JP2015203459A - 衝撃エネルギー吸収体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成にも拘わらず、突起部からなる衝撃吸収リブの設定の自由度の拡大を図った衝撃エネルギー吸収体を提供する。
【解決手段】 板状の樹脂材の成形によって形成される衝撃エネルギー吸収体10であって、平面状のベース部11と、前記ベース部11の一方の面から突出し他方の面に反映される凹陥部14を有する突起部12と、を備え、前記突起部12が、前記ベース部11の側に配置される第1側壁12S1と、前記第1側壁12S1と屈曲部BDを介して前記ベース部11と反対側に配置される第2側壁12S2とを有し、前記第2側壁12S2が前記第1側壁12S1よりも前記ベース部11に対する傾斜角度が大きい。
【選択図】図3

Description

本発明は、衝撃エネルギー吸収体に係り、特に、板状の樹脂材の成形によって形成される衝撃エネルギー吸収体に関する。
衝撃エネルギー吸収体は、車両の衝突による外部からの衝撃荷重に伴う衝撃エネルギーを吸収することにより、車両内部の乗員を保護するために用いられ、たとえばドアパネルあるいは天井パネルの内部に設置される。
このような衝撃エネルギー吸収体は、たとえば、衝撃を受ける側に配置される第1壁と、これと中空部を介して間隔を隔てて対向する第2壁と、を有し、第1壁および第2壁のそれぞれを長溝状に窪ませて、その互いの先端面を一体に接合して溶着面とした深溝部と、その互いの先端面を間隔を隔てて対向させた浅溝部と、からなる複数の衝撃吸収リブを有した構成のものが知られている(下記特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に示す衝撃エネルギー吸収体は、その荷重受け面に対して衝撃荷重が正面から作用する場合、密閉中空部内の空気圧が上昇し、それに伴い反発力が上昇し、衝撃荷重に対する衝撃エネルギー吸収体の充分な変形が得られず、所望の衝撃エネルギー吸収特性を得ることが困難であった。
それ故、このような不都合を解消するため、衝撃エネルギー吸収体を単壁中実板状構造とし、その平面部に所定の間隔を隔てる平行な複数の長溝(凹陥部)の形成によって構成される複数の突起部(衝撃吸収リブ)を形成するようにしたものが知られている(下記特許文献2参照)。
しかし、このような衝撃エネルギー吸収体は、狭いスペース内に形成される複数の衝撃吸収リブに、上述のような構成を施すことは、構成を複雑にするとともに、該衝撃吸収リブの設定の自由度が大幅に損なわれてしまうことを免れ得なくなる。
再公表特許 WO2008/105517号公報 特開2012−192794号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成にも拘わらず、突起部からなる衝撃吸収リブの設定の自由度の拡大を図った衝撃エネルギー吸収体を提供することにある。
本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明の衝撃エネルギー吸収体は、板状の樹脂材の成形によって形成される衝撃エネルギー吸収体であって、平面状のベース部と、前記ベース部の一方の面から突出し他方の面に反映される凹陥部を有する突起部と、を備え、前記突起部が、前記ベース部の側に配置される第1側壁と、前記第1側壁と屈曲部を介して前記ベース部と反対側に配置される第2側壁とを有し、前記第2側壁が前記第1側壁よりも前記ベース部に対する傾斜角度が大きいことを特徴とする。
(2)本発明の衝撃エネルギー吸収体は、(1)の構成において、前記第1側壁が前記ベース部の垂線に対して0°より大きく5°以下の傾斜角度を有し、前記第2側壁が前記ベース部の垂線に対して5°より大きく15°以下の傾斜角度を有することを特徴とする。
(3)本発明の衝撃エネルギー吸収体は、(1)または(2)の構成において、前記第1側壁の前記ベース部に対する高さ方向の幅をd、前記第2側壁の前記ベース部に対する高さ方向の幅をeとした場合、d:eが67:33と33:67の範囲にあることを特徴とする。
