JP2015205459A - スクライブ装置、スクライブ方法及びスクライビングツール - Google Patents

スクライブ装置、スクライブ方法及びスクライビングツール Download PDF

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治雄 若山
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義之 浅井
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貴裕 地主
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Tomoki Nakagaki
智貴 中垣
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Abstract

【課題】ガラス基板等の脆性材料基板を分断する際に行われるスクライブラインの形成において、チッピングの発生を抑えたスクライブ装置、スクライブ方法及びスクライビングツールを提供する。
【解決手段】スクライブ装置1は、スクライビングポイント34が形成されたスクライビングツール30と脆性材料基板15とを相対的に移動させることによりスクライブラインを形成するスクライブ装置であって、スクライビングポイント34が、円弧状に伸びる稜線34aと、稜線の両側に伸びる傾斜面34bと、からなり、スクライビングツールと脆性材料基板との移動が、稜線34aが伸びる方向で行われるため、チッピングの発生を抑えることのできる接触部36形状となる。
【選択図】図7

Description

本発明は、ガラス基板等の脆性材料基板にスクライブラインを形成するためのスクライブ装置、スクライブ方法及びスクライビングツールに関する。
ガラス基板の分断は、通常、スクライビングツールを用いてガラス基板の表面にスクライブラインを形成することにより行われている。このスクライビングツールとしてスクライビングホイールがよく知られている。このスクライビングホイールとしては、例えば特許文献1に記載されているホイールカッターがある。
特許文献1に記載されているホイールカッターは、円板状の部材からなるとともに、円板状の部材の外周が研磨され、稜線と稜線の両側の傾斜面からなる刃を備えている。そしてホイールカッターは、カッターホルダーに保持されるとともに、カッターピンが挿入された回転軸を中心に回転することで、脆性材料基板の表面にスクライブラインを形成していく。
この時、ホイールカッターは、脆性材料基板上を回転しながら移動する必要があるため、カッターホルダーとの間にある程度の隙間を設けておかなければならない。そして、ホイールカッターは、カッターホルダーとのこの隙間のため、スクライブラインの形成中に左右へのホイールカッターのぶれが発生してしまう。したがって、今後ますます高い精度が要求されるガラス基板の分断において、特許文献1のホイールカッターのように、スクライビングホイールを回転させながらスクライブラインを形成する方法では、高精度のスクライブラインの形成が難しいという問題がある。
一方、スクライビングホイール以外のスクライビングツールとして、円柱状や角柱状からなる支持部の先端にスクライビングポイントを形成したものが知られている。このようなスクライビングツールとしては、例えば特許文献2に記載されているものが知られている。
特許文献2に記載されているスクライビングツールは、円柱状や角柱状の支持部の先端にダイヤモンドチップを取り付け、チップ表面を研磨することによりカッティングポイント(スクライビングポイント)が形成されたものである。
そして、このスクライビングツールは、脆性材料基板に対してスクライビングポイントを圧接し、この状態で摺動させる。したがって、基板上でスクライビングポイントが引き摺られることになり、その際に脆性材料基板の表面にスクライブラインが形成されていく。
このようにスクライビングポイントが形成されたスクライビングツールは、固定された状態で脆性材料基板の上を相対的に移動するため、スクライビングホイールのようなスクライビングツールに比べ左右へのぶれが生じない。したがって、スクライビングポイントが形成されたスクライビングツールは、高精度のスクライブラインを形成できる等の利点を有している。
特開2013−245135号公報 特開2005−079526号公報
しかしながら、このスクライビングポイントが形成されたスクライビングツールを用いて実際にガラス基板にスクライブラインを形成したところ、チッピングと言われるガラスの縁の微細な欠けが多く発生してしまった。このようなチッピングの発生は、ますますガラス基板のサイズに対する高い精度や、高い強度が要求される表示装置等において、わずかであっても非常に大きな問題となっている。
本発明は、このようなガラス基板等の脆性材料基板を分断する際に行われるスクライブラインの形成において、チッピングの発生を抑えたスクライブ装置、スクライブ方法及びスクライビングツールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のスクライブ装置は、スクライビングポイントが形成されたスクライビングツールと脆性材料基板とを相対的に移動させることにより、前記脆性材料基板の表面にスクライブラインを形成するスクライブ装置であって、前記スクライビングポイントは、円弧状に伸びる稜線と、前記稜線の両側に伸びる傾斜面と、からなり、前記スクライビングツールと前記脆性材料基板との移動が、前記スクライビングポイントの稜線が伸びる方向で行われることを特徴とする。
