JP2015201602A - 積層シート、ヒートシンクおよび積層シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】発熱体に容易に接合でき、しかも、発熱体に接合した後に容易に貼り直すことができ、ヒートシンクとして好適に用いることのできる積層シートおよび積層シートの製造方法を提供する。【解決手段】凹凸パターン13を有する金属シート1と、金属シート1の一方の面1aに積層された粘着層2とを有し、粘着層2が、粘着樹脂と熱伝導性フィラーとを含有し、厚みの大きい高粘着部21と厚みの小さい低粘着部22とが交互に配置された厚み分布パターン23を有する積層シート10とする。【選択図】図1
Description
本発明は、積層シート、ヒートシンクおよび積層シートの製造方法に関するものである。
最近、半導体チップ、トランジスター、コンデンサーなどの電子部品、電池(バッテリー)などの電気部品では、さらなる高性能化が進められている。それに伴って、電子部品や電気部品の発熱量が増大している。電子部品や電気部品が高温になると、寿命が短くなったり、信頼性が低下したりする場合がある。
このため、従来、電子部品や電気部品には、これらが発生する熱を放散させるヒートシンクが取り付けられている。ヒートシンクとしては、アルミニウム材や銅材などの熱伝導性を有する金属を用いた多様なものが提案されている。
このため、従来、電子部品や電気部品には、これらが発生する熱を放散させるヒートシンクが取り付けられている。ヒートシンクとしては、アルミニウム材や銅材などの熱伝導性を有する金属を用いた多様なものが提案されている。
例えば、特許文献1には、ベースプレート部と、複数のフィンプレート部からなる放熱フィンを備えたヒートシンクが記載されている。また、特許文献1には、熱源と、ヒートシンクのベースプレート部とを、熱伝導グリースを利用して熱的に接続することが記載されている。
特許文献2には、基体と複数個の柱状のフィンとを備えたヒートシンクが記載されている。また、特許文献2には、電子部品を搭載する支持基板に、シリコングリスを用いて、ヒートシンクを接合することが記載されている。
特許文献2には、基体と複数個の柱状のフィンとを備えたヒートシンクが記載されている。また、特許文献2には、電子部品を搭載する支持基板に、シリコングリスを用いて、ヒートシンクを接合することが記載されている。
特許文献3には、銅板材からなり、内面側を平坦面とし、外面側を波打ち状のエンボス面に付形してなるヒートシンクが記載されている。また、特許文献3には、電子部品の外表面と密接させて接合する内面側に、両面粘着テープを備えたヒートシンクが提案されている。
特許文献4には、表面がエンボス加工された基材と、基材の一方の表面に積層された第1の粘着剤層と、基材の他方の表面に積層された第2の粘着剤層とを備えた両面粘着シートが記載されている。また、特許文献4には、熱伝導性をより一層高める観点から、基材が金属箔である両面粘着シートが提案されている。
特許文献5には、一方の面に複数の凸部が形成されたシート状体を備え、凸部の裏面に設けられた凹部に柔軟樹脂組成物が充填されている熱伝導材が記載されている。また、特許文献5には、シート状体が金属である熱伝導材が提案されている。
特許文献5には、一方の面に複数の凸部が形成されたシート状体を備え、凸部の裏面に設けられた凹部に柔軟樹脂組成物が充填されている熱伝導材が記載されている。また、特許文献5には、シート状体が金属である熱伝導材が提案されている。
電子部品や電気部品などの発熱体にヒートシンクを接合する場合、発熱体の熱を効率よく放熱できる適切な位置にヒートシンクを接合する。一方の面に粘着層を有するヒートシンクは、粘着層を介して発熱体に容易に接合できる。しかし、このようなヒートシンクは、発熱体に接合した後に、容易に貼り直すことができるものではなかった。このため、発熱体の適切な位置にヒートシンクを接合できなかった場合など、発熱体へのヒートシンクの接合に失敗したときに、容易に貼り直すことができるようにすることが要求されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、発熱体に容易に接合でき、しかも、発熱体に接合した後に容易に貼り直すことができ、ヒートシンクとして好適に用いることのできる積層シートおよび積層シートの製造方法を提供することを課題とする。
本発明は以下の構成を採用する。
[1] 凹凸パターンを有する金属シートと、前記金属シートの一方の面に積層された粘着層とを有し、前記粘着層が、粘着樹脂と熱伝導性フィラー(B)とを含有し、厚みの大きい高粘着部と厚みの小さい低粘着部とが交互に配置された厚み分布パターンを有することを特徴とする積層シート。
[1] 凹凸パターンを有する金属シートと、前記金属シートの一方の面に積層された粘着層とを有し、前記粘着層が、粘着樹脂と熱伝導性フィラー(B)とを含有し、厚みの大きい高粘着部と厚みの小さい低粘着部とが交互に配置された厚み分布パターンを有することを特徴とする積層シート。
[2] 前記粘着樹脂のゲル分率が、30〜70質量%であることを特徴とする[1]に記載の積層シート。
[3] 前記金属シートの前記一方の面または両面に、凹部と凸部とを含む凹凸パターンを有し、前記粘着層の前記金属シート側の表面が前記凹凸パターンに沿う形状を有し、前記金属シートと反対側の表面が平坦であることを特徴とする[1]または[2]に記載の積層シート。
[4] 前記金属シートの前記一方の面のうちの前記凹凸パターンが形成されている領域の割合Aと、前記粘着樹脂のゲル分率Bとの関係が、以下の式(1)を満足することを特徴とする[3]に記載の積層シート。
0.4≦B/A≦1.5 ‥(1)
[5] 前記金属シートの最大厚みが0.05〜0.5mmであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載の積層シート。
[3] 前記金属シートの前記一方の面または両面に、凹部と凸部とを含む凹凸パターンを有し、前記粘着層の前記金属シート側の表面が前記凹凸パターンに沿う形状を有し、前記金属シートと反対側の表面が平坦であることを特徴とする[1]または[2]に記載の積層シート。
[4] 前記金属シートの前記一方の面のうちの前記凹凸パターンが形成されている領域の割合Aと、前記粘着樹脂のゲル分率Bとの関係が、以下の式(1)を満足することを特徴とする[3]に記載の積層シート。
0.4≦B/A≦1.5 ‥(1)
[5] 前記金属シートの最大厚みが0.05〜0.5mmであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載の積層シート。
[6] 前記粘着層が、(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン(a)及び重合性単量体(b)を含むポリウレタン樹脂組成物(A)と、前記熱伝導性フィラー(B)と、重合開始剤(C)とを含む粘着剤組成物を硬化させたものであることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか一項に記載の積層シート。
[7] 前記ポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して、前記熱伝導性フィラー(B)を250〜900質量部含有することを特徴とする[6]に記載の積層シート。
[8] 前記熱伝導性フィラー(B)が、金属水和物を含むことを特徴とする[1]〜[7]のいずれか一項に記載の積層シート。
[9] 前記粘着層の前記金属シートと反対側の面に、剥離シートが積層されていることを特徴とする[1]〜[8]のいずれか一項に記載の積層シート。
[7] 前記ポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して、前記熱伝導性フィラー(B)を250〜900質量部含有することを特徴とする[6]に記載の積層シート。
[8] 前記熱伝導性フィラー(B)が、金属水和物を含むことを特徴とする[1]〜[7]のいずれか一項に記載の積層シート。
[9] 前記粘着層の前記金属シートと反対側の面に、剥離シートが積層されていることを特徴とする[1]〜[8]のいずれか一項に記載の積層シート。
[10] [1]〜[9]のいずれか一項に記載の積層シートからなることを特徴とするヒートシンク。
[11] 剥離シートの一方の面に熱伝導性フィラーと粘着樹脂とを含有する粘着層を有する粘着シートと、凹部と凸部と含む凹凸パターンを一方の面または両面に有する金属シートとを、前記金属シートの前記凹凸パターンの形成されている面に、前記粘着シートの前記粘着層を対向させて積層して積層体を形成する積層工程と、前記積層体を0.5〜3MPaの荷重でプレス加工することにより、前記粘着層と前記金属シートとを接合するとともに、前記凹凸パターンを前記粘着層に転写するプレス工程とを有することを特徴とする積層シートの製造方法。
[11] 剥離シートの一方の面に熱伝導性フィラーと粘着樹脂とを含有する粘着層を有する粘着シートと、凹部と凸部と含む凹凸パターンを一方の面または両面に有する金属シートとを、前記金属シートの前記凹凸パターンの形成されている面に、前記粘着シートの前記粘着層を対向させて積層して積層体を形成する積層工程と、前記積層体を0.5〜3MPaの荷重でプレス加工することにより、前記粘着層と前記金属シートとを接合するとともに、前記凹凸パターンを前記粘着層に転写するプレス工程とを有することを特徴とする積層シートの製造方法。
本発明の積層シートは、金属シートと、金属シートの一方の面に積層された粘着層とを有している。このため、粘着層を発熱体に密接させることにより、発熱体に積層シートを接合できる。したがって、本発明の積層シートは、発熱体に容易に積層シートを接合できる。
しかも、本発明の積層シートは、粘着層が、厚みの大きい高粘着部と厚みの小さい低粘着部とが交互に配置された厚み分布パターンを有する。したがって、高粘着部の粘着力によって、発熱体と積層シートとの接合強度を確保できる。
しかも、本発明の積層シートは、粘着層が、厚みの大きい高粘着部と厚みの小さい低粘着部とが交互に配置された厚み分布パターンを有する。したがって、高粘着部の粘着力によって、発熱体と積層シートとの接合強度を確保できる。
また、本発明の積層シートは、粘着層が厚み分布パターンを有しているので、積層シートを剥離することに起因する粘着層の破壊が生じにくく、発熱体に接合した後に貼り直しを行っても、剥離した積層シートの粘着層の一部が発熱体に残りにくい。よって、本発明の積層シートは、発熱体の適切な位置に積層シートを接合できなかった場合など、発熱体との接合に失敗した場合に容易に貼り直すことができる。
さらに、本発明の積層シートは、粘着層が、粘着樹脂と熱伝導性フィラーとを含有するものであるので、例えば、粘着層が粘着樹脂のみからなるものである場合と比較して、発熱体の熱を積層シートに効率よく伝導できる。したがって、本発明の積層シートは、発熱体の熱を効率よく放熱できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなく、その形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以下に示す実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
「第1実施形態」
図1は、本発明の積層シートの一例を示した模式図であり、図1(a)は断面図であり、図1(b)は斜視図である。図1(a)および図1(b)に示す積層シート10は、金属シート1と、金属シート1の一方の面1aに積層された粘着層2と、粘着層2の金属シート1と反対側の面2aに積層された剥離シート3とを有している。
図1は、本発明の積層シートの一例を示した模式図であり、図1(a)は断面図であり、図1(b)は斜視図である。図1(a)および図1(b)に示す積層シート10は、金属シート1と、金属シート1の一方の面1aに積層された粘着層2と、粘着層2の金属シート1と反対側の面2aに積層された剥離シート3とを有している。
