JP2015201992A - 電力供給システム - Google Patents
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Abstract
Description
従来の電力供給システムでは、このような電力品質制御のために常時利用されている蓄電装置に対して、どのような充電を行えば良いのかは不明であった。
複数個の前記自己システムが電気的に直列接続されるように、一方の前記自己システムが有する前記蓄電装置と他方の前記自己システムが有する前記交流線との間を相互接続線を用いて接続する連繋インバータ装置を前記自己システム同士の間に備える電力供給システムであって、
前記相互接続線は、前記連繋インバータ装置と前記蓄電装置とを接続するための第1相互接続線と、前記連繋インバータ装置と前記交流線とを接続するための第2相互接続線とで構成され、
前記自立インバータ装置に対して電力品質制御を行わせ、前記連繋インバータ装置に対して電力融通制御及び第1充電制御を行わせる制御装置を備え、
前記自立インバータ装置には、他の前記自己システムが有する他の前記蓄電装置が渡り線で接続され、
前記制御装置は、
前記第1充電制御として、一つの前記自己システムが有する一つの前記蓄電装置への充電開始条件が満たされたと判定すると、当該一つの蓄電装置に対して前記第1相互接続線を用いて接続されている前記連繋インバータ装置に対して、前記一つの蓄電装置への目標充電電力を、前記第2相互接続線から前記第1相互接続線へと供給させて前記一つの蓄電装置への充電を行わせ、
前記電力品質制御として、前記一つの自己システムにおいて前記一つの蓄電装置へ充電を行うための前記第1充電制御が行われていないとき、前記一つの自己システムが有する一つの前記自立インバータ装置に対して、前記一つの自己システムが有する前記一つの蓄電装置を用いて、前記一つの自己システムが有する一つの前記交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び前記一つの交流線での電力の周波数を前記一つの蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする制御を行わせ、及び、前記一つの自己システムにおいて前記一つの蓄電装置へ充電を行うための前記第1充電制御が行われているとき、前記一つの自己システムが有する前記一つの自立インバータ装置に対して、前記一つの自立インバータ装置が前記渡り線を用いて接続されている前記他の自己システムが備える前記他の蓄電装置を用いて、前記一つの自己システムが有する前記一つの交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び前記一つの交流線での電力の周波数を前記一つの蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする制御を行わせ、並びに、
前記電力融通制御として、前記相互接続線を用いて互いに接続されている特定の前記自己システムと別の前記自己システムとの間で当該相互接続線を用いて電力を融通するとき、当該相互接続線を構成する前記第1相互接続線と前記第2相互接続線との間に設けられる前記連繋インバータ装置に対して、当該特定の自己システム及び当該別の自己システムのそれぞれにおける前記交流線での前記目標周波数に基づいて、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に大きい自己システムから、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に小さい自己システムへと電力を融通させるように構成されている点にある。
更に、制御装置は、自己システムが有する蓄電装置へ充電を行うための第1充電制御が行われていないとき、その蓄電装置を用いて、交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び交流線での電力の周波数をその蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする電力品質制御を行わせる。これに対して、自己システムが有する蓄電装置へ充電を行うための第1充電制御が行われているとき、その蓄電装置を用いず、自立インバータ装置が渡り線で接続されている別の自己システムが有する蓄電装置を用いて、交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び交流線での電力の周波数をその蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする電力品質制御を行わせる。つまり、制御装置は、自己システムが有する蓄電装置へ充電を行うための第1充電制御が行われているときと行われていないときとで、その自己システムの自立インバータが電力品質制御のために用いる蓄電装置を異ならせる。このようにすることで、一つの自己システムにおいて、蓄電装置への目標充電電力の充電(第1充電制御)と、その自己システムが有する電力線の電力品質制御とを共に実施することができる。