(4)本発明の衝撃エネルギー吸収体は、(3)の構成において、前記d:eが1:1であることを特徴とする。
このように構成された衝撃エネルギー吸収体は、簡単な構成にも拘わらず、突起部からなる衝撃吸収リブの設定の自由度の拡大を図ることができるようになる。
本発明の衝撃エネルギー吸収体の実施形態1を示す斜視図である。 本発明の衝撃エネルギー吸収体の実施形態1を示す平面図である。 図2のIII−III線における断面図である。 図2のIV−IVにおける断面図である。 図2のV−Vにおける断面図である。 本発明の衝撃エネルギー吸収体の突出部の衝撃による変形の態様を示した断面図である。 本発明の衝撃エネルギー吸収体の特性を示すグラフである。 本発明の特性の比較例として揚げられる衝撃エネルギー吸収体の突出部の構成を示す断面図である。 本発明の衝撃エネルギー吸収体の使用の一態様を示した図である。 本発明の衝撃エネルギー吸収体の成形方法の第1工程を示す断面図である。 本発明の衝撃エネルギー吸収体の成形方法の第2工程を示す断面図である。 本発明の衝撃エネルギー吸収体の成形方法の第3工程を示す断面図である。 本発明の衝撃エネルギー吸収体の成形方法の第4工程を示す断面図である。 本発明の衝撃エネルギー吸収体の成形方法の第5工程を示す断面図である。 本発明の衝撃エネルギー吸収体の実施形態2を示す要部断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
(実施形態1)
図1は、本発明の衝撃エネルギー吸収体の実施形態1を示す斜視図である。また、図2は、図1の衝撃エネルギー吸収体を図中矢視方向Aから観た平面図である。
図1に示す衝撃エネルギー吸収体10は、矩形薄板状の単壁構造の樹脂材を後に説明する成形方法によって一体成形によって形成されるようになっている。衝撃エネルギー吸収体10の材質は、熱可塑性樹脂であり、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、または非晶性樹脂などで、具体的にはエチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンペンテン、メチルペンテン等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合体であるポリオレフィン(たとえば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン)が用いられる。
図1において、衝撃エネルギー吸収体10は、平面状のベース部11と、このベース部11の一方の面(図中、下方の面)から突出する複数(図中、たとえば3個)の突起部(衝撃吸収リブ)12と、を備えている。
突起部12は、それぞれ、ベース部11の周辺部(フランジ部)13を除く中央部から突出され、図中x方向に延在され図中y方向に並設されて形成されている。各突起部12は、それぞれ、ほぼ台形状をなして形成されている。すなわち、各突起部12は、長方形でベース部11と平行に配置される天面部12Tと、天面部12Tの各辺と連結されベース部11から屈曲される側壁12Sと、を有して構成されている。
各突起部12をほぼ台形状に形成することにより、衝撃荷重がベース部11に対して斜め方向から負荷される場合に、側壁12Sの倒れ込みを防止でき、衝撃荷重がベース部11に対して直交する向きに負荷される場合に、天面部12Tのベース部11への落ち込み(底付き)を防止できる効果を奏するようになっている。なお、側壁12Sは、後に詳述するが、突起部12の周方向に沿って伸長する屈曲部BDを有し、この屈曲部BDを境界として傾斜角度の異なる第1側壁12S1および第2側壁12S2を有するようになっている。
ベース部11の他方の面(図中、上方の面)には、突起部12の反映として形成される凹陥部14が、図中x方向に延在し図中y方向に3個並設されて形成されている。これら凹陥部14を、以下の説明の便宜上、符号14A、14B、14Cで示す。
ベース部11の周端面には、該周端面から外方に延在する取付け部18が周方向に間隙を有して複数(図中、たとえば3個)形成されている。この取付け部18は、衝撃エネルギー吸収体10を車両に取り付けるために設けられている(図9参照)。
