JP2015207895A - 基板のドライエッチング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マスクとしてのメッキ層の側壁の凹凸によって生じる基板のエッチング形状の寸法誤差を低減することが可能な基板のドライエッチング方法を提供する。
【解決手段】基板110のドライエッチング方法は、基板110を準備する工程と、基板110上に、断面視にて基板110側に、基板110と反対側よりも突出している突出部となる第1レジスト102を有するレジスト層を形成する工程と、基板110上に、メッキ層103を形成する工程と、メッキ層103をマスクとして基板110をドライエッチングする工程と、を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば水晶、半導体などの基板のドライエッチング方法に関する。
例えば水晶、半導体などの基板の加工において、基板の結晶軸に影響されずに形状を形成する方法としてドライエッチング方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されている基板のドライエッチング方法では、基板上に、基板側からニッケルクロム(NiCr)膜、金(Au)膜が形成され、金膜上に基板のエッチング位置に相当するレジスト膜とレジスト膜以外の位置にニッケル(Ni)膜とが形成されている。そして、レジスト膜が剥離された後、ニッケル膜をマスクとしてドライエッチング加工が行われる。この方法では、ニッケルクロム膜によって基板との密着性を高め、さらに金膜でニッケルクロム膜とニッケル膜との密着性を高めることによって、エッチングされる基板とマスクを構成するニッケル膜とのエッチング速度の比であるエッチング選択比が高くなる。これによって、厚い基板のドライエッチング加工を容易に行うことができる。
特開2007−234912号公報
しかしながら、上述の基板のドライエッチング方法では、例えば基板表面の微細な凹凸、あるいはレジスト膜と基板との熱膨張の違いなどの影響により、レジスト膜の基板側の側壁形状に、平面視でのこぎり歯状の凹凸を生じてしまうことがある。レジスト膜の基板側の側壁形状に凹凸があると、レジスト膜の側壁に沿って形成されるニッケル膜は、レジスト膜の側壁形状の凹凸が転写され、基板側の側壁に凹凸が形成されてしまう。ニッケル膜の側壁に凹凸が形成されていると、基板をドライエッチングした際に、ニッケル膜の側壁の凸部によって、基板がエッチングされた形状に寸法誤差を生じてしまうという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る基板のドライエッチング方法は、基板を準備する工程と、前記基板上に、断面視にて前記基板側に前記基板と反対側よりも突出している突出部を有するレジスト層を形成する工程と、前記基板上に、メッキ層を形成する工程と、前記メッキ層をマスクとして前記基板をドライエッチングする工程と、を含んでいることを特徴とする。
本適用例によれば、断面視で、基板側のレジスト層に設けられている突出部により、メッキ層には、基板側の側壁が凹んでいる凹部が形成される。メッキ層の基板側を積極的に凹部とすることにより、基板表面の微細な凹凸、あるいはレジスト膜と基板との熱膨張の違いなどがあってもメッキ層の側壁から突出する凸部が形成されなくなり、側壁の凸部の影響による基板のエッチング形状の寸法誤差の発生を防止することができる。これにより、基板のドライエッチングにおいて、所望の外形形状を精度良く形成することが可能となる。
[適用例2]上記適用例に記載の基板のドライエッチング方法において、前記基板と前記メッキ層との間にシード層を形成する工程を備えていることが好ましい。
本適用例によれば、基板およびメッキ層とシード層とは、密着性が高いため、シード層が、基板とメッキ層との間に設けられることで、基板とメッキ層の密着性を高くすることができる。これにより、基板とマスクを構成するメッキ層とのエッチング速度の比であるエッチング選択比を高くすることができる。
[適用例3]上記適用例に記載の基板のドライエッチング方法において、前記レジスト層を形成する工程において、パターン形成後のレジストを加熱することによって前記突出部を形成することが好ましい。
本適用例によれば、レジストを加熱することによって突出部を形成するため、突出部の形成を容易に行うことができる。
