JP2015199009A - ペースト塗布装置および塗布処理済み部品の製造方法 - Google Patents

ペースト塗布装置および塗布処理済み部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ペーストの塗布量をより均一にすることができるペースト塗布装置および対象物の製造装置を提供する。【解決手段】対象物にペーストを塗布するペースト塗布装置の制御部は、塗布部2のノズル5から捨て塗布ユニット6にペーストを塗布する捨て塗布処理を実施した後、対象物が有する複数の実塗布位置に対して、ノズル5よりペーストを塗布する実塗布処理を順次実施するよう制御するとともに、捨て塗布ユニット6を、捨て塗布処理時には捨て塗布位置に、実塗布処理時には退避位置に移動させるよう制御する。【選択図】図4B

Description

本発明は、対象物にペーストを塗布するペースト塗布装置および対象物にペーストを塗布して塗布処理済み部品を製造する塗布処理済み部品の製造方法に関する。
従来より、プリント基板などの対象物に接着剤などのペーストを塗布するペースト塗布装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記戴されたペースト塗布装置は、プリント基板を保持し任意の位置に位置決めできるテーブル部と、テーブル部上に保持されたプリント基板に接着剤を塗布する塗布ノズル部と、テーブル部上のプリント基板とは異なる位置に配置された捨て打ち塗布用テープ部とを備える。このような構成を用いることで、塗布ノズル部からプリント基板上の複数箇所に対して、接着剤を連続的に塗布する実塗布処理(生産用塗布処理)を行うとともに、実塗布処理の前に、捨て打ち塗布用テープ部に接着剤の捨て打ち塗布を行っている。実塗布処理前の捨て打ち塗布処理により、実塗布処理における特に第1回目の接着剤の塗布量が過剰に多くならないようにして、接着剤の塗布量の均一化を図っている。
特開平4−37088号公報
しかしながら、特許文献1に記載のペースト塗布装置においては、捨て打ち塗布処理を行った後の塗布ノズル部は、捨て打ち塗布用テープ部の上方から基板上の第1回目の実塗布位置の上方まで移動する必要がある。その移動距離は、基板上における各実塗布位置の間隔よりも長い。よって、捨て打ち塗布を行ったとしても、その後の移動中にノズル内の接着剤が垂れてくることにより、第1回目の接着剤の塗布量が第2回目以降の塗布量に比べて大きくなってしまう。このように、塗布量の均一化という観点で未だ改善の余地があった。
そこで、本発明は、対象物にペーストを塗布するペースト塗布装置および対象物にペーストを塗布して塗布処理済み部品を製造する塗布処理済み部品の製造方法において、ペーストの塗布量をより均一にすることを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の第1の態様によれば、対象物にペーストを塗布するペースト塗布装置であって、
対象物を載置する載置ステージと、
内部にペーストを充填したノズルを有し、載置ステージ上の対象物にノズルからペーストを吐出させて塗布する塗布部と、
塗布部とともに移動可能であり、塗布部のノズルから吐出されるペーストを受ける捨て塗布ユニットと、
捨て塗布ユニットを、塗布部のノズルから吐出されるペーストを受ける捨て塗布位置と、捨て塗布位置から退避した退避位置との間で、塗布部に対して相対的に移動させる第1の相対移動部と、
塗布部および捨て塗布ユニットを載置ステージに対して相対的に移動させる第2の相対移動部と、
塗布部によるペーストの塗布並びに第1および第2の相対移動部による移動を制御する制御部と、
を備え、
制御部は、塗布部のノズルから捨て塗布ユニットにペーストを塗布する捨て塗布処理を実施した後、対象物が有する複数の実塗布位置に対して、ノズルよりペーストを塗布する実塗布処理を順次実施するよう制御するとともに、捨て塗布ユニットを、捨て塗布処理時には捨て塗布位置に、実塗布処理時には退避位置に移動させるよう制御する、ペースト塗布装置が提供される。
本発明の第2の態様によれば、制御部は、捨て塗布処理の実施後、最初の実塗布処理を実施するまでに要する時間の間隔と同じ間隔にて、一の実塗布処理を実施した後、次の実塗布処理を実施するよう制御する、第1態様に記載のペースト塗布装置が提供される。
本発明の第3の態様によれば、制御部は、塗布部および捨て塗布ユニットを対象物における最初の実塗布位置の上方に配置しながら、捨て塗布処理を実施するよう制御する、第1態様又は第2態様に記載のペースト塗布装置が提供される。
本発明の第4の態様によれば、制御部は、塗布部が対象物における最初の実塗布位置の上方に移動する過程で、捨て塗布処理を実施するよう制御する、第1態様又は第2態様に記載のペースト塗布装置が提供される。
本発明の第5の態様によれば、捨て塗布ユニットは、塗布部のノズルから吐出されるペーストを受けるテープと、テープを回転させて送り出すリールとを備える、第1態様から第4態様のいずれか1つに記載のペースト塗布装置が提供される。
本発明の第6の態様によれば、対象物は複数のLED素子が実装された基板で、ペーストは蛍光体を含む樹脂であり、
制御部は、基板におけるそれぞれのLED素子を覆うように樹脂を塗布するよう制御する、第1態様から第5態様のいずれか1つに記載のペースト塗布装置が提供される。
本発明の第7の態様によれば、ノズルを有する塗布部とともに捨て塗布ユニットを対象物の上方に向けて移動させる過程もしくは対象物の上方に到着した状態にて、ノズル下方の位置である捨て塗布位置に位置された捨て塗布ユニットに対してノズル内に充填されているペーストの一部を吐出させる捨て塗布処理を実施し、
その後、捨て塗布ユニットを捨て塗布位置から退避位置に退避させて、対象物が有する複数の実塗布位置に対して、ノズルよりペーストを吐出させて塗布する実塗布処理を順次実施して、対象物にペーストが塗布された塗布処理済み部品を製造する、塗布処理済み部品の製造方法が提供される。