また、ベース部11の他方の面(図中、上方の面)には、互いに隣接する凹陥部14A、14Bの間の領域Pにおいて、隣接する各凹陥部14A、14Bの内側壁面14Sに至る方向(図中y方向)に延在する凹部15が図中x方向に並設して複数(図中、たとえば3個)等間隔に設けられている。また、互いに隣接する凹陥部14B、14Cの間の領域Qにおいても、隣接する各凹陥部14B、14Cの内側壁面14Sに至る方向(図中y方向)に延在する凹部15が図中x方向に並設して複数(図中、たとえば3個)等間隔に設けられている。
これらの凹部15は、凹陥部14の深さよりも浅く形成され、ベース部11の一方の面(図中、下方の面)において、該凹部15の形成に反映して凸部16(図4参照)が形成されるようになっている。これらの凸部16(凹部15)は、衝撃エネルギー吸収体10に対する斜め方向の衝撃荷重に対して充分な変形代を確保でき、局所的なエネルギー吸収特性のバラツキを防止する効果を奏するようになっている。
図3は、図2のIII−III線における断面図である。図3において、突起部12は、その延在方向に交差する一対の側壁12Sが示され、この側壁12Sには上述した屈曲部BDが形成されている。これにより、側壁12Sは、屈曲部BDを境界としてベース部の側に配置される第1側壁12S1とベース部と反対側に配置される第2側壁12S2を有するようになっている。屈曲部BDのベース部11に対する高さは任意に定められるが、第1側壁12S1のベース部11に対する高さ方向の幅をd、第2側壁12S2のベース部11に対する高さ方向の幅をeとした場合、d:eがたとえば67:33と33:67の範囲にあるようになっている。図3の場合、d:eはたとえば1:1となっている。
そして、第1側壁12S1は、高さ方向(天面部12Tの方向)に行くにつれ互いに近接する方向に傾斜角度αを有するように形成されている。すなわち、第1側壁12S1は、ベース部11の垂線に対して0°より大きく5°以下の傾斜角度αを有するように形成されている。
また、第1側壁12S1と屈曲部BDを介してベース部11と反対側に配置される第2側壁12S2は、高さ方向(天面部12Tの方向)に行くにつれ互いに近接する方向に傾斜角度βを有するように形成されている。すなわち、第2側壁12S2は、ベース部11の垂線に対して5°より大きく15°以下の傾斜角度βを有するように形成されている。これにより、第2側壁12S2は第1側壁12S1よりもベース部11に対する傾斜角度が大きくなっている。
図4は、図2のVI−VI線における断面図である。図4において、突起部12は、その延在方向と平行な一対の側壁12Sが示され、この側壁12Sにも上述した屈曲部BDが形成されている。これにより、側壁12Sは、屈曲部BDを境界としてベース部11の側に配置される第1側壁12S1とベース部11と反対側に配置される第2側壁12S2を有するようになっている。この場合、第1側壁12S1のベース部11に対する高さ方向の幅dと、第2側壁12S2のベース部11に対する高さ方向の幅eの比(d:e)は、図3に示したと同様となっている。
そして、図3に示したと同様に、第1側壁12S1は、高さ方向(天面部12Tの方向)に行くにつれ互いに近接する方向に傾斜角度α(0°より大きく5°以下)を有し、第2側壁12S2は、高さ方向(天面部12Tの方向)に行くにつれ互いに近接する方向に傾斜角度β(5°より大きく15°以下)を有するようになっている。これにより、第2側壁12S2は第1側壁12S1よりもベース部11に対する傾斜角度が大きくなっている。
図5は、図2のV−V線における断面図である。図5は、図4と比較して凹部15が示されていないだけの相違を有し、突起部12の側壁12Sに形成された屈曲部BDのベース部11に対する高さ(dとeの割合)、第1側壁12S1の傾斜角度α、第2側壁12S2の傾斜角度βは、それぞれ、図4に示したと同様となっている。
