JP2015199036A - アルコール縮合用触媒および該触媒を用いたアルコールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、気相反応において、従来よりも低温度域でアルコールをゲルベ反応により脱水縮合し、β位分岐アルコールを合成できる触媒を提供する。
【解決手段】アルカリ金属、アルカリ土類金属元素の少なくとも一種を含むA成分と、亜鉛、銅、クロム、スズ、鉄からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属元素を含むB成分を無機担体に担持した触媒。
【選択図】なし
【解決手段】アルカリ金属、アルカリ土類金属元素の少なくとも一種を含むA成分と、亜鉛、銅、クロム、スズ、鉄からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属元素を含むB成分を無機担体に担持した触媒。
【選択図】なし
Description
本発明は、気相下でのアルコール縮合により炭素鎖の増加したアルコールを製造するための触媒および該触媒を用いたアルコールの製造方法に関する。
塩基性触媒存在下、2分子のアルコールを脱水縮合することで、炭素鎖の伸長したβ位分岐アルコール1分子を得ることができる。本反応は、一般にゲルベ反応と呼ばれ、以下機構により反応が進行するものと推定されている。エタノールを原料とした場合について記載すると、以下のようにエタノール2分子から対応する1−ブタノールが生成する。
(1)エタノールの脱水素によるアセトアルデヒドの生成
(2)アセトアルデヒド2分子のアルドール縮合による3−ヒドロキシブタナール生成
(3)3−ヒドロキシブタナールの脱水によるクロトンアルデヒド生成
(4)クロトンアルデヒドの水素化による1−ブタノール生成
このような、ゲルベ反応を利用してアルコールを製造する方法は、従来より幾つも提案されている。例えば、アルカリ性物質と銅、第4周期遷移金属元素および第8族白金族元素を含有する触媒を用いて液相下で分岐二量化アルコールを製造する方法(特許文献1)、アルカリ性物質と脱水素触媒とともにSiO2を主成分とする酸化物を添加して液相下で分岐二量化アルコールを製造する方法(特許文献2)が提案されている。また、2種以上のアルコールをハイドロキシアパタイトに接触させて直鎖、又は、分岐鎖アルコールを合成する方法(特許文献3)や、リン酸ストロンチウムアパタイトを含む触媒を用いてエタノールからブタノールを合成する方法(特許文献4)が提案されている他、酸化マグネシウム系の触媒を用いたゲルべ反応用の触媒(非特許文献1)、エタノールからブタノールを合成するためのアルカリ金属塩担持ゼオライト(非特許文献2)なども提案されている。
(1)エタノールの脱水素によるアセトアルデヒドの生成
(2)アセトアルデヒド2分子のアルドール縮合による3−ヒドロキシブタナール生成
(3)3−ヒドロキシブタナールの脱水によるクロトンアルデヒド生成
(4)クロトンアルデヒドの水素化による1−ブタノール生成
このような、ゲルベ反応を利用してアルコールを製造する方法は、従来より幾つも提案されている。例えば、アルカリ性物質と銅、第4周期遷移金属元素および第8族白金族元素を含有する触媒を用いて液相下で分岐二量化アルコールを製造する方法(特許文献1)、アルカリ性物質と脱水素触媒とともにSiO2を主成分とする酸化物を添加して液相下で分岐二量化アルコールを製造する方法(特許文献2)が提案されている。また、2種以上のアルコールをハイドロキシアパタイトに接触させて直鎖、又は、分岐鎖アルコールを合成する方法(特許文献3)や、リン酸ストロンチウムアパタイトを含む触媒を用いてエタノールからブタノールを合成する方法(特許文献4)が提案されている他、酸化マグネシウム系の触媒を用いたゲルべ反応用の触媒(非特許文献1)、エタノールからブタノールを合成するためのアルカリ金属塩担持ゼオライト(非特許文献2)なども提案されている。
J.Chem.Soc.、Chem.Commun.、頁1558−1559、1990
J.Catal.142、頁37−44、1993
上記した特許文献1、2のような液相法による合成は、流通管型反応器による気相での連続的な合成と比較すると、その生産性の面で大きく劣る。
また、前記特許文献3、4のようなアパタイト系の触媒を用いた場合、触媒調製条件等の多くのパラメータを適宜細かく調節する必要があり、その結果、それらパラメータの微変動等により得られるアパタイトの特性が変化してしまうなど、触媒を再現よく得ることが難しく、また触媒性能も必ずしも満足いくレベルではない。
さらに、前記非特許文献1,2に記載の触媒においては、高温度域での反応操作を行う必要があり、経済的な観点のみならず、副反応の抑制、さらに、炭素質の析出による触媒活性の経時低下の観点からも改良の余地が残る。
また、前記特許文献3、4のようなアパタイト系の触媒を用いた場合、触媒調製条件等の多くのパラメータを適宜細かく調節する必要があり、その結果、それらパラメータの微変動等により得られるアパタイトの特性が変化してしまうなど、触媒を再現よく得ることが難しく、また触媒性能も必ずしも満足いくレベルではない。
さらに、前記非特許文献1,2に記載の触媒においては、高温度域での反応操作を行う必要があり、経済的な観点のみならず、副反応の抑制、さらに、炭素質の析出による触媒活性の経時低下の観点からも改良の余地が残る。
かくして、本発明の目的は、気相反応により、従来よりも低温度域でアルコールをゲルベ反応により脱水縮合し、β位分岐アルコールを合成できる触媒を提供することにある。
