JP2015204083A - 静電容量式3次元センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】スペーサの材質及び形成方法の自由度を大きくでき、低コストである静電容量式3次元センサを提供する。【解決手段】本発明の静電容量式3次元センサ1は、XY方向の位置を検出するシート状のXY方向位置検出用電極体60と、Z方向の位置を検出するシート状のZ方向位置検出用電極体20とを具備し、XY方向位置検出用電極体60は、XY方向の位置を検出するための一対の導電膜72,82を備え、Z方向位置検出用電極体20は、Z方向の位置を検出するための導電膜22を備え、XY方向位置検出用電極体60とZ方向位置検出用電極体20との間に、弾性変形不能な複数のスペーサ50と、厚さを1cmとした際のショアA硬度が85以下の弾性変形層30とが形成され、複数のスペーサ50と弾性変形層30とが互いに対向している。【選択図】図1

Description

本発明は、3次元の位置を検出する静電容量式3次元センサに関する。
ノート型パーソナルコンピュータ等の電子機器においては、モニタに表示されたポインタを移動させる手段としてタッチパッドを備えることがあり、タッチパッドとしては、静電容量式センサを用いることがある。
従来、タッチパッドとして使用される静電容量式センサは、2次元方向(X方向及びY方向)の静電容量の変化を検出するものであったが、近年では、3次元方向の(X方向、Y方向及びZ方向)の静電容量の変化を検出するものも検討されている(特許文献1)。
3次元方向の静電容量を変化させる静電容量式3次元センサとしては、表側に配置された、XY方向の位置を検出するシート状のXY方向位置検出用電極体と、Z方向の位置を検出するシート状のZ方向位置検出用電極体と、これらの間に複数設けられた弾性変形可能なドット状のスペーサとを備えるものが知られている(特許文献2)。
特許文献2に記載の静電容量式3次元センサでは、使用者の指やスタイラスペンがXY方向位置検出用電極体を押圧した際に、スペーサが弾性変形し、XY方向位置検出用電極体とZ方向位置検出用電極体との距離が縮まる。その際に変化する静電容量を検出することにより、Z方向の変位を求めることができる。
特許第3681771号公報 国際公開第2013/132736号
しかし、特許文献2に記載の静電容量式3次元センサにおいて、微小なスペーサを作製するためには、その材質が実質的にシリコーンゴムに限定され、また、形成方法も金型成形に限定される。そのため、スペーサの材質及び形成方法の自由度が小さく、高コストであった。
本発明は、スペーサの材質及び形成方法の自由度を大きくでき、低コストである静電容量式3次元センサを提供することを目的とする。
本発明の静電容量式3次元センサは、XY方向の位置を検出するシート状のXY方向位置検出用電極体と、Z方向の位置を検出するシート状のZ方向位置検出用電極体とを具備し、前記XY方向位置検出用電極体は、XY方向の位置を検出するための一対の導電膜を備え、前記Z方向位置検出用電極体は、Z方向の位置を検出するための導電膜を備えた静電容量式3次元センサであって、
前記XY方向位置検出用電極体と前記Z方向位置検出用電極体との間に、弾性変形不能な複数のスペーサと、厚さを1cmとした際のショアA硬度が85以下の弾性変形層とが形成され、前記複数のスペーサと前記弾性変形層とが互いに対向している。
本発明の静電容量式3次元センサにおいては、前記複数のスペーサと前記弾性変形層との間に、前記スペーサを接着するスペーサ接着層を備えたことが好ましい。
本発明の静電容量式3次元センサにおいては、各スペーサの高さが30〜150μmであることが好ましい。
本発明の静電容量式3次元センサは、スペーサの材質及び作製方法の自由度を大きくでき、低コストである。
本発明の静電容量式3次元センサの第1実施形態を示す部分断面図である。 第1実施形態におけるZ方向位置検出用電極体を示す平面図である。 第1実施形態で使用されるXY方向位置検出用電極体を構成する一方の電極シートを示す平面図である。 第1実施形態で使用されるXY方向位置検出用電極体を構成する他方の電極シートを示す平面図である。 本発明の静電容量式3次元センサの第2実施形態を示す部分断面図である。 本発明の静電容量式3次元センサの第3実施形態を示す部分断面図である。 本発明の静電容量式3次元センサの第4実施形態を示す部分断面図である。 本発明の静電容量式3次元センサの第5実施形態を示す部分断面図である。 本発明の静電容量式3次元センサの第6実施形態を示す部分断面図である。 参考実験における、荷重に対する弾性変形層の変位量を示すグラフである。
<第1実施形態>
本発明の静電容量式3次元センサ(以下、「3次元センサ」と略す。)の第1実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ1は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、弾性変形層30と、スペーサ接着層40と、スペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態の3次元センサ1では、指又はスタイラスペンを接触させる入力領域が矩形状にされている。本明細書では、入力領域の長手方向をX方向、入力領域の短手方向をY方向、X方向及びY方向に対して垂直な方向をZ方向とする。
また、本発明の3次元センサ1においては、保護層90に指又はスタイラスペンが接触し、保護層90側を「表側」又は「前面側」という。また、支持板10側を「裏側」又は「裏面側」という。
(支持板)
支持板10は、Z方向位置検出用電極体20が貼合されて支持され、Z方向位置検出用電極体20の撓みを防ぐ板である。具体的には、厚さが100μm以上、好ましくは200μm以上、より好ましくは500μm以上の板である。支持板10の材質に特に制限はなく、例えば、金属、樹脂、セラミックス、ガラスのいずれであってもよい。
(Z方向位置検出用電極体)
Z方向位置検出用電極体20は、Z方向の位置を検出する際に使用される電極体であって、支持板10の表側の面10aに設けられている。