本発明のスクライブ装置によれば、スクライビングポイントが形成されたスクライビングツールと脆性材料基板とを相対的に移動させてスクライブラインを形成するため、従来のスクライビングホイールを回動させながらスクライブラインを形成する場合に比べ、ブレが生じない。このため、高い精度のスクライブラインを形成することができる。また、スクライビングポイントが円弧状に伸びる稜線と、稜線の両側に伸びる傾斜面と、からなるため、脆性材料基板へスクライブラインを形成する際に、チッピングの発生を抑制することができる。
また、本発明のスクライブ装置は、前記スクライビングポイントの前記脆性材料基板への接触部となる位置を前記稜線に沿って変える接触部可変手段を備えることを特徴とする。
本発明のスクライブ装置によれば、スクライビングポイントの接触部となる位置を変えても接触部の形状は同じままなのでチッピングの発生を抑えることができる。またスクライビングポイントの接触部となる位置を変えて使用できるため、スクライビングポイントの使用可能範囲を増やすことができる。
また、本発明のスクライブ装置は、前記スクライビングツールに、前記スクライビングポイントが複数形成されていることを特徴とする。
本発明のスクライブ装置によれば、スクライビングポイントの摩耗状態に応じて、他のスクライビングポイントに変えて使用を継続することができ、スクライビングツールの使用時間を増加させることができる。
また、本発明のスクライブ装置は、前記スクライビングポイントは、円板状部材の円周部に形成されており、前記スクライビングツールは、前記円板状部材を固定したものであることを特徴とする。
本発明のスクライブ装置によれば、従来のスクライビングホイールの製造工程を用いて円板状部材を製造することができるため、スクライビングツールの製造コストを抑えることができる。また、スクライビングツールを分解して、円板状部材の固定位置を変えて再固定することで、スクライビングポイントの使用可能範囲を増やすことができる。
また、本発明のスクライブ装置は、前記スクライビングポイントは、角板状部材の角部に形成されており、前記スクライビングツールは、前記角板状部材からなるものであることを特徴とする。
本発明のスクライブ装置によれば、角部に形成されたスクライビングポイントの稜線の位置を精度良く全て揃えてつくることができため、高い精度のスクライブイランを形成することができる。
また、本発明のスクライブ装置は、前記スクライビングポイントは、単結晶ダイヤモンド又は多結晶ダイヤモンドを研磨して形成されていることを特徴とする。
本発明のスクライブ装置によれば、スクライビングポイントの表面粗さを小さくすることができる。
また、本発明のスクライブ装置は、前記スクライビングポイントの表面は最大高さRz0.05μm以下であることを特徴とする。
本発明のスクライブ装置によれば、スクライブラインを形成する際に脆性材料基板の微細な欠けの発生を抑えることができる。
また、本発明のスクライブ装置は、前記スクライビングポイントの前記稜線に溝が形成されていることを特徴とする。
本発明のスクライブ装置によれば、溝を利用して脆性材料基板の表面に初期亀裂を形成することができ、脆性材料基板の縁より内側からスクライブラインを形成することができる。
また、本発明のスクライブ方法は、スクライビングポイントが形成されたスクライビングツールと脆性材料基板とを相対的に移動させることにより、前記脆性材料基板の表面にスクライブラインを形成するスクライブ方法であって、前記スクライビングポイントは、円弧状に伸びる稜線と、前記稜線の両側に伸びる傾斜面と、からなり、前記スクライビングツールと前記脆性材料基板との移動が、前記スクライビングポイントの稜線が伸びる方向で行われることを特徴とする。
本発明のスクライブ方法によれば、スクライビングポイントが形成されたスクライビングツールと脆性材料基板とを相対的に移動させてスクライブラインを形成するため、従来のスクライビングホイールを回動させながらスクライブラインを形成する場合に比べ、ブレが生じない。このため、高い精度のスクライブラインを形成することができる。また、スクライビングポイントが円弧状に伸びる稜線と、稜線の両側に伸びる傾斜面と、からなるため、脆性材料基板へスクライブラインを形成する際に、チッピングの発生を抑制することができる。
また、本発明のスクライブ方法は、前記スクライビングポイントの前記脆性材料基板への接触部となる位置を、前記稜線に沿って変えていくことを特徴とする。
本発明のスクライブ方法によれば、スクライビングポイントの接触部となる位置を変えても接触部の形状は同じままなのでチッピングの発生を抑えることができる。またスクライビングポイントの接触部となる位置を変えて使用できるため、スクライビングポイントの使用可能範囲を増やすことができる。
また、本発明のスクライブ方法は、前記スクライビングポイントの前記脆性材料基板への接触部となる位置を、前記スクライブラインを形成しながら、前記稜線に沿って変えていくことを特徴とする。
本発明のスクライブ方法によれば、接触部で生じる摩擦熱による温度上昇を抑制することができる。
また、本発明のスクライブ方法は、前記スクライビングポイントの前記稜線に溝が形成されており、前記脆性材料基板の縁よりも内側で、前記溝を前記脆性材料基板の表面に押し当て、この位置から前記スクライブラインを形成していくこと特徴とする。
本発明のスクライブ方法によれば、脆性材料基板の縁よりも内側からスクライブラインを形成する方法を用いることができる。