複数個の前記自己システムが電気的に直列接続されるように、一方の前記自己システムが有する前記蓄電装置と他方の前記自己システムが有する前記交流線との間を相互接続線を用いて接続する連繋インバータ装置を前記自己システム同士の間に備える電力供給システムであって、
前記相互接続線は、前記連繋インバータ装置と前記蓄電装置とを接続するための第1相互接続線と、前記連繋インバータ装置と前記交流線とを接続するための第2相互接続線とで構成され、
複数個の前記自己システムのうちの一つの前記自己システムが有する一つの前記蓄電装置と外部の電力系統との間を外部接続線を用いて接続する充電用インバータ装置と、
前記自立インバータ装置に対して電力品質制御を行わせ、及び、前記連繋インバータ装置に対して電力融通制御を行わせ、及び、前記充電用インバータ装置に対して第2充電制御を行わせる制御装置とを備え、
前記外部接続線は、前記充電用インバータ装置と前記電力系統とを接続するための第1外部接続線と、前記充電用インバータ装置と前記一つの蓄電装置とを接続するための第2外部接続線とで構成され、
前記自立インバータ装置には、他の前記自己システムが有する他の前記蓄電装置が渡り線で接続され、
前記制御装置は、
前記第2充電制御として、前記充電用インバータ装置に対して前記第2外部接続線を用いて接続されている前記一つの蓄電装置への充電開始条件が満たされたと判定すると、前記充電用インバータ装置に対して、前記一つの蓄電装置への目標充電電力を、前記第1外部接続線から前記第2外部接続線へと供給させて前記一つの蓄電装置への充電を行わせ、
前記電力品質制御として、前記一つの自己システムにおいて前記一つの蓄電装置へ充電を行うための前記第2充電制御が行われていないとき、前記一つの自己システムが有する一つの前記自立インバータ装置に対して、前記一つの自己システムが有する前記一つの蓄電装置を用いて、前記一つの自己システムが有する一つの前記交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び前記一つの交流線での電力の周波数を前記一つの蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする制御を行わせ、及び、前記一つの自己システムにおいて前記一つの蓄電装置へ充電を行うための前記第2充電制御が行われているとき、前記一つの自己システムが有する前記一つの自立インバータ装置に対して、前記一つの自立インバータ装置が前記渡り線を用いて接続されている前記他の自己システムが備える前記他の蓄電装置を用いて、前記一つの自己システムが有する前記一つの交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び前記一つの交流線での電力の周波数を前記一つの蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする制御を行わせ、並びに、
前記電力融通制御として、前記相互接続線を用いて互いに接続されている特定の前記自己システムと別の前記自己システムとの間で当該相互接続線を用いて電力を融通するとき、当該相互接続線を構成する前記第1相互接続線と前記第2相互接続線との間に設けられる前記連繋インバータ装置に対して、当該特定の自己システム及び当該別の自己システムのそれぞれにおける前記交流線での前記目標周波数に基づいて、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に大きい自己システムから、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に小さい自己システムへと電力を融通させるように構成されている点にある。
更に、制御装置は、自己システムが有する蓄電装置へ充電を行うための第2充電制御が行われていないとき、その蓄電装置を用いて、交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び交流線での電力の周波数をその蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする電力品質制御を行わせる。これに対して、自己システムが有する蓄電装置へ充電を行うための第2充電制御が行われているとき、その蓄電装置を用いず、自立インバータ装置が渡り線で接続されている別の自己システムが有する蓄電装置を用いて、交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び交流線での電力の周波数をその蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする電力品質制御を行わせる。つまり、制御装置は、自己システムが有する蓄電装置へ充電を行うための第2充電制御が行われているときと行われていないときとで、その自己システムの自立インバータが電力品質制御のために用いる蓄電装置を異ならせる。このようにすることで、一つの自己システムにおいて、蓄電装置への目標充電電力の充電(第2充電制御)と、その自己システムが有する電力線の電力品質制御とを共に実施することができる。