本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体20は、基材シート21と、基材シート21の表側の面21a(第1面21a)に形成されたパターン状の導電膜22と、導電膜22を被覆する絶縁膜23とを有する電極シートである。
本発明において、「導電」とは、電気抵抗値が1MΩ未満であることを意味し、「絶縁」とは、電気抵抗値が1MΩ以上、好ましくは10MΩ以上のことである。
基材シート21としては、プラスチックフィルム、ガラス板を使用することができる。プラスチックフィルムを構成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、トリアセチルセルロース、環状ポリオレフィン、アクリル樹脂等を使用することができる。これらの中でも、耐熱性及び寸法安定性が高く、低コストであることから、ポリエチレンテレフタレート又はポリカーボネートが好ましい。
基材シート21の厚さは25〜75μmであることが好ましい。基材シート21の厚さが前記下限値以上であれば、加工時に折れにくく、前記上限値以下であれば、3次元センサ1を容易に薄型化できる。
導電膜22は、導電性ペーストにより形成された膜、導電性高分子を含む膜、金属ナノワイヤーを含む膜、カーボンを含む膜、金属蒸着法によって形成された金属蒸着膜等が挙げられる。
導電性ペーストとしては、銀ペースト、銅ペースト、金ペースト等が挙げられる。
導電性高分子としては、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン等が挙げられる。
金属ナノワイヤーとしては、銀ナノワイヤー、金ナノワイヤー等が挙げられる。
カーボンとしては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等が挙げられる。
金属蒸着膜を形成する金属としては、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛、金等を使用することができる。これらの中でも、電気抵抗が低く、低コストであることから、銅が好ましい。
金属蒸着法では、薄い金属膜を容易に形成できる。金属蒸着法としては特に制限されず、例えば、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、などが挙げられる。これらの中でも、成膜スピードが速く、低コストであることから、真空蒸着法が好ましい。
導電膜22の表面には、プラズマ処理、紫外線照射処理、コロナ処理、エキシマ光処理等の各種表面処理が施されてもよい。導電膜22に表面処理が施されていると、絶縁膜23との密着性が向上し、接触抵抗が低くなる。
導電膜22の厚さは、導電性ペーストにより形成された膜の場合には、1〜25μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましい。
導電膜22の厚さは、導電性高分子を含む膜の場合には、0.1〜5.0μmであることが好ましく、0.1〜2.0μmであることがより好ましい。
導電膜22の厚さは、金属ナノワイヤーを含む膜の場合には、20〜1000nmであることが好ましく、50〜300nmであることがより好ましい。
導電膜22の厚さは、カーボンを含む膜の場合には、0.01〜25μmであることが好ましく、0.1〜15μmであることがより好ましい。
導電膜22の厚さは、金属蒸着膜の場合には、0.01〜1.0μmであることが好ましく、0.05〜0.3μmであることがより好ましい。
導電膜22の厚さが前記下限値未満であると、ピンホールが形成して断線するおそれがあり、前記上限値を超えると、薄型化が困難になる。
本実施形態における導電膜22のパターンは、図2に示すように、X方向に沿って形成された幅一定の帯状のX方向電極部22aを複数有するパターンである。
X方向電極部22aの幅は0.1〜2mmであることが好ましく、0.2〜1mmであることがより好ましい。X方向電極部22aの幅が前記下限値以上であれば、断線を防止でき、前記上限値以下であれば、位置検出精度を向上させることができる。
隣接するX方向電極部22a,22a同士の間隔は1〜5mmであることが好ましく、1.5〜3mmであることがより好ましい。隣接するX方向電極部22a,22a同士の間隔が、前記上限値以下であれば、3次元センサ1の位置検出精度を向上させることができる。しかし、隣接するX方向電極部22a,22a同士の間隔を前記下限値未満にすることは困難である。
絶縁膜23は絶縁性樹脂の膜である。絶縁膜23によって弾性変形層30の密着性を向上させることができ、また、導電膜22の劣化(酸化、腐食)を防止することができる。
絶縁性樹脂としては、熱硬化型樹脂、可視光線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂が使用されるが、硬化時の熱収縮が小さい点では、紫外線硬化型樹脂が好ましい。
絶縁膜23は絶縁性を確保できる範囲で薄いことが好ましい。絶縁膜23の形成にスクリーン印刷を適用した場合には、ピンホール形成防止の点から、厚さを5μm以上とすることが好ましい。絶縁膜23の形成にインクジェット印刷を適用した場合には、ピンホール形成防止の点から、厚さを0.5μm以上とすることが好ましい。
また、Z方向位置検出用電極体20は、引き回し配線24と、外部接続用端子25とを有する(図2参照)。
引き回し配線24は、各X方向電極部22aと外部接続用端子25とを接続するための配線である。
引き回し配線24の幅は20〜100μmであることが好ましく、20〜50μmであることがより好ましい。引き回し配線24の幅が前記下限値以上であれば、引き回し配線の断線を防止でき、前記上限値以下であれば、引き回し配線24に使用する材料を削減できるため、低コスト化できる。
隣接する引き回し配線24,24同士の間隔は20〜100μmであることが好ましく、20〜50μmであることがより好ましい。隣接する引き回し配線24,24同士の間隔が、前記上限値以下であれば、3次元センサ1を容易に小型化できる。しかし、隣接する引き回し配線24,24同士の間隔を前記下限値未満にすることは困難である。