本発明の第8の態様によれば、捨て塗布処理の実施後、最初の実塗布処理を実施するまでに要する時間の間隔と同じ間隔にて、一の実塗布処理を実施した後、次の実塗布処理を実施する、第7態様に記載の塗布処理済み部品の製造方法が提供される。
本発明によれば、ペースト塗布装置および塗布処理済み部品の製造方法において、ペーストの塗布量をより均一にすることができる。
本発明の実施の形態1に係るペースト塗布装置の概略外観図 実施の形態1に係るペースト塗布装置における基板周辺の上面図 実施の形態1に係るペースト塗布装置が備える塗布部2および捨て塗布ユニットの斜視図 実施の形態1に係るペースト塗布装置が備える塗布部2および捨て塗布ユニットの側面図 実施の形態1に係るペースト塗布装置が備える塗布部2および捨て塗布ユニットの側面図 実施の形態1に係るペースト塗布装置が備える塗布部2および捨て塗布ユニットの正面図 実施の形態1に係るペースト塗布装置が備える塗布部2の断面図 実施の形態1に係るペースト塗布装置によるペースト塗布のフローチャート 実施の形態1に係るペースト塗布装置によるペースト塗布の動作説明図 図7のフローチャートによるペースト塗布のタイミングチャート 基板にペーストが塗布されて製造されたLEDパッケージの部分断面図 本発明の実施の形態2に係るペースト塗布装置によるペースト塗布のフローチャート 図11のフローチャートによるペースト塗布のタイミングチャート 変形例における基板周辺の上面図
以下、本発明の実施の形態1、2について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るペースト塗布装置1の外観を概略的に示す斜視図である。
図1に示すペースト塗布装置1は、樹脂などのペーストを吐出するノズル5を有する塗布部2を用いて、載置ステージ3上の基板4などの対象物にペーストを塗布する装置である。
ペースト塗布装置1の塗布部2は、ノズル5と、ノズル5を支持するベース部14とを備え、ベース部14はフレーム7に取り付けられている。塗布部2のノズル5から吐出されるペーストを受けるユニットである捨て塗布ユニット6は、塗布部2と同様にフレーム7に取り付けられている。図1では、塗布部2および捨て塗布ユニット6の構成を大幅に簡略化して図示しており、それぞれの詳細な説明については後述する。
フレーム7はXビーム8に沿ってX方向(左右方向)に移動可能であり、Xビーム8はYビーム9に沿ってY方向(前後方向)移動可能である。このような構成によれば、フレーム7に取り付けられた塗布部2および捨て塗布ユニット6は、図1におけるX方向およびY方向に一体的に移動可能となる。これらのフレーム7、Xビーム8およびYビーム9により、塗布部2および捨て塗布ユニット6と載置ステージ3および基板4とを相対的に移動させる相対移動部(第2の相対移動部)が構成される。
基板4は、図示しないマガジンから取り出されて、載置ステージ3上のX方向に沿って延びる一対のレール10上に置かれる。基板4はレール10上を搬送されることにより、図1に示すように載置ステージ3上の所定位置に保持・固定される。
次に、図2を用いて、載置ステージ3上に配置された基板4や塗布部2の位置関係などについて説明する。図2は、レール10上に配置された基板4周辺の上面図である。図2では、説明のために捨て塗布ユニット6の図示を省略している。基板4は、図2に示すように格子状の複数の領域からなり、格子状の領域の1つ1つに、塗布部2のノズル5からペーストが塗布される塗布位置が存在している。図2では、各塗布位置における所望のペーストの塗布範囲をそれぞれ円で表している。本実施の形態1では、塗布位置ごとにLED素子が配置されている。また本実施の形態1では、基板4の格子状の領域のうち、Y方向の後側かつX方向の右側における角部が第1の塗布位置P1に設定されている。
図2に示すように、塗布部2は、一対のレール10によって囲まれた基板4の搬送領域から離れた初期位置Aに配置されている。本実施の形態1における初期位置Aは、基板4の搬送領域からY方向にずれた位置(Y方向の後側)に配置されている。通常、初期位置Aから第1の塗布位置P1までの距離d1は、基板4の格子状の領域における各塗布位置の間隔d2よりも大きい(例えば、d2の7−8倍)。
次に、塗布部2および捨て塗布ユニット6の詳細な構成について、図3−5を用いて説明する。図3は、塗布部2および捨て塗布ユニット6の斜視図、図4A、4Bはともに、塗布部2および捨て塗布ユニット6の側面図、図5は、塗布部2および捨て塗布ユニット6の正面図である。
図3−5に示すように、塗布部2は、ノズル5と、ノズル5に連通される圧送室11と、圧送室11にチューブ37(図4A、4B)を介して連結されるタンク13と、ノズル5、圧送室11およびタンク13を一体的に支持するベース部14とを備える。ベース部14は大略コの字形の断面を有するとともに、その背面がフレーム7のガイド18(図4A、4B)に取り付けられることで、ガイド18に沿ってZ方向(上下方向)に移動可能に構成される。ベース部14の上方に位置するフレーム7の上面には、送りねじ17を回転させるモータ16が取り付けられている。送りねじ17はベース部14のナット15に係合されている。このような構成によれば、モータ16が送りネジ17を回転させることによって、ベース部14がガイド18に沿って上下方向に移動される。これにより、塗布部2全体が上下方向に移動される。
捨て塗布ユニット6は、フレーム7に取り付けられた捨て塗布ステージ22と、捨て塗布ステージ22に取り付けられた一対のリール21とを備える。リール21は、ノズル5から吐出されるペーストを受けるためのテープ20を回転させて送り出すとともに、ペーストを受けたテープ20を巻き取る。捨て塗布ステージ22には、リール21から送り出されたテープ20を捨て塗布ステージ22の上面を沿うように案内するテープ案内機構として一対のローラ23aとスプロケット23bが設けられている。テープ20は、ローラ23aからスプロケット23bに向かってテープ送り方向Dに送られる。図3に示すように、テープ20には、複数のパーフォレーション38が設けられている。パーフォレーション38は、テープ20の両側において、テープ送り方向Dに沿って一定の間隔にて設けられたテープ送り用の穴である。パーフォレーション38には、スプロケット23bの歯が係合する。これにより、テープ20がテープ送り方向Dに向かって移動されると、ローラ23aおよびスプロケット23bもそれに応じて回転する。
