JP2015194641A - シースルー型両面表示装置 - Google Patents

シースルー型両面表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表示部を挟んで対面する使用者に対して、表示部の表示の視認性、とくに文字の可読性を向上させるとともに、表示部を挟んでのコミュニケーションが容易となるシースルー型両面表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置(10)は、表示部(21)の画面を表裏両方から視認でき、表示面の向こう側が透けて見える構造である。画面表示の位置と範囲を指示する操作を含む操作入力部(22)と、操作入力部(22)の信号を検知して入力処理を制御する操作入力処理部(23)と、入力された前記画面表示の位置と範囲に従って、表示部(21)に前記画面を配置する画面配置部(26)と、前記画面に合わせて正転表示画面には正転表示画像、反転表示画面にはミラー反転表示画像を生成する画像生成部(27)と、表示部(21)に対して生成された画像を表示するように制御する表示制御部(25)とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、表示部を表裏両方から視認でき、表示面の向こう側が透けて見えるシースルー型両面表示装置に関連する。
近年、表示部を表裏両方から視認できる表示装置が登場している。この表示装置は、液晶や有機ELなどの表示パネルを用いて、表示部の表面側と裏面側にいる人が対面して操作が可能となる。
たとえば、特許文献1には、「2台のディスプレイの背面を重ね合わせて組み合わせて、表裏両面から同じデジタル画像情報を表示する両面液晶ディスプレイ装置」が開示されている。
また特許文献2には、「表示部の前面側にいる人と後面側にいる人とが、表示部の表示を見ながら対面してコミュニケーションできる透明ディスプレイ装置」が開示されている。
特開2000−75815号公報 特開2013−58406号公報
しかし、特許文献1においては、使用されている表示装置は不透明の表示装置であり、表示装置の向こう側を見ることができない。表示装置を挟んで表裏に使用者がおり、表示部の表示を見ながら対面してコミュニケーションをとる場合、特に表示装置が大画面化するにつれて、表示装置が邪魔となり、コミュニケーションが阻害されるという問題があった。
また、特許文献2においては、透明ディスプレイの技術が開示されているが、ディスプレイの一方に正規の画面を表示させた場合、他方からディスプレイを見た際に表示が左右反転してしまい、文字の可読性など視認性が悪くなるという問題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、表示部を挟んで対面する使用者に対して、表示部の表示の視認性、とくに文字の可読性を向上させるとともに、表示部を挟んでのコミュニケーションが容易となるシースルー型両面表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、表示部の画面を表裏両方から視認でき、表示面の向こう側が透けて見えるシースルー型両面表示装置であって、表裏の画面表示の位置と範囲を指示する操作を含む操作入力部と、前記操作入力部の信号を検知して入力処理を制御する操作入力処理部と、入力された前記画面表示の位置と範囲に従って、前記表示部に正転表示画面と反転表示画面を配置する画面配置部と、設定された前記画面に合わせて、正転表示画面には正転表示画像、反転表示画面にはミラー反転表示画像を生成する画像生成部と、前記表示部に対して、生成された画像を表示するように制御する表示制御部と、を備えることを特徴とするものである。
また、前記操作入力部は、前記表示部を前記正転表示画面と前記反転表示画面とで分割する境を示すポインタであり、前記画面配置部は、前記ポインタの示す位置を前記正転表示画面と前記反転表示画面の境として各画面の位置と範囲を設定してもよい。
このとき、前記操作入力部は、前記表示部の端部に配置され、サブ操作入力エリアとして形成されたサブ表示部とタッチパネルであり、前記画像生成部は、前記サブ表示部に前記ポインタを生成してもよい。
また、前記操作入力部は、装置天面あるいは側面に配置され、サブ操作入力エリアとして形成されたサブ表示部とタッチパネルであり、前記画像生成部は、前記サブ表示部に前記ポインタを生成してもよい。
