JP2015200609A - 区域内経路案内システム及び方法、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】区域2内の複数のビーコン10から互いに異なる固有識別情報を発信する。携帯端末30が、近くのビーコン10の固有識別情報を受信してサーバ20に照会する。サーバ20は、照会を受けた固有識別情報に対応するビーコン位置情報を携帯端末30に送り、携帯端末30が現在地情報を取得する。また、携帯端末30が、利用者3の目的情報を受け付け、区域2内の各場所の属性情報に基づく目的地情報を取得する。さらに、携帯端末30は、前記現在地情報と前記目的地情報と前記経路網情報とに基づいて、現在地から目的地までの推奨経路を探索し、推奨経路を提示する。
【選択図】図1
Description
携帯端末により区域内を経路案内するシステムであって、
区域内に分散して配置され、互いに異なる固有識別情報を発信する複数のビーコンと、
前記携帯端末に設けられ、前記固有識別情報を受信する受信部と、
各ビーコンの固有識別情報及び位置情報を含むビーコン情報を格納したビーコン情報格納部と、
前記受信部からの固有識別情報と前記ビーコン情報とに基づく現在地情報を取得する現在地情報取得部と、
前記携帯端末に設けられ、利用者の目的情報を受け付ける入力部と、
前記区域内の各場所の位置情報を含む属性情報を格納した属性情報格納部と、
前記目的情報と前記属性情報に基づいて目的地情報を取得する目的地情報取得部と、
前記区域の経路網情報を格納した経路網情報格納部と、
前記現在地情報と前記目的地情報と前記経路網情報とに基づいて、現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索部と、
前記携帯端末に設けられ、前記推奨経路を提示する提示部と、
を備えたことを特徴とする。
ビーコンを使うことによって屋内でも携帯端末ひいては利用者の現在地の位置情報を取得して経路案内できる。ビーコン電波は、WiFi電波と比べて有効到達距離が極めて短いから、現在地情報を精度良く取得でき、正確な経路案内を行なうことができる。
前記ビーコン情報格納部は、好ましくはサーバに設けられているが、携帯端末に設けられていてもよく、サーバ及び携帯端末の双方に設けられていてもよい。
現在地情報とは、現在地の位置情報を言う。現在地情報は、サーバと携帯端末とが情報をやり取りすることによって、携帯端末が最終的に取得することが好ましい。
目的情報とは、利用者が区域でしたいこと(買いたい物、食べたい物、行きたい場所など)に関する情報である。
目的地情報とは、前記目的情報に対応する目的地の位置情報を言う。目的地情報は、サーバと携帯端末とが情報をやり取りすることによって、携帯端末が最終的に取得することが好ましい。
前記属性情報格納部は、好ましくはサーバに設けられているが、携帯端末に設けられていてもよく、サーバ及び携帯端末の双方に設けられていてもよい。属性情報における各場所の位置情報は、位置そのものの情報(例えば座標データ)に限られず、間接的に位置を表す情報であってもよい。たとえば、属性情報における各場所の位置情報が、当該場所に配置されたビーコンに関する固有識別情報等の対応ビーコン情報であってもよい。当該場所に配置されたビーコンの固有識別情報等が判れば前記ビーコン情報から当該場所の位置が特定される。
前記経路網情報格納部は、好ましくはサーバに設けられているが、携帯端末に設けられていてもよく、サーバ及び携帯端末の双方に設けられていてもよい。
推奨経路は、サーバと携帯端末とが情報をやり取りすることによって、携帯端末が探索することが好ましい。
携帯端末及びサーバにより区域内を経路案内する方法であって、
区域内に分散して配置された複数のビーコンが、互いに異なる固有識別情報を発信する工程と、
前記携帯端末が、前記固有識別情報を受信する工程と、
前記携帯端末が、前記受信した固有識別情報に対応するビーコンの位置情報(以下「ビーコン位置情報」と称す)を前記サーバに照会する工程と、
前記サーバが、各ビーコンの固有識別情報及び位置情報を含むビーコン情報に基づいて、前記照会を受けたビーコン位置情報を検索する工程と、
前記携帯端末が、前記サーバから前記検索結果を受信することによって現在地情報を取得する工程と、
前記携帯端末が、利用者の目的情報を受け付ける工程と、
前記サーバ又は前記携帯端末が、前記目的情報と、前記区域内の各場所の位置情報を含む属性情報とに基づいて、目的地情報を取得する工程と、