[適用例4]上記適用例に記載の基板のドライエッチング方法において、前記レジスト層を形成する工程において、前記基板上に、第1の間隔を有する第1レジストを形成する工程と、前記第1の間隔より広い第2の間隔を有し、且つ前記第1レジストの一部が重なる第2レジストを形成する工程と、を含み、前記メッキ層を形成する工程において、前記第2の間隔の内に前記メッキ層を形成する工程を含んでいることが好ましい。
本適用例によれば、第2レジストと一部が重なる第1レジストによって、メッキ層の基板側に凹部を容易に形成することができる。
[適用例5]上記適用例に記載の基板のドライエッチング方法において、加工比率r=前記基板の加工量/前記メッキ層の加工量、としたとき、前記突出部の高さt3は、t3<前記メッキ層の厚みt2−(前記基板の厚みt1/前記加工比率r)であることが好ましい。
本適用例によれば、突出部の高さt3を、t3<前記メッキ層の厚みt2−(前記基板の厚みt1/前記加工比率r)とすることで、基板をエッチングする際にメッキ層がエッチングされても凹部にまでエッチングが到達せず、メッキ層の下部(基板側)に凹部を確実に形成することができる。
音叉型水晶振動片の概略構成を示す斜視図。 音叉型水晶振動片の概略構成を示す斜視図。 音叉型水晶振動片の外形加工の外形パターニングを示す概略斜視図。 音叉型水晶振動片の製造工程の内の第1実施形態に係る外形加工工程の概略を示す工程図。 レジスト層の突出部を説明する断面図であり、(a)は第1実施形態の突出部、(b)は第2実施形態の突出部を示す図。 音叉型水晶振動片の製造工程の内の第2実施形態に係る外形加工工程の概略を示す工程図。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
図1〜図5を用い、本発明に係るドライエッチング方法を、音叉型水晶振動片の外形加工に適用する例を用いて説明する。図1および図2は、音叉型水晶振動片の概略構成を示す斜視図である。図3は、音叉型水晶振動片の外形加工の外形パターニングを示す概略斜視図である。図4(a)〜図4(g)は、音叉型水晶振動片の製造工程の内の外形加工に係る工程の概略を示す工程図である。図5は、レジスト層の突出部を説明する断面図であり、図5(a)は第1実施形態、図5(b)は第2実施形態を示す図である。
(音叉型水晶振動片の構成)
先ず、本発明に係る第1実施形態のドライエッチング方法を適用する音叉型水晶振動片の構成について説明する。図1に示すように音叉型水晶振動片100は、例えば水晶の単結晶から切り出され、ドライエッチング方法を用いて音叉型の外形形状に加工されている。この音叉型水晶振動片100は、X軸が電気軸、Y軸が機械軸、Z軸が光軸となるように水晶の単結晶から切り出される。このように電気軸がX軸方向に配置されることにより、高精度が要求される携帯電話装置等の電子機器全般に好適な音叉型水晶振動片100となる。また、水晶の単結晶から切り出す際、上述のX軸、Y軸およびZ軸からなる直交座標系において、X軸回りに、X軸とY軸とからなるXY平面を反時計方向に約1度ないし5度傾けた、所謂水晶Z板として、音叉型水晶振動片100が形成されている。
この音叉型水晶振動片100は、基部130と、この基部130からY軸方向に突出するように形成された例えば2本の振動腕である腕部120,121とを有している。腕部120の表面側には、溝部120aが設けられ、振動腕としての腕部121の表面側には、溝部121aが設けられている。また、振動腕としての腕部120の裏面側にも、溝部120aが設けられ、腕部121の裏面側にも、溝部121aが設けられている。
なお、図1に示す音叉型水晶振動片100では、Z軸方向の厚みは、例えば約0.1mm程度となっており、腕部120,121の腕幅(X軸方向の幅)は、約0.1mm程度となっている。また、腕部120と腕部121との間隔は、約0.06mm程度となっている。溝部120a,121aの溝幅(X軸方向の幅)は、例えば約0.07mm程度であり、溝深さ(Z軸方向の深さ)は、例えば約0.02から0.045mm程度となっている。
このように形成されている音叉型水晶振動片100には、図2に斜線で示されている部分に電極140,141が形成される。すなわち、電極140,141は、基部130から2本の腕部120,121にかけて配置されると共に、電極140,141は、腕部120,121の側面や溝部120a,121aにも配置されている。このように配置される電極140,141は、外部から電圧が印加されると電界を発生させ、圧電体である水晶の腕部120,121を振動させるようになっている。
