JP2015193884A - 電解銅箔、キャリア箔付電解銅箔及びプリント配線板 - Google Patents

電解銅箔、キャリア箔付電解銅箔及びプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】回路形成時のエッチング工程での差し込み等による回路剥がれを効果的に防止することができ、それにより細線加工の容易化及び回路歩留りの改善に寄与しうる電解銅箔を提供。
【解決手段】少なくとも亜鉛を用いて表面処理された表面を有する電解銅箔であって、処理された表面及びその近傍が、上記表面処理に由来して、亜鉛を5〜20mg/mの付着量で含み、かつ、処理された表面をXPS(X線光電子分光)で分析した場合に、元素換算で、Cu、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの合計量に占めるCuの割合が20at%以下である、電解銅箔及びそれを用いたキャリア箔付電解銅箔。
【選択図】図6

Description

本発明は、電解銅箔、キャリア箔付電解銅箔及びプリント配線板に関するものである。
近年、回路の微細化に適したプリント配線板の製造工法として、MSAP(モディファイド・セミ・アディティブ・プロセス)法及びサブトラクティブ法が広く採用されている。
MSAP法は、極めて微細な回路を形成するのに適した手法であり、その特徴を活かすため、キャリア箔付極薄銅箔を用いて行われている。例えば、図1及び2に示されるように、極薄銅箔10を、下地基材11a上にプリプレグ11bを備えた絶縁樹脂基板11(必要に応じて下層回路11cを内在しうる)にプライマー層12を用いてプレスして密着させ(工程(a))、キャリア箔(図示せず)を引き剥がした後、必要に応じてレーザー穿孔によりビアホール13を形成する(工程(b))。次いで、化学銅めっき14を施した(工程(c))後に、ドライフィルム15を用いた露光及び現像により所定のパターンでマスキングし(工程(d))、電気銅めっき16を施す(工程(e))。ドライフィルム15を除去して配線部分16aを形成した(工程(f))後、隣り合う配線部分16a,16a間の不要な極薄銅箔等をそれらの厚み全体にわたってエッチングにより除去して(工程(g))、所定のパターンで形成された配線17を得る。
一方、サブトラクティブ法は、MSAP法よりは微細化レベルは劣るものの、キャリア箔無しの銅箔を用いて微細な回路形成を行える手法である。例えば、図3及び4に示されるように、下地基材21a上にプリプレグ21bを備えた絶縁樹脂基板21(必要に応じて下層回路21cを内在しうる)に銅箔20の粗化面を接着させ(工程(a))、ハーフエッチングにより銅箔20を極薄化した後(工程(b))、必要に応じてレーザー穿孔によりビアホール23を形成する(工程(c))。次いで、化学銅めっき24(工程(d))及び電気銅めっき26(工程(e))を施し、ドライフィルム25を用いた露光及び現像により所定のパターンでマスキングし(工程(f))、エッチングによりドライフィルム25の開口部直下の不要な銅箔等を溶解除去した(工程(g))後、ドライフィルム25を剥離して(工程(h))、所定のパターンで形成された配線27を得る。
MSAP法及びサブトラクティブ法のいずれにおいても、エッチング工程で使用されるエッチング液として酸性液(例えば過酸化水素を含む硫酸水溶液)が主に使用される。この酸性液は銅よりも酸化銅のエッチング速度が大きいという特性を有する。このため、銅箔の表面が酸化していると、図5に模式的に示されるように、絶縁樹脂基板11との銅箔10との界面部分のエッチングが促進され、その結果、配線17の根元がえぐられるように浸食される「差し込み」18と呼ばれる不良原因をもたらす。この差し込み18が発生すると、基板11と配線17の密着性が低下し、回路剥がれの原因となる。この差し込みは粗化処理されていない平滑な極薄銅箔10が用いられるMSAP法において特に起こりやすい。この点、エッチング量を低減することで差し込みを回避することはできるが、エッチング不足から回路間の残銅によってショートを引き起こす懸念がある。したがって、エッチング工程のばらつきを低減するため、銅箔、とりわけ極薄銅箔における表面状態の安定化が望まれている。