更に、電流曲線は、実際のセルの劣化度合い、及び、セルの劣化の進行し易さに関係するセルの温度の少なくとも何れか一方に応じて決定されるので、充電時におけるセルの劣化を抑制するような設定が可能となる。
そこで、本特徴構成では、セルユニットには、セル本体部と並列接続されて、そのセルユニットに流れる電流のうち、セル本体部をバイパスして流すバイパス電流の量を調節するバイパス回路部を設けている。つまり、セルユニットに流れる目標充電電流の少なくとも一部をバイパス回路部に流すことができるので、複数のセルユニットのそれぞれに流す目標充電電流は同じであっても、各セルユニット内でそのセル本体部に流す充電電流を異ならせることができる。
更に、セル本体部の蓄電量に応じた仮充電電流を決定した上で、複数のセルユニット毎の仮充電電流のうちの最も小さい仮充電電流に上限バイパス電流を加算して導出される第1の仮目標充電電流と、複数のセルユニット毎の仮充電電流のうちの最も大きい仮充電電流である第2の仮目標充電電流とを比較して、両者のうちの小さい方の仮目標充電電流を複数のセルユニット毎に流す目標充電電流として決定している。つまり、各セルユニットに供給される目標充電電流は、最大でも、自身にとっての仮充電電流と上限バイパス電流との和であるので、バイパス回路部に上限バイパス電流を上回る電流を流さないようにでき、且つ、セル本体部に自身にとっての仮充電電流を上回る電流を流さないようにできる。
以下に図面を参照して第1実施形態の電力供給システムの構成について説明する。
図1は、第1実施形態の電力供給システムの構成を示す図である。この電力供給システムは、複数の電力需要者Dが接続されている交流線1と、蓄電装置4と、蓄電装置4と交流線1との間を自己接続線2を用いて接続する自立インバータ装置5とを有する自己システム10を複数個備え、複数個の自己システム10が電気的に直列接続されるように、一つの自己システム10が有する蓄電装置4と他の一つの自己システム10が有する交流線1との間を相互接続線3を用いて接続する連繋インバータ装置9を自己システム10同士の間に備える。自己接続線2は、自立インバータ装置5と蓄電装置4とを接続するための第1自己接続線2a(2)と、自立インバータ装置5と交流線1とを接続するための第2自己接続線2b(2)とで構成される。相互接続線3は、連繋インバータ装置9と蓄電装置4とを接続するための第1相互接続線3a(3)と、連繋インバータ装置9と交流線1とを接続するための第2相互接続線3b(3)とで構成される。各自己システム10が有する自立インバータ装置5には、他の自己システム10が有する他の蓄電装置4が渡り線11で接続されている。また、電力供給システムは、自立インバータ装置5に対して電力品質制御を行わせ、連繋インバータ装置9に対して電力融通制御及び第1充電制御を行わせる制御装置Cを備える。
図1では、自己システム10A(10)と自己システム10B(10)と自己システム10C(10)という三つの自己システム10が連繋インバータ装置9を介して接続されている状態を例示しているが、電力供給システムが備える自己システム10の数に制限は無い。
これに対して、一つの自己システム10において、発電装置7から交流線1への供給電力が、交流線1からの電力消費装置6による受電電力よりも多い状態(即ち、交流線1が発電過多の状態)であるとき、交流線1の電力の電圧は目標電圧より大きくなる。その場合、制御装置Cは、交流線1から自立インバータ装置5へと電力を引き込むことで(即ち、交流線1から自立インバータ装置5を介して蓄電装置4側へ充電を行わせることで)、交流線1での電圧を低下させるような電力品質制御を行う。
本実施形態では、自立インバータ装置5は、交流線1での電力の周波数が蓄電装置4の蓄電量が大きくなるにつれて高くなる関係で決定される目標周波数となるように制御する。この関係式の例としては、蓄電装置4の蓄電量の関数で決定する周波数変動値(例えば蓄電量が大きいほど周波数変動値が大きくなる関係など)を交流線1の基準周波数(例えば60Hz)に対して加算して得られる値を目標周波数とするようなものがある。この場合、目標周波数:fと、基準周波数:f0と、周波数変動値:Δfとの関係は以下の(数式1)で表すことができる。また、周波数変動分:Δfは、蓄電量(State Of Charge):〔SOC〕と定数A、Bを用いて以下の(数式2)で表すことができる。