前記サーバ又は前記携帯端末が、前記現在地情報と前記目的地情報と前記経路網情報とに基づいて、現在地から目的地までの推奨経路を探索する工程と、
前記携帯端末が、前記推奨経路を提示する工程と、
を備えたことを特徴とする。
前記携帯端末が、前記記憶指令を受け付けた場所において取得した前記現在地情報を前記指定場所の位置情報として記憶する工程と、
を更に備えていることが好ましい。この場合、前記目的情報の受付工程では、前記携帯端末が、前記目的情報として前記指定場所までの経路案内指令を受け付け、
前記目的地情報の取得工程では、前記携帯端末が、前記指定場所の位置情報を前記目的地情報として設定することが好ましい。
これによって、利用者が任意に記憶させた指定場所まで経路案内することができる。
携帯端末により区域内を経路案内する方法であって、
区域内に分散して配置された複数のビーコンが、互いに異なる固有識別情報を発信する工程と、
携帯端末が、前記固有識別情報を受信する工程と、
前記携帯端末が、前記受信した固有識別情報と、前記携帯端末に格納された各ビーコンの固有識別情報及び位置情報を含むビーコン情報とに基づいて現在地情報を取得する工程と、
前記携帯端末が、前記現在地情報と、前記携帯端末に格納された前記区域の経路網情報に基づいて、現在地から避難口までの避難経路を探索する工程と、
前記携帯端末が、前記避難経路を提示する工程と、
を備えたことを他の特徴とする。
これによって、携帯端末がサーバと通信不能になるような災害時でも、携帯端末だけで避難経路を確実に提示することができる。
区域内に分散して配置された複数のビーコンの一部から固有識別情報を受信する処理と、
前記受信した固有識別情報と、各ビーコンの固有識別情報及び位置情報を含むビーコン情報とに基づく現在地情報を取得する処理と、
利用者の目的情報を受け付ける処理と、
前記目的情報と、前記区域内の各場所の位置情報を含む属性情報とに基づく目的地情報を取得する処理と、
前記現在地情報と、前記目的地情報と、前記区域の経路網情報とに基づいて、現在地から目的地までの推奨経路を探索する処理と、
前記推奨経路を提示する処理と、
を、携帯端末に実行させることを特徴とする。
前記区域内に分散して配置された複数のビーコンの一部からの固有識別情報を、前記携帯端末から受信する処理と、
前記受信した固有識別情報と、各ビーコンの固有識別情報及び位置情報を含むビーコン情報とに基づいて、前記一部のビーコンの位置情報(以下「ビーコン位置情報」と称す)を検索する処理と、
前記ビーコン位置情報を前記携帯端末に送信する処理と、
利用者の目的情報を前記携帯端末から受信する処理と、
前記目的情報と、前記区域内の各場所の位置情報を含む属性情報とに基づいて、前記目的地情報を取得する処理と、
前記目的地情報を前記携帯端末に送信する処理と、
を前記サーバに実行させることを特徴とする。
前記ビーコン位置情報は前記現在地情報に対応する。
図1に示すように、区域内経路案内システム1は、限定された区域2内において利用者3に対してリアルタイムに経路案内(ナビゲーション)サービスを提供する。区域2は、例えば大型ショッピングセンターである。なお、システム1には、経路案内だけでなく、宣伝・販売促進(プロモーション)サービスを提供する機能なども付加されている。以下、システム1を適宜「区域内サービスシステム1」とも称す。
メモリ23は、「ビーコン情報格納部」として機能する。
メモリ23は、「経路網情報格納部」として機能する。
トピック情報26eとしては、クーポンやイベント(催事)に関する情報が挙げられる。
メモリ23は、「属性情報格納部」として機能する。
<ビーコン電波受信処理>
区域2内の各ビーコン10は、ビーコン電波13を例えば0.02秒〜10秒周期で継続的に発信している。図5のフローチャートに示すように、利用者3の携帯端末30は、ブルートゥース通信部34によって、これら区域2内のビーコン10のうち有効到達距離内の1つ又は複数(一部)のビーコン10からビーコン電波13を受信する(ステップ101)。有効到達距離が短いため、利用者3は、これら一部のビーコン10の十分近く(例えば数m以内)に居ることになる。携帯端末30は、受信したビーコン電波13から固有識別情報を復号するとともに(ステップ102)、そのビーコン電波13の電波強度を求める(ステップ103)。電波強度は、ビーコン10と携帯端末30との間の距離と相関する。電波強度が高いほど距離が短い。携帯端末30は、以上のステップ101〜103からなるビーコン電波受信処理(ステップ100)を、ビーコン電波13を受信する度に実行する。