外部接続用端子25は、外部の回路に接続するための端子であり、導電材料からなる。本実施形態における外部接続用端子25は、矩形状の導電部となっている。
(弾性変形層)
弾性変形層30は、その表面が押圧された際に弾性変形可能な層であり、厚さを1cmとして測定した際のショアA硬度が85以下の層である。ただし、軟らかすぎると、弾性変形後の回復が遅くなるため、弾性変形層30のショアA硬度は30以上であることが好ましい。
本実施形態では、弾性変形層30は、Z方向位置検出用電極体20の絶縁膜23の表面に形成されている。
弾性変形層30の具体例としては、ポリウレタン層、シリコーン層、ゴム層、エラストマー層、発泡材料層等が挙げられる。充分な弾性を有し、低コストである点では、ポリウレタン層が好ましい。
また、弾性変形層30を形成する材料は、熱硬化性でもよいし、熱可塑性でもよい。
弾性変形層30の厚さは、押圧時のXY方向位置検出用電極体20のZ方向変位量に応じて決められる。例えば、Z方向変位量が10μmの場合には、弾性変形層30の厚さは20〜200μmであることが好ましく、20〜100μmであることがより好ましい。弾性変形層30の厚さが前記下限値以上であれば、保護層90を押圧した際にXY方向位置検出用電極体60を充分に変形させることができ、前記上限値以下であれば、容易に形成できる。
(スペーサ接着層)
スペーサ接着層40は、スペーサ50を接着する層である。本実施形態では、スペーサ接着層40は、弾性変形層30の表面に形成されている。
スペーサ接着層40としては、具体的には、塗工により形成された粘着剤層、塗工により形成された接着剤層、ホットメルト系接着剤層、両面粘着テープ等が挙げられる。
スペーサ接着層40の厚さは5〜50μmであることが好ましく、5〜25μmであることがより好ましい。スペーサ接着層40の厚さが前記下限値以上であれば、スペーサ50を充分に接着できる。スペーサ接着層40の厚さが、前記上限値を超えると、隣接するスペーサ50,50の間にスペーサ接着層40が入り込んで、弾性変形層30の機能を減じるおそれがある。
(スペーサ)
スペーサ50は、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間に隙間が形成されるように複数設けられている。本実施形態におけるスペーサ50は半球のドット状で、その球面がスペーサ接着層40に接着されている。スペーサ50が半球のドット状であると、押圧時に弾性変形層30を容易に変形でき、弾性変形層30の破壊を防止できる。
Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との間にスペーサ50を配置することによって、保護層90を押圧していないときには、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60とを容易に一定間隔にできる。保護層90を押圧したときには、弾性変形層30を変形させることができ、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60との距離を容易に縮めることができる。
スペーサ50は、弾性変形不能であり、厚さを1cmとして測定した際のショアA硬度が85を超える硬度とされる。スペーサ50は、ショアAでは硬度測定不能で、ショアDで硬度の測定が可能になる硬さのものが好ましい。具体的には、スペーサ50は、活性エネルギー線硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂)の硬化物、熱硬化性樹脂の硬化物、熱可塑性樹脂等が挙げられる。スペーサ50の高さを容易に確保でき、硬化時に溶剤の揮発がない点では、活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物が好ましい。
スペーサ50の高さは30〜150μmであることが好ましく、30〜100μmであることがより好ましい。スペーサ50の高さが前記下限値以上であれば、押圧時にXY方向位置検出用電極体60がより撓みやすくなって充分な変位量を確保でき、前記上限値以下であれば、容易に形成できる。
スペーサ50は規則的に配置され、例えば、60度千鳥状、角千鳥状、並列状、格子状に配列される。
(XY方向位置検出用電極体)
XY方向位置検出用電極体60は、X方向及びY方向の位置を検出する際に使用される電極体であって、スペーサ50よりも表側に設けられている。本実施形態で使用されるXY方向位置検出用電極体60は、一対の電極シート70,80が積層された積層シートである。一対の電極シート70,80は接着層によって接着されている。
電極シート70は、基材シート71と、基材シート71の表側の面71a(第1面71a)に形成されたパターン状の導電膜72と、導電膜72を被覆する絶縁膜73とを有する。
基材シート71としては、基材シート21と同様のものを使用することができる。ただし、基材シート21と同一のものとする必要はない。
導電膜72としては、導電膜22と同様のものを使用することができる。ただし、導電膜22と同一のものとする必要はない。
絶縁膜73としては、絶縁膜23と同様のものを使用することができる。ただし、絶縁膜23と同一のものとする必要はない。
本実施形態における導電膜72のパターンは、図3に示すように、Y方向に沿って形成された帯状のY方向電極部72aを複数有するパターンである。
Y方向電極部72aの幅は2〜7mmであることが好ましく、3〜5mmであることがより好ましい。Y方向電極部72aの幅が前記下限値以上であれば、断線を防止でき、前記上限値以下であれば、位置検出精度を向上させることができる。
隣接するY方向電極部72a,72a同士の間隔は0.05〜2mmであることが好ましく、0.1〜1mmであることがより好ましい。隣接するY方向電極部72a,72a同士の間隔が、前記上限値以下であれば、3次元センサ1を容易に小型化できる。しかし、隣接するY方向電極部72a,72a同士の間隔を前記下限値未満にすることは困難である。
