JP2015196214A - 裁断装置及び製本装置 - Google Patents

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Kazuma Hojo
和馬 宝上
雅士 加藤
Masashi Kato
雅士 加藤
志真子 中井
Shimako Nakai
志真子 中井
山口 晃志郎
Koshiro Yamaguchi
晃志郎 山口
山本 稔
Minoru Yamamoto
稔 山本
弘 ▲高▼見
弘 ▲高▼見
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Abstract

【課題】用紙束を適正な位置で裁断可能な裁断装置及び製本装置を提供する。【解決手段】裁断ユニット1500は、刃先515A,525A及び整合部527を備える。刃先525Aは、前後方向に延び、且つ冊子10を上下方向に裁断するための刃である。刃先515Aは、刃先525Aと平行に延び且つ刃先525Aに左方向から対向する位置に設けられ、冊子10を上下方向に裁断するための刃である。整合部527は、上下方向及び前後方向に延びる面である整合板528の左面を、整合実行位置と初期位置との間で移動させる。【選択図】図40

Description

本発明は、用紙束を裁断する裁断装置及び製本装置に関する。
従来、用紙束を裁断する裁断装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の裁断装置では、チャック機構が製本物を挟持して、天用裁断ユニットと地用裁断ユニットの間を通って、製本物を天用裁断ユニット及び地用裁断ユニットに搬送する。天用裁断ユニット及び地用裁断ユニットは、製本物の天地両側を同時に裁断する。更にチャック機構は、製本物を小口用裁断ユニットに搬送する。小口用裁断ユニットは製本物の小口側を裁断する。
特開2001−252890号公報
上記の裁断装置では、天用裁断ユニットと地用裁断ユニットとの間の中心位置が、製本物の天地方向の中心位置と一致しない場合、製本物の裁断位置が適正な位置から天地方向にずれている。この場合、裁断後の製本物では、用紙に印刷されている画像が予定位置から上側又は下側にずれる可能性があった。
本発明の目的は、用紙束を適正な位置で裁断可能な裁断装置及び製本装置を提供することである。
本発明の第一態様に係る裁断装置は、略水平な第一方向に延び、且つ用紙束を略鉛直方向に裁断するための刃であって、前記用紙束は略鉛直方向に積み重ねられた複数の用紙である第一カッタと、前記第一カッタと平行に延び且つ前記第一カッタに第二方向から対向する位置に設けられ、前記用紙束を略鉛直方向に裁断するための刃であって、前記第二方向は前記第一方向と直交する方向である第二カッタと、略鉛直方向且つ前記第一方向に延びる面である第一整合面を有し、前記第一整合面を第一整合位置と第一待機位置との間で移動させる第一整合手段であって、前記第一整合位置は用紙サイズの略半分の距離分、基準中心位置から第三方向に離れた位置であり、前記第三方向は前記第二方向の反対方向であり、前記用紙サイズは前記用紙の前記第二方向又は前記第三方向の長さであり、前記基準中心位置は前記第一カッタと前記第二カッタとの間の中心位置であり、前記第一待機位置は前記第一整合位置から前記第三方向に離れた位置である前記第一整合手段とを備える。
これによれば、第一カッタと第二カッタとの間に用紙束が配置された状態で、第一整合面が第一待機位置から第一整合位置に移動されると、第一整合面が用紙束の端面に接触する。第一整合面に接触した用紙束の端面は、第一整合位置に位置決めされる。これにより、用紙束の第二方向又は第三方向の中心位置が、第一カッタと第二カッタとの間の中心位置と一致する。従って、裁断装置は用紙束を適正な位置で裁断できる。
本発明の第二態様に係る製本装置は、前記裁断装置と、前記第一カッタによって前記用紙束が裁断される前に、前記第一カッタ及び前記用紙束の少なくとも一つを前記第二方向又は前記第三方向に移動させて、切断サイズに合わせて前記第一カッタ及び前記用紙束を相対的に位置決めする第一制御と、前記第二カッタによって前記用紙束が裁断される前に、前記第二カッタ及び前記用紙束の少なくとも一つを前記第二方向又は前記第三方向に移動させて、前記切断サイズに合わせて前記第二カッタ及び前記用紙束を相対的に位置決めする第二制御との少なくとも一つを実行し、前記切断サイズは予め定められた裁断後の前記用紙束の前記第二方向又は前記第三方向の長さである移動制御手段とを備える。
これによれば、第一カッタと第二カッタとの間に用紙束が配置された状態で、第一整合面が第一待機位置から第一整合位置に移動されると、第一整合面が用紙束の端面に接触する。第一整合面に接触した用紙束の端面は、第一整合位置に位置決めされる。第一カッタ及び用紙束の少なくとも一つを移動させる制御で、切断サイズに合わせて第一カッタ及び用紙束を相対的に位置決めできる。第二カッタ及び用紙束の少なくとも一つを移動させる制御で、切断サイズに合わせて第二カッタ及び用紙束を相対的に位置決めできる。
右前側上方から見た製本装置1の斜視図である。 製本装置1の正面図である。 製本装置1の右側面図である。 右後側上方から見た紙揃えユニット100、束操作ユニット200、糊付けユニット300を示す斜視図である。 可動部101及びその周辺部の模式的な正面図である。 紙揃えユニット100及び束操作ユニット200の左側面図である。 左後側上方から見た可動部301の斜視図である。 初期状態における、第二プリンタ4、表紙供給部6、表紙保持ユニット400の左側面図である。 初期状態における、右後側上方から見た可動部401の斜視図である。 右前側上方から見た裁断ユニット500の斜視図である。 用紙束8の紙揃えが行われる、製本装置1の左側面図である。 表紙9の受取が行われる、第二プリンタ4、表紙供給部6、表紙保持ユニット400の左側面図である。 表紙9の搬送が行われる、第二プリンタ4、表紙供給部6、表紙保持ユニット400の左側面図である。 用紙束8の糊付けが行われる、製本装置1の左側面図である。 用紙束8が表紙9で包まれる、製本装置1の左側面図である。 テーブル110が冊子10から離隔する、製本装置1の左側面図である。 冊子10が持ち上げられる、製本装置1の左側面図である。 冊子10がテーブル110に載置される、製本装置1の左側面図である。 冊子10が裁断ユニット500に供給される前の、束操作ユニット200、裁断ユニット500、テーブル110の右側面図である。 冊子10が裁断ユニット500に供給される、束操作ユニット200、裁断ユニット500、テーブル110の右側面図である。 冊子10の左端面及び右端面が裁断される、裁断ユニット500の平面図である。 冊子10の後端面が裁断される、裁断ユニット500の平面図である。 左後側上方から見た表紙保持ユニット1400の斜視図である。 可動部401の平面図である。 操作領域430Aが開放された可動部401の部分拡大平面図である。 操作領域430Aが閉鎖された可動部401の部分拡大平面図である。 冊子10が裁断ユニット1500に供給される前の、束操作ユニット200、裁断ユニット1500、テーブル110の右側面図である。 冊子10が裁断ユニット500に供給される前の、裁断ユニット1500及びテーブル110の平面図である。 冊子搬送機構600の右側面図である。 右前側上方から見たハンド部640の斜視図である。 右前側上方から見た左裁断部510、右裁断部520及び駆動部540の斜視図である。 左裁断部510及び右裁断部520の正面図である。 冊子10が裁断ユニット1500に供給される、束操作ユニット200、裁断ユニット1500、テーブル110の右側面図である。 ハンド部640が引出位置にある、束操作ユニット200、裁断ユニット1500、テーブル110の右側面図である。 ハンド部640が冊子10よりも前側に移動された、束操作ユニット200、裁断ユニット1500、テーブル110の右側面図である。 ハンド部640がハンド基準位置にある、束操作ユニット200、裁断ユニット1500、テーブル110の右側面図である。 冊子10が第二裁断位置に搬送された、裁断ユニット1500の平面図である。 冊子10が第一裁断位置に搬送された、裁断ユニット1500の平面図である。 冊子10の左端面及び右端面が裁断される、裁断ユニット1500の平面図である。 冊子10が左右方向に位置決めされる、裁断ユニット1500の正面図である。 冊子位置調整処理のフローチャートである。
本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。尚、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成などは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
<1−1.製本装置1の概略構造>
図1〜図3を参照して、製本装置1の概略構造を説明する。以下の説明では、図1の左下側、右上側、左上側、右下側、上側、下側を、それぞれ、製本装置1の前側、後側、左側、右側、上側、下側とする。本実施形態では、製本装置1の上下方向は、鉛直方向と略平行である。製本装置1の前後左右方向は、鉛直方向と直交する水平方向と略平行である。製本装置1の前後方向及び左右方向は、互いに略直交する方向である。図1〜図3は、製本装置1が製本動作を開始する前の状態(初期状態)を示す。
製本装置1は、本体枠2、第一プリンタ3、第二プリンタ4、用紙供給部5、表紙供給部6、紙揃えユニット100、束操作ユニット200、糊付けユニット300、表紙保持ユニット400、裁断ユニット500、制御部900を含む。本体枠2は、直方体状のフレーム構造を有する。
設置台25は、本体枠2の左下枠から左方向に延びる板状体である。第一プリンタ3は、設置台25の上に載置されている。つまり、第一プリンタ3は、本体枠2の左側に配置されている。天板21は、本体枠2の上面を覆う板状体である。第二プリンタ4は、天板21の上に載置されている。つまり、第二プリンタ4は、本体枠2の上側に配置されている。
第一プリンタ3は、製本装置1で作成される冊子の中身(又は本文)を構成する複数枚の用紙8A(図5参照)に画像を印刷するプリンタである。第一プリンタ3は、第一プリンタ3で画像が印刷された用紙が排出される開口である用紙排出口3Aを有する。本実施形態では、第一プリンタ3は、冊子の中身に適した薄手且つ標準サイズの用紙(例えば、A4サイズの普通紙)に、画像を高速で印刷可能なレーザプリンタである。用紙排出口3Aは、第一プリンタ3の上面に設けられ、印刷済みの用紙8Aを右上方向に排出する。
第二プリンタ4は、製本装置1で作成される冊子の表紙9(図12参照)に画像を印刷するプリンタである。表紙9は、冊子の中身を構成する複数枚の用紙8Aが重ねられた用紙束8(図4参照)を被覆可能な大きさ及び形状を有する。第二プリンタ4は、第二プリンタ4で画像が印刷された表紙9が排出される開口である表紙排出口4Aを有する。本実施形態では、第二プリンタ4は、表紙に適した厚手且つ大判サイズの用紙(例えば、A3サイズの特殊紙)に、画像を高画質で印刷可能なインクジェットプリンタである。表紙排出口4Aは、第二プリンタ4の前面に設けられ、印刷済みの表紙9を前方向に排出する。
用紙供給部5は、経路板51及び複数の搬送ローラ56(図5参照)を含む。経路板51は、用紙排出口3Aから本体枠2の内側に向けて延びている。複数の搬送ローラ56は、用紙排出口3Aから排出された印刷済みの用紙8Aを、経路板51に沿って本体枠2の左側から紙揃えユニット100に搬送する。
表紙供給口22は、天板21の前縁部に設けられている。表紙供給口22は、天板21を上下方向に貫通し、且つ左右方向に延びる矩形状の開口である。表紙供給口22は、第二プリンタ4よりも前側に位置する。表紙供給部6は、天板21の上に設けられ、且つ、表紙供給口22と第二プリンタ4との間に位置している。表紙供給部6は、上下方向に対向配置された一対の案内板62,63を含む。表紙排出口4Aから排出された印刷済みの表紙9は、一対の案内板62,63の間に挿入される。一対の案内板62,63は、印刷済みの表紙9を表紙供給口22に向けて案内することで、印刷済みの表紙9を表紙保持ユニット400に供給する。
紙揃えユニット100、束操作ユニット200、糊付けユニット300、表紙保持ユニット400、裁断ユニット500、制御部900は、本体枠2の内側に配置されている。ただし、裁断ユニット500の一部は、本体枠2の後側に突出している。表紙保持ユニット400の一部は、後述するように表紙供給口22を介して本体枠2の上側に移動可能である。
紙揃えユニット100は、用紙供給部5から供給された複数の用紙8Aが重ねられた用紙束8の保持及び紙揃えを実行する機構である。用紙束8の紙揃えは、複数の用紙8Aが重ねられた方向(本実施形態では、上下方向)に沿って、用紙束端面を略面一に揃える動作である。用紙束端面は、用紙束8のうちで、複数の用紙8Aが重ねられた方向と直交する方向(本実施形態では、前後方向及び左右方向)の端面である。束操作ユニット200は、紙揃えユニット100で保持される用紙束8に対して、各種操作(例えば、紙揃え、押え、搬送など)を実行する機構である。
糊付けユニット300は、紙揃えされた用紙束端面に、表紙9を貼り付け可能な接着部を形成する機構である。表紙保持ユニット400は、表紙供給部6から供給された表紙9を保持し、且つ保持した表紙9で用紙束8を包む機構である。裁断ユニット500は、表紙9で包まれた用紙束8のうち、表紙9が貼り付けられていない用紙束端面を裁断する機構である。制御部900は、図示外のCPU、ROM、RAM等を含むコントローラである。CPUはROMに記憶されているプログラムに基づいて、製本装置1の製本動作を制御する。制御部900は、本開示に係る制御を実行可能なコンピュータ(例えば、パソコン、マイコン、ASIC)であればよい。
以上のように、第一プリンタ3、第二プリンタ4、用紙供給部5、表紙供給部6、紙揃えユニット100、束操作ユニット200、糊付けユニット300、表紙保持ユニット400、裁断ユニット500、制御部900は、いずれも本体枠2によって支持されている。ユーザは、本体枠2の下面の四隅に設けられた複数のキャスター29を介して、製本装置1を一体的に移動させることができる。
<1−2.紙揃えユニット100>
図4〜図6を参照して、紙揃えユニット100を説明する。図4は、紙揃えユニット100の略全体、束操作ユニット200の略全体、及び糊付けユニット300の略全体を図示し、且つ後揃え板150及び搬送部202を省略している。図5及び図6は、可動部101の内部構造を概略的に示している。図4〜図6では、テーブル110が後述の第一搬送位置にあり、左揃え板130及び右揃え板140は後述の離隔位置にあり、後揃え板150は後述の上昇位置及び離隔位置にある。図4は用紙束8を仮想線で示す。
図4に示すように、紙揃えユニット100は、可動部101、搬送部102、左側紙揃え部103、右側紙揃え部104を含む。可動部101は、本体枠2の内側で前後方向に移動可能である。搬送部102は、可動部101を前後方向に移動させる。左側紙揃え部103は、載置面110Aの上にある用紙束8の左端面に対して紙揃えを行う。右側紙揃え部104は、載置面110Aの上にある用紙束8の右端面に対して紙揃えを行う。用紙束8の左端面及び右端面は、それぞれ、用紙束8における左側及び右側の用紙束端面である。
搬送部102は、搬送モータ121、ネジ軸122、ガイドレール123,124を含む。ネジ軸122は、本体枠2の内側で前後方向に延びる。搬送モータ121は、ネジ軸122を軸心まわりに回転可能である。ガイドレール123,124は、それぞれネジ軸122の左側及び右側に設けられ、且つネジ軸122と並んで前後方向に延びる。