また、本発明のスクライビングツールは、脆性材料基板に対してスクライビングポイントを相対的に移動させることにより、前記脆性材料基板の表面にスクライブラインを形成する際に用いるスクライビングツールであって、前記スクライビングポイントは、円弧状に伸びる稜線と、前記稜線の両側に伸びる傾斜面とからなるとともに、前記スクライビングポイントは、円板状部材の円周部に形成されており、前記スクライビングツールは、前記円板状部材を固定したものであることを特徴とする。
本発明のスクライビングツールによれば、従来のスクライビングホイールの製造工程を用いて円板状部材を製造することができるため、スクライビングツールの製造コストを抑えることができる。また、円板状部材の固定位置を変えて再固定することで、スクライビングポイントの使用可能範囲を増やすことができる。
また、本発明のスクライビングツールは、脆性材料基板に対してスクライビングポイントを相対的に移動させることにより、前記脆性材料基板の表面にスクライブラインを形成する際に用いるスクライビングツールであって、前記スクライビングポイントは、円弧状に伸びる稜線と、前記稜線の両側に伸びる傾斜面とからなるとともに、前記スクライビングポイントは、角板状部材の角部に形成されており、前記スクライビングツールは、前記角板状部材からなることを特徴とする。
本発明のスクライビングツールによれば、角部に形成されたスクライビングポイントの稜線の位置を精度良く全て揃えてつくることができため、高い精度のスクライブラインを形成することができる。
また、本発明のスクライビングツールは、前記スクライビングポイントの前記稜線に溝が形成されていることを特徴とする。
本発明のスクライビングツールによれば、溝を利用して脆性材料基板の表面に初期亀裂を形成することができ、脆性材料基板の縁より内側からスクライブラインを形成することができる。
実施形態1のスクライブ装置の概略図である。 実施形態1のスクライビングツールの側面図である。 図3(A)は実施形態1の円板状部材の側面図であり、図3(B)は円板状部材の正面図である、図3(C)は円板状部材を下方からみた正面図である。 図4(A)は実施形態1のスクライビングツールを用いて形成したスクライブラインの写真であり、図4(B)は従来のスクライビングツールを用いて形成したスクライブラインの写真であり、図4(C)は超硬合金からなるスクライビングツールを用いて形成したスクライブラインの写真である。 スクライビングポイントの接触部を上方から観察した時の概念図である。 実施形態1のスクライブ装置のツール保持部にスクライビングツールを取り付けた状態の概略側面図である。 実施形態1のスクライビングツールの接触部となる位置を変えた時の拡大概略側面図である。 実施形態1のスクライブ装置において、接触部36となる位置を変える工程を示すフローチャートである。 図9(A)は実施形態2のスクライビングツールの側面図であり、図9(B)はスクライビングツールの正面図である。 図10(A)は実施形態1、実施形態2のスクライビングポイントの側面図であり、図10(B)は実施形態3のスクライビングポイントの側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための一例を示すものであり、本発明をこの実施形態に特定することを意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態にも適応できるものである。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係るスクライブ装置1の概略図である。スクライブ装置1は、移動台10を備えている。移動台10は、ボールネジ11と螺合されており、モータの駆動によりこのボールネジ11が回転することで、一対の案内レール12に沿ってy軸方向に移動可能となっている。
移動台10の上面には、モータ13が設置されている。モータ13は、上部に位置するテーブル14をxy平面で回転させて所定角度に位置決めする。モータ13により水平回転可能なテーブル14は、図示しない真空吸着手段を備えており、テーブル14上に載置された脆性材料基板15をこの真空吸着手段によって保持する。
この脆性材料基板15は、ガラス基板、低温焼成セラミックスや高温焼成セラミックスからなるセラミック基板、シリコン基板、化合物半導体基板、サファイア基板、石英基板等である。また、脆性材料基板15は、基板の表面又は内部に薄膜或いは半導体材料を付着させたり、含ませたりしたものであってもよい。また、脆性材料基板15は、その表面に脆性材料に該当しない薄膜等が付着されていても構わない。
スクライブ装置1は、テーブル14に載置された脆性材料基板15の上方に、この脆性材料基板15の表面に形成されたアライメントマークを撮像する二台のCCDカメラ16を備えている。移動台10とその上部のテーブル14とを跨ぐように、ブリッジ17が支柱18a、18bに架設されている。
ブリッジ17にはガイド19が取り付けられており、スクライブヘッド20はこのガイド19に案内されてx軸方向に移動するように設置されている。スクライブヘッド20には、ツール保持部21を介してスクライビングツール30が取り付けられている。
ここで、スクライブ装置1を用いて脆性材料基板15へスクライブラインを形成する工程の概略を説明する。まず、スクライビングツール30がツール保持部21へ取り付けられたスクライブ装置1は、一対のCCDカメラ16によって脆性材料基板15の位置決めを行う。次いで、スクライブ装置1は、スクライブヘッド20を所定の位置に移動させ、ツール保持部21を介してスクライビングツール30に対して所定の荷重を印加しつつ、後述するスクライビングツール30のスクライビングポイント34を脆性材料基板15へ接触させる。そして、スクライブ装置1は、スクライビングツール30をX軸方向に摺動させることにより、脆性材料基板15の表面に所定のスクライブラインを形成する。なお、スクライブ装置1は、必要に応じてテーブル14を回動ないしY軸方向に移動し、上記の場合と同様にしてスクライブラインを形成する。