図4A、4Bに示すように、捨て塗布ステージ22はフレーム7の下面にてY方向に移動可能に取り付けられている。フレーム7の下面には、捨て塗布ステージ22をY方向に移動させるアクチュエータ25が取り付けられている。このアクチュエータ25により、捨て塗布ユニット6(捨て塗布ステージ22)を塗布部2に対して相対的に移動させる相対移動部(第1の相対移動部)が構成される。
図4Aでは、捨て塗布ユニット6の捨て塗布ステージ22が塗布部2のノズル5から吐出されるペーストを受ける捨て塗布位置Bまでアクチュエータ25によって前進された状態が示される。図4Bでは、捨て塗布ステージ22が捨て塗布位置Bから退避して、ノズル5から吐出されるペーストを受けない退避位置Cまでアクチュエータ25によって後退された状態が示される。図4Aに示すように、捨て塗布ユニット6が捨て塗布位置Bにある場合、塗布部2のノズル5は捨て塗布ステージ22の高さ位置よりも下方への移動が規制されるのに対し、図4Bに示すように、捨て塗布ユニット6が退避位置Cにある場合、塗布部2のノズル5は捨て塗布ステージ22の高さ位置よりも下方に移動可能となる。なお、捨て塗布位置Bは、ノズル5の下方にテープ20が位置される位置であり、退避位置Cは、ノズル5の下方より水平方向に、テープ20とともに捨て塗布ステージ22が退避された位置である。第1の相対移動部であるアクチュエータ25により、テープ20、捨て塗布ステージ22およびリール21(図3など)が一体的に移動される。
このような構成において、図3、5に示すように、ローラ23aおよびスプロケット23bはそれぞれ、テープ送り方向Dにおける上流側および下流側にテープ案内機構として配置される。すなわち、ペーストが塗布されたテープ20を受ける側にスプロケット23bを設けている。これにより、テープ20に塗布されたペーストの下流側におけるテープ案内機構への付着およびそれに起因するテープ案内機構の動作不良等の不具合の発生を回避することができる。このような構成は特に、粘性の高いペーストの場合に有効である。なお、粘性が低いペーストの場合は、テープ20の材料として布などを用いてペーストを吸い取らせることができるため、下流側におけるペーストのテープ案内機構への付着およびそれに起因する不具合を起こりにくくすることができる。この場合には、下流側におけるテープ案内機構として、スプロケット23bではなくローラを採用してもよい。また、この場合には、テープ20のパーフォレーション38は不要である。
次に、塗布部2の内部構造について図6を用いて説明する。図6に示すように、本実施の形態1では、塗布部2として、スクリュー式の塗布ヘッドを採用している。具体的には、塗布部2の圧送室11には、モータ27によって回転可能なスクリュー26が備えられている。スクリュー26は側面にらせん状の溝を有するとともに、圧送室11内に部分的に内包されている。圧送室11には、ペースト28を保有したタンク13がチューブ37を介して接続されており、タンク13から供給されるペースト28が充填されている。タンク13の上端には圧縮空気導入配管39が接続されている。圧縮空気導入配管39は、バルブ40を介して、正圧の圧縮空気を導入する配管41と大気圧の圧縮空気を導入する配管42とに接続されている。バルブ40を切り替えることで、圧縮空気導入配管39からタンク13に導入する空気を正圧または大気圧のいずれかに切り替えることができる。圧送室11へのタンク13からのペースト28の供給は、バルブ40を正圧側に切り替えることにより(圧縮空気導入配管39を配管41に接続することにより)、タンク13に正圧の圧縮空気を導入し、タンク13内のペースト28の液面に圧力を加えることにより行われる。また、圧送室11へのタンク13からのペースト28の供給が必要でない時には、バルブ40は大気圧側に切り替えられる(圧縮空気導入配管39を配管42に接続する)。
このような構成において、モータ27によってスクリュー26を回転させることで、圧送室11内のペースト28を下方に押し出す力が作用し、ノズル5の先端から下方へ所定量のペースト28が吐出・塗布される。1回あたりのペースト28の塗布量はスクリュー26の回転量で制御することができる(例えば1回転につき3mg)。
上述した構成を有する塗布ヘッドでは、タンク13内のペースト28の水頭圧や、タンク13内のペースト28を圧送室11に供給した際の圧縮空気の残圧によって、圧送室11にペースト28が送られ、時間の経過とともにノズル5の先端からペースト28が徐々に垂れてくる。これにより、次に塗布されるペースト28の塗布量が多くなる。すなわち、塗布処理からの経過時間に依存して、次回に塗布されるペースト28の塗布量が多くなる。
図1に戻ると、ペースト塗布装置1は、塗布部2によるペースト28の塗布や、第1の相対移動部(アクチュエータ25)による移動および第2の相対移動部(フレーム7、Xビーム8およびYビーム9)による移動を制御する制御部29をさらに備える。制御部29は、各構成部に電気的に接続されるとともに、それぞれの構成部の動作を制御する。
次に、図1−6で説明したペースト塗布装置1の各構成部を用いて、載置ステージ3上の基板4にペースト28を塗布する方法について、図7−9を用いて説明する。図7は、ペースト塗布のフローチャートの一例であり、図8は、図7のフローチャートに沿って行われるペースト塗布の順序を示す基板4の上面図(ペースト塗布の動作説明図)であり、図9は、図7のフローチャートにおける塗布部2の移動速度、スクリュー26の回転速度および捨て塗布ステージ22の移動速度を示すタイミングチャートである。
