JP2015197360A - リークテスタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リークテスタ10はエア源21および制御装置61を備えている。エア源21は、外気温度T0と同じ温度かつテスト圧力PTのエアを放出可能である。制御装置61は、第1排出弁45、第2排出弁46の開状態で供給弁33を開けることで、エア源21から放出後に膨張して外気温度T0よりも低温となった低温エアをワーク11内部及びマスターワーク12内部に流入させることができる。また制御装置61は、ワーク11内部及びマスターワーク12内部に低温エアが流入している状態で第1排出弁45及び第2排出弁46を閉じることで、ワーク11内部及びマスターワーク12内部をテスト圧力PTまで上昇させることができる。低温エアは、テスト圧力PTになるまで圧縮されると外気温度T0と同じ温度になるエアである。
【選択図】図1
Description
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、検査対象のワークが限定されることなく短時間で正確な検査が可能なリークテスタを提供することである。
ガス源は、外気温度と同じ温度であるテスト圧力のガスを放出可能である。供給通路部材は、ガス源とワークとを接続している第1供給通路を有する。第1排出通路部材は、ワークと外気空間とを接続している第1排出通路を有する。第1供給弁は第1供給通路を開閉可能であり、第1排出弁は第1排出通路を開閉可能である。検出手段は、第1供給通路のうちワーク内部と常に連通する箇所、または第1排出通路のうちワーク内部と常に連通する箇所に接続され、ワーク内部のガスの変化を検出可能である。
これに対し、本発明では、低温ガスがワーク内部で圧縮される結果、ワーク内部の圧力がテスト圧力に達したとき、ワーク内部のガスを外気温度と同じ温度または外気温度付近の温度にすることができる。
また、本発明によれば、特許文献1の技術のようにワーク内部にファンを設置する必要がなく、検査対象のワークが限定されない。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態によるリークテスタを図1に示す。リークテスタ10は、ワーク11およびマスターワーク12の内部圧力を大気圧よりも高い所定のテスト圧力PTにした後、ワーク11内部およびマスターワーク12内部を閉鎖した状態で両ワーク間の差圧を検出することによって、ワーク11の気密性を検査する装置である。マスターワーク12は、気密性が確保されていること、すなわち開口部を閉じたとき内部のエア(空気)が外部に漏れないことが予め確認されているワークである。本実施形態では、特許請求の範囲に記載の「ガス」としてエアが用いられる。
先ず、リークテスタ10の全体構成について図1を参照して説明する。
図1に示すように、リークテスタ10は、エア源21、供給管31、供給弁33、分岐管34、第1排出管41、第2排出管43、第1排出弁45、第2排出弁46、第1閉鎖弁51、第2閉鎖弁52、差圧センサ53、および制御装置61を備えている。
供給弁33は、供給通路32を開閉可能であり、特許請求の範囲に記載の「第1供給弁」に相当する。
分岐管34は、供給通路32のうち供給弁33とワーク11との間から分岐してマスターワーク12に接続されている分岐通路35を有する。分岐管34は、特許請求の範囲に記載の「分岐通路部材」に相当する。
第2排出管43は、マスターワーク12と外気空間とを接続している第2排出通路44を有する。第2排出管43は、特許請求の範囲に記載の「第2排出通路部材」に相当する。マスターワーク12は、分岐管34および第2排出管43に脱着可能に設けられている。
第2排出弁46は第2排出通路44を開閉可能である。
第1閉鎖弁51は、供給通路32のうち分岐通路35の分岐箇所とワーク11との間を開閉可能である。
第2閉鎖弁52は、分岐通路35を開閉可能である。
次に、制御装置61の制御処理について図2、図3のフローチャートを参照して説明する。図2に示す一連の処理および図3に示す一連の処理は、制御装置61が起動されている間、同時並行で繰り返し実行される。
ステップS2では、開閉弁24が開けられる。ステップS2の後、処理はステップS5に移行する。
ステップS4では、温度T1が外気温度T0と同じか否かが判定される。ステップS4の判定が否定された場合、処理はステップS5に移行する。一方、ステップS4の判定が肯定された場合、処理はステップS6に移行する。
