッチが押下(ON)されると、放射線照射指示信号が入力される。
ただし、放射線発生装置1は、インターロック機能を備え、曝射スイッチ13の第2段スイッチが押下されても、撮影系の準備完了等を示す放射線照射の許可信号としてのインターロック解除信号が制御装置3を介して入力されるまでは放射線源11による放射線照射は開始しないように構成されている。
コンソール2は、FPDカセッテ4が撮影可能(ready)状態となったとき、制御装置3にFPDカセッテ4のready信号を出力する。また、ドップラーセンサー5から送信されてくる呼吸による被写体Hの動態を示す信号値の時間変化(出力信号波形)に基づいて被写体Hの呼吸位相が所定の位相になったか否かを判断し、所定の位相になったと判断したときに制御装置3に位相検知信号を出力する。なお、FPDカセッテ4のready状態と所定の呼吸位相の検知の両方が成立すると、制御装置3にインターロックを解除する信号を送出するようにしても良い。
また、コンソール2は、FPDカセッテ4から送信された画像データをプレビュー表示したり、FPDカセッテ4から送信された画像データをリアルタイムで表示したり、画像データを解析して肺の換気機能や血流機能に関する特徴量を算出したりする。
図2に、コンソール2の機能構成例を示す。図2に示すように、コンソール2は、制御部21、記憶部22、操作部23、表示部24、通信部25、コネクター26a〜26c等を備えて構成され、各部はバス27により接続されている。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部21のCPUは、操作部23の操作に応じて、記憶部22に記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って図6〜図7に示す撮影制御処理のコンソール2側の処理を始めとする各種処理を実行し、コンソール2各部の動作を集中制御する。制御部21は、確認手段、判断手段、第2の判断手段、記憶制御手段として機能する。
記憶部22は、不揮発性の半導体メモリやハードディスク等により構成される。記憶部22は、制御部21で実行される各種プログラムやプログラムにより処理の実行に必要なパラメータ、或いは処理結果等のデータを記憶する。各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部21は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
また、記憶部22は、FPDカセッテ4から送信された画像データに、被写体Hの患者情報及び体位情報や、撮影時のドップラーセンサー5の出力信号波形、画像データに基づいて算出された特徴量等を対応付けて記憶する。
操作部23は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号を制御部21に出力する。また、操作部23は、表示部24の表示画面にタッチパネルを備えても良く、この場合、タッチパネルを介して入力された指示信号を制御部21に出力する。
表示部24は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等のモニタにより構成され、制御部21から入力される表示信号の指示に従って、操作部23からの入力指示やデータ等を表示する。
通信部25は、LANアダプタやモデムやTA(Terminal Adapter)等を備え、LAN等の通信ネットワークに接続された各装置との間のデータ送受信を制御する。
コネクター26aは、ケーブルC1を介してFPDカセッテ4と通信接続するためのコネクターである。コネクター26bは、ケーブルC2を介してドップラーセンサー5と通信接続するためのコネクターである。コネクター26cは、ケーブルC3を介して制御装置3と通信接続するためのコネクターである。
制御装置3は、放射線発生装置1と、コンソール2及びFPDカセッテ4から構成される撮影系とのインターフェースを確立し、放射線発生装置1による放射線照射開始のタイミングを制御するための装置である。制御装置3は、ケーブルC3を介してコンソール2と通信接続するためのコネクター、ケーブルC4を介して放射線発生装置1と通信接続するためのコネクターを備えており、コンソール2からFPDカセッテ4のready信号とドップラーセンサー5の位相検知信号の双方を受信した場合に、放射線発生装置1にインターロック解除信号を送信する。
FPDカセッテ4は、動態撮影及び静止画撮影対応の可搬型の放射線検出器である。FPDカセッテ4は、ガラス基板等の基板上の所定位置に、放射線源11から照射されて少なくとも被写体Hを透過した放射線をその強度に応じて検出し、検出した放射線を電気信号に変換して蓄積する複数の放射線検出素子がマトリックス状(二次元状)に配列されて構成されている。各放射線検出素子には、例えばTFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング部が接続され、スイッチング部により各放射線検出素子への電気信号の蓄積及び読み取りが制御され、画像データ(静止画像又はフレーム画像)が取得される。FPDには放射線をシンチレータを介して光電変換素子により電気信号に変換する間接変換型、放射線を直接的に電気信号に変換する直接変換型があるが、何れを用いてもよい。
FPDカセッテ4は、ケーブルC1を介してコンソール2と通信接続するためのコネクターを備えている。FPDカセッテ4の動作モード(静止画撮影モード、動態撮影モード)及びフレームレート、画像サイズ(マトリックスサイズ)等の画像読取条件は、ケーブルC1を介してコンソール2より設定される。
