JP2015195097A - 鉛蓄電池の状態判定装置、車両 - Google Patents

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琢磨 飯田
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裕行 神保
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Abstract

【課題】鉛蓄電池の種別に関係なく、鉛蓄電池の残存容量を好適に算出する。【解決手段】鉛蓄電池2の状態判定装置は、鉛蓄電池の劣化を判定する第5演算部112を備え、第5演算部112が鉛蓄電池2の劣化を判定した場合、第4演算部111は、第2取得部109により取得された鉛蓄電池2の直流内部抵抗と、記憶部101に保存されているこれらの対応関係とから、鉛蓄電池2の残存容量を算出する。設定部114は、この算出された鉛蓄電池2の残存容量と第2演算部108により近似された近似式に基づいて算出された開回路電圧Vmin(DCIR)を最小電圧値Vminの補正に用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、鉛蓄電池の状態を判定する鉛蓄電池の状態判定装置、車両に関する。
エンジンを主たる動力源とする車両は、エンジンを始動するためのスタータモータの電源としてバッテリを備える。このバッテリとしては、一般に鉛蓄電池が使用される。また、近年、鉛蓄電池は、その充放電特性の改良によって、高価なリチウムイオン二次電池では採算が合わない電動カート又はフォークリフトなどの特殊電動車両の電源として普及しつつある。
自家用車のトラブル回数(具体的には日本自動車連盟の出動回数)で最も多いものはバッテリ上がり及びバッテリの劣化である。また、近年、エンジンを主たる動力源とする車両の排ガスを削減するために、アイドルストップスタートが行われている。しかし、アイドルストップによるエンジンの停止中に、バッテリの残存容量が低下して、エンジンを始動するのに必要な出力が得られなくなると、エンジンを再始動できなくなる。このようなバッテリのトラブルを事前に検知し対処できるように、バッテリの残存容量を精度良く検出することが望まれている(例えば特許文献1参照)。
一般に、鉛蓄電池では、開回路電圧(以下、「OCV」と称される)と残存容量との間に一次式の関係があることが知られている。そこで、上記特許文献1に記載の技術では、上記一次式の関係を利用して、測定されたOCVの値から残存容量を算出している。
国際公開第2008/152875号
上記特許文献1に記載の技術では、車両に搭載されている鉛蓄電池の公称容量が既知の場合には、残存容量を算出することが可能になっている。しかしながら、劣化した鉛蓄電池の交換などによって、搭載されている鉛蓄電池の公称容量を車両が認識できない場合には、上記特許文献1に記載の技術では、鉛蓄電池の残存容量を好適に算出するのは困難となる。特に、劣化によって鉛蓄電池の残存容量に対する開回路電圧特性が変わる可能性があるため、鉛蓄電池の残存容量の算出はより困難となる。
本発明は、上述した課題を解決するもので、鉛蓄電池の劣化に関係なく、鉛蓄電池の残存容量を好適に算出することができる鉛蓄電池の状態判定装置、車両を提供することを目的とする。
本発明に係る鉛蓄電池の状態判定装置は、鉛蓄電池の端子電圧を検出する電圧検出部と、前記鉛蓄電池に流れる充電電流及び放電電流を検出する電流検出部と、前記電圧検出部により検出された前記端子電圧から、前記鉛蓄電池の開回路電圧を取得するように構成された第1取得部と、前記電流検出部により検出された充電電流及び放電電流を用いて、前記鉛蓄電池の充放電容量を算出するように構成された第1演算部と、前記鉛蓄電池の開回路電圧の予め設定された最大電圧値及び最小電圧値を保存する第1記憶部と、前記第1取得部により取得された複数の前記鉛蓄電池の開回路電圧と、前記第1取得部による前記複
数の前記鉛蓄電池の開回路電圧のそれぞれの取得時における前記鉛蓄電池の充放電容量と、前記最大電圧値及び前記最小電圧値とを用いて、前記鉛蓄電池の残存容量を算出するように構成された第2演算部と、前記鉛蓄電池における直流内部抵抗と残存容量との関係が保存された第2記憶部と、前記電流検出部により検出された放電電流が所定値以上のときに、当該放電中に前記電圧検出部により検出された前記端子電圧及び前記電流検出部により検出された放電電流に基づき、前記鉛蓄電池の直流内部抵抗を取得するように構成された第2取得部と、前記鉛蓄電池の充電状態を算出するように構成された第3演算部と、前記第2取得部により取得された前記鉛蓄電池の直流内部抵抗と前記第2記憶部に保存されている前記関係とから、前記鉛蓄電池の残存容量を算出するように構成された第4演算部と、前記第2演算部が算出した残存容量と、前記第4演算部が算出した残存容量とに基づいて、前記鉛蓄電池の種別を判定する電池判定部と、前記電池判定部の判定結果に基づいて前記第1記憶部に記憶された前記最小電圧値を設定する設定部と、を備える。
この構成によれば、第2記憶部には、鉛蓄電池における直流内部抵抗と残存容量との関係が保存されている。電流検出部により検出された放電電流が所定値以上のときに、当該放電中に電圧検出部により検出された端子電圧及び電流検出部により検出された放電電流に基づき、鉛蓄電池の直流内部抵抗が第2取得部により取得される。第2取得部により取得された鉛蓄電池の直流内部抵抗と第2記憶部に保存されている直流内部抵抗と残存容量との関係とから、鉛蓄電池の残存容量が第4演算部により算出される。第2演算部が算出した残存容量と、第4演算部が算出した残存容量とに基づいて、鉛蓄電池の種別が電池判定部により判定される。電池判定部の判定結果に基づいて第1記憶部に記憶された最小電圧値が設定部により設定される。
したがって、電池交換されても鉛蓄電池の種別を判定することができ、この判定結果に応じて好適な最小電圧値を設定することができる。これによって、鉛蓄電池の残存容量を好適に算出することができる。
また、上記の鉛蓄電池の状態判定装置において、前記電池判定部は、前記第2演算部が算出した残存容量と、前記第4演算部が算出した残存容量とに応じて、少なくとも通常品、高出力品、高容量品を含む前記鉛蓄電池の種別のうち1つの種別を判定するようにしてもよい。また、上記の鉛蓄電池の状態判定装置において、前記電池判定部は、前記第2演算部が算出した残存容量と、前記第4演算部が算出した残存容量との差分が、上限である第1の閾値と下限である第2の閾値の範囲内である場合に前記鉛蓄電池を通常品と判定し、前記第1の閾値より大きい場合に前記鉛蓄電池を高出力品と判定し、前記第2の閾値より小さい場合に前記鉛蓄電池を高容量品と判定してもよい。
この構成によれば、第2演算部が算出した残存容量と、第4演算部が算出した残存容量とに応じて、少なくとも通常品、高出力品、高容量品を含む鉛蓄電池の種別のうち1つの種別が電池判定部により判定される。また、鉛蓄電池は、電池判定部により、第2演算部が算出した残存容量と、第4演算部が算出した残存容量との差分が、上限である第1の閾値と下限である第2の閾値の範囲内である場合に通常品と判定され、第1の閾値より大きい場合に高出力品と判定され、第2の閾値より小さい場合に高容量品と判定される。