次に、スクライブヘッド20のツール保持部21に取り付けられたスクライビングツール30の詳細について図を用いて説明する。図2は実施形態1のスクライビングツール30の側面図である。
スクライビングツール30は、三角形状をした一対の固定板31と、スクライビングポイント34が形成されている3つの円板状部材32と、を備えている。
一対の固定板31は、金属製の部材からなり、3つの角31aがそれぞれ切断されるとともに、円板状部材32を固定するためのピン孔33を備えている。
円板状部材32の詳細について図を用いて説明する。図3(A)は円板状部材32の側面図であり、図3(B)は円板状部材32の正面図であり、図3(C)は円板状部材32の下方視における正面図である。
円板状部材32は、単結晶ダイヤモンドからなり、スクライビングポイント34が円板状部材32の円周に形成されている。スクライビングポイント34は、円弧状に伸びる稜線34aと、稜線34aの両側に伸びる傾斜面34bと、からなる。具体的には、スクライビングポイント34は、円板状部材32の円周部分を研削して形成した稜線34aと稜線34a両側の傾斜面34bとからなる。つまり、スクライビングポイント34は、円板状部材32の全周に亘って形成されている。なお、スクライビングポイント34の表面粗さはできるだけ小さい方が好ましく、後述するようにスクライビングポイント34の表面は最大高さRz0.05μm以下になるように研磨されている。
また、円板状部材32の中心には、固定板31に固定されるための固定孔35が形成されている。そして、円板状部材32を一対の固定板31で隙間なく挟むとともに、固定板31のピン孔33と円板状部材32の固定孔35とに固定ピン(図示せず)を貫通させることにより、円板状部材32が固定板31に対して回転できない状態で強固に固定される。
また、円板状部材32の外径は1.0〜10.0mm、好ましくは1.0〜5.0mmの範囲である。円板状部材32の外径が1.0mmより小さい場合には、円板状部材32の取り扱い性が極端に低下する。一方、円板状部材32の外径が10.0mmより大きい場合には、スクライブラインを形成する際に脆性材料基板15に対して十分な深さの垂直クラックが形成されないことがある。
円板状部材32の厚さは、0.4〜1.2mm、好ましくは0.4〜1.1mmの範囲である。円板状部材32の厚さが0.4mmより小さい場合には、加工性及び取り扱い性が低下することがある。一方、円板状部材32の厚さが1.2mmより大きい場合には、円板状部材32の材料及び製造のためのコストが高くなる。また、固定孔35の孔径は、例えば0.8mmである。
また、稜線34aの両側の傾斜面34bによって形成されるスクライビングポイント34の角度は通常鈍角であり、90〜160°、好ましくは90〜140°の範囲である。
このような構成の円板状部材32は、特許文献1等に記載されているスクライビングホイールと略同様な構成となっている。従って、スクライビングホイールの製造工程をそのまま用いて円板状部材32を製造することができるため、スクライビングツール30の製造コストを抑えることができる。
なお、特許文献1等に記載されているスクライビングホイールは、スクライブラインを形成する際に回転自在に保持されているが、円板状部材32は上記のように固定板31に対して回転できない状態に保持されている。したがって、円板状部材32と、従来から知られているスクライビングホイールとは、スクライブラインを形成する際の使用状態が大きく異なる。
次に、実際にこのスクライビングツール30を用いてスクライブラインを形成した場合について説明する。図4(A)は、スクライビングツール30を用いてスクライブ装置1によりガラス製の脆性材料基板15にスクライブラインを形成した際のスクライブラインL1を写したものである。
なお、この例において、単結晶ダイヤモンドからなる円板状部材32は、外径が2.0mm、スクライビングポイント34の角度が120°、最大高さRzが0.05μm以下のものを用いた。また、スクライブ装置1は、スクライブ荷重0.04MPaでスクライブラインの形成を行った。スクライブラインL1では、図4(A)に示すように、チッピングは発生しておらず、非常に良好なスクライブラインであった。
次に、スクライブラインの比較として、特許文献2に記載されているような円柱状の支持部の先端にスクライビングポイントが形成されているスクライビングツールを用いてスクライブラインを形成した場合について説明する。図4(B)は、円柱状の支持部の先端に三角錐形状のスクライビングポイントが形成されたスクライビングツールを用いて脆性材料基板にスクライブラインを形成した際のスクライブラインL2を写したものである。
なお、スクライビングポイントは、円板状部材32と同様に、単結晶ダイヤモンドからなる。そして、脆性材料基板に対してスクライブ装置1と同じスクライブ荷重で圧接し、スクライビングツールを摺動させた。この時、スクライブラインL2では、図4(B)に示すように、非常に多くのチッピングが発生した。
このように、スクライビングツール30と、特許文献2のようなスクライビングツールとでは、スクライブラインを形成した際のチッピングの発生に関して大きな違いが生じた。この点について、図を用いて説明する。なお、図5は後述する接触部36を上方から観察した時の概念図である。