また、前記操作入力部は、前記正転表示画面と前記反転表示画面の有/無を切り替えるスイッチであることを特徴とする。
また、前記操作入力部は、前記画面の正転表示と反転表示を切り替えるスイッチであることを特徴とする。
また、前記操作入力部は、前記表示部の全面に配置されたタッチパネルであり、前記操作入力処理部は、前記操作入力部で入力された位置を、入力された表示画面の座標とそれに対応する前記タッチパネルの座標を対応させて検出することを特徴とする。
ここで、前記操作入力処理部は、複数の表示画面の中から入力を受け付ける有効入力エリアを1つに決定し、他の表示画面のエリアからの入力を受け付けない。
また、前記画像生成部は、前記有効入力エリアの表示画面を他の表示画面の表示と異なるものとする。
また、前記画面配置部は、正転表示画面内に反転表示画面、あるいは反転表示画面内に正転表示画面、をピクチャーインピクチャーで混在表示することを特徴とする。
また、前記操作入力処理部は、ピンチイン/ピンチアウト操作を検出し、前記操作入力処理部は、正転表示画面あるいは反転表示画面に対してピンチイン操作を行った場合はその画面の表示をやめ、正転表示画面あるいは反転表示画面内でピンチアウト操作を行った場合は、操作を行った画面内にピクチャーインピクチャーで画面を開くことを特徴とする。
さらに、前記操作入力部は、ピクチャーインピクチャーの画面に対してピンチアウトの操作を行った場合は、その画面を拡大することを特徴とする。
本発明によれば、シースルー型両面表示装置において、表示部に複数の画面を表示させ、表示画像を正転表示とミラー反転表示を表示することで、表示部の両側の面の視認性、特に文字の可読性を向上させることができる。また、表示部を挟んで対面している使用者は、お互いに相手の見ている画像も確認できるし、コミュニケーションが容易となる。
本発明のシースルー型両面表示装置を概略的に示す図である。 本発明のシースルー型両面表示装置の一例を示すブロック図である。 本発明のシースルー型両面表示装置の表示処理を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるシースルー型両面表示装置の表示例を示す図である。 第1実施形態におけるシースルー型両面表示装置において、ポインタを右側にスワイプしたときの表示例を示す図である。 第1実施形態においてポインタを右端までスワイプしたときの表示例を示す図である。 第1実施形態においてポインタを左端までスワイプしたときの表示例を示す図である。 第1実施形態においてポインタを再び中央に戻したときの表示例を示す図である。 第2実施形態におけるシースルー型両面表示装置を示す図である。 第3実施形態におけるシースルー型両面表示装置の例を示す図である。 第4実施形態におけるシースルー型両面表示装置の例を示す図である。 第4実施形態におけるシースルー型両面表示装置の操作入力位置を示す図である。 第5実施形態におけるシースルー型両面表示装置の例を示す図である。 第6実施形態におけるシースルー型両面表示装置の表示を示す図である。 第7実施形態におけるシースルー型両面表示装置の表示を示す図である。 第7実施形態におけるシースルー型両面表示装置の表示を示す図である。 第7実施形態におけるシースルー型両面表示装置において、表示された小画面をピンチイン操作することで、小画面を消去する図である。 第7実施形態におけるシースルー型両面表示装置において、表示された小画面をさらにピンチアウト操作による様々の表示形態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明のシースルー型両面表示装置を概略的に示す図である。
本発明に係るシースルー型両面表示装置10は、図1に示されるように、表示装置10の両側の面から使用される。表示装置10の表示部21においては、シースルー型液晶ディスプレイやシースルー型有機ELディスプレイが用いられており、画面の向こう側が透けて見える。そして表示装置10の両側の面から画面を見ることが可能である。また、表示装置10の表示部21の両面にはタッチパネルが装着してあり、使用者15,16が表示部21を挟んで対面しながら両側からタッチ操作が可能となっている。なお、キーボードやマウスによって、対面する使用者がそれぞれ操作入力を行ってもよい。