可動部101は、テーブル110、支持台111、ナット114を含む。テーブル110は、載置面110A及びスリット110Bを有する、平面視で略正方形状の板状体である。載置面110Aは、水平方向に延びるテーブル110の上面である。載置面110Aは、複数枚の用紙8Aを上下方向に重ねて載置可能である。載置面110Aは、第一プリンタ3で印刷される用紙8Aよりも一回り小さい。スリット110Bは、テーブル110の後端部の左右方向略中央から前方に切り欠かれた部位である。
テーブル110は、支持台111の上端部に設けられている。支持台111は、内部に空間が形成された直方体状である。支持台111は、ガイドレール123,124に沿って移動可能である。ナット114は、支持台111に設けられ、且つ内部にネジ軸122が挿通されている。ナット114及びネジ軸122は、公知のボールネジである(後述する他のナット及びネジ軸も同様)。
テーブル110は、本体枠2の内側を前後方向に移動可能である。テーブル110の可動範囲は、第一搬送位置を含む。第一搬送位置は、用紙供給部5によって搬送された用紙8Aが載置面110Aの上に供給される、テーブル110の前後方向位置である(図4参照)。載置面110Aの上に供給される用紙8Aの長辺及び短辺は、それぞれ左右方向及び前後方向と平行である。
図4及び図5に示すように、左側紙揃え部103は、左揃え板130及びソレノイド131を含む。左揃え板130は、上下方向及び前後方向に延びる矩形状の板状体である。左揃え板130の右面は、載置面110A上の用紙束8よりも上下方向に延びる面部である。左揃え板130は、テーブル110が第一搬送位置にある場合に、載置面110Aの上にある用紙束8の左端面と左右方向に対向する。ソレノイド131は、左揃え板130を左右方向に駆動する。
右側紙揃え部104は、左側紙揃え部103と同様の構造を有し、且つ左側紙揃え部103と略左右対称である。右側紙揃え部104は、右揃え板140及びソレノイド141を含む。右揃え板140は、左揃え板130と左右方向に対向している。右揃え板140の左面は、載置面110Aの上にある用紙束8よりも上下方向に延びる面部である。右揃え板140は、テーブル110が第一搬送位置にある場合に、載置面110Aの上にある用紙束8の右端面と左右方向に対向する。ソレノイド141は、左揃え板130を左右方向に駆動する。
図5及び図6に示すように、可動部101は、後揃え板150、ソレノイド151、支持部152、ネジ軸153、ガイドレール154、昇降モータ155を含む。ネジ軸153及びガイドレール154は、支持台111の内部で左右方向に並んで、上下方向に架設されている。昇降モータ155は、ネジ軸153を軸心まわりに回転可能である。
支持部152は、前後方向及び左右方向に延びる板状体であり、且つガイドレール154に沿って移動可能である。ネジ軸153は、支持部152に設けられたナット(図示外)に挿通されている。ソレノイド151は、支持部152の上面に設けられ、且つ後揃え板150を前後方向に駆動する。後揃え板150は、支持台111の後ろ側に設けられた、上下方向及び左右方向に延びる矩形状の板状体である。後揃え板150の前面は、上下方向に延びる面部である。
上記の構造により、搬送モータ121がネジ軸122を回転駆動すると、ナット114を備えた支持台111がガイドレール123,124に沿って移動する。つまり支持台111の上に支持されたテーブル110は、前後方向に移動する。ソレノイド131が左揃え板130を左方向に駆動すると、左揃え板130はテーブル110から左方向に離隔する離隔位置に保持される。ソレノイド141が右揃え板140を右方向に駆動すると、右揃え板140はテーブル110から右方向に離隔する離隔位置に保持される。左揃え板130及び右揃え板140がいずれも離隔位置にある場合、左揃え板130と右揃え板140との左右方向距離は、用紙8Aの長辺(左右方向長さ)よりも大きい。
昇降モータ155がネジ軸153を回転駆動すると、ナットを備えた支持部152がガイドレール154に沿って移動する。つまり支持部152の後方で支持された後揃え板150は、上下方向に移動する。後揃え板150は、上昇位置まで上方向に移動可能である。後揃え板150が上昇位置にある場合、後揃え板150の前面は、載置面110Aの上にある用紙束8よりも上下方向に延びる。後揃え板150は、下降位置まで下方向に移動可能である。後揃え板150が下降位置にある場合、後揃え板150の全体が載置面110Aよりも下側に位置する。
上昇位置にある後揃え板150は、載置面110Aの上にある用紙束8の後端面と前後方向に対向する。用紙束8の後端面は、用紙束8における後側の用紙束端面である。ソレノイド151が後揃え板150を後方向に駆動すると、後揃え板150はテーブル110から後方向に離隔する離隔位置に保持される。
<1−3.束操作ユニット200>
図4及び図6を参照して、束操作ユニット200を説明する。図4及び図6では、前揃え板231は後述の紙揃え位置にある。束操作ユニット200は、可動部201及び搬送部202を含む。可動部201は、本体枠2の内側且つ紙揃えユニット100よりも上側で、前後方向に移動可能である。搬送部202は、可動部201を前後方向に移動させる。
搬送部202は、搬送モータ221、図示外のネジ軸及びガイドレールを含む。搬送部202のネジ軸は、テーブル110よりも上側で前後方向に延びる。搬送モータ221は、搬送部202のネジ軸を軸心まわりに回転可能である。搬送部202のガイドレールは、搬送部202のネジ軸と並んで前後方向に延びる。
可動部201は、図示外の可動体、支持板211、連結板212,213、ネジ軸214、一対のガイドレール215、ベルト216、プーリ217,218、昇降モータ219、束操作部230を含む。可動部201の可動体は、左右方向に延びる柱状部材であり、且つ搬送部202のガイドレールに沿って移動可能である。可動部201の可動体は、搬送部202のネジ軸が挿通されている図示外のナットを有する。
支持板211は、可動部201の可動体の下側に支持されている板状体である。連結板212,213は、支持板211の下面から下方向に延びる板状体である。連結板212は、連結板213の後側に設けられている。昇降モータ219は、連結板212の後面に設けられている。プーリ218は、昇降モータ219から上方向に延びる軸に設けられている。ネジ軸214は、連結板213の前面に設けられ、且つ上下方向に延びる。プーリ217は、ネジ軸214の上端部に設けられている。ベルト216は、プーリ217,218に架け渡されている。一対のガイドレール215は、それぞれ、連結板213の前面においてネジ軸214と並んで上下方向に延びる。
束操作部230は、連結板213の前側に設けられている。束操作部230は、前揃え板231、押え板232、図示外のナットを含む。前揃え板231は、上下方向及び左右方向に延びる矩形状の板状体であり、且つ一対のガイドレール215に沿って移動可能である。前揃え板231の後面は、上下方向に延びる面部である。本実施形態では、前揃え板231の後面は、載置面110Aの上にある用紙束8の前端面(後述)の全体に接触可能な面部である。前揃え板231の後面における上端部に、ネジ軸214が挿通されている図示外のナットが設けられている。
押え板232は、前揃え板231の下端部から前方向に延びる矩形状の板状体である。押え板232の下面は、水平方向に延びる面部である。本実施形態では、押え板232の下面は、載置面110Aの上にある用紙束8の上面に対して左右方向に亘って接触可能な面部である。
上記の構造により、搬送モータ221が搬送部202のネジ軸を回転駆動すると、ナットを備えた可動部201の可動体が搬送部202のガイドレールに沿って移動する。つまり支持板211の前側下方で支持された束操作部230は、紙揃えユニット100の上側で前後方向に移動する。束操作部230の前後方向の可動範囲は、第一水平位置を含む。第一水平位置は、前揃え板231が第一搬送位置のテーブル110よりも若干前側に位置する、束操作部230の前後方向位置である。
昇降モータ219が回転駆動すると、ベルト216及びプーリ217,218を介してネジ軸214が回転駆動し、ナットを備えた束操作部230がガイドレール215に沿って移動する。束操作部230は、第一垂直位置まで下方向に移動可能である。束操作部230が第一垂直位置にある場合、前揃え板231の後面は載置面110Aの上にある用紙束8よりも上下方向に延びる。束操作部230は、第二垂直位置まで上方向に移動可能である。束操作部230が第二垂直位置にある場合、束操作部230の全体が載置面110Aの上にある用紙束8よりも上側に位置する。
束操作部230が第一水平位置及び第一垂直位置にある場合、前揃え板231は紙揃え位置にある。紙揃え位置は、前揃え板231が載置面110Aの上にある用紙束8の前端面と前後方向に対向する位置である。用紙束8の前端面は、用紙束8における前側の用紙束端面である。前揃え板231が紙揃え位置にあり、且つ後揃え板150が上昇位置にある場合、前揃え板231及び後揃え板150は前後方向に対向する。紙揃え位置の前揃え板231と、離隔位置の後揃え板150との前後方向距離は、用紙8Aの短辺(前後方向長さ)よりも大きい。
<1−4.糊付けユニット300>
図4及び図7を参照して、糊付けユニット300を説明する。図4では、糊塗布部340は後述の退避位置にある。図4に示すように、糊付けユニット300は、第一搬送位置のテーブル110よりも前側に配置されている。糊付けユニット300は、可動部301及び搬送部302を含む。可動部301は、本体枠2の内側且つ第一搬送位置のテーブル110の前側で、左右方向に移動可能である。搬送部302は、可動部301を左右方向に移動させる。
搬送部302は、搬送モータ321及びネジ軸322を含む。ネジ軸322は、ネジ軸122の上側において左右方向に延びる。搬送モータ321はネジ軸322を軸心まわりに回転可能である。可動部301は、支持部311、図示外のナット、糊受設置部313、断熱板314、チェーン316、プーリ317,318、駆動モータ319、糊塗布部340を含む。支持部311は、上下方向及び左右方向に延びる矩形状の板状体である。可動部301のナットは、支持部311の前面下端部に設けられ、且つネジ軸322が挿通されている。駆動モータ319は、支持部311の前面且つ可動部301のナットの上側に設けられている。プーリ318は、駆動モータ319から上方向に延びる軸319Aに設けられている。
断熱板314は、支持部311の後面に設けられている。糊塗布部340は、断熱板314の後面に設けられている。糊塗布部340は、少なくとも用紙束8の左右方向の長さに亘って、左右方向に移動しながら後述の糊塗布領域の範囲内で糊7を塗布する可動体である。糊塗布部340は、本体部349及び糊塗布ローラ350を含む。糊塗布ローラ350は、上下方向に延びる略円柱状であり、液状の糊7を対象物に塗布可能である。糊塗布ローラ350は、糊7が付着可能な周面351Aを有し、且つ上下方向に延びる軸353を中心に回転可能な円柱体である。
本体部349は、上下方向が長手方向の略直方体状の箱状体であり、且つ、内部に糊塗布ローラ350及び糊7を収容可能である。本体部349は、糊供給口341及び糊塗布口346を含む。糊供給口341は、本体部349の上面に設けられた、糊7を供給可能な開口である。糊供給口341から供給された糊7は、本体部349の内部に貯留され、且つ糊塗布ローラ350の周面351Aに供給される。
糊塗布口346は、本体部349の後面から前方に切り欠かれた開口である。糊塗布口346は、糊塗布ローラ350の周面351Aの一部を、本体部349の内部から後方向に露出させる。糊塗布口346から露出する周面351Aの一部を、糊塗布ローラ350の糊塗布面という。糊塗布ローラ350の糊塗布面は、紙揃え位置にある前揃え板231の後面と、略同一の前後方向位置にある。糊塗布ローラ350の糊塗布面は、載置面110Aの上にある用紙束8よりも上下方向に延びている。
糊塗布口346の左下端部において下方に凹む部位は、糊案内部346Aである。糊案内部346Aは、糊塗布ローラ350の周面351Aで垂れ落ちる糊7を、後述の糊受け部材360に向けて案内する。プーリ317は、軸353の上端部に設けられている。チェーン316は、支持部311に形成された貫通穴311Aを介して、プーリ317,318に架け渡されている。糊受設置部313は、連結板361によって本体部349の下側に連結固定されている。糊受設置部313は、液体を貯留可能な糊受け部材360を載置可能である。
上記の構造により、搬送モータ321がネジ軸322を回転駆動すると、ナットが設けられた支持部311は左右方向に移動する。支持部311の後側で支持された糊塗布部340は、第一搬送位置にあるテーブル110よりも前側で左右方向に移動する。糊塗布部340の可動範囲の右端部は、退避位置である。糊塗布部340が退避位置にある場合、糊塗布部340はテーブル110の可動範囲(つまり、前後方向に移動するテーブル110が通過可能な領域)から右方向に離隔する。
糊塗布部340が退避位置から左方向に移動した場合、糊塗布部340はテーブル110の可動範囲に進入する。糊塗布部340は、テーブル110の可動範囲を左右方向に亘って移動可能である。糊塗布部340の移動に伴って糊塗布ローラ350の糊塗布面が移動する軌跡を、糊塗布部340の糊塗布領域という。糊塗布部340の糊塗布領域は、テーブル110の可動範囲を跨って左右方向に延びている。
駆動モータ319が軸319Aを回転駆動すると、チェーン316及びプーリ317,318を介して、糊塗布ローラ350が軸353を中心に回転駆動する。このとき、周面351Aに供給された糊7が糊塗布口346に移動することで、糊7が糊塗布面に接触する対象物に塗布される。対象物に塗布されずに周面351Aで垂れ落ちた糊7は、糊案内部346Aを介して下方に排出され、糊受け部材360に落下及び貯留される。
<1−5.表紙保持ユニット400>
図8及び図9を参照して、表紙保持ユニット400を説明する。図8は、第二プリンタ4、表紙供給部6、及び表紙保持ユニット400の位置関係を示す側面図である(後述の図11、図12も同様)。図8では、可動部401が後述の貼付基準位置にある。図8及び図9では、上クランプ430及び下クランプ440は、それぞれ後述の上基準位置及び下基準位置にある。図8及び図9では、上クランプ470及び下クランプ480は、各々の可動範囲の上端部及び下端部にある。
図8に示すように、表紙保持ユニット400は、テーブル110及び糊付けユニット300よりも前方向に配置されている。表紙保持ユニット400は、可動部401及び搬送部402を含む。可動部401は、本体枠2の内側且つ糊塗布部340よりも前側で、上下方向に移動可能である。搬送部402は、可動部401を上下方向に移動させる。
搬送部402は、搬送モータ422、一対のガイドレール423、図示外のネジ軸を含む。搬送部402のネジ軸は、糊付けユニット300の前側において上下方向に延びる。搬送モータ422は、搬送部402のネジ軸を軸心まわりに回転可能である。一対のガイドレール423は、搬送部402のネジ軸と並んで上下方向に延びる。
図8及び図9に示すように、可動部401は、搬送部402の後側、且つ、平面視で表紙供給口22(図1参照)の範囲内に配置されている。可動部401は、支持板411、支持枠413,414、後レール415,416、前レール417,418を含む。支持板411は、正面視で略正方形状の板状体であり、且つ一対のガイドレール423に沿って移動可能である。支持板411は、搬送部402のネジ軸が挿通されている図示外のナットを有する。