積層シート10の金属シート1と粘着層2との合計の最大厚み(図1においては、金属シート1の他方の面1bの凸部12における積層シート10の厚み)は、0.2〜3mmであることが好ましい。金属シート1と粘着層2との合計の最大厚みが0.2mm以上であると、金属シート1による高い放熱性と、粘着層2による十分な粘着力とを有する積層シート10が得られやすくなる。金属シート1と粘着層2との合計の最大厚みは、0.5mm以上であることがより好ましい。また、金属シート1と粘着層2との合計の最大厚みが3mm以下であると、接合する発熱体の形状に追従しやすい積層シート10となる。したがって、発熱体の熱が積層シート10に効率よく伝導され、発熱体の熱を効率よく放熱できるものとなる。金属シート1と粘着層2との合計の最大厚みは、2mm以下であることがより好ましい。
<金属シート>
金属シートを、図1(a)および図1(b)を例として説明する。金属シート1は、図1(a)および図1(b)に示すように、両面に凹凸パターン13が形成されているものである。金属シート1の一方の面1aの凹凸パターン13は、点状の凹部11aと点状の凸部12aとが所定のピッチPで交互に連続して規則的に配置されたものである。図1(a)および図1(b)に示すように、凹部11aおよび凸部12aは、四角錐状の形状を有している。そして、凹部11aと凸部12aとが、平面視で市松模様状に交互に配置されている。また、図1(a)および図1(b)に示す金属シート1の厚みは略均一である。このため、金属シート1の他方の面1bの凹凸パターン13は、一方の面1aの凹部11aの反対側が凸部12となり、一方の面1aの凸部12aの反対側が凹部11となっている。
金属シートを、図1(a)および図1(b)を例として説明する。金属シート1は、図1(a)および図1(b)に示すように、両面に凹凸パターン13が形成されているものである。金属シート1の一方の面1aの凹凸パターン13は、点状の凹部11aと点状の凸部12aとが所定のピッチPで交互に連続して規則的に配置されたものである。図1(a)および図1(b)に示すように、凹部11aおよび凸部12aは、四角錐状の形状を有している。そして、凹部11aと凸部12aとが、平面視で市松模様状に交互に配置されている。また、図1(a)および図1(b)に示す金属シート1の厚みは略均一である。このため、金属シート1の他方の面1bの凹凸パターン13は、一方の面1aの凹部11aの反対側が凸部12となり、一方の面1aの凸部12aの反対側が凹部11となっている。
金属シート1の最大厚みt1は0.05〜0.5mmであることが好ましい。金属シート1の最大厚みt1が0.05mm以上であると、放熱性に優れた積層シート10が得られる。また、金属シート1の最大厚みt1が0.05mm以上であると、積層シート10を製造する工程における金属シート1の変形が少ないものとなる。金属シート1の最大厚みt1は0.06mm以上であることがより好ましく、0.1mm以上あることがさらに好ましい。
金属シート1の最大厚みt1が0.5mm以下であると、積層シート10が、これを接合する発熱体の形状に追従しやすいものとなる。したがって、例えば、接合される発熱体の表面が曲面であっても、発熱体と積層シート10との接触面積を確保することができ、発熱体の熱を効率よく放熱できる。また、金属シート1の最大厚みt1が0.5mm以下であると、両面に凹凸パターン13が形成されている金属シート1が容易に得られる。金属シート1の最大厚みt1は0.4mm以下であることがより好ましく、0.35mm以下であることがさらに好ましい。
図1(a)および図1(b)に示す金属シート1は、全面に凹凸パターン13が形成されているものである。したがって、図1(a)および図1(b)に示す金属シート1は、一方の面1a(粘着層2側の面)のうちの凹凸パターン13が形成されている領域の割合Aは100%である。上記の凹凸パターン13が形成されている領域の割合Aは40%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、100%であることが好ましい。上記の凹凸パターン13が形成されている領域の割合Aが40%以上であると、凹凸パターン13が形成されていることによる後述する効果がより顕著となる。
本発明において、凹凸パターン13が形成されている領域の割合Aが100%でない場合とは、積層シート10の厚み方向の凸部12の頂部と凹部11の底部との(凸部12aの頂部と凹部11aの底部との)中間の高さに、積層シート10の面方向に延在する平面を有する場合を意味する。
本発明において、凹凸パターン13が形成されている領域の割合Aが100%でない場合とは、積層シート10の厚み方向の凸部12の頂部と凹部11の底部との(凸部12aの頂部と凹部11aの底部との)中間の高さに、積層シート10の面方向に延在する平面を有する場合を意味する。
一方の面1a(および他方の面1b)の凹凸パターン13における隣接する凸部12、12間(または凹部11、11間)の間隔であるピッチPは、0.4〜10mmであることが好ましく、より好ましくは1〜6mmである。ピッチPが0.4〜10mmである場合、凹凸パターン13が形成されていることによる後述する効果がより顕著となる。
一方の面1a(および他方の面1b)の凹凸パターン13の凸部12の頂部と凹部11の底部との(凸部12aの頂部と凹部11aの底部との)積層シート10の厚み方向の距離Hは、0.2〜3mmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜3mmである。凹凸パターン13の積層シート10の厚み方向の距離Hが、0.2〜3mmである場合、凹凸パターン13が形成されていることによる後述する効果がより顕著となる。
金属シート1の素材としては、金、銀、銅、アルミニウム、それらの金属を含む合金などを用いることができ、熱伝導率が高い金属であることが好ましい。金属シート1としては、価格および加工性の点から、銅、アルミニウム、それらの金属を含む合金を用いることが好ましい。
金属シート1において、凹凸パターン13の形成方法は、特に限定されるものではなく、例えば、エンボス加工法などを用いることができる。
凹凸パターン13の形成方法は、図1(a)および図1(b)に示す金属シート1のように、凹凸パターン13の形状が、一方の面1aと他方の面1bとで同じである場合、両面エンボス加工法を用いることが好ましい。このことにより、優れた生産性が得られるとともに、厚みの均一な金属シート1が得られる。
凹凸パターン13の形成方法は、図1(a)および図1(b)に示す金属シート1のように、凹凸パターン13の形状が、一方の面1aと他方の面1bとで同じである場合、両面エンボス加工法を用いることが好ましい。このことにより、優れた生産性が得られるとともに、厚みの均一な金属シート1が得られる。
図1(a)および図1(b)に示す積層シート10では、金属シート1の両面に凹凸パターン13を有している場合を例に挙げて説明したが、凹凸パターンは、一方の面1aにのみ形成されていてもよいし、他方の面1bにのみ形成されていてもよい。
また、金属シート1の両面に凹凸パターン13を有している場合、凹凸パターン13の形状は、一方の面1aと他方の面1bとで同じであってもよいし、異なっていても良い。金属シート1の両面に凹凸パターン13を有している場合、金属シート1に凹凸パターン13を形成する際の加工容易性の観点から、両面の凹凸パターン13の形状は、同じであることが好ましい。
また、金属シート1の両面に凹凸パターン13を有している場合、凹凸パターン13の形状は、一方の面1aと他方の面1bとで同じであってもよいし、異なっていても良い。金属シート1の両面に凹凸パターン13を有している場合、金属シート1に凹凸パターン13を形成する際の加工容易性の観点から、両面の凹凸パターン13の形状は、同じであることが好ましい。
金属シート1の凹凸パターン13の形状(および粘着層2の厚み分布パターン23)は、図1(a)および図1(b)に示す形状に限定されるものではない。
例えば、凹凸パターンが、線状である場合、図2および図3に示すように、凹部の底部(および/または凸部の頂部)に平坦面が形成されているものであってもよい。
例えば、凹凸パターンが、線状である場合、図2および図3に示すように、凹部の底部(および/または凸部の頂部)に平坦面が形成されているものであってもよい。
凹凸パターンが、点状の凸部を有する場合、凸部の形状は、円錐状、角錐状などの錐状形状であってもよいし、円柱状、角柱状などの柱状形状であってもよい。
また、凹凸パターンが、点状の凸部を有する場合、凸部の平面形状は、図4〜図6に示すように矩形であってもよいし、図7〜図9に示すように長円であってもよいし、図10に示すようにL字型であってもよい。
凹凸パターンが、点状の凸部を有する場合、各凸部の頂部の面積は、0.001〜25mm2であることが好ましい。凹凸パターンが、点状の凸部を有する場合、各凸部の配置は、例えば、格子状および/または千鳥状であってもよいし、複数の点状の凸部からなる凸部群が格子状および/または千鳥状に配置されたものであってもよい。
また、凹凸パターンが、点状の凸部を有する場合、凸部の平面形状は、図4〜図6に示すように矩形であってもよいし、図7〜図9に示すように長円であってもよいし、図10に示すようにL字型であってもよい。
凹凸パターンが、点状の凸部を有する場合、各凸部の頂部の面積は、0.001〜25mm2であることが好ましい。凹凸パターンが、点状の凸部を有する場合、各凸部の配置は、例えば、格子状および/または千鳥状であってもよいし、複数の点状の凸部からなる凸部群が格子状および/または千鳥状に配置されたものであってもよい。
金属シートは、図11に示すように、断面視波状の凹凸形状であって、凹部(および凸部)の峰が平面視曲線であるものであってもよい。
さらに、図12に示すように、金属シートは、織物であってもよい。
あるいは、金属シート1の凹凸形状は、文字や絵柄などの意匠性を有する形状であっても良い。
さらに、図12に示すように、金属シートは、織物であってもよい。
あるいは、金属シート1の凹凸形状は、文字や絵柄などの意匠性を有する形状であっても良い。
<粘着層>
粘着層2は、図1(a)および図1(b)に示すように、厚みt3の大きい高粘着部21と厚みt2の小さい低粘着部22とが交互に配置された厚み分布パターン23を有している。図1(a)および図1(b)に示すように、粘着層2の金属シート1側の表面2bは、金属シート1の一方の面1aに形成されている凹凸パターン13に沿う形状を有している。したがって、高粘着部21および低粘着部22は、点状にピッチPで連続して交互に規則的に配置されている。また、図1(a)および図1(b)に示すように、粘着層2の金属シート1と反対側の表面2aは平坦となっている。
粘着層2は、図1(a)および図1(b)に示すように、厚みt3の大きい高粘着部21と厚みt2の小さい低粘着部22とが交互に配置された厚み分布パターン23を有している。図1(a)および図1(b)に示すように、粘着層2の金属シート1側の表面2bは、金属シート1の一方の面1aに形成されている凹凸パターン13に沿う形状を有している。したがって、高粘着部21および低粘着部22は、点状にピッチPで連続して交互に規則的に配置されている。また、図1(a)および図1(b)に示すように、粘着層2の金属シート1と反対側の表面2aは平坦となっている。
粘着層2の厚みは平均で0.1〜1mmであることが好ましい。粘着層2の厚みが0.1mm以上であると、粘着層2と、発熱体および金属シート1との接合強度が十分に高い積層シート10となる。粘着層2の厚みは0.2mm以上であることが、より好ましい。
粘着層2の厚みが平均で1mm以下であると、発熱体の熱を、粘着層2を介して金属シート1に効率よく伝導できる。粘着層2の厚みは0.5mm以下であることが、より好ましい。