本発明では、表示部21上に複数の画面を表示させ、同じ画像が正転表示とミラー反転表示としてそれぞれ表示される。この表示方法によって、表示装置10のどちらの面からでも画像を見たり文字を読んだりすることが可能となる。たとえば図1では、犬の画像と「いぬ」という文字が表示される。そして、正転表示画面12には正転表示画像が表示され、反転表示画面13にはミラー反転画像が表示される。使用者15は正転表示画面12を見ることで、使用者16は反転表示画面13を見ることで、それぞれ画像や文字を見やすくなる。
図2は、本発明のシースルー型両面表示装置の一例を示すブロック図である。
シースルー型両面表示装置10は、表示部21と、操作入力部22と、操作入力処理部23と、画像処理部24と、表示制御部25とを備える。
表示部21は、前述のように、シースルー型液晶ディスプレイやシースルー型有機ELディスプレイが用いられて、画面の向こう側が透けて見える構造である。そして、正転表示画像を表示する正転表示画面と、ミラー反転表示画像を表示する反転表示画面を同時に表示することで、使用者が表示部21を挟んで両側からそれぞれにとって見やすい画面を見ることが可能となる。
操作入力部22は、使用者が指示等を操作入力するものであり、たとえば、表示部21上に設けられたタッチパネルや、表示部21の側面などに設けられたスイッチなどである。特に、画面の設定の入力を行うことも可能である。例えば、正転表示画面のみ、反転表示画面のみ、あるいは正転表示画面と反転表示画面の両方の画面を表示させるなどの設定入力を行う。正転表示画面と反転表示画面の両方の画面を表示させる場合は、画面の位置と範囲を使用者が入力設定できる。
操作入力処理部23は、操作入力部22の入力信号を処理して、どの位置に入力があり、それがどのような入力であったかなどを検知して各部に指示信号を出力する。
画像処理部24は、画面配置部26と、画像生成部27とを備える。
画面配置部26は、操作入力処理部23の画面範囲の指定(位置と範囲)に基づいて、正転表示画面や反転表示画面を配置する。
画像生成部27は、入力された画像データに基づいて、正転表示画面には正転表示画像を生成し、また反転表示画面にはミラー反転表示画像を生成する。
表示制御部25は、画像処理部24による処理データに基づいて、表示部21に画像が表示されるように制御する。
図3は、本発明のシースルー型両面表示装置の表示処理を示すフローチャートである。
表示装置10には表示すべき画像データが入力される(ステップS1)。入力画像データは、画像処理部24に入力される。操作入力処理部23は、操作入力部22の入力信号が入ってくるのを確認して、それが画面の設定の指示であるかを確認する(ステップS2)。画面指示がなければ、デフォルト設定あるいは前回の画面設定とする(ステップS3)。画面設定指示があれば、画像処理部24の画面配置部26は、正転表示画面や反転表示画面の表示範囲と位置の指示に基づいて、画面を配置する(ステップS4)。
画像処理部24の画像生成部27は、表示画面が正転表示画面のみで、表示画像は正転表示のみかを確認する(ステップS5)。正転表示のみの場合、画像生成部27は、入力画像データに基づいて、表示する正転画像を生成し(ステップS6)、表示制御部25は表示部21の正転表示画面に正転画像を表示させる(ステップS7)。
ステップS5において正転表示のみではない場合、表示画面が反転表示画面のみで、表示画像は反転表示のみかを確認する(ステップS8)。反転表示のみの場合、画像生成部27は、入力画像データに基づいて、表示するミラー反転画像を生成し(ステップS9)、表示制御部25は表示部21の反転表示画面に反転画像を表示させる(ステップS10)。
ステップS8において、反転表示のみではない場合、表示画面は正転表示画面と反転表示画面であるので、画像生成部27は、表示画像を設定された各画面に応じて生成する(ステップS11)。すなわち、正転表示画面12には正転画像、反転表示画面13には、ミラー反転画像を生成する。表示制御部25は、表示部21の各画面にこれら画像を表示させる(ステップS12)。
次に、この表示装置10の両面表示する動作における各実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図4は、第1実施形態におけるシースルー型両面表示装置の表示例を示す図である。図5は、第1実施形態におけるシースルー型両面表示装置において、ポインタを右側にスワイプしたときの表示例を示す図である。