Δf=A×〔SOC〕+B ・・・・・(数式2)
図2は、蓄電装置4の概略的な構造を示す図である。図示するように、蓄電装置4は、複数のセル4aを直列接続及び並列接続して構成されている。尚、図2に示した蓄電装置4の構造は例示目的で記載したものであり、適宜変更可能である。例えば、セル4aの直列接続数及び並列接続数は適宜変更可能である。また、本実施形態の蓄電装置4は、各セル4aの電圧及び温度などを検出するセル管理ユニット4bと、全セルを流れる電流を計測する電流センサ4cと、電流センサ4c及びセル管理ユニット4bからの情報に基づいて蓄電装置4の状態(例えば、上述した蓄電量:SOC)を判定する制御ユニット4dとを備える。
また、制御ユニット4dは、電流センサ4cで測定される電流についての情報と、電圧測定手段4bv(セル管理ユニット4b)で測定される電圧についての情報とを得ることができるので、結果として蓄電装置4の内部抵抗を導出することができる。蓄電装置4の劣化が有る(劣化の進行度合いが大きい)場合、その内部抵抗は大きくなる。つまり、制御ユニット4dは、上述のように導出した蓄電装置4の内部抵抗についての情報に基づいて、蓄電装置4の劣化度合いを知ることができる。
以下に、図1を参照して、第1充電制御が行われている自己システム10Bでの電力品質制御と、第1充電制御が行われていない自己システム10Cでの電力品質制御とについて説明する。
一例を挙げると、一つの自己システム10において、発電装置7から交流線1への供給電力が、交流線1からの電力消費装置6による受電電力よりも多い状態(即ち、交流線1が発電過多の状態)であるとき、上述したように、制御装置Cは、交流線1から自立インバータ装置5へと電力を引き込むようにその自立インバータ装置5を動作させる(即ち、交流線1から自立インバータ装置5を介して蓄電装置4側へ充電を行わせる)ような電力品質制御を行う。つまり、電力Pbは、図1において矢印で示す方向とは逆の方向に向かう負の電力となる。
具体的には、前者の場合、制御装置Cは、設定時刻に到達すると充電開始条件が満たされたと判定する。このように、時刻に関する条件を充電開始条件として採用することで、設定時刻において定期的に充電開始条件が満たされたと判定して、第1充電制御による蓄電装置4の充電を行うことができる。例えば、1日の中で電力需要が増大する時間帯の前に上記設定時刻を設定しておけば、電力需要が増大する時間帯に先立って充電開始条件が満たされたと判定されて、蓄電装置4への蓄電が行われる。その結果、電力需要が増大する時間帯に先立って、電力需要者Dに対する電力の供給余力を大きくしておくことができる。
後者の場合、制御装置Cは、蓄電装置4の蓄電量が下限蓄電量未満になると充電開始条件が満たされたと判定する。この下限蓄電量のレベルは適宜設定可能である。このように、蓄電装置4の蓄電量に関する条件を充電開始条件として採用することで、蓄電装置4の蓄電量が下限蓄電量未満になったタイミング、即ち、蓄電装置4から電力需要者Dに対する電力の供給余力が低下したタイミングで充電開始条件が満たされたと判定して、第1充電制御による蓄電装置4への充電を行うことができる。
図3は、目標充電電力Paの例を示すグラフである。本実施形態では、制御装置Cは、蓄電装置4を構成する複数のセル4aによる合計電圧が基準電圧未満のとき、蓄電装置4への目標充電電力Paを、合計電圧と一定の基準電流との積によって導出する定電流充電を行い、合計電圧が基準電圧以上のとき、蓄電装置4への目標充電電力Paを、基準電圧と目標充電電流との積によって導出する定電圧充電を行い、目標充電電流を、一定の基準電流を初期値とし、時間経過と共に電流を減少させる電流曲線によって決定し、その電流曲線を、蓄電装置4を構成するセル4aの温度及び劣化度合いの少なくとも何れか一方に基づいて決定する。そして、このようにして導出された目標充電電力a(電流及び電圧)は、制御装置Cから連繋インバータ装置9へ伝達される。
第2実施形態の電力供給システムは、目標充電電力Paの決定手法が上記第1実施形態と異なっている。以下に、第2実施形態の電力供給システムについて説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第3実施形態の電力供給システムは、目標充電電力Paの決定手法が上記実施形態と異なっている。以下に、第3実施形態の電力供給システムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図示するように、本実施形態において、蓄電装置4は、複数のセルユニット4uによって構成される。セルユニット4uは、セル本体部4e、及び、そのセル本体部4eと並列接続されて、セルユニット4uに流れる電流のうち、セル本体部4eをバイパスして流す電流量を調節するバイパス回路部4fを有する。尚、図5に示した蓄電装置4の構造は例示目的で記載したものであり、適宜変更可能である。例えば、セルユニット4uの直列接続数及び並列接続数は適宜変更可能である。