ステップS6では、検査許可フラグが1にセットされる。ステップS6の後、処理は図2に示すルーチンを抜ける。
ステップS14では、S13後に所定時間t1が経過したか否かが判定される。ステップS14の判定が肯定された場合、処理はステップS15に移行する。一方、ステップS14の判定が否定された場合、処理はステップS14を繰り返し実行する。
ステップS16では、S15後に所定時間t2が経過したか否かが判定される。ステップS16の判定が肯定された場合、処理はステップS17に移行する。一方、ステップS16の判定が否定された場合、処理はステップS16を繰り返し実行する。
ステップS18では、差圧センサ53の検出信号に基づきワーク11の気密性の良否が判断される。ステップS18の後、処理は図3のルーチンを抜ける。
次に、リークテスタ10のリーク検査時の作動について図4のタイムチャートを参照して説明する。
図4に示すように、供給弁33が開けられる時刻h1からワーク11内部およびマスターワーク12内部への低温エアの流入が開始され、ワーク11内部の温度Twが外気温度T0から低下し始める。
以上説明したように、第1実施形態では、リークテスタ10はエア源21および制御装置61を備えている。
エア源21は、外気温度T0と同じ温度かつテスト圧力PTのエアを放出可能である。制御装置61は、供給弁33、第1排出弁45および第2排出弁46を開閉駆動可能である。この制御装置61は、第1排出弁45および第2排出弁46が開いている状態で供給弁33を開けることによって、エア源21から放出された後に膨張して外気温度T0よりも低温となった低温エアをワーク11内部およびマスターワーク12内部に流入させることができる。また、制御装置61は、ワーク11内部およびマスターワーク12内部に低温エアが流入している状態で第1排出弁45および第2排出弁46を閉じることによって、ワーク11内部およびマスターワーク12内部をテスト圧力PTまで上昇させることができる。上記低温エアは、テスト圧力PTになるまで圧縮されると外気温度T0と同じ温度になることが見据えられたエアである。
これに対し、第1実施形態では、低温エアがワーク11内部で圧縮される結果、ワーク11内部の圧力がテスト圧力PTに達したとき、ワーク11内部のエアの温度Twを外気温度T0と同じ温度にすることができる。
また、第1実施形態によれば、特許文献1の技術のようにワーク11内部にファンを設置する必要がなく、検査対象が限定されない。
したがって、エア源21は、外気温度T0と同じ温度かつテスト圧力PTのエアをエアタンク25から放出することで「低温エア」を作り出すことができる。
したがって、差圧式のリーク検査を行い、微小なエア漏れを正確に判断可能である。
第1実施形態では、エア源21から放出された後に膨張するときのエアの温度変化量と、ワーク11内部で圧縮されるときのエアの温度変化量とが同じである。このことから、第1排出弁45が開いているときに供給通路32で膨張してワーク11内部に流入するエアは、第1排出弁45が閉じているときにワーク11内部で圧縮されるエアと同じく、エアタンク25から放出されるエアであっても問題ない。
図5に示すように、第2実施形態によるリークテスタ70は、レギュレータ71、開閉弁72、およびエアタンク73を含むエア源74を備えている。開閉弁72は、エアコンプレッサ22とエアタンク73とを接続する配管75の途中に設けられている。レギュレータ71は、配管75のうちエアコンプレッサ22と開閉弁72との間に設けられており、開閉弁72が開いているときエアタンク73内部の圧力P2をリード圧力PLに調整可能である。エア源21は、特許請求の範囲に記載の「第1ガス源」に相当し、またエア源74は、特許請求の範囲に記載の「第2ガス源」に相当する。以下の説明では、開閉弁24を「第1開閉弁24」と記載し、開閉弁72を「第2開閉弁72」と記載する。
供給管76は、供給通路32のうち供給弁33と第1閉鎖弁51との間と、エアタンク73とを接続している供給通路78を有する。供給管76は、特許請求の範囲に記載の「第2供給通路部材」に相当する。供給通路78は、特許請求の範囲に記載の「第2供給通路」に相当する。
供給弁77は、供給通路78を開閉可能であり、特許請求の範囲に記載の「第2供給弁」に相当する。以下の説明では、供給弁33を「第1供給弁33」と記載し、供給弁77を「第2供給弁77」と記載する。
次に、制御装置81の制御処理について図6、図7、図8のフローチャートを参照して説明する。図6、図7、図8に示す一連の処理は、制御装置81が起動されている間、同時並行で繰り返し実行される。