図3(A)、(B)に示すように、所定の荷重が印加され摺動される円板状部材32では、スクライビングポイント34の一部が脆性材料基板15へ食込み、脆性材料基板15との接触部36がスクライビングポイント34に形成される。
図3(C)や、図5に示すように、スクライビングポイント34の接触部36の平面形状は目のような形になる。つまり、接触部36は、スクライビングツール30の移動方向Dにおける稜線34aの前側の位置34a1から後側の位置34a2に向かって、左右両側で滑らかに湾曲した形状となっている。
したがって、接触部36の幅が最大となる位置Mの周辺において、脆性材料基板15へ加わる応力は分散されるため、スクライビングツール30ではチッピングの発生を抑制することができる。
一方、図4(B)で用いた従来のスクライビングツールでは、図5の破線で示すようにスクライビングポイントの接触部136が三角形状になる。したがって、接触部136の幅が最大となる位置Mでは接触部136の角が形成されてしまい、位置Mでは脆性材料基板15へ加わる応力が集中してしまう。したがって、接触部136の角で応力集中による局所的な破壊が生じ、チッピングが多発してしまうことになる。
このように、スクライビングポイント34が、円弧状に伸びる稜線34aと、稜線34aの両側に伸びる傾斜面34bとからなるスクライビングツール30を用いて、稜線34aが伸びる方向へスクライビングツール30を摺動させることにより、スクライビングポイント34の接触部36の形状が目のような形になり、脆性材料基板15へスクライブラインLを形成する際に、チッピングの発生を抑制することができる。
ところで、上記のようにスクライビングツール30は、スクライビングポイント34を単結晶ダイヤモンドにより形成したものである。ここで、比較のため、超硬合金を用いてスクライビングポイントを形成したスクライビングツールを作成した。なお、超硬合金は、特許文献1に記載されているホイールカッターのような、脆性材料基板上を回転させてスクライブラインを形成するスクライビングホイールとして多用されている。
そしてこの超硬合金製のスクライビングツールを用い、単結晶ダイヤモンドからなるスクライビングポイント34を備えるスクライビングツール30と同様の条件にて脆性材料基板15にスクライブラインを形成した。
図4(C)は、超硬合金からなるスクライビングポイントが形成されたスクライビングツールを用いてガラス基板にスクライブラインを形成した際のスクライブラインL3を写したものである。スクライブラインL3では、図4(C)に示すように、微細なガラス粉が多数発生した。
このように多数のガラス粉が発生した理由は、超硬合金からなるスクライビングポイントの表面が粗過ぎたためである。つまり、超硬合金では単結晶ダイヤモンドのような面粗さを実現することが非常に難しく、スクライビングポイント34の表面のように最大高さRz0.05μm以下になるように研磨することが難しい。そのため超硬合金からなるスクライビングポイントの接触部表面がガラス基板を削ってしまい、微細なガラス粉が多発してしまった。
なお、超硬合金以外に、焼結ダイヤモンドからなるスクライビングポイントにおいても、同様に微細なガラス粉が多発してしまった。この理由としては、焼結ダイヤモンドを製造する際に含有された結合材やダイヤモンドが、焼結ダイヤモンドの表面を研磨した際に取れてしまい、焼結ダイヤモンドの表面が超硬合金と同様に粗くなってしまうからである。
したがって、スクライビングポイント34としては、単結晶ダイヤモンドやCVD(化学気相成長)法等による多結晶ダイヤモンドのように、スクライビングポイント34の表面の最大高さRz0.05μm以下に研磨できるものが好ましい。
なお、スクライビングポイント34は、円板状部材32の基材を超硬合金や焼結ダイヤモンドで作成しておき、その表面にCVD法により多結晶ダイヤモンドを形成し、この多結晶ダイヤモンドを研磨して製造しても構わない。このような構成により、高価な多結晶ダイヤモンドの使用量を減らすことができる。
次に、スクライビングポイント34が形成されたスクライビングツール30を用いて脆性材料基板15の表面にスクライブラインを形成する際の詳細について説明する。
スクライブ装置1のスクライブヘッド20には、ツール保持部21を介してスクライビングツール30が取り付けられている。図6は、スクライブ装置1のツール保持部21にスクライビングツール30を取り付けた状態の概略側面図である。ツール保持部21は、脆性材料基板15に対するスクライビングポイント34の接触部36となる位置を変える接触部可変手段22を備えている。
具体的には、接触部可変手段22は、スクライビングツール30をZ軸方向に移動させる上下方向可変手段23と、スクライビングツール30を移動方向Dに沿って前後に移動させる前後方向可変手段24と、を備えている。
上下方向可変手段23は、固定板31の中心に形成された保持孔38を貫通保持する保持軸25を、駆動部26を基準として、矢印Hの方向にモータ駆動等によって上下移動させる。
前後方向可変手段24は、駆動部26を、回動軸27を基準に矢印Fの方向にモータ駆動等によって前後移動させる。
このようにツール保持部21は、接触部可変手段22である上下方向可変手段23と前後方向可変手段24と、を備えている。したがって、ツール保持部21に保持されるスクライビングツール30は、脆性材料基板15へスクライブラインを形成する際に、スクライブ荷重を一定に保持したまま、図6の破線で示すように、移動方向Dに沿って接触部36となる位置を微妙に変えることができる。