まず最初に、対象物である基板4を載置ステージ3上に載置する(ステップS1)。具体的には、基板4が図示しないマガジンから取り出されて、載置ステージ3上のレール10上に置かれて搬送され、載置ステージ3上の所定位置に保持・固定される。このとき、塗布部2は初期位置A(図8)に位置決めされており、捨て塗布ユニット6は捨て塗布位置B(図4A)に配置されている。
次に、塗布部2が第1の実塗布位置P1の上方に移動される(ステップS2)。具体的には、制御部29の制御により、塗布部2が捨て塗布ユニット6とともに、Xビーム8およびYビーム9に沿って移動され、初期位置Aから第1の実塗布位置P1の上方に移動および位置決めされる。このとき、塗布部2の移動距離は距離d1である。
次に、塗布部2が下降する(ステップS3)。具体的には、制御部29の制御により、フレーム7上のモータ16が送りネジ17を回転させることで、塗布部2がフレーム7に沿って下方に移動され、ノズル5の先端が捨て塗布ステージ22上のテープ20の表面に僅かに接触しない位置に保持される。ここでの塗布部2の下降にかかる時間を時間t1とする。
次に、塗布部2のノズル5から捨て塗布ユニット6にペースト28を塗布する(ステップS4)。具体的には、タンク13の上部に接続された圧縮空気導入配管39を配管41に接続することで、タンク13内に正圧の圧縮空気を供給し、ペースト28を圧送室11に送る。これと同時に、制御部29の制御により、塗布部2内のスクリュー26が回転されて、ノズル5の先端から下方にペースト28が吐出される。そして、スクリュー26の回転が終了すると同時に、バルブ26を切り替えて、圧縮空気導入配管39を配管42に接続することで、タンク13内に供給する圧縮空気の圧力を正圧から大気圧に切り替える。これにより、ノズル5の下方に位置する捨て塗布ステージ22上のテープ20にペースト28が塗布される(捨て塗布処理)。
次に、塗布部2が上昇する(ステップS5)。具体的には、制御部29の制御により、フレーム7上のモータ16が送りネジ17を回転させることで、塗布部2がフレーム7に沿って上方に移動され、下降する前の元の位置に戻される。ここでの塗布部2の上昇にかかる時間を時間t2とする。
次に、捨て塗布ユニット6を退避位置Cに退避させる(ステップS6)。具体的には、制御部29の制御により、アクチュエータ25を作動させて、捨て塗布ユニット6(捨て塗布ステージ22)を捨て塗布位置Bから退避位置Cに後退させる(図4Aから図4B)。ここでの捨て塗布ユニット6の退避にかかる時間を時間t3とする。
次に、塗布部2が下降する(ステップS7)。具体的には、制御部29の制御により、フレーム7上のモータ16が送りネジ17を回転させることで、塗布部2がフレーム7に沿って下方に移動され、ノズル5の先端が基板4の表面に僅かに接触しない位置に保持される。ここでの塗布部2の下降にかかる時間を時間t4とする。
次に、塗布部2のノズル5から第1の実塗布位置P1にペースト28を塗布する(ステップS8)。具体的には、タンク13の上部に接続された圧縮空気導入配管39を配管41に接続することで、タンク13内に正圧の圧縮空気を供給し、ペースト28を圧送室11に送る。これと同時に、捨て塗布ユニット6を退避位置Cに退避させた状態にて、制御部29の制御により、塗布部2内のモータ27がスクリュー26を回転させることで、ノズル5の先端から下方に所定量のペースト28が吐出される。そして、スクリュー26の回転が終了すると同時に、バルブ26を切り替えて、圧縮空気導入配管39を配管42に接続することで、タンク13内に供給する圧縮空気の圧力を正圧から大気圧に切り替える。これにより、ノズル5の下方に位置する基板4上の第1の実塗布位置P1にペースト28が塗布される(第1の実塗布処理)。
次に、塗布部2が上昇する(ステップS9)。具体的には、制御部29の制御により、フレーム7上のモータ16が送りネジ17を回転させることで、塗布部2がフレーム7に沿って上方に移動され、下降する前の元の位置に戻される。ここでの塗布部2の上昇にかかる時間を時間t5とする。
次に、塗布部2が第2の実塗布位置P2の上方に移動される(ステップS10)。具体的には、制御部29の制御により、塗布部2が捨て塗布ユニット6とともに、Xビーム8およびYビーム9に沿って移動され、第1の実塗布位置P1の上方から第2の実塗布位置P2の上方へ移動および位置決めされる。このとき、塗布部2の移動距離は距離d2である。ここでの塗布部2の移動にかかる時間を時間t6とする。
次に、塗布部2が下降する(ステップS11)。具体的には、制御部29の制御により、フレーム7上のモータ16が送りネジ17を回転させることで、塗布部2がフレーム7に沿って下方に移動され、ノズル5の先端が基板4の表面に僅かに接触しない位置に保持される。ここでの塗布部2の下降にかかる時間はステップS7と同じ時間t4である。
次に、塗布部2のノズル5から第2の実塗布位置P2にペースト28を塗布する(ステップS12)。具体的には、タンク13の上部に接続された圧縮空気導入配管39を配管41に接続することで、タンク13内に正圧の圧縮空気を供給し、ペースト28を圧送室11に送る。これと同時に、捨て塗布ユニット6を退避位置Cに退避させた状態にて、制御部29の制御により、塗布部2内のモータ27がスクリュー26を回転させることで、ノズル5の先端から下方に所定量のペースト28が吐出される。そして、スクリュー26の回転が終了すると同時に、バルブ26を切り替えて、圧縮空気導入配管39を配管42に接続することで、タンク13内に供給する圧縮空気の圧力を正圧から大気圧に切り替える。これにより、ノズル5の下方に位置する基板4上の第2の実塗布位置P2にペースト28が塗布される(第2の実塗布処理)。
その後、全ての実塗布位置に対する塗布が終了するまで、同様の動作が繰り返される。すなわち、第2の実塗布位置P2、第3の実塗布位置P3、・・・、第n番目の実塗布位置Pn並びに最後の実塗布位置に至るまで、捨て塗布ユニット6を退避位置Cに退避させた状態にて、ステップS9〜S12を繰り返し行う。このようにして、基板4の格子における全ての実塗布位置に対して、連続的なペースト28の塗布が行われる。