したがって、交換された鉛蓄電池の種別が3種のうちいずれであるかを判定することができ、各種別に応じた好適な最小電圧値を設定することができる。これによって、鉛蓄電池の残存容量を好適に算出することができる。
また、上記の鉛蓄電池の状態判定装置において、前記電池判定部が前記鉛蓄電池をそれぞれ通常品、高出力品、高容量品と判定した場合、前記設定部は、前記第1記憶部に記憶された前記最小電圧値をそれぞれ所定の第1〜第3の最小電圧値に設定し、前記第1の最
小電圧値は、前記第2の最小電圧値より大きく、前記第3の最小電圧値より小さい値に予め設定されている。
この構成によれば、交換された鉛蓄電池は、通常品と判定された場合は第1の最小電圧値に設定され、高出力品と判定された場合は第2の最小電圧値に設定され、高容量品と判定された場合は第3の最小電圧値に設定される。
したがって、交換された鉛蓄電池の種別が3種のうちのいずれであるかに応じて各種別に応じた好適な最小電圧値を設定することができる。これによって、鉛蓄電池の残存容量を好適に算出することができる。
また、上記の鉛蓄電池の状態判定装置において、鉛蓄電池の劣化を判定する第5演算部をさらに備え、前記第5演算部が前記鉛蓄電池の劣化を判定した場合、前記第4演算部は、前記第2取得部により取得された前記鉛蓄電池の直流内部抵抗と前記第2記憶部に保存されている前記関係とから、前記鉛蓄電池の残存容量を算出し、前記設定部は、この算出された前記鉛蓄電池の残存容量を前記最小電圧値の補正に用いるようにしてもよい。また、前記第2演算部は、前記第1取得部により取得された複数の前記鉛蓄電池の開回路電圧と、前記第1取得部による前記複数の前記鉛蓄電池の開回路電圧のそれぞれの取得時における前記鉛蓄電池の充放電容量と、前記最大電圧値及び前記最小電圧値とを用いて、前記鉛蓄電池の開回路電圧と前記鉛蓄電池の残存容量との対応関係を表す近似式を算出し、この近似式を用いて、前記第4演算部が算出した前記鉛蓄電池の残存容量に対応する前記鉛蓄電池の開回路電圧を算出し、前記設定部は、前記第2演算部が算出した前記鉛蓄電池の開回路電圧を前記最小電圧値の補正に用いるようにしてもよい。
この構成によれば、鉛蓄電池の劣化によって鉛蓄電池の開回路電圧特性が変化しても、この影響による最小電圧値の推定ずれを補正することができる。これによって、鉛蓄電池の残存容量をさらに好適に算出することができる。
また、上記の鉛蓄電池の状態判定装置において、前記設定部は、前記第2演算部が算出した前記鉛蓄電池の開回路電圧を前記最小電圧値に設定するようにしてもよい。
この構成によれば、鉛蓄電池の劣化によって鉛蓄電池の開回路電圧特性が変化した場合は、この直流内部抵抗に基づく残存容量の推定を用いることで、鉛蓄電池の劣化時に残存容量の推定の精度を高めることができる。
また、上記の鉛蓄電池の状態判定装置において、前記設定部は、設定された前記最小電圧値と前記第2演算部が算出した前記鉛蓄電池の開回路電圧との差分の大きさに基づいて前記最小電圧値の補正を行ってもよい。また、前記設定部は、設定された前記最小電圧値と前記第2演算部が算出した前記鉛蓄電池の開回路電圧との差分が所定の閾値より大きい場合、前記最小電圧値を、前記最小電圧値と前記第2演算部が算出した前記鉛蓄電池の開回路電圧との中間の値に補正するようにしてもよい。
この構成によれば、最小電圧値の補正値が大きい場合に、最小電圧値の補正に伴う残存容量の推定結果の急激な変動と、この変動に伴う一時的な残存容量の推定精度のぶれを抑制することができる。
本発明に係る車両は、上記の鉛蓄電池の状態判定装置と、前記鉛蓄電池と、動力源としてのエンジンと、を備え、前記鉛蓄電池は、前記エンジンを始動するための電源として使用される。この構成によれば、鉛蓄電池は、動力源としてのエンジンを始動するための電源として使用される。ここで、車両に搭載されている鉛蓄電池が、劣化等により交換され
ると、車両は、交換後の新たな鉛蓄電池の公称容量を正確に認識するのは困難となっている。これに対して、この構成によれば、上記の鉛蓄電池の状態判定装置を備えるため、鉛蓄電池の種別に関係なく、鉛蓄電池の残存容量を好適に算出することができる。
本発明によれば、電池判定部が鉛蓄電池の種別を判定してこの判定結果に基づいて最小電圧値が設定されるため、鉛蓄電池の種別に関係なく、鉛蓄電池の残存容量を好適に算出することができる。また、鉛蓄電池の劣化によって鉛蓄電池の開回路電圧特性が変化しても、この影響による最小電圧値の推定ずれを補正することができる。
本発明の一実施形態の車両の主要な構成を概略的に示すブロック図である。 鉛蓄電池の直流内部抵抗と残存容量との関係を概略的に表す図である。 鉛蓄電池の種々の劣化率における充電状態と直流内部抵抗との関係を概略的に表す図である。 鉛蓄電池のOCVと容量との関係を概略的に表す図である。 鉛蓄電池のOCVと容量との関係を概略的に表す図である。 放電電流が所定値以上のときに実行される動作を概略的に示すフローチャートである。 所定時間毎に実行される動作を概略的に示すフローチャートである。 第1取得部によるOCV取得動作及び第2演算部による真正の残存容量の算出動作を概略的に示すフローチャートである。 鉛蓄電池の種別判定と種別に応じた最小電圧値の設定の動作を概略的に示すフローチャートである。 鉛蓄電池の劣化時の放電容量と内部抵抗の関係を表す図である。 鉛蓄電池の劣化時の最小電圧値の補正の動作を概略的に示すフローチャート図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態が説明される。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、各図では、同様の要素には同様の符号が付され、適宜、説明が省略される。
図1は本発明の一実施形態の車両1の主要な構成を概略的に示すブロック図である。図2は、鉛蓄電池の直流内部抵抗(以下、「DCIR」と称される)と残存容量との関係を概略的に表す図である。図3は、鉛蓄電池の種々の劣化率における充電状態(以下、「SOC」と称される)とDCIRとの関係を概略的に表す図である。
車両1は、エンジンを主たる動力源とする。車両1は、鉛蓄電池2、エンジン3、スタータモータ4、負荷回路5,6、オルタネータ7、イグニションスイッチ8、電子制御ユニット(ECU)9、本発明の一実施形態のバッテリ制御部10を備える。鉛蓄電池2は、車両1のバッテリとして機能する。鉛蓄電池2の公称電圧は、この実施形態では12[V]である。鉛蓄電池2から出力される電力は、車両1のエンジン3を始動するスタータモータ4の駆動、負荷回路5,6の電源に使用される。オルタネータ7は、イグニションスイッチ8を介して鉛蓄電池2に接続され、エンジン3によって駆動される発電機である。オルタネータ7の発電量が車両の負荷回路5,6の電気負荷を超えるときは、オルタネータ7により発電された電力によって鉛蓄電池2が充電される。
イグニションスイッチ8のキー操作位置がOFF位置では、鉛蓄電池2と負荷回路5,6、オルタネータ7との間は遮断され、かつ、エンジン3は停止している。イグニション