支持枠413,414は、それぞれ、支持板411の後面における左端部及び右端部に設けられている。支持枠413,414は、互いに左右方向に対向配置され、上下方向に延びる柱状体である。後レール415,416は、それぞれ支持枠413,414の後面に設けられ、且つ、後述の接触位置を通って上下方向に並行して延びる。後レール415,416の上下方向の長さは、いずれも表紙9の上下方向の長さ以上である。前レール417,418は、支持板411の後面において、支持枠413,414の間に設けられている。前レール417,418は、それぞれ、支持枠413の右側及び支持枠414の左側に配置され、且つ上下方向に並行して延びる。
図9に示すように、可動部401は、表紙保持ユニット400に供給される表紙9を前後方向から把持可能な第一クランプ403を含む。第一クランプ403は、上クランプ430及び下クランプ440を含む。上クランプ430及び下クランプ440は、上下方向に並んで配置され、各々異なる上下方向位置で表紙9を選択的に把持及び解放する。
上クランプ430は、後レール415,416に沿って移動可能であって、後板431、前板432、一対のソレノイド433,435を含む。後板431及び前板432は、互いに前後方向に対向配置された、上下方向及び左右方向に延びる矩形状の板状体である。前後方向に対向する後板431と前板432との隙間が、操作領域430Aである。一対のソレノイド433,435は、それぞれ開閉リンク434,436を介して、後板431及び前板432を互いに近接又は離隔する方向に移動させる。
下クランプ440は、上クランプ430と同様の構造を有する。下クランプ440は、後レール415,416に沿って移動可能であって、後板441、前板442、一対のソレノイド443,445を含む。前後方向に対向する後板441と前板442との隙間が、操作領域440Aである。一対のソレノイド443,445は、それぞれ開閉リンク444,446を介して、後板441及び前板442を互いに近接又は離隔する方向に移動させる。
操作領域430A,440Aは、表紙保持ユニット400に供給される表紙9が通過可能な、左右方向に延びる空間である。操作領域430A,440Aは、互いに上下方向に対向し、且つ平面視で同一形状である。操作領域430A,440Aの左右方向長さは、表紙9の左右方向長さよりも大きい。操作領域430A,440Aの左右方向の中心位置は、表紙供給部6から供給される表紙9の左右方向の中心位置と略一致し、且つ、テーブル110の左右方向の中心位置と略一致する。
図9に示すように、可動部401は、昇降モータ450、プーリ451,452、ベルト453、連結部454、位置決め板455を含む。昇降モータ450は、支持枠413の上端部の右側に設けられている。昇降モータ450から支持枠413を貫通して左方向に延びる軸(図示外)に、プーリ451が設けられている。プーリ452は、支持枠413の下端部の左側に設けられている。ベルト453は、プーリ451,452に架け渡されている。連結部454は、後板441の左端部とベルト453とを連結する部材である。位置決め板455は、支持枠414の右側面に設けられた、前後方向に延びる板状体である。位置決め板455は、後板431の前面に設けられた位置決め突起(図示外)を下方から支持可能である。
可動部401は、突当て板460、昇降モータ490、ネジ軸491、第二クランプ404を含む。ネジ軸491は、前レール417,418の間を上下方向に延びる。昇降モータ490は、ネジ軸491を軸心まわりに回転可能である。突当て板460は、支持板411の後面側に設けられた、上下方向及び左右方向に延びる矩形状の板状体である。突当て板460は、前レール417,418の前側、且つ前レール417,418及びネジ軸491の後側に設けられている。突当て板460の上下方向長さは、載置面110Aの上にある用紙束8の前端面の上下方向長さよりも大きい。
第二クランプ404は、用紙束8が表紙9で包まれた裁断前の冊子10(図24参照)を上下方向から把持可能である。第二クランプ404は、上クランプ470及び下クランプ480を含む。上クランプ470及び下クランプ480は、突当て板460を挟んで上下方向に対向配置され、各々の昇降によって冊子10を選択的に把持及び解放する。
上クランプ470は、可動体471及びクランプ体472を含む。可動体471は、前レール417の後側から前レール418の後側まで左右方向に延び、且つ前レール417,418に沿って移動可能な部材である。可動体471は、ネジ軸491が挿通されている図示外のナットを有する。クランプ体472は、可動体471の後面に設けられ、且つ可動体471の下側に突出する板状体である。クランプ体472は、上下方向及び左右方向に延びる矩形状の板状体である。
下クランプ480は、上クランプ470と同様の構造を有し、且つ上クランプ470と略上下対称である。下クランプ480は、可動体481及びクランプ体482を含む。ただし、ネジ軸491が一方向に回転した場合に、可動体471のナットがネジ軸491の回転運動を変換する直線運動の方向と、可動体481のナットがネジ軸491の回転運動を変換する直線運動の方向とは、互いに反対の方向である。クランプ体482は、可動体481の後面に設けられ、且つ可動体481の上側に突出する板状体である。
突当て板460及びクランプ体472,482の左右方向の中心位置は、いずれも、表紙供給部6から供給される表紙9の左右方向の中心位置と略一致し、且つ、テーブル110の左右方向の中心位置と略一致する。突当て板460及びクランプ体472,482は、表紙供給部6から供給される表紙9を左右方向に含む範囲に亘って、左右方向に延びている。
上記の構造により、表紙保持ユニット400は以下の動作を実行可能である。図8を参照して、可動部401の昇降動作を説明する。搬送モータ422が搬送部402のネジ軸を回転駆動すると、ナットが設けられた支持板411が一対のガイドレール423に沿って移動する。つまり支持板411を備えた可動部401が、上下方向に移動する。可動部401は、可動部401が表紙供給口22を介して本体枠2の上側に突出する位置まで、上方向に移動可能である。可動部401の可動範囲は、貼付基準位置を含む。貼付基準位置は、正面視で突当て板460が載置面110Aの上にある用紙束8の全体を覆う、可動部401の上下方向位置である。
図9を参照して、第一クランプ403の昇降動作を説明する。昇降モータ450が回転駆動すると、プーリ451,452及びベルト453を介して、連結部454が後レール415,416に沿って移動する。つまり連結部454に連結されている下クランプ440が、上下方向に移動する。下クランプ440が上クランプ430に接触していない場合、上クランプ430は上基準位置に保持される。上基準位置は、上クランプ430の位置決め突起(図示外)が位置決め板455によって支持される、上クランプ430の上下方向位置である。つまり、位置決め板455は、後述の接触位置よりも上側に設けられ、上クランプ430の下側への移動を制限する。
上方向に移動する下クランプ440は、上基準位置に位置する上クランプ430に下側から接触して、上クランプ430を支持した状態で上方向に移動する。つまり上クランプ430は、上方向に移動する下クランプ440に押圧されることによって、上基準位置から上方向に移動可能である。上クランプ430及び下クランプ440は上下方向に並んだ状態で、各々の可動範囲の上端部まで移動する。
下クランプ440がその可動範囲の上端部から下方向に移動する場合、下クランプ440によって支持されている上クランプ430は、自重によって上基準位置まで下方向に移動する。上基準位置に達した上クランプ430は位置決め板455によって下方向への移動が規制されるので、下クランプ440は上クランプ430から離隔して下方向に移動する。下方向に移動する下クランプ440は、下基準位置を経由して、その可動範囲の下端部まで移動する。下基準位置は、突当て板460を挟んで上基準位置と上下方向に対称となる、下クランプ440の上下方向位置である。つまり、突当て板460から上基準位置までの距離と、突当て板460から下基準位置までの距離とは、略同じである。尚、上基準位置から下基準位置までの距離は、表紙保持ユニット400に供給される表紙9の上下方向長さよりも若干小さい。
一対のソレノイド433,435が後板431及び前板432を互いに近接する方向に移動させると、操作領域430Aが閉鎖される。一対のソレノイド433,435は、それぞれ開閉リンク434,436を介して、後板431及び前板432を互いに離隔する方向に移動させると、操作領域430Aが開放される。同様に操作領域440Aは、一対のソレノイド443,445によって開放又は閉鎖される。
図9を参照して、第二クランプ404の昇降動作を説明する。昇降モータ490がネジ軸491を回転駆動すると、ナットが設けられた可動体471は前レール417,418に沿って移動する。同時に、ナットが設けられた可動体481は前レール417,418に沿って可動体471とは反対方向に移動する。つまりクランプ体472,482は、突当て板460を挟んで上下対称に、互いに近接又は離隔する方向に移動する。
可動体471は、突当て板460の上端部に接触する位置まで、下方向に移動可能である。可動体481は、突当て板460の下端部に接触する位置まで、上方向に移動可能である。可動体471がその可動範囲の下端部に移動し、且つ、可動体481がその可動範囲の上端部に移動したとき、クランプ体472,482の上下方向距離(つまり、クランプ体472,482の隙間)が最も小さくなる。このとき、クランプ体472,482の上下方向距離は、冊子10の上下方向長さよりも小さい。
<1−6.裁断ユニット500>
図10を参照して、裁断ユニット500を説明する。図10では、左裁断部510及び右裁断部520は各々の可動範囲の左端部及び右端部にあり、裁断部材513,523,533は各々の可動範囲の上端部にある。裁断ユニット500は、紙揃えユニット100の後側に配置されている(図3参照)。
図10に示すように、裁断ユニット500は、左裁断部510、右裁断部520、後裁断部530、駆動部540を含む。左裁断部510は、冊子10の左端面を裁断する。右裁断部520は、冊子10の右端面を裁断する。後裁断部530は、冊子10の後端面を裁断する。駆動部540は、左裁断部510、右裁断部520、後裁断部530の各種動作を実行する。尚、冊子10の端面を裁断することは、冊子10の端面を含む外側部分を冊子10から切り離すことである。
駆動部540は、基部541、ベルトコンベア542、一対の左レール543、ネジ軸544、一対の右レール545、図示外の搬送モータを含む。基部541は、本体枠2の後側部分に配置された、正面視で略正方形状の板状体である。ベルトコンベア542は、基部541の上面における左右方向略中央に設けられ、且つ、基部541の前後方向全体に亘って延びている。ベルトコンベア542の前端部は、基部541の前側に突出している。ベルトコンベア542は、円環状のベルト542Aを、側面視で時計回り方向又は反時計周り方向に回転させる。ベルト542Aのうちでベルトコンベア542の上面側を移動する部分は、搬送面である。
一対の左レール543は、基部541の上面におけるベルトコンベア542の左側に設けられ、且つ前後方向に並んで左右方向に延びている。一対の右レール545は、基部541の上面におけるベルトコンベア542の右側に設けられ、且つ前後方向に並んで左右方向に延びている。ネジ軸544は、基部541の上面において、一対の左レール543の間に設けられ、且つ一対の右レール545の間に設けられる。ネジ軸544は、基部541の左端部及び右端部に亘って、ベルトコンベア542を貫通して左右方向に延びている。駆動部540の搬送モータは、ネジ軸544を軸心まわりに回転可能である。
左裁断部510は、駆動モータ511、動力変換部512、裁断部材513、支持部516を含む。支持部516は、左裁断部510が備える各部材を一体に保持する部材であり、且つ一対の左レール543に沿って移動可能である。支持部516は、ネジ軸544が挿通されている図示外のナットを有する。駆動モータ511から延びる軸は、動力変換部512に接続している。動力変換部512から延びる軸は、裁断部材513に接続している。裁断部材513は、押え部材514及び裁断刃515を含む。裁断刃515は、冊子10を上下方向に裁断可能な、前後方向に延びる刃である。押え部材514は、冊子10を裁断刃515に沿って上方から付勢する部材である。押え部材514及び裁断刃515の前後方向長さは、冊子10の前後方向長さよりも大きい。
右裁断部520は、左裁断部510と同様の構造を有し、且つ左裁断部510と略左右対称である。右裁断部520は、駆動モータ521、動力変換部522、裁断部材523、支持部526を含む。裁断部材523は、押え部材524及び裁断刃525を含む。支持部526は、右裁断部520が備える各部材を一体に保持する部材であり、且つ一対の右レール545に沿って移動可能である。支持部526は、ネジ軸544が挿通されている図示外のナットを有する。ただし、ネジ軸544が一方向に回転した場合に、支持部516のナットがネジ軸544の回転運動を変換する直線運動の方向と、支持部526のナットがネジ軸544の回転運動を変換する直線運動の方向とは、互いに反対の方向である。
後裁断部530は、駆動モータ531、動力変換部532、裁断部材533、支持部536を含む。支持部536は、後裁断部530が備える各部材を一体に保持する部材である。駆動モータ531から延びる軸は、動力変換部532に接続している。動力変換部532から延びる軸は、裁断部材533に接続している。裁断部材533は、押え部材534及び裁断刃535を含む。裁断刃535は、冊子10を上下方向に裁断可能な、左右方向に延びる刃である。押え部材534は、冊子10を裁断刃535に沿って上方から付勢する部材である。押え部材534及び裁断刃535の左右方向長さは、冊子10の左右方向長さよりも大きい。
上記の構造により、ベルトコンベア542がベルト542Aを回転駆動すると、ベルト542Aの搬送面上の対象物は前後方向に移動する。駆動部540の搬送モータがネジ軸544を回転駆動すると、ナットが設けられた支持部516は一対の左レール543に沿って移動する。同時に、ナットが設けられた支持部526は、一対の右レール545に沿って支持部516とは反対方向に移動する。
つまり左裁断部510及び右裁断部520は、ベルトコンベア542を挟んで左右対称に、互いに近接又は離隔する方向に移動する。左裁断部510がその可動範囲の左端部に移動し、且つ、右裁断部520がその可動範囲の右端部に移動したとき、左裁断部510及び右裁断部520の左右方向距離が最も大きくなる。このとき、左裁断部510及び右裁断部520の左右方向距離は、冊子10の左右方向長さよりも大きい。
駆動モータ511が回転駆動すると、動力変換部512によって変換された回転運動によって、裁断部材513が上下方向に移動する。駆動モータ521が回転駆動すると、動力変換部522によって変換された回転運動によって、裁断部材523が上下方向に移動する。駆動モータ531が回転駆動すると、動力変換部532によって変換された回転運動によって、裁断部材533が上下方向に移動する。
<1−7.製本装置1の製本動作>
図11〜図22を参照して、製本装置1の製本動作を説明する。図13〜図18は、製本装置1の左側面視で、各々の動作状態の説明に必要な構成を示している。ユーザが制御部900に製本動作の開始指示を入力すると、制御部900の制御によって、以下の製本動作が実行される。まず、製本装置1が初期状態に復帰される。紙揃えユニット100、束操作ユニット200、糊付けユニット300、表紙保持ユニット400、裁断ユニット500が、それぞれ初期状態に制御される。