ところで、キャリア箔付極薄銅箔は、極薄銅箔を形成する銅結晶の大きさとキャリア箔を形成する銅結晶の大きさの違い等から、極薄銅箔の析出時の歪が大きくなり、カール現象が生じやすい。このカール現象を改善するため、加熱処理によりカールを矯正する方法が知られている。例えば、特許文献1(特開2007−152796号公報)には、120〜250℃の温度で1〜10時間加熱処理することによりカール矯正を行うことが開示されている。この文献では、加熱処理による金属の酸化(すなわち銅箔にあっては酸化銅の形成)を防止するため、不活性ガスで空気を置換することが好ましいとされている。しかし、この方法では、加熱炉自体のコストや加熱処理のランニングコストがかかるだけでなく、過剰な加熱処理による生産性の低下が生じる。
一方、銅箔の表面に防錆処理を行うことで酸化を防止する手法も知られている。例えば特許文献2(国際公開第2004/005588号)では、コブ付けの粗化処理を施すことなく形成された防錆処理層を電解銅箔層が備えたキャリア箔付電解銅箔が開示されており、ニッケル−亜鉛合金からなる防錆処理層が具体的に提案されている。また、特許文献3(国際公開第2006/028207号)では、防錆処理層としてニッケル−亜鉛含有めっき層及びクロメート処理層を備え、Ni/Zn付着比が1.5〜10である、キャリア箔付電解銅箔が開示されている。
特開2007−152796号公報 国際公開第2004/005588号 国際公開第2006/028207号
そこで、カール矯正のための熱処理を行う場合、熱処理に伴う酸化を防止するために、ニッケルや亜鉛をより多く付着させる高防錆処理を行うことが考えられる。しかし、亜鉛やニッケルはイオン化傾向が銅よりも卑な金属であることから銅よりもエッチングされやすい。このため、エッチング工程において防錆処理を施した部分から、前述した差し込みが発生しやすく、その結果、回路剥がれが多くなり、回路製造時の歩留まりが低下しやすくなる。したがって、MSAP法用の銅箔として高防錆量の極薄銅箔は採用することは難しい。よって、比較的少ない防錆処理量でありながら、エッチング工程での差し込み等による回路剥がれを有意に抑制可能な銅箔、とりわけ極薄銅箔が望まれる。
本発明者らは、今般、防錆処理等の亜鉛を用いた表面処理が施された電解銅箔において、表面処理に由来する亜鉛の付着量と、処理表面におけるCu存在比率とをそれぞれ所定の範囲内に制御することで、回路形成時のエッチング工程での差し込み等による回路剥がれを効果的に防止することができるとの知見を得た。
したがって、本発明の目的は、回路形成時のエッチング工程での差し込み等による回路剥がれを効果的に防止することができ、それにより細線加工の容易化及び回路歩留りの改善に寄与しうる電解銅箔を提供することにある。
本発明の一態様によれば、少なくとも亜鉛を用いて表面処理された表面を有する電解銅箔であって、前記電解銅箔の前記表面及びその近傍が、前記表面処理に由来して、亜鉛を5〜20mg/mの付着量で含み、かつ、前記表面をXPS(X線光電子分光)で分析した場合に、元素換算で、Cu、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの合計量に占めるCuの割合が20at%以下である、電解銅箔が提供される。
本発明の別の一態様によれば、キャリア箔と、該キャリア箔上に設けられた剥離層と、該剥離層上に設けられた本発明の電解銅箔とを備えた、キャリア箔付電解銅箔が提供される。
本発明の更に別の一態様によれば、本発明の電解銅箔を備えた、プリント配線板が提供される。
本発明の更に別の一態様によれば、電解銅箔の製造方法であって、
電解製箔されたままの銅箔に少なくとも亜鉛を用いて表面処理を行い、前記表面処理された表面及びその近傍に亜鉛を5〜20mg/mの付着量で含む電解銅箔を得る工程と、
前記電解銅箔に対して、120〜250℃の温度範囲内で、加熱処理後の前記表面をXPS(X線光電子分光)で分析した場合に、元素換算で、Cu、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの合計量に占めるCuの割合が20at%以下に収まるように制御された条件で加熱処理を行う工程と、
を含む、方法が提供される。