スイッチ8のキー操作位置がACC位置では、鉛蓄電池2からオーディオ等の負荷回路5に電力が供給され、かつ、エンジン3は停止している。イグニションスイッチ8のキー操作位置がON位置では、鉛蓄電池2から負荷回路5及びエアコン等の負荷回路6に電力が供給され、かつ、エンジン3は動作している。イグニションスイッチ8のキー操作位置がSTART位置では、鉛蓄電池2から電力が供給されたスタータモータ4によりエンジン3が始動される。
ECU9は、例えば、所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、所定の制御プログラムが保存されたROM(Read Only Memory)、データを一時的に保存するRAM(Random Access Memory)、これらの周辺回路等を備える。ECU9は、車両1の全体の動作を制御する。
バッテリ制御部10は、例えば、所定の演算処理を実行するCPU、所定の制御プログラムが保存されたROM、データを一時的に保存するRAM、これらの周辺回路等を備える。バッテリ制御部10は、ECU9と互いに通信可能に構成されている。バッテリ制御部10は、例えばフラッシュメモリなどで構成された記憶部101、電圧検出部102、電流検出部103を備える。バッテリ制御部10は、ROMに保存された制御プログラムを実行することにより、計時部104、第1演算部105、第1取得部106、満充電判定部107、第2演算部108、第2取得部109、第3演算部110、第4演算部111、第5演算部112、電池判定部113、設定部114として機能する。
記憶部101は、図2に示される、鉛蓄電池2のDCIRと残存容量Cpとの関係を保存している。図2に示される関係は、例えば実験的に、予め求められている。図2に示されるように、鉛蓄電池2は、残存容量Cpが小さくなるほど、DCIRの値が高くなる特性を有する。ここで、電池の残存容量は、電池が満充電されたときの容量を表す。電池が劣化すると、電池の残存容量は減少する。後述されるように、電池の残存容量は、SOCを算出する際に使用される。
また、記憶部101は、図3に示される、鉛蓄電池2の種々の劣化率におけるSOCとDCIRとの関係を保存している。図3に示される関係は、例えば実験的に、予め求められている。図3において、曲線D1は、例えば劣化率5%を表し、曲線D2は、例えば劣化率25%を表し、曲線D3は、例えば劣化率50%を表し、曲線D4は、例えば劣化率75%を表す。図3に示されるように、鉛蓄電池2は、劣化率が高くなるほど、DCIRの値が高くなる特性を有する。図3の抵抗値Lrは、鉛蓄電池2が寿命となる限界の抵抗値である。限界の抵抗値Lrは、例えば、新品の鉛蓄電池2のDCIRの2倍の値に設定される。図3に示される劣化率の曲線D1〜D4は、例えばルックアップテーブルとして記憶部101に保存されてもよい。代替的に、図3に示される劣化率の曲線D1〜D4は、例えば関数として記憶部101に保存されてもよい。
電圧検出部102は、鉛蓄電池2の端子電圧を検出する。電流検出部103は、鉛蓄電池2に流れる電流を検出する。電流検出部103は、この実施形態では、充電電流を正の値とし、放電電流を負の値とする。計時部104は、経過時間をカウントするタイマーである。
第1演算部105は、所定時間T1(例えばT1=1秒)毎に、電流検出部103により検出された電流を取得する。第1演算部105は、検出された電流が充電電流A1であれば、充電電気量+(A1×T1)を算出して積算し、放電電流A2であれば、放電電気量−(A2×T1)を算出して積算する。第1演算部105は、積算された充放電電気量に、予め定められた係数C1を乗算して、鉛蓄電池2の充放電容量を算出する。第1演算
部105は、算出された鉛蓄電池2の充放電容量を記憶部101に保存する。なお、係数C1は、例えばC1=1でもよい。つまり、充放電電気量と充放電容量とは、等しい値として取り扱われてもよい。
第1取得部106は、エンジン3が停止しているときの電圧検出部102の検出電圧に基づき、鉛蓄電池2の開回路電圧(以下、「OCV」と称される)を取得する。第1取得部106は、電流検出部103の検出電流が所定値A3(例えばA3=100mA)以下のときに、エンジン3が停止していると判定する。第1取得部106は、所定時間T2(例えばT2=1時間)毎に、電圧検出部102の検出電圧V1を取得し、検出電圧V1の変化率が所定値V2/T2(例えばV2=0.02V)[V/時間]以下であれば、検出電圧V1をOCVとして取得する。
ここで、電流検出部103の検出電流が所定値A3以下とは、鉛蓄電池2に流れている電流が暗電流であることを表す。暗電流とは、車両1のエンジン3が停止している際に流れる、車両1の保全に最低限必要な電流(例えば各種メモリーへの電源供給など)や、鉛蓄電池2の発電要素や鉛蓄電池2を組み込んだ回路および配線が生来的に有する自己放電による電流、さらにはECU9がエラーモードを発信しない程度の微小な短絡電流などを含む。したがって、車両1の仕様及び鉛蓄電池2の仕様などに基づき、予め暗電流の電流値を推定することができる。または、車両1に鉛蓄電池2を組み込んだ状態で、車両1のエンジン3の停止時における暗電流の電流値を計測してもよい。このようにして得られた暗電流の電流値(推定値または計測値)、または得られた電流値にマージンを加えた電流値が、所定値A3として設定されている。
満充電判定部107は、鉛蓄電池2の充電中において、電圧検出部102の検出電圧が所定値V3(例えばV3=14.5V)以上かつ電流検出部103の検出電流が所定値A4(例えばA4=0.8A)以下の状態が、所定時間T3(例えばT3=60秒)継続すると、鉛蓄電池2が満充電状態であると判定する。満充電判定部107は、満充電状態であると判定した時点の鉛蓄電池2の充放電容量を第1演算部105から取得する。満充電判定部107は、取得した満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量を記憶部101に保存する。
なお、第1演算部105は、鉛蓄電池2の充放電容量を相対値として算出するが、満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量Cfが得られた後は、満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量Cfを基準値として、鉛蓄電池2の充放電容量を算出する。
また、満充電判定部107は、鉛蓄電池2が満充電状態であると判定した後で、再び鉛蓄電池2が満充電状態であると判定した場合には、その時点の鉛蓄電池2の充放電容量を第1演算部105から再び取得して、記憶部101に保存されている満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量を更新すればよい。
図4、図5は、鉛蓄電池2のOCVと容量との関係を概略的に表す図である。図4、図5を用いて、第2演算部108の機能が説明される。
記憶部101は、さらに、図4に示される、鉛蓄電池2のOCVとして予め設定された最大電圧値Vmax(例えばVmax=12.8V)及び最小電圧値Vmin(例えばVmin=11.8V)を保存している。特に、本実施形態においては、電池の種別毎に対応付けられた最小電圧値Vminが保存されている。少なくとも、電池の種別が、通常のエンジンスタートに用いられる「通常品」に対する第1の最小電圧値Vmin1(例えばVmin1=11.8V)、瞬時に高出力が必要なISS(Idling−Stop System)に用いられる高出力タイプの「高出力品」に対する第2の最小電圧値Vmi