このシースルー型両面表示装置10aの表示部21の下方の端部に、正転表示画面12と反転表示画面13の範囲を入力するサブ操作入力エリア31を横方向に帯状に形成する。このサブ操作入力エリア31が操作入力部22である。帯状のサブ操作入力エリア31の上に、正転表示画面12と反転表示画面13は、左右に配置されて表示されている。表示部21の全面にはタッチパネルが設置されており、使用者が画像を見ながらタッチ入力が可能となっている。
このサブ操作入力エリア31は、表示部21の下端部をサブ表示部として使用して、同時にタッチパネルも利用するものである。しかし、表示部21とは別にサブ操作入力エリア31として、サブ表示部とサブタッチパネルを設置する構造でも構わない。
サブ操作入力エリア31には、ポインタ32を表示し、使用者がこのポインタ32を左右にスワイプすることにより、正転表示画面12と反転表示画面13の範囲を変更できる。図4においては、ポインタ32は、中央部分にあるので、正転表示画面12と反転表示画面13は同じ大きさである。
なお、図4、図5ではポインタ32は三角形であるが、これに限るわけではなく、正転表示画面12と反転表示画面13の境を表示できるものであればよく、線や矢印などでも構わない。
たとえば、ポインタ32を、図4に示す中央部から図5に示す右側にスワイプすると、ポインタ32の示す位置を正転表示画面12と反転表示画面13の境として、縦横比固定で正転表示画面12は拡大し、反転表示画面13は縮小する。また、逆に、ポインタ32を、中央部から左側にスワイプすると、正転表示画面12は縮小し、反転表示画面13は拡大する(図示せず)。
図6は、第1実施形態においてポインタを右端までスワイプしたときの表示例を示す図である。また、図7は、第1実施形態においてポインタを左端までスワイプしたときの表示例を示す図である。図8は、第1実施形態においてポインタを再び中央に戻したときの表示例を示す図である。
図6に示すように、ポインタ32を右端までスワイプすると、正転表示画面12のみが表示部21の全画面に最大表示で表示される。また、図7に示すように、ポインタ32を左端までスワイプすると、反転表示画面13のみが表示部21の全画面に最大表示で表示される。さらに右端にあるポインタ32を中央部にスワイプさせると、図8に示すように、左側に反転表示画面13、右側に正転表示画面12が同じ大きさで配置される。
こうして、表示部21を挟んで対面する使用者が、それぞれ表裏両方から画像をみることができ、視認性、特に文字の可読性を向上させることができる。従って、一つの表示装置によって、複数の使用者が一度に表裏両面を利用できて効率的であり、更に使用者同士が相手の表示画像も確認できて対面しながらコミュニケーションを取ることもできる。
さらに帯状のサブ操作入力エリア31を用いてスワイプ操作により、正転表示画面と反転表示画面のサイズを指示できるので、使用者が画面の位置やサイズを確認しながら直感的に操作することができる。
ここで、サブ操作入力エリア31の表示部分はシースルー型表示装置であってもよいし、シースルー型ではない表示装置であってもよい。なお、シースルー型表示装置ではない場合は、表面側と裏面側にサブ操作入力エリア31を形成するタッチパネル付表示装置をそれぞれ設置し、画像生成部27において、サブ操作入力エリア31の画像を、表面側と裏面側に対応するように生成する。
<第2実施形態>
図9は、第2実施形態におけるシースルー型両面表示装置を示す図である。これは、表示装置10bの天面にポインタ32を配置している。これは、第1実施形態と同じく表示部分とタッチスイッチからなるサブ操作入力エリア31を配置した構造である。なお、サブ操作入力エリア31の表示部分はシースルー型表示装置である必要はない。
なお、このサブ操作入力エリア31は、側面に配置しても良い。
第1実施形態のようにサブ操作入力エリア31を表示部21の表裏両面に形成すると、両面の使用者が同時にサブ入力装置を使用した際、入力の競合が発生してしまう。また、サブ操作入力エリア31を片方の面にのみ形成すれば、結局、操作が一方の使用者に限られて、使い勝手が悪い。図9の構造では、サブ操作入力エリア31が天面にあるため、表示部21の表裏両面の使用者がサブ操作入力エリア31を共有できて、どちらの面からも画面操作ができ、かつ一つのサブ操作入力エリアを使用するので、使用者同士の画面操作の競合が起こらないという利点がある。
<第3実施形態>