このように構成した衝撃エネルギー吸収体10は、その突起部12がほぼ台形状をなすことから、衝撃荷重がベース部11に対して斜め方向から負荷される場合に、側壁12Sの倒れ込みを防止でき、衝撃荷重がベース部11に対して直交する向きに負荷される場合に、天面部15Tのベース部11への落ち込み(底付き)を防止できるようになる。この場合、突起部12の側壁12Sに屈曲部BDが形成されているため、図6に示すように、該突起部12に衝撃荷重が加わった場合に、屈曲部BDが屈曲され易くなり、一方向に偏ることのない変形がなされるようになる。そして、突起部12の側壁12Sに形成される屈曲部BDのベース部11に対する高さ(dとeの割合)、第1側壁12S1の傾斜角度α、第2側壁12S2の傾斜角度βを調整することにより、衝撃に対する所望の変形特性を得ることができるようになる。
図7は、本発明の衝撃エネルギー吸収体10の荷重による変位と当該荷重の関係を比較例と対比して示したグラフである。横軸に変位(%)をとり、縦軸に荷重(kN)をとっている。図中、曲線aは、本発明の衝撃エネルギー吸収体であって、突起部12の屈曲部BDの位置を示すd:eが67:33のものの特性を示している。曲線bは、本発明の衝撃エネルギー吸収体であって、突起部12の屈曲部BDの位置を示すd:eが1:1のものの特性を示している。また、曲線cは、本発明が適用されていない衝撃エネルギー吸収体(屈曲部BDを有さない)であって、図8に示すように、側壁13S’の傾斜角度が2°〜10°である突起部12’を有するものの特性を示している。曲線a、bは、曲線cと比較して明らかとなるように、前半の荷重を全体的に下げることができることが示されている。そして、曲線a、bは、突起部12の屈曲部BDの位置を示すd:eを変化させることで、荷重による変位を所望の値にできることが示されている。したがって、本発明によれば、簡単な構成にも拘わらず、突起部からなる衝撃吸収リブの設定の自由度の拡大を図ることができるようになる。
図9は、上述のように構成された衝撃エネルギー吸収体10の使用の一態様を示した図である。図9に示すように、衝撃エネルギー吸収体10は、たとえばドアパネル20に取り付けられて用いられる。すなわち、衝撃エネルギー吸収体10は、インナーパネル22とドアトリム24との間の中空部に、ドアトリム24に取付け部18(図1、図2参照)を介してクリップ固定される。これにより、車両が側突する場合、乗員の肩部又は腰部がドアトリム24を介して他方の板面側(裏面側)から当たり、衝撃エネルギー吸収体10を圧潰して乗員へ加わる衝撃を低減するようにしている。また、このように構成された衝撃エネルギー吸収体10は、天井パネルにおけるインナーパネルとルーフトリムの間の中空部に固定されるようにしてもよい。
次に、上述のように構成される衝撃エネルギー吸収体10の成形方法の一実施例について説明する。まず、図10に示すように、衝撃エネルギー吸収体10の成形装置100は、溶融樹脂の押出装置102と、押出装置102の下方に配置された金型116と、この金型116の型締めを行う型締装置104と、を備える。押出装置102から押出された溶融状態の熱可塑性樹脂を型締装置104に送り、型締装置104により型締めされる金型116によって溶融状態の熱可塑性樹脂を成形するようになっている。
押出装置102は、ホッパー106が付設されたシリンダー108と、シリンダー108内に設けられた図示しないスクリューと、該スクリューに連結された油圧モータ110と、シリンダー108と内部が連通したアキュムレータ112と、アキュムレータ112内に設けられたプランジャー114と、を備える。このような構成において、ホッパー106から投入された樹脂ペレットは、シリンダー108内で油圧モータ110によるスクリューの回転により溶融、混練され、溶融状態の樹脂がアキュムレータ112に移送されて一定量貯留後に、プランジャー114の駆動により溶融樹脂をTダイ113に向けて送り、図示しないダイスリットを通して連続的な熱可塑性樹脂製シートPとなって押し出され、間隔を有して配置された一対のローラ115によって挟圧されながら下方へ送り出され、分割形式の金型116A、116Bの間に垂下される。これにより、熱可塑性樹脂製シートPは、しわ又は弛みのない張設された状態で金型116A、116Bの間に配置されるようになっている。