n2(例えばVmin2=11.3V)、合理化のために通常品に対して軽量化された高容量タイプの「高容量品」に対する第3の最小電圧値Vmin3(例えばVmin3=12.1V)が保存されている。「高出力品」は、「通常品」に対して出力(W/kg)は高出力であるが、容量(Wh/kg)は低容量である。一方、「高容量品」は「通常品」に対して出力(W/kg)は低出力であるが容量(Wh/kg)は高容量である。ここで、出力や容量の高低の判断基準は、例えば「通常品」に対して10%〜20%程度の差異であればよいがこの範囲に限定されるものではない。なお、第1〜第3の最小電圧値の値は例示にすぎず種々の値に変更可能であるが、第1の最小電圧値Vmin1は、第2の最小電圧値Vmin2より大きく、第3の最小電圧値Vmin3より小さい値に予め設定されている。
第2演算部108は、第1取得部106が鉛蓄電池2のOCVを取得した時点の、記憶部101に保存されている鉛蓄電池2の充放電容量を取得する。図4は、鉛蓄電池2のOCVを縦軸とし、鉛蓄電池2の容量を横軸とするグラフを示している。第2演算部108は、図4に示されるグラフ上に、取得された鉛蓄電池2のOCV及び充放電容量からなるデータをプロットする。第2演算部108は、第1取得部106が鉛蓄電池2のOCVを取得する度に、上記データをプロットする。
第2演算部108は、プロットされたデータ数が所定数N1(例えばN1=4)以上かつプロットされたデータの容量幅が所定幅W(例えばW=残存容量の5%)以上になると、プロットされたデータを例えば最小二乗法により直線で近似し、近似直線L1を算出する。図4に示されるように、第2演算部108は、近似直線L1と最大電圧値Vmaxとの交点P1の座標を算出し、近似直線L1と最小電圧値Vminとの交点P2の座標を算出する。第2演算部108は、交点P1から交点P2までの容量幅を真正の残存容量Ctとして算出する。
また、第2演算部108は、満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量Cfが記憶部101に保存されていれば、これを記憶部101から取得する。第2演算部108は、図5に示されるように、最大電圧値Vmaxとの交点P1に代えて、満充電状態での充放電容量Cfを近似直線L2の左端とする。すなわち、満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量Cfが記憶部101に保存されている場合には、第2演算部108は、充放電容量Cfから交点P2までの容量幅を真正の残存容量Ctとして算出する。
なお、プロットされたデータ数が所定数N1以上かつプロットされたデータの容量幅が所定幅W以上になるまでの期間の上限値は、この期間に、鉛蓄電池2が劣化しないような値に設定することが必要である。すなわち、上記期間中は、例えば図3において、鉛蓄電池2が同一の劣化率曲線上に位置していることが必要である。上記期間の上限値は、例えば2週間から1箇月程度に設定すればよい。
また、図4、図5では、満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量Cfを基準値とし、この基準値からの低下量として、鉛蓄電池2の充放電容量を考えている。そこで、図4、図5では、横軸にとる容量を左向きとしている。
図1に戻って、第2取得部109は、電流検出部103により検出された放電電流が所定値A5(例えばA5=100A)以上のときに、その放電中に電圧検出部102の検出電圧Vd及び電流検出部103の検出電流Idを所定時間T4(例えばT4=1msec)毎に所定回数N2(例えばN2=8)取得する。第2取得部109は、取得された検出電圧Vdi(i=1〜8)及び検出電流Idi(i=1〜8)から、傾きVdi/Idi(i=1〜8)を算出し、この8点を例えば最小二乗法により直線で近似する。第2取得部109は、この直線で近似された値を鉛蓄電池2のDCIRとして取得する。
第2取得部109は、電流検出部103により検出された放電電流が所定値A5(例えばA5=100A)以上になる度に、DCIRを取得する。車両1のエンジン3が始動されると、鉛蓄電池2の放電電流は100A以上になる。このため、第2取得部109は、エンジン3の始動毎にDCIRを取得する。
第3演算部110は、第2演算部108により真正の残存容量Ctが算出されている場合には、第1演算部105により算出された充放電容量を第2演算部108により算出された真正の残存容量Ctで除算した商を、鉛蓄電池2のSOCとして算出する。第3演算部110は、第2取得部109によるDCIRの取得毎に(言い換えるとエンジン3の始動毎に)、鉛蓄電池2のSOCを算出する。
第4演算部111は、車両1に搭載されている鉛蓄電池2が交換されたときに、第2取得部109により最初に取得された鉛蓄電池2のDCIRと、記憶部101に保存されている図2に示される関係とに基づき、鉛蓄電池2の残存容量を暫定の残存容量Cpとして算出する。なお、第4演算部111は、鉛蓄電池2の交換後、第2取得部109により連続して複数回(例えば4回)取得された鉛蓄電池2のDCIRを平均し、この平均値のDCIRと図2に示される関係とに基づき、再び鉛蓄電池2の暫定の残存容量Cpを算出し、暫定の残存容量Cpを更新してもよい。第4演算部111は、算出された暫定の残存容量Cpを記憶部101に保存する。
第3演算部110は、第2演算部108により真正の残存容量Ctが算出されていない場合には、第4演算部111により算出された暫定の残存容量Cpを使用して、鉛蓄電池2のSOCを算出する。すなわち、第3演算部110は、第1演算部105により算出された充放電容量を第4演算部111により算出された暫定の残存容量Cpで除算した商を、鉛蓄電池2のSOCとして算出する。
第5演算部112は、第2取得部109によるDCIRの取得毎に(言い換えるとエンジン3の始動毎に)、第3演算部110により算出された鉛蓄電池2のSOCと、DCIRと、記憶部101に保存されている図3に示される関係とに基づき、鉛蓄電池2の劣化率を算出する。第5演算部112により算出された鉛蓄電池2の劣化率が例えば75%以上になると、ECU9は、電池交換の準備を促すメッセージを音声発生又は文字表示により使用者に報知してもよい。本実施形態において、記憶部101が、第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部の一例に相当し、交点P1が第1交点の一例に相当し、交点P2が第2交点の一例に相当する。
電池判定部113は、電流検出部103の検出電流が所定値A3(例えばA3=100mA)以下のとき(言い換えるとエンジン3が停止しているとき)、第2演算部108が算出した真正の残存容量Ctと、第4演算部111が算出した暫定の残存容量Cpとに基づいて、鉛蓄電池2の種別を判定する。すなわち、電池判定部113は、真正の残存容量Ctと暫定の残存容量Cpの差分に応じて、少なくとも「通常品」、「高出力品」、「高容量品」を含む鉛蓄電池の種別のうち1つの種別を判定する。