以上のように形成されている音叉型水晶振動片100は、例えば共振周波数が32.768kHzで振動することができる。なお、上述の構成においては、音叉型水晶振動片100の厚みに対して、例えば腕部120と腕部121との間隔が狭い構成の外形形状が求められる。このような構成の音叉型水晶振動片100の外形形状を形成するためにドライエッチング方法が用いられる。ドライエッチング方法は、例えば図3に示すように、基板50上にマスクパターン53を形成し、マスクパターン53が形成されていない基板50の露出部51の部分を、反応ガスを用いたプラズマ型エッチング装置などによってエッチングする。以下、このドライエッチング方法を含む音叉型水晶振動片100の外形形成方法について、図4を参照しながら説明する。
(音叉型水晶振動片の外形形成方法)
図4(a)、および図4(b)を参照して、第1レジスト102を形成する工程、および第2レジスト104を形成する工程について説明する。
先ず、第1レジスト102の形成に先立って、基板110を準備する工程において、図4(a)に示すように、所謂水晶Z板を板状に加工した基板110を準備する。そして、基板110の上面111にシード層105を形成する工程に進む。シード層105は、一例として下地層にクロム(Cr)を形成し、その上に銅(Cu)や金(Au)などが形成されている構成を用いる。シード層105の形成においては、真空蒸着法、真空スパッタリング法などを用いることができる。このようにシード層105を形成することにより、基板110とメッキ層103の密着性を高くすることができる。これにより、基板110とマスクを構成するメッキ層103とのエッチング速度の比であるエッチング選択比を高くすることができる。
そして、図4(a)に示すように、シード層105の上面105fに、突出部となる第1レジスト102を形成する。第1レジスト102は、基板110をエッチングしない非エッチング領域、即ち、後述する金属メッキ層103(図4(c)参照)の両側に、第1の間隔W1を有して配置されている。第1レジスト102は、例えば、レジストをシード層105の上面105fに塗布した後、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いてパターニングする。
次に、図4(b)に示すように、非エッチング領域の両側に第2の間隔W2を有した壁面106を有し、第1レジスト102の一部と重なるように配置された第2レジスト104を形成する。即ち、第2レジスト104は、非エッチング領域の外側に位置する第1レジスト102と、第1レジスト102の外側に露出するシード層105の上面105fに亘って設けられている。このとき、第2の間隔W2は、第1レジスト102の内側の間隔である第1の間隔W1よりも広くなるように配置される。このように第2レジスト104が配置されることにより、断面視にて基板110側に位置する第1レジスト102の一部が、基板110と反対側に位置する第2レジスト104の壁面106から突出する突出部となる。なお、第2レジスト104においても、例えば、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いてパターニングすることにより、第2レジスト104の形状を形成する。上述の第1レジスト102と第2レジスト104によって、レジスト層が構成されている。
上述のように、第2レジスト104、および第2レジスト104と一部が重なる第1レジスト102によって構成されたレジスト層を設けることにより、後述するメッキ層103(図4(d)参照)の基板110側(下部)に、凹部108(図4(d)参照)を容易に形成することができる。
なお、第1レジスト102および第2レジスト104は、樹脂材料を基材とするネガタイプあるいはポジタイプのいずれかのレジストを用いることができるが、本形態ではネガタイプのレジストを用いている。また、第2レジスト104の片側が非エッチング領域となる場合は、非エッチング領域側の第2レジスト104の片側に、第2レジスト104から突出する第1レジスト102が配置されればよい。