なお、ペースト28を受けるテープ20は、1回の捨て塗布処理ごとに所定距離分進むようにリール21によって巻き取られ、所定回数の捨て塗布処理が行われると、新たなテープ20に交換される。
上述のように、本実施の形態1におけるペースト塗布装置1は、内部にペースト28を充填したノズル5を有し、載置ステージ3上の対象物にノズル5からペースト28を吐出させて塗布する塗布部2と、塗布部2とともに移動可能な捨て塗布ユニット6とを備える。さらにペースト塗布装置1は、捨て塗布ユニット6を捨て塗布位置Bと退避位置Cとの間で塗布部2に対して相対的に移動させる第1の相対移動部と、塗布部2および捨て塗布ユニット6を載置ステージ3に対して相対的に移動させる第2の相対移動部と、制御部29とを備える。制御部29は、捨て塗布ユニット6にペースト28を塗布する捨て塗布処理を実施した後、対象物が有する複数の実塗布位置に対してペースト28を塗布する実塗布処理を順次実施するよう制御する。また制御部29は、捨て塗布ユニット6を、捨て塗布処理時には捨て塗布位置Bに、実塗布処理時には退避位置Cに移動させるよう制御する。
このように、捨て塗布処理を、塗布部2とともに移動可能な捨て塗布ユニット6を用いて行うことにより、塗布部2を任意の位置に置きながら捨て塗布処理を行うことができる。これにより、載置ステージ3上などに捨て塗布ユニット6を設けた場合と異なり、捨て塗布処理から第1回目の実塗布処理までの時間T0を調整することができる。よって、第1回目のペースト28の塗布量が過剰に多くなることを抑制し、ペースト28の塗布量をより均一にすることができる。
また、本実施の形態1にかかるペースト塗布装置1によれば、捨て塗布処理から第1の実塗布処理までにかかる時間T0は時間t2+t3+t4であり、第1回目の実塗布処理から第2回目の実塗布処理までにかかる時間T1は時間t5+t6+t4である。第n回目の実塗布処理から第n+1回目の実塗布処理までにかかる時間Tnも時間t5+t6+t4である。本実施の形態1では、時間T0を基準時間として、時間Tnが基準時間T0に等しくなるように、時間t2+t3(+t4)を時間t5+t6(+t4)に等しく設定している。具体的には、例えば、捨て塗布ユニットの退避速度や、塗布部2の水平移速度および上昇・下降速度を調整することにより、時間t2+t3(+t4)を時間t5+t6(+t4)と等しく設定することができる。本実施の形態では、時間t2と時間t5を等しくして、時間3と時間t6を等しくしている。ノズル5からのペースト28の垂れ量は経過時間に比例して多くなるが、このようにそれぞれの塗布処理ごとの時間間隔を同じに設定することで、ペースト28の垂れ量を均一にしている。これにより、全ての実塗布処理におけるペースト28の塗布量を略同じにすることができるため、ペースト28の塗布量をより均一にすることができる。
なお、本明細書において時間Tnを基準時間T0に等しくするとは、時間Tnを基準時間T0の±5%以内の範囲に設定することを意味する。このような設定によれば、例えば1回あたりのペースト塗布量が3mgである場合に、各ペースト28の塗布量の誤差を0.015mg内に収めることができる。
また、本実施の形態1にかかるペースト塗布装置1によれば、制御部29は、塗布部2および捨て塗布ユニット6を対象物における最初の実塗布位置P1の上方に配置しながら、捨て塗布処理を実施するよう制御する。これにより、捨て塗布処理から第1回目の実塗布処理までの時間T0を短くすることができるため、第1回目のペースト28の垂れに起因する塗布量の増加を抑制することができる。また、基準時間T0を短くすることで実塗布処理にかかる全体の時間を短くすることができるため、より効率的なペースト28の塗布を行うことができる。
また、上述したペースト28の塗布方法を用いて対象物にペースト28を塗布することにより、各種の塗布処理済み部品を製造することができる。すなわち、本製造方法は、ノズル5を有する塗布部2とともに捨て塗布ユニット6を対象物(基板4)の上方に向けて移動させる過程もしくは対象物の上方に到着した状態にて、ノズル5下方の位置である捨て塗布位置Bに位置された捨て塗布ユニット6に対してノズル5内に充填されているペースト28の一部を吐出させる捨て塗布処理を実施する。その後、捨て塗布ユニット6を捨て塗布位置Bから退避位置Cに退避させて、対象物が有する複数の実塗布位置に対して、ノズル5よりペースト28を吐出させて塗布する実塗布処理を順次実施する。これにより、対象物にペースト28が塗布された塗布処理済み部品を製造する。本製造方法によれば、より均一にペースト28が塗布された塗布処理済み部品を製造することができる。
上記製造方法により製造される塗布処理済み部品の一例について、図10を用いて説明する。図10は、LEDパッケージ製造システムにおける作業対象となる基板4、LED素子30および塗布処理済み部品としてのLEDパッケージ50を示す。図10の例では、対象物が基板4で、塗布処理済み部品がLEDパッケージ50で、ペーストが黄色の蛍光を発する蛍光体を含んだ樹脂28である。図10に示すように、基板4は、塗布処理済み部品において1つのLEDパッケージ50のベースとなる個片基板4aが複数個作り込まれた多連型基板である。各個片基板4aには、それぞれLED素子30が実装される1つのLED実装部31が形成されている。
本実施の形態1におけるLEDパッケージ50は、各種の照明装置の光源として用いられる白色光を照射する機能を有しており、青色LEDであるLED素子30と青色と補色関係にある黄色の蛍光を発する蛍光体を含んだ樹脂28とを組み合わせることにより、擬似白色光を得るようになっている。図10に示すように、個片基板4aにはLED実装部31を形成する例えば円形や楕円形の環状堤を有するキャビティ形状の反射部32が設けられている。反射部32の内側に搭載されたLED素子30のN型部電極33、P型部電極34は、個片基板4aの上面に形成された配線層35と、それぞれボンディングワイヤ36によって接続される。そして樹脂28はこの状態のLED素子30を覆って反射部32の内側に所定厚みで塗布され、LED素子30から発光された青色光が樹脂28を透過して照射される過程において、樹脂28内に含まれる蛍光体が発光する黄色と混色され、白色光となって照射される。