具体的には、電池判定部113は、真正の残存容量Ctと暫定の残存容量Cpとの差分が、上限として予め定められた第1の閾値ΔAhmaxと下限として予め定められた第2の閾値ΔAhminの範囲内である場合に鉛蓄電池2を「通常品」と判定し、第1の閾値ΔAhmaxより大きい場合に鉛蓄電池2を「高出力品」と判定し、第2の閾値ΔAhminより小さい場合に鉛蓄電池2を「高容量品」と判定する。記憶部101は、第1の閾値ΔAhmaxや第2の閾値ΔAhminを予め記憶しており、判定の際に電池判定部113によって読み出される。また、電池判定部113によるこの判定結果が記憶部101
に記憶される。
設定部114は、電池判定部113の判定結果に基づいて記憶部101に記憶された最小電圧値を鉛蓄電池2の種別に応じた最小電圧値Vminに設定する。例えば、電池判定部113が鉛蓄電池2をそれぞれ「通常品」、「高出力品」、「高容量品」と判定した場合、設定部114は、記憶部101に記憶された最小電圧値を所定の第1〜第3の最小電圧値Vmin1、Vmin2、Vmin3にそれぞれ設定し、記憶部101の設定データを更新する。
図6は、放電電流が所定値A5以上のときに実行される動作を概略的に示すフローチャートである。まず、第2取得部109は、電流検出部103により検出された放電電流が所定値A5以上であるか否かを判別する(ステップS1)。放電電流が所定値A5未満であれば(ステップS1でNO)、このフローは終了する。
放電電流が所定値A5以上であれば(ステップS1でYES)、第2取得部109は、電圧検出部102の検出電圧及び電流検出部103の検出電流を時間T4毎にN2回取得する(ステップS2)。次いで、第2取得部109は、鉛蓄電池2のDCIRを取得する(ステップS3)。
続いて、バッテリ制御部10は、鉛蓄電池2が交換されたか否かを判別する(ステップS4)。例えば、バッテリ制御部10のROMに保存されたプログラムの電源リセット時のイニシャル処理において、交換判別用フラグをオンにしておけばよい。そして、ステップS4では、バッテリ制御部10は、交換判別用フラグがオンであれば、鉛蓄電池2が交換されたと判別すればよい。この判別手法に替えて、または、加えて、後述の電池種別の判定前後で種別が変わった場合に鉛蓄電池2が交換されたと判別する手法を用いてもよい。
鉛蓄電池2が交換されていないと判別されると(ステップS4でNO)、処理はステップS7に進む。一方、鉛蓄電池2が交換されたと判別されると(ステップS4でYES)、バッテリ制御部10は、記憶部101に保存されている交換前の鉛蓄電池2に関するデータを消去する(ステップS5)。続いて、第4演算部111は、鉛蓄電池2の暫定の残存容量を算出する(ステップS6)。
続くステップS7では、第3演算部110は、鉛蓄電池2のSOCを算出する。このとき、上述のように、第3演算部110は、第2演算部108により真正の残存容量Ctが算出されている場合には、SOCの算出に真正の残存容量Ctを使用し、第2演算部108により真正の残存容量Ctが算出されていない場合には、SOCの算出に第4演算部111により算出された暫定の残存容量Cpを使用する。続いて、第5演算部112は、鉛蓄電池2の劣化率を算出する(ステップS8)。
図7は、所定時間T5(例えばT5=10msec)毎に実行される動作を概略的に示すフローチャートである。まず、第1演算部105は、電流検出部103により検出される、鉛蓄電池2に流れる電流Itを取得する(ステップS21)。続いて、第1演算部105は、充放電電気量Q=It×T5を算出する(ステップS22)。次いで、第1演算部105は、算出された充放電電気量Q=It×T5を積算して、鉛蓄電池2の充放電容量を算出し、算出され充放電容量を記憶部101に保存する(ステップS23)。
次に、満充電判定部107は、鉛蓄電池2の充電中であるか否かを判別する(ステップS24)。鉛蓄電池2の充電中でなければ(ステップS24でNO)、このフローを終了する。一方、鉛蓄電池2の充電中であれば(ステップS24でYES)、電圧検出部10
2により検出される鉛蓄電池2の端子電圧、電流検出部103により検出される鉛蓄電池2の充電電流を取得する(ステップS25)。
次いで、満充電判定部107は、電圧V3以上かつ電流A4以下の状態が時間T3継続したか否かを判別し(ステップS26)、継続していなければ(ステップS26でNO)、このフローを終了する。一方、ステップS26において、電圧V3以上かつ電流A4以下の状態が時間T3継続していれば(ステップS26でYES)、満充電判定部107は、鉛蓄電池2が満充電状態であると判定する(ステップS27)。次いで、満充電判定部107は、満充電状態の充放電容量を記憶部101に保存する(ステップS28)。
図8は、第1取得部106によるOCV取得動作及び第2演算部108による真正の残存容量の算出動作を概略的に示すフローチャートである。まず、第1取得部106は、電流検出部103により検出された電流が所定値A3以下であるか否かを判別する(ステップS41)。検出された電流が所定値A3を超えていれば(ステップS41でNO)、このフローを終了する。
一方、検出された電流が所定値A3以下であれば(ステップS41でYES)、第1取得部106は、時間T2毎に、電圧検出部102により検出された電圧を取得し(ステップS42)、検出された電圧の変化率がV2/T2以下であるか否かを判別する(ステップS43)。検出された電圧の変化率がV2/T2を超えていれば(ステップS43でNO)、第1取得部106は、このフローを終了する。一方、検出された電圧の変化率がV2/T2以下であれば(ステップS43でYES)、第1取得部106は、検出された電圧をOCVとして取得する(ステップS44)。
次に、第2演算部108は、第1取得部106により取得された鉛蓄電池2のOCVと、記憶部101に保存されている現在の鉛蓄電池2の充放電容量とを、図4に示されるグラフ上にプロットする(ステップS45)。続いて、第2演算部108は、満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量Cfが記憶部101に保存されているか否かを判別する(ステップS46)。
満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量Cfが記憶部101に保存されていなければ(ステップS46でNO)、処理はステップS48に進む。一方、満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量Cfが記憶部101に保存されていれば(ステップS46でYES)、第2演算部108は、満充電状態での鉛蓄電池2の充放電容量Cfを取得する(ステップS47)。
続いて、第2演算部108は、プロットされたデータ数がN1以上かつプロットされたデータの容量幅がW以上か否かを判別する(ステップS48)。第2演算部108は、ステップS48がNOであれば、このフローを終了する一方、ステップS48がYESであれば、上述された手順で、真正の残存容量Ctを算出する(ステップS49)。
次に、電池判定部113と設定部114は、鉛蓄電池2の種別に応じた最小電圧値のVmin設定処理を行う(ステップS50)。