電極シート70は、引き回し配線74と、外部接続用端子75とを有する(図3参照)。引き回し配線74は、各Y方向電極部72aと外部接続用端子75とを接続するための配線である。引き回し配線74の好ましい幅や間隔は、上記の引き回し配線24と同様である。
引き回し配線74及び外部接続用端子75の形成方法としては、基材シート71の表側の面に導電性ペーストをスクリーン印刷した後、加熱して硬化させる方法が挙げられる。
本実施形態における電極シート80は、電極シート70の表側の面70aに、接着層61によって貼合されている。また、本実施形態における電極シート80は、基材シート81と、基材シート81の表側の面81a(第1面81a)に形成されたパターン状の導電膜82と、導電膜82を被覆する絶縁膜83とを有する。
基材シート81としては、基材シート21と同様のものを使用することができる。ただし、基材シート21と同一のものとする必要はない。
導電膜82としては、導電膜22と同様のものを使用することができる。ただし、導電膜22と同一のものとする必要はない。
絶縁膜83としては、絶縁膜23と同様のものを使用することができる。ただし、絶縁膜23と同一のものとする必要はない。
本実施形態における導電膜82のパターンは、導電膜22のパターンと同一であり、図4に示すように、X方向に沿って形成された帯状のX方向電極部82aを複数有するパターンである。
本発明において、導電膜82のパターンは、導電膜22のパターンと同一である必要はない。同一でない場合、導電膜22,82の幅は0.05〜2.0mmの範囲内であることが好ましく、0.05〜1.0mmであることがより好ましい。
電極シート80は、引き回し配線84と、外部接続用端子85とを有する(図4参照)。引き回し配線84は、各X方向電極部82aと外部接続用端子85とを接続するための配線である。引き回し配線84の好ましい幅や間隔は、上記の引き回し配線24と同様である。
引き回し配線84及び外部接続用端子85の形成方法としては、基材シート81の表側の面に導電性ペーストをスクリーン印刷した後、加熱して硬化させる方法が挙げられる。
なお、外部接続用端子25,75,85は、互いに重ならないように配置されている。
(保護層)
保護層90は、XY方向位置検出用電極体60の表側の面60aに形成され、XY方向位置検出用電極体60を保護する層である。本実施形態では、保護層90は、両面粘着テープ91によって、XY方向位置検出用電極体60に貼合されている。
保護層90は絶縁性樹脂や絶縁性弾性ガラスからなる。絶縁性樹脂としては、絶縁性の熱可塑性樹脂、絶縁性の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂が使用される。保護層は、必要に応じて加飾されても構わない。
保護層90の厚さは25〜1000μmであることが好ましい。保護層90の厚さが前記下限値以上であれば、XY方向位置検出用電極体60を充分に保護でき、前記上限値以下であれば、押圧時に容易に撓ませることができる。
(製造方法)
上記3次元センサ1の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程とXY方向位置検出用電極体作製工程とスペーサ形成工程と弾性変形層形成工程とスペーサ接着層形成工程と接着工程と保護層貼合工程と支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
[Z方向位置検出用電極体作製工程]
本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程は、基材シート21の第1面21aにX方向電極部22aと引き回し配線24と外部接続用端子25とを形成し、これらの上に絶縁膜23を形成して、Z方向位置検出用電極体20を得る工程である。
X方向電極部22a(パターン状の導電膜22)の形成方法としては、基材シート21の表側の面21a(第1面21a)の少なくとも一部に、パターンのない導電膜を形成した後、その導電膜を所定のパターンとなるようにエッチングする方法が挙げられる。
エッチング方法としては、ケミカルエッチング法(ウェットエッチング法)やレーザーエッチング、アルゴンプラズマや酸素プラズマを利用したプラズマエッチング、イオンビームエッチング等のドライエッチング法が適用できる。これらの中でも、X方向電極部22aを微細に形成できる点からレーザーエッチングが好ましい。
引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法としては、基材シート21の第1面21aに導電性ペーストをスクリーン印刷した後、加熱して硬化させる方法が挙げられる。
絶縁膜23の形成方法としては、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の各種印刷方法を適用することができる。
絶縁膜23を形成した後には、Z方向位置検出用電極体20を所定の形状にするために周縁をトリミングしてもよい。
[XY方向位置検出用電極体作製工程]
XY方向位置検出用電極体作製工程は、電極シート70と電極シート80とを作製した後、これら電極シート70,80を貼合する工程である。
電極シート70は、基材シート71の第1面71aにY方向電極部72aと引き回し配線74と外部接続用端子75とを形成し、これらの上に絶縁膜73を形成することにより得る。
電極シート80は、基材シート81の第1面81aにX方向電極部82aと引き回し配線84と外部接続用端子85とを形成し、これらの上に絶縁膜83を形成することにより得る。
Y方向電極部72a及びX方向電極部82aの形成方法は、Z方向位置検出用電極体20のX方向電極部22aの形成方法と同様である。
引き回し配線74,84及び外部接続用端子75,85の形成方法は、Z方向位置検出用電極体20の引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法と同様である。
絶縁膜73,83を形成した後には、電極シート70,80を所定の形状にするために周縁をトリミングしてもよい。