なお、本発明において、粘着層2の平均の厚みとは、本発明の積層シート10の断面観察により、無作為に選んだ30カ所の粘着層2厚みを測定し、その算術平均値として得られた値である。
粘着層2の厚みが平均で1mm以下であると、発熱体の熱を、粘着層2を介して金属シート1に効率よく伝導できる。粘着層2の厚みは0.5mm以下であることが、より好ましい。
なお、本発明において、粘着層2の平均の厚みとは、本発明の積層シート10の断面観察により、無作為に選んだ30カ所の粘着層2厚みを測定し、その算術平均値として得られた値である。
粘着層2は、後述する測定方法を用いて測定した金属に対する粘着力が、1N/25mm以上のものであることが好ましく、5N/25mm以上であることがより好ましく、10N/25mm以上であることがさらに好ましい。上記の粘着力が1N/25mm以上であると、粘着層2と、発熱体および金属シート1との接合強度が十分に高い積層シート10となる。
「粘着力」
粘着層2の粘着力は、以下に示す方法により求める。
厚さ50μmのPETフィルム(東レ株式会社製、「ルミラーS−10」)を基材とし、基材上に粘着層を形成して、試験用積層シートとする。次に、試験用積層シートを縦25mm、横100mmの大きさに切り取り、短冊状シート片とする。次いで、SUS304からなる試験板上に、粘着層を試験板に向けて短冊状シートを積層する。その後、短冊状シート上を、2kgのゴムローラー(幅:約50mm)を1往復させて試験板と短冊状シートとを接合する。
粘着層2の粘着力は、以下に示す方法により求める。
厚さ50μmのPETフィルム(東レ株式会社製、「ルミラーS−10」)を基材とし、基材上に粘着層を形成して、試験用積層シートとする。次に、試験用積層シートを縦25mm、横100mmの大きさに切り取り、短冊状シート片とする。次いで、SUS304からなる試験板上に、粘着層を試験板に向けて短冊状シートを積層する。その後、短冊状シート上を、2kgのゴムローラー(幅:約50mm)を1往復させて試験板と短冊状シートとを接合する。
そして、接合された試験板および短冊状シートを、23℃、湿度50%の環境下で24時間放置する。その後、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、短冊状シートの試験板に対する粘着力(N/25mm)を測定する。
粘着層2は、粘着樹脂と熱伝導性フィラーとを含有するものである。
熱伝導性フィラーとしては、熱伝導性を有するものであればよく、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属水和物などが挙げられる。
熱伝導性フィラーとして用いる金属酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化チタンなどが挙げられる。
熱伝導性フィラーとして用いる金属窒化物としては、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素などが挙げられる。
熱伝導性フィラーとして用いる金属水和物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられ、水酸化アルミニウムを含むことが好ましい。
熱伝導性フィラーとしては、熱伝導性を有するものであればよく、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属水和物などが挙げられる。
熱伝導性フィラーとして用いる金属酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化チタンなどが挙げられる。
熱伝導性フィラーとして用いる金属窒化物としては、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素などが挙げられる。
熱伝導性フィラーとして用いる金属水和物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられ、水酸化アルミニウムを含むことが好ましい。
また、熱伝導性フィラーとして、アルミニウムなどの金属粉、炭化珪素などを用いてもよい。上述した熱伝導性フィラーの材料は、単独で用いることもできるし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
熱伝導性フィラーとしては、上記の材料の中でも特に、金属水和物を用いることが好ましい。熱伝導性フィラーとして金属水和物を用いることで、優れた熱伝導性および難燃性を有する粘着層2を形成できる。積層シート10は、発熱する発熱体に接合して使用されるものである。このため、熱伝導性フィラーとして、金属水和物などの難燃性の高い材料を用いた場合、発熱体に接合された積層シート10の安全性が向上する。また、金属水和物は、熱伝導性フィラーとして用いられる上記の材料の中でも、取扱い易い材料であり、好ましい。
熱伝導性フィラーとしては、上記の材料の中でも特に、金属水和物を用いることが好ましい。熱伝導性フィラーとして金属水和物を用いることで、優れた熱伝導性および難燃性を有する粘着層2を形成できる。積層シート10は、発熱する発熱体に接合して使用されるものである。このため、熱伝導性フィラーとして、金属水和物などの難燃性の高い材料を用いた場合、発熱体に接合された積層シート10の安全性が向上する。また、金属水和物は、熱伝導性フィラーとして用いられる上記の材料の中でも、取扱い易い材料であり、好ましい。
熱伝導性フィラーは、紛体であることが粘着層へ均一に分散させる観点から好ましい。熱伝導性フィラーの粒子径は、累積質量50%粒子径(D50)が1〜50μmであることが好ましく、より好ましくは、3〜30μmである。累積質量50%粒子径(D50)が1〜50μmであると、粘着層2に含まれる熱伝導性フィラーと、発熱体および金属シート1との接触面積が十分に得られ、発熱体の熱を、粘着層2を介して金属シート1に効率よく伝導できる。
「累積質量50%粒子径(D50)」は、例えば、株式会社島津製作所製の商品名「SALD−200V ER」のレーザ回折式粒度分布測定装置を用いるレーザ回折式粒度分布測定により得られる。
「累積質量50%粒子径(D50)」は、例えば、株式会社島津製作所製の商品名「SALD−200V ER」のレーザ回折式粒度分布測定装置を用いるレーザ回折式粒度分布測定により得られる。
粘着層2に含まれる粘着樹脂は、ゲル分率が30〜70質量%のものであることが好ましい。粘着樹脂のゲル分率が30質量%以上であることにより、粘着層2の凝集力が十分に高いものとなる。このため、発熱体から積層シート10を剥離する際に、発熱体から剥がれた低粘着部22と、低粘着部22に隣接する高粘着部21との、積層シート10の面方向の接合力が十分に得られる。この接合力によって、発熱体に接合している高粘着部21が積層シート10に引き寄せられる。その結果、積層シート10を貼りなおす必要が生じた場合に、高粘着部21と低粘着部22とが一体化された状態で発熱体から剥がれやすくなる。したがって、積層シート10を剥離することに起因する粘着層2の破壊を防止でき、剥離した積層シート10の粘着層2の一部が発熱体に残りにくいものとなる。粘着樹脂のゲル分率は、より好ましくは40質量%以上である。
粘着樹脂のゲル分率が70質量%以下であると、積層シート10を発熱体に接合する際に、粘着層2が発熱体の形状に追従しやすいものとなる。また、粘着樹脂のゲル分率が70質量%以下であると、積層シート10を製造する際に、粘着層2が金属シート1の形状に追従しやすいものとなる。これらのことにより、粘着層2と、発熱体および金属シート1との接触面積が十分に得られ、発熱体の熱を、粘着層2を介して金属シート1に、より一層効率よく伝導できる。粘着樹脂のゲル分率は、より好ましくは60質量%以下である。
「ゲル分率」
粘着層2に含まれる粘着樹脂のゲル分率は、以下に示す方法により求める。
すなわち、積層シート10から粘着層を採取し、テトラヒドロフラン(THF)中に室温下で72時間浸漬する。その後、粘着層を乾燥させてTHFを除去する。
そして、粘着層のTHFに浸漬する前の質量(浸漬前質量)とTHFを除去した後の質量(除去後質量)を用いて、下記の式(1)により算出する。
ゲル分率(質量%)={[除去後質量−熱伝導性フィラーの質量]/[浸漬前質量−熱伝導性フィラーの質量]}×100・・・(1)
粘着層2に含まれる粘着樹脂のゲル分率は、以下に示す方法により求める。
すなわち、積層シート10から粘着層を採取し、テトラヒドロフラン(THF)中に室温下で72時間浸漬する。その後、粘着層を乾燥させてTHFを除去する。
そして、粘着層のTHFに浸漬する前の質量(浸漬前質量)とTHFを除去した後の質量(除去後質量)を用いて、下記の式(1)により算出する。
ゲル分率(質量%)={[除去後質量−熱伝導性フィラーの質量]/[浸漬前質量−熱伝導性フィラーの質量]}×100・・・(1)
粘着層2に含まれる熱伝導性フィラーの質量は、以下に示す方法により、算出できる。
粘着層2に含まれる熱伝導性フィラーの配合比率が分かっている場合は、熱伝導性フィラーの配合比率を用いて、粘着層2に含まれる熱伝導性フィラーの質量を算出する。
粘着層2に含まれる熱伝導性フィラーの配合比率が不明である場合には、例えば、粘着層の熱重量分析(TGA)を行い、その結果を用いて、粘着層2に含まれる熱伝導性フィラーの質量を算出できる。
粘着層2に含まれる熱伝導性フィラーの配合比率が分かっている場合は、熱伝導性フィラーの配合比率を用いて、粘着層2に含まれる熱伝導性フィラーの質量を算出する。
粘着層2に含まれる熱伝導性フィラーの配合比率が不明である場合には、例えば、粘着層の熱重量分析(TGA)を行い、その結果を用いて、粘着層2に含まれる熱伝導性フィラーの質量を算出できる。
金属シート1の一方の面1aのうちの凹凸パターン13が形成されている領域の割合Aと、ゲル分率Bとの関係は、以下の式(1)を満足することが好ましい。
0.4≦B/A≦1.5 ‥(1)
0.4≦B/A≦1.5 ‥(1)
上記のB/Aが上記範囲内であると、粘着層2と金属シート1との接触面積と、粘着樹脂のゲル分率との関係が最適なものとなり、発熱体から積層シート10を剥離する際に、積層シート10を一体化した状態のまま剥離することができ、剥離した積層シート10の粘着層2の一部が発熱体に残りにくいものとなる。よって、発熱体への接合に失敗した場合に、積層シート10を容易に貼り直すことができる。
上記のB/Aが0.4以上であると、粘着層2の凝集力が十分に高いものとなる。また、上記のB/Aが1.5以下であると、粘着層2と金属シート1との接触面積が十分に得られるとともに、粘着層2が金属シート1の形状に追従しやすいものとなる。上記のB/Aの範囲は、より好ましくは0.42≦B/A≦1.3であり、さらに好ましくは0.45≦B/A≦1.1である。
上記のB/Aが0.4以上であると、粘着層2の凝集力が十分に高いものとなる。また、上記のB/Aが1.5以下であると、粘着層2と金属シート1との接触面積が十分に得られるとともに、粘着層2が金属シート1の形状に追従しやすいものとなる。上記のB/Aの範囲は、より好ましくは0.42≦B/A≦1.3であり、さらに好ましくは0.45≦B/A≦1.1である。
粘着層2の粘着樹脂としては、粘着力が十分に得られるものあればよく、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。
粘着樹脂として用いられるシリコーン系樹脂としては、例えば、一般構造式−[(CH3)2SiO]m−[(CH3)SiO3/2]n−[(CH3)3SiO1/2]p−(上記の構造式中のm、n、pは整数である。)で示されるものを使用することが出来る。
粘着樹脂として用いられるシリコーン系樹脂としては、例えば、一般構造式−[(CH3)2SiO]m−[(CH3)SiO3/2]n−[(CH3)3SiO1/2]p−(上記の構造式中のm、n、pは整数である。)で示されるものを使用することが出来る。