本発明の更に別の一態様によれば、プリント配線板の製造に適した電解銅箔の選定方法であって、
少なくとも亜鉛を用いて表面処理された表面を有する電解銅箔であって、前記表面及びその近傍が、前記表面処理に由来して、亜鉛を5〜20mg/mの付着量で含む電解銅箔を用意する工程と、
前記電解銅箔の前記表面をXPS(X線光電子分光)で分析して、元素換算で、Cu、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの合計量に占めるCuの割合が20at%以下であるか否かを評価する工程と、
前記Cuの割合が、少なくともプリント配線板の製造時に回路形成が行われるべき領域において20at%以下である電解銅箔を選定して、プリント配線板の製造に提供又は使用する工程と、
を含む、方法。
MSAP法を説明するための工程流れ図であり、前半の工程(工程(a)〜(d))を示す図である。 MSAP法を説明するための工程流れ図であり、後半の工程(工程(e)〜(g))を示す図である。 サブトラクティブ法を説明するための工程流れ図であり、前半の工程(工程(a)〜(d))を示す図である。 サブトラクティブ法を説明するための工程流れ図であり、後半の工程(工程(e)〜(h))を示す図である。 エッチング工程で差し込みが発生した回路配線を示す模式断面図である。 キャリア箔付電解銅箔の基本構成を示す模式断面図である。
以下、本発明について具体的に説明する。なお、本明細書において「A〜B」(A及びBは任意の数字)なる形式で表される数値範囲はA以上B以下を意味するものとする。
電解銅箔
本発明の電解銅箔は、少なくとも亜鉛を用いて表面処理された表面(以下、処理表面という)を有する電解銅箔であり、キャリア箔付きでの形態であってもよいし、キャリア箔無しの形態であってもよい。表面処理は防錆処理を含むのが好ましいが、後述するようにそれ以外の表面処理を含むものであってもよい。いずれにしても、本発明の電解銅箔の処理表面及びその近傍は、表面処理に由来して、亜鉛を5〜20mg/mの付着量で含む。そして、この処理表面をXPS(X線光電子分光)で分析した場合に、元素換算で、Cu、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの合計量に占めるCuの割合(以下、Cu存在比率という)は20at%以下である。このように、本発明の電解銅箔においては、表面処理に由来する亜鉛の付着量と、処理表面におけるCu存在比率とをそれぞれ上記範囲内に制御することで、MSAP法やサブトラクティブ法等における回路形成時のエッチング工程での差し込み等による回路剥がれを効果的に防止することができる。
前述したとおり、亜鉛は防錆処理等の表面処理で使用される有効成分であるが、イオン化傾向が銅よりも卑な金属であるため、銅よりもエッチングされやすい。かかる理由から亜鉛付着量を減らそうとすると、今度は防錆等の表面処理効果が不十分となり、カール矯正等のための加熱処理によって銅よりもエッチングされやすい酸化銅を生成しやすくなる。その意味で、亜鉛付着量は増やしすぎても減らしすぎてもエッチング工程において差し込み等による回路剥がれが生じやすくなる。さらに不都合なことに、全面にわたって同じ亜鉛付着量で処理された1枚の電解銅箔ですら、その表面上の位置によってエッチング速度にばらつきがあるため、ある1箇所(例えば幅方向の中央部分)で適切に表面処理して回路剥がれを防止できたとしても、同じ表面処理が施された他の箇所(例えば幅方向の端部近傍)では回路剥がれが生じるという現象が起こりうる。そこで、当該他の箇所(例えば幅方向の端部近傍)への対処のため亜鉛付着量を増やすと、今度はそれとは別の箇所(例えば幅方向の中央部分)ではエッチングされやすくなりやはり回路剥がれを生じうる。このため、亜鉛付着量の調整のみによる回路剥がれへの対処は困難を極めていた。かかる状況の下、本発明者らは、このエッチング速度のばらつきが、銅箔表面における酸化程度のばらつき、特にロール状銅箔の幅方向における酸化程度のばらつきに大きく起因するものであるとの知見を得た。この銅箔の幅方向における酸化程度のばらつきは、最も典型的には、銅箔をロール状で加熱炉に入れる加熱処理を空気含有雰囲気下で行った場合、加熱炉内やロール間に残留する空気中の酸素により、ロールの幅方向の端部に酸化が生じやすくなることに起因する。すなわち、電解銅箔は、ロール状とした場合に外気に触れやすい銅箔の端部に近いほど酸化しやすく、それ故、銅箔の幅方向において銅の酸化程度にばらつきが生じやすい。もっとも、上記以外の要因による銅箔の酸化も可能性としてあり得ることはいうまでもない。