次に、マスクパターンとして機能するメッキ層103を形成する工程について説明する。図4(c)に示すように、メッキ層103は、第2レジスト104によって形成される第2の間隔W2の内側(非エッチング領域)に形成する。具体的にメッキ層103は、基板110側に第2レジスト104の壁面106から突出する突出部(第1レジスト102)と、非エッチング領域に露出するシード層105の上面105fに亘る第2の間隔W2の内側に設ける。メッキ層103は、金属メッキによって構成される。本形態におけるメッキ層103は、ニッケル(Ni)メッキによって形成されている。なお、メッキ層103を構成する他の金属としては、一例として銅(Cu)、金(Au)、チタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)などを挙げることができる。
次に、第1レジスト102および第2レジスト104を剥離する工程について説明する。図4(d)に示すように、メッキ層103を残して、第1レジスト102および第2レジスト104を剥離する。第1レジスト102および第2レジスト104の剥離は、レジスト剥離液中に浸漬することによって行う。この第1レジスト102および第2レジスト104の剥離によって、メッキ層103は、基板110側と反対側(上面側)の両側に形成されている側面107を有し、その両側の側面107から凹む凹部108が基板110側に形成された構成としてシード層105上に残留する。即ち、メッキ層103は、断面視したときシード層105との接続部が凹む、所謂T字状の断面形状となっている。
次に、シード層105をエッチングする工程について説明する。図4(e)に示すように、シード層105は、メッキ層103をマスクとして、例えばウェットエッチング法によって露出部分105b(被エッチング部位)がエッチングされて取り除かれる。そして、シード層105が取り除かれた部分は、基板110が露出し、メッキ層103の下部は残留部分105aとしてメッキ層103の下地層となる。
次に、基板110をドライエッチングする工程について説明する。図4(f)に示すように、基板110をドライエッチングする工程では、メッキ層103をマスクとして基板110の露出面に対してエッチングを開始し、被エッチング部位110bをエッチングすることによって音叉型水晶振動片100の構成部位110aを出現させ、音叉型水晶振動片100の外形形状を形成する。このとき、メッキ層103も、基板110のエッチング進行速度に比べ遅いエッチング速度でエッチングされる。このメッキ層103のエッチングされた部分を、図中にエッチング部位103bとして2点鎖線で示し、残った部位を残ったメッキ層103aとして示している。
ドライエッチングは、例えば四フッ化炭素(CF4)ガスなどの反応ガスを用いて基板110をエッチングする。本形態では、プラズマにより四フッ化炭素(CF4)ガスをイオン化・ラジカル化してエッチングする反応性イオンエッチングを用いた。このようなドライエッチングでは、エッチングがマスクの外形を境としてマスクの平面に対して垂直方向に進行するため、メッキ層103においては、その両側の側面に張り出した壁面107aがマスク境として機能する。したがって、メッキ層103の基板110側に凹部108が設けられていても、エッチング形状に対する影響は生じない。また、このドライエッチング工程においては、エッチングされた露出面に絶縁層を形成する、所謂デポジションを、エッチングの進行と同時、あるいは交互に行うことができる。なお、反応性ガスとして、例えば、六フッ化硫黄(SF6)、トリフルオロメタン(CHF3)などのガスを用いることができる。
このような凹部108を有するメッキ層103をマスクとしてドライエッチングを行うことにより、基板110表面の微細な凹凸などによって生じるメッキ層103の側壁の凹凸が形成されなくなる。これにより、メッキ層103の側壁の凹凸よって生じる基板110のエッチング形状の寸法誤差の発生を防止することができる。
次に、メッキ層103およびシード層105を剥離する工程について説明する。前述のドライエッチングによって外形形状が形成された基板110から、メッキ層103とシード層105とをそれぞれの剥離液を用いて剥離する。これによって、図4(g)に示すように、音叉型水晶振動片100の外形形状、例えば2本の腕部120,121が形成される。