本発明者らは、従来の触媒にみられた上記問題点、すなわち、気相反応において、反応温度の低温化に向けた触媒改良について鋭意検討を進めた結果、アルカリ金属、アルカリ土類金属元素の少なくとも一種を含むA成分と、亜鉛、銅、クロム、スズ、鉄からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属元素を含むB成分を無機担体に所定量担持した触媒を用いることで、再現よく、より低温度からアルコールの脱水縮合が進行することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、第一の発明は、気相反応において、第一級および/または第二級アルコールを縮合して炭素鎖の増加したアルコールを合成するための触媒であって、アルカリ金属、アルカリ土類金属元素の少なくとも一種を含むA成分と、亜鉛、銅、クロム、スズ、鉄からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属元素を含むB成分を、無機担体に担持したことを特徴とするアルコール縮合用触媒である。
A成分の触媒単位重量当たりの含有量は、金属換算で0.5〜4.5mmolの範囲が好ましく、また、B成分をA成分の金属元素に対して、0.05〜0.15のモル比で含有することが好ましい。
また、前記無機担体としては、炭素系担体であることが好ましい。
また、前記無機担体としては、炭素系担体であることが好ましい。
第二の発明は、気相反応において、第一級および/または第二級アルコールを縮合して炭素鎖の増加したβ位分岐アルコールを製造するに際して、前記触媒を用いることを特徴とするβ位分岐アルコールの製造方法である。
本発明によれば、気相反応において、低温度域で第一級および/または第二級アルコールを縮合して炭素鎖の増加したβ位分岐アルコールを効率よく、また再現よく合成することができる。
以下、本発明にかかるアルコール縮合用触媒および該触媒を用いたアルコールの製造方法について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し、実施することができる。
本発明にかかるアルコール縮合用触媒は、アルカリ金属、アルカリ土類金属元素の少なくとも一種を含むA成分と、亜鉛、銅、クロム、スズ、鉄からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属元素を含むB成分を、無機担体に担持したことを特徴とする触媒である。
1.触媒
本発明におけるアルコール縮合用触媒は、アルカリ金属、アルカリ土類金属元素の少なくとも一種を含むA成分と、亜鉛、銅、クロム、スズ、鉄からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属元素を含むB成分を、無機担体に担持した触媒であり、前記A成分としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウムが好ましく、ナトリウム、カリウムがより好ましい。また、前記B成分としては、亜鉛、銅、鉄が好ましく、亜鉛、鉄がより好ましい。
本発明におけるアルコール縮合用触媒は、アルカリ金属、アルカリ土類金属元素の少なくとも一種を含むA成分と、亜鉛、銅、クロム、スズ、鉄からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属元素を含むB成分を、無機担体に担持した触媒であり、前記A成分としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウムが好ましく、ナトリウム、カリウムがより好ましい。また、前記B成分としては、亜鉛、銅、鉄が好ましく、亜鉛、鉄がより好ましい。
触媒中の前記A成分の含有量としては、A成分が触媒単位重量当たり金属換算で0.5〜4.5mmolの範囲であることが好ましく、1.0〜3.5の範囲がより好ましい。
A成分の含有量が、0.5未満であると触媒成分量が不足するため触媒活性が不十分となり、4.5を超える量を含有させると、A成分が凝集して触媒活性が低下するため好ましくない。
A成分の含有量が、0.5未満であると触媒成分量が不足するため触媒活性が不十分となり、4.5を超える量を含有させると、A成分が凝集して触媒活性が低下するため好ましくない。
また、前記B成分の含有割合(モル比)としては、A成分の金属元素に対して0.05〜0.15の範囲であることが好ましく、0.05〜0.1の範囲がより好ましい。B成分の含有割合(モル比)が、A成分の金属元素に対して0.05未満であると、B成分による触媒活性向上効果が発現せず、また、0.15を超えて添加すると、触媒活性向上効果は得られるが、脱水素生成物であるアルデヒド生成量のみが増大し、目的生成物の選択性が低下するので好ましくない。
本発明に用いられる無機担体としては特に限定されず、当該反応に不活性な担体であれば、どのようなものでも用いることができる。例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、セリア、チタニア、ゼオライト、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、カーボンブラック、グラファイト、活性炭、シリコンカーバイト・・等の炭素系担体などが挙げられる。特に炭素系担体が好適であり、中でも活性炭が好適である。
前記無機担体の形状としては特に限定されず、粉体、球状、ペレット、サドル型、円筒型、板状、ハニカム状など、公知の形状のものを用いることができる。
前記無機担体の形状としては特に限定されず、粉体、球状、ペレット、サドル型、円筒型、板状、ハニカム状など、公知の形状のものを用いることができる。
2.触媒の製造方法
上記した触媒を得るための方法としては、この種の触媒の調製に一般的に用いられる方法を用いることができる。例えば、(1)触媒成分の元素の溶液あるいはスラリーを乾燥・焼成して得られる粉体を無機担体に担持して触媒とする方法、(2)触媒成分の元素を含む溶液あるいはスラリーに無機担体を浸したのち、乾燥・焼成して触媒とする方法、(3)触媒成分の酸化物粉体を混合し、無機担体に担持して触媒とする方法、(4)それぞれの触媒成分の元素を含む溶液あるいはスラリーに無機担体を浸し、乾燥・焼成を繰り返して触媒とする方法などを採用することができる。
上記した触媒を得るための方法としては、この種の触媒の調製に一般的に用いられる方法を用いることができる。例えば、(1)触媒成分の元素の溶液あるいはスラリーを乾燥・焼成して得られる粉体を無機担体に担持して触媒とする方法、(2)触媒成分の元素を含む溶液あるいはスラリーに無機担体を浸したのち、乾燥・焼成して触媒とする方法、(3)触媒成分の酸化物粉体を混合し、無機担体に担持して触媒とする方法、(4)それぞれの触媒成分の元素を含む溶液あるいはスラリーに無機担体を浸し、乾燥・焼成を繰り返して触媒とする方法などを採用することができる。