粘着層2の粘着樹脂として(メタ)アクリル系樹脂を含有する場合には、粘着層2は、(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン(a)及び重合性単量体(b)を含むポリウレタン樹脂組成物(A)と、上記の熱伝導性フィラー(B)と、重合開始剤(C)とを含む粘着剤組成物を硬化させたものであることが好ましい。
本明細書及び特許請求の範囲において「(メタ)アクリロイル基」とは、化学式「CH2=CH−CO−」で表される基又は化学式「CH2=C(CH3)−CO−」で表される基を意味し、「イソシアナト基」とは、化学式「−N=C=O」で表される基を意味する。
<ポリウレタン樹脂組成物(A)>
ポリウレタン樹脂組成物(A)は、(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン(a)及び重合性単量体(b)を含む。
(ポリウレタン(a))
ポリウレタン(a)の製造に用いられるポリオールとしては、特に限定はされないが、ポリオキシアルキレンポリオールが好ましく、さらに炭素数2〜4のアルキレン鎖を有するポリオキシアルキレンポリオールが好ましい。
ポリウレタン樹脂組成物(A)は、(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン(a)及び重合性単量体(b)を含む。
(ポリウレタン(a))
ポリウレタン(a)の製造に用いられるポリオールとしては、特に限定はされないが、ポリオキシアルキレンポリオールが好ましく、さらに炭素数2〜4のアルキレン鎖を有するポリオキシアルキレンポリオールが好ましい。
好ましいポリオキシアルキレンポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシブチレンポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。これらのポリオキシアルキレンポリオールは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加重合することにより得られる。本発明で用いられるポリオキシアルキレンポリオールとしては、1種のアルキレンオキサイド等を付加重合させた重合体であってもよいし、2種以上のアルキレンオキサイド等を付加共重合させて得られる共重合体を用いてもよい。
ポリオキシアルキレンポリオールの数平均分子量は、通常、500〜5,000であり、800〜4,000であることが好ましく、1000〜3,000であることがより好ましい。ポリオキシアルキレンポリオールの数平均分子量が500〜5,000であることにより、粘着層2の粘着力が十分に得られるとともに、ポリウレタン中のウレタン結合が所望の量で確保されることから粘着層2の凝集力が十分に高いものとなる。
ポリウレタン(a)の製造に用いられるポリイソシアネートとしては、特に限定されないが、イソシアナト基を2個含んだ化合物が好ましい。ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート及びその水素添加物、キシリレンジイソシアネート及びその水素添加物、ジフェニルメタンジイソシアネート及びその水素添加物、1,5−ナフチレンジイソシアネート及びその水素添加物、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート等のジイソシアネートが挙げられ、これらを二種以上併用してもよい。中でも、反応性の制御に優れている点から、イソホロンジイソシアネート又はジフェニルメタンジイソシアネート及びその水素添加物が好ましい。
〔ポリウレタン(a)の第一の合成方法〕
次に、ポリウレタン(a)の第一の合成方法、すなわち、ポリウレタン(a1)の合成方法について、説明する。
まず、ポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネートを、イソシアナト基量がヒドロキシル基量より多くなる割合で反応させて「イソシアナト基を有するポリウレタン」を合成する。
次に、ポリウレタン(a)の第一の合成方法、すなわち、ポリウレタン(a1)の合成方法について、説明する。
まず、ポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネートを、イソシアナト基量がヒドロキシル基量より多くなる割合で反応させて「イソシアナト基を有するポリウレタン」を合成する。
このとき、ヒドロキシル基量に対するイソシアナト基量の比を調整することで、イソシアナト基を有するポリウレタンの分子量を調整することが可能である。具体的には、ヒドロキシル基量に対するイソシアナト基量の比が小さい程、イソシアナト基を有するポリウレタンの分子量は大きくなり、ヒドロキシル基量に対するイソシアナト基量の比が大きい程、イソシアナト基を有するポリウレタン化合物の分子量は小さくなる。ポリオキシアルキレンポリオールのヒドロキシル基1モルに対して、ポリイソシシアネートのイソシアナト基量が1.03〜1.35モルであることが好ましく、1.05〜1.1モルであることがより好ましい。
次に、イソシアナト基を有するポリウレタンと、ヒドロキシル基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させて、ポリウレタン(a1)を合成する。
ヒドロキシル基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、特に限定されないが、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;1,3−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート等の各種ポリオール由来の(メタ)アクリロイル基を有するモノオール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、イソシアナト基との反応性、光硬化性に優れる点で、2−ヒドロキシエチルアクリレートが好ましい。
イソシアナト基を有するポリウレタンと、ヒドロキシル基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させる際に、アルキルアルコールを添加して、イソシアナト基を有するポリウレタンと反応させることで、ポリウレタン(a1)への(メタ)アクリロイル基の導入量を調整することができる。
ポリウレタン(a)への(メタ)アクリロイル基の導入量は、通常、イソシアナト基に対して、50〜100mol%であり、70〜100mol%であることが好ましく、90〜100mol%であることがより好ましい。(メタ)アクリロイル基の導入量が、イソシアナト基に対して、50〜100mol%であることで、粘着層2の凝集力が十分に高いものとなる。
アルキルアルコールとしては、特に限定されないが、直鎖型、分岐型、脂環型のアルキルアルコール等が挙げられ、具体例としては、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。
〔ポリウレタン(a)の第二の合成方法〕
次に、ポリウレタン(a)の第二の合成方法、すなわちポリウレタン(a2)の合成方法について、説明する。
まず、ポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネートを、ヒドロキシル基量がイソシアナト基量より多くなる割合で反応させて、「ヒドロキシル基を有するポリウレタン」を合成する。
次に、ポリウレタン(a)の第二の合成方法、すなわちポリウレタン(a2)の合成方法について、説明する。
まず、ポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネートを、ヒドロキシル基量がイソシアナト基量より多くなる割合で反応させて、「ヒドロキシル基を有するポリウレタン」を合成する。
次に、ヒドロキシル基を有するポリウレタンと、イソシアナト基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させて、ポリウレタン(a2)を合成する。
イソシアナト基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、特に限定されないが、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、ヒドロキシル基との反応性、光硬化性に優れる点から、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートが好ましい。
イソシアナト基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、特に限定されないが、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、ヒドロキシル基との反応性、光硬化性に優れる点から、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートが好ましい。
ポリウレタン(a)の合成において、ヒドロキシル基とイソシアナト基の反応は、イソシアナト基に不活性な有機溶媒の存在下で、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジエチルヘキサノエート、ジオクチルスズジラウレート等のウレタン化触媒を用いて、通常、30〜100℃で1〜5時間程度継続して行われる。
ウレタン化触媒の使用量は、通常、反応物の総質量に対して、50〜500質量ppmである。
ウレタン化触媒の使用量は、通常、反応物の総質量に対して、50〜500質量ppmである。
ポリウレタン(a)の重量平均分子量は、10,000〜300,000であることが好ましく、より好ましくは20,000〜200,000であり、さらに好ましくは30,000〜100,000である。ポリウレタン(a)の重量平均分子量が10,000〜300,000であると、粘着層2の粘着力が十分に得られるとともに、取り扱いが容易で作業性も向上する。
「重量平均分子量」
重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー:商品名「Shodex GPC−101」(昭和電工株式会社製、「Shodex」は登録商標である)を用いて測定される、ポリスチレン換算の分子量である。
カラム:LF−804(昭和電工株式会社製)
カラムの温度:40℃
試料:0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1ml/min
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI検出器
重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー:商品名「Shodex GPC−101」(昭和電工株式会社製、「Shodex」は登録商標である)を用いて測定される、ポリスチレン換算の分子量である。
カラム:LF−804(昭和電工株式会社製)
カラムの温度:40℃
試料:0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1ml/min
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI検出器
ポリウレタン樹脂組成物(A)中のポリウレタン(a)の含有量は、10〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜35質量%である。ポリウレタン樹脂組成物(A)中のポリウレタン(a)の含有量が10質量%以上であって40質量%以下であると、粘着層2の粘着力が十分に得られるとともに、粘着層2の凝集力が十分に高いものとなる。
(重合性単量体(b))