紙揃えユニット100が初期状態に制御された場合、テーブル110は第一搬送位置に位置決めされる。左揃え板130及び右揃え板140は、それぞれ離隔位置に位置決めされる。後揃え板150は、上昇位置及び離隔位置に位置決めされる(図4〜図6参照)。束操作ユニット200が初期状態に制御された場合、前揃え板231は紙揃え位置に位置決めされる(図4、図6参照)。糊付けユニット300が初期状態に制御された場合、糊塗布部340は退避位置に位置決めされ、且つ糊塗布ローラ350の回転は停止される(図4参照)。
表紙保持ユニット400が初期状態に制御された場合、可動部401が貼付基準位置に位置決めされる。第一クランプ403では、上クランプ430が上基準位置に位置決めされ、且つ下クランプ440が下基準位置に位置決めされる。操作領域430A,440Aが、いずれも閉鎖される。第二クランプ404では、上クランプ470がその可動範囲の上端部に位置決めされ、且つ下クランプ480がその可動範囲の下端部に位置決めされる(図8、図9参照)。裁断ユニット500が初期状態に制御された場合、左裁断部510がその可動範囲の左端部に位置決めされ、且つ右裁断部520がその可動範囲の右端部に位置決めされる。裁断部材513,523,533は、各々の可動範囲の上端部に位置決めされる(図10参照)。
次に、第一プリンタ3は、冊子の中身に表す画像を複数枚の用紙8Aに印刷する。用紙供給部5は、印刷された用紙8Aを紙揃えユニット100に向けて搬送する。用紙8Aは、複数の搬送ローラ56によって経路板51から載置面110Aに排出される。図4〜図6及び図11に示すように、排出された用紙8Aは、左揃え板130、右揃え板140、後揃え板150、前揃え板231によって前後左右に囲まれる領域内に落下し、載置面110Aの上に用紙束8を形成する。尚、図11では、後揃え板150が省略されている。用紙8Aは載置面110Aよりも一回り大きいため、載置面110Aの上にある用紙束8は平面視でテーブル110から前後方向及び左右方向に若干突出する。
全ての用紙8Aが載置面110Aに供給されたのち、左揃え板130が離隔位置から右方向に移動され、且つ、右揃え板140が離隔位置から左方向に移動される。左揃え板130が、テーブル110の左側に突出する用紙束8の左端面に接触する。用紙束8の左端面は、左揃え板130の右面に沿って紙揃えされる。右揃え板140が、テーブル110の右側に突出する用紙束8の右端面に接触する。用紙束8の右端面は、右揃え板140の左面に沿って紙揃えされる。左揃え板130及び右揃え板140は、用紙束8を左右両側から付勢することで、用紙束8の左右方向の中心位置をテーブル110の左右方向の略中心位置に一致させる。
後揃え板150が離隔位置から前方向に移動される。後揃え板150は、テーブル110の後側に突出する用紙束8の後端面に接触して、用紙束8を前方に付勢する。用紙束8の後端面は、後揃え板150の前面に沿って紙揃えされる。このとき、テーブル110の前側に突出する用紙束8の前端面は、前揃え板231の後面に押圧される。用紙束8の前端面は、前揃え板231の後面に沿って紙揃えされる。先述したように、紙揃え位置にある前揃え板231の後面の前後方向位置は、糊塗布ローラ350の糊塗布面の前後方向位置と略一致する。従って、紙揃えされた用紙束8の前端面は、糊塗布部340の糊塗布領域内に位置決めされる。
上述した用紙8Aの印刷及び用紙束8の紙揃えのいずれかが実行される前(又は実行中に)、以下の動作が実行される。図12に示すように、第二プリンタ4は、冊子の表紙に表す画像を表紙9に印刷する。表紙保持ユニット400において、可動部401が貼付基準位置から上方向に移動されて、受取位置に位置決めされる。受取位置は、可動部401が表紙供給口22(図1参照)を介して本体枠2の上側に突出する、可動部401の上下方向位置である。
上クランプ430及び下クランプ440が、各々の可動範囲の上端部まで移動され、表紙供給部6の直下に位置決めされる。操作領域430A,440Aがいずれも開放される。印刷された表紙9は、表紙供給部6によって表紙供給口22に向けて案内される。表紙供給部6から排出された表紙9は、上クランプ430の操作領域430Aに進入し、更に上クランプ430の直下に位置する下クランプ440の操作領域440Aに進入する。
図13に示すように、表紙9の下辺部が操作領域440Aに進入すると、操作領域440Aが閉鎖される。表紙9の下辺部が、後板441と前板442との間で把持される。下クランプ440は、表紙9の下辺部を把持した状態で下方向に移動される。下クランプ440の移動に伴って、操作領域430Aに表紙9が挿入された状態で、上クランプ430は自重によって上基準位置まで下方向に移動する。
上クランプ430が上基準位置に達したのち、下クランプ440は上クランプ430から離隔して下基準位置まで下方向に移動される。下クランプ440が下基準位置に位置決めされると、操作領域430Aが閉鎖される。表紙9の上辺部が、後板431と前板432との間で把持される。これにより、上クランプ430及び下クランプ440は、表紙9を上下方向及び左右方向に延びる姿勢で保持する。その後、表紙9を保持する可動部401が、貼付基準位置まで下方向に移動される(図14参照)。
一方、図14に示すように、用紙束8の紙揃えが実行されたのち、束操作部230は第一垂直位置から第二垂直位置まで上方に移動される。更に束操作部230は、第一水平位置から第二水平位置まで後方に移動される。第二水平位置は、押え板232の前端部と第一搬送位置にあるテーブル110の前端部との前後方向位置が略一致する、束操作部230の前後方向位置である。束操作部230は、第二水平位置に達したのち、第二垂直位置から下方向に移動される。押え板232の下面は、用紙束8の上面に接触して、用紙束8を下方に付勢する。このとき、押え板232は、テーブル110との間で用紙束8の前端部近傍を挟持する位置(紙押え位置)にある。
押え板232が紙押え位置に移動されたのち、糊塗布ローラ350が回転駆動され、且つ、糊塗布部340が退避位置から左方向に移動される。つまり、糊塗布部340は、用紙束8の前端面に対して右方向に離隔した位置に退避した状態から、左右方向に沿って用紙束8の前端面と対向する位置に移動する。糊塗布部340は、糊塗布領域の範囲内で、用紙束8の前側から糊7を塗布する。
具体的には、糊塗布ローラ350の糊塗布面が、前揃え板231によって位置決め且つ紙揃えされた用紙束8の前端面に接触し、用紙束8の前端面に糊7を塗布する。糊塗布部340は、テーブル110の可動範囲内を左右方向に複数回往復移動される。これにより、十分な量の糊7が、用紙束8の前端面の全体に亘って塗布されて、表紙9の接着部を形成する。その後、糊塗布部340は退避位置に戻る。
次いで、テーブル110が第一搬送位置から前方に移動され、且つ、束操作部230はテーブル110と同期して第二水平位置から前方に移動される。束操作部230は、テーブル110と同じ移動速度で、テーブル110の同じ移動距離だけ移動される。これにより、押え板232は紙押え位置を変化させることなく、テーブル110の前端部との間で用紙束8を挟持しつつ移動する。テーブル110は、第二搬送位置まで前方に移動される。第二搬送位置は、用紙束8の前端面が突当て板460に押圧される、テーブル110の前後方向位置である。
テーブル110は、第一搬送位置から第二搬送位置に移動する途中で、第三搬送位置を経由する。第三搬送位置は、用紙束8の前端面が表紙9に接触する、テーブル110の前後方向位置である。用紙束8の前端面に形成された接着部と表紙9とが接触する位置を、接触位置という。上クランプ430は、表紙9の上辺部を接触位置よりも上側で保持している。下クランプ440は、表紙9の下辺部を接触位置よりも下側で保持している。テーブル110が第三搬送位置に達すると、押え板232によって押圧されている用紙束8の前端面が、上クランプ430及び下クランプ440によって保持されている表紙9の後面に接触する。表紙9は、用紙束8の前端面に形成された接着部に貼り付けられる。
テーブル110が第三搬送位置から第二搬送位置に移動するとき、操作領域430A,440Aが開放される。テーブル110が第三搬送位置から第二搬送位置に移動するのに伴って、上クランプ430から解放された表紙9の上辺部が、操作領域430Aから下方に抜け出す。同時に、下クランプ440から解放された表紙9の下辺部が、操作領域440Aから上方に抜け出す。操作領域440Aが開放されたのち、下基準位置にある下クランプ440がその可動範囲の下端部まで移動される。つまり、下クランプ440は、表紙9の上辺部及び下辺部が解放されたのち、接触位置から離隔する方向に移動される。
図15に示すように、テーブル110が第二搬送位置に達すると、押え板232によって押圧されている用紙束8の前端面は、表紙9を介して突当て板460に押圧される。上クランプ470及び下クランプ480が互いに近接する方向に移動される。下方向に移動する上クランプ470のクランプ体472が、用紙束8の上面における前縁部に対して表紙9を付勢し、表紙9の上側部分を用紙束8の前端面に沿って後方に折り曲げる。上方向に移動する下クランプ480のクランプ体482が、用紙束8の下面における前縁部に対して表紙9を付勢し、表紙9の下側部分を用紙束8の前端面に沿って後方に折り曲げる。これにより、表紙9で包まれた用紙束8である冊子10が作成される。クランプ体472,482は、突当て板460の後側において、冊子10の前端部を上下両側から挟持する。
本実施形態では、冊子10の前端面が表紙9によって綴じられている。冊子10に含まれる表紙9及び用紙8Aに印刷された画像の上側及び下側は、それぞれ製本装置1の左側及び右側に対応する。従って、冊子10の背側、小口側、天側、地側は、それぞれ製本装置1の前側、後側、左側、右側に相当する。
次いで、図16に示すように、束操作部230が第二垂直位置に向けて上方向に移動され、押え板232が冊子10から離隔する。更に、束操作部230は第二水平位置まで後方向に移動され、且つ、テーブル110は第二搬送位置から第一搬送位置に向けて移動される。テーブル110から離隔した冊子10は、冊子10の前端部がクランプ体472,482で挟持された状態で、自重により後方下側に垂下する。
次いで、図17に示すように、可動部401が貼付基準位置から受取位置に向けて上方向に移動される。可動部401が受取位置に達したのち、テーブル110が第一搬送位置から第二搬送位置に向けて移動される。テーブル110は、クランプ体472,482で挟持されている冊子10の下側に移動する。図18に示すように、テーブル110が第二搬送位置に達したのち、可動部401が受取位置から貼付基準位置に向けて下方向に移動される。クランプ体472,482で挟持されている冊子10は、載置面110Aの上に載置される。その後、クランプ体472,482は互いに離隔する方向に移動される。クランプ体472,482による冊子10の挟持が解除される。
次いで、図19に示すように、テーブル110は第三搬送位置から第四搬送位置まで後方向に移動される。第四搬送位置は、ベルトコンベア542の前端部がテーブル110のスリット110Bに挿入される、テーブル110の前後方向位置である。更に束操作部230が、第二垂直位置から第三垂直位置まで下方向に移動される。束操作部230が第三垂直位置にある場合、押え板232は載置面110Aよりも僅かに上方向に位置する。これにより、前揃え板231は載置面110Aの上にある冊子10の若干前側に配置される。
図20に示すように、束操作部230は、第二水平位置から所定距離だけ後方向に移動される。前揃え板231の後面は、冊子10の前端面に接触して、冊子10を押圧して後方に移動させる。冊子10は、スリット110Bに挿入されたベルトコンベア542に向けて移動し、ベルト542Aの搬送面上に載置される。ベルトコンベア542は、ベルト542Aを回転駆動して、冊子10を第一裁断位置まで後方に搬送する(図10参照)。第一裁断位置は、冊子10が左裁断部510及び右裁断部520との間に位置する、冊子10の前後方向位置である。
図21に示すように、冊子10が第一裁断位置に達したのち、左裁断部510及び右裁断部520は互いに近接する方向に移動される。このとき、裁断部材513,523は、それぞれ冊子10の上側を通って、作成する冊子の左右方向長さに応じた左右方向位置に位置決めされる。
裁断部材513が位置決めされたのち、裁断部材513はその可動範囲の上端部から下方に移動される。このとき押え部材514は、冊子10を上側から押圧する。冊子10を押圧する押え部材514に沿って、裁断刃515が下方に移動される。冊子10の左端面側(つまり、冊子10の天側部分)が上下方向に裁断される。冊子10から左側に切り離された部分(つまり、裁断刃515によって左右に分断された冊子10の左側部分)が、本体枠2の下側に落下する。同様に、裁断部材523が位置決めされたのち、裁断部材523がその可動範囲の上端部から下方に移動される。冊子10の右端面側(つまり、冊子10の地側部分)が上下方向に裁断される。冊子10から右側に切り離された部分(つまり、裁断刃525によって左右に分断された冊子10の右側部分)が、本体枠2の下側に落下する。
次いで、図22に示すように、左裁断部510及び右裁断部520は、各々の可動範囲の左端部及び右端部まで互いに離隔する方向に移動される。ベルトコンベア542は、ベルト542Aを回転駆動して、左端面及び右端面が裁断された冊子10を第二裁断位置まで後方に搬送する。第二裁断位置は、冊子10が裁断部材533の直下に位置する、冊子10の前後方向位置である。冊子10は、裁断部材533の下側を通って、作成する冊子の前後方向長さに応じた前後方向位置に位置決めされる。
冊子10が第二裁断位置に達したのち、裁断部材533はその可動範囲の上端部から下方に移動される。冊子10の後端面側(つまり、冊子10の小口側部分)が上下方向に裁断される。冊子10から後側に切り離された部分(つまり、裁断刃535によって前後に分断された冊子10の後側部分)が、本体枠2の下側に落下する。これにより、冊子10のうちで表紙9が貼り付けられた前端面以外の用紙束端面が裁断されて、所望のサイズの冊子が作成される。
その後、ベルトコンベア542は、ベルト542Aを回転駆動して、作成済みの冊子を第二裁断位置よりも後方にある排出位置まで搬送する。排出位置は、裁断ユニット500の後端部に位置し、且つ、本体枠2よりも後側に位置する。ユーザは、排出位置まで搬送された作成済みの冊子を回収する。
<2−1.表紙保持ユニット1400の構造>
図23〜図26を参照して、表紙保持ユニット400の別実施形態である表紙保持ユニット1400を説明する。図24は、昇降モータ490、昇降モータ450、付勢ユニット461等を省略している。図25及び図26は、図24の仮想線で囲まれた範囲を拡大している。図23では、上基準位置にある上クランプ430と下基準位置にある下クランプ440とによって、表紙9が保持されている。図24及び図25では、操作領域430Aは開放されている。図23及び図26では、操作領域430Aは閉鎖されている。
以下の説明では、上述の表紙保持ユニット400と同一構成については同一符号を付して、説明を一部省略する。表紙保持ユニット1400は、後述の付勢ユニット461を備える点を除いて、表紙保持ユニット400と同一構造である。従って、以下の説明は、付勢ユニット461に関する説明を除いて、表紙保持ユニット400にも適用される。