触媒成分を無機担体に担持するとき、担持される触媒成分量は溶液あるいはスラリー等の組成、粘度、固体成分濃度(液量に対する固体成分濃度)などにより異なるものとなるので、事前に上記調製方法をテストし、目標となる担持量となることを確認することが好ましい。もし一回の操作で触媒成分が目標とする担持量に対して少ないときは上記調製方法を複数回繰り返すことで目標となる担持量にすることができる。
また、スラリー粘度が高い場合には、界面活性剤の添加、pH調整することで担持するに好ましいスラリーに調整した後に無機担体に担持することもできる。
また、任意成分として担体に担持する際の成型助剤やバインダー、触媒に適度な細孔を形成させるための気孔形成剤なども用いることもできる。
また、触媒成分とは別に、触媒の機械強度などを向上させる目的で、セラミック繊維、ガラス繊維、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの補強剤を用いてもよい。これら補強剤は、出発原料に添加してもよいし、触媒成型時などに配合してもよい。
前記した触媒の乾燥温度は50〜200℃、焼成温度は300〜600℃の範囲であることが好ましい。
また、任意成分として担体に担持する際の成型助剤やバインダー、触媒に適度な細孔を形成させるための気孔形成剤なども用いることもできる。
また、触媒成分とは別に、触媒の機械強度などを向上させる目的で、セラミック繊維、ガラス繊維、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの補強剤を用いてもよい。これら補強剤は、出発原料に添加してもよいし、触媒成型時などに配合してもよい。
前記した触媒の乾燥温度は50〜200℃、焼成温度は300〜600℃の範囲であることが好ましい。
3.アルコールの製造方法
本発明に用いることのできる原料アルコールは、第一級および/または第二級アルコール単独、あるいはこれら2種以上からなる混合アルコールである。第一級アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール等を例示することができる。なお、メタノールはα−水素を持たないので単独で原料として用いることはできず、他のアルコールと組み合わせて使用する。
本発明に用いることのできる原料アルコールは、第一級および/または第二級アルコール単独、あるいはこれら2種以上からなる混合アルコールである。第一級アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール等を例示することができる。なお、メタノールはα−水素を持たないので単独で原料として用いることはできず、他のアルコールと組み合わせて使用する。
第ニ級アルコールとしては、2−プロパノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、2−ノナノール等を用いることができる。
本発明の触媒を用いて、気相反応下でβ位分岐アルコールを製造するにあたり、上記原料ガス100%のガスであっても良いが、その場合は急激な温度変化により液化する可能性があるので、好ましくは窒素、希ガスなどの不活性ガスなどを含ませることで原料ガス濃度として5〜25容量%の範囲とすることが好ましい。
反応条件には特に制限は無く、この種の反応に一般に用いられている条件であればいずれも実施することが可能であり、例えば、W/F0.1〜10g・s/ml、反応温度200〜500℃、0.1〜1.0MPaの圧力下で触媒に接触させればよい。ここで、W/Fは、充填した触媒重量(g)を入口反応ガスの供給速度(ml/s)で割ったものである。
[実施例]
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例により制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例により制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
(触媒製造例1)
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して硝酸亜鉛・六水和物を分解して酸化亜鉛担持活性炭とした。このようにして得た酸化亜鉛担持活性炭を、0.716gの硝酸ナトリウムを溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒1を調製した。得られた粒状の触媒1のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として1.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.035であった。
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して硝酸亜鉛・六水和物を分解して酸化亜鉛担持活性炭とした。このようにして得た酸化亜鉛担持活性炭を、0.716gの硝酸ナトリウムを溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒1を調製した。得られた粒状の触媒1のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として1.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.035であった。
(触媒製造例2)