図10に示されるLEDパッケージ50は、本実施の形態1におけるペースト塗布装置1を用いてLED実装部31内にLED素子30を覆うように樹脂28を塗布した後、樹脂28を硬化させて、さらに基板4を個片基板4a毎に切断することにより製造することができる。このようにしてLEDパッケージ50を製造することで、青色LEDであるLED素子30と黄色の蛍光を発する蛍光体を含んだ樹脂28とを組み合わせて擬似白色光を発光させる各LEDパッケージ50において、樹脂28の量を均一とすることができる。これにより、LEDパッケージ50における輝度のバラツキを低減することができる。また、当該製造方法によれば、時間の経過によって変化するペースト28の特性(硬化など)も均一にすることができるため、塗布処理済み部品であるLEDパッケージ50の質を向上させることができる。なお、図10に示されるLEDパッケージ50を製造する場合における時間t1、t2、t3、t4、t5、t6の値の具体例を挙げれば、75ms、75ms、120ms、75ms、75ms、120msである。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、実施の形態1のペースト塗布装置1と同じ構成を有するペースト塗布装置100を用いて、図11のフローチャートおよびこれに対応する図12のタイミングチャートに沿って塗布処理を実施する。実施の形態1、2では、ペースト塗布装置の制御部による各構成部の制御方法、すなわちペーストの塗布方法のみが相違する。具体的には、実施の形態1では、捨て塗布処理を最初の実塗布位置P1への移動後に行っていたのに対し、本実施の形態2では、捨て塗布位置Aから最初の実塗布位置P1への移動過程で捨て塗布処理を行っている。以下に、本実施の形態2におけるペースト塗布方法について説明する。
まず最初に、実施の形態1におけるステップS1と同様のステップS13を行う。具体的には、対象物である基板4を載置ステージ3上に載置する(ステップS13)。実施の形態1と同様に、塗布部2は初期位置Aに位置決めされており、捨て塗布ユニット6は捨て塗布位置B(図4A)に配置されている。
次に、塗布部2の移動を開始する(ステップS14)。具体的には、制御部29の制御により、塗布部2が捨て塗布ユニット6とともに、Xビーム8およびYビーム9に沿って移動され、初期位置Aから第1の実塗布位置P1の上方に向かって移動を開始する。
次に、実施の形態1におけるステップS3―S6と同様のステップS15−S18を行う。具体的には、塗布部2を下降させ(ステップS15)、塗布部2のノズル5から捨て塗布ユニット6の捨て塗布ステージ22上のテープ20にペースト28を塗布する捨て塗布処理を行い(ステップS16)、塗布部2を上昇させ(ステップS17)、捨て塗布ユニット6(捨て塗布ステージ22)を捨て塗布位置Bから退避位置Cまで退避させる(ステップS18)。本実施の形態2では、これらのステップS15−S18はともに、塗布部2による捨て塗布位置Aから第1の実塗布位置P1への移動過程で行われる。なお、ステップS15において塗布部2の下降にかかる時間、ステップS17において塗布部2の上昇にかかる時間およびステップS18において捨て塗布ユニット6の退避にかかる時間はそれぞれ、実施の形態1と同じ時間t1、t2、t3に設定される。
次に、少なくとも、塗布部2による第1の実塗布位置P1への移動と、捨て塗布ユニット6の退避の両方が完了するまでの間、塗布部2のノズル5を待機させる(ステップS19)。具体的には、待機中はノズル5によるペースト28の塗布や上下方向の移動を行わないようにする。ここでの待機時間を時間t7とする。
次に、実施の形態1におけるステップS7−S10と同様のステップS20―S23を行う。具体的には、塗布部2を下降させ(ステップS20)、塗布部2のノズル5から第1の実塗布位置P1にペースト28を塗布し(ステップS21)、塗布部2を上昇させ(ステップS22)、塗布部2を第1の実塗布位置P1の上方から第2の実塗布位置P2の上方へ移動させる(ステップS23)。なお、ステップS20において塗布部2の下降にかかる時間、ステップS22において塗布部2の上昇にかかる時間およびステップS23において塗布部2の移動にかかる時間はそれぞれ、実施の形態1と同じ時間t4、t5、t6に設定している。
次に、所定時間の間、塗布部2を待機させる(ステップS24)。具体的には、塗布部2によるペースト28の塗布や移動を行わない待機時間t8を設ける。
次に、実施の形態1におけるステップS11、12と同様のステップS25、26を行う。具体的には、塗布部2を下降させ(ステップS25)、塗布部2のノズル5から第2の実塗布位置P2にペースト28を塗布する(ステップS26)。なお、ステップS25において塗布部2の下降にかかる時間はステップS20と同じ時間t4である。
その後、全ての実塗布位置に対する塗布が終了するまで、同様の動作が繰り返される。すなわち、第2の塗布位置P2、第3の塗布位置P3、・・・、第n番目の塗布位置Pn並びに最後の塗布位置に至るまで、捨て塗布ユニット6を退避位置Cに退避させた状態にて、ステップS22からステップS26を繰り返し行う。このようにして、基板4の格子における全ての実塗布位置に対して、連続的なペーストの塗布が行われる。
上述のように、本実施の形態2におけるペースト塗布装置100でも同様に、捨て塗布処理を、塗布部2とともに移動可能な捨て塗布ユニット6を用いて行うことにより、塗布部2を任意の位置に置きながら捨て塗布処理を行うことができる。これにより、載置ステージ3上などに捨て塗布ユニット6を設けた場合と異なり、捨て塗布処理から第1回目の実塗布処理までの時間T0’を調整することができるため、第1回目のペースト28の垂れに起因する塗布量の増加を抑制することができる。よって、ペースト28の塗布量をより均一にすることができる。