電極シート70と電極シート80の貼合では、電極シート70の表面と電極シート80の裏面とを貼合する。具体的には、電極シート70の絶縁膜73と電極シート80の基材シート81とを貼合する。
電極シート70と電極シート80の貼合方法としては、粘着剤、接着剤、両面粘着テープからなる接着層61を用いて貼合する方法が挙げられる。貼合の際には、加圧してもよいし、その加圧の際には加熱してもよい。
[スペーサ形成工程]
本実施形態におけるスペーサ形成工程は、XY方向位置検出用電極体60の裏面にスペーサ50を形成する工程である。
具体的に、スペーサ形成工程では、XY方向位置検出用電極体60を構成する電極シート70の基材シート71の露出面にスペーサ50をドット状に形成する。スペーサ50の形成方法としては特に制限されず、例えば、スクリーン印刷、インクジェット印刷、インプリント等を適用することができる。
具体的に、スペーサ50を活性エネルギー線硬化性樹脂のスクリーン印刷により形成する場合には、基材シートの露出面に、活性エネルギー線硬化性樹脂を含むインクをスクリーン印刷し、次いで、活性エネルギー線を照射し、硬化させてスペーサ50を形成する。
[弾性変形層形成工程]
本実施形態における弾性変形層形成工程は、Z方向位置検出用電極体20の表面の全面に弾性変形層30を形成する工程である。
具体的に、弾性変形層形成工程では、Z方向位置検出用電極体20を構成する絶縁膜23の露出面の全面に弾性変形層30を形成する。弾性変形層30の形成方法としては特に制限されず、例えば、各種印刷法、各種塗工法を適用することができる。
[スペーサ接着層形成工程]
本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程は、弾性変形層30の表面の全面にスペーサ接着層40を形成する工程である。
具体的に、スペーサ接着層40をホットメルト系接着剤で構成する場合には、スペーサ接着層形成工程では、溶融させたホットメルト系接着剤を弾性変形層30の表面の全面に塗工又は印刷し、冷却して、スペーサ接着層40を形成する。
スペーサ接着層40を粘着剤又は接着剤で構成する場合には、スペーサ接着層形成工程では、粘着剤の溶液又は接着剤の溶液を弾性変形層30の表面の全面に塗工又は印刷し、乾燥させて、スペーサ接着層40を形成する。
スペーサ接着層40を両面粘着テープで構成する場合には、スペーサ接着層形成工程では、両面粘着テープを弾性変形層30の表面の全面に貼合して、スペーサ接着層40を形成する。
[接着工程]
本実施形態における接着工程は、スペーサ50が設けられたXY方向位置検出用電極体60と、弾性変形層30及びスペーサ接着層40が設けられたZ方向位置検出用電極体20とを接着して接着積層体を形成する工程である。
具体的に、接着工程では、スペーサ接着層40とスペーサ50とを押し当てて接着する。接着の際には、必要に応じて加圧して圧着させてもよいし、加熱してもよい。
また、圧着の前には、スペーサ接着層40及びスペーサ50を表面処理して接着性を向上させてもよい。
また、圧着の前には、スペーサ接着層40を溶剤により溶解させても構わない。
[保護層貼合工程]
保護層貼合工程は、上記接着積層体に保護層を貼合する工程である。
具体的に、保護層貼合工程では、上記接着積層体を構成するXY方向位置検出用電極体60の絶縁膜83に保護層90を、両面粘着テープ91を用いて貼合する。
[支持板貼合工程]
支持板貼合工程は、上記接着積層体に支持板を貼合する工程である。
具体的に、支持板貼合工程では、上記接着積層体を構成するZ方向位置検出用電極体20の基材シート21に支持板10を、両面粘着テープ11を用いて貼合する。これにより、3次元センサ1を得る。
(使用方法)
上記3次元センサ1を、ノート型パーソナルコンピュータの静電容量式タッチパッドとして用いた使用例について説明する。
パーソナルコンピュータの使用者は、モニタに表示されたポインタのX方向の位置及びY方向の位置を移動させるために、保護層90の表面に沿って指を動かす。その際、3次元センサ1では、XY方向位置検出用電極体60を利用し、入力領域における指のX方向の位置及びY方向の位置を検出する。具体的には、導電膜72,82を利用し、X方向における静電容量の変化、Y方向における静電容量の変化を検出することによって、X方向及びY方向の指の位置を求める。
また、使用者は、ポインタのX方向の位置及びY方向の位置を、目的の処理を実行するための選択領域に移動させた後、指で3次元センサ1の入力領域内を押圧して決定する。このとき、XY方向位置検出用電極体60及び保護層90は撓み、その撓みによってスペーサ50が、スペーサ接着層40を介して弾性変形層30を押圧して変形させる。そのため、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60の電極シート70との距離が短くなる。その際の、導電膜22と導電膜72との間の静電容量の変化、すなわちZ方向の静電容量の変化を検出し、その静電容量の変化から押圧量を求める。そして、その押圧量に応じた処理を実行する。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ1では、弾性変形層30を備えるため、スペーサ50の材質及び形成方法の自由度が大きくなり、例えば、印刷によってもスペーサ50を形成でき、金型成形が不要になる。したがって、3次元センサ1は低コストになる。
また、金型成形を適用した場合には、スペーサをシート状にするため、3次元センサを製造する際の部品が多くなるが、本実施形態では、スペーサのシートは不要であり、部品点数を少なくできる。
また、本実施形態の3次元センサ1は、スペーサ接着層40を備えるため、弾性変形層30自体が接着性を有する必要がなくなる。そのため、弾性変形層30の材質の自由度が大きくなる。
<第2実施形態>
本発明の3次元センサの第2実施形態について説明する。