図9は、鉛蓄電池2の種別判定と種別に応じた最小電圧値Vminの設定の動作を概略的に示すフローチャートである。具体的にはステップS50で示されたVmin設定処理のフローチャートである。まず、電池判定部113は、ステップS49で第2演算部108が算出した真正の残存容量Ctと、ステップS6で第4演算部111が算出して記憶部101に記憶された暫定の残存容量Cpとの残存容量差βを算出する(ステップS51)。
次に、電池判定部113は、ステップS51で算出した残存容量差βが第1の閾値ΔAhmaxより大きいか否か判定する(ステップS52)。ステップS52でNOであれば、電池判定部113は、さらに残存容量差βが第2の閾値ΔAhminより小さいか否か判定する(ステップS53)。
ステップS53でNOであれば、電池判定部113は、鉛蓄電池2を「通常品」と判定する(ステップS54)。そして、設定部114は、この判定結果に基づいて、鉛蓄電池2のOCVとして予め設定された最小電圧値Vminを電池種別「通常品」に対応する最小電圧値Vmin1に設定し、この設定を記憶部101に記憶する(ステップS55)。
一方、ステップS52でYESであれば、電池判定部113は、鉛蓄電池2を「高出力品」と判定する(ステップS56)。そして、設定部114は、この判定結果に基づいて、鉛蓄電池2のOCVとして予め設定された最小電圧値Vminを電池種別「高出力品」に対応する最小電圧値Vmin2に設定し、この設定を記憶部101に記憶する(ステップS57)。
また、ステップS53でYESであれば、電池判定部113は、鉛蓄電池2を「高容量品」と判定する(ステップS58)。そして、設定部114は、この判定結果に基づいて、鉛蓄電池2のOCVとして予め設定された最小電圧値Vminを電池種別「高容量品」に対応する最小電圧値Vmin3に設定し、この設定を記憶部101に記憶する(ステップS59)。
また、ここでは、予め設定された最小電圧値Vminを、電池種別に応じた最小電圧値Vmin1〜Vmin3に設定する処理について説明したが、これに加え、またはこれに替えて、最小電圧値Vminの補正処理を行うようにしてもよい。以下、最小電圧値Vminの補正処理について説明する。
図10は、実測した鉛蓄電池の劣化時の放電容量と内部抵抗の関係を表す図である。新品の鉛蓄電池の場合、満充電状態から放電が行われても放電末期の容量まで放電しないため内部抵抗はあまり変化しない。一方、劣化した鉛蓄電池の場合、図10に示すように、鉛蓄電池が満充電状態(放電容量値=0)から放電を行っていった場合、ある程度放電すると急激に内部抵抗が上昇する。この上昇した内部抵抗の影響で、設定された最小電圧値Vminにずれが生じ、残存容量の推定に誤差が生じる。そこで、設定部114では、鉛蓄電池2が劣化していると第5演算部112が判定した場合に、この劣化による開回路電圧特性の変化の影響を緩和するために最小電圧値Vminを補正する。
以下、鉛蓄電池の劣化時の最小電圧値の補正処理について説明する。図11は、鉛蓄電池の劣化時の最小電圧値の補正の動作を概略的に示すフローチャート図である。
ステップS101に示すように、第2取得部109は、DCIRを取得する。また、第1演算部105は、満充電になってからの鉛蓄電池2の放電容量を算出する。さらに、図示しない温度取得手段を用いて鉛蓄電池2の温度を取得する。
次に、ステップS102に示すように、設定部114は、最小電圧値Vminが設定されているか否かを判定する。ステップS102でNOの場合、補正の対象が無いため処理を終了する。
一方、ステップS102でYESの場合、第5演算部112は、第2取得部109により取得された鉛蓄電池2のDCIRと、第1演算部105が算出した満充電になってから
の鉛蓄電池2の放電容量と、図示しない温度取得手段が取得した鉛蓄電池2の温度データとを対応付けたデータとし、これらのデータから所定数のデータをスクリーニングする。
次にステップS104に示すように、第5演算部112は、スクリーニングしたデータのうち、温度範囲が所定の範囲T1〜T2以内のデータがn個以上あるか否かを判定する。ステップS104でNOの場合、劣化よりも温度バラつきによる影響が大きいため処理を終了する。一方、ステップS104でYESの場合、ステップS105に示すように、第5演算部112は、スクリーニングしたデータのうち、温度範囲が所定の範囲T1〜T2以内のデータを最新のものから順にn個取得する。
次に、ステップS106に示すように、第5演算部112は、ステップS105で取得したデータにおいて、DCIRの最大値DCIRmaxがDCIRの最小値DCIRminの所定倍数x1より大きいか否か判定する。所定倍数x1は例えば2倍(劣化率50%に相当)に設定されるが、任意の値でよい。また、電池の種別毎に倍率を変えてもよい。
ステップS106でNOの場合、最小電圧値Vminの補正が必要なほど鉛蓄電池2に劣化が起こっていないため、処理を終了する。一方、ステップS106でYESの場合、ステップS107に示すように、第4演算部111は、DCIRによる残存容量を推定し、第2演算部108により近似された近似直線(例えば図4のL1や図5のL2)の関係を用いて、この残存容量に対応する開回路電圧Vmin(DCIR)を推定する。
そして、ステップS108に示すように、設定部114は、設定されている最小電圧値VminとステップS107で推定した開回路電圧Vmin(DCIR)との差分が所定値x2より大きいか否かを判定する。ステップS108でNOの場合、補正する必要が無いためそのまま処理を終了する。
一方、ステップS108でYESの場合、ステップS109に示すように、設定部114は、最小電圧値Vminの補正を行う。具体的には、最小電圧値Vminに、開回路電圧Vmin(DCIR)と最小電圧値Vminの差分に係数x3を乗じた値を加算する補正を行う。係数x3は0〜1の任意の値である。
例えば係数x3が0.5に設定された場合、設定部114は、最小電圧値Vminと推定した開回路電圧Vmin(DCIR)の中間値にする補正を行う。劣化率D1が大きい場合、最小電圧値Vminを補正するのが望ましいが、開回路電圧Vmin(DCIR)との中間値にすることで急激な最小電圧値Vminの変動を抑制し、ひいては補正後の残存容量の推定の初期バラつきを抑えることができる。なお、この場合、係数x3は少なくとも0より大きく1より小さい固定値であればよいが、例えば設定部114による最小電圧値Vminの補正の回数に応じて徐々に係数の値を上げていく変動値に設定してもよい。このようにすることで急激な最小電圧値Vminの変動の抑制と残存容量の推定精度の向上の両立の効果が固定値の場合に比べてより高くなる。
また、例えば係数x3が1に設定された場合、設定部114は、最小電圧値Vminを推定した開回路電圧Vmin(DCIR)に置き換える補正を行う。劣化率D2が上記D1よりさらに大きいときには、開回路電圧Vmin(DCIR)の方が最小電圧値Vminとして確からしい可能性が高いため、このような補正を行うことで残存容量の推定精度を高めることができる。例えば、第5演算部112が所定の閾値より大きい劣化率と判定した場合に係数x3を、上記劣化率D1のときの係数x3の値より大きい値に設定するようにしてもよい。