FPDカセッテ4は、撮影前に各放射線検出素子内に残存する電荷をできるだけ除去するために、各放射線検出素子のリセット処理を行う。リセット処理中にコンソール2から撮影可能状態にあるか否かの問い合わせがあると、FPDカセッテ4は、各放射線検出素子のリセット処理が終了した時点で各放射線検出素子のスイッチ部をオフ状態にして、放射線の照射により各放射線検出素子内で発生した電荷を各放射線検出素子内に蓄積させる電荷蓄積状態に移行させる。そして、コンソール2に対し、撮影可能な状態であることを示すready信号を送信する。
なお、FPDカセッテ4は、放射線技師等の撮影実施者が持参してもよいが、FPDカセッテ4は比較的重く、落下すると壊れたり故障したりする可能性があるため、回診車に設けられたカセッテ用のポケット61aに挿入されて搬送できるようになっている。
ドップラーセンサー5は、対象物に向けマイクロ波を発射し、反射してきたマイクロ波を受信して受信波の周波数が送信波に対してシフトする現象(ドップラー効果)を利用して、非接触により呼吸による被写体Hの胸部動態の位相変化を検出し、呼吸による被写体Hの動態信号(位相信号)を示す信号値をコンソール2に出力する検出手段である。
図3(a)に、被写体Hの呼吸による動態をドップラーセンサー5で検出したときの出力信号波形の一例を示す。図3(b)に、被写体Hの呼吸による胸部の所定位置と固定されたドップラーセンサー5の位置との距離の変位量をプロットした模式図を示す。ドップラーセンサー5の信号値は、例えば、図3(b)の波形を微分したものに距離特性が加わったものであり、図3(a)、(b)に示すように、ドップラーセンサー5の出力信号波形と被写体Hの呼吸動作は相関を有しており、ドップラーセンサー5の出力信号の位相から、被写体Hの呼吸の位相(例えば、吸気、呼気、最大吸気、最大呼気等)を特定することが可能である。
ドップラーセンサー5のサイズは、例えば、12.6mm×6.5mm×23.0mm程度と小型である。また、ドップラーセンサー5の電波は、ガラスや布、アクリル等、非金属の薄い物質は透過する。そのため、ドップラーセンサー5は、例えば、カメラ等による呼吸状態の検出のように正面から被写体Hを捉える必要がなく、布団の中に配置することができ、配置の自由度が高い。また、設置作業も容易である。
ドップラーセンサー5としては、例えば、ギガテック社の型式GZ−1012(商品名)やGZ−4211(商品名)等を使用することができる。
図4(a)〜(d)に、ベッドBに寝ている被写体Hに対するドップラーセンサー5の設置例を示す。なお、図4(a)〜(d)において、左側はベッドBを側面から見た図、右側はベッドBを被写体Hの頭方向から見た図である。
例えば、図4(a)に示すように、ドップラーセンサー5は、ベッドBの上やベッドBの落下防止柵の上の被写体Hの近傍に配置してもよい。また、図4(b)に示すように、被写体Hの頭の斜上(又は足元の斜め上)にしてもよい。また、図4(c)に示すように、ベッドBの裏側に配置してもよい。また、図4(d)に示すように、病室Rcの天井に配置することとしてもよい。なお、被写体Hに布団をかけた状態で撮影することを考慮すると、ドップラーセンサー5は、図4(a)に示すベッドBの上の、被写体Hの呼吸による変位の比較的大きい部位である、脇腹、肩甲骨、又は鎖骨付近に配置することが好ましい。この場合には、FPDカセッテサイズよりも一回り大きなサイズを有するカセッテホルダーを用い、当該カセッテホルダーにドップラーセンサー5を設けることが好ましい。
また、ドップラーセンサー5は、1個以上配置されていればよい。ドップラーセンサー5の個数を増やすことにより、検出精度を向上させることができるので好ましい。
なお、ドップラーセンサー5は、無線によりコンソール2と通信接続可能な構成としてもよい。この場合、図5(a)に示すように、ドップラーセンサー5は、FPDカセッテ4の内部に設置することとしてもよいし、図5(b)に示すようにFPDカセッテ4に外部から装着して配置することとしてもよい。また、FPDカセッテ4が半切サイズ(14cm×17cm)のように大きく、被写体Hが子供である場合等、FPDカセッテ4のサイズに対して被写体Hが小さい場合には、FPDカセッテ4の表面にドップラーセンサー5を配置することとしてもよい。また、FPDカセッテ4の通信経路を介してコンソール2にドップラーセンサー5からの信号値を送信することとしてもよい。
(放射線撮影システム100の動作)
次に、放射線撮影システム100の動作について説明する。
図6〜図7に、撮影実施者の操作に応じてコンソール2と制御装置3とにより実行される撮影制御処理の流れを示す。
まず、コンソール2において、制御部21は、表示部24に患者情報入力画面を表示させ、撮影実施者による操作部23からの被写体Hの患者情報及び体位の情報(立位、臥位の区別)の入力を受け付ける(ステップS1)。
患者情報は、例えば、被写体Hとなる患者の氏名、年齢、性別、身長、体重等である。患者情報の入力は、操作部23のキーボード等から直接入力することとしてもよいし、通信部25を経由して、例えば図示しないRIS(放射線科情報システム)等から受信した患者情報を制御部21により表示部24に表示し、表示された患者情報の中から操作部23により選択された患者情報を被写体Hの患者情報として入力することとしてもよい。制御部21は、入力された患者情報及び体位の情報を制御部21のRAMに記憶させる。
次いで、コンソール2において、制御部21は、表示部24に撮影条件等の設定画面を表示させ、撮影実施者による設定画面上の操作部23の操作に応じて撮影条件等を設定する(ステップS2)。
ステップS2においては、例えば、以下の項目を設定することができる。
・撮影種別(静止画撮影又は動態撮影)
・撮影する呼吸位相(静止画撮影の場合は、例えば、最大呼気位、最大吸気位、安静呼気位、安静吸気位、又は、これらの何れかの位相から何msec後のタイミング等。動態撮影の場合は、例えば、呼吸一周期以上、最大呼気位、最大吸気位、安静呼気位、安静吸気位の何れかの位相から何msec間等。)
なお、呼吸一周期以上が設定された場合は、実験的経験的に呼吸一周期以上となる時間だけ撮影が行われる。