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.174gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを0.72gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒2を調製した。得られた粒状の触媒2のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として1.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.069であった。
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.174gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを0.72gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒2を調製した。得られた粒状の触媒2のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として1.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.069であった。
(触媒製造例3)
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.353gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを0.729gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒3を調製した。得られた粒状の触媒3のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として1.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.138であった。
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.353gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを0.729gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒3を調製した。得られた粒状の触媒3のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として1.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.138であった。
(触媒製造例4)
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.535gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを0.737gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒4を調製した。得られた粒状の触媒4のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として1.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.207であった。
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.535gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを0.737gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒4を調製した。得られた粒状の触媒4のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として1.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.207であった。
(触媒製造例5)
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.052gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを0.211gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒5を調製した。得られた粒状の触媒5のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として0.6mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.071であった。
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.052gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを0.211gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒5を調製した。得られた粒状の触媒5のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として0.6mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.071であった。
(触媒製造例6)
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.335gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを1.36gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒6を調製した。得られた粒状の触媒6のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として3.0mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.07であった。
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.335gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを1.36gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒6を調製した。得られた粒状の触媒6のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として3.0mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.07であった。
(触媒製造例7)
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.548gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを2.24gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒7を調製した。得られた粒状の触媒7のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として4.2mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.07であった。
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.548gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを2.24gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒7を調製した。得られた粒状の触媒7のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として4.2mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.07であった。
(触媒製造例8)
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.67gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを2.79gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒7を調製した。得られた粒状の触媒7のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として4.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.069であった。
0.0866gの硝酸亜鉛・六水和物を0.67gの硝酸亜鉛・六水和物に、0.716gの硝酸ナトリウムを2.79gの硝酸ナトリウムに変更した以外は触媒調製例1と同様にして触媒7を調製した。得られた粒状の触媒7のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として4.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0.069であった。
(触媒製造例9)
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、0.171gの硝酸亜鉛・六水和物を溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して硝酸亜鉛・六水和物を分解して酸化亜鉛担持活性炭とした。このようにして得た酸化亜鉛担持活性炭を、0.57gの炭酸カリウムを溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒9を調製した。得られた粒状の触媒9のカリウム含有量は、触媒1g当たりカリウム金属として1.8mmol、亜鉛/カリウムのモル比は、0.069であった。
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、0.171gの硝酸亜鉛・六水和物を溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して硝酸亜鉛・六水和物を分解して酸化亜鉛担持活性炭とした。このようにして得た酸化亜鉛担持活性炭を、0.57gの炭酸カリウムを溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒9を調製した。得られた粒状の触媒9のカリウム含有量は、触媒1g当たりカリウム金属として1.8mmol、亜鉛/カリウムのモル比は、0.069であった。
(触媒製造例10)
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、0.711gの硝酸ナトリウムを溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒10を調製した。得られた粒状の触媒10のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として1.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0であった。
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、0.711gの硝酸ナトリウムを溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒10を調製した。得られた粒状の触媒10のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として1.8mmol、亜鉛/ナトリウムのモル比は、0であった。
(触媒製造例11)