上クランプ430及び下クランプ440の詳細構造を説明する。図23及び図24に示すように、上クランプ430は、先述の後板431、前板432、ソレノイド433,435、及び開閉リンク434,436に加えて、摺動部437,438、及び一対の連結軸439を含む。摺動部437,438は、それぞれ、後板431の前面における左端部及び右端部に設けられている。摺動部437は、後レール415に沿って移動することで、上クランプ430を上下方向に案内する。摺動部438は、後レール416に沿って移動することで、下クランプ440を上下方向に案内する。
後板431は、摺動部437の右側に形成された貫通穴431Aと、摺動部438の左側に形成された貫通穴431Bとを有する。貫通穴431A,431Bは、後板431を前後方向に貫通する。ソレノイド433は、後板431の後面且つ貫通穴431Aの右側に設けられる。ソレノイド435は、後板431の後面且つ貫通穴431Bの左側に設けられる。開閉リンク434,436は、それぞれ貫通穴431A,431Bに配置された、平面視で略L字型の板状体である。
前板432の左端部及び右端部は、それぞれ貫通穴431A,431Bと前後方向に対向する。一対の連結軸439は、それぞれ貫通穴431Aの右側及び貫通穴431Bの左側に配置され、且つ後板431の前面から前方に突出する軸である。一対の連結軸439は、前板432を前後方向に貫通し、且つ前板432を前後方向に移動可能に支持する。
後板431及び前板432は、それぞれ誘導面430B,430Cを有する。誘導面430Bは、操作領域430Aと対向する左右方向の範囲に亘って、後板431の上面から前側下方に傾斜する面である。誘導面430Cは、操作領域430Aと対向する左右方向の範囲に亘って、前板432の上面から後側下方に傾斜する面である。つまり、誘導面430B,430Cが形成された操作領域430Aの上端部は、操作領域430Aのうちで最も前後方向の開口幅が大きい。
図25に示すように、ソレノイド435は、右方向に延びる軸435Aを有する。ソレノイド435は、ONされた場合に軸435Aが退入し、OFFされた場合に軸435Aが進出する。開閉リンク436は、上下方向に延びる軸436Aを介して、貫通穴431B(図23参照)内で支持されている。開閉リンク436は、貫通穴431Bの内側において、軸436Aを中心に揺動可能である。円柱状の連結軸436Dは、開閉リンク436の後端部436Bから上方向に延びている。連結軸436Dは、軸435Aに連結されている。開閉リンク436の前端部436Cは、前板432の後面の右端部に接している。各連結軸439は、前板432を後方に付勢する巻きバネ439A(図26参照)を有する。
図示しないが、ソレノイド433は、ソレノイド435と同様に、左方向に延びる軸を有する。開閉リンク434は、開閉リンク436と同様に、貫通穴431Aの内側で揺動可能に支持されている。開閉リンク434の後端部は、ソレノイド433の軸と連結されている。開閉リンク434の前端部は、前板432の後面の左端部に接している。
図23に示すように、下クランプ440は、上クランプ430と同様の構造を有する。下クランプ440は、先述の後板441、前板442、ソレノイド443,445、開閉リンク444,446に加えて、一対の摺動部(図示外)及び一対の連結軸439を含む。開閉リンク444,446は、それぞれ後板441に形成された貫通穴441A,441Bに配置されている。後板441及び前板442は、それぞれ誘導面430B,430Cと同様の誘導面を有する。開閉リンク444は、ソレノイド443の軸と連結され、且つ、前板442の後面の左端部に接している。開閉リンク446は、ソレノイド445の軸と連結され、且つ、前板442の後面の右端部に接している。
図24及び図25に示すように、ソレノイド435が軸435Aを退入させた場合、後端部436Bは連結軸436Dを介して左方向に移動される。このとき、開閉リンク436が軸436Aを中心に揺動するのに伴って、前端部436Cは前方向に移動して前板432を前側に付勢する。同様に、ソレノイド433が軸を退入させた場合、開閉リンク434は前板432を前側に付勢する。従って、ソレノイド433,435がいずれもONされた場合、前板432は巻きバネ439Aの付勢力に抗って、連結軸439に沿って前方向に移動する。前板432は後板431から離隔するため、操作領域430Aが開放される。
図26に示すように、ソレノイド435が軸435Aを進出させた場合、後端部436Bは連結軸436Dを介して右方向に移動される。このとき、開閉リンク436が軸436Aを中心に揺動するのに伴って、前端部436Cは後方向に移動する。前板432は、巻きバネ439Aの付勢力によって、連結軸439に沿って後方向に移動する。同様に、ソレノイド433が軸を進出させた場合、前板432は後方向に移動する。従って、ソレノイド433,435がいずれもOFFされた場合、前板432は巻きバネ439Aの付勢力によって後板431に近接し、操作領域430Aが閉鎖される。
下クランプ440のクランプ動作は、上クランプ430のクランプ動作と同様である。ソレノイド443,445がいずれもONされた場合、操作領域440Aが開放される。ソレノイド443,445がいずれもOFFされた場合、操作領域440Aが閉鎖される。
図23〜図26を参照して、複数の規制ピン463,464,465を説明する。上クランプ430は、一対の規制ピン463を有する。一対の規制ピン463は、上クランプ430に供給された表紙9の左右方向位置を規制する部材である。一対の規制ピン463は、操作領域430Aの左右方向略中心を挟んで、左右対称に設けられている。一対の規制ピン463は、一対の連結軸439と同様に、後板431から前方に突出して前板432を貫通する軸である。一対の規制ピン463の間の左右方向距離は、表紙9の左右方向長さよりも若干大きい。
下クランプ440は、一対の規制ピン464及び一対の規制ピン465を有する。一対の規制ピン464は、下クランプ440に供給された表紙9の左右方向位置を規制する部材である。一対の規制ピン464は、操作領域440Aの左右方向略中心を挟んで、左右対称に設けられている。一対の規制ピン464は、一対の連結軸439と同様に、後板441から前方に突出して前板442を貫通する軸である。一対の規制ピン463と一対の規制ピン464とは、略同一の左右方向位置にある。つまり一対の規制ピン463の間の左右方向距離は、表紙9の左右方向長さよりも若干大きい。
一対の規制ピン465は、下クランプ440に供給された表紙9の下端位置を規制する部材である。一対の規制ピン465は、一対の規制ピン464と同様に、操作領域440Aの左右方向略中心を挟んで左右対称に設けられた、後板441から前方に突出して前板442を貫通する軸である。一対の規制ピン465は、一対の規制ピン464よりも下側に設けられ、且つ一対の規制ピン464よりも狭い間隔で配置される。一対の規制ピン465の間の左右方向距離は、表紙9の左右方向長さよりも小さい。
一対の規制ピン463は、基準ピンと反対ピンとを含む。基準ピンは、表紙9の左右方向位置を規制する際の基準となる規制ピン463である。基準ピンから反対ピンに向かう方向を、規制方向という。冊子10の端面のうちで、冊子10の裁断位置を特定する際の基準となる基準端面の左右方向位置を、裁断基準位置P1(図24等参照)という。基準ピンにおける規制方向端部の左右方向位置を、規制位置P2(図25等参照)という。規制位置P2は、裁断基準位置P1から規制方向にずれた左右方向位置に設けられる。規制位置P2と裁断基準位置P1との距離は、より小さいことが望ましい。一対の規制ピン464も、一対の規制ピン463と同様の位置関係を有する。
本実施形態では、冊子10の右端面(つまり、冊子10の地側の端面)が、基準端面である。裁断基準位置P1は、右揃え板140が冊子10の右端面を位置決めする左右方向位置と略等しい(図39参照)。右側の規制ピン463,464が基準ピンであり、左側の規制ピン463,464が反対ピンである。右側の規制ピン463,464(より詳細には、右側の規制ピン463,464の左端部)は、裁断基準位置P1から左方向にずれた左右方向位置に設けられる。
図23を参照して、付勢ユニット461を説明する。付勢ユニット461は、突当て板460の左端部に設けられており、駆動モータ461A、軸部461B、及び一対の腕部461Cを含む。軸部461Bは、左側の規制ピン463,464よりも左側に設けられ、且つ突当て板460の前側で上下方向に延びる。一対の腕部461Cは、それぞれ軸部461Bの上端部及び下端部から平行に延びる柱状体である。一対の腕部461Cは、突当て板460の上下両側から、突当て板460よりも後方に延びている。一対の腕部461Cの突出端は、操作領域430A,440Aよりも後方にある。
駆動モータ461Aは、軸部461Bを軸心まわりに回転可能である。駆動モータ461Aが軸部461Bを回転させると、一対の腕部461Cが軸部461Bを中心に左右方向に揺動する。駆動モータ461Aは、一対の腕部461Cを待機位置と付勢位置とに変位させる。一対の腕部461Cが待機位置にある場合、一対の腕部461Cが軸部461Bから後方に延び、且つ各腕部461Cの突出端が左側の規制ピン463,464よりも若干左側にある。一対の腕部461Cが付勢位置にある場合、一対の腕部461Cが軸部461Bから右後方に延び、且つ各腕部461Cの突出端が左側の規制ピン463,464よりも若干右側にある。つまり一対の腕部461Cは、前述の反対ピンの左右方向位置を挟んで左右方向に変位可能である。
<2−2.表紙保持ユニット1400の動作>
図23を参照して、表紙保持ユニット1400で実行される表紙9の搬送動作を説明する。以下では、表紙保持ユニット400で実行される表紙9の搬送動作(図12〜図14)と異なる点を中心に説明する。尚、製本動作の実行開始時に、表紙保持ユニット1400は表紙保持ユニット400と同様に初期状態に制御される。このとき、一対の腕部461Cは待機位置に変位される。
第二プリンタ4で表紙9の印刷が開始されると、図12と同様に、可動部401が基準位置から上方向に移動されて、受取位置に位置決めされる。上クランプ430及び下クランプ440が、各々の可動範囲の上端部まで移動され、表紙供給部6の直下に位置決めされる。操作領域430A,440Aがいずれも開放される(図24、図25参照)。表紙供給部6から排出された表紙9は、一対の規制ピン463の間を通って操作領域430Aに進入する。更に表紙9は、一対の規制ピン464の間を通って下クランプ440の操作領域440Aに進入する。従って、操作領域430A,440Aでは、表紙9の左右方向位置が一対の規制ピン463,464によって規制される。
図23に示すように、表紙9の下辺部が操作領域440Aに進入すると、操作領域440Aが閉鎖される(図26参照)。操作領域440Aでは、表紙9の下端部が一対の規制ピン465に接触して位置決めされている。下クランプ440は、表紙9の下辺部を把持した状態で、基準位置まで下方向に移動される。下クランプ440の移動に伴って、操作領域430Aに表紙9が挿入された状態で、上クランプ430は自重によって上基準位置まで下方向に移動する。下クランプ440が下基準位置に位置決めされると、操作領域430Aが閉鎖される。その後、表紙9を保持する可動部401が、基準位置まで下方向に移動される(図14参照)。
次に一対の腕部461Cが、待機位置と付勢位置との間を複数回往復移動される。一対の腕部461Cが待機位置から付勢位置に変位するときに、一対の腕部461Cは表紙9の左辺に接触して、表紙9を右方向に付勢する。これにより表紙9は、右側の規制ピン463,464に接触する位置まで、操作領域430A,440Aの内部で右方向に移動する。表紙9の右端部は、規制位置P2に位置決めされる。
以降の動作は、上記実施形態(図14〜図22参照)と同様である。ただし、本実施形態では、テーブル110に載置された用紙束8の端面を揃える動作(図4〜図6、及び図11参照)において、右揃え板140が離隔位置から裁断基準位置P1まで左方向に移動される(図39参照)。つまり、用紙束8の右端面は裁断基準位置P1に位置決めされる。この状態で、用紙束8の前端面に表紙9を貼り付ける動作(図14〜図18参照)が実行されると、表紙9の右端部が用紙束8の前端面の右端部から左側にずれた状態で、表紙9が用紙束8に貼り付けられる。このように作成された冊子10は、用紙束8の右端部が表紙9からはみ出ている。
その後、冊子10の左端側及び右端側を裁断する動作(図21参照)では、裁断基準位置P1を基準として、裁断刃515,525による冊子10の切断位置が調整される。つまり、冊子10の地側の端部に対応する裁断基準位置P1を基準として、裁断刃515,525による冊子10の裁断位置が位置決めされる。これにより、表紙9が取り付けられている位置に影響を受けることなく、冊子10を正確に裁断できる。冊子10の本文を構成する用紙8Aに印刷された画像が、冊子10の地側の端部を基準として大きくずれることを抑制できる。
尚、裁断基準位置P1は、左揃え板130が冊子10の左端面(つまり、冊子10の天側の端面)を位置決めする左右方向位置と略等しい位置でもよい。この場合、左側の規制ピン463,464が基準ピンであり、右側の規制ピン463,464が反対ピンである。規制位置P2(つまり、左側の規制ピン463,464の右端部)は、裁断基準位置P1から右方向にずれた左右方向位置に設けられる。この場合、表紙9の左端部が用紙束8の前端面の左端部から右側にずれた状態で、表紙9が用紙束8に貼り付けられる。
<2−3.裁断ユニット1500の構造>
図27〜図30を参照して、裁断ユニット500の別実施形態である裁断ユニット1500を説明する。以下の説明では、上述の裁断ユニット500と同一構成については同一符号を付して、説明を一部省略する。裁断ユニット1500は、冊子搬送機構600及び整合部517,527を備える点を除いて、裁断ユニット500とほぼ同じ構造である。
図27及び図28に示すように、冊子搬送機構600は、ベルトコンベア542(図21等参照)に代えて設けられた、冊子10を搬送するための機構である。冊子搬送機構600は、可動部601、搬送部602、及び支持レール690を含む。可動部601は、基部541の上側で前後方向に移動可能である。搬送部602は、可動部601を前後方向に移動させる。支持レール690は、裁断ユニット1500に搬送された冊子10を下側から支持する部材である。
図27及び図29に示すように、搬送部602は、搬送モータ621、プーリ622,623、ネジ軸624、ガイドレール625、ベルト626を含む。ネジ軸624は、基部541の上側において前後方向に延びる。ガイドレール625は、ネジ軸624の上側に設けられ、且つネジ軸624と並んで前後方向に延びる。プーリ623は、ネジ軸624の後端部に設けられている。プーリ622は、プーリ623の上側に配置されており、且つ搬送モータ621から後方に延びる軸に設けられている。ベルト626はプーリ622,623に架け渡されている。
図29及び図30に示すように、可動部601は、支持部610、ナット611、摺動部612、昇降モータ630、ピニオン631、ラック632、ガイドレール633、ハンド部640を含む。支持部610は、可動部601に設けられた各部材を支持する。ナット611は、支持部610の上端部近傍に設けられ、且つネジ軸624が挿通されている。摺動部612は、支持部610の上端部に設けられ、且つガイドレール625に連結されている。昇降モータ630は、支持部610の下端部近傍に設けられている。ピニオン631は、昇降モータ630から右方向に延びる軸に設けられている。ラック632は、ピニオン631と噛み合った状態で上下方向に延びている。ガイドレール633は、支持部610の下端部から下方向に延び、且つラック632に左側から対向する。