かかる知見に基づき、本発明者らは、銅箔のエッチング速度をコントロールする因子として、銅箔表面の亜鉛付着量のみならず、銅箔表面の銅の酸化程度をも調整することで、回路形成時のエッチング工程における差し込み等による回路剥がれを効果的に防止することに成功した。具体的には、亜鉛付着量が5〜20mg/mの処理表面におけるCu存在比率を20at%以下とすることで、差し込み等による回路剥がれを効果的に防止できるとの画期的な指標を得た。この20at%以下とのCu存在比率は、銅箔表面がめっき等により十分に表面処理されていればCuの存在比率が相対的に少なくなることのみならず、銅箔が酸化するとXPSにより処理表面に検出されるCuの割合が増加するとの今般の知見をも反映したものである。すなわち、今般の知見によれば、表面処理した銅箔を加熱すると、銅箔における表面処理の欠陥部分から酸素が銅箔のCu成分と反応し、酸化銅等を形成することで体積が増え、表面処理を突き破るようにして銅箔のCu成分が露出する。この表面に露出したCuがXPSで検出されるため、結果として、銅箔が酸化されると処理表面におけるCu存在比率が増えることになる。そして、このCu存在比率と回路剥がれの関係を調べることにより、差し込み等による回路剥がれを効果的に防止できる銅箔の表面状態を規定する指標として20at%以下というCu存在比率に至ったのである。すなわち、亜鉛付着量が5〜20mg/mの処理表面におけるCu存在比率を20at%以下とすることで、銅箔のエッチング速度をコントロールする因子である、銅箔表面の亜鉛付着量と、銅箔表面の銅の酸化程度との両方を同時にかつ好都合に制御することができ、それによりこれらの二つの因子が複雑に絡み合って結果として引き起こされるエッチング速度のばらつきを低減できる。その結果、防錆処理等の表面処理による所望の表面処理効果を許容可能なレベルで確保しながら、銅箔表面上の位置(特に幅方向の位置)にかかわらず共通の指標に基づいて、差し込み等による回路剥がれが発生しないようにエッチング速度を適切に制御することが可能となる。こうして、本発明の電解銅箔によれば、回路形成時のエッチング工程での差し込み等に起因する回路剥がれを効果的に防止することができ、それにより、細線加工が容易となり、回路歩留りを改善することができる。
特に、本発明によれば、処理表面におけるCu存在比率を銅の酸化程度を示す指標として用いることで、処理表面における銅の酸化程度を把握ないし監視しながら、表面処理量を適切に調整したり(例えば防錆処理効果が得られる許容範囲内での低めの防錆処理量に調整したり)、且つ/又はカール除去等の目的で行われる加熱処理の温度と時間を適切に調整したりすることで、差し込み等による回路剥がれが発生しないようにエッチング速度を適切に制御することが可能となる。例えば、表面処理された電解銅箔に対して、後述する加熱温度(例えば120〜250℃)の範囲内で、かつ、Cu含有比率が20at%以下に抑えるように制御された条件で加熱処理を行えばよく、この加熱処理は空気含有雰囲気(典型的には大気雰囲気)下で行うこともできる。あるいは、電解銅箔の処理表面につきCu含有比率が20at%以下であるか否かを評価し、少なくともプリント配線板の製造時に回路形成が行われるべき領域においてCu含有比率が20at%以下である電解銅箔を選定して、プリント配線板の製造に提供又は使用することもできる。