ポリウレタン樹脂組成物(A)中に用いられる重合性単量体(b)としては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート等の環状アルキル(メタ)アクリレート;エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート;2−スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホン酸基含有(メタ)アクリレート;オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート等のフッ化アルキル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられ、二種以上併用してもよい。上記の中でも特に、アルキル(メタ)アクリレート、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートが好ましい。
ポリウレタン樹脂組成物(A)中に用いられる重合性単量体(b)としては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート等の環状アルキル(メタ)アクリレート;エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート;2−スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホン酸基含有(メタ)アクリレート;オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート等のフッ化アルキル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられ、二種以上併用してもよい。上記の中でも特に、アルキル(メタ)アクリレート、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートが好ましい。
重合性単量体(b)は、粘着剤組成物の粘度と粘着層2の粘着性、強度、耐熱性の観点から、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび/または、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル等の極性基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むことが好ましい。
極性基を有する(メタ)アクリル酸エステルの含有量は、ポリウレタン樹脂組成物(A)中、1〜40質量%であることが好ましい。ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルの含有量が、ポリウレタン樹脂組成物(A)中、1〜40質量%であると、粘着層2の粘着力が十分に得られるとともに、粘着層2の耐水性が良好になる。
極性基を有する(メタ)アクリル酸エステルの含有量は、ポリウレタン樹脂組成物(A)中、1〜40質量%であることが好ましい。ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルの含有量が、ポリウレタン樹脂組成物(A)中、1〜40質量%であると、粘着層2の粘着力が十分に得られるとともに、粘着層2の耐水性が良好になる。
重合性単量体(b)は、粘着層2に粘着性を付与する観点から、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレートなど、得られるポリウレタン樹脂組成物(A)の硬化物のガラス転移点を低くすることが可能なものを含むことが好ましい。重合性単量体(b)の組成は、仮に、ポリウレタン樹脂組成物(A)に含まれる重合性単量体(b)のみを重合した場合における、下記のFoxの式によるガラス転移温度の理論値が−80℃〜−10℃となるような組成であることが好ましく、−70℃〜−20℃となるような組成であることがより好ましい。
「ガラス転移温度」
1/(Tg+273)=Σ[Wi/(Tgi+273)]:Foxの式
Tg(℃):計算ガラス転移温度
Wi:各単量体の重量分率
Tgi(℃):各単量体成分の単独重合体のガラス転移温度
1/(Tg+273)=Σ[Wi/(Tgi+273)]:Foxの式
Tg(℃):計算ガラス転移温度
Wi:各単量体の重量分率
Tgi(℃):各単量体成分の単独重合体のガラス転移温度
本発明のポリウレタン樹脂組成物(A)中に用いられる重合性単量体(b)の含有量は、60〜90質量%あることが好ましく、より好ましくは65〜85質量%である。粘着剤組成物中の重合性単量体(b)の含有量が60〜90質量%であると、粘着層2の粘着力が十分に得られるとともに、粘着層2の凝集力が十分に高いものとなる。
ポリウレタン樹脂組成物(A)は、粘着性、強度、耐熱性などの粘着層2の機能に影響を及ぼさない程度に、(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン(a)及び重合性単量体(b)以外に他のポリマーを含んでもよい。
他のポリマーとしては、たとえば、天然ゴム、ポリブタジエンゴムなどの、共役ジエン重合体;ブチルゴム;スチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−イソプレンランダム共重合体などの芳香族ビニル−共役ジエン共重合体;芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の水素添加物;アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムなどのシアン化ビニル化合物−共役ジエン共重合体;シアン化ビニル−芳香族ビニル−共役ジエン共重合体;シアン化ビニル化合物−共役ジエン共重合体とポリ(ハロゲン化ビニル)との混合物;ポリエピクロロヒドリンゴムなどのポリエピハロヒドリンゴム;ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド;エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM);シリコーンゴム;フッ素ゴム;ポリエチレン;エチレン−プロピレン共重合体などのエチレン−α−オレフィン共重合体;ポリプロピレンなどの、α−オレフィン重合体;ポリ塩化ビニル樹脂などのポリハロゲン化ビニル樹脂;ポリ塩化ビニリデン樹脂などのポリハロゲン化ビニリデン樹脂;エポキシ樹脂;フェノール樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ナイロン−6などのポリアミド;ポリウレタン;ポリエステル;ポリ酢酸ビニル;ポリ(エチレン−ビニルアルコール)などを用いてもよい。
ポリウレタン樹脂組成物(A)を100質量部に対して、(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン(a)及び重合性単量体(b)の合計含有量は、80質量部以上が好ましく、90質量部以上がより好ましく、100質量部であってもよい。(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン(a)及び重合性単量体(b)の合計含有量を、80質量部以上とすることにより、粘着層2の粘着力が十分に得られるとともに、粘着層2の凝集力が十分に高いものとなる。
<重合開始剤(C)>
重合開始剤(C)としては、熱重合開始剤および光重合開始剤等を用いることができるが、製造容易性の観点から光重合開始剤を用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、ジフェニルエタンジオン等のカルボニル系光重合開始剤;ジフェニルジスルフィド、テトラメチルアンモニウムモノスルフィド等のスルフィド系光重合開始剤;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類;ベンゾキノン、アントラキノン等のキノン系光重合開始剤;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロパン等のアゾ系光重合開始剤;スルホクロリド系光重合開始剤;チオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤;過酸化ベンゾイル等の過酸化物系光重合開始剤等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
上記の中でも、粘着剤組成物における溶解性の点から、重合開始剤(C)として、アシルホスフィンオキサイド類が好ましく、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドがより好ましい。
重合開始剤(C)としては、熱重合開始剤および光重合開始剤等を用いることができるが、製造容易性の観点から光重合開始剤を用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、ジフェニルエタンジオン等のカルボニル系光重合開始剤;ジフェニルジスルフィド、テトラメチルアンモニウムモノスルフィド等のスルフィド系光重合開始剤;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類;ベンゾキノン、アントラキノン等のキノン系光重合開始剤;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロパン等のアゾ系光重合開始剤;スルホクロリド系光重合開始剤;チオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤;過酸化ベンゾイル等の過酸化物系光重合開始剤等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
上記の中でも、粘着剤組成物における溶解性の点から、重合開始剤(C)として、アシルホスフィンオキサイド類が好ましく、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドがより好ましい。
粘着層2に用いられる粘着剤組成物においては、ポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して、熱伝導性フィラー(B)を250〜900質量部と、重合開始剤(C)を0.1〜5.0質量部とを含むことが好ましい。
ポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して、熱伝導性フィラー(B)の含有量が250質量部以上であると、発熱体の熱を、粘着層2を介して金属シート1に効率よく伝導できる。
熱伝導性フィラー(B)の含有量がポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して900質量部以下であると、発熱体および金属シート1との接合強度が十分に高い粘着層2となる。熱伝導性フィラー(B)の含有量は、ポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して700質量部以下であることがより好ましい。
熱伝導性フィラー(B)の含有量がポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して900質量部以下であると、発熱体および金属シート1との接合強度が十分に高い粘着層2となる。熱伝導性フィラー(B)の含有量は、ポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して700質量部以下であることがより好ましい。
熱伝導性フィラー(B)として金属水和物を用いる場合、金属水和物の含有量が、ポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して250質量部以上であると、難燃性の高い積層シート10が得られる。積層シート10の難燃性をより一層向上させるために、金属水和物の含有量をポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して290質量部以上とすることが好ましい。
ポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して、粘着剤組成物中の重合開始剤(C)の含有量は、0.1〜5.0質量部であることが好ましく、0.2〜4.0質量部であることがより好ましく、0.5〜2.0質量部であることがさらに好ましい。重合開始剤(C)の含有量が、ポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して0.1〜5.0質量部であると、粘着剤組成物の光硬化性が十分に得られるとともに、粘着層2の粘着力が十分に得られる。
粘着層2に用いられる粘着剤組成物は、粘着層2の粘着力を向上させるために、ポリウレタン(a)とは異なる樹脂をさらに含んでいてもよい。
樹脂としては、特に限定されないが、ロジン、ロジンのエステル化物等のロジン系樹脂;ジテルペン重合体、α−ピネン−フェノール共重合体等のテルペン系樹脂;脂肪族系(C5系)、芳香族系(C9系)等の石油樹脂;スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
樹脂としては、特に限定されないが、ロジン、ロジンのエステル化物等のロジン系樹脂;ジテルペン重合体、α−ピネン−フェノール共重合体等のテルペン系樹脂;脂肪族系(C5系)、芳香族系(C9系)等の石油樹脂;スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
粘着層2に用いられる粘着剤組成物は、必要に応じて、添加剤をさらに含んでいてもよい。
添加剤としては、特に限定されないが、分散剤、可塑剤、表面潤滑剤、レベリング剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、ベンゾトリアゾール系等の光安定剤、リン酸エステル系及びその他の難燃剤、界面活性剤等の帯電防止剤等が挙げられる。
添加剤としては、特に限定されないが、分散剤、可塑剤、表面潤滑剤、レベリング剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、ベンゾトリアゾール系等の光安定剤、リン酸エステル系及びその他の難燃剤、界面活性剤等の帯電防止剤等が挙げられる。
<剥離シート>
剥離シート3としては、特に限定されないが、例えば、剥離処理剤により表面が処理されたプラスチックフィルムが挙げられる。
剥離処理剤としては、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系などのものを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどが挙げられる。
剥離シート3としては、特に限定されないが、例えば、剥離処理剤により表面が処理されたプラスチックフィルムが挙げられる。
剥離処理剤としては、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系などのものを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどが挙げられる。
「積層シートの製造方法」
次に、本発明の積層シートの製造方法の一例として、図1(a)および図1(b)に示す積層シート10の製造方法を例に挙げて説明する。
はじめに、剥離シート3の一方の面に、粘着層2を形成することにより、粘着シートとする。
次に、本発明の積層シートの製造方法の一例として、図1(a)および図1(b)に示す積層シート10の製造方法を例に挙げて説明する。
はじめに、剥離シート3の一方の面に、粘着層2を形成することにより、粘着シートとする。
粘着層2の形成方法としては、例えば、剥離シート3の一方の面に、重合開始剤として光重合開始剤を含む上述した粘着剤組成物を塗布し、紫外線を照射して硬化させる方法等が挙げられる。
粘着剤組成物の塗布方法は、特に限定されないが、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどを用いる方法が挙げられる。
紫外線を照射して粘着剤組成物を硬化させる場合、紫外線の照射量は500〜5000mJ/cm2であることが好ましい。
粘着剤組成物の塗布方法は、特に限定されないが、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどを用いる方法が挙げられる。
紫外線を照射して粘着剤組成物を硬化させる場合、紫外線の照射量は500〜5000mJ/cm2であることが好ましい。
このようにして得られた粘着シートでは、粘着シートを使用するまでの間、粘着層2を保護するために、粘着層2上に保護用の剥離シートを配置して、2枚の剥離シート間に粘着層2が挟まれた形状としてもよい。また、剥離シート3として、両面が剥離処理剤により処理されたものを用い、粘着シートをロール状に巻き取ることにより、粘着シートの使用時まで粘着層2が剥離シート間に挟まれた状態となるようにしてもよい。
なお、粘着層2上に保護用の剥離シートを配置する場合、保護用の剥離シートを配置する前に粘着層2となる粘着剤組成物を硬化させてもよいし、保護用の剥離シートを配置してから、粘着層2となる粘着剤組成物を硬化させてもよい。保護用の剥離シートを配置してから、粘着層2となる粘着剤組成物を硬化させる場合、剥離シート3および/または保護用の剥離シートとして、光透過性を有するものを用いる。
次に、粘着シートと金属シート1とを積層して積層体を形成する。粘着シートの粘着層2上に保護用の剥離シートが配置されている場合には、保護用の剥離シートを除去してから、金属シート1と積層する。粘着シートと金属シート1とは、金属シート1の凹凸パターン13の形成されている面に、粘着シートの粘着層2を対向させて積層する。
次に、粘着シートと金属シート1との積層体を0.5〜3MPaの荷重でプレス加工する。このことにより、粘着層2と金属シート1とを接合するとともに、凹凸パターン13を粘着層2に転写する(プレス工程)。
プレス加工の際の荷重が0.5MPa以上であるので、金属シート1の凹凸パターン13に粘着層2を十分に食いこませることができ、粘着層2の金属シート1側の表面が凹凸パターン13に沿う形状を有するものとなる。また、プレス加工の際の荷重が3MPa以下であるので、金属シート1の凹凸パターン13が変形することを防止できる。
以上の工程により、図1(a)および図1(b)に示す積層シート10が得られる。
プレス加工の際の荷重が0.5MPa以上であるので、金属シート1の凹凸パターン13に粘着層2を十分に食いこませることができ、粘着層2の金属シート1側の表面が凹凸パターン13に沿う形状を有するものとなる。また、プレス加工の際の荷重が3MPa以下であるので、金属シート1の凹凸パターン13が変形することを防止できる。
以上の工程により、図1(a)および図1(b)に示す積層シート10が得られる。
本実施形態の積層シート10は、金属シート1と、金属シート1の一方の面に積層された粘着層2とを有している。このため、粘着層2を発熱体に密接させることにより、発熱体に積層シート10を接合できる。したがって、本実施形態の積層シート10は、発熱体に容易に積層シートを接合できる。
しかも、本実施形態の積層シート10は、粘着層が、厚みの大きい高粘着部21と厚みの小さい低粘着部22とが交互に規則的に配置された厚み分布パターン23を有する。したがって、高粘着部21の粘着力によって、発熱体と積層シート10との接合強度を確保できる。
しかも、本実施形態の積層シート10は、粘着層が、厚みの大きい高粘着部21と厚みの小さい低粘着部22とが交互に規則的に配置された厚み分布パターン23を有する。したがって、高粘着部21の粘着力によって、発熱体と積層シート10との接合強度を確保できる。
また、本実施形態の積層シート10は、以下に示すように、発熱体に接合した後に、容易に貼り直すことができる。
粘着層の厚みは、積層シート10の接合強度と剥離しやすさに影響を与える。一般に、粘着層は、厚みが大きい程、接合強度が高くなり、厚みが小さい程、接合強度が弱くなる傾向がある。粘着層の厚みが大きい程、接合強度が高くなる理由の一つとして、粘着層の厚みが大きい程、粘弾性変形可能な変形幅が大きくなることが挙げられる。
また、粘着層は、厚みが大きい程、粘着層自身が破壊される凝集剥離が生じやすく、厚みが小さい程、接着層と被接合部材(本実施形態においては発熱体)との界面で剥離する界面剥離が生じやすい。
粘着層の厚みは、積層シート10の接合強度と剥離しやすさに影響を与える。一般に、粘着層は、厚みが大きい程、接合強度が高くなり、厚みが小さい程、接合強度が弱くなる傾向がある。粘着層の厚みが大きい程、接合強度が高くなる理由の一つとして、粘着層の厚みが大きい程、粘弾性変形可能な変形幅が大きくなることが挙げられる。
また、粘着層は、厚みが大きい程、粘着層自身が破壊される凝集剥離が生じやすく、厚みが小さい程、接着層と被接合部材(本実施形態においては発熱体)との界面で剥離する界面剥離が生じやすい。
本実施形態の積層シート10は、厚み分布パターン23を有しているので、一旦発熱体に接合した積層シート10を剥離すると、発熱体から剥がれていく積層シート10の発熱体側の面には、高粘着部21と低粘着部22とが交互に出現する。このため、発熱体から剥がれていく積層シート10の粘着層2では、積層シート10を剥がそうとする力によって、発熱体との接合強度の低い低粘着部22が容易に剥離する。また、低粘着部22に隣接する高粘着部21は、発熱体から剥がれた低粘着部22との積層シート10の面方向の接合力によって、積層シート10に引き寄せられて、低粘着部22と一体化された状態で発熱体から剥離する。
したがって、本実施形態の積層シート10は、積層シート10を剥離することに起因する粘着層2の破壊が生じにくく、発熱体に接合した後に貼り直しを行っても、剥離した積層シート10の粘着層2の一部が発熱体に残りにくい。よって、本実施形態の積層シート10は、発熱体の適切な位置に積層シート10を接合できなかった場合など、発熱体との接合に失敗した場合に容易に貼り直すことができる。
例えば、粘着層の厚みが均一である場合、発熱体と積層シートとの接合強度を確保するために、粘着層の厚みを厚くすると、発熱体から剥離しにくくなる。また、発熱体に接合した後に容易に剥離できるように、粘着層の厚みを薄くすると、発熱体と積層シートとの接合強度が不足する。このため、粘着層の厚みが均一である場合には、発熱体と積層シートとの接合強度を確保しつつ、発熱体に接合した後に容易に貼り直すことができる積層シートを得ることは困難であった。
また、本実施形態の積層シート10は、粘着層2が、粘着樹脂と熱伝導性フィラーとを含有するものであるので、例えば、粘着層が粘着樹脂のみからなるものである場合と比較して、発熱体の熱を積層シート10に効率よく伝導できる。したがって、本実施形態の積層シート10は、発熱体の熱を効率よく放熱できる。
また、本実施形態の積層シート10において、粘着層2の粘着樹脂のゲル分率が、30〜70質量%である場合、粘着層2の凝集力が十分に高いものとなる。このため、発熱体から剥がれていく積層シート10の粘着層2において、高粘着部21と低粘着部22との積層シート10の面方向の接合力が十分に得られる。したがって、高粘着部21と低粘着部22とが一体化された状態で発熱体から剥離されやすくなり、より一層、積層シート10の剥離による粘着層2の破壊が生じにくくなる。しかも、粘着層2の粘着樹脂のゲル分率が、30〜70質量%である場合、粘着層2が金属シート1および発熱体の形状に追従しやすいものとなる。このため、粘着層2と、発熱体および金属シート1との接触面積が十分に得られ、発熱体の熱を、粘着層2を介して金属シート1により一層効率よく伝導できる。