尚、図6に示した関係式は例示目的で示したものであり、グラフの形状が蓄電量(セル電圧)と仮充電電流との関係を正確に反映している訳ではない。
第4実施形態の電力供給システムは、自己システムが外部の電力系統との間を接続する充電用インバータ装置を備える点で上記実施形態と異なっている。以下に、第4実施形態の電力供給システムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図9には、電力供給システムで行われる第2充電制御の実行状態についても示している。具体的には、図9では、自己システム10Cにおいて第2充電制御が行われている状態を示している。この第2充電制御において、制御装置Cは、一つの自己システム10Cが有する一つの蓄電装置4への充電開始条件が満たされたと判定すると、その自己システム10Cが有する一つの蓄電装置4に第2相互接続線22bを用いて接続されている充電用インバータ装置21に対して、その自己システム10Cが有する一つの蓄電装置4への目標充電電力Paを、第2相互接続線3bから第1相互接続線3aへと供給させてその一つの蓄電装置4への充電を行わせる。本実施形態でも、各電力Pa,Pbについて、図9中に矢印で示す方向を正の方向としている。そして、上記第1実施形態で説明したのと同様に、電力Pbは負の電力となることもある。
以下に、図9を参照して、第2充電制御が行われている自己システム10Cでの電力品質制御と、第2充電制御が行われていない自己システム10Bでの電力品質制御とについて説明する。
即ち、第1実施形態で説明した目標充電電力Paの決定方法に倣うと、制御装置Cは、蓄電装置4を構成する複数のセル4a(又はセル本体部4e)による合計電圧が基準電圧未満のとき、蓄電装置4への目標充電電力Paを、その合計電圧と一定の基準電流との積によって導出する定電流充電を行い、上記合計電圧が基準電圧以上のとき、蓄電装置4への目標充電電力Paを、基準電圧と目標充電電流との積によって導出する定電圧充電を行い、目標充電電流を、一定の基準電流を初期値とし、時間経過と共に電流を減少させる電流曲線によって決定し、電流曲線を、蓄電装置4を構成するセル4a(又はセル本体部4e)の劣化度合い及び温度の少なくとも何れか一方に基づいて決定する。
上記実施形態において、電力供給システムが備える自己システムの数は適宜変更可能である。例えば、自己システムの数は、2個、数十個、数百個など、適宜設定可能であり、自在に追加・削除も可能である。
例えば、制御装置Cは、蓄電装置4を構成する複数のセル4aによる合計電圧が上限合計電圧になったときに、第1充電制御又は第2充電制御による充電を停止するような制御を行うことができる。或いは、制御装置Cは、蓄電装置4を構成する複数のセル4aの個別のセル電圧のうちの最高セル電圧が上限個別セル電圧になったときに、第1充電制御又は第2充電制御による充電を停止するような制御を行うことができる。
また或いは、制御装置Cは、蓄電装置4を構成するセル4a(又はセル本体部4e)の全てのセル電圧が、セル4a(又はセル本体部4e)が満蓄電量であることを示すセル電圧になったときに、第1充電制御又は第2充電制御による充電を停止するような制御を行うことができる。
2 :自己接続線
3 :相互接続線
4 :蓄電装置
4a :セル
4b :セル管理ユニット
4bt :温度測定手段
4bv :電圧測定手段
4c :電流センサ
4d :制御ユニット
4e :セル本体部
4f :バイパス回路部
4u :セルユニット
5 :自立インバータ装置
6 :電力消費装置
7 :発電装置
9 :連繋インバータ装置
10 :自己システム
10A :自己システム
10B :自己システム
10C :自己システム
11 :渡り線
20 :電力系統
21 :充電用インバータ装置
22 :外部接続線
22a :第1外部接続線
22b :第2外部接続線
C :制御装置
D :電力需要者
Claims (7)
- 複数の電力需要者が接続されている交流線と、蓄電装置と、前記蓄電装置と前記交流線との間を自己接続線を用いて接続する自立インバータ装置とを有する自己システムを複数個備え、
複数個の前記自己システムが電気的に直列接続されるように、一方の前記自己システムが有する前記蓄電装置と他方の前記自己システムが有する前記交流線との間を相互接続線を用いて接続する連繋インバータ装置を前記自己システム同士の間に備える電力供給システムであって、
前記相互接続線は、前記連繋インバータ装置と前記蓄電装置とを接続するための第1相互接続線と、前記連繋インバータ装置と前記交流線とを接続するための第2相互接続線とで構成され、
前記自立インバータ装置に対して電力品質制御を行わせ、前記連繋インバータ装置に対して電力融通制御及び第1充電制御を行わせる制御装置を備え、
前記自立インバータ装置には、他の前記自己システムが有する他の前記蓄電装置が渡り線で接続され、