本発明の電解銅箔における処理表面は、少なくとも亜鉛を用いて表面処理されたものである。本発明における「表面処理」は、電解製箔されたままの銅箔(いわゆる生箔)の表面において何らかの性質(例えば防錆性、耐湿性、耐薬品性、耐酸性、耐熱性、及び基板との密着性)を向上ないし付与するために行われる各種の表面処理を包含するものである。すなわち、本発明における「表面処理」は、1つの表面処理工程からなるものであってもよいし、同種ないし異種の2以上の表面処理工程を含むものであってもよい。いずれにしても、2以上の表面処理工程を含む場合には、そのうちの少なくとも1つの表面処理工程において亜鉛が何らかの形態で用いられ、それにより亜鉛が銅箔表面に何らかの形態(例えば金属亜鉛、亜鉛合金及び亜鉛化合物)で付着されていればよく、その他の表面処理工程において亜鉛を用いる必要はない。なお、表面処理は電解銅箔の少なくとも片面に行われてもよいし、電解銅箔の両面に行われてもよい。電解銅箔に対して行われる表面処理の代表的な例としては、防錆処理(これは銅箔の酸化防止に寄与する)、シラン処理(これは基材との密着性の向上に寄与する)、粗化処理(これは基材との密着性の向上に寄与する)、バリア形成処理(これは耐酸性、耐熱性等の向上に寄与する)、及びそれらの任意の組合せが挙げられ、特に好ましくは防錆処理である。なお、粗化処理が行われる場合には防錆処理は粗化処理が施された面に行われるのが好ましい。
防錆処理は、亜鉛を用いためっき処理を含むのが好ましい。亜鉛を用いためっき処理は、亜鉛めっき処理及び亜鉛合金めっき処理のいずれであってもよく、亜鉛合金めっき処理は亜鉛−ニッケル合金処理が特に好ましい。亜鉛−ニッケル合金処理は少なくともNi及びZnを含むめっき処理であればよく、Sn、Cr、Co等の他の元素をさらに含んでいてもよい。亜鉛−ニッケル合金めっきにおけるNi/Zn付着比率は、質量比で、1.2〜10が好ましく、より好ましくは2〜7、さらに好ましくは2.7〜4である。また、防錆処理はクロメート処理をさらに含むのが好ましく、このクロメート処理は亜鉛を用いためっき処理の後に、亜鉛を含むめっきの表面に行われるのがより好ましい。こうすることで防錆性をさらに向上させることができる。特に好ましい防錆処理は、亜鉛−ニッケル合金めっき処理とその後のクロメート処理との組合せである。なお、防錆処理後の銅箔表面には、シランカップリング剤を用いたシラン処理がさらに行われてもよく、それにより耐湿性、耐薬品性及び基板との密着性等を向上することができる。防錆処理(例えば亜鉛を用いためっき処理及びクロメート処理)、シラン処理、及びその他の各種の表面処理はいずれも公知の手法(例えば特許文献2及び3に記載される手法)に従って行えばよい。
本発明の電解銅箔の処理表面をXPSで分析した場合におけるCu存在比率(すなわち、元素換算で、Cu、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの合計量に占めるCuの割合)は、20at%以下であり、好ましくは3〜20at%、より好ましくは3〜18at%、さらに好ましくは3〜15at%である。処理表面のCu存在比率を上記範囲内にすることで、回路形成時のエッチング工程での差し込み等に起因する回路剥がれの効果的な防止を可能とする。銅箔由来のCuを除く、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの元素群は表面処理に由来して電解銅箔の処理表面に存在することが知られる典型的な元素であり、Cu及びZn以外の元素は本発明における任意成分である。例えば、Niは防錆処理を構成する亜鉛−ニッケル含有めっきにより処理表面に存在しうる。Crは防錆処理を構成するクロメート処理により処理表面に存在しうる。Siはシラン処理により処理表面に存在しうる。Cはシラン処理(特にシランカップリング剤等に含まれる有機成分)等に由来して処理表面に存在しうる。Nはアゾール基等の窒素原子を含有する防錆処理剤等に由来して表面処理に存在しうる。Oは酸化等により処理表面に存在しうる。
なお、防錆処理、亜鉛/亜鉛合金めっき処理、クロメート処理、シラン処理等が施された部分は、防錆処理層、亜鉛/亜鉛合金めっき層、クロメート処理層、シラン処理層(あるいはシランカップリング剤層)等と称されるのが一般的であるが、以下における説明ではそのように称しないものとする。これは、実際にこれらの表面処理が施された最終製品としての電解銅箔を断面観察しても、上記各層が明確な層としては観察されにくく、むしろ電解銅箔の表面及びその近傍と渾然一体となっているとの実情によるものである。もっとも、各種先行技術文献において、防錆処理層、めっき層、クロメート処理層、シラン処理層(あるいはシランカップリング剤層)等と本質的に異なるものを意図するものではなく、本発明の実施のために上記のように称される層を適宜参照可能であることはいうまでもない。