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、0.57gの炭酸カリウムを溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒11を調製した。得られた粒状の触媒11のカリウム含有量は、触媒1g当たりカリウム金属として1.8mmol、亜鉛/カリウムのモル比は、0であった。
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、0.57gの炭酸カリウムを溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒11を調製した。得られた粒状の触媒11のカリウム含有量は、触媒1g当たりカリウム金属として1.8mmol、亜鉛/カリウムのモル比は、0であった。
(触媒製造例12)
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、1.62gの硝酸亜鉛・六水和物を溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒12を調製した。得られた粒状の触媒12の亜鉛含有量は、触媒1g当たり亜鉛金属として1.2mmolであった。
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、1.62gの硝酸亜鉛・六水和物を溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒12を調製した。得られた粒状の触媒12の亜鉛含有量は、触媒1g当たり亜鉛金属として1.2mmolであった。
(触媒製造例13)
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、0.24gの硝酸鉄・九水和物を溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して硝酸鉄・九水和物を分解して酸化鉄担持活性炭とした。このようにして得た酸化鉄担持活性炭を、0.81gの硝酸ナトリウムを溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒13を調製した。得られた粒状の触媒13のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として2.0mmol、鉄/ナトリウムのモル比は、0.062であった。
4gの粒状活性炭(株式会社日本エンバイロケミカルズ白鷺C2)を、0.24gの硝酸鉄・九水和物を溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して硝酸鉄・九水和物を分解して酸化鉄担持活性炭とした。このようにして得た酸化鉄担持活性炭を、0.81gの硝酸ナトリウムを溶解させた水溶液に10分間浸漬後、ホットプレートで水分を蒸発させた。その後、120℃で一晩乾燥後、窒素気流下、400℃で1時間処理して触媒13を調製した。得られた粒状の触媒13のナトリウム含有量は、触媒1g当たりナトリウム金属として2.0mmol、鉄/ナトリウムのモル比は、0.062であった。
[触媒活性評価](実施例1〜10、比較例1〜3)
10mmφのSUS316製反応管に、触媒調製例1〜13で調製した粒状触媒1〜13を破砕し、標準篩を使用して0.71〜0.118mmにメッシュ揃えした。この顆粒状の触媒を0.8ml充填してエタノールを原料としたゲルベ反応による1−ブタノール生成反応試験を行った。常圧下、W/F=0.25g・s/mlとし、300、350℃でのエタノール転化率、1−ブタノール選択率を測定した。ここで、W/Fとは、充填した触媒重量(g)を入口反応ガスの供給速度(ml/s)で割ったものである。触媒に供給する入口ガス組成は、エタノール7.0容量%および残部窒素とした。反応器出口ガスを加熱配管により接続したFID検出器を搭載したガスクロマトグラフ(株式会社島津製作所製GC-14B)にオンラインで導入し、エタノールおよび反応生成物濃度を定量した。
10mmφのSUS316製反応管に、触媒調製例1〜13で調製した粒状触媒1〜13を破砕し、標準篩を使用して0.71〜0.118mmにメッシュ揃えした。この顆粒状の触媒を0.8ml充填してエタノールを原料としたゲルベ反応による1−ブタノール生成反応試験を行った。常圧下、W/F=0.25g・s/mlとし、300、350℃でのエタノール転化率、1−ブタノール選択率を測定した。ここで、W/Fとは、充填した触媒重量(g)を入口反応ガスの供給速度(ml/s)で割ったものである。触媒に供給する入口ガス組成は、エタノール7.0容量%および残部窒素とした。反応器出口ガスを加熱配管により接続したFID検出器を搭載したガスクロマトグラフ(株式会社島津製作所製GC-14B)にオンラインで導入し、エタノールおよび反応生成物濃度を定量した。
エタノール転化率は、入口に供給しているエタノール流速V1、反応器出口でのエタノール流速V2から、以下式(1)により求めた。
エタノール転化率(%)=100(1−V2/V1) (1)
1−ブタノール選択率は、入口に供給しているエタノール流速V1、反応器出口での1−ブタノール流速V3から、以下式(2)により求めた。
1−ブタノール選択率(%)=100(1−2 ×V3/(V1−V2)) (2)
得られた結果を表1に示す。
エタノール転化率(%)=100(1−V2/V1) (1)
1−ブタノール選択率は、入口に供給しているエタノール流速V1、反応器出口での1−ブタノール流速V3から、以下式(2)により求めた。
1−ブタノール選択率(%)=100(1−2 ×V3/(V1−V2)) (2)
得られた結果を表1に示す。
B成分である亜鉛のみを含有させた触媒12(比較例3)のエタノール転化率は、A成分であるアルカリ金属成分のみを含有させた触媒10、11(比較例1、2)よりも優れているが、1−ブタノールの生成量はわずかであった。その主生成物はエタノール脱水素により生成するアセトアルデヒドであった。
一方、A成分であるアルカリ金属とB成分である亜鉛をともに含む触媒(実施例1〜9)、A成分であるアルカリ金属とB成分である鉄をともに含む触媒(実施例10)では、A成分のみを含む触媒と比べ、エタノール転化率が高く、主に1−ブタノールを生成することがわかる。