以上説明されたように、この実施形態では、第2演算部108により、鉛蓄電池2のO
CVと、鉛蓄電池2の充放電容量とが、図4に示されるグラフ上にプロットされ、このプロットされたデータの近似直線L1と最大電圧値Vmaxとの交点P1及び近似直線L1と最小電圧値Vminとの交点P2から、残存容量Ctが算出されている。
ここで、プロットされたデータの近似直線L1の傾斜角度が、鉛蓄電池2の公称容量によって異なるものとなる。したがって、この実施形態によれば、鉛蓄電池2の公称容量に関係なく、鉛蓄電池2の残存容量Ctを精度良く算出することができる。その結果、この実施形態によれば、鉛蓄電池2のSOC及び劣化率を精度良く算出することができる。
また、この実施形態では、満充電判定部107により鉛蓄電池2が満充電状態であると判定されると、鉛蓄電池2の満充電状態での充放電容量Cfが取得され、最大電圧値Vmaxに代えて、満充電状態での充放電容量Cfが近似直線L2の左端とされている。したがって、この実施形態によれば、充放電容量の基準値の精度を向上することができる。その結果、この実施形態によれば、鉛蓄電池2の残存容量Ctを、より高い精度で算出することができる。
また、この実施形態では、第4演算部111により、鉛蓄電池2のDCIRと、図2に示される関係とに基づき、鉛蓄電池2の暫定の残存容量Cpが算出され、真正の残存容量Ctが算出されていない場合には、暫定の残存容量Cpを使用して、鉛蓄電池2のSOCが、第3演算部110により算出される。したがって、この実施形態によれば、真正の残存容量Ctが算出されていない場合でも、確実に、鉛蓄電池2のSOC及び劣化率を算出することができる。
また、この実施形態では、電池判定部113が鉛蓄電池2の種別を判定してこの判定結果に基づいて最小電圧値Vminが設定されるため、エンジン3停止後に鉛蓄電池2が交換されて、残存容量Ctの算出に用いられる最小電圧値Vminにずれが生じていた場合でも、電池種別を考慮した最小電圧値Vminに修正し、鉛蓄電池2の残存容量Ctを修正することができる。したがって、この実施形態によれば、鉛蓄電池2の種別に関係なく、鉛蓄電池の残存容量Ctをより高い精度で算出することができる。
また、この実施形態では、設定部114が鉛蓄電池2の劣化に応じて最小電圧値Vminを補正するため、鉛蓄電池2の劣化によって開回路電圧特性が変化して、最小電圧値Vminにずれが生じていた場合でも、DCIRを活用して最小電圧値Vminの確からしさを高めて、鉛蓄電池2の残存容量Ctの推定精度を維持することができる。したがって、この実施形態によれば、鉛蓄電池2の種別に関係なく、鉛蓄電池の残存容量Ctをより高い精度で算出することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限られない。以下、本発明の他の実施形態が説明される。
(1)上記実施形態では、車両1は、ECU9とは別に、バッテリ制御部10を備えている。代替的に、車両1は、バッテリ制御部10を備えずに、ECU9が、バッテリ制御部10の各機能を実現するように構成してもよい。
(2)上記実施形態では、車両1は、エンジンを主たる動力源としており、鉛蓄電池2は、エンジンを始動するために使用されている。代替的に、車両1は、モータを動力源とする、例えば電動カート又はフォークリフトなどの電動車両であってもよい。この電動車両では、鉛蓄電池2は、モータの電源として使用される。この電動車両では、モータの始動時に流れる放電電流は、エンジンを主たる動力源とする車両のエンジン始動時に流れる放電電流より小さい。このため、所定値A5は、例えばA5=10Aなど、上記実施形態
より小さい、電動車両に適切な値に設定すればよい。
また、車両1が、モータを動力源とする電動車両である実施形態では、バッテリ制御部10は、さらに、第2演算部108により算出される鉛蓄電池2の真正の残存容量Ctの低下率を算出してもよい。また、バッテリ制御部10は、適正に充電されている場合の鉛蓄電池2の残存容量の基準低下率を保持しておき、算出された残存容量Ctの低下率が基準低下率より低い場合には、鉛蓄電池2のリフレッシュ充電を開始させるようにしてもよい。代替的に、バッテリ制御部10は、第5演算部112により算出される劣化率が例えば50%になると、鉛蓄電池2のリフレッシュ充電を開始させるようにしてもよい。
リフレッシュ充電は、鉛蓄電池2のサルフェーションを解消するためのものである。リフレッシュ充電は、例えば国際公開第2010/137334号または国際公開第2013/073175号に開示されている。リフレッシュ充電により、鉛蓄電池2の残存容量Ctが回復した場合には、バッテリ制御部10は、サルフェーションが解消されたものと判断して、鉛蓄電池2の使用を継続すればよい。一方、リフレッシュ充電を行っても鉛蓄電池2の残存容量Ctが回復しない場合には、バッテリ制御部10は、鉛蓄電池2が異常である又は劣化が進んでいると判断して、鉛蓄電池2の交換を促すようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、第2演算部108は、予め設定された、鉛蓄電池2のOCVの最小電圧値Vminを初期値(上記実施形態では例えばVmin=11.8V)から変更せずに使用しているが、代替的に、初期値から変更して使用してもよい。第2演算部108は、例えば、プロットされたデータの近似直線L1(図4参照)の傾斜角度に応じた値に最小電圧値Vminの初期値を変更して使用してもよい。
(4)上記実施形態において、バッテリ制御部10は、さらに、プロットされたデータの近似直線L1(図4参照)の傾斜角度に基づき、鉛蓄電池2の種類を判定するようにしてもよい。
この実施形態では、鉛蓄電池の異なる種類(例えば極板の枚数またはセパレータの材質など)毎に、鉛蓄電池の劣化率曲線D1〜D4(図3参照)の組合せを、記憶部101に保存しておいてもよい。そして、バッテリ制御部10は、鉛蓄電池2の種類に対応する劣化率曲線を用いて、鉛蓄電池2の劣化率を判定するようにしてもよい。この実施形態によれば、鉛蓄電池2の種類に関係なく、鉛蓄電池2の劣化率の判定精度を向上することができる。
また、この実施形態では、満充電判定部107は、鉛蓄電池2の種類に基づき、満充電判定の閾値を変更してもよい。すなわち、上記実施形態では、満充電判定部107は、鉛蓄電池2の充電中において、電圧検出部102の検出電圧が所定値V3(例えばV3=14.5V)以上かつ電流検出部103の検出電流が所定値A4(例えばA4=0.8A)以下の状態が、所定時間T3(例えばT3=60秒)継続すると、鉛蓄電池2が満充電状態であると判定している。これに対して、この実施形態では、満充電判定部107は、鉛蓄電池2の種類に基づき、所定値V3,A4、所定時間T3を変更してもよい。この実施形態によれば、鉛蓄電池2の種類に関係なく、満充電状態の判定精度を向上することができる。
(5)上記実施形態では、第4演算部111は、鉛蓄電池2のDCIRと、記憶部101に保存されている図2に示される関係とに基づき、鉛蓄電池2の残存容量を暫定の残存容量Cpとして算出しているが、本発明は、これに限られない。代替的に、第4演算部111は、鉛蓄電池2の交流内部抵抗(ACIR)を用いて、鉛蓄電池2の暫定の残存容量Cpを算出してもよい。