さらに、本実施の形態2にかかるペースト塗布装置100によれば、捨て塗布処理を塗布部2による第1の実塗布位置P1への移動過程で行っているため、塗布部2の移動完了後すぐに実塗布処理を開始することができる。これにより、実塗布処理の開始を早めることができ、より効率的なペースト28の塗布を行うことができる。
また、本実施の形態2にかかるペースト塗布装置100では、捨て塗布処理から第1の実塗布処理までにかかる時間T0’は時間t2+t3+t7+t4であり、第1の実塗布処理から第2の実塗布処理までにかかる時間T1’は時間t5+t6+t8+t4である。第n番目の実塗布処理から第n+1番目の実塗布処理までにかかる時間Tn’も時間t5+t6+t8+t4である。本実施の形態2でも実施の形態1と同様に、時間T0’を基準時間として、時間Tn’が基準時間T0’に等しくなるように、すなわち、t2+t3+t7(+t4)=t5+t6+t8(+t4)となるように、t2、t3、t5、t6、t7、t8を設定する。例えば、実施の形態1と同様に、時間t5+t6と時間t2+t3が等しくなるように捨て塗布ユニットの退避速度と塗布部2の上昇・下降速度を調整するとともに、時間t7と時間t8を同じ値に設定することにより、Tn’と基準時間T0’が等しくなるようにしてもよい。また、時間t5+t6と時間t2+t3が等しくない場合には、時間t7と時間t8を調整することにより、時間Tn’と基準時間T0’が等しくなるようにしてもよい。ノズル5からのペースト28の垂れ量は経過時間に比例して多くなるが、このようにそれぞれの塗布処理ごとの時間間隔を同じに設定することで、ペースト28の垂れ量を均一にしている。これにより、全ての実塗布処理におけるペースト28の塗布量を略同じにすることができるため、ペースト28の塗布量をより均一にすることができる。
なお、本実施の形態2では、塗布部2の待機時間t8を設けることで時間Tn’を基準時間T0’と同じにする場合について説明したが、このような場合に限らず例えば、塗布部2の移動や上昇・下降における速度を調整することにより、待機時間t8を設けずに時間Tn’を基準時間T0’と同じにしても良い。
また本実施の形態2では、ステップS18とステップS20の間にステップS19として待機時間t7を設ける場合について説明したが、このような場合に限らず例えば、ステップS16、S17の開始を遅らせることで、待機時間t7を設けないようにしても良い。この場合、基準時間T0’を短くすることができるため(時間t2+t3+t7+t4が時間t2+t3+t4となる)、実塗布処理全体の時間を短くすることができ、より効率的なペースト28の塗布を行うことができる。
また本実施の形態2では、ステップS24における待機の際に、塗布部2を上昇させた状態で基板4上にて待機させる場合について説明したが、このような場合に限らず、どの高さ位置にて待機しても良い。例えば、塗布部2を下降させた状態で基板4上に待機させた上で、下降させた状態のままペースト28を塗布するようにしてもよい。
また、上述した本実施の形態2にかかるペースト塗布装置100によるペースト塗布方法は、実施の形態1と同様に、前述のLEDパッケージ50の製造方法に適用することができる。これにより、より均一に樹脂28が塗布されたLEDパッケージ50を製造することができる。
以上、上述の実施の形態1、2を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施の形態1、2に限定されない。例えば、本実施の形態1、2では、ペースト28として蛍光体を含む樹脂を用いる場合について説明したが、このような場合に限らず例えば、半田ペースト、接着剤、封止材など、あらゆるペーストを用いても良い。また、本実施の形態1、2では、対象物としてLED素子30が実装された基板4を用いる場合について説明したが、このような場合に限らず例えば、電子部品実装前の基板や封止前の半導体パッケージなどを用いても良い。対処物として電子部品実装前の基板を用いて、ペースト28として半田ペーストを用いた場合には、塗布処理済み部品として例えば、電子部品実装基板が製造される。また、対処物として封止前の半導体パッケージを用いて、ペースト28として封止材を用いた場合には、塗布処理済み部品として例えば、半導体パッケージが製造される。
また本実施の形態1、2では、フレーム7、Xビーム8およびYビーム9などを用いて、載置ステージ3および基板4に対して塗布部2および捨て塗布ユニット6を相対的に移動させる場合について説明したが、このような場合に限らない。例えば、塗布部2および捨て塗布ユニット6の位置を固定しながら、載置ステージ3および基板4を塗布部2および捨て塗布ユニット6に対して相対的に移動させても良い。このように、塗布部2および捨て塗布ユニット6と、載置ステージ3および基板4を相対的に移動させる構成であれば良い。
また本実施の形態1、2では、基板4における各実塗布位置の間隔が同じである場合について説明したが、このような場合に限らない。例えば、図13に示すように、各実塗布位置の間隔が縦方向と横方向で異なる基板60であっても良い。図13に示す変形例では、縦方向における間隔d3と、横方向における間隔d4の比が4:3である例を示している。このような場合であっても、第n番目の実塗布処理から第n+1番目の実塗布処理までにかかる時間Tn(Tn’)が基準時間T0(T0’)と等しくなるように、待機時間の設定や各ステップにかかる時間の調整を行うことにより、ペースト28の塗布量をより均一にすることができる。
また本実施の形態1、2では、基準時間T0と時間Tnを等しくする場合について説明したが、このような場合に限らずそれぞれの時間を異なる時間に設定しても良い。例えば、基準時間T0が時間Tnよりも大きくなるように設定しても良い。