図6のフローチャートにて示すように、利用者3が、携帯端末30のアプリ50を起動すると(ステップ111)、サーバ20のビーコン情報24及び経路網情報25などが適宜加工されて携帯端末30にダウンロードされ(ステップ112)、アプリ50のビーコン情報51h及び経路網情報51iとして記憶される。したがって、サーバ20のビーコン情報24及び経路網情報25などが更新されていた場合には、アプリ50のビーコン情報51h及び経路網情報51iなどについても更新後の内容にアップデートできる。
なお、利用者3が出入口2aから区域2に入ると、携帯端末30が出入口2aのビーコン10からの電波13を検知することにより、アプリ50が自動的に起動したりアクティブになったりするようにしてもよい。
アプリ50の起動後、利用者3が経路案内モードを選択したものとする(ステップ113)。すると、携帯端末30は、現在地情報取得処理を行う。
図7のフローチャートにて示すように、まず、携帯端末30は、上記ビーコン電波受信処理(ステップ100)で取得した固有識別情報をサーバ20へ送信して、サーバ20に対して固有識別情報の照会を行なう(ステップ121)。
サーバ20は、上記固有識別情報を受信して、照会を受け付ける(ステップ122)。続いて、サーバ20は、照会を受けた固有識別情報に対応するビーコン位置情報24b(座標データ)をビーコン情報24から検索して読み取る(ステップ123)。要するに、電波13の発信元のビーコン10の配置場所を求める。そして、読み取ったビーコン位置情報24bを携帯端末30へ送信する(ステップ124)。
このビーコン位置情報を携帯端末30が受信する(ステップ125)。以上のステップ100,121〜125を上記一部(有効到達距離内)のビーコン10,10…の全てについて行なう(ステップ126)。次いで、携帯端末30は、これらビーコン10,10…のビーコン位置情報及び電波強度から、自端末30の現在地情報(現在地の座標データ)を算出(取得)する(ステップ127)。
また、利用者3がアプリ50のメニューページの「経路案内モード選択」のボタンをタッチすると、目的情報入力画面が表示される。この画面上で目的情報を入力できる。これにより、図8のフローチャートに示すように、携帯端末30が利用者3の目的情報を受け付ける(ステップ131)。目的情報は、区域2における行きたい場所(店舗等)の名前(店舗名)、アドレス、買いたい物、食べたい物等を含む。
携帯端末30は、受け付けた目的情報をサーバ20へ送信し目的地照会をする(ステップ132)。
この目的情報をサーバ20が受信し、照会を受け付ける(ステップ133)。サーバ20は、受信した目的情報に対応する位置情報を属性情報26から検索する(ステップ134)。たとえば、利用者3が買いたい物として「ネクタイ」を入力することで、「ネクタイを買う」という目的情報がサーバ20に送られた場合、サーバ20は、属性情報26の取扱情報26cから「ネクタイ」を取り扱っている店舗2cを検索し、その店舗欄の対応ビーコン情報26bから特定される位置情報24b(座標データ)を読み取る。
さらに、サーバ20は、読み取った位置情報24bを携帯端末30へ送信する(ステップ135)。
携帯端末30は、この位置情報を受信し、目的地として設定する。すなわち、携帯端末30が目的地情報を取得する(ステップ136)。
さらに、携帯端末30は経路探索工程を実行する(ステップ137)。経路探索工程では、サーバ20から経路網情報25を受け取り、上記現在地から目的地までの推奨経路の探索を行なう。経路探索には、例えばダイクストラ法などを基本とする種々の公知の経路探索アルゴリズムを用いることができる。
<最短経路>
最短経路は、現在地から目的地までの距離又は所要時間が最も短い経路である。最短経路が選択された場合、サーバ20は経路網情報25のリンクコストを加工せずに携帯端末30に送る。携帯端末30は、この経路網情報25を用いて、現在地から目的地までのリンクコストの合計が最小となる経路を探索する。
幹線路優先経路は、区域2内のメイン通路や比較的幅広の通路などの幹線路を優先的に経由する経路である。幹線路優先経路が選択された場合、サーバ20は、例えば経路網情報25における幹線路のリンクコストを小さい値に補正したうえで、補正後の経路網情報25を携帯端末30に送信する。携帯端末30は、上記補正された経路網情報25を用いて、現在地から目的地までのリンクコストの合計が最小となる経路を探索する。