この実施形態では、記憶部101は、図2に示される鉛蓄電池2のDCIRと残存容量Cpとの関係に代えて、鉛蓄電池2のACIRと残存容量Cpとの関係を保存しておけばよい。また、第2取得部109は、鉛蓄電池2のDCIRに代えて、鉛蓄電池2のACIRを取得すればよい。そして、第4演算部111は、第2取得部109により取得された鉛蓄電池2のACIRと、記憶部101に保存されている鉛蓄電池2のACIRと残存容量Cpとの関係とに基づき、鉛蓄電池2の残存容量を暫定の残存容量Cpとして算出すればよい。この実施形態でも、上記実施形態と同様に、真正の残存容量Ctが算出されていない場合でも、確実に、鉛蓄電池2のSOC及び劣化率を算出することができる。
本発明に係る鉛蓄電池の状態判定装置、車両は、鉛蓄電池の公称容量に関係なく、鉛蓄電池の残存容量を好適に算出することができる装置、車両として有用である。
1 車両
2 鉛蓄電池
3 エンジン
10 バッテリ制御部
101 記憶部
102 電圧検出部
103 電流検出部
105 第1演算部
106 第1取得部
107 満充電判定部
108 第2演算部
109 第2取得部
110 第3演算部
111 第4演算部
112 第5演算部
113 電池判定部
114 設定部
Cf 満充電状態での充放電容量
Cp 暫定の残存容量
Ct 真正の残存容量
L1,L2 近似直線
P1,P2 交点
Vmax 最大電圧値
Vmin 最小電圧値
Vmin1 第1の最小電圧値
Vmin2 第2の最小電圧値
Vmin3 第3の最小電圧値
ΔAhmax 第1の閾値
ΔAhmin 第2の閾値

Claims (10)

  1. 鉛蓄電池の端子電圧を検出する電圧検出部と、
    前記鉛蓄電池に流れる充電電流及び放電電流を検出する電流検出部と、
    前記電圧検出部により検出された前記端子電圧から、前記鉛蓄電池の開回路電圧を取得するように構成された第1取得部と、
    前記電流検出部により検出された充電電流及び放電電流を用いて、前記鉛蓄電池の充放電容量を算出するように構成された第1演算部と、
    前記鉛蓄電池の開回路電圧の予め設定された最大電圧値及び最小電圧値を保存する第1記憶部と、
    前記第1取得部により取得された複数の前記鉛蓄電池の開回路電圧と、前記第1取得部による前記複数の前記鉛蓄電池の開回路電圧のそれぞれの取得時における前記鉛蓄電池の充放電容量と、前記最大電圧値及び前記最小電圧値とを用いて、前記鉛蓄電池の残存容量を算出するように構成された第2演算部と、
    前記鉛蓄電池における直流内部抵抗と残存容量との関係が保存された第2記憶部と、
    前記電流検出部により検出された放電電流が所定値以上のときに、当該放電中に前記電圧検出部により検出された前記端子電圧及び前記電流検出部により検出された放電電流に基づき、前記鉛蓄電池の直流内部抵抗を取得するように構成された第2取得部と、
    前記鉛蓄電池の充電状態を算出するように構成された第3演算部と、
    前記第2取得部により取得された前記鉛蓄電池の直流内部抵抗と前記第2記憶部に保存されている前記関係とから、前記鉛蓄電池の残存容量を算出するように構成された第4演算部と、
    前記第2演算部が算出した残存容量と、前記第4演算部が算出した残存容量とに基づいて、前記鉛蓄電池の種別を判定する電池判定部と、
    前記電池判定部の判定結果に基づいて前記第1記憶部に記憶された前記最小電圧値を前記鉛蓄電池の種別に応じた最小電圧値に設定する設定部と、
    を備えることを特徴とする鉛蓄電池の状態判定装置。
  2. 前記電池判定部は、前記第2演算部が算出した残存容量と、前記第4演算部が算出した残存容量とに応じて、少なくとも通常品、高出力品、高容量品を含む前記鉛蓄電池の種別のうち1つの種別を判定することを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池の状態判定装置。
  3. 前記電池判定部は、前記第2演算部が算出した残存容量と、前記第4演算部が算出した残存容量との差分が、上限である第1の閾値と下限である第2の閾値の範囲内である場合に前記鉛蓄電池を通常品と判定し、前記第1の閾値より大きい場合に前記鉛蓄電池を高出力品と判定し、前記第2の閾値より小さい場合に前記鉛蓄電池を高容量品と判定することを特徴とする請求項2に記載の鉛蓄電池の状態判定装置。
  4. 前記電池判定部が前記鉛蓄電池をそれぞれ通常品、高出力品、高容量品と判定した場合、前記設定部は、前記第1記憶部に記憶された前記最小電圧値をそれぞれ所定の第1〜第3の最小電圧値に設定し、
    前記第1の最小電圧値は、前記第2の最小電圧値より大きく、前記第3の最小電圧値より小さい値に予め設定されていることを特徴とする請求項3に記載の鉛蓄電池の状態判定装置。
  5. 前記鉛蓄電池の劣化を判定する第5演算部をさらに備え、
    前記第5演算部が前記鉛蓄電池の劣化を判定した場合、前記第4演算部は、前記第2取得部により取得された前記鉛蓄電池の直流内部抵抗と前記第2記憶部に保存されている前記関係とから、前記鉛蓄電池の残存容量を算出し、
    前記設定部は、この算出された前記鉛蓄電池の残存容量を前記最小電圧値の補正に用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鉛蓄電池の状態判定装置。
  6. 前記第2演算部は、前記第1取得部により取得された複数の前記鉛蓄電池の開回路電圧と、前記第1取得部による前記複数の前記鉛蓄電池の開回路電圧のそれぞれの取得時における前記鉛蓄電池の充放電容量と、前記最大電圧値及び前記最小電圧値とを用いて、前記鉛蓄電池の開回路電圧と前記鉛蓄電池の残存容量との対応関係を表す近似式を算出し、この近似式を用いて、前記第4演算部が算出した前記鉛蓄電池の残存容量に対応する前記鉛蓄電池の開回路電圧を算出し、
    前記設定部は、前記第2演算部が算出した前記鉛蓄電池の開回路電圧を前記最小電圧値の補正に用いることを特徴とする請求項5に記載の鉛蓄電池の状態判定装置。
  7. 前記設定部は、前記第2演算部が算出した前記鉛蓄電池の開回路電圧を前記最小電圧値に設定することを特徴とする請求項6に記載の鉛蓄電池の状態判定装置。
  8. 前記設定部は、設定された前記最小電圧値と前記第2演算部が算出した前記鉛蓄電池の開回路電圧との差分の大きさに基づいて前記最小電圧値の補正を行うことを特徴とする請求項6に記載の鉛蓄電池の状態判定装置。
  9. 前記設定部は、設定された前記最小電圧値と前記第2演算部が算出した前記鉛蓄電池の開回路電圧との差分が所定の閾値より大きい場合、前記最小電圧値を、前記最小電圧値と前記第2演算部が算出した前記鉛蓄電池の開回路電圧との中間の値に補正することを特徴とする請求項8に記載の鉛蓄電池の状態判定装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の鉛蓄電池の状態判定装置と、
    前記鉛蓄電池と、
    動力源としてのエンジンと、
    を備え、
    前記鉛蓄電池は、前記エンジンを始動するための電源として使用されることを特徴とする車両。
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