・管電流、管電圧、放射線照射時間や、動態撮影の場合のフレームレート)等
制御部21は、設定画面からの設定情報をRAMに記憶させる。
撮影する呼吸位相の設定に際して、例えば、制御部21は、ステップS1で選択された患者情報と同じ患者情報及び体位情報に対応付けられている(即ち、被写体Hの過去の)動態画像及びドップラーセンサー5の出力信号波形が記憶部22に記憶されているか検索を行い、検索された場合は、その動態画像の一連のフレーム画像を表示部24に一覧表示し、撮影する呼吸位相のフレーム画像(動態撮影の場合は、撮影開始と撮影終了のフレーム画像)を操作部23により指定させてもよい。そして、制御部21により、指定されたフレーム画像及び対応するドップラーセンサー5の出力信号波形に基づいて、指定されたフレーム画像が特定位相(最大(安静)吸気位、又は最大(安静)呼気位)から何msecシフトした時点で撮影されたかを算出し、その時点を撮影する呼吸位相として設定することとしてもよい。このように、以前に同一被写体を撮影したフレーム画像を表示部24に表示することで、撮影実施者は、前回(初回)撮影時の一連のフレーム画像を観察して撮影する呼吸位相を設定することができる。なお、各フレーム画像に換気機能や血流機能の特徴量が付帯されている場合は、特徴量を併せて表示させることとしてもよい。また、過去のフレーム画像の代わりに、過去のドップラーセンサー5の出力信号波形を表示して、操作部23により波形上の位置を指定させることで、撮影する呼吸位相を指定させることとしてもよい。
なお、初回の撮影は、被写体Hの病状を把握するため、動態撮影で呼吸一周期以上を撮影することが多い。そこで、設定画面に、初回モードを選択するボタン等を表示し、操作部23により初回モードが選択された場合は、自動的に撮影種別を動態撮影、撮影する呼吸位相を呼吸一周期以上に設定することとしてもよい。また、管電圧、管電流、フレームレート等は、デフォルトで設定されていることとしてもよい。
上記の放射線照射に関する設定(例えば、撮影種別、管電流、管電圧、放射線照射時間、フレームレート(動態撮影の場合)等)は、コンソール2から制御装置3を介して放射線発生装置1に送信して放射線発生装置1に設定するものとするが、放射線発生装置1とのインターフェースがインターロック機能(同期制御機能)のみの場合には、上記の放射線照射に関する設定は放射線発生装置1の操作卓12にて行うこととなる。
撮影実施者が被写体Hのポジショニングを行い、放射線発生装置1の曝射スイッチ13の第1段スイッチを押下すると、放射線発生装置1において放射線源11が起動されるとともに、制御装置3に曝射スイッチ13の第1段スイッチONの通知情報が送信される。
制御装置3においては、放射線発生装置1から送信された第1段スイッチONの通知情報を受信すると(ステップS3;YES)、コンソール2に、第1段スイッチONの通知情報を送信する(ステップS4)。
コンソール2において、コネクター26cにより第1段スイッチONの通知情報を受信すると、制御部21は、コネクター26aを介して、FPDカセッテ4に起動信号を送信してFPDカセッテ4を起動させるとともに、RAMに記憶されている設定情報のうち、撮影種別、フレームレート等の画像読取条件に係る設定内容をFPDカセッテ4に送信する(ステップS5)。
その後、撮影実施者により曝射スイッチ13の第2段スイッチが押下されると、放射線発生装置1から制御装置3に第2段スイッチONの通知情報が送信される。なお、上述のように、放射線発生装置1においては、インターロックが設けられており、第2段スイッチが押下されても制御装置3からインターロック解除信号が受信されない限り、放射線源11からの放射線照射は行われない。
なお、曝射スイッチ13は、一段目操作(第1段スイッチのON操作)と二段目操作(第2段スイッチのON操作)との間に1秒前後のタイム差を生じるよう構成されるのが一般的であるので、第一段目操作でFPDカセッテ4を起動させれば、続く第二段目操作される時点では、FPDカセッテ4は撮影可能状態(リセット処理を完了し蓄積状態への移行完了している状態)にあることは言うまでもない。
制御装置3においては、放射線発生装置1から送信された第2段スイッチONの通知情報を受信すると(ステップS6;YES)、コンソール2に、第2段スイッチONの通知情報を送信する(ステップS7)。
コンソール2において、コネクター26cを介して第2段スイッチONの通知情報を受信すると、制御部21は、コネクター26bを介してドップラーセンサー5を起動させ、ドップラーセンサー5からの出力信号の受信を開始するとともに(ステップS8)、FPDカセッテ4に撮影可能状態であるか否かの問い合わせを送信する(ステップS9)。
コンソール2において、コネクター26aを介してFPDカセッテ4から撮影可能状態であることを示すready信号を受信すると(ステップS10;YES)、制御部21は、コネクター26cを介して制御装置3にFPDカセッテ4のready信号を送信する(ステップS11)。制御装置3は、FPDカセッテ4のready信号を受信する(ステップS12)。
次いで、コンソール2において、制御部21は、呼吸1周期以上の動態撮影が設定されているか否かを判断する(ステップS13)。
呼吸1周期以上の動態撮影が設定されていると判断した場合(ステップS13;YES)、制御部21は、コネクター26cを介して位相検知信号を制御装置3に送信する(ステップS14)。また、制御部21は、ドップラーセンサー5の出力信号波形の記憶部22への記録を開始し、位相検知信号を送信してからステップS2で設定された撮影時間、ドップラーセンサー5からの信号値の時間変化を記憶部22に記憶させる(ステップS15)。