ハンド部640は、上板641、下板642、一対の基準板643、支持部644、クランプモータ650、ギア651A,651B、ネジ軸652A,652B、ナット653A,653Bを含む。支持部644は、可動部601に設けられた各部材を支持する板状体であり、ラック632とガイドレール633との間に配置されている。ラック632の下端部は、支持部644の右面側に固定されている。支持部644の左面側に、ガイドレール633の周面の一部が嵌め込まれる溝部が形成されている。
クランプモータ650は、支持部644の上面に設けられている。ネジ軸652Aは、支持部644の前側で回転支持され、且つ上下方向に延びている。ネジ軸652Bは、支持部644の後側で回転支持され、且つ上下方向に延びている。クランプモータ650から下方に延びる軸(図示外)は、前後方向に並んで配置されたギア651A,651Bと噛み合っている。前側のギア651Aは、ネジ軸652Aの上端部に設けられている。後側のギア651Bは、ネジ軸652Bの上端部に設けられている。
下板642は、支持部644の下端部に設けられた、左右方向及び前後方向に延びる矩形状の板状体である。上板641は、下板642の上側で支持部644によって支持された、左右方向及び前後方向に延びる矩形状の板状体である。下板642及び上板641は、いずれも前後方向を長手とする略同一の形状及び大きさであり、且つ互いに上下方向に対向している。ネジ軸652A,652Bは、それぞれ上板641に設けられたナット653A,653Bに挿通されている。ネジ軸652A,652Bの下端部は、それぞれ下板642に連結している。
上板641の前端部及び下板642の前端部が、クランプ部660Aである。上板641の後端部及び下板642の後端部が、クランプ部660Bである。一対の基準板643は、下板642の後端部よりも若干前側に設けられた、下板642から上方に突出する板状部材である。一対の基準板643は、それぞれ下板642の左端部及び右端部に設けられている。一対の基準板643におけるクランプ部660Bを向く面(つまり、一対の基準板643の後面)は、互いに同一の前後方向位置で上下方向に延びている。
図31及び図32に示すように、支持レール690は、基部541の上面における左右方向略中央に設けられ、且つ基部541の前後方向全体に亘って延びる。支持レール690は、支持台691、底板692、一対の側板693を含む。支持台691は、底板692を下方から支持する。底板692は、支持台691の上面に沿って前後方向に延びる矩形板である。一対の側板693は、それぞれ底板692の左辺及び右辺に沿って上側に延びる矩形板である。一対の側板693の上辺の上下方向位置は、いずれも後述の載置面516A,526A,536Aの上下方向位置と略等しい。支持レール690は、底板692及び一対の側板693によって囲まれた、上方に開口する開口領域690Aを有する。開口領域690Aは、下板642が前後方向に移動可能な空間である。
上記の構造により、図29に示すように搬送モータ621が回転駆動すると、プーリ622,623及びベルト626を介してネジ軸624が回転し、ナット611を備えた支持部610がガイドレール625に沿って移動する。つまり支持部610の下方で支持されたハンド部640は、支持レール690の上側で前後方向に移動する。昇降モータ630が回転駆動すると、ピニオン631を介してラック632が移動し、支持部644がガイドレール633に沿って移動する。つまりハンド部640は、支持レール690よりも上側で上下方向に移動する。
クランプモータ650が回転駆動すると、ギア651A,651Bを介してネジ軸652A,652Bが回転し、ナット653A,653Bを備えた上板641が上下方向に移動する。上板641が上方向に移動するのに伴って、クランプ部660A,660Bの開口幅はそれぞれ大きくなる。上板641がその可動範囲の上端部まで移動した場合、クランプ部660A,660Bの開口幅は、いずれも冊子10の上下方向長さよりも大きい。上板641が下方向に移動するのに伴って、クランプ部660A,660Bの開口幅はそれぞれ小さくなる。
図31及び図32を参照して、整合部517,527を説明する。左裁断部510では、支持部516が有する平面である載置面516Aの上側で、裁断部材513が支持されている。裁断刃515の下端部は、前後方向に延びる刃先515Aである。押え部材514が冊子10を付勢していない状態では、押え部材514の下端部は刃先515Aよりも下方に位置する。裁断部材513がその可動範囲の上端部にある場合、押え部材514の下端部と載置面516Aとの上下方向距離は、冊子10の上下方向長さよりも大きい。載置面516Aにおける刃先515Aの直下に、冊子10の裁断時に刃先515Aを受ける図示外のまな板が設けられている。
整合部517,527は、裁断ユニット1500に設置された冊子10の左右方向位置を位置決めする機構である。整合部517は、整合板518及び駆動モータ519を含む。整合板518は、刃先515Aよりも左側に設けられた矩形状の板状体である。整合板518の右面は、上下方向及び前後方向に延び、且つ載置面516Aと刃先515Aとの隙間に左側から対向している。駆動モータ519は、整合板518の左側に配置されている。駆動モータ519から右方向に延びる軸は、整合板518に連結されている。駆動モータ519は軸を進退させることによって、整合板518を載置面516Aに沿って左右方向に移動させる(図40参照)。
同様に、右裁断部520では、支持部526が有する平面である載置面526Aの上側で、裁断部材523が支持されている。裁断刃525の下端部は、前後方向に延びる刃先525Aである。載置面526Aにおける刃先525Aの直下に、冊子10の裁断時に刃先525Aを受ける図示外のまな板が設けられている。
整合部527は、整合板528及び駆動モータ529を含む。整合板528は、刃先525Aよりも右側に設けられた矩形状の板状体である。整合板528の左面は、上下方向及び前後方向に延び、且つ載置面526Aと刃先525Aとの隙間に右側から対向している。つまり、整合板518の右面及び整合板528の左面は、互いに平行に延びる面であり、且つ左右方向に対向している。駆動モータ529は、整合板528の右側に配置されている。駆動モータ529は軸を進退させることによって、整合板528を載置面526Aに沿って左右方向に移動させる(図40参照)。
尚、図27及び図28に示すように、後裁断部530では、支持部536が有する平面である載置面536Aの上側で、裁断部材533が支持されている。裁断刃535の下端部は、左右方向に延びる刃先535Aである。載置面536Aにおける刃先535Aの直下に、冊子10の裁断時に刃先535Aを受ける図示外のまな板が設けられている。
<2−4.裁断ユニット1500の動作>
図27、図28、図33〜図39を参照して、裁断ユニット1500で実行される冊子10の搬送動作を説明する。製本動作の実行開始時に、制御部900の制御によって裁断ユニット1500が初期状態に制御される。裁断ユニット1500が初期状態に制御された場合、裁断ユニット500の場合と同様に初期状態に制御され、更にハンド部640及び整合板518,528が各々の初期位置に位置決めされる。
ハンド部640が初期位置にある場合、ハンド部640は支持レール690の前端部近傍にある。クランプ部660Aは、開口領域690Aの前側に配置されている(図27、図28参照)。下板642の上面の上下方向位置は、テーブル110の載置面110Aの上下方向位置と略等しい。上板641はその可動範囲の上端部まで移動しているため、クランプ部660A,660Bの開口幅はそれぞれ大きい。
整合板518が初期位置にある場合、整合板518はその可動範囲のうちで刃先515Aから最も離れた位置にある(図32参照)。整合板528が初期位置にある場合、整合板528はその可動範囲のうちで刃先525Aから最も離れた位置にある(図32参照)。尚、刃先515A,525Aの左右方向距離、及び初期位置にある整合板518,528の左右方向距離は、いずれも冊子10の左右方向長さよりも大きい。
用紙8A及び表紙9の供給開始から、クランプ体472,482による冊子10の挟持解除までの一連の動作(図11〜図18参照)は、上記実施形態と同様であるため説明を省略する。図18に示す動作の実行後、図27及び図28に示すように、テーブル110の後端部が初期位置にあるハンド部640に近接する位置まで、テーブル110は第二搬送位置(図18参照)から後方向に移動される。更に束操作部230が、第二垂直位置(図18参照)から第三垂直位置(図19参照)まで下方向に移動される。第三垂直位置まで移動された束操作部230は、第二水平位置(図19参照)から後方向に移動される。これにより、前揃え板231の後面は、載置面110Aにある冊子10の前端面に接触し、冊子10を押圧して後方に移動させる。
図33に示すように、冊子10の後端部がクランプ部660Aに進入するまで、束操作部230は後方向に移動される。冊子10の前後方向長さに応じて、冊子10の後端部をクランプ部660Aに進入させるために必要な束操作部230の移動量は異なる。従って制御部900は、例えば作業者が入力した冊子10の前後方向長さに応じて、束操作部230の移動量を調整する。その後、上板641がその可動範囲の上端部から下方向に移動される。クランプ部660Aでは、冊子10の後端部が上板641及び下板642によって上下方向から挟持される。
次いで、図34に示すように、冊子10の後端部がクランプ部660Aで挟持された状態で、ハンド部640が初期位置から後方向に移動される。このとき、下板642は開口領域690Aの内部で後方向に移動する。クランプ部660Aで挟持されている冊子10は、支持レール690(詳細には、一対の側板693)に沿って後方に搬送される。ハンド部640は引出位置まで後方向に移動される。引出位置は、クランプ部660Aで挟持されている冊子10が載置面110Aから引き出される位置である。ハンド部640が引出位置にある場合、冊子10の前後方向の全体が支持レール690の上側に載置され、且つ冊子10の前端部が後述のハンド基準位置よりも前側に配置される。
尚、ハンド部640の引出位置は、冊子10の前後方向長さに応じて前後方向に変化する。従って制御部900は、例えば作業者が入力した冊子10の前後方向長さに応じて、ハンド部640の移動量を調整する。以下同様に、制御部900は冊子10の前後方向長さに応じて、ハンド部640の移動量を調整する。
次いで、図35に示すように、上板641がその可動範囲の上端部まで移動されて、冊子10の後端部の挟持が解除される。冊子10の後端部がクランプ部660Aから抜け出す位置まで、ハンド部640が後方向に所定量移動される。その後、ハンド部640は、その可動範囲の上端部まで移動される。更にハンド部640の全体が冊子10よりも前側に配置される位置まで、ハンド部640は前方向に移動される。
次いで、図36に示すように、下板642の上面の上下方向位置が支持レール690の上端部(詳細には、一対の側板693の上辺)の上下方向位置と略等しくなるまで、ハンド部640が下方向に移動される。これにより、クランプ部660Bは冊子10の前端部に前側から対向する。更にハンド部640は、ハンド基準位置まで後方向に移動される。ハンド基準位置は、冊子10を先述の第一、第二裁断位置に位置決めするための基準となる、ハンド部640の位置である。ハンド基準位置は、冊子10の前後方向長さに関係なく一定である。
ハンド部640がハンド基準位置に向けて移動するとき、冊子10の前端部がクランプ部660Bに進入して、冊子10の前端面が基準板643の後面に接触する。ハンド部640の移動に伴って、基準板643が冊子10を後方向に付勢する。ハンド部640がハンド基準位置に到達すると、上板641がその可動範囲の上端部から下方向に移動される。クランプ部660Bでは、冊子10の前端部が上板641及び下板642によって上下方向から挟持される。これにより、クランプ部660Bに挟持されている冊子10の前端部が、基準板643によって位置決めされる。制御部900は、基準板643の位置に基づいてハンド部640の位置制御を実行することで、クランプ部660Bに挟持されている冊子10を裁断位置へ正確に位置決めできる。
次いで、図37に示すように、冊子10の前端部がクランプ部660Bで挟持された状態で、ハンド部640がハンド基準位置から後方向に移動される。クランプ部660Bで挟持されている冊子10は、支持レール690(詳細には、一対の側板693)に沿って後方向に搬送される。基準板643の後面と裁断刃535の刃先535Aとの前後方向距離が、予め指定された切断サイズ(つまり、裁断後の冊子10の小口方向長さ)と等しくなるまで、ハンド部640は後方向に移動される。
これにより、冊子10は第二裁断位置まで搬送される。冊子10の後側部分は、載置面536A(図32参照)に積載され且つ裁断部材533の下側に配置される。裁断部材533がその可動範囲の上端部から下方に移動される。冊子10を押圧する押え部材534に沿って、裁断刃535の刃先535Aがまな板(図示外)に到達する位置まで下方に移動する。冊子10の後端面側が刃先535Aによって切り離されて、冊子10の前後方向長さが予め指定された切断サイズと等しくなる。
次いで、図38に示すように、載置面516Aの右端部と載置面526A(図32参照)の左端部との左右方向距離が、冊子10の左右方向長さよりも若干小さくなるまで、左裁断部510及び右裁断部520は互いに近接する方向に移動される。冊子10の前端部がクランプ部660Bで挟持された状態で、ハンド部640がハンド基準位置から第一裁断位置まで前方向に移動される。冊子10の左端部及び右端部がそれぞれ載置面516A,526Aに載置された状態で、冊子10は支持レール690に沿って前方向に搬送される。その後、上板641がその可動範囲の上端部まで移動されて、冊子10の前端部の挟持が解除される。
<2−5.裁断ユニット1500の裁断動作>
図39〜図41を参照して、裁断ユニット1500で実行される冊子10の裁断動作を説明する。上述のように冊子10が第一裁断位置まで搬送された後、図39及び図40に示すように、左裁断部510及び右裁断部520は互いに近接する方向に移動される。このとき、裁断部材513,523は、載置面516A(図32参照)に載置されている冊子10の上側を通って、互いに近接する方向に移動する。裁断刃515の刃先515Aと裁断刃525の刃先525Aとの左右方向距離が、予め指定された左右方向の切断サイズ(つまり、裁断後の冊子10の天地方向長さ)と等しくなるまで、左裁断部510及び右裁断部520は互いに近接する方向に移動される。
更に、刃先515A,525Aの左右方向の中心位置(以下、カッタ間中心位置C)と、冊子10の左右方向の中心位置(つまり、冊子10の天地方向中心)とを一致させるため、制御部900は冊子位置調整処理(図41参照)を実行する。図40及び図41に示すように、まず対向板が整合準備位置まで移動される(S101)。対向板は、整合板518,528のうちで基準板とは異なる整合板である。基準板は、整合板518,528のうちで、冊子10を整合実行位置に位置決めする整合板である。
整合実行位置は、冊子10の左右方向長さの略半分の距離分、カッタ間中心位置Cから基準板側に離れた位置である。本実施形態では、整合実行位置は先述の裁断基準位置P1と同一である。整合準備位置は、冊子10の左右方向長さの半分未満の距離分、カッタ間中心位置Cから対向板側に離れた位置である。本実施形態では、冊子10の地側の端面と対向する右側の整合板528が基準板であり、冊子10の天側の端面と対向する左側の整合板518が対向板である。