図1(a)および図1(b)に示す積層シート10は、金属シート1の一方の面1aに凹凸パターン13を有し、粘着層2の金属シート1側の表面が凹凸パターン13に沿う形状を有し、金属シート1と反対側の表面2aが平坦であるものである。このため、以下に示すように、積層シート10は、より一層容易に貼り直すことができる。
積層シート10の接合される発熱体の表面は、金属で形成されていることが多い。したがって、積層シート10を発熱体に接合すると、粘着層2の両面が金属に接している状態となりやすい。本実施形態の積層シート10の粘着層2では、金属シート1と粘着層2とが接する面積は、粘着層2と発熱体とが接する面積よりも大きいものとなる。このため、例えば、金属シート1と発熱体とが同じ材料からなるものである場合には、金属シート1と粘着層2との接合強度が、粘着層2と発熱体との接合強度よりも高いものとなる。したがって、一旦発熱体に接合した積層シート10を剥離する際に、金属シート1と粘着層2との界面で剥離せずに、粘着層2と発熱体との界面で剥離するものとなる。その結果、粘着層2の一部が発熱体に残ることを防止できる。よって、図1(a)および図1(b)に示す積層シート10は、一層容易に貼り直すことができる。
また、図1(a)および図1(b)に示す積層シート10は、粘着層2の発熱体と接する面である金属シート1と反対側の表面2aが平坦である。このため、例えば、粘着層2の発熱体と接する面が凹凸を有している場合と比較して、粘着層2と発熱体とを接合する際に、粘着層2と発熱体との間に空間が形成されにくく、粘着層2と発熱体との密着性が良好となる。よって、発熱体の熱を、粘着層2を介して金属シート1により一層効率よく伝導できる。
なお、粘着層2の発熱体と接する面が凹凸を有している場合、積層シート10の粘着層2と発熱体とを接合する際に、粘着層2を変形させて、粘着層2と発熱体との密着性を向上させることが考えられる。接合時に粘着層2を変形させる方法としては、粘着層2の材料として容易に変形する柔らかい材料を用いる方法および/または、積層シート10を発熱体に圧着させる方法とが挙げられる。しかし、粘着層2の材料として容易に変形する柔らかい材料を用いると、積層シート10を剥離する際に粘着層2の一部が発熱体に残りやすくなる。また、粘着層2を変形させるために、積層シート10を発熱体に圧着させると、圧着時の応力によって発熱体および/または金属シート1が変形してしまう可能性がある。
図1(a)および図1(b)に示す積層シート10は、金属シート1の他方の面1bに凹凸パターン13を有している。金属シート1の他方の面1bは、積層シート10の放熱面である。このため、図1(a)および図1(b)に示す積層シート10は、例えば、金属シート1の他方の面1bが平坦面である場合と比較して、放熱面の面積が大きいものとなる。よって、図1(a)および図1(b)に示す積層シート10は、発熱体の熱を効率よく外部に放熱できる。しかも、金属シート1の他方の面1bの凹凸パターン13は、凸部12と凹部11とが交互に規則的に配置されたものであるので、積層シート10の放熱性能が均一なものとなる。
図1(a)および図1(b)に示す積層シート10の粘着層2が、(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン(a)及び重合性単量体(b)を含むポリウレタン樹脂組成物(A)と、前記熱伝導性フィラー(B)と、重合開始剤(C)とを含む粘着剤組成物を硬化させたものである場合、発熱体と積層シート10との接合強度と、発熱体に接合した後の貼り直しのしやすさとが、より一層優れたものとなる。
図1(a)および図1(b)に示す積層シート10は、粘着層2の金属シート1と反対側の面に、剥離シート3が積層されているものであるので、積層シート10を発熱体に接合するまでの間、剥離シート3によって粘着層2を保護できる。
本実施形態の積層シート10の製造方法では、剥離シート3の一方の面に粘着層2を有する粘着シートと、凹凸パターン13を両面に有する金属シート1とを、金属シート1の凹凸パターン13の形成されている面に、粘着シートの粘着層2を対向させて積層して積層体を形成し、積層体を0.5〜3MPaの荷重でプレス加工する。このことにより、粘着層2と金属シート1とを接合するとともに、凹凸パターン13が粘着層2に転写される。その結果、高粘着部21と低粘着部22とが交互に配置された厚み分布パターン23を有する粘着層2を有する積層シート10が得られる。
なお、金属シート1の一方の面1aに粘着層を形成する方法として、例えば、金属シート1の一方の面1aに、粘着樹脂と熱伝導性フィラーとを含有する粘着剤組成物を塗布し、硬化させる方法を用いることが考えられる。しかし、金属シート1の一方の面1aに粘着剤組成物を塗布する場合、均一な厚みの塗膜が形成されるため、高粘着部21と低粘着部22とが交互に配置された厚み分布パターン23を有する粘着層2を形成することはできなかった。
図1(a)および図1(b)に示す積層シート10は、発熱体に容易に接合でき、しかも、発熱体に接合した後に容易に貼り直すことができ、さらに、発熱体の熱を効率よく放熱できるものである。したがって、積層シート10は、発熱体で発生した熱を放散するためのヒートシンクとして好適に用いることができる。発熱体としては、例えば、半導体チップ、トランジスター、コンデンサーなどの電子部品、電池(バッテリー)などの電気部品が挙げられる。
本発明の積層シートは、上述した図1(a)および図1(b)に示す積層シート10に限定されるものではない。
例えば、図1(a)および図1(b)に示す積層シート10では、粘着層2の金属シート1と反対側の面2aに剥離シート3が積層されている場合を例に挙げて説明したが、剥離シートはなくてもよい。
例えば、図1(a)および図1(b)に示す積層シート10では、粘着層2の金属シート1と反対側の面2aに剥離シート3が積層されている場合を例に挙げて説明したが、剥離シートはなくてもよい。
本発明の積層シート10は、放熱性をより一層高めるために、金属シートの他方の面1bに熱放射性塗料からなる塗膜が形成されているものであってもよい。
熱放射性塗料としては、特に限定されるものではなく、例えば、Al2O3、SiO2、TiO2、ZrO2、Fe2O3、CuO、MgO、NiO、Li2O、CoOなどの金属酸化物セラミックスを主成分とする遠赤外線輻射塗料などが挙げられる。
熱放射性塗料としては、特に限定されるものではなく、例えば、Al2O3、SiO2、TiO2、ZrO2、Fe2O3、CuO、MgO、NiO、Li2O、CoOなどの金属酸化物セラミックスを主成分とする遠赤外線輻射塗料などが挙げられる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(実施例A−1)
<ポリウレタン(a)の合成>
温度計、撹拌器、滴下ロート、乾燥管付き冷却管を備えた四つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート及び水酸基価が56mgKOH/gのヒドロキシル基を末端に有するポリプロピレングリコールである商品名「D−2000」(三井化学ファイン株式会社製、数平均分子量:2000)を、前者が15モル、後者が14モルの割合で仕込んだ。その後、前記イソホロンジイソシアネート及びD−2000に対し、ジオクチルスズジラウレート100wtppmを加え、70℃まで昇温して4時間反応させ、イソシアナト基を末端に有するポリウレタンを得た。
(実施例A−1)
<ポリウレタン(a)の合成>
温度計、撹拌器、滴下ロート、乾燥管付き冷却管を備えた四つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート及び水酸基価が56mgKOH/gのヒドロキシル基を末端に有するポリプロピレングリコールである商品名「D−2000」(三井化学ファイン株式会社製、数平均分子量:2000)を、前者が15モル、後者が14モルの割合で仕込んだ。その後、前記イソホロンジイソシアネート及びD−2000に対し、ジオクチルスズジラウレート100wtppmを加え、70℃まで昇温して4時間反応させ、イソシアナト基を末端に有するポリウレタンを得た。
次に、得られたポリウレタン1モルに対して、2−ヒドロキシエチルアクリレート2モルを加えた後、70℃まで昇温して2時間反応させ、重量平均分子量が70,000のアクリロイル基を末端に有するポリウレタン(a)を得た。このとき、IRスペクトルにより、イソシアナト基由来の吸収ピークが消失したことを確認した後、反応を終了した。
<ポリウレタン樹脂組成物(A)の製造>
このようにして得られたポリウレタン(a)100質量部と、重合性単量体(b)である2−エチルヘキシルアクリレート252質量部とイソステアリルアクリレート196質量部とアクリル酸18質量部と2−ヒドロキシエチルアクリレート10質量部とを、フラスコで混合し、ポリウレタン樹脂組成物(A)を得た。
このようにして得られたポリウレタン(a)100質量部と、重合性単量体(b)である2−エチルヘキシルアクリレート252質量部とイソステアリルアクリレート196質量部とアクリル酸18質量部と2−ヒドロキシエチルアクリレート10質量部とを、フラスコで混合し、ポリウレタン樹脂組成物(A)を得た。
<粘着剤組成物の製造>
このようにして得られたポリウレタン樹脂組成物(A)粘着剤100質量部に対して、熱伝導性フィラー(B)であるD50が18μmの水酸化アルミニウム(昭和電工社製、商品名 H−31)300質量部と、重合開始剤(C)である2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名:LUCIRIN TPO)を0.8質量部とを、室温下でディスパーを用いて混合し、均一な粘着剤組成物を調整した。
このようにして得られたポリウレタン樹脂組成物(A)粘着剤100質量部に対して、熱伝導性フィラー(B)であるD50が18μmの水酸化アルミニウム(昭和電工社製、商品名 H−31)300質量部と、重合開始剤(C)である2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名:LUCIRIN TPO)を0.8質量部とを、室温下でディスパーを用いて混合し、均一な粘着剤組成物を調整した。
<積層シートの製造>
このようにして調整した粘着剤組成物を用いて、以下に示す方法により、図1(a)および図1(b)に示す積層シートを形成した。
粘着剤組成物を、剥離処理剤により表面が処理された厚み75μmの剥離PETフィルム(200mm×200mm)に、アプリケーターを用いて膜厚(硬化後の平均厚み)が0.4mm厚となるように塗布した。その後、粘着剤組成物からなる塗膜上に、同じ剥離PETフィルムを配置した。続いて、一方の剥離PETフィルム上に、紫外線照射装置(日本電池株式会社製、UV照射装置4kw×1、出力:160W/cm、メタルハライドランプ)を用いて、照射距離12cm、ランプ移動速度20m/min、照射量約1000mJ/cm2の条件で紫外線を照射して、粘着剤組成物を硬化させた。
以上の工程により、2枚の剥離PETフィルム間に、厚み0.4mmの粘着層が挟まれた粘着シートを得た。
このようにして調整した粘着剤組成物を用いて、以下に示す方法により、図1(a)および図1(b)に示す積層シートを形成した。
粘着剤組成物を、剥離処理剤により表面が処理された厚み75μmの剥離PETフィルム(200mm×200mm)に、アプリケーターを用いて膜厚(硬化後の平均厚み)が0.4mm厚となるように塗布した。その後、粘着剤組成物からなる塗膜上に、同じ剥離PETフィルムを配置した。続いて、一方の剥離PETフィルム上に、紫外線照射装置(日本電池株式会社製、UV照射装置4kw×1、出力:160W/cm、メタルハライドランプ)を用いて、照射距離12cm、ランプ移動速度20m/min、照射量約1000mJ/cm2の条件で紫外線を照射して、粘着剤組成物を硬化させた。
以上の工程により、2枚の剥離PETフィルム間に、厚み0.4mmの粘着層が挟まれた粘着シートを得た。