1周期以上の動態撮影が設定されていないと判断した場合(ステップS13;NO)、制御部21は、ドップラーセンサー5の出力信号波形に基づいて、被写体Hの呼吸が予め定められた位相に到達するのを待機する(ステップS16)。予め定められた位相とは、具体的には、ステップS2で設定された「撮影する呼吸位相」の基点として指定された位相である。予め定められた位相に到達したと判断した場合(ステップS16;YES)、制御部21は、コネクター26cを介して位相検知信号を制御装置3に送信する(ステップS17)。
制御装置3においては、位相検知信号を受信すると(ステップS18)、FPDのready信号と位相検知信号が成立したとして、インターロック解除信号を放射線発生装置1に送信する(ステップS19)。
放射線発生装置1においては、インターロック解除信号を受信すると、設定された撮影条件に基づいて、放射線源11により放射線を照射し、撮影を行う。FPDカセッテ4は、設定された画像読取条件に基づいて、照射された放射線を蓄積して画像の読み取りを行い、得られた画像データを撮影順にケーブルC1を介してコンソール2に送信する。動態撮影の場合は、画像データ(フレーム画像)複数枚をまとめてコンソール2に送信してもよいし、1枚読み取られる毎に送信することとしてもよい。
なお、本実施形態においては、インターロック解除信号によって許可される撮影は1回の静止画撮影又は動態撮影だけであり、その撮影が終了すると、インターロックが作動し、次の撮影セットの放射線照射を開始するにはインターロック解除信号が必要となる。
コンソール2において、FPDカセッテ4からコネクター26aを介して画像データが受信されると(ステップS20)、制御部21は、受信した画像データをプレビュー用に表示部24に表示させる(ステップS21)。なお、受信された画像データに、オフセット補正処理、ゲイン補正処理、欠陥画素補正処理等を施してからプレビュー表示を行うこととしてもよい。撮影実施者は、表示された画像を確認し、撮影OKであるか否かの判断を行い、操作部23により判断結果を入力する。
操作部23の所定の操作により撮影OKを示す判断結果が入力されると(ステップS22;YES)、制御部21は、受信した画像データを患者情報及び体位情報に対応付けて記憶部22に記憶させる(ステップS24)。なお、ドップラーセンサー5の出力信号波形が記憶されている場合は、フレーム画像の画像データに、更にドップラーセンサー5の信号波形を対応付けて記憶部22に記憶させる。そして、撮影制御処理を終了する。
ここで、立位と臥位とでは呼吸による胸部の挙動が異なるので、当初はベッド上の臥位での撮影であったが回復に伴い一般の立位での撮影に変わったような場合には、両者の画像データやドップラーセンサー5の出力信号波形を単純に比較すると誤診につながる可能性がある。そこで、画像データやドップラーセンサー5の出力信号波形に体位情報(立位または臥位)を対応付けて記憶しておき、これらの画像、波形や画像に基づき算出した特徴量を表示する際には、いずれの体位での撮影かを併せて表示することが好ましい。
操作部23の所定の操作により撮影NGを示す判断結果が入力されると(ステップS22;NO)、制御部21は、受信した画像データを破棄し(ステップS23)、撮影制御処理を終了する。
動態撮影により得られた画像データについては、コンソール2の制御部21により解析が行われ、換気機能や血流機能に係る特徴量が算出される。そして、算出された特徴量が表示部24に表示されるとともに、解析に用いられた画像データに対応付けて記憶部22に記憶される。
換気機能に係る特徴量としては、例えば、肺野の濃度変化(画像の肺野領域の濃度変化)に基づく気流速度の解析(例えば、特開2013−081579号公報参照)、肺野の濃度変化に基づく気流速度の吸気/呼気の比の解析(例えば、特許文献3参照)、横隔膜の形態解析、肺野のフレーム画像間の面積変化率の解析(例えば、特許文献1参照)、換気量の振幅の解析(例えば、特許文献1参照)等の公知の特徴量が挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、血流機能に係る特徴量としては、例えば、血管領域のフレーム画像間の濃度変化量の解析(例えば、特許文献1参照)、血流量の振幅の解析(例えば、特許文献2参照)等の公知の特徴量が挙げられるが、これに限定されるものではない。
上記放射線撮影システム100によれば、FPDカセッテ4が撮影可能状態となり、かつ、ドップラーセンサー5の出力信号波形に基づいて予め定められた呼吸位相が検出された場合に、放射線発生装置1にインターロック解除信号が出力されて放射線照射が開始される。従って、ベッドで寝ている重篤な患者であっても、容易かつ精度良く予め定められた呼吸位相の撮影を行うことが可能となる。また、従来、撮影する呼吸位相の指定が困難であった動態撮影時においても、容易かつ精度良く予め定められた呼吸位相の撮影を行うことが可能となる。
従来、ベッドで寝ている重篤な患者、即ち、「息を吸って、止めて、吐いて」のように撮影実施者の指示に応じて呼吸を行うことが困難な患者に対して胸部の動態撮影を行う場合、所望の呼吸位相のタイミングを特定することは難しく、呼吸一周期以上の撮影時間で動態撮影を行わなければならなかった。初回(初診)時は、病状把握のために呼吸一周期以上の撮影が必要となることもあるが、経過観察ごとに呼吸一周期以上の動態撮影を行うことは、患者の被曝線量が多くなってしまい、患者の体への負担が大きいため好ましくない。
これに対し、放射線撮影システム100によれば、ベッドで寝ている重篤な患者、即ち、「息を吸って、止めて、吐いて」のように撮影実施者の指示に応じて呼吸を行うことが困難な患者に対しても、所定の呼吸位相の撮影を容易かつ精度良く行うことができるので、経過観察ごとに毎回呼吸一周期以上の撮影時間で撮影せずに、診断に必要な呼吸位相のみを撮影することが可能となり、患者の被曝線量を低減することが可能となる。
また、放射線撮影システム100によれば、放射線発生装置1は、従来と同様にインターロック解除信号によって放射線照射を開始するだけの同期構成であるので、FPDと同期可能に構成された既存の放射線発生装置を用いて、所望の呼吸位相の撮影を行うことが可能となる。