このように、A成分およびB成分含有量を本願範囲とした触媒では、A成分のみを含有する触媒より50℃低温でも同等の反応成績を得ることができる。
一方、A成分であるアルカリ金属とB成分である亜鉛をともに含む触媒(実施例1〜9)、A成分であるアルカリ金属とB成分である鉄をともに含む触媒(実施例10)では、A成分のみを含む触媒と比べ、エタノール転化率が高く、主に1−ブタノールを生成することがわかる。
このように、A成分およびB成分含有量を本願範囲とした触媒では、A成分のみを含有する触媒より50℃低温でも同等の反応成績を得ることができる。
(触媒製造例14)
触媒製造例2に記載の調製法で、触媒2と同組成の触媒を再度調製し、触媒14を得た。
触媒製造例2に記載の調製法で、触媒2と同組成の触媒を再度調製し、触媒14を得た。
(触媒製造例15)
<市販のCa/P系ハイドロキシアパタイト>
Ca/Pが1.67であるキシダ化学社製Ca/P系ハイドロキシアパタイト
Ca10(PO4)6(OH)2を140℃で一晩乾燥して触媒15とした。X線回折より触媒15がハイドロキシアパタイトの結晶構造を有することを確認した。
<市販のCa/P系ハイドロキシアパタイト>
Ca/Pが1.67であるキシダ化学社製Ca/P系ハイドロキシアパタイト
Ca10(PO4)6(OH)2を140℃で一晩乾燥して触媒15とした。X線回折より触媒15がハイドロキシアパタイトの結晶構造を有することを確認した。
(触媒製造例16)
<Ca/P系ハイドロキシアパタイトの合成>
Ca/Pが1.67となるように硝酸カルシウム:Ca(NO3)2・4H2O及びリン酸アンモニウム:(NH4)2HPO4をpH9〜11に調製したアンモニア水中に攪拌下、滴下し、1日攪拌した。その後、固体析出物をろ過回収し、純水で洗浄した。次いで、140℃で一晩乾燥後、600℃で2時間焼成してCa/P系ハイドロキシアパタイトを合成し、触媒16を得た。X線回折よりこの触媒16が触媒15と同様のハイドロキシアパタイトの結晶構造を有することを確認した。
<Ca/P系ハイドロキシアパタイトの合成>
Ca/Pが1.67となるように硝酸カルシウム:Ca(NO3)2・4H2O及びリン酸アンモニウム:(NH4)2HPO4をpH9〜11に調製したアンモニア水中に攪拌下、滴下し、1日攪拌した。その後、固体析出物をろ過回収し、純水で洗浄した。次いで、140℃で一晩乾燥後、600℃で2時間焼成してCa/P系ハイドロキシアパタイトを合成し、触媒16を得た。X線回折よりこの触媒16が触媒15と同様のハイドロキシアパタイトの結晶構造を有することを確認した。
[触媒活性評価](実施例11、比較例4,5)
上記した触媒調製例1〜13の活性評価条件と同一の条件で、触媒調製例14〜16で調製した触媒のエタノールを原料としたゲルベ反応による1−ブタノール生成反応試験を行った。エタノール転化率、1−ブタノール選択率は上記式(1)および(2)より求めた。得られた結果を表2に示す。
上記した触媒調製例1〜13の活性評価条件と同一の条件で、触媒調製例14〜16で調製した触媒のエタノールを原料としたゲルベ反応による1−ブタノール生成反応試験を行った。エタノール転化率、1−ブタノール選択率は上記式(1)および(2)より求めた。得られた結果を表2に示す。
触媒2、14では、ほぼ同等性能が得られており、簡便な調製法で再現良く製造できていることがわかる。
一方、Ca/Pおよび結晶構造がほぼ同等である触媒15、触媒16とでは、組成、結晶構造がほぼ同じであっても大きく触媒性能が異なるとともにいずれも1−ブタノール収率が低い結果であった。Ca/P系ハイドロキシアパタイト触媒では、前駆体調製段階のpH調節、滴下時の攪拌状態、水洗度合いなどの微妙な差異により、触媒性能に違いが生じると推定され、再現良く触媒を得るためにはより高度で厳密な制御が求められる。
一方、Ca/Pおよび結晶構造がほぼ同等である触媒15、触媒16とでは、組成、結晶構造がほぼ同じであっても大きく触媒性能が異なるとともにいずれも1−ブタノール収率が低い結果であった。Ca/P系ハイドロキシアパタイト触媒では、前駆体調製段階のpH調節、滴下時の攪拌状態、水洗度合いなどの微妙な差異により、触媒性能に違いが生じると推定され、再現良く触媒を得るためにはより高度で厳密な制御が求められる。
本発明は、低温度域で第一級および/または第二級アルコールを縮合して炭素鎖の増加したアルコールを効率よく合成することができる。例えば、エタノールからブタノールを効率よく合成することができ、バイオ燃料分野で有効に利用することができる。
Claims (4)
- 気相反応において、第一級および/または第二級アルコールを縮合して炭素鎖の増加したアルコールを合成するための触媒であって、アルカリ金属、アルカリ土類金属元素の少なくとも一種を含むA成分と、亜鉛、銅、クロム、スズ及び鉄からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属元素を含むB成分を無機担体に担持したことを特徴とするアルコール縮合用触媒。
- A成分を触媒単位重量当たり金属換算で0.5〜4.5mmol、B成分をA成分の金属元素に対して、0.05〜0.15のモル比で含有される請求項1記載のアルコール縮合用触媒。
- 無機担体が、炭素系担体である請求項1または2に記載のアルコール縮合用触媒。
- 気相反応において、第一級および/または第二級アルコールを縮合して炭素鎖の増加したβ位分岐アルコールを製造する方法であって、請求項1〜3のいずれか1項に記載の触媒を用いることを特徴とするβ位分岐アルコールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014079625A JP2015199036A (ja) | 2014-04-08 | 2014-04-08 | アルコール縮合用触媒および該触媒を用いたアルコールの製造方法 |
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