はじめに図6のフローチャートを説明する。図6の各処理は、ステップS5、S6で扱うフラグが「第1検査許可フラグF1」である他は、図2の各処理と同様である。
ステップS22では、第2開閉弁72が開けられる。ステップS22の後、処理はステップS25に移行する。
ステップS24では、温度T2が外気温度T0と同じか否かが判定される。ステップS24の判定が否定された場合、処理はステップS25に移行する。一方、ステップS24の判定が肯定された場合、処理はステップS26に移行する。
ステップS26では、第2検査許可フラグF2が1にセットされる。ステップS26の後、処理は図7に示すルーチンを抜ける。
ステップS15−2では、第2供給弁77、第1排出弁45および第2排出弁46が閉じられつつ第1供給弁33が開けられる。ステップS15−2の後、処理はステップS16に移行する。
次に、リークテスタ70のリーク検査時の作動について図9のタイムチャートを参照して説明する。
図9に示すように、第2供給弁77が開けられる時刻h1からワーク11内部およびマスターワーク12内部への低温エアの流入が開始され、ワーク11内部の温度Twが外気温度T0から低下し始める。
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、ワーク11内部の圧力がテスト圧力PTに達してまもなく第1閉鎖弁51を閉じてワーク11内部を閉鎖しても、ワーク11から外気への放熱が起こらず、ワーク11からのエアの漏れを正確に判断することができる。
したがって、第2実施形態のように供給通路32で膨張するときのエアの温度変化量と、ワーク11内部で圧縮されるときのエアの温度変化量とが異なる場合であっても、ワーク11内部の圧力がテスト圧力PTに達したとき、ワーク11内部のエアの温度Twを外気温度T0と同じ温度にすることができる。
図10に示すように、第3実施形態によるリークテスタ90では、エアタンク25の圧力P1はテスト圧力PTよりも高圧に設定され、エアタンク25と第1供給弁33との間には第1レギュレータ91が設けられている。第1レギュレータ91は、第1排出弁45および第2排出弁46が閉じられるとともに第1供給弁33が開いているときワーク11内部およびマスターワーク12内部の圧力をテスト圧力PTに調整可能である。つまり、エアタンク25から放出されるエアの圧力がテスト圧力PTまで低下するように調整可能である。
前述の実施形態では、マスターワークが設けられるとともに、検出手段として差圧センサが用いられていた。これに対し、本発明の他の実施形態では、検出手段として例えば流量センサ等の他のセンサが用いられてもよい。また、本発明の他の実施形態では、マスターワークが設けられず、検出手段として圧力センサまたは流量センサが用いられてもよい。
本発明の他の実施形態では、ワーク内部で圧縮されるときのエアの温度変化量が、エア源から放出された後に膨張するときのエアの温度変化量よりも小さい場合、テスト圧力よりも低圧なリード圧力のエアをためるエアタンクが設けられる。
前述の実施形態では、エア源は、圧縮エア供給源としてのエアコンプレッサ22を含んでいた。これに対し、本発明の他の実施形態では、エア源は、必ずしも圧縮エア供給源を含まなくてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
11・・・ワーク
21、74・・・エア源(ガス源)
31・・・供給管(第1供給通路部材)
32・・・供給通路(第1供給通路)
33・・・供給弁(第1供給弁)
41・・・第1排出管(第1排出通路部材)
42・・・第1排出通路
45・・・第1排出弁
53・・・差圧センサ(検出手段)
61・・・制御装置(制御手段)
Claims (6)
- ワーク(11)内部に所定のテスト圧力(PT)のガスを封入して当該ワークの気密性を検査するリークテスタ(10)であって、
外気温度(T0)と同じ温度かつ前記テスト圧力のガスを放出可能なガス源(21)と、
前記ガス源と前記ワークとを接続している第1供給通路(32)を有する第1供給通路部材(31)と、
前記第1供給通路を開閉可能な第1供給弁(33)と、
前記ワークと外気空間とを接続している第1排出通路(42)を有する第1排出通路部材(41)と、
前記第1排出通路を開閉可能な第1排出弁(45)と、
前記第1供給通路のうち前記ワーク内部と常に連通する箇所、または前記第1排出通路のうち前記ワーク内部と常に連通する箇所に接続され、前記ワーク内部のガスの変化を検出可能な検出手段(53)と、