図5に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ2は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、弾性変形層30と、スペーサ接着層40と、スペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態は、弾性変形層30、スペーサ接着層40及びスペーサ50の配置が異なる以外は第1実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態では、Z方向位置検出用電極体20の絶縁膜23にスペーサ50が取り付けられ、XY方向位置検出用電極体60の基材シート71の裏側に弾性変形層30が形成され、弾性変形層30の裏側にスペーサ接着層40が形成されている。
本実施形態におけるスペーサ50の向きは、第1実施形態と反対であるが、スペーサ50がスペーサ接着層40に接着する点は、第1実施形態と同様である。
本実施形態の3次元センサ2では、指で3次元センサ2の入力領域内を押圧したとき、XY方向位置検出用電極体60及び保護層90は撓み、その撓みによって弾性変形層30はスペーサ50に向って押し付けられる。これにより、スペーサ50が、スペーサ接着層40を介して弾性変形層30を押圧して変形させる。そのため、Z方向位置検出用電極体20とXY方向位置検出用電極体60の電極シート70との距離が短くなる。その際の、導電膜22と導電膜72との間の静電容量の変化、すなわちZ方向の静電容量の変化を検出し、その静電容量の変化から押圧量を求める。
(製造方法)
上記3次元センサ2の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程とXY方向位置検出用電極体作製工程とスペーサ形成工程と弾性変形層形成工程とスペーサ接着層形成工程と接着工程と保護層貼合工程と支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
ただし、本実施形態におけるスペーサ形成工程と弾性変形層形成工程とスペーサ接着層形成工程と接着工程は、第1実施形態におけるスペーサ形成工程と弾性変形層形成工程とスペーサ接着層形成工程と接着工程とは異なる。
[スペーサ形成工程]
本実施形態におけるスペーサ形成工程は、Z方向位置検出用電極体20の表面にスペーサ50を形成する工程である。
具体的に、スペーサ形成工程では、Z方向位置検出用電極体20を構成する絶縁膜23の露出面にスペーサ50をドット状に形成する。スペーサ50の形成方法は第1実施形態におけるスペーサ50の形成方法と同様である。
[弾性変形層形成工程]
本実施形態における弾性変形層形成工程は、XY方向位置検出用電極体60の裏面の全面に弾性変形層30を形成する工程である。
具体的に、弾性変形層形成工程では、XY方向位置検出用電極体60を構成する電極シート70の基材シート71の裏面の全面に弾性変形層30を形成する。弾性変形層30の形成方法は第1実施形態における弾性変形層30の形成方法と同様である。
[スペーサ接着層形成工程]
本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程は、弾性変形層30の裏面の全面にスペーサ接着層40を形成する工程である。
スペーサ接着層40の形成方法は、弾性変形層30の表面を裏面に変更する以外は、第1実施形態におけるスペーサ接着層40の形成方法と同様である。
[接着工程]
接着工程は、弾性変形層30及びスペーサ接着層40が設けられたXY方向位置検出用電極体60と、スペーサ50が設けられたZ方向位置検出用電極体20とを接着して接着積層体を形成する工程である。具体的な接着方法は、第1実施形態における接着方法と同様である。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ2も、第1実施形態と同様に、弾性変形層30を備えるため、スペーサ50の材質及び形成方法の自由度が大きくなり、低コストになる。
また、本実施形態の3次元センサ2も、スペーサ接着層40を備えるため、弾性変形層30の材質の自由度が大きくなる。
<第3実施形態>
本発明の3次元センサの第3実施形態について説明する。
図6に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ3は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、弾性変形層30と、スペーサ接着層40と、スペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態は、スペーサ接着層40がパターン状に形成されている以外は第1実施形態と同様である。
スペーサ接着層40のパターンとしては、スペーサ50に対向する位置にスペーサ接着層40が形成されていれば特に制限されず、ドット状、格子状等が挙げられる。
(製造方法)
上記3次元センサ3の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程とXY方向位置検出用電極体作製工程とスペーサ形成工程と弾性変形層形成工程とスペーサ接着層形成工程と接着工程と保護層貼合工程と支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
ただし、本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程は、第1実施形態におけるスペーサ接着層形成工程とは異なる。
[スペーサ接着層形成工程]
本実施形態におけるスペーサ接着層形成工程は、弾性変形層30の表面の一部にスペーサ接着層40をパターン状に形成する工程である。弾性変形層30の表面において、スペーサ接着層40を形成する位置は、スペーサ50と対応する位置である。
スペーサ接着層40の形成方法は、弾性変形層30の表面の全面を弾性変形層30の表面の一部に変更する以外は、第1実施形態におけるスペーサ接着層40の形成方法と同様である。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ3も、第1実施形態と同様に、弾性変形層30を備えるため、スペーサ50の材質及び形成方法の自由度が大きくなり、低コストになる。