次に、一方の剥離PETフィルムを除去した粘着シートと、図1(a)および図1(b)および表1に示す形状を有するアルミニウム(純度99.9%)からなる金属シートとを積層して積層体を形成した。粘着シートと金属シートとは、金属シートに、粘着シートの粘着層を対向させて積層した。
表1に示す金属シートの厚みは、最大厚みであり、凹凸形状の間隔(図1(a)に示すピッチP)は、凹凸パターンにおける隣接する凸部間の間隔であり、凹凸形状の高低差は、凹凸パターンの凸部の頂部と凹部の底部との積層シートの厚み方向の距離Hであり、割合Aは、金属シートにおける凹凸パターンが形成されている領域の割合である。
表1に示す金属シートの厚みは、最大厚みであり、凹凸形状の間隔(図1(a)に示すピッチP)は、凹凸パターンにおける隣接する凸部間の間隔であり、凹凸形状の高低差は、凹凸パターンの凸部の頂部と凹部の底部との積層シートの厚み方向の距離Hであり、割合Aは、金属シートにおける凹凸パターンが形成されている領域の割合である。
次に、粘着シートと金属シートとの積層体を、1MPaの荷重でロールプレスを用いてプレス加工した。このことにより、粘着層と金属シートとを接合するとともに、凹凸パターンを粘着層に転写し、図1(a)および図1(b)に示す積層シート(A−1)を得た。
(実施例A−2〜A−15、比較例B−1)
金属シートの形状を表1〜表3に示す形状とし、粘着層を表1〜表3に示す材料および厚みとしたこと以外は、実施例A−1の積層シートと同様にして、表1〜表3に示す実施例A−2〜A−15の積層シートを得た。
また、金属シートとして、凹凸パターンを有さない平板状のものを用いたこと以外は、実施例A−1の積層シートと同様にして、比較例B−1の積層シートを得た。
金属シートの形状を表1〜表3に示す形状とし、粘着層を表1〜表3に示す材料および厚みとしたこと以外は、実施例A−1の積層シートと同様にして、表1〜表3に示す実施例A−2〜A−15の積層シートを得た。
また、金属シートとして、凹凸パターンを有さない平板状のものを用いたこと以外は、実施例A−1の積層シートと同様にして、比較例B−1の積層シートを得た。
表1〜表3においてはアルミナとは、D50が9μmであるアルミナ(昭和電工社製、商品名AS−50)を意味する。
このようにして得られた実施例A−1〜A−15、比較例B−1の積層シートそれぞれについて、製造途中に形成した粘着シートから粘着層を採取し、上記の方法を用いて、粘着層に含まれる粘着樹脂のゲル分率を求めた。その結果を表1〜表3に示す。
そして、実施例A−1〜A−15、比較例B−1の積層シートについて、金属シートのうちの凹凸パターンが形成されている領域の割合Aと、ゲル分率Bとの関係(B/A)を算出した。また、実施例A−1〜A−15、比較例B−1の積層シートについて、厚み(最大厚み)を測定した。それらの結果を表1〜表3に示す。
実施例A−1〜A−15、比較例B−1の積層シートそれぞれについて、上記の方法を用いて、粘着層の粘着力を求めた。また、実施例A−1〜A−15、比較例B−1の積層シートそれぞれについて、下記の方法を用いて、リワーク性、放熱性、柔軟性を評価した。それらの結果を表4〜表6に示す。
(リワーク性の評価)
剥離PETフィルムを剥がした縦100mm、横100mmの正方形の積層シートと、縦100mm、横100mmの正方形のアルミ板とを、アルミ板に粘着シートの粘着層を対向させて積層し、温度25℃、湿度50%の環境で1時間放置した。その後、積層シートをアルミ板より剥がし、以下に示し基準で評価した。
◎:アルミ板に粘着層が残らない。
○:アルミ板の10%未満の領域に粘着層が残る。
△:アルミ板に30%未満の領域に粘着層が残る。
×:アルミ板に30%以上の領域に粘着層が残る。
剥離PETフィルムを剥がした縦100mm、横100mmの正方形の積層シートと、縦100mm、横100mmの正方形のアルミ板とを、アルミ板に粘着シートの粘着層を対向させて積層し、温度25℃、湿度50%の環境で1時間放置した。その後、積層シートをアルミ板より剥がし、以下に示し基準で評価した。
◎:アルミ板に粘着層が残らない。
○:アルミ板の10%未満の領域に粘着層が残る。
△:アルミ板に30%未満の領域に粘着層が残る。
×:アルミ板に30%以上の領域に粘着層が残る。
(放熱性の評価)
剥離PETフィルムを剥がした縦60mm、横60mmの正方形の積層シートを、縦60mm、横60mmの正方形のセラミックヒーター(坂口電熱社製 WALN−1)の両面に、セラミックヒーターに粘着シートの粘着層を対向させて積層した。そして、セラミックヒーターを5Wで発熱させた時のヒーター温度を測定し、放熱性を評価した。
なお、積層シートを貼り付けない状態のセラミックヒーターを5Wで発熱させた時のヒーター温度は150℃であった。
剥離PETフィルムを剥がした縦60mm、横60mmの正方形の積層シートを、縦60mm、横60mmの正方形のセラミックヒーター(坂口電熱社製 WALN−1)の両面に、セラミックヒーターに粘着シートの粘着層を対向させて積層した。そして、セラミックヒーターを5Wで発熱させた時のヒーター温度を測定し、放熱性を評価した。
なお、積層シートを貼り付けない状態のセラミックヒーターを5Wで発熱させた時のヒーター温度は150℃であった。
(柔軟性の評価)
積層シートを90°に折り曲げた際の状態を観察し、下記の基準で評価した。
◎:金属シートの割れ、粘着シートの破れ、剥離が全く見られない。
○:金属シートの割れ、粘着シートの破れ、剥離がほとんど見られない。
△:金属シートの割れ、粘着シートの破れ、剥離が僅かに見られる。
×:金属シートの割れ、粘着シートの破れ、剥離が明らかに見られる。
積層シートを90°に折り曲げた際の状態を観察し、下記の基準で評価した。
◎:金属シートの割れ、粘着シートの破れ、剥離が全く見られない。
○:金属シートの割れ、粘着シートの破れ、剥離がほとんど見られない。
△:金属シートの割れ、粘着シートの破れ、剥離が僅かに見られる。
×:金属シートの割れ、粘着シートの破れ、剥離が明らかに見られる。
表4〜表6に示すように、実施例A−1〜A−15では、比較例B−1と比較して、リワーク性が優れていた。
特に、ゲル分率が45%以上であり、B/Aが1.5以下である実施例A−1、A−3〜A−8、A−12、A−13では、リワーク性の評価が◎となり優れていた。
また、金属シートの最大厚みが0.5mm以下、かつゲル分率が70%未満であり、B/Aが0.4以上である実施例A−1〜A−7、A−9、A−12では、柔軟性の評価が◎となり優れていた。
また、金属シートの最大厚みが0.1mm以上である実施例A−1〜A−6、A−8〜A−11、A−13〜A−15では、金属シートの厚みが0.1mmである比較例B−1と比較して、放熱性の評価が優れていた。また、A−7、A−12は、金属シートの最大厚みが0.1mm未満であるにも関わらず、金属シートの厚みが0.1mmである比較例B−1と比較して、放熱性の評価が優れていた。
特に、ゲル分率が45%以上であり、B/Aが1.5以下である実施例A−1、A−3〜A−8、A−12、A−13では、リワーク性の評価が◎となり優れていた。
また、金属シートの最大厚みが0.5mm以下、かつゲル分率が70%未満であり、B/Aが0.4以上である実施例A−1〜A−7、A−9、A−12では、柔軟性の評価が◎となり優れていた。
また、金属シートの最大厚みが0.1mm以上である実施例A−1〜A−6、A−8〜A−11、A−13〜A−15では、金属シートの厚みが0.1mmである比較例B−1と比較して、放熱性の評価が優れていた。また、A−7、A−12は、金属シートの最大厚みが0.1mm未満であるにも関わらず、金属シートの厚みが0.1mmである比較例B−1と比較して、放熱性の評価が優れていた。
1‥金属シート、1a‥一方の面、1b‥他方の面、2‥粘着層、3‥剥離シート、10‥積層シート、11、11a‥凹部、12、12a‥凸部、13‥凹凸パターン、21‥高粘着部、22‥低粘着部、23‥厚み分布パターン、P‥ピッチ
Claims (11)
- 凹凸パターンを有する金属シートと、
前記金属シートの一方の面に積層された粘着層とを有し、
前記粘着層が、粘着樹脂と熱伝導性フィラー(B)とを含有し、厚みの大きい高粘着部と厚みの小さい低粘着部とが交互に配置された厚み分布パターンを有することを特徴とする積層シート。 - 前記粘着樹脂のゲル分率が、30〜70質量%であることを特徴とする請求項1に記載の積層シート。
- 前記金属シートの前記一方の面または両面に、凹部と凸部とを含む凹凸パターンを有し、
前記粘着層の前記金属シート側の表面が前記凹凸パターンに沿う形状を有し、前記金属シートと反対側の表面が平坦であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層シート。 - 前記金属シートの前記一方の面のうちの前記凹凸パターンが形成されている領域の割合Aと、前記粘着樹脂のゲル分率Bとの関係が、以下の式(1)を満足することを特徴とする請求項3に記載の積層シート。
0.4≦B/A≦1.5 ‥(1) - 前記金属シートの最大厚みが0.05〜0.5mmであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の積層シート。
- 前記粘着層が、(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン(a)及び重合性単量体(b)を含むポリウレタン樹脂組成物(A)と、前記熱伝導性フィラー(B)と、重合開始剤(C)とを含む粘着剤組成物を硬化させたものであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の積層シート。
- 前記ポリウレタン樹脂組成物(A)100質量部に対して、前記熱伝導性フィラー(B)を250〜900質量部含有することを特徴とする請求項6に記載の積層シート。
- 前記熱伝導性フィラー(B)が、金属水和物を含むことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の積層シート。
- 前記粘着層の前記金属シートと反対側の面に、剥離シートが積層されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の積層シート。
- 請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の積層シートからなることを特徴とするヒートシンク。
- 剥離シートの一方の面に熱伝導性フィラーと粘着樹脂とを含有する粘着層を有する粘着シートと、凹部と凸部と含む凹凸パターンを一方の面または両面に有する金属シートとを、前記金属シートの前記凹凸パターンの形成されている面に、前記粘着シートの前記粘着層を対向させて積層して積層体を形成する積層工程と、
前記積層体を0.5〜3MPaの荷重でプレス加工することにより、前記粘着層と前記金属シートとを接合するとともに、前記凹凸パターンを前記粘着層に転写するプレス工程とを有することを特徴とする積層シートの製造方法。
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JP2014081041A JP2015201602A (ja) | 2014-04-10 | 2014-04-10 | 積層シート、ヒートシンクおよび積層シートの製造方法 |
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CN113462310A (zh) * | 2016-09-15 | 2021-10-01 | 三菱化学株式会社 | 粘合片层叠体、赋形粘合片层叠体及其制造方法 |
-
2014
- 2014-04-10 JP JP2014081041A patent/JP2015201602A/ja active Pending
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