なお、何れの呼吸位相を撮影するかは、患者の疾患や実施する動態解析の内容によって異なる。
以下に、実施する解析ごとに撮影に最適な呼吸位相を示す。
(1)換気機能の解析
(1−1)横隔膜の形態解析:呼気の初め(安静吸気位の直後の所定期間)だけ撮影
(1−2)肺野の濃度変化(画像の肺野領域の濃度変化)に基づく気流速度(フレーム間差分値)の解析:呼気若しくは吸気の初め(安静吸気位若しくは安静呼気位の直後の所定期間)だけ撮影
(1−1)においては、横隔膜の形態変化が大きい呼吸位相のみを撮影、(1−2)においては、画像の肺野領域の濃度変化が大きい呼吸位相のみを撮影することで、呼吸1サイクル以上撮影する場合に比べて患者の被曝量を抑えつつ、疾患に対する診断性能を低下させずに解析を行うことが可能となる。
(1―3)肺野の濃度変化に基づく気流速度の吸気/呼気の比の解析:安静呼気位〜安静吸気位(吸気期)、安静吸気位〜安静呼気位(呼気期)のそれぞれの間の丁度中間位相を検出し、撮影する。
この場合、比を算出する吸気、呼気の位相の肺野面積、横隔膜位置が同じとなるため、例えば、特許文献1に記載されているような、吸気、呼気の2つの画像間での肺野領域の位置合わせ(ワーピング処理)が不要となる。患者の被曝も低減することができる。
(2)血流の解析
呼吸による変化が小さく肋骨や肺血管の移動が少ない、安静呼気位若しくは安静吸気位付近で(例えば安静呼気位の直前から)一心拍周期に相当する時間だけ撮影する。若しくは、複数の呼吸周期において安静呼気位若しくは安静吸気位付近で一心拍周期に相当する時間だけ撮影し、結合する。
この場合、誤差要因となり得る、肋骨移動による濃度変化等の呼吸に伴う濃度変化への混入を抑えることができる。
また、静止画撮影を行った後に、換気機能の解析を行うことを目的として所定の呼吸位相の動態撮影を行う場合には、深呼吸下、最大吸気位で息止めし、静止画撮影をした直後、即ち呼気の開始直後の所定期間だけ動態を撮影することが好ましい。このようにすれば、静止画撮影に加え、上記(1−1)、(1−2)の解析を行うことができ、換気機能の診断支援情報を付加することができるので好ましい。
また、静止画撮影を行った後に、血流機能の解析を行うことを目的として所定の呼吸位相の動態撮影を行う場合には、深呼吸下又は自然呼吸下で、最大吸気位又は安静吸気位での静止画撮影後の最大呼気位又は安静呼気位付近で(例えば最大呼気位の直前から)1心拍周期に相当する時間だけ撮影する。
呼吸による変化が小さい呼気終了時点で撮影を行うことで、呼吸による肺野内構造物の移動の影響を少なくすることができ、静止画撮影に加え、精度良く上記(2−1)の解析を行うことができ、血流機能の診断支援情報を付加することができるので好ましい。更に、最大呼気位では肺の縮小に伴い胸腔内圧の陰圧の程度が少なくなり血管抵抗が上がるため、最大呼気位より安静呼気位直前で撮影する方が好ましい。つまり、深呼吸下の最大呼気位相近くの撮影は、患者の真の状態を表わしていない可能性があるので、自然呼吸下の安静呼気位近くの撮影の方が好ましい。
また、患者の疾患がCOPD(慢性閉塞性肺疾患)である場合、末梢気道の弾性収縮力が低下することにより、吸気時間<呼気時間、つまり、空気を吐き出しにくいという特徴を有することが知られている。即ち、吸気よりも呼気の方がより病態が顕著に現れる。更には、一般的に、呼気中において呼気初めが気流速度が大きく時間とともに徐々に小さくなるため、健常な人と比べて呼気初めで病態がより顕著に現れる。
従って、COPDの経過観察としては、最大吸気位から最大呼気位までの間(又は、安静吸気位から安静呼気位までの間)の、肺野の形態変化、肺野内の濃度変化を観察することが有効であり、この期間の動態撮影を行うことが好ましい。スパイロメーターを用いた肺機能検査では、最大吸気位(最大努力吸気位)から一気に息を吐いて検査するが、同様に最大吸気位から息を吐きだし、最大呼気位まで若しくはその途中の位相までの動態撮影を行って、一連のフレーム画像の肺野の形態変化、肺野内の濃度変化を観察するようにしてもよい。或いは、安静吸気位から自然に息を吐き出し、安静呼気位まで若しくはその途中の位相までの動態撮影を行って、一連のフレーム画像の肺野の形態変化、肺野内の濃度変化を観察するようにしてもよい。撮影対象としては、患者の日常の生活状況と近しい関係にある後者の方がより好ましい。
換言すると、COPDの場合、呼気期に比べて、最大呼気位(又は安静呼気位)から最大吸気位(又は安静吸気位)までの吸気期における撮影は、重要性が低い。呼気期と吸気期の両方を撮影することで、両者における比較情報を得ることができるものの、経過観察においての患者の被曝線量低減を勘案すると、吸気期の撮影は行わないことが好ましい。従って、最大吸気位又は安静吸気位に到達したことをドップラーセンサー5の出力信号に基づいて検出して、この検出を動態撮影開始のトリガーにする。なお、撮影終了のトリガーは、上記実施形態では撮影開始のトリガーからの経過時間(一般的な呼吸時間から推定。例えば、1〜数秒)としているが、ドップラーセンサー5からの出力信号に基づいて最大呼気位又は安静呼気位を検出したときとしてもよい。
更に、最初に、撮影条件の設定を静止画撮影の線量レベルや放射線照射時間等の設定にして深呼吸下の最大吸気位の静止画を撮影し、従来の静止画による診断手法での診断を可能とし、その後、撮影条件の設定を動態撮影用に切り替え、患者に、再度、深呼吸での息止め及び息止めからの解放(呼気)を促し、ドップラーセンサー5からの出力信号に基づいて、深呼吸下の最大吸気位からの解放状態(呼気状態)の撮影を開始すれば、従来手法の診断性能に加えて、新たな動態撮影による肺からの排気状態に関する情報が得られ、より診断性能を高めることが可能となる。