また、本実施形態の3次元センサ3も、スペーサ接着層40を備えるため、弾性変形層30の材質の自由度が大きくなる。
本実施形態の3次元センサ3では、スペーサ接着層40がパターン状に複数形成されているため、隣接するスペーサ接着層40,40の間に空間が形成される。スペーサ50によって弾性変形層30が押圧されたときには、弾性変形層30の変形によって押し出された部分を、その空間に逃がすことができる。したがって、スペーサ接着層40が弾性変形層30の変形を阻害することを防止でき、その結果、3次元センサ3の操作性を向上させることができる。
<第4実施形態>
本発明の3次元センサの第4実施形態について説明する。
図7に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ4は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、弾性変形層30と、スペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態は、スペーサ接着層を備えず、スペーサ50が弾性変形層30に直接接着する以外は第1実施形態と同様である。
(製造方法)
上記3次元センサ4の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程とXY方向位置検出用電極体作製工程とスペーサ形成工程と弾性変形層形成工程と接着工程と保護層貼合工程と支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
本実施形態における製造方法では、スペーサ接着層形成工程を有さない。そのため、本実施形態における接着工程は、第1実施形態における接着工程とは異なる。
[接着工程]
本実施形態における接着工程は、スペーサ50が設けられたXY方向位置検出用電極体60と、弾性変形層30が設けられたZ方向位置検出用電極体20とを接着して接着積層体を形成する工程である。
具体的に、接着工程では、弾性変形層30にスペーサ50を押し当てて接着する。接着の際には、必要に応じて加圧して圧着させてもよいし、加熱してもよい。
また、圧着の前には、弾性変形層30及びスペーサ50を表面処理して接着性を向上させてもよい。
弾性変形層30が硬化性の材料から形成される場合には、弾性変形層形成工程では未硬化の状態のままとし、接着工程での加熱することにより、スペーサ50を接着させると同時に弾性変形層30を硬化させてもよい。
また、接着工程の際に加熱することにより弾性変形層30を溶融させてスペーサ50を接着してもよい。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ4も、第1実施形態と同様に、弾性変形層30を備えるため、スペーサ50の材質及び形成方法の自由度が大きくなり、低コストになる。
(変形例)
なお、第4実施形態においては、Z方向位置検出用電極体20の絶縁膜23にスペーサ50を取り付け、XY方向位置検出用電極体60の基材シート71の裏側に弾性変形層30を形成しても構わない。
<第5実施形態>
本発明の3次元センサの第5実施形態について説明する。
図8に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ5は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、弾性変形層30と、スペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態は、スペーサ接着層を備えず、スペーサ50が弾性変形層30に直接接着すると共に、弾性変形層30がパターニングされて複数形成されている以外は第1実施形態と同様である。
(製造方法)
上記3次元センサ5の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程とXY方向位置検出用電極体作製工程とスペーサ形成工程と弾性変形層形成工程と接着工程と保護層貼合工程と支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
本実施形態における弾性変形層形成工程は、第4実施形態における弾性変形層形成工程とは異なる。
[弾性変形層形成工程]
本実施形態における弾性変形層形成工程は、Z方向位置検出用電極体20の表面の一部に弾性変形層30をパターン状に形成する工程である。
具体的に、弾性変形層形成工程では、Z方向位置検出用電極体20を構成する絶縁膜23の露出面の一部に弾性変形層30をパターン状に形成する。弾性変形層30の形成方法としては、パターニングが可能な各種印刷法を適用することができる。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ5も、第1実施形態と同様に、弾性変形層30を備えるため、スペーサ50の材質及び形成方法の自由度が大きくなり、低コストになる。
本実施形態の3次元センサ5では、弾性変形層30がパターニングされているため、隣接する弾性変形層30,30の間に空間が形成される。スペーサ50によって弾性変形層30が押圧されたときには、弾性変形層30の変形によって押し出された部分を、その空間に逃がすことができる。したがって、弾性変形層30を円滑に変形させることができ、その結果、3次元センサ5の操作性を向上させることができる。
<第6実施形態>
本発明の3次元センサの第6実施形態について説明する。
図9に、本実施形態の3次元センサを示す。本実施形態の3次元センサ6は、支持板10と、Z方向位置検出用電極体20と、弾性変形層30と、スペーサ50と、XY方向位置検出用電極体60と、保護層90とを備える。
本実施形態は、弾性変形層30がZ方向位置検出用電極体20の絶縁膜23の代わりに形成され、スペーサ接着層が省略されている以外は第1実施形態と同様である。
(製造方法)
上記3次元センサ6の製造方法としては、Z方向位置検出用電極体作製工程とXY方向位置検出用電極体作製工程とスペーサ形成工程と弾性変形層形成工程と接着工程と保護層貼合工程と支持板貼合工程とを有する方法が挙げられる。