或いは、サーバ20のリンクコスト情報25cの初期値が幹線路優先の値になっており、補正無しの経路網情報25を用いて経路探索するようにしてもよい。
特定場所経由経路は、例えば区域2内の特定の店舗やブースでイベントや特売り等をしている場合、その特定場所を経由するように誘導する経路である。特定場所は、区域2の管理者が、曜日や時間帯などに応じて、適宜設定したり変更したり解除したりできることが好ましい。例えば、区域2の管理者向けのWEBページに「経由希望場所」および「経由希望時間」などの入力欄を設けておく。管理者がクライアントコンピュータ4で上記入力欄に入力することで、「経由希望場所」および「経由希望時間」などのデータがサーバ20に登録される。そして、経路探索する際、上記登録情報がサーバ20から携帯端末30に送られる。これに基づいて、携帯端末30が、現在地、特定場所、目的地を順に結ぶ経路を探索する。
特定場所回避経路は、例えば区域2内の特定の店舗やブースが閉店、改装等をしている場合、その特定場所を通らないように誘導する経路である。特定場所は、区域2の管理者がクライアントコンピュータ4によってサーバ20にアクセスして適宜設定したり変更したり解除したりできることが好ましい。例えば、上記管理者向けのWEBページに「回避希望場所」および「回避希望時間」などの入力欄を設けておく。管理者がクライアントコンピュータ4で上記入力欄に入力することで、「回避希望場所」および「回避希望時間」などのデータがサーバ20に登録される。そして、経路探索に際し、サーバ20は、上記回避希望時間などの条件が満たされるときは、経路網情報25における上記回避希望場所に対応するノードを削除する補正をしたうえで、その補正後の経路網情報25を携帯端末30に送る。携帯端末30は、この補正された経路網情報25を用いて、現在地から目的地までのリンクコストの合計が最小となる経路を探索する。上記回避希望場所に対応するノードが削除されているために、上記回避希望場所を通らない経路を探索することができる。
バリアフリー経路は、区域2の階段や段差などのバリア2eを回避する経路である。サーバ20は、経路網情報25におけるバリア2eに対応するノードを削除する補正をしたうえで、その補正後の経路網情報25を携帯端末30に送る。または、バリア2eに対応するノードを削除したバリアフリー経路専用の経路網情報25をメモリ23に別途格納しておいてもよい。
避難経路は、非常時に避難するための経路である。例えば携帯端末30で「避難経路」を選択すると、携帯端末30が、適切な非常口2f又は出入口2aからなる避難口を目的地として設定する。続いて、携帯端末30は、サーバ20からの経路網情報25を用いて、例えば現在地から上記避難口までのリンクコストの合計が最小となる経路を探索する。
大規模災害等の非常時においては、通信ネットワーク6が不通になったり、停電などでサーバ20の電源が落ちたりして、携帯端末30がサーバ20と通信不能になることが想定される。一方、ビーコン10は電池12で駆動するため、電池切れでない限り停電になってもビーコン電波13を発信可能である。図9のフローチャートに示すように、携帯端末30は、このビーコン電波13を受信し、発信元のビーコン10の固有識別情報及び電波強度を得る(ステップ100)。さらに携帯端末30は、サーバ20と通信不能のときは、自端末30のメモリ35のビーコン情報51hを検索することによって(ステップ141)、受信した固有識別情報に対応するビーコン位置情報を取得する。以上のステップ100,141を有効到達距離内のすべてのビーコン10,10…について実行し(ステップ142)、これらビーコン10の位置情報及び電波強度に基づいて現在地情報を取得する(ステップ143)。
図8に示すように、携帯端末30は、上記のようにして経路探索した後、探索した推奨経路を利用者3に提示する(ステップ138)。
経路提示方法としては、例えば地図モード、AR(Augmented Reality)モードなどが挙げられる。経路提示工程では、ディスプレイ32に「地図モード」や「ARモード」などの経路提示方法の選択ボタンが表示される。
利用者3が「地図モード」を選択すると、携帯端末30は、メモリ35の地図データ51fを読み込むことで、ディスプレイ32に区域2の地図を表示するとともに、その地図の上に推奨経路に沿った現在地から目的地までの誘導線を表示する。