具体的に、ステップS101では、整合板518の右面が整合準備位置に到達するまで、整合板518が初期位置から右方向に移動される。このとき、右方向に移動する整合板518の右面が、載置面516Aに載置されている冊子10の左端面に接触して、冊子10を右方向に付勢する。整合板518の右面が整合準備位置に到達した場合、冊子10の左右方向の中心位置は、カッタ間中心位置Cよりも右側にある。ステップS101の実行後、対向板が整合準備位置から初期位置まで移動される(S103)。
対向板が整合準備位置から初期位置に向けて移動開始した後、基準板が初期位置から整合実行位置まで移動される(S105)。具体的に、ステップS105では、整合板528の左面が整合実行位置に到達するまで、整合板528が初期位置から左方向に移動される。このとき、左方向に移動する整合板528の左面が、載置面526Aに載置されている冊子10の右端面に接触して、冊子10を左方向に付勢する。整合板528の左面が整合実行位置に到達した場合、冊子10の左右方向の中心位置はカッタ間中心位置Cと略一致する。ステップS105の実行後、基準板が整合実行位置から初期位置まで移動される(S107)。
その後、裁断部材513,523が、それぞれ可動範囲の上端部から下方に移動される。冊子10を押圧する押え部材514に沿って、裁断刃515の刃先515Aがまな板(図示外)に到達する位置まで下方に移動する。同様に、冊子10を押圧する押え部材524に沿って、裁断刃525の刃先525Aがまな板(図示外)に到達する位置まで下方に移動する。これにより、冊子10の左端面側及び右端面側が刃先515A,525Aによって切り離されて、冊子10の左右方向長さが予め指定された切断サイズと等しくなる。
尚、冊子10の地側の端面と対向する右側の整合板528が対向板であり、冊子10の天側の端面と対向する左側の整合板518が基準板であってもよい。この場合も、冊子位置調整処理(図41参照)によって、上記と同様に冊子10の左右方向の中心位置とカッタ間中心位置Cとを一致させることができる。
裁断基準位置P1は、整合実行位置とは左右方向に異なる位置でもよい。裁断基準位置P1が整合実行位置と一致していない場合でも、冊子位置調整処理(図41参照)が実行されることで、冊子10の左右方向の中心位置とカッタ間中心位置Cとを一致させることができる。一方、整合実行位置と裁断基準位置P1とが完全に一致している場合、ハンド部640によって搬送される冊子10の姿勢が変化しなければ、冊子10の左右方向の中心位置とカッタ間中心位置Cとを一致している。従って、冊子位置調整処理(図41参照)が実行されなくても、裁断部材513,523は冊子10を正確な位置で裁断できる。
本実施形態では、裁断ユニット1500によって、カッタ間中心位置Cと冊子10の天地方向中心とが一致した状態で、冊子10の天側及び地側の端部が裁断される。そのため、裁断後の冊子10に用紙8A及び表紙9に印刷された画像の位置ズレを生じにくい。冊子10の地側の端部に対応する整合実行位置を基準として、刃先515A,525Aの裁断位置が位置決めされる。これにより、用紙8A及び表紙9に印刷された画像が、冊子10の地側の端部を基準として大きくずれることを抑制できる。
尚、裁断ユニット1500と組み合わせて、表紙保持ユニット1400を用いることが好適である。この場合、上述した表紙保持ユニット1400の動作によって、表紙9が用紙束8から若干天側にずれた位置に貼り付けられた冊子10が、裁断ユニット1500に供給される。裁断ユニット1500では、冊子位置調整処理(図41参照)のステップ105の実行時に、整合板528の左面は確実に冊子10の地側の端面に接触する。従って、表紙9が取り付けられている位置に影響を受けることなく、カッタ間中心位置Cと冊子10の天地方向中心とをより正確に位置合わせできる。
本実施形態では、冊子10を三方向(つまり、天地方向及び小口方向)で裁断する場合を例示したが、冊子10を二方向(つまり、天地方向)で裁断してもよい。この場合、冊子搬送機構600では以下のように冊子10が搬送されればよい。先述と同様に、束操作部230によって冊子10の後端部がクランプ部660Aに挿入された後、クランプ部660Aで冊子10の後端部が挟持される(図33参照)。次いで、ハンド部640が初期位置から後方向に移動される(図34参照)。このとき、ハンド部640は引出位置を通過して後方向に移動することで、冊子10を第一裁断位置まで搬送する。左裁断部510及び右裁断部520は、上記と同様に冊子10を裁断する。このように、冊子10を天地方向から裁断する場合、冊子10をクランプ部660Aからクランプ部660Bに持ち替える必要がない。
尚、裁断ユニット1500では、裁断ユニット500と同様に、冊子10の天地側で裁断した後に冊子10の小口側で裁断してもよい。裁断ユニット500では、裁断ユニット1500と同様に、冊子10の小口側で裁断した後に冊子10の天地側で裁断してもよい。裁断ユニット500,1500では、冊子10の天側及び地側の少なくとも一つで裁断してもよい。裁断ユニット500,1500では、冊子10の天側及び地側で同時に裁断してもよいし、冊子10の天側及び地側のいずれかで先に裁断してもよい。
<3.本開示の作用効果の例示>
以下、本開示の作用効果を例示する。下記の構成に注記したカッコ書きは、対応する本開示の構成を例示する。
(1)第一の開示の作用効果
従来、用紙束を裁断する裁断装置が知られている。特開2001−252890号公報に記載の裁断装置では、チャック機構が製本物を挟持して、天用裁断ユニットと地用裁断ユニットの間を通って、製本物を天用裁断ユニット及び地用裁断ユニットに搬送する。天用裁断ユニット及び地用裁断ユニットは、製本物の天地両側を同時に裁断する。更にチャック機構は、製本物を小口用裁断ユニットに搬送する。小口用裁断ユニットは製本物の小口側を裁断する。
上記の従来技術では、天用裁断ユニットと地用裁断ユニットとの間の中心位置が、製本物の天地方向の中心位置と一致しない場合、製本物の裁断位置が適正な位置から天地方向にずれている。この場合、裁断後の製本物では、用紙に印刷されている画像が予定位置から上側又は下側にずれる可能性があった。このような課題を鑑みて、第一の開示は以下の構成を有する。
(1−1)
略水平な第一方向(前後方向)に延び、且つ用紙束(冊子10)を略鉛直方向(上下方向)に裁断するための刃であって、前記用紙束は略鉛直方向に積み重ねられた複数の用紙(用紙8A)である第一カッタ(刃先525A)と、
前記第一カッタと平行に延び且つ前記第一カッタに第二方向(左方向)から対向する位置に設けられ、前記用紙束を略鉛直方向に裁断するための刃であって、前記第二方向は前記第一方向と直交する方向である第二カッタ(刃先515A)と、
略鉛直方向且つ前記第一方向に延びる面である第一整合面(整合板528の左面)を有し、前記第一整合面を第一整合位置(整合実行位置)と第一待機位置(初期位置)との間で移動させる第一整合手段(整合部527)であって、前記第一整合位置は用紙サイズの略半分の距離分、基準中心位置(カッタ間中心位置C)から第三方向(右方向)に離れた位置であり、前記第三方向は前記第二方向の反対方向であり、前記用紙サイズは前記用紙の前記第二方向又は前記第三方向の長さであり、前記基準中心位置は前記第一カッタと前記第二カッタとの間の中心位置であり、前記第一待機位置は前記第一整合位置から前記第三方向に離れた位置である前記第一整合手段と
を備えた裁断装置(裁断ユニット1500)。
本構成によれば、第一カッタと第二カッタとの間に用紙束が配置された状態で、第一整合面が第一待機位置から第一整合位置に移動されると、第一整合面が用紙束の端面に接触する。第一整合面に接触した用紙束の端面は、第一整合位置に位置決めされる。これにより、用紙束の第二方向又は第三方向の中心位置が、第一カッタと第二カッタとの間の中心位置と一致する。従って、裁断装置は用紙束を適正な位置で裁断できる。尚、本構成の裁断装置は、製本装置に使用される態様に限定されず、用紙束を裁断するために単独で又は他の装置と組み合わせて使用できる。
(1−2)前記裁断装置は、前記第一整合面と平行に延びる面である第二整合面(整合板518の右面)を有し、前記第二整合面を第二整合位置(整合準備位置)と第二待機位置(初期位置)との間で移動させる第二整合手段(整合部517)であって、前記第二整合位置は前記用紙サイズの半分未満の距離分、前記基準中心位置から前記第二方向に離れた位置であり、前記第二待機位置は前記第二整合位置から前記第二方向に離れた位置である前記第二整合手段を備えてもよい。
本構成によれば、第一カッタと第二カッタとの間に用紙束が配置された状態で、第二整合面が第二待機位置から第二整合位置に移動されると、第二整合面が用紙束の端面に接触する。第二整合面に接触した用紙束の端面は第二整合面によって、第二整合位置に位置決めされる。これにより、用紙束の第二方向又は第三方向の中心位置が、第一カッタと第二カッタとの間の中心位置よりも第二方向側に配置できる。
(1−3)前記第二整合手段は、前記第二整合面を前記第二待機位置から前記第二整合位置まで前記第三方向に移動させ(S101)、更に前記第二整合面を前記第二整合位置から前記第二待機位置まで前記第二方向に移動させ(S103)、前記第一整合手段は、少なくとも前記第二整合面が前記第二整合位置から前記第二待機位置に向けて移動開始した後、前記第一整合面を前記第一待機位置から前記第一整合位置まで前記第二方向に移動させ(S105)、更に前記第一整合面を前記第一整合位置から前記第一待機位置まで前記第三方向に移動させてもよい(S107)。本構成によれば、第一整合面が第一待機位置から第一整合位置に移動される前に、第二整合面が第二待機位置から第二整合位置に移動される。従って、第一整合面は用紙束の端面に対して確実に接触できる。
(1−4)前記第一待機位置と前記第二待機位置との前記第二方向又は前記第三方向の距離は、前記用紙サイズよりも大きくてもよい。本構成によれば、第一整合面と第二整合面との間に、様々な用紙サイズの用紙束を配置できる。
(1−5)前記第二整合面は、前記第一整合面に前記第二方向から対向する位置に設けられてもよい。本構成によれば、第一整合面及び第二整合面は、用紙束の姿勢が変化することを抑止しつつ、用紙束の位置を調整できる。
(1−6)前記裁断装置と、前記第一カッタによって前記用紙束が裁断される前に、前記第一カッタ及び前記用紙束の少なくとも一つを前記第二方向又は前記第三方向に移動させて、切断サイズに合わせて前記第一カッタ及び前記用紙束を相対的に位置決めする第一制御と、前記第二カッタによって前記用紙束が裁断される前に、前記第二カッタ及び前記用紙束の少なくとも一つを前記第二方向又は前記第三方向に移動させて、前記切断サイズに合わせて前記第二カッタ及び前記用紙束を相対的に位置決めする第二制御との少なくとも一つを実行し、前記切断サイズは予め定められた裁断後の前記用紙束の前記第二方向又は前記第三方向の長さである移動制御手段(制御部900)とを備えた製本装置(製本装置1)であってもよい。
本構成によれば、第一カッタ及び用紙束の少なくとも一つを移動させる制御で、切断サイズに合わせて第一カッタ及び用紙束を相対的に位置決めできる。第二カッタ及び用紙束の少なくとも一つを移動させる制御で、切断サイズに合わせて第二カッタ及び用紙束を相対的に位置決めできる。上記実施形態(裁断ユニット500,1500)では、冊子10に対して左裁断部510及び右裁断部520を移動させる場合を例示した。これに代えて、ベルトコンベア542又は冊子搬送機構600と同様の手法で、左裁断部510及び右裁断部520に対して冊子10を移動させてもよい。また、冊子10と左裁断部510及び右裁断部520との両方を、互いに移動させてもよい。
(1−7)前記製本装置は、前記第一カッタを前記第二方向又は前記第三方向に移動させる第一駆動手段(右裁断部520及び駆動部540)を備え、前記移動制御手段は、前記第一制御として、前記第一駆動手段に前記第一カッタを移動させ、前記用紙束に対して前記第一カッタを位置決めさせてもよい。本構成によれば、用紙束の位置を変化させることなく、第一カッタを位置決めできる。
(1−8)前記製本装置は、前記第二カッタを前記第二方向又は前記第三方向に移動させる第二駆動手段(左裁断部510及び駆動部540)を備え、前記移動制御手段は、前記第二制御として、前記第二駆動手段に前記第二カッタを移動させ、前記用紙束に対して前記第二カッタを位置決めさせてもよい。本構成によれば、用紙束の位置を変化させることなく、第二カッタを位置決めできる。
(1−9)前記製本装置は、前記第一カッタ及び前記第二カッタを互いに近接する方向に同時に移動させ、且つ前記第一カッタ及び前記第二カッタを互いに離隔する方向に同時に移動させるカッタ駆動手段(左裁断部510、右裁断部520及び駆動部540)を備え、前記移動制御手段は、前記第一制御及び前記第二制御として、前記カッタ駆動手段に前記第一カッタ及び前記第二カッタを同時に移動させて、前記用紙束に対して前記第一カッタ及び前記第二カッタを同時に位置決めさせてもよい。本構成によれば、用紙束の位置を変化させることなく、第一カッタ及び第二カッタを同時に位置決めできる。
(1−10)前記用紙束は、前記用紙束の背側が綴じられた冊子であり、前記第一整合面は、前記冊子の地側の端面(右端面)と対向する位置に設けられてもよい。本構成によれば、冊子の地側の端面を基準として、第一カッタ及び第二カッタによる裁断位置を位置決めできるため、製本後の冊子の品質を向上できる。
(2)第二の開示の作用効果
従来、表紙が貼り付けられた用紙束の裁断位置の精度を向上させるための技術が知られている。例えば特開2005−254623に開示の装置では、表紙の搬送経路に設けたローラ対によって、センサが表紙を検出する位置まで、表紙が用紙幅方向に移動される。これにより表紙は、用紙束に対して用紙幅方向に一定量ずれた位置まで移動する。表紙が用紙束の端面に貼り付けられると、用紙束の一端が表紙の一端からはみ出る。この用紙束の一端が、表紙が貼り付けられた用紙束の裁断する基準位置となる。
上記の従来技術では、表紙を用紙束に対して用紙幅方向にずらすためにローラ対及びセンサを設けているため、装置構造が複雑となるおそれがあった。このような課題を鑑みて、第二の開示は以下の構成を有する。
(2−1)
供給された用紙(用紙8A)を載置可能な略水平面であり、載置された複数の前記用紙が略鉛直方向(上下方向)に重ねられる面である載置面(載置面110A)を有する用紙集積手段(テーブル110)と、
所定の基準位置(裁断基準位置P1)に沿って略鉛直方向に延び且つ用紙束(用紙束8)の第一端面(右端面)と対向する位置に設けられ、前記第一端面に接触することで前記第一端面を前記基準位置に位置決めし且つ前記第一端面を略鉛直方向に沿って揃える第一対向手段(右揃え板140)であって、前記用紙束は前記載置面に載置された前記複数の用紙であり、前記第一端面は前記用紙束における略水平な第一方向(右方向)の端面である前記第一対向手段と、
前記用紙束を被覆可能な表紙(表紙9)を、前記表紙が前記用紙束の第二端面(前端面)と対向する位置に搬送する表紙搬送手段(表紙保持ユニット1400)であって、前記第二端面は前記用紙束における第二方向(前方向)の端面であり、前記第二方向は前記第一方向と直交する略水平な方向である前記表紙搬送手段と、
前記表紙搬送手段によって搬送される前記表紙の第一端部(右端部)と対向する位置、且つ前記基準位置から第三方向(左方向)にずれた位置に設けられ、前記第一端部と接触することで前記表紙の前記第一方向への移動を規制する第二対向手段(右側の規制ピン463,464)であって、前記第一端部は前記表紙における前記第一方向の端部であり、前記第三方向は前記第一方向の反対方向である前記第二対向手段と、