勿論、放射線発生装置1が静止画撮影用の放射線照射と動態撮影用のパルス照射を連続して照射可能(FPDカセッテ4も同期して連続読み取り可能)に構成されていれば、技師は、患者に深呼吸息止めを指導して静止画を撮影し、息止め状態からの解放(呼気の開始)のために患者に声をかければ、一度の撮影設定で静止画撮影と動態撮影を行うことが可能である。
更には、FPDカセッテ4の、放射線源11に対向する面と反対側に、被写体Hを透過した放射線量を検出するセンサー(AEC(Automatic Exposure Control)センサー)を設け、静止画撮影時にはAECセンサーにより検出された放射線量に基づいて放射線照射時間を制御することとし、このAECセンサーに基づき撮影した静止画撮影時の撮影条件に基づいて、後続する動態撮影の撮影条件を決定することが好ましい。このように構成することで、動態撮影時の放射線照射線量を適切に設定することができ、患者への被曝線量を抑えることができる。
上記の放射線撮影システム100を用いた、初回(初診)と経過観察の有効な撮影パターンとしては、例えば、以下の(a)〜(g)が挙げられる。
(a)初回:自然呼吸1周期の動態撮影
経過観察:自然呼吸下の安静吸気位→安静呼気位の動態撮影
(b)初回:深呼吸下の最大吸気位の静止画撮影(従来の診断体系と同一)
経過観察:深呼吸下の最大吸気位→最大呼気位の動態撮影
(c)初回:深呼吸下の最大吸気位の静止画撮影(従来の診断体系と同一)+深呼吸下の最大吸気位→最大呼気位の動態撮影
経過観察:深呼吸下の最大吸気位→最大呼気位の動態撮影
(d)初回:深呼吸下の最大吸気位の静止画撮影(従来の診断体系と同一)+自然呼吸下の安静吸気位→安静呼気位の動態撮影
経過観察:自然呼吸下の安静吸気位→安静呼気位の動態撮影
(e)初回:自然呼吸1周期の動態撮影+自然呼吸下の所定位相(例えば、安静吸気位直後とか安静吸気位から安静呼気位の略中間位相)の静止画撮影
経過観察:自然呼吸下の所定位相(例えば、安静吸気位直後とか安静吸気位から安静呼気位の略中間位相)の静止画撮影
(f)初回:深呼吸下の最大吸気位の静止画撮影(従来の診断体系と同一)+自然呼吸下のドップラーセンサー5の波形信号(吸気期間、呼気期間)
経過観察:自然呼吸下のドップラーセンサー5の出力信号波形(吸気期間、呼気期間)
(g)初回:自然呼吸1周期の動態撮影+自然呼吸下のドップラーセンサー5の波形信号(吸気期間、呼気期間)
経過観察:自然呼吸下のドップラーセンサー5の出力信号波形(吸気期間、呼気期間)
回診撮影のように、患者が重篤である場合等で深呼吸や息止めができない、或いは困難であり患者に苦痛を与えるので最低限に抑えたい場合、(a)、(e)の何れかの撮影パターンを適用することで、患者の被曝量を抑えつつ、患者の換気機能(血流機能)を把握可能な情報を得ることができる。患者が深呼吸や息止めが可能である場合、(b)、(c)、(d)の何れかの撮影パターンを適用することで、従来の診断手法を継承しつつ、更に、患者の被曝量を抑えて患者の換気機能(血流機能)を把握可能な情報を得ることができる。また、(f)、(g)のパターンでは、経過観察では撮影を行わないため、患者の被曝量を大幅に抑えつつ、患者の呼吸状態を把握することが可能となる。
上記の深呼吸下の最大吸気位→最大呼気位の動態撮影、又は、自然呼吸下の安静吸気位→安静呼気位の動態撮影において、更に患者の被曝線量を低減させるために、途中の所定位相までの動態を撮影、若しくは、この間の2以上の所定位相にて静止画を撮影することとしてもよい。
また、特に(c)の初回撮影においては、放射線発生装置1が静止画撮影用の放射線照射と動態撮影用のパルス照射を連続して照射可能(FPDカセッテ4も同期して連続読み取り可能)なものを使用し、曝射スイッチ13の2段目のスイッチを1回押下しておくだけで、静止画撮影後に自動的に動態撮影モードに切り替り、ドップラーセンサー5で検出した位相に基づいて動態撮影を行う構成とすることが好ましい。例えば、放射線撮影システム100において、ステップS2でコンソール2から静止画撮影と動態撮影の設定を連続して行えるようにし、静止画撮影と動態撮影の設定が連続して行われた場合は、制御部21は静止画撮影用の位相検知信号を送信したらステップS9に戻り、FPDカセッテ4のready信号を送信後、ドップラーセンサー5の出力信号波形に基づいて動態撮影用の呼吸位相が到来するのを待機し、動態撮影用の呼吸位相が到来したら再度位相検知信号を制御装置3に送信することとしてもよい。これにより、撮影実施者は、静止画撮影から動態撮影に設定変更をする手間が省けるとともに、最大吸気位の静止画撮影直後の呼気状態の撮影が可能となり、撮影に係る時間を短縮することができる。
更に、呼気終了直前での血流情報を取得したい場合は、放射線発生装置1が静止画撮影用の放射線照射と動態撮影用のパルス照射を連続して照射可能(FPDカセッテ4も同期して連続読み取り可能)なものを使用し、曝射スイッチ13の2段目のスイッチを1回押下しておくだけで、静止画撮影後に自動的に換気情報抽出用の低フレームレート(例えば、7.5fps以下)の動態撮影モードに切り替り、その後(例えば、所定時間経過後)に自動的に血流抽出用の高いフレームレート(例えば、10fps以上)の動態撮影モードに切り替わる構成とすることが好ましい。例えば、放射線撮影システム100において、ステップS2でコンソール2から静止画撮影と動態撮影(換気情報抽出用、血流情報抽出用)の設定を連続的に行えるようにし、制御部21は静止画撮影用の位相検知信号を送信したらステップS9に戻り、FPDカセッテ4のready信号を送信後、動態撮影用の呼吸位相が到来するのを待機し、動態撮影用の呼吸位相が到来したら再度位相検知信号を制御装置3に送信する。放射線発生装置1やFPDカセッテ4は、動態撮影時には設定に基づいてフレームレート(パルスレート)を切り替える。これにより、撮影実施者は、静止画撮影から動態撮影に設定変更する手間及びフレームレートを設定変更する手間が省けるとともに、最大吸気位の静止画撮影直後の呼気状態で、換気及び血流情報抽出用の撮影が可能となり、撮影に係る時間を短縮することができる。