利用者3が「ARモード」を選択すると、携帯端末30は、内蔵のカメラ機能を起動させ、ディスプレイ32に現在地周辺のライブ映像を表示する。また、携帯端末30は、内蔵の方位検知機能によって自端末30の向きを検知するとともに、この自端末30の向きを基準にした、現在地から推奨経路に沿う進行方向を求める。この進行方向を矢印等の図形にして、ディスプレイ32のライブ映像に重ねて表示する。これによって、地図を読むのが苦手な利用者であっても目的地まで容易に行くことができる。
ディスプレイ32の画面を分割して地図表示とライブ映像表示とを同時に表示してもよい。
図10は、アプリ50の指定場所記憶機能51jを利用した経路探索方法を示したものである。
利用者3がアプリ50のメニューページの「指定場所記憶ボタン」をタッチすると、携帯端末30が指定場所の記憶指令を受け付ける(ステップ151)。すると、携帯端末30は、有効到達距離内のビーコン10から受信したビーコン電波13に基づいて現在地情報を取得するとともに(現在地情報取得工程、ステップ152)、その現在地情報を「指定場所の位置情報」として記憶する(ステップ153)。つまり、利用者3が「指定場所記憶ボタン」を操作した場所、ひいては携帯端末30が上記記憶指令を受け付けた場所が「指定場所」として設定される。
さらに、ビーコン10は安価であるから、区域2に多数配置しても設備コストの増大を抑制できる。また、多数のビーコン10を区域2の各所に配置することによって、経路探索の精度を高めることができる。
さらに、上述したように、システム1には、宣伝・販売促進(プロモーション)の機能が付加されている。その1つとしてトピック情報配信機能が挙げられる。トピック情報配信機能は次のように動作する。
図11のフローチャートに示すように、携帯端末30は、ビーコン電波受信処理(ステップ100)によって固有識別情報を取得する度に、ビーコン情報51hを参照することによって、発信元のビーコン10の役割情報を読み取る(ステップ201)。その役割情報が「トピック情報用ビーコン」であるときは、そのビーコン20の固有識別情報をサーバ20に送信することによって、トピック情報の内容を照会する(ステップ202)。
また、図12に示すように、システム1には、もう1つの宣伝・販売促進機能としてリマインダー機能が設けられている。リマインダー機能は次のように動作する。
携帯端末30は、ビーコン電波受信処理(ステップ100)によって固有識別情報を取得する度に、ビーコン情報51hを参照することによって、発信元のビーコン10の役割情報を読み取る(ステップ211)。その役割情報が「メッセージ用ビーコン」であるときは、そのビーコン10の固有識別情報をサーバ20に送信することによって、発信元ビーコン10に対応する取扱情報を照会する(ステップ212)。
これによって、購買ニーズのある利用者3に的確な購買情報を提供でき、販売促進を図ることができる。利用者3にとっては買い物忘れを防止することができる。
携帯端末30が、サーバ20に対して、ビーコン10の役割情報24cに応じて、現在地照会、トピック情報照会、リマインダ照会等の所要の照会を行なうことで、不要な通信を省くことができ、通信の負荷を軽減できる。また、システム1とは無関係なビーコンからのビーコン電波による動作を回避できる。
図13に示すように、携帯端末30から何らかの情報(ビーコン10の固有識別情報、自端末30の識別情報等)がサーバ20に送信され、その情報をサーバ20が受信するたびに、サーバ20はその受信情報を受信時の時間情報27bと共に行動履歴情報27として蓄積する。つまり、サーバ20は、携帯端末30による固有識別情報の経時的な受信記録から行動履歴情報27を作成する。行動履歴情報27中の固有識別情報は、利用者3の居場所を示す居場所情報27cとなる。
この行動履歴情報27によって、例えば、区域2における曜日、時間帯ごとの利用者の多寡、各店舗2cでの滞在時間、回遊動線、再来店(リピート)率、商品接触率等の行動傾向を分析でき、マーケティングに資することができる。
図14に示すように、システム1には、各ビーコン10の電池残量管理機能が設けられている。電池残量管理機能は次のように動作する。
携帯端末30は、ある指令タイミングで有効到達距離内のビーコン10に電池残量通知指令を出す(ステップ302)。指令タイミングとしては、たとえば、1回のアプリ50の起動中、あるビーコン10から最初に電波13を受信した時が挙げられる(ステップ301)。または、所定時間(例えば30分)置きに指令を出すようにしてもよい。サーバ20が指令タイミングを制御するようにしてもよい。