また本実施の形態1、2では、格子内の全ての位置にペースト28を塗布する場合について説明したが、このような場合に限らない。例えば、格子内の予め定めた所定の位置のみにペースト28を塗布しても良い。このような場合の例としては、基板4がペースト塗布装置内に搬入される際に、例えば、前の検査工程によって特定のLED素子30が不良であると判定された情報や、各LED素子30ごとの塗布対象とされるペースト28の種類に関する情報などがペースト塗布装置に送られるときがある。このときには、不良と判定されたLED素子30をスキップする、あるいはペースト28の種類が異なるLED素子30をスキップして、塗布対象であるLED素子30のみにペースト28を塗布すれば良い。
また本実施の形態1、2では、第1の実塗布位置P1が角部である場合について説明したが、このような場合に限らず例えば、基板4の角部とは異なる実塗布位置Pxが第1の実塗布位置であっても良い。
また本実施の形態1、2では、塗布部2におけるXY方向の移動とZ方向の移動(上昇・下降)とをオーバーラップさせずに別々に行う場合について説明したが、このような場合に限らず例えば、それぞれの移動をオーバーラップさせて同時に行うようにしても良い。
また本実施の形態1、2では、塗布部2としてメカ式のスクリュー26を利用した塗布ヘッドを用いる場合について説明したが、このような場合に限らず例えば、その他のメカ式の塗布部2やエア式の塗布部2など、ペースト28を塗布できる塗布部であれば良い。また、本実施の形態1,2では、タンク13内の圧縮空気の残圧に起因する液だれを抑制するため、捨て塗布工程(ステップS4、S16)、実塗布工程(ステップS8,S12、S21,S26)において、ペーストを吐出する度に毎回タンク13内に供給する圧縮空気の圧力を大気圧から正圧に切り替える場合について説明したが、このような場合に限らず、残圧に起因する液だれが問題にならない状況であれば、必ずしも吐出の度に毎回切り替えなくても良い。
本発明は、対象物にペーストを塗布するペースト塗布装置および対象物にペーストを塗布して塗布処理済み部品を製造する塗布処理済み部品の製造方法であれば適用可能である。
1 ペースト塗布装置
2 塗布部
3 載置ステージ
4 基板
4a 個片基板
5 ノズル
6 捨て塗布ユニット
7 フレーム
8 Xビーム
9 Yビーム
10 レール
11 圧送室
12 本体部
13 タンク
14 ベース部
15 ナット
16 モータ
17 送りネジ
18 ガイド
20 テープ
21 リール
22 捨て塗布ステージ
23 ローラ
25 アクチュエータ
26 スクリュー
27 モータ
28 ペースト(樹脂)
29 制御部
30 LED素子
31 LED実装部
32 反射部
33 N型電極部
34 P型電極部
35 配線層
36 ボンディングワイヤ
50 LEDパッケージ
60 基板
A 初期位置
B 捨て塗布位置
C 退避位置

Claims (8)

  1. 対象物にペーストを塗布するペースト塗布装置であって、
    対象物を載置する載置ステージと、
    内部にペーストを充填したノズルを有し、載置ステージ上の対象物にノズルからペーストを吐出させて塗布する塗布部と、
    塗布部とともに移動可能であり、塗布部のノズルから吐出されるペーストを受ける捨て塗布ユニットと、
    捨て塗布ユニットを、塗布部のノズルから吐出されるペーストを受ける捨て塗布位置と、捨て塗布位置から退避した退避位置との間で、塗布部に対して相対的に移動させる第1の相対移動部と、
    塗布部および捨て塗布ユニットを載置ステージに対して相対的に移動させる第2の相対移動部と、
    塗布部によるペーストの塗布並びに第1および第2の相対移動部による移動を制御する制御部と、
    を備え、
    制御部は、塗布部のノズルから捨て塗布ユニットにペーストを塗布する捨て塗布処理を実施した後、対象物が有する複数の実塗布位置に対して、ノズルよりペーストを塗布する実塗布処理を順次実施するよう制御するとともに、捨て塗布ユニットを、捨て塗布処理時には捨て塗布位置に、実塗布処理時には退避位置に移動させるよう制御する、ペースト塗布装置。
  2. 制御部は、捨て塗布処理の実施後、最初の実塗布処理を実施するまでに要する時間の間隔と同じ間隔にて、一の実塗布処理を実施した後、次の実塗布処理を実施するよう制御する、請求項1に記載のペースト塗布装置。
  3. 制御部は、塗布部および捨て塗布ユニットを対象物における最初の実塗布位置の上方に配置しながら、捨て塗布処理を実施するよう制御する、請求項1又は2に記載のペースト塗布装置。
  4. 制御部は、塗布部が対象物における最初の実塗布位置の上方に移動する過程で、捨て塗布処理を実施するよう制御する、請求項1又は2に記載のペースト塗布装置。
  5. 捨て塗布ユニットは、塗布部のノズルから吐出されるペーストを受けるテープと、テープを回転させて送り出すリールとを備える、請求項1から4のいずれか1つに記載のペースト塗布装置。
  6. 対象物は複数のLED素子が実装された基板で、ペーストは蛍光体を含む樹脂であり、
    制御部は、基板におけるそれぞれのLED素子を覆うように樹脂を塗布するよう制御する、請求項1から5のいずれか1つに記載のペースト塗布装置。
  7. ノズルを有する塗布部とともに捨て塗布ユニットを対象物の上方に向けて移動させる過程もしくは対象物の上方に到着した状態にて、ノズル下方の位置である捨て塗布位置に位置された捨て塗布ユニットに対してノズル内に充填されているペーストの一部を吐出させる捨て塗布処理を実施し、
    その後、捨て塗布ユニットを捨て塗布位置から退避位置に退避させて、対象物が有する複数の実塗布位置に対して、ノズルよりペーストを吐出させて塗布する実塗布処理を順次実施して、対象物にペーストが塗布された塗布処理済み部品を製造する、塗布処理済み部品の製造方法。
  8. 捨て塗布処理の実施後、最初の実塗布処理を実施するまでに要する時間の間隔と同じ間隔にて、一の実塗布処理を実施した後、次の実塗布処理を実施する、請求項7に記載の塗布処理済み部品の製造方法。
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