本実施形態における製造方法では、スペーサ接着層形成工程を有さない。本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程と弾性変形層形成工程と接着工程は、第1実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程と弾性変形層形成工程と接着工程は異なる。
[Z方向位置検出用電極体作製工程]
本実施形態におけるZ方向位置検出用電極体作製工程は、基材シート21の第1面21aにX方向電極部22aと引き回し配線24と外部接続用端子25とを形成して、Z方向位置検出用電極体20を得る工程である。
X方向電極部22aの形成方法、引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法は、第1実施形態におけるX方向電極部22aの形成方法、引き回し配線24及び外部接続用端子25の形成方法と同様である。
[弾性変形層形成工程]
本実施形態における弾性変形層形成工程は、Z方向位置検出用電極体20の上に弾性変形層30を形成する工程である。
具体的に、弾性変形層形成工程では、Z方向位置検出用電極体20の基材シート21、X方向電極部22a、引き回し配線24及び外部接続用端子25の上の全面に弾性変形層30を形成する。本実施形態における弾性変形層30の形成方法は第1実施形態における弾性変形層30の形成方法と同様である。
[接着工程]
本実施形態における接着工程は、スペーサ50が設けられたXY方向位置検出用電極体60と、弾性変形層30が設けられたZ方向位置検出用電極体20とを接着して接着積層体を形成する工程である。本実施形態における接着方法は、第1実施形態における接着方法と同様である。
(作用効果)
本実施形態の3次元センサ6も、第1実施形態と同様に、弾性変形層30を備えるため、スペーサ50の材質及び形成方法の自由度が大きくなり、低コストになる。
本実施形態の3次元センサ6は、簡素化された構成である。
<その他の実施形態>
なお、本発明の3次元センサは、上記実施形態に限定されない。
例えば、X方向電極部及びY方向電極部は、幅が一定である必要はなく、例えば、幅が周期的に変化しても構わないし、幅が太い部分と、それよりも細い部分とが交互に配置されても構わない。
本発明において、スペーサの形状に特に制限はなく、例えば、平面視で正方形状、菱形状、六角形状、楕円形状等であっても構わない。
本発明の3次元センサは、支持板に、Z方向位置検出用電極体、スペーサ接着層及びドットスペーサ、XY方向位置検出用電極体の順で形成されている必要はなく、例えば、支持板に、XY方向位置検出用電極体、スペーサ接着層及びドットスペーサ、Z方向位置検出用電極体の順に形成されてもよい。
また、XY方向位置検出用電極体のX方向電極部とY方向電極部の位置関係に制限はなく、どちらが表側に配置されても構わない。
また、本発明の3次元センサは、支持板及び保護層を備えていなくても構わない。
<参考実験>
本発明者らは、硬度が異なる弾性変形層について、荷重を付加した際の変位量を測定した。
具体的には、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに、スクリーン印刷によってポリウレタンからなる厚さ60μmの弾性変形層を形成した。弾性変形層としては、ショアA硬度で74、57、31のものを形成した。
また、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに、紫外線硬化性樹脂を含むインクをスクリーン印刷して、ドット状のスペーサを形成した。
前記弾性変形層の上に前記スペーサ(厚さ75μm)を載せた後、テンシロン万能材料試験機(株式会社エー・アンド・デイ)を用い、スペーサの上のポリエチレンテレフタレートフィルムに、直径10mmの金属製円筒体を押圧して荷重を付加させた。その際、押圧スピードを0.05mm/分とした。
図10に示すように、弾性変形層を有さない場合には、荷重を付加してもほとんど変形しないが、ショア硬度Aが31、57、74の弾性変形層に荷重を付加した際には充分に変形することがわかった。例えば、荷重2Nでは、弾性変形層を有さない場合の変形量は3μmであるが、弾性変形層を有する場合の変位量は13.5〜20μmであった。
1,2,3,4,5,6 3次元センサ
10 支持板
11 両面粘着テープ
20 Z方向位置検出用電極体
21 基材シート
22 導電膜
22a X方向導電部
23 絶縁膜
24 引き回し配線
25 外部接続用端子
30 弾性変形層
40 スペーサ接着層
50 スペーサ
60 XY方向位置検出用電極体
61 接着層
70 電極シート
71 基材シート
72 導電膜
72a Y方向電極部
73 絶縁膜
74 引き回し配線
75 外部接続用端子
80 電極シート
81 基材シート
82 導電膜
82a X方向電極部
83 絶縁膜
84 引き回し配線
85 外部接続用端子
90 保護層
91 両面粘着テープ

Claims (3)

  1. XY方向の位置を検出するシート状のXY方向位置検出用電極体と、Z方向の位置を検出するシート状のZ方向位置検出用電極体とを具備し、前記XY方向位置検出用電極体は、XY方向の位置を検出するための一対の導電膜を備え、前記Z方向位置検出用電極体は、Z方向の位置を検出するための導電膜を備えた静電容量式3次元センサであって、
    前記XY方向位置検出用電極体と前記Z方向位置検出用電極体との間に、弾性変形不能な複数のスペーサと、厚さを1cmとした際のショアA硬度が85以下の弾性変形層とが形成され、前記複数のスペーサと前記弾性変形層とが互いに対向している、静電容量式3次元センサ。
  2. 前記複数のスペーサと前記弾性変形層との間に、前記スペーサを接着するスペーサ接着層を備えた、請求項1に記載の静電容量式3次元センサ。
  3. 各スペーサの高さが30〜150μmである、請求項1又は2に記載の静電容量式3次元センサ。
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