図10は、第3実施形態におけるシースルー型両面表示装置の例を示す図である。この表示装置10cには、正転表示画面と反転表示画面を設定操作するためのスイッチ41が設けられている。スイッチ41は、表示装置10cの側面、もしくは天面に配置される。また、スイッチ41の近傍の表示部21の表面側と裏面側には、それぞれ目盛42と目盛43を設けており、目盛の機能表示は互いに左右反転して表示させている。
「あ」という正転表示文字は正転表示画面を意味し、「あ」のミラー反転文字は反転表示画面を意味する。従って、目盛における「あ」の正転表示文字のみは、画面が正転表示画面のみであることを意味し、「あ」の反転表示文字のみは、画面が反転表示画面のみであることを意味する。また、「あ」の正転表示文字と反転表示文字が並べて表示されているのは、この配置で正転表示画面と反転表示画面が配置されることを意味する。
このような構造にすることで、表示部21の表裏両面の使用者がスイッチ41を共有できるため、どちらの面からも画面操作ができ、かつ一つのスイッチ41を使用するので、使用者同士の画面操作の競合が起こらないという利点がある。
<第4実施形態>
図11は、第4実施形態におけるシースルー型両面表示装置の例を示す図である。この表示装置10dは、表示部21の表裏両面にタッチパネル51a,51bを備えている。タッチパネル51a,51bの入力エリアは、各表示画面12,13と連動している。すなわち、正転表示画面12に対応するタッチパネル51aの入力エリアは、正転表示画面入力エリア52である。また、反転表示画面13に対応するタッチパネル51bの入力エリアは、反転表示画面入力エリア53である。
表示装置10dの操作入力処理部23は、表示画面の画像位置とそれに対応するタッチパネルの入力エリアを対応させて、入力位置の座標を検出する。つまり、操作入力処理部23は、操作入力部22で入力された位置を、入力された表示画面の座標とそれに対応するタッチパネルの座標を対応させて検出する。図12は、入力位置の検出を説明する図である。
図12(a)は表面側画面全体を正転表示画面として表示した表示部を示し、図12(b)は正転表示画面と反転表示画面を表示した表示部を示している。そして、図12(b)の点A1(正転表示画面の右下)をタッチ入力した場合は、点A1は正転表示画面の入力エリア52の座標である。従って、この座標は、図12(a)の座標であれば、点A2の位置になる。当然、操作入力処理部23は、入力エリア52の座標を、表示されている画面のどの位置にあるかの座標を求める。
このように、操作入力処理部23は、画像が表示されている表示画面に対応させて位置座標を求めるので、操作入力位置とその指示内容を的確に検出でき、画像生成部27は操作入力に合致した画像形成が可能となる。
<第5実施形態>
図13は、第5実施形態におけるシースルー型両面表示装置の例を示す図である。
本実施形態は、両面にタッチパネルを備えた表示装置10eにおいて、操作入力処理部23は、好適な手段によってタッチ入力を有効とするエリアを1つのエリアのみに決定する。そして、画像生成部27は、そのエリアに相当する画面表示と受け付けないエリアの画面表示を変える。
ここで、タッチ入力を有効とするエリアを決める好適な手段とは、例えば最初にタッチが検知されたエリアを有効エリアとする方法や、タッチエリア切り替え用の外部スイッチを行う方法、表示画面の外縁を一周なぞる等の特殊なタッチ操作を行う方法などが考えられる。
表示部21の両面にタッチパネルを備えた表示装置10eは、その構造上表示部21の両面から同時にタッチ入力がなされる場合がある。上記手段を用いることで、タッチ入力を受け付けるエリアを絞ることができ、入力の競合を防止できる。また、タッチ入力が有効となったエリアは、図に示す例のように画面の外縁の線を太くしたり(図の正転表示画面12を参照)や画面の外縁の色を変えたりなど、画面表示の一部を変えることで、タッチパネルの有効エリアを使用者に知らせる。
こうして使用者は、どのエリアが有効入力エリアかが分るため、使用者同士の画面操作の競合が起こらず、また操作もし易くなる。
<第6実施形態>
図14は、第6実施形態におけるシースルー型両面表示装置の表示を示す図である。
図14は、図11に示すシースルー型両面表示装置の両面にタッチパネルを備えた表示装置であって、図13と同様、好適な手段によってタッチ入力を有効とするエリアを1つのエリアのみに決定するものである。この表示装置10fは、使用者にタッチが有効となったエリアを知らせる手段として、図3で示したサブ操作入力エリア31を用いる。これは、有効入力エリアを示す棒状線35を表示する。この図では正転表示画面12のエリアの棒状線35が表示されており、正転表示画面12が入力有効エリアとなっていることを示している。