押出スリットは、鉛直下向きに配置され、押出スリットから押し出された熱可塑性樹脂製シートPは、そのまま押出スリットから垂下され、垂直下向きに送られるようになっている。押出スリットは、その間隔を可変でき、熱可塑性樹脂製シートPの厚みを所望に設定することができるようになっている。これにより、熱可塑性樹脂製シートPは、所望の厚みを有して金型116A、116Bの間に配置されるようになっている。
一方、型締装置104は、金型116A、116Bと、これら金型116A、116Bを熱可塑性樹脂製シートPの供給方向に略直交する方向に、開位置と閉位置との間で移動させる図示しない金型駆動装置と、を備える。金型116A、116Bは、キャビティ118A、118Bを対向させた状態で配置され、それぞれキャビティ118A、118Bが略鉛直方向を向くように配置されるようになっている。それぞれのキャビティ118A、118Bの表面には、溶融状態の熱可塑性樹脂製シートPに基づいて成形される衝撃エネルギー吸収体10の外径、および表面形状に応じた凹凸部が設けられている。すなわち、たとえば、金型116Aのキャビティ118Aの表面には、成形しようとする衝撃エネルギー吸収体10のベース部11、突起部12、凹部15等に対応する箇所に凹陥部119等が形成されている。
各金型116A、116Bのうち、金型116Bは、キャビティ118Bのまわりにピンチオフ部122を有し、このピンチオフ部122は、キャビティ118Bの周りに環状に形成され、対向する金型116A側に突出するようになっている。これにより、金型116A、116Bを型締めする際、金型116Bのピンチオフ部122の先端部が金型116Aに当接するようになっている。
金型116A、116Bは、図示しない金型駆動装置により駆動され、開位置において、溶融状態の熱可塑性樹脂製シートPが金型116A、116Bの間に配置された後、閉位置において、金型116Bの環状のピンチオフ部122が金型116Aに当接され、金型116A、116B内に密閉空間が形成されるようになっている。
金型116Aの外周部には、型枠120が摺動可能に外嵌し、図示しない型枠移動装置により、型枠120が、金型116Aに対して相対的に移動できるようになっている。すなわち、型枠120は、金型116Bに向かって突出するように移動することにより、金型116間に配置された熱可塑性樹脂製シートPの一方の側面に当接できるようになっている。
金型116Aの内部には、図示しない真空吸引室が設けられ、真空吸引室は図示しない吸引穴を介してキャビティ118Aに連通し、真空吸引室から吸引穴を介して吸引することにより、キャビティ118Aに向かって熱可塑性樹脂製シートPを吸着させ、キャビティ118Aの外表面に沿った形状に賦形するようになっている。
金型116には、金型116を型締めしたときに各金型116A、116Bにより形成される密閉空間内にブロー圧を印加できるように、従来既知のブローピン(図示せず)が設置されている。
以下、このように構成された成形装置100を用いて衝撃エネルギー吸収体10の成形方法について説明する。
まず、図10に示すように、押出スリットから、貯留された熱可塑性樹脂を単位時間当たり所定押出量で間欠的に押し出すことにより、熱可塑性樹脂はスウェルし、溶融状態の熱可塑性樹脂製シートPが下方に垂下して所定の厚みで所定押出速度で押し出され、金型116A、116Bの間に熱可塑性樹脂製シートPが配置される。この場合、熱可塑性樹脂製シートPは、たとえば、押し出し後成形前に、一対のローラ115の間を通過させることにより、筒状パリソンを押し潰してシート状にしてもよい。
次に、図11に示すように、金型116Aの型枠120を、熱可塑性樹脂製シートPに向かって突出するように移動させ、熱可塑性樹脂製シートPの側面に当接させる。これにより、熱可塑性樹脂製シートPの側面、型枠120の内周面およびキャビティ118Aにより、密閉空間140が形成される。