前記第1供給弁および前記第1排出弁を開閉駆動可能であり、前記第1排出弁が開いている状態で前記第1供給弁を開けることによって、放出後に前記第1供給通路で膨張して外気温度よりも低温となったガスである低温ガスを前記ワーク内部に流入させることができ、前記ワーク内部に前記低温ガスが流入している状態で前記第1排出弁を閉じることによって、前記ワーク内部の圧力を前記テスト圧力まで上昇させることができる制御手段(61)と、
を備え、
前記低温ガスは、前記テスト圧力になるまで圧縮されると外気温度と同じ温度あるいは外気温度付近の温度になるガスであることを特徴とするリークテスタ。 - 前記ガス源は、外気温度と同じ温度かつ前記テスト圧力のガスをため、前記第1供給通路に接続されているガスタンク(25)を含むことを特徴とする請求項1に記載のリークテスタ。
- ワーク内部に所定のテスト圧力のガスを封入して当該ワークの気密性を検査するリークテスタ(70、90)であって、
外気温度と同じ温度かつ前記テスト圧力のガスを放出可能な第1ガス源(21)と、
外気温度と同じ温度かつ前記テスト圧力よりも所定値高圧または所定値低圧であるリード圧力(PL)のガスを放出可能な第2ガス源(74)と、
前記第1ガス源と前記ワークとを接続している第1供給通路を有する第1供給通路部材と、
前記第1供給通路を開閉可能な第1供給弁と、
前記第1供給通路のうち前記第1供給弁と前記ワークとの間と、前記第2ガス源とを接続している第2供給通路(78)を有する第2供給通路部材(76)と、
前記第2供給通路を開閉可能な第2供給弁(77)と、
前記ワークと外気空間とを接続している第1排出通路を有する第1排出通路部材と、
前記第1排出通路を開閉可能な第1排出弁と、
前記第1供給通路のうち前記ワーク内部と常に連通する箇所、または前記第1排出通路のうち前記ワーク内部と常に連通する箇所に接続され、前記ワーク内部のガスの変化を検出可能な検出手段と、
前記第1供給弁および前記第1排出弁を開閉駆動可能であり、前記第1排出弁が開いている状態で前記第2供給弁を開けることによって、放出後に前記第1供給通路で膨張して外気温度よりも低温となったガスである低温ガスを前記ワーク内部に流入させることができ、前記ワーク内部に前記低温ガスが流入している状態で前記第1排出弁および前記第2供給弁を閉じつつ前記第1供給弁を開けることによって、前記ワーク内部の圧力を前記テスト圧力まで上昇させることができる制御手段(81)と、
を備え、
前記低温ガスは、前記テスト圧力になるまで圧縮されると外気温度と同じ温度あるいは外気温度付近の温度になるガスであることを特徴とするリークテスタ。 - 前記ガス源は、
外気温度と同じ温度かつ前記テスト圧力のガスをため、前記第1供給通路に接続されている第1ガスタンク(25)と、
外気温度と同じ温度かつ前記リード圧力のガスをため、前記第2供給通路に接続されている第2ガスタンク(73)と、
を含むことを特徴とする請求項3に記載のリークテスタ(70)。 - 前記ガス源は、
外気温度と同じ温度かつ前記テスト圧力よりも高圧のガスをため、前記第1供給通路に接続されている第1ガスタンクと、
前記第1ガスタンクから放出されるガスの圧力が前記テスト圧力まで低下するように調整する第1レギュレータ(91)と、
外気温度と同じ温度かつ前記リード圧力よりも高圧のガスをため、前記第2供給通路に接続されている第2ガスタンクと、
前記第2ガスタンクから放出されるガスの圧力が前記リード圧力まで低下するように調整する第2レギュレータ(92)と、
を含むことを特徴とする請求項3に記載のリークテスタ(90)。 - 気密性が確保されているマスターワーク(12)と
前記第1供給通路のうち前記第1供給弁と前記ワークとの間から分岐して前記マスターワークに接続されている分岐通路(35)を有する分岐通路部材(34)と、
前記マスターワークと外気空間とを接続している第2排出通路(44)を有する第2排出通路部材(43)と、
前記第2排出通路を開閉可能な第2排出弁(46)と、
前記第1供給通路のうち前記分岐通路の分岐箇所と前記ワークとの間を開閉可能な第1閉鎖弁(51)と、
前記分岐通路を開閉可能な第2閉鎖弁(52)と、
をさらに備え、
前記検出手段は、前記第1供給通路のうち前記ワーク内部と常に連通している箇所と、前記分岐通路のうち前記マスターワーク内部と常に連通している箇所とに接続され、前記ワーク内部と前記マスターワーク内部との圧力差を検出可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のリークテスタ。
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