なお、図7は接触部可変手段22により接触部36となる位置を変えた時のスクライビングツール30の拡大概略側面図である。スクライビングツール30は、スクライビングポイント34を構成する稜線34aが円弧状に伸びて形成されている。したがって、図7に示すように、スクライビングツール30を上下方向可変手段23と前後方向可変手段24によって、上下方向及び前後方向に移動させたとしても、常に脆性材料基板15に対する接触部36の形状が、図5に示した形状に維持されることになる。したがって、スクライブ装置1は、脆性材料基板15にスクライブラインを形成する際に、スクライビングポイント34の接触部36となる位置を変えたとしても、チッピングの発生を抑えることができる。
また、スクライブ装置1は、脆性材料基板15にスクライブラインを形成する際に、スクライビングポイント34の接触部36となる位置を変えることができる。したがって、スクライブ装置1は、接触部36が摩耗してくると、スクライビングツール30を移動させることにより、接触部36となる位置を変えて使用することができ、円板状部材32のスクライビングポイント34の使用可能範囲を増加させることできる。
スクライビングポイント34の接触部36となる位置を変えるタイミングとしては、例えば、スクライブラインを1本形成する毎に変える構成でも構わない。また、図8のフローチャートに示すように、スクライブラインを形成している時間を累積しておき、一定時間に達すると、接触部36の位置を変える構成でも構わない。具体的には、スクライブ装置1の制御部は、所定のプログラムに基づいて脆性材料基板15にスクライブラインを形成する(ステップ10)。次にスクライブラインを1本形成した後、スクライブ装置1の制御部は、スクライブラインを形成する作業が終了したかどうかを判定する(ステップ11)。脆性材料基板15上に所定のスクライブラインを全て形成していれば、スクライブ装置1の制御部は作業を終了する。一方、脆性材料基板上にまだ全てのスクライブラインを形成していなければ、スクライブ装置1の制御部は、今までの作業時間が所定の時間に達したか否かを判定する(ステップ12)。所定の時間に達していなければ、スクライビングポイント34の同じ位置を用いてまだスクライブラインを形成することができるため、スクライブ装置1の制御部は次のスクライブラインを形成する。一方、所定の時間に達していれば、スクライビングポイント34の同じ位置を用いてスクライブランを形成することができないため、スクライブ装置1の制御部は、接触部可変手段22により接触部36となる位置を変えて(ステップ13)、次のスクライブラインを形成する。
また、スクライビングツール30は、スクライビングポイント34を円板状部材32により形成している。したがって、固定板31に対して回転できない状態で固定されている円板状部材32であっても、ピン孔33と固定孔35に貫通された固定ピンを外して、固定位置を変えて固定板31に再固定することで、更に円板状部材32のスクライビングポイント34の使用可能範囲を増加させることができる。
なお、上記のように脆性材料基板15の表面にスクライブラインを形成した後で接触部可変手段22によりスクライビングポイント34の接触部36となる位置を変えても構わないが、スクライブ装置1は、脆性材料基板15の表面にスクライブラインを形成しながら接触部36となる位置を変えていくように制御しても構わない。具体的には、スクライブラインを形成しながら、スクライブ装置1の制御部は、接触部可変手段22により小刻みに接触部36となる位置を変えていく。このようにスクライブラインを形成しながら、スクライビングポイント34の接触部36となる位置を変えていくことで、接触部36で生じる摩擦熱による温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態のスクライビングツール30は、スクライビングポイント34が複数形成されている。具体的には、スクライビングツール30は、三角形状の固定板31の3つの角31aに、スクライビングポイント34が設けられた円板状部材32をそれぞれ固定して形成されている。ところで、実施形態1のスクライブ装置1では、ツール保持部21の接触部可変手段22は、上下方向可変手段23と、前後方向可変手段24の他に、ツール回動手段28を備えている。具体的には、ツール回動手段28は、保持孔38を貫通保持する保持軸25に対して、保持孔38を中心として固定板31をモータ駆動等により回転させる。
このように、スクライブ装置1は、複数のスクライビングポイント34が形成されたスクライビングツール30を備えるとともに、ツール回動手段28を備えることにより、ツール回動手段28により固定板31を回動させることで、スクライブラインを形成する際に使用する円板状部材32を変えることができる。したがって、スクライブ装置1は、使用している円板状部材32のスクライビングポイント34の摩耗状態により、他の円板状部材32に変えて使用を継続することができるので、スクライビングツール30の使用時間を増加させることができる。なお、固定板31の回動は、ツール回動手段28によって行う場合に限られるものではなく、手作業によって保持軸25からスクライビングツール30を直接取り外して、他の円板状部材32に変える構成でも構わない。
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2に係るスクライビングツール50について図を用いて説明する。図9(A)は、実施形態2に係るスクライビングツール50の側面図であり、図9(B)は、スクライビングツール50の正面図である。