こうして使用者は、どのエリアが有効入力エリアかが分るため、使用者同士の画面操作の競合が起こらず、また操作もし易くなる。
<第7実施形態>
図15は、第7実施形態におけるシースルー型両面表示装置の表示を示す図である。第7実施形態は、表示部21の全面に表示されている正転表示画面12の中に、小画面の反転表示画面13を表示する。また、反転表示画面13の中に、小画面の正転表示画面12を表示するものでもよい。これまでに記載してきたような表示部21の画面を分割して正転表示画面12と反転表示画面13を並列して表示する方式ではなく、図15に示すように一方の表示画面の中に他方の表示画面を埋め込んで表示するものである。このような場合でも、シースルー型両面表示装置10gの表裏両方から文字を読むことができる。
図16〜18は、図15に示したシースルー型両面表示装置において、タッチパネルを用いて表示画像を操作する方法の一例である。
図16は、正転表示された画面の任意の点においてピンチアウト操作を行うことで、その場所に反転表示画像が小画面としてピクチャーインピクチャー表示される図である。この場合の操作入力部22は表示部21の全面のタッチパネルである。小画面の位置と範囲は、手のピンチイン・ピンチアウトの操作位置と操作動作により、指定できる。
図16(a)に示すように、表示部21の全画面が正転表示画面12である場合に、画面左上をユーザが手60でピンチアウト操作を行うと、操作入力部(タッチパネル)22がそれを検出して、操作信号を操作入力処理部23に伝える。操作入力処理部23は、どの位置でピンチアウト操作を行われたかを解析して、そのデータを画面配置部26に送る。図16(b)に示すように、画面配置部26は、その位置に反転表示画面13を配置する。画像生成部27はそれぞれの画面に表示する画像を生成し、表示制御部25により表示部21に表示する。
図17は、ピクチャーインピクチャーで表示された小画面をピンチイン操作することで、小画面を消去する図である。図17(a)に示すように、表示部21の全画面が正転表示画面12であり、正転表示画面12内の左上側の反転表示画面13に対して、ユーザが手60でピンチイン操作を行うと、操作入力部(タッチパネル)22がそれを検出して、操作信号を操作入力処理部23に伝える。操作入力処理部23は、どの位置でピンチイン操作が行われたかを解析して、そのデータを画面配置部26に送る。図16(b)に示すように、画面配置部26は、その位置に反転表示画面13を閉じる。画像生成部27は正転表示画面12の画面に表示する画像を生成し、表示制御部25により表示部21に表示する。
また図18は、ピクチャーインピクチャーで表示された小画面をさらにピンチアウト操作による様々の表示形態を示す図である。図18(a)に示すように、表示部21の全画面が正転表示画面12であり、正転表示画面12内の左上側の反転表示画面13に対して、ユーザが手60でピンチアウト操作を行うと、図18(b)に示すように、表示部21の全画面が反転表示画面13となる。更に図18(c)に示すように、ユーザが手60で、表示部21の左上をピンチアウト操作を行うと、図18(d)に示すように、そのピンチアウト操作の位置に正転表示画面12を表示する。
こうして、ピクチャーインピクチャー表示によって正転表示、反転表示を行っても、対面した使用者がそれぞれ表裏両方から画像をみることができ、視認性、特に文字の可読性を向上させることができる。従って、一つの表示装置によって、複数の使用者が一度に表裏両面を利用できて効率的であり、更に使用者同士が相手の表示画像も確認できて対面しながらコミュニケーションを取ることもできる。
本発明によるシースルー型両面表示装置で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHDD(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。また、各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明について詳述してきたが、具体的な構成は実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