なお、上述のドライエッチング加工においては、図5(a)に示すように、メッキ層103の凹部108の高さt3(換言すれば、凹部108を形成するためのレジストの突出部となる第1レジスト102の高さ)は、加工比率r(式(1))との関係から、以下の式(2)で求められる範囲にあることが好ましい。
加工比率r=基板110の加工量/メッキ層103の加工量L・・・(1)
としたとき、
凹部108(突出部)の高さt3<メッキ層103の厚みt2−(基板110の厚みt1/加工比率r)・・・(2)
なお、本実施形態における加工比率rは、10から20の範囲内となるように設定することが望ましく、本実施形態の音叉型水晶振動片100の外形形状を形成する場合では、加工比率rを15程度に設定している。
凹部108(突出部)の高さt3を、上述の範囲内に設定することにより、基板110をドライエッチングする際にメッキ層103がエッチング(加工量L)されても、凹部108にまでエッチングが到達せず、凹部108を確実に形成することができる。
以上説明したような、ドライエッチング法を用いた音叉型水晶振動片100の外形形成方法によれば、第2レジスト104と、第2レジスト104と一部が重なる第1レジスト102によって形成される突出部によって、メッキ層103の基板110側(下部)に、凹部108を容易に形成することができる。
そして、このメッキ層103の基板110側の側面107に形成された凹部108により、基板110の上面111の微細な凹凸、あるいはレジストと基板110との熱膨張の違いなどがあってもメッキ層103の側面107から突出する凸部が形成されなくなり、この凸部の影響による基板110のエッチング形状の寸法ばらつきの発生を防止することができる。これにより、基板110のドライエッチングにおいて、所望の外形形状を精度良く形成することが可能となり、音叉型水晶振動片100の振動特性を向上させることが可能となる。
<第2実施形態>
図6を用い、本発明に係るドライエッチング方法の第2実施形態を、音叉型水晶振動片の外形加工に適用する例を用いて説明する。図6(a)〜図6(g)は、音叉型水晶振動片の製造工程の内の第2実施形態に係る外形加工の工程を示す概略工程図である。なお、第2実施形態では、前述の第1実施形態と同じ音叉型水晶振動片を用いているため、同じ構成については同符号を付して構成の説明を省略する。
(音叉型水晶振動片の外形形成方法)
第2実施形態の音叉型水晶振動片の外形形成方法は、メッキ層の基板側に設けられる凹部の形成方法が第1実施形態と異なる。したがって、以下の説明では、異なる工程について説明し、同様な工程の説明は省略する。
先ず、図6(a)に示すように、所謂水晶Z板を板状に加工した基板110を準備する。そして、基板110の上面111にシード層105を形成する。シード層105は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
そして、図6(a)に示すように、シード層105の上面105fに、レジスト層204を形成する。レジスト層204は、後にエッチング領域となる部位に形成される。レジスト層204は、例えば、レジストをシード層105の上面105fに塗布した後、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いてパターニングする。レジスト層204は、樹脂材料を基材とするネガタイプあるいはポジタイプのいずれかのレジストを用いることができるが、本形態ではネガタイプのレジストを用いている。
次に、図6(b)に示すように、断面視において、レジスト層204の基板110側(下部)の両側に突出部202を形成する工程について説明する。この工程では、パターン形成されたレジスト層204を、100℃程度に加熱することによって、レジスト層204の両側に突出部202を形成する。なお、この加熱処理は、レジスト層204を形成するフォトリソグラフィー処理の内で行うことができる。具体的には、レジスト層を塗布し、パターニング(露光、現像処理)後に行われるベーキング処理において、温度設定を適宜設定して行うことができる。したがって、この加熱処理のために、新たな工程の追加は不要である。
レジスト層204は、所定の温度、例えば100℃程度に加熱されると粘度が下がり、流動性が向上する。加熱され、流動性が高まったレジスト層204は、表面張力あるいは重力の影響などによって、基板110側(レジスト層204の下部)の側壁206に裾引き形状(フィレット状)の突出部202が出現する。その後、加熱を止めることによって突出部202として形成される。このように、レジスト層204を加熱することによって、突出部202を容易に形成することができる。