前記表紙搬送手段によって搬送された前記表紙を、前記第二端面に取り付ける表紙取付手段(紙揃えユニット100及び糊付けユニット300)と
を備えた製本装置(製本装置1)。
本構成によれば、載置面にある用紙束の第一端面は、第一対向手段によって基準位置に位置決めされ且つ略鉛直方向に沿って揃えられる。表紙搬送手段によって搬送される表紙は、基準位置から第三方向にずれた位置に設けられた第二対向手段によって、第一方向への移動が規制される。これにより、表紙の第一端部が用紙束の第一端面から第三方向にずれた状態で、表紙が用紙束に貼り付けられる。従って、製本装置は簡易な構造で、表紙を用紙束に対して第三方向(つまり、用紙幅方向)にずらすことができる。
(2−2)前記製本装置は、前記表紙搬送手段によって搬送される前記表紙の第二端部(左端部)と対向する位置に設けられ、前記第二端部と接触することで前記表紙の前記第三方向への移動を規制する第三対向手段であって、前記第二端部は前記表紙において前記第三方向の端部である前記第三対向手段(左側の規制ピン463,464)を備えてもよい。本構成によれば、表紙搬送手段によって搬送される表紙が過剰に第三方向にずれることを抑制できる。
(2−3)前記製本装置は、前記表紙取付手段によって前記表紙が取り付けられた前記用紙束である冊子(冊子10)を、前記第三方向と直交する略水平な方向(前後方向)に亘って、前記基準位置から前記第三方向に所定距離離れた位置で略鉛直方向に裁断する裁断手段(左裁断部510及び右裁断部520)を備えてもよい。本構成によれば、表紙が取り付けられている位置に影響を受けることなく、冊子を正確に裁断できる。
(2−4)前記製本装置は、前記裁断手段及び前記冊子の少なくとも一つを、前記第一方向又は前記第三方向に移動させる移動制御手段(駆動部540)を備えてもよい。本構成によれば、裁断手段及び冊子の少なくとも一つを移動させる制御で、切断サイズに合わせて裁断手段及び冊子を相対的に位置決めできる。上記実施形態(裁断ユニット500,1500)では、冊子10に対して左裁断部510及び右裁断部520を移動させる場合を例示した。これに代えて、ベルトコンベア542又は冊子搬送機構600と同様の手法で、左裁断部510及び右裁断部520に対して冊子10を移動させてもよい。また、冊子10と左裁断部510及び右裁断部520との両方を、互いに移動させてもよい。
(2−5)前記製本装置は、前記基準位置から前記第三方向に第一距離離れた位置で前記冊子を裁断する前記裁断手段である第一裁断手段(右裁断部520)と、前記基準位置から前記第三方向に第二距離離れた位置で前記冊子を裁断する前記裁断手段であって、前記第二距離は前記第一距離よりも大きい第二裁断手段(左裁断部510)とを備えてもよい。本構成によれば、二つの裁断手段によって、冊子を基準位置からの距離が異なる二か所で裁断できる。
(2−6)前記製本装置は、前記表紙搬送手段によって搬送される前記表紙を前記第一方向に付勢することで、前記第一端部を前記第二対向手段に近接させる付勢部材(付勢ユニット461)を備えてもよい。本構成によれば、表紙の第一端部を第二対向手段で確実に位置決めできる。
(3)第三の開示の作用効果
従来、用紙束を回転させることなく、用紙束の三辺を裁断するための技術が知られている。例えば特開2001−252890に開示の装置では、チャック機構が製本物を挟持して、天用裁断ユニットと地用裁断ユニットの間を通って、製本物を天用裁断ユニット及び地用裁断ユニットに搬送する。天用裁断ユニット及び地用裁断ユニットは、製本物の天地両側を同時に裁断する。更にチャック機構は、製本物を小口用裁断ユニットに搬送する。小口用裁断ユニットは製本物の小口側を裁断する。
上記の従来技術では、チャック機構は常に製本物の背側に配置されている。従って、製本物の背側に表紙を貼り付ける場合、製本物をチャック機構に供給する前に、製本物の背側に表紙を貼り付ける必要があった。この場合、表紙が貼り付けられた製本物をチャック機構まで搬送する過程で製本物の姿勢が乱れてしまい、製本物を正確な位置で裁断できないおそれがあった。このような課題を鑑みて、第三の開示は以下の構成を有する。
(3−1)
供給された用紙(用紙8A)を載置可能な略水平面であり、載置された複数の前記用紙が略鉛直方向(上下方向)に重ねられる面である載置面(載置面110A)を有する用紙集積手段(テーブル110)と、
用紙束(用紙束8)の対象端面(前端面)に表紙(表紙9)を取付け可能な表紙取付手段(紙揃えユニット100、糊付けユニット300、及び表紙保持ユニット400)であって、前記用紙束は前記載置面に積み重ねられている複数の前記用紙であり、前記対象端面は前記用紙束における略水平な第一方向(前方向)の端面である前記表紙取付手段と、
冊子(冊子10)を第二方向側(後方向側)から挟持可能な第一挟持手段(クランプ部660A)であって、前記冊子は前記表紙が取り付けられた前記用紙束であり、前記第二方向は前記第一方向の反対方向である前記第一挟持手段と、
前記表紙取付手段によって前記用紙束に前記表紙が取り付けられた場合、前記第一挟持手段に前記冊子を挟持させ、且つ前記第一挟持手段を引出位置に搬送する第一駆動手段(冊子搬送機構600及び制御部900)であって、前記引出位置は前記第一挟持手段によって挟持されている前記冊子が前記載置面から引き出される位置である前記第一駆動手段と、
前記冊子を前記第一方向側から挟持可能な第二挟持手段(クランプ部660B)と、
前記引出位置に搬送された前記冊子を前記第二挟持手段に挟持させ、且つ前記第二挟持手段を第一裁断位置及び第二裁断位置に搬送する第二駆動手段(冊子搬送機構600及び制御部900)であって、前記第一裁断位置は前記引出位置よりも前記第二方向にある位置であり、前記第二裁断位置は前記第一裁断位置よりも前記第二方向にある位置である前記第二駆動手段と、
前記第一裁断位置に搬送された前記第二挟持手段に挟持されている前記冊子を略鉛直方向に裁断して、前記冊子における第三方向(右方向)の部分と、前記冊子における第四方向の部分(左方向)との少なくとも一つを切り離す第一裁断手段(左裁断部510及び右裁断部520)であって、前記第三方向は前記第一方向又は前記第二方向と直交する略水平な方向であり、前記第四方向は前記第三方向の反対方向である前記第一裁断手段と、
前記第二裁断位置に搬送された前記第二挟持手段に挟持されている前記冊子を略鉛直方向に裁断して、前記冊子における前記第二方向の部分を切り離す第二裁断手段(後裁断部530)と
を備えた製本装置(製本装置1)。
本構成によれば、載置面にある用紙束に表紙が取り付けられて、冊子が作成される。作成された冊子は、第一駆動手段によって第二方向側から挟持され、載置面から引き出される。引き出された冊子は、第二駆動手段によって第一方向側から挟持され、第一裁断位置及び第二裁断位置に搬送される。第一裁断位置に搬送された冊子は、冊子における第三方向の部分と、冊子における第四方向の部分との少なくとも一つが切り離される。第二裁断位置に搬送された冊子は、冊子における第二方向の部分が切り離される。これにより、表紙が用紙束に取り付けられたのち、冊子の姿勢が変化することを抑制しつつ、冊子が裁断位置まで搬送される。従って、冊子を適正な位置で裁断できる。
(3−2)前記製本装置は、前記第二挟持手段に設けられた略鉛直方向に延びる部材であって、前記第二挟持手段によって挟持される前記冊子の前記第一方向の端部(前端部)に接触する基準板(基準板643)を備え、前記第二駆動手段は、前記基準板の位置に基づいて、前記第二挟持手段を前記第一裁断位置及び前記第二裁断位置に位置決めしてもよい。本構成によれば、第二挟持手段に挟持されている冊子の第一方向の端部が、基準板によって位置決めされる。従って、基準板の位置に基づいて第二挟持手段の位置制御を実行することで、第二挟持手段に挟持されている冊子を裁断位置へ正確に位置決めできる。
(3−3)前記製本装置は、前記第一挟持手段と、前記第一挟持手段の前記第一方向側に配置した前記第二挟持手段とを一体に有して、前記第一方向及び前記第二方向に移動可能なハンド部(ハンド部640)を備え、前記第一駆動手段及び前記第二駆動手段は、前記ハンド部を移動させることで、前記第一挟持手段及び前記第二挟持手段を搬送してもよい。本構成によれば、第一挟持手段及び第二挟持手段に別々に設ける必要がないため、装置構造が複雑になることを抑制できる。
(3−4)
供給された用紙(用紙8A)を載置可能な略水平面であり、載置された複数の前記用紙が略鉛直方向(上下方向)に重ねられる面である載置面(載置面110A)を有する用紙集積手段(テーブル110)と、
用紙束(用紙束8)の対象端面(前端面)に表紙(表紙9)を取付け可能な表紙取付手段(紙揃えユニット100、糊付けユニット300、及び表紙保持ユニット400)であって、前記用紙束は前記載置面に積み重ねられている複数の前記用紙であり、前記対象端面は前記用紙束における略水平な第一方向(前方向)の端面である前記表紙取付手段と、
冊子(冊子10)を第二方向側(後方向側)から挟持可能な挟持手段(クランプ部660A)であって、前記冊子は前記表紙が取り付けられた前記用紙束であり、前記第二方向は前記第一方向の反対方向である前記挟持手段と、
前記表紙取付手段によって前記用紙束に前記表紙が取り付けられた場合、前記挟持手段に前記冊子を挟持させ、且つ前記挟持手段を裁断位置に搬送する駆動手段(冊子搬送機構600及び制御部900)であって、前記裁断位置は前記載置面よりも前記第二方向にある位置である前記駆動手段と、
前記裁断位置に搬送された前記挟持手段に挟持されている前記冊子を略鉛直方向に裁断して、前記冊子における第三方向(右方向)の部分と、前記冊子における第四方向の部分(左方向)との少なくとも一つを切り離す裁断手段(左裁断部510及び右裁断部520)であって、前記第三方向は前記第一方向又は前記第二方向と直交する略水平な方向であり、前記第四方向は前記第三方向の反対方向である前記裁断手段と
を備えた製本装置(製本装置1)。
本構成によれば、載置面にある用紙束に表紙が取り付けられて、冊子が作成される。作成された冊子は、駆動手段によって第二方向側から挟持され、載置面から引き出されて裁断位置に搬送される。裁断位置に搬送された冊子は、冊子における第三方向の部分と、冊子における第四方向の部分との少なくとも一つが切り離される。これにより、表紙が用紙束に取り付けられたのち、冊子の姿勢が変化することを抑制しつつ、冊子が裁断位置まで搬送される。従って、冊子を適正な位置で裁断できる。
1 製本装置
8A 用紙
10 冊子
510 左裁断部
515A 刃先
517 整合部
518 整合板
520 右裁断部
525A 刃先
527 整合部
528 整合板
540 駆動部
900 制御部
1500 裁断ユニット

Claims (10)

  1. 略水平な第一方向に延び、且つ用紙束を略鉛直方向に裁断するための刃であって、前記用紙束は略鉛直方向に積み重ねられた複数の用紙である第一カッタと、
    前記第一カッタと平行に延び且つ前記第一カッタに第二方向から対向する位置に設けられ、前記用紙束を略鉛直方向に裁断するための刃であって、前記第二方向は前記第一方向と直交する方向である第二カッタと、
    略鉛直方向且つ前記第一方向に延びる面である第一整合面を有し、前記第一整合面を第一整合位置と第一待機位置との間で移動させる第一整合手段であって、前記第一整合位置は用紙サイズの略半分の距離分、基準中心位置から第三方向に離れた位置であり、前記第三方向は前記第二方向の反対方向であり、前記用紙サイズは前記用紙の前記第二方向又は前記第三方向の長さであり、前記基準中心位置は前記第一カッタと前記第二カッタとの間の中心位置であり、前記第一待機位置は前記第一整合位置から前記第三方向に離れた位置である前記第一整合手段と
    を備えたことを特徴とする裁断装置。
  2. 前記第一整合面と平行に延びる面である第二整合面を有し、前記第二整合面を第二整合位置と第二待機位置との間で移動させる第二整合手段であって、前記第二整合位置は前記用紙サイズの半分未満の距離分、前記基準中心位置から前記第二方向に離れた位置であり、前記第二待機位置は前記第二整合位置から前記第二方向に離れた位置である前記第二整合手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の裁断装置。
  3. 前記第二整合手段は、前記第二整合面を前記第二待機位置から前記第二整合位置まで前記第三方向に移動させ、更に前記第二整合面を前記第二整合位置から前記第二待機位置まで前記第二方向に移動させ、
    前記第一整合手段は、少なくとも前記第二整合面が前記第二整合位置から前記第二待機位置に向けて移動開始した後、前記第一整合面を前記第一待機位置から前記第一整合位置まで前記第二方向に移動させ、更に前記第一整合面を前記第一整合位置から前記第一待機位置まで前記第三方向に移動させることを特徴とする請求項2に記載の裁断装置。
  4. 前記第一待機位置と前記第二待機位置との前記第二方向又は前記第三方向の距離は、前記用紙サイズよりも大きいことを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の裁断装置。
  5. 前記第二整合面は、前記第一整合面に前記第二方向から対向する位置に設けられたことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の裁断装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の裁断装置と、
    前記第一カッタによって前記用紙束が裁断される前に、前記第一カッタ及び前記用紙束の少なくとも一つを前記第二方向又は前記第三方向に移動させて、切断サイズに合わせて前記第一カッタ及び前記用紙束を相対的に位置決めする第一制御と、前記第二カッタによって前記用紙束が裁断される前に、前記第二カッタ及び前記用紙束の少なくとも一つを前記第二方向又は前記第三方向に移動させて、前記切断サイズに合わせて前記第二カッタ及び前記用紙束を相対的に位置決めする第二制御との少なくとも一つを実行し、前記切断サイズは予め定められた裁断後の前記用紙束の前記第二方向又は前記第三方向の長さである移動制御手段と
    を備えたことを特徴とする製本装置。
  7. 前記第一カッタを前記第二方向又は前記第三方向に移動させる第一駆動手段を備え、
    前記移動制御手段は、前記第一制御として、前記第一駆動手段に前記第一カッタを移動させ、前記用紙束に対して前記第一カッタを位置決めさせることを特徴とする請求項6に記載の製本装置。
  8. 前記第二カッタを前記第二方向又は前記第三方向に移動させる第二駆動手段を備え、
    前記移動制御手段は、前記第二制御として、前記第二駆動手段に前記第二カッタを移動させ、前記用紙束に対して前記第二カッタを位置決めさせることを特徴とする請求項6又は7に記載の製本装置。
  9. 前記第一カッタ及び前記第二カッタを互いに近接する方向に同時に移動させ、且つ前記第一カッタ及び前記第二カッタを互いに離隔する方向に同時に移動させるカッタ駆動手段を備え、
    前記移動制御手段は、前記第一制御及び前記第二制御として、前記カッタ駆動手段に前記第一カッタ及び前記第二カッタを同時に移動させて、前記用紙束に対して前記第一カッタ及び前記第二カッタを同時に位置決めさせることを特徴とする請求項6に記載の製本装置。
  10. 前記用紙束は、前記用紙束の背側の端面が綴じられた冊子であり、
    前記第一整合面は、前記冊子の地側の端面と対向する位置に設けられたことを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の製本装置。
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