以下、本実施形態の変形例について説明する。
<変形例1>
図8に、上記実施形態の変形例1における放射線撮影システム100Aの構成例を示す。放射線撮影システム100Aにおいては、無線アクセスポイント7が備えられており、コンソール2と、FPDカセッテ4及びドップラーセンサー5とが無線アクセスポイント7を介して無線通信可能な構成となっている(各装置は、無線アクセスポイント7を介して無線通信を行うための通信部を備えている)。また、FPDカセッテ4やドップラーセンサー5は、バッテリーを備え、撮影時には撮影実施者により電源が投入される。その他の構成及び放射線撮影システム100Aの動作は、上記実施形態で説明したものと同様である。
回診撮影では、コンソール2とFPDカセッテ4及びドップラーセンサー5とが比較的近接しており、同期のための信号の遅延も生じにくい。そのため、図8に示すように、コンソール2とFPDカセッテ4及びドップラーセンサー5とが無線接続されている構成であってもよい。このように構成すれば、FPDカセッテ4やドップラーセンサー5の設置の自由度が増す。なお、無線接続する構成に於いては、生成される画像データは全撮影終了後に、纏めて無線で送信、或いは、纏めて有線接続して送信することが好ましい。
<変形例2>
図9に、上記実施形態の変形例2における放射線撮影システム100Bの構成例を示す。図9に示すように、放射線撮影システム100Bは、図1に示す放射線撮影システム100を構成する各装置に加えて、携帯端末8を備えて構成されている。携帯端末8としては、例えば、iPad(登録商標)等の、外部機器との無線通信機能を有し、携帯可能で入力操作が可能な情報端末を用いることが可能であるが、これに限定されるものではない。
携帯端末8は、基本的に、撮影実施者(図9においてEで示す)が携帯するようになっている。携帯端末8は、撮影実施者の作業の妨げとならないように、例えば、ストラップ8aで撮影実施者の首からぶら下げることが好ましい。変形例2において、コンソール2及びドップラーセンサー5は、それぞれ携帯端末8と無線通信する通信部を備え、ドップラーセンサー5からの出力信号は携帯端末8を経由してコンソール2に送信されるようになっている。なお、ドップラーセンサー5は、バッテリーを備え、撮影時には撮影実施者により電源が投入される。また、コンソール2で受信された画像データは、携帯端末8にも送信されて表示部8bに表示され、撮影実施者がコンソール2の場所まで足を運ばずともその場で確認可能となっている。
その他の放射線撮影システム100Bの構成及び動作は、図1に示す放射線撮影システム100と同様である。
放射線撮影システム100Bによれば、撮影時にコンソール2よりもドップラーセンサー5に近く、上方にあり、無線通信障害物の存在確率が少ない位置にある携帯端末8を用いることで、よりスムーズにドップラーセンサー5の出力信号をコンソール2に送信することができる。
以上説明したように、放射線撮影システム100(100A、100B)によれば、呼吸による被写体Hの動態を検出し、被写体Hの動態を示す信号を出力するドップラーセンサー5を備え、制御部21は、FPDカセッテ4が撮影可能状態であるか否かを確認し、撮影可能状態である場合に、制御装置3にready信号を出力する。また、制御部21は、ドップラーセンサー5の出力信号波形に基づいて被写体Hが呼吸周期の予め定められた位相に到達したか否かを判断し、到達したと判断した場合に、制御装置3に位相検知信号を出力する。制御装置3は、FPDカセッテ4が撮影可能状態にあり、かつ、被写体Hの呼吸が呼吸周期の予め定められた位相に到達した場合に、放射線発生装置1に放射線照射の許可信号を出力する。
従って、ベッドで寝ている重篤な患者であっても、容易かつ精度良く予め定められた呼吸位相の撮影を行うことが可能となる。また、従来、撮影する呼吸位相の指定が困難であった動態撮影時においても、容易かつ精度良く予め定められた呼吸位相の撮影を行うことが可能となる。その結果、患者の被曝線量を低減することができる。
ドップラーセンサー5は、マイクロ波ドップラーセンサーであることが好ましい。マイクロ波ドップラーセンサーは、小型で、その電波は、ガラスや布、アクリル等、非金属の薄い物質は透過する。そのため、布団の中に配置することができ、配置の自由度が高い。また、設置作業も容易である。
また、制御部21により動態撮影時にドップラーセンサー5の出力信号波形を動態撮影により得られた画像データ及び被写体Hの患者情報に対応付けて記憶部22に記憶しておくようにすることで、例えば、以降の撮影時において撮影する位相の設定や、記憶された出力信号波形と現在のドップラーセンサー5の出力信号波形との比較による病気の信号状態の把握や撮影の有効性の判断等に利用することが可能となる。
なお、上述した本実施形態及びその変形例における記述は、本発明に係る好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態においては、本発明を回診用の放射線撮影システムに適用した場合を例にとり説明したが、撮影室の放射線撮影システムに本発明を適用することとしてもよい。
また、上記実施形態においては、曝射スイッチ13の第2段スイッチのONでドップラーセンサー5を起動することとしたが、例えば、ステップS1の患者情報の入力後又はステップS2の設定後等に表示部24にドップラーセンサー5を起動させるためのスイッチ等を表示させ、当該スイッチが押下された際にドップラーセンサー5を起動させることとしてもよい。
経過観察用の撮影時は、比較のために、ドップラーセンサー5も含め、初回撮影時と同じポジショニングで撮影が行われる。従って、初回撮影時等のドップラーセンサー5の出力信号波形と経過観察時のドップラーセンサー5の出力信号波形が明らかに異なる場合は、病状が進行している可能性がある。例えば、胸部は機能が低下すると、動きが少なくなる方向に変化するので、ドップラーセンサー5の出力信号波形の振幅が大幅に低下している場合には、病状が悪化している可能性がある。このような場合、静止画撮影を行っても診断ができないので、静止画撮影を行わず、他の診断方法を採用すべきことになる。