次に、マスクパターンとしてのメッキ層203を形成する工程について説明する。図6(c)に示すように、メッキ層203は、レジスト層204の設けられていない領域、即ち非エッチング領域に相当する領域に設ける。メッキ層203は、金属メッキによって構成される。本形態におけるメッキ層203は、ニッケル(Ni)メッキによって形成されている。なお、メッキ層203を構成する他の金属としては、一例として銅(Cu)、金(Au)、チタン(Ti)、チタンタングステン(TiW)などを挙げることができる。
次に、レジスト層204を剥離する工程について説明する。図6(d)に示すように、メッキ層203を残して、レジスト層204を剥離する。レジスト層204の剥離は、レジスト剥離液中に浸漬することによって行う。このレジスト層204の剥離によって、メッキ層203は、基板110側と反対側(上面側)の両側に形成されている側面207を有し、その両側の側面207から裾引き形状(フィレット状)に凹む凹部208が基板110側に形成された構成としてシード層105上に残留する。即ち、メッキ層203は、断面視したときシード層105との接続部が裾引き形状に凹んでいる断面形状となっている。
次に、第1実施形態と同様に、メッキ層203をマスクとして、図6(e)に示すように、シード層105をエッチングし、図6(f)に示すように、基板110をドライエッチングすることによって音叉型水晶振動片100の外形形状を形成する。
図6(e)に示すように、シード層205は、メッキ層103をマスクとして、例えばウェットエッチング法によって露出部分205b(被エッチング部位)がエッチングされて取り除かれる。そして、シード層205が取り除かれた部分は、基板110が露出し、メッキ層203の下部は残留部分205aとしてメッキ層203の下地層となる。
図6(f)に示すように、基板110をドライエッチングする工程では、メッキ層203をマスクとして基板110の露出面に対してエッチングを開始し、被エッチング部位110bをエッチングすることによって音叉型水晶振動片100の構成部位110aを出現させ、音叉型水晶振動片100の外形形状を形成する。このとき、メッキ層203も、基板110のエッチング進行速度に比べ遅いエッチング速度でエッチングされる。このメッキ層103のエッチングされた部分を、図中にエッチング部位203bとして2点鎖線で示し、残った部位を残ったメッキ層203aとして示している。なお、ドライエッチングについては、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
このような凹部208を有するメッキ層203をマスクとしてドライエッチングを行うことにより、基板110表面の微細な凹凸などによって生じるメッキ層203の側壁の凹凸が形成されなくなる。これにより、メッキ層203の側壁の凹凸よって生じる基板110のエッチング形状の寸法誤差の発生を防止することができる。
次に、第1実施形態と同様に、ドライエッチングによって外形形状が形成された基板110からメッキ層203とシード層105とを剥離する。これによって、図6(g)に示すように、音叉型水晶振動片100の外形形状、例えば2本の腕部120,121が形成される。
なお、上述のドライエッチング加工においては、図5(b)に示すように、メッキ層203の凹部208の高さt3は、第1実施形態と同様に、加工比率r(式(1))との関係から、以下の式(2)で求められる範囲にあることが好ましい。なお、本第2実施形態における凹部208の高さは、レジストの突出部202となる裾引き形状の高さ、即ち凹部208と基板110の上面111との距離となる。第2実施形態での凹部208の高さは、基板110の上面111からメッキ層203の側面207が凹部208と交わる位置までの寸法である。
加工比率r=基板110の加工量/メッキ層203の加工量L・・・(1)
としたとき、
凹部208(突出部)の高さt3<メッキ層203の厚みt2−(基板110の厚みt1/加工比率r)・・・(2)
凹部208(突出部)の高さt3を、上述の範囲内に設定することにより、基板110をドライエッチングする際にメッキ層203がエッチング(加工量L)されても、凹部208にまでエッチングが到達せず、凹部208を確実に形成することができる。