前記制御装置は、
前記第1充電制御として、一つの前記自己システムが有する一つの前記蓄電装置への充電開始条件が満たされたと判定すると、当該一つの蓄電装置に対して前記第1相互接続線を用いて接続されている前記連繋インバータ装置に対して、前記一つの蓄電装置への目標充電電力を、前記第2相互接続線から前記第1相互接続線へと供給させて前記一つの蓄電装置への充電を行わせ、
前記電力品質制御として、前記一つの自己システムにおいて前記一つの蓄電装置へ充電を行うための前記第1充電制御が行われていないとき、前記一つの自己システムが有する一つの前記自立インバータ装置に対して、前記一つの自己システムが有する前記一つの蓄電装置を用いて、前記一つの自己システムが有する一つの前記交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び前記一つの交流線での電力の周波数を前記一つの蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする制御を行わせ、及び、前記一つの自己システムにおいて前記一つの蓄電装置へ充電を行うための前記第1充電制御が行われているとき、前記一つの自己システムが有する前記一つの自立インバータ装置に対して、前記一つの自立インバータ装置が前記渡り線を用いて接続されている前記他の自己システムが備える前記他の蓄電装置を用いて、前記一つの自己システムが有する前記一つの交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び前記一つの交流線での電力の周波数を前記一つの蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする制御を行わせ、並びに、
前記電力融通制御として、前記相互接続線を用いて互いに接続されている特定の前記自己システムと別の前記自己システムとの間で当該相互接続線を用いて電力を融通するとき、当該相互接続線を構成する前記第1相互接続線と前記第2相互接続線との間に設けられる前記連繋インバータ装置に対して、当該特定の自己システム及び当該別の自己システムのそれぞれにおける前記交流線での前記目標周波数に基づいて、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に大きい自己システムから、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に小さい自己システムへと電力を融通させるように構成されている電力供給システム。 - 複数の電力需要者が接続されている交流線と、蓄電装置と、前記蓄電装置と前記交流線との間を自己接続線を用いて接続する自立インバータ装置とを有する自己システムを複数個備え、
複数個の前記自己システムが電気的に直列接続されるように、一方の前記自己システムが有する前記蓄電装置と他方の前記自己システムが有する前記交流線との間を相互接続線を用いて接続する連繋インバータ装置を前記自己システム同士の間に備える電力供給システムであって、
前記相互接続線は、前記連繋インバータ装置と前記蓄電装置とを接続するための第1相互接続線と、前記連繋インバータ装置と前記交流線とを接続するための第2相互接続線とで構成され、
複数個の前記自己システムのうちの一つの前記自己システムが有する一つの前記蓄電装置と外部の電力系統との間を外部接続線を用いて接続する充電用インバータ装置と、
前記自立インバータ装置に対して電力品質制御を行わせ、及び、前記連繋インバータ装置に対して電力融通制御を行わせ、及び、前記充電用インバータ装置に対して第2充電制御を行わせる制御装置とを備え、
前記外部接続線は、前記充電用インバータ装置と前記電力系統とを接続するための第1外部接続線と、前記充電用インバータ装置と前記一つの蓄電装置とを接続するための第2外部接続線とで構成され、
前記自立インバータ装置には、他の前記自己システムが有する他の前記蓄電装置が渡り線で接続され、
前記制御装置は、
前記第2充電制御として、前記充電用インバータ装置に対して前記第2外部接続線を用いて接続されている前記一つの蓄電装置への充電開始条件が満たされたと判定すると、前記充電用インバータ装置に対して、前記一つの蓄電装置への目標充電電力を、前記第1外部接続線から前記第2外部接続線へと供給させて前記一つの蓄電装置への充電を行わせ、