スクライビングツール50には、実施形態1のスクライビングツール30と同様に、複数のスクライビングポイント54が形成されている。具体的には、スクライビングツール50は、単結晶ダイヤモンド製の正方形の角板状部材52からなり、角板状部材52の4つの角にそれぞれスクライビングポイント54が形成されている。
スクライビングポイント54は、円弧状に伸びる稜線54aと、稜線54aの両側に伸びる傾斜面54bと、からなる。具体的には、スクライビングポイント54は、角板状部材52の角部分を研磨して形成した稜線54aと稜線54a両側の傾斜面54bとからなる。なお、スクライビングポイント50の表面粗さはできるだけ小さい方が好ましく、実施形態1と同様にスクライビングポイント50の表面は最大高さRz0.05μm以下になるように研磨している。
このように、スクライビングツール50は、スクライビングポイント54を構成する稜線54aが円弧状に伸びて形成されている。したがってスクライビングツール50は、脆性材料基板に対する接触部56の形状が、実施形態1と同様に図5に示した形状となり、接触部の幅が最大となる位置Mの周辺において、脆性材料基板51へ加わる応力は分散され、チッピングの発生を抑制することができる。
また、スクライビングツール50は、角板状部材52の中心に保持孔58が形成されている。そして、スクライビングツール50は、実施形態1と同様に、この保持孔58にスクライブ装置1のツール保持部21における保持軸25によって貫通保持される。
したがって、スクライビングツール50は、スクライブ装置1の接触部可変手段22により、スクライビングポイント54の接触部56となる位置を変えたとしても、チッピングの発生を抑えることができる。また、スクライビングツール50は、接触部56となる位置を変えて使用することで、スクライビングポイント54の使用可能範囲を増やすことができる。
また、スクライビングツール50には、スクライビングポイント54が複数形成されている。したがって、実施形態1と同様にツール回動手段28を備えるツール保持部21を介して使用することにより、スクライブラインを形成する際に、スクライビングポイント54の摩耗状態により、他のスクライビングポイント54に変えて、継続して使用することができる。
また、スクライビングツール50は、一枚の角板状部材52の角にスクライビングポイント54を形成しているため、スクライビングポイント54を形成する際に角板状部材52の側面を基準に加工することができる。このため、スクライビングツール50は、図9(B)の一点破線Cで示す稜線54aの延長線と重なる位置に、全ての稜線54aの位置を精度良く揃えて製造することができる。したがって、スクライビングツール50は、スクライビングポイント54の接触部56となる位置を変えて使用したり、スクライビングポイント54を他のスクライビングポイント54に変えて使用したりしても、稜線54aの位置を常に合わせることができ、非常に精度の高いスクライブラインを形成することができる。
なお、スクライビングツール50は、正方形の角板状部材52からなるが、五角形の角板状部材や六角形の角板状部材等、多角形の角板状部材を用いて、角にスクライビングポイント54を形成したものでも構わない。
[実施形態3]
次に本発明の実施形態3に係るスクライビングツール60について図を用いて説明する。実施形態1のスクライビングツール30や実施形態2のスクライビングツール50のスクライビングポイント74は、図10(A)に示すように、円弧状に伸びる稜線74aと、稜線74aの両側に伸びる傾斜面74bと、で形成されている。一方、実施形態3のスクライビングツール60のスクライビングポイント64は、図10(B)に示すように、円弧状に伸びる稜線64aと、稜線64aの両側に伸びる傾斜面64bと、円弧状に伸びる稜線64aの一部を切り欠いて形成した溝64cと、で形成されている。
稜線64aに溝64cが形成されたスクライビングポイント64を有するスクライビングツール60を用いることで、内切りと呼ばれるスクライブラインの形成方法を簡単に実現することができる。つまり、実施形態1や実施形態2のスクライビングツールは、スクライビングポイント74の表面が最大高さRz0.05μm以下になっているため、図4(A)のように非常に綺麗なスクライブラインを形成することができるが、一方で、表面が平滑であるため、スクライビングを開始した際の脆性材料基板15への食い込みが悪くなり易い。
したがって、実施形態1や実施形態2のスクライビングツールでは、脆性材料基板15の外縁からスクライビングを開始する、所謂「外切り」という形成方法になってしまう。しかしながら、実施形態3の溝64c付きのスクライビングポイント64を有するスクライビングツール60によれば、まず、脆性材料基板15の縁より内側で、溝64cの部分を脆性材料基板15へ押し付け、初期亀裂を形成する。次に初期亀裂を形成した位置で、スクライビングポイント64の接触部となる位置を変えて、溝64cのない稜線64a部分を使用してスクライビングを開始することにより、簡単に内切りを行うことができる。
なお、スクライビングツール60は、実施形態1や実施形態2のスクライビングツールのように、スクライビングポイント64が複数形成されたスクライビングツールを用い、その内の一つのスクライビングポイント64を溝64c付きのスクライビングポイント64としても構わない。このような構成により、溝64c付きのスクライビングポイント64は初期亀裂形成のためだけに用い、摺動させる際のスクライビングポイント64はそれ以外のものを用いてスクライブラインを形成することができる。
また、溝64cの形成は、従来から知られているスクライビングホイールの溝加工の技術を用いて形成することができる。
1…スクライブ装置
10…移動台