以上説明したような、第2実施形態に係るドライエッチング法を用いた音叉型水晶振動片100の外形形成方法によれば、レジスト層204に形成される突出部202によって、メッキ層203の基板110側(下部)に、裾引き形状の凹部208を容易に形成することができる。
そして、このメッキ層203の基板110側の側面207に形成された凹部208により、基板110の上面111の微細な凹凸、あるいはレジストと基板110との熱膨張の違いなどがあってもメッキ層203の側面207から突出する凸部が形成されなくなり、この凸部の影響による基板110のエッチング形状の寸法ばらつきの発生を防止することができる。これにより、基板110のドライエッチングにおいて、所望の外形形状を精度良く形成することが可能となり、音叉型水晶振動片100の振動特性を向上させることが可能となる。
上述では、基板110とメッキ層103との間にシード層105が設けられている例で説明したが、シード層105が設けられていない構成にも適用することができる。具体的には、基板110の上面111に、第1レジスト102、第2レジスト104、およびメッキ層103を設けることができる。
また、上述では、水晶基板を用いる音叉型水晶振動片100の外形形成方法を例に説明したが、本発明に係る基板のドライエッチング方法は、これに限らない。本発明に係る基板のドライエッチング方法は、例えば、半導体基板、ガラス基板などにも適用可能であり、水晶基板を用いる例としてはATカット水晶振動片などのタイミング素子やジャイロセンサー素子などのセンサー素子、半導体基板を用いる例としては半導体素子、あるいはガラス基板を用いる例としてはガラスパッケージ基板などに適用することができる。
50…基板、51…露出部、53…マスクパターン、100…音叉型水晶振動片、102…第1レジスト、103,203…メッキ層、103a,203a…残ったメッキ層、103b,203b…メッキ層のエッチング部位、104…第2レジスト、105…シード層、105a…シード層の残留部分、105b…シード層の露出部分、105f…上面、106…第2レジストの壁面、107,207…側面、107a,207a…壁面、108,208…凹部、110…基板、110a…構成部位、110b…被エッチング部位、111…上面、120,121…腕部、120a,121a…溝部、130…基部、140,141…電極、202…突出部、204…レジスト層、206…レジスト層の壁面。

Claims (5)

  1. 基板を準備する工程と、
    前記基板上に、断面視にて前記基板側に前記基板と反対側よりも突出している突出部を有するレジスト層を形成する工程と、
    前記基板上に、メッキ層を形成する工程と、
    前記メッキ層をマスクとして前記基板をドライエッチングする工程と、を含んでいることを特徴とする基板のドライエッチング方法。
  2. 前記基板と前記メッキ層との間にシード層を形成する工程を備えていることを特徴とする請求項1に記載の基板のドライエッチング方法。
  3. 前記レジスト層を形成する工程において、
    パターン形成後のレジストを加熱することによって前記突出部を形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板のドライエッチング方法。
  4. 前記レジスト層を形成する工程において、
    前記基板上に、第1の間隔を有する第1レジストを形成する工程と、
    前記第1の間隔より広い第2の間隔を有し、且つ前記第1レジストの一部が重なる第2レジストを形成する工程と、を含み、
    前記メッキ層を形成する工程において、
    前記第2の間隔の内に前記メッキ層を形成する工程を含んでいることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の基板のドライエッチング方法。
  5. 加工比率r=前記基板の加工量/前記メッキ層の加工量、としたとき、
    前記突出部の高さt3は、
    t3<前記メッキ層の厚みt2−(前記基板の厚みt1/前記加工比率r)
    であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の基板のドライエッチング方法。
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