この指令を受けたビーコン10は(ステップ303)、当該ビーコン10の電池残量情報を携帯端末30に送る(ステップ304)。
携帯端末30は、電池残量情報を受け取った後(ステップ305)、その電池残量情報をサーバ20へ送る(ステップ306)。
これを受け取ったサーバ20は(ステップ307)、該当する電池残量情報28bを上書きする。この電池残量が所定の閾値を下回ったときは、サーバ20から例えば区域2の管理者側のクライアントコンピュータ4にアラームを送信する。
これによって、電池12の残量管理を行なうことができる。利用者3の携帯端末30を利用して電池残量情報を採取できるから、管理者が区域2に出向いて電池残量を点検する手間を省くことができる。ビーコン10が多数設けられていても確実に管理でき、電池12が切れているために利用者3の現在位置を正確に判定できない等の不具合が起きるのを防止でき、システム1の信頼性を確保できる。
例えば、区域内サービスシステム1が複数の区域2(複数のショッピングセンター)を対象としていてもよい。その場合、区域2ごとの地図データ51fなどの情報を携帯端末30やサーバ20に格納しておく。
サーバ20及び携帯端末30の情報処理や通信のタイミング及びロジック、役割分担等は適宜改変してもよい。サーバ20及び携帯端末30が、図3等に例示したもの以外のデータ構造や各種機能を有していてもよい。
サーバ20が、現在位置の算出、目的地情報の取得、推奨経路の探索などを行ない、その結果を携帯端末30が受信(取得)することにしてもよい。
実施形態における推奨経路の種別、探索手順等は一例であって、適宜改変できる。
携帯端末30又はサーバ20は、利用者3がある時間以上、所定の店舗2c(場所)に滞在しているか否かを判断する機能を有していてもよい。そして、ある時間以上滞在していると判断したときは、その滞在店舗2cに対応する関係情報(トピック情報など)を携帯端末30が報知するようにしてもよい。
区域2は、大型ショッピングセンターに限られず、デパート、アミューズメント施設等であってもよい。区域内経路案内システム1は、屋内での経路案内に限られず、屋外での経路案内にも適用できる。区域2が観光地域であってもよい。
2 区域
2a〜2g 場所
3 利用者
10 ビーコン
20 サーバ
23 メモリ(ビーコン情報格納部、属性情報格納部、経路網情報格納部)
29 プログラム
30 携帯端末
34 ブルートゥース通信機能(受信部)
35 メモリ
50 アプリ(プログラム)
51a 現在地情報取得機能(現在地情報取得部)
51b 目的受付機能(入力部)
51c 目的地照会機能(目的地情報取得部)
51d 経路探索機能(探索部)
51e 経路提示機能(提示部)
51j 指定場所記憶機能(指定場所記憶部)
Claims (9)
- 携帯端末により区域内を経路案内するシステムであって、
区域内に分散して配置され、互いに異なる固有識別情報を発信する複数のビーコンと、
前記携帯端末に設けられ、前記固有識別情報を受信する受信部と、
各ビーコンの固有識別情報及び位置情報を含むビーコン情報を格納したビーコン情報格納部と、
前記受信部からの固有識別情報と前記ビーコン情報とに基づく現在地情報を取得する現在地情報取得部と、
前記携帯端末に設けられ、利用者の目的情報を受け付ける入力部と、
前記区域内の各場所の位置情報を含む属性情報を格納した属性情報格納部と、
前記目的情報と前記属性情報に基づいて目的地情報を取得する目的地情報取得部と、
前記区域の経路網情報を格納した経路網情報格納部と、
前記現在地情報と前記目的地情報と前記経路網情報とに基づいて、現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索部と、
前記携帯端末に設けられ、前記推奨経路を提示する提示部と、
を備えたことを特徴とする区域内経路案内システム。 - 携帯端末及びサーバにより区域内を経路案内する方法であって、
区域内に分散して配置された複数のビーコンが、互いに異なる固有識別情報を発信する工程と、
前記携帯端末が、前記固有識別情報を受信する工程と、
前記携帯端末が、前記受信した固有識別情報に対応するビーコンの位置情報(以下「ビーコン位置情報」と称す)を前記サーバに照会する工程と、