11…ボールネジ
12…案内レール
13…モータ
14…テーブル
15…脆性材料基板
16…CCDカメラ
17…ブリッジ
18a、18b…支柱
19…ガイド
20…スクライブヘッド
21…ツール保持部
22…接触部可変手段
23…上下方向移動手段
24…前後方向移動手段
25…保持軸
26…駆動部
27…回動軸
28…ツール回動手段
30、50…スクライビングツール
31…固定板
32…円板状部材
52…角板状部材
33…ピン孔
34、54、64、74…スクライビングポイント
34a、54a、64a、74a…稜線
34b、54b、64b、74b…傾斜面
64c…溝
35…固定孔
36、56…接触部
38、58…保持孔

Claims (15)

  1. スクライビングポイントが形成されたスクライビングツールと脆性材料基板とを相対的に移動させることにより、前記脆性材料基板の表面にスクライブラインを形成するスクライブ装置であって、
    前記スクライビングポイントは、円弧状に伸びる稜線と、前記稜線の両側に伸びる傾斜面と、からなり、
    前記スクライビングツールと前記脆性材料基板との移動が、前記スクライビングポイントの稜線が伸びる方向で行われることを特徴とするスクライブ装置。
  2. 前記スクライビングポイントの前記脆性材料基板への接触部となる位置を前記稜線に沿って変える接触部可変手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のスクライブ装置。
  3. 前記スクライビングツールは、前記スクライビングポイントが複数形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクライブ装置。
  4. 前記スクライビングポイントは、円板状部材の円周部に形成されており、
    前記スクライビングツールは、前記円板状部材を固定したものであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のスクライブ装置。
  5. 前記スクライビングポイントは、角板状部材の角部に形成されており、
    前記スクライビングツールは、前記角板状部材からなるものであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のスクライブ装置。
  6. 前記スクライビングポイントは、単結晶ダイヤモンド又は多結晶ダイヤモンドを研磨して形成されていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のスクライブ装置。
  7. 前記スクライビングポイントの表面は最大高さRz0.05μm以下であることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載のスクライブ装置。
  8. 前記スクライビングポイントの前記稜線に溝が形成されていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載のスクライブ装置。
  9. スクライビングポイントが形成されたスクライビングツールと脆性材料基板とを相対的に移動させることにより、前記脆性材料基板の表面にスクライブラインを形成するスクライブ方法であって、
    前記スクライビングポイントは、円弧状に伸びる稜線と、前記稜線の両側に伸びる傾斜面と、からなり、
    前記スクライビングツールと前記脆性材料基板との移動が、前記スクライビングポイントの稜線が伸びる方向で行われることを特徴とするスクライブ方法。
  10. 前記スクライビングポイントの前記脆性材料基板への接触部となる位置を、前記稜線に沿って変えていくことを特徴とする請求項9に記載のスクライブ方法。
  11. 前記スクライビングポイントの前記脆性材料基板への接触部となる位置を、前記スクライブラインを形成しながら、前記稜線に沿って変えていくことを特徴とする請求項9に記載のスクライブ方法。
  12. 前記スクライビングポイントの前記稜線に溝が形成されており、
    前記脆性材料基板の縁よりも内側で、前記溝を前記脆性材料基板の表面に押し当て、この位置から前記スクライブラインを形成していくこと特徴とする請求項9から11の何れか1項に記載のスクライブ方法。
  13. 脆性材料基板に対してスクライビングポイントを相対的に移動させることにより、前記脆性材料基板の表面にスクライブラインを形成する際に用いるスクライビングツールであって、
    前記スクライビングポイントは、円弧状に伸びる稜線と、前記稜線の両側に伸びる傾斜面とからなるとともに、
    前記スクライビングポイントは、円板状部材の円周部に形成されており、
    前記スクライビングツールは、前記円板状部材を固定したものであることを特徴とするスクライビングツール。
  14. 脆性材料基板に対してスクライビングポイントを相対的に移動させることにより、前記脆性材料基板の表面にスクライブラインを形成する際に用いるスクライビングツールであって、
    前記スクライビングポイントは、円弧状に伸びる稜線と、前記稜線の両側に伸びる傾斜面とからなるとともに、
    前記スクライビングポイントは、角板状部材の角部に形成されており、
    前記スクライビングツールは、前記角板状部材からなることを特徴とするスクライビングツール。
  15. 前記スクライビングポイントの前記稜線に溝が形成されていることを特徴とする請求項13また14の何れか1項に記載のスクライビングツール。
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