10 :シースルー型両面表示装置
11 :表示部
12 :正転表示画面
13 :反転表示画面
15,16 :使用者
21 :表示部
22 :操作入力部
23 :操作入力処理部
24 :画像処理部
25 :表示制御部
26 :画面配置部
27 :画像生成部
31 :サブ操作入力エリア
32 :ポインタ
35 :棒状線
41 :スイッチ
51 :タッチパネル
52,53 :入力エリア

Claims (12)

  1. 表示部の画面を表裏両方から視認でき、表示面の向こう側が透けて見えるシースルー型両面表示装置であって、
    表裏の画面表示の位置と範囲を指示する操作を含む操作入力部と、
    前記操作入力部の信号を検知して入力処理を制御する操作入力処理部と、
    入力された前記画面表示の位置と範囲に従って、前記表示部に正転表示画面と反転表示画面を配置する画面配置部と、
    設定された前記画面に合わせて、正転表示画面には正転表示画像、反転表示画面にはミラー反転表示画像を生成する画像生成部と、
    前記表示部に対して、生成された画像を表示するように制御する表示制御部と、
    を備えることを特徴とするシースルー型両面表示装置。
  2. 前記操作入力部は、前記表示部を前記正転表示画面と前記反転表示画面とで分割する境を示すポインタであり、
    前記画面配置部は、前記ポインタの示す位置を前記正転表示画面と前記反転表示画面の境として各画面の位置と範囲を設定することを特徴とする請求項1に記載のシースルー型両面表示装置。
  3. 前記操作入力部は、前記表示部の端部に配置され、サブ操作入力エリアとして形成されたサブ表示部とタッチパネルであり、
    前記画像生成部は、前記サブ表示部に前記ポインタを生成することを特徴とする請求項2に記載のシースルー型両面表示装置。
  4. 前記操作入力部は、装置天面あるいは側面に配置され、サブ操作入力エリアとして形成されたサブ表示部とタッチパネルであり、
    前記画像生成部は、前記サブ表示部に前記ポインタを生成することを特徴とする請求項2に記載のシースルー型両面表示装置。
  5. 前記操作入力部は、前記正転表示画面と前記反転表示画面の有/無を切り替えるスイッチであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のシースルー型両面表示装置。
  6. 前記操作入力部は、前記画面の正転表示と反転表示を切り替えるスイッチであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のシースルー型両面表示装置。
  7. 前記操作入力部は、前記表示部の全面に配置されたタッチパネルであり、
    前記操作入力処理部は、前記操作入力部で入力された位置を、入力された表示画面の座標とそれに対応する前記タッチパネルの座標を対応させて検出することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のシースルー型両面表示装置。
  8. 前記操作入力処理部は、複数の表示画面の中から入力を受け付ける有効入力エリアを1つに決定し、他の表示画面のエリアからの入力を受け付けないことを特徴とする請求項7に記載のシースルー型両面表示装置。
  9. 前記画像生成部は、前記有効入力エリアの表示画面を他の表示画面の表示と異なるものとすることを特徴とする請求項8に記載のシースルー型両面表示装置。
  10. 前記画面配置部は、正転表示画面内に反転表示画面、あるいは反転表示画面内に正転表示画面、をピクチャーインピクチャーで混在表示することを特徴とする請求項1に記載のシースルー型両面表示装置。
  11. 前記操作入力部は、ピンチイン/ピンチアウト操作を検出し、
    前記操作入力処理部は、正転表示画面あるいは反転表示画面に対してピンチイン操作を行った場合はその画面の表示をやめ、正転表示画面あるいは反転表示画面内でピンチアウト操作を行った場合は、操作を行った画面内にピクチャーインピクチャーで画面を開くことを特徴とする請求項10に記載のシースルー型両面表示装置。
  12. 前記操作入力処理部は、ピクチャーインピクチャーの画面に対してピンチアウトの操作を行った場合は、その画面を拡大することを特徴とする請求項11に記載のシースルー型両面表示装置。
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