そこで、撮影前(曝射スイッチ13の押下前)に、コンソール2の制御部21は、操作部23の操作に応じて上述のようにドップラーセンサー5を先に起動させて呼吸による被写体Hの動態を示す信号を取得し、記憶部22に記憶されている、被写体Hの前回(初回)時のドップラーセンサー5の出力信号波形と並べて表示部24に表示させることにより、撮影実施者が前回(初回)と大幅な周期変動や振幅変動の有無を確認できるようにすることが好ましい。これにより、無駄な撮影を防止し、被写体Hの被曝線量を抑えることができる。
また、上述の撮影パターンの(d)の初回撮影のように、深呼吸状態での撮影を行った後に自然呼吸状態の動態撮影を行うような場合には、コンソール2の制御部21は、曝射スイッチ13をONする前にドップラーセンサー5を起動させてドップラーセンサー5の出力信号波形を表示部24に表示させ、深呼吸状態から自然呼吸状態に遷移したことを撮影実施者が確認してから曝射スイッチ13を押下できるようにしてもよい。或いは、制御部21は、ドップラーセンサー5の出力信号波形の周期や振幅が、被写体Hが自然呼吸状態に遷移したことを示す予め定められた基準を満たしたか否かを判断し(第2の判断手段)、ドップラーセンサー5の出力信号波形の周期や振幅が予め定められた基準を満たしたと判断した場合に、制御装置3に位相検知信号を出力することとしてもよい。そして、FPDカセッテ4が撮影可能状態となり、被写体Hの動態の所定位相が到来したことに加え、更に、ドップラーセンサー5の出力信号波形の周期や振幅が予め定められた基準を満たした場合に、制御装置3が放射線発生装置1にインターロック解除信号を出力するようにしてもよい。自然呼吸状態の動態撮影により得られた動態画像を経過観察の基準画像とする場合、基準画像に深呼吸の影響が残っていると正確な診断ができないからである。
また、上記実施形態においては、ドップラーセンサー5は、呼吸による被写体Hの動態を検出するものとして説明したが、心拍を検出し、心拍が所定の位相となったときに撮影を行うこととしてもよい。また、上記実施形態においては、胸部の動態を撮影する場合を例にとり説明したが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態においては、制御装置3を備え、制御装置3が放射線発生装置1にインターロック解除信号を送信する構成としたが、FPDカセッテ4が撮影可能状態となり、かつ、被写体Hの動態周期が所定の位相に到達したと判断した場合に、コンソール2から放射線発生装置1に直接インターロック解除信号を送信する構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、放射線発生装置1が動態撮影用の放射線照射としてパルス照射する構成としたが、動態撮影用の放射線照射として低線量率の放射線を途切れなく継続して照射する(連続照射)構成としてもよい。
その他、放射線撮影システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
100、100A、100B 放射線撮影システム
1 放射線発生装置
11 放射線源
12 操作卓
13 曝射スイッチ
2 コンソール
21 制御部
22 記憶部
23 操作部
24 表示部
25 通信部
26a コネクター
26b コネクター
26c コネクター
27 バス
3 制御装置
4 FPDカセッテ
5 ドップラーセンサー
7 無線アクセスポイント
8 携帯端末

Claims (5)

  1. 被写体に放射線を照射する放射線源と、放射線の照射の開始指示を入力するための曝射スイッチとを有する放射線発生装置と、
    2次元状に配置された複数の放射線検出素子により照射され被写体を透過した放射線を検出して前記被写体の画像データを生成する放射線検出器と、
    前記被写体の動態を検出し、前記被写体の動態を示す信号を出力する検出手段と、
    前記曝射スイッチが押下された場合に、前記放射線検出器が撮影可能状態にあるか否かを確認する確認手段と、
    前記検出手段からの前記被写体の動態を示す信号に基づいて前記被写体の動態が前記動態周期の予め定められた位相に到達したか否かを判断する判断手段と、
    前記放射線検出器が撮影可能状態にあり、かつ、前記被写体の動態が前記動態周期の予め定められた位相に到達した場合に、前記放射線発生装置に放射線照射の許可信号を出力する制御手段と、を備え、
    前記放射線発生装置は、前記放射線照射の許可信号を受信した場合に前記放射線源から放射線照射を開始する放射線撮影システム。
  2. 前記検出手段は、マイクロ波ドップラーセンサーである請求項1に記載の放射線撮影システム。
  3. 前記検出手段から出力された前記被写体の動態を示す信号の波形が予め定められた基準を満たすか否かを判断する第2の判断手段を備え、
    前記制御手段は、更に、前記被写体の動態を示す信号の波形が予め定められた基準を満たした場合に、前記放射線発生装置に放射線照射の許可信号を出力する請求項1又は2に記載の放射線撮影システム。
  4. 前記放射線発生装置及び前記放射線検出器は、静止画撮影及び動態撮影に対応している請求項1〜3の何れか一項に記載の放射線撮影システム。
  5. 動態撮影時に、前記検出手段からの出力信号を取得し、前記放射線検出器により生成された画像データ及び前記被写体の患者情報に対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段を備える請求項4に記載の放射線撮影システム。
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