前記電力品質制御として、前記一つの自己システムにおいて前記一つの蓄電装置へ充電を行うための前記第2充電制御が行われていないとき、前記一つの自己システムが有する一つの前記自立インバータ装置に対して、前記一つの自己システムが有する前記一つの蓄電装置を用いて、前記一つの自己システムが有する一つの前記交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び前記一つの交流線での電力の周波数を前記一つの蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする制御を行わせ、及び、前記一つの自己システムにおいて前記一つの蓄電装置へ充電を行うための前記第2充電制御が行われているとき、前記一つの自己システムが有する前記一つの自立インバータ装置に対して、前記一つの自立インバータ装置が前記渡り線を用いて接続されている前記他の自己システムが備える前記他の蓄電装置を用いて、前記一つの自己システムが有する前記一つの交流線での電力の電圧を目標電圧とし及び前記一つの交流線での電力の周波数を前記一つの蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする制御を行わせ、並びに、
前記電力融通制御として、前記相互接続線を用いて互いに接続されている特定の前記自己システムと別の前記自己システムとの間で当該相互接続線を用いて電力を融通するとき、当該相互接続線を構成する前記第1相互接続線と前記第2相互接続線との間に設けられる前記連繋インバータ装置に対して、当該特定の自己システム及び当該別の自己システムのそれぞれにおける前記交流線での前記目標周波数に基づいて、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に大きい自己システムから、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に小さい自己システムへと電力を融通させるように構成されている電力供給システム。 - 前記制御装置は、
前記蓄電装置を構成する複数のセルによる合計電圧が基準電圧未満のとき、前記蓄電装置への前記目標充電電力を、前記合計電圧と一定の基準電流との積によって導出する定電流充電を行い、
前記合計電圧が前記基準電圧以上のとき、前記蓄電装置への前記目標充電電力を、前記基準電圧と目標充電電流との積によって導出する定電圧充電を行い、
前記目標充電電流を、前記一定の基準電流を初期値とし、時間経過と共に電流を減少させる電流曲線によって決定し、前記電流曲線を、前記蓄電装置を構成するセルの劣化度合い及び温度の少なくとも何れか一方に基づいて決定する請求項1又は2に記載の電力供給システム。 - 前記制御装置は、前記蓄電装置を構成する複数のセルのセル電圧のうちの最高セル電圧と目標充電電流との関係式に基づいて、現在の前記最高セル電圧に対応する目標充電電流を決定し、当該目標充電電流と前記蓄電装置を構成する複数のセルによる合計電圧との積を、前記蓄電装置への前記目標充電電力として導出し、
前記関係式では、前記最高セル電圧が高くなるほど、前記目標充電電流が小さくなる関係が設定されている請求項1又は2に記載の電力供給システム。 - 前記蓄電装置は、複数のセルユニットによって構成され、
前記セルユニットは、セル本体部、及び、当該セル本体部と並列接続されて、前記セルユニットに流れる電流のうち、前記セル本体部をバイパスして流すバイパス電流の量を調節するバイパス回路部を有し、
前記制御装置は、前記蓄電装置への前記目標充電電力の充電を行わせるとき、
前記セル本体部の蓄電量が基準蓄電量未満のとき、仮充電電流としての一定の基準電流が定められ、且つ、前記セル本体部の蓄電量が前記基準蓄電量以上のとき、前記セル本体部の蓄電量が大きくなるにつれて小さくなる仮充電電流が定められている関係式を用いて、前記複数のセルユニット毎に前記セル本体部の蓄電量に応じた仮充電電流を決定し、
前記複数のセルユニット毎の前記仮充電電流のうちの最も小さい仮充電電流に、前記バイパス電流の上限値である上限バイパス電流を加算して導出される第1の仮目標充電電流と、前記複数のセルユニット毎の前記仮充電電流のうちの最も大きい仮充電電流である第2の仮目標充電電流とを比較して、両者のうちの小さい方の前記仮目標充電電流を前記複数のセルユニット毎に流す目標充電電流として決定し、
前記複数のセルユニット毎に前記目標充電電流を供給すると共に、前記複数のセルユニットのそれぞれでは、前記セルユニットに供給される前記目標充電電流のうち、前記セル本体部の蓄電量に応じて決定される前記仮充電電流を上回る分の電流を前記バイパス回路部に流し、その他の分の電流を前記セル本体部に流し、
前記蓄電装置を構成する前記複数のセルユニット毎に流す前記目標充電電流の合計である合計電流と前記蓄電装置を構成する前記複数のセルユニットによる合計電圧との積を前記目標充電電力とするように構成されている請求項1又は2に記載の電力供給システム。 - 前記制御装置は、設定時刻に到達すると前記充電開始条件が満たされたと判定する請求項1〜5の何れか一項に記載の電力供給システム。
- 前記制御装置は、前記蓄電装置の蓄電量が下限蓄電量未満になると前記充電開始条件が満たされたと判定する請求項1〜6の何れか一項に記載の電力供給システム。
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