前記サーバが、各ビーコンの固有識別情報及び位置情報を含むビーコン情報に基づいて、前記照会を受けたビーコン位置情報を検索する工程と、
前記携帯端末が、前記サーバから前記検索結果を受信することによって現在地情報を取得する工程と、
前記携帯端末が、利用者の目的情報を受け付ける工程と、
前記サーバ又は前記携帯端末が、前記目的情報と、前記区域内の各場所の位置情報を含む属性情報とに基づいて、目的地情報を取得する工程と、
前記サーバ又は前記携帯端末が、前記現在地情報と前記目的地情報と前記経路網情報とに基づいて、現在地から目的地までの推奨経路を探索する工程と、
前記携帯端末が、前記推奨経路を提示する工程と、
を備えたことを特徴とする区域内経路案内方法。 - 前記推奨経路が、最短経路、幹線路優先経路、特定場所経由経路、特定場所回避経路、バリアフリー経路、及び避難経路の何れかであることを特徴とする請求項2に記載の区域内経路案内方法。
- 前記携帯端末が、前記ビーコンの電池残量情報を採取して前記サーバに送信する工程
を更に備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の区域内経路案内方法。 - 前記サーバが、前記携帯端末による前記ビーコンの固有識別情報の経時的な受信記録から行動履歴情報を作成する工程を、更に備えたことを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の区域内経路案内方法。
- 前記携帯端末が、指定場所の記憶指令を受け付ける工程と、
前記携帯端末が、前記記憶指令を受け付けた場所において取得した前記現在地情報を前記指定場所の位置情報として記憶する工程と、
を更に備え、前記目的情報の受付工程では、前記携帯端末が、前記目的情報として前記指定場所までの経路案内指令を受け付け、
前記目的地情報の取得工程では、前記携帯端末が、前記指定場所の位置情報を前記目的地情報として設定することを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載の区域内経路案内方法。 - 携帯端末により区域内を経路案内する方法であって、
区域内に分散して配置された複数のビーコンが、互いに異なる固有識別情報を発信する工程と、
携帯端末が、前記固有識別情報を受信する工程と、
前記携帯端末が、前記受信した固有識別情報と、前記携帯端末に格納された各ビーコンの固有識別情報及び位置情報を含むビーコン情報とに基づいて現在地情報を取得する工程と、
前記携帯端末が、前記現在地情報と、前記携帯端末に格納された前記区域の経路網情報に基づいて、現在地から避難口までの避難経路を探索する工程と、
前記携帯端末が、前記避難経路を提示する工程と、
を備えたことを特徴とする区域内経路案内方法。 - 区域内に分散して配置された複数のビーコンの一部から固有識別情報を受信する処理と、
前記受信した固有識別情報と、各ビーコンの固有識別情報及び位置情報を含むビーコン情報とに基づく現在地情報を取得する処理と、
利用者の目的情報を受け付ける処理と、
前記目的情報と、前記区域内の各場所の位置情報を含む属性情報とに基づく目的地情報を取得する処理と、
前記現在地情報と、前記目的地情報と、前記区域の経路網情報とに基づいて、現在地から目的地までの推奨経路を探索する処理と、
前記推奨経路を提示する処理と、
を、携帯端末に実行させることを特徴とするプログラム。 - 携帯端末が、区域における現在地情報と目的地情報と経路網情報とに基づいて現在地から目的地までの推奨経路を探索して提示する区域内経路案内システムにおける、前記携帯端末と通信されるサーバ用のプログラムであって、
前記区域内に分散して配置された複数のビーコンの一部からの固有識別情報を、前記携帯端末から受信する処理と、
前記受信した固有識別情報と、各ビーコンの固有識別情報及び位置情報を含むビーコン情報とに基づいて、前記一部のビーコンの位置情報(以下「ビーコン位置情報」と称す)を検索する処理と、
前記ビーコン位置情報を前記携帯端末に送信する処理と、
利用者の目的情報を前記携帯端末から受信する処理と、
前記目的情報と、前記区域内の各場所の位置情報を含む属性情報とに基づいて、前記目的地情報を取得する処理と、
前記目的地情報を前記携帯端末に送信する処理と、
を前記サーバに実行させることを特徴とするプログラム。
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