次に、図12に示すように、密閉空間140内の空気を真空吸引室から吸引穴を介して吸引することにより、熱可塑性樹脂製シートPは、キャビティ118Aに対して吸着し、それにより熱可塑性樹脂製シートPは、キャビティ118Aの表面に沿った形状に賦形される。より詳細には、キャビティ118Aの凹陥部119等により、熱可塑性樹脂製シートPのキャビティ118Aと反対側の面に凹陥部14(図1参照)が形成され、反対側の面には、該凹陥部14に反映された突起部12が形成されるとともに、ベース部11、凸部16、取付け部18が形成される(図1参照)。
次に、図13に示すように、金型116A、116Bの型締めを行い、金型116Bのピンチオフ部122により熱可塑性樹脂製シートPの周縁部を枠取りする。
次に、図14に示すように、金型116Aの型開きを行い、成形された樹脂成形品を取り出し、外周部のバリを除去し、衝撃エネルギー吸収体10を取り出す。
以上のように、溶融状態の熱可塑性樹脂を間欠的に押し出すたびに、以上のような工程を繰り返すことにより、衝撃エネルギー吸収体10を効率的に成形することが可能であり、押出成形により間欠的に溶融状態の熱可塑性樹脂製シートPとして押し出し、押し出された熱可塑性樹脂製シートPを金型116を用いて所定の形状に賦形することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、突起部12の第1側壁13S1は、高さ方向に向かうにつれ対向する他の第1側壁13S1と互いに近接するように傾斜角度を有するようにしたものである。しかし、図15に示すように、互いに離間するように傾斜角度を有するようにしてもよい。この場合、ベース部11に対して第1側壁13S1の傾斜角度をα’とした場合、第2側壁13S2のベース部11に対する傾斜角度β’はα’よりも大きな値となる。
(実施形態3)
実施形態1では、突起部12に形成する屈曲部BDは、突起部12の延在方向に交差する一対の側壁12S、および突起部12の延在方向と平行な一対の側壁12Sのそれぞれに設けるようにしたものである。しかし、これに限定されることはなく、いずれか一方であってもよいことはもちろんである。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 衝撃エネルギー吸収体
11 ベース部
12 突起部(衝撃吸収リブ)
12T 天面部
12S 側壁
12S1 第1側壁
12S2 第2側壁
13 周辺部(フランジ部)
14 凹陥部
14S 内側壁面
15 凹部
16 凸部
18 取付け部
20 ドアパネル
22 インナーパネル
24 ドアトリム
100 成形装置
102 押出装置
104 型締装置
106 ホッパー
108 シリンダー
110 油圧モータ
112 アキュムレータ
113 Tダイ
114 プランジャー
115 ローラ
116 金型
119 凹陥部
120 型枠
122 ピンチオフ部
140 密閉空間
P 熱可塑性樹脂シート
BD 屈曲部

Claims (4)

  1. 板状の樹脂材の成形によって形成される衝撃エネルギー吸収体であって、
    平面状のベース部と、
    前記ベース部の一方の面から突出し他方の面に反映される凹陥部を有する突起部と、
    を備え、
    前記突起部が、前記ベース部の側に配置される第1側壁と、前記第1側壁と屈曲部を介して前記ベース部と反対側に配置される第2側壁とを有し、
    前記第2側壁が前記第1側壁よりも前記ベース部に対する傾斜角度が大きいことを特徴とする衝撃エネルギー吸収体。
  2. 前記第1側壁が前記ベース部の垂線に対して0°より大きく5°以下の傾斜角度を有し、
    前記第2側壁が前記ベース部の垂線に対して5°より大きく15°以下の傾斜角度を有することを特徴とする請求項1に記載の衝撃エネルギー吸収体。
  3. 前記第1側壁の前記ベース部に対する高さ方向の幅をd、前記第2側壁の前記ベース部に対する高さ方向の幅をeとした場合、
    d:eが67:33と33:67の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の衝撃エネルギー吸収体。
  4. 前記d:eが1:1であることを特徴とする請求項3に記載の衝撃エネルギー吸収体。

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