本発明の電解銅箔の処理表面及びその近傍は、表面処理に由来して、亜鉛(Zn)を5〜20mg/m、好ましくは8〜18mg/m、さらに好ましくは10〜15mg/mの付着量で含む。このような範囲内であると亜鉛によりもたらされる防錆効果を均一に確保しやすくなる。すなわち、亜鉛成分で銅箔表面を被覆した場合、120℃以上の温度条件下で銅箔内部へ亜鉛成分が熱拡散する。そうすると、表面の亜鉛成分が減少するため、銅箔表面の亜鉛成分が島状組織等の不均一な形態で銅箔の表面に分布してしまい、銅箔表面の酸化を均一に防止しづらくなる。この点、上記範囲内の亜鉛量となるように電解銅箔表面が被覆されることで、そのような亜鉛の不均一分布を抑制することができる。なお、上記亜鉛付着量は電解銅箔の一方の面における亜鉛付着量を意味しており、電解銅箔の両面に対して亜鉛を用いた表面処理が施された場合には、銅箔単位面積当たりの亜鉛付着量は上記数値範囲の2倍となるのはいうまでもない。
本発明の電解銅箔の処理表面及びその近傍は、表面処理に由来して、任意成分としてニッケル(Ni)を0〜40mg/m含んでいてもよく、好ましくは10〜40mg/m、より好ましくは12〜38mg/m、さらに好ましくは15〜35mg/mの付着量で含んでなる。亜鉛を被覆する際、ニッケルと一緒に被覆すると、防錆性がより向上する。これは、亜鉛単独の場合と比べ、亜鉛成分の熱拡散が防止されるためと考えられる。特に、ニッケル量を上記範囲内とすることで、適度に高いエッチング処理速度が得られる。なお、上記ニッケル付着量は電解銅箔の一方の面におけるニッケル付着量を意味しており、電解銅箔の両面に対してニッケルを用いた表面処理が施された場合には、銅箔単位面積当たりのニッケル付着量は上記数値範囲の2倍となるのはいうまでもない。
本発明の電解銅箔の処理表面及びその近傍は、表面処理に由来して、任意成分としてクロム(Cr)を0〜10mg/m含んでいてもよく、好ましくは1〜10mg/m、より好ましくは3〜10mg/m、より好ましくは3〜8mg/mの付着量で含んでなる。クロムは銅箔表面に緻密な膜を形成することにより、防錆性がさらに向上する。特に、クロム量が上記範囲内であると、エッチング処理時の残渣の発生をより効果的に回避することができる。なお、上記クロム付着量は電解銅箔の一方の面におけるクロム付着量を意味しており、電解銅箔の両面に対してクロムを用いた表面処理が施された場合には、銅箔単位面積当たりのクロム付着量は上記数値範囲の2倍となるのはいうまでもない。
本発明の電解銅箔の処理表面及びその近傍は、表面処理に由来して、任意成分としてケイ素(Si)を含んでいてもよい。もっとも、ケイ素が由来するシラン処理は樹脂基板との密着性を向上できるが、亜鉛等で得られるような防錆効果を期待することはできない。したがって、ケイ素は、回路形成時のエッチング工程での差し込み等による回路剥がれの防止には寄与しない元素であるといえる。
電解銅箔の厚さは特に限定されないが、好ましくは0.1〜18μmであり、より好ましくは0.5〜7μm、さらに好ましくは1〜5μmである。特に、キャリア箔付電解銅箔の形態で電解銅箔を提供する場合には、好ましくは0.5μm〜8μm、より好ましくは0.5μm〜6μm、さらに好ましくは0.5μm〜2.5μmといった薄い厚さにすることができ、かかる厚さであるとMSAP法等による微細な回路形成に適したものとなる。
本発明の電解銅箔は加熱処理されるのが好ましく、その典型的な例としてカール矯正のための加熱処理が挙げられる。この加熱処理は、典型的には、電解銅箔に対する表面処理が行われた後に行われる。前述したとおり加熱処理によって銅箔の表面は酸化されて回路剥がれの発生原因をもたらしうるが、本発明による前述した指標(特に処理表面のCu存在比率)を参照することでその酸化程度を回路剥がれが発生しないように適切に制御することができる。したがって、酸化防止のための不活性ガス雰囲気を用いることなく、空気含有雰囲気(典型的には大気雰囲気)下で加熱処理を好ましく行うことができる。前述したとおり、不活性ガス雰囲気にするためには不活性ガスで空気を置換しなければならないが、この場合、加熱炉自体のコストや加熱処理のランニングコストがかかるだけでなく、過剰な加熱処理による生産性の低下が生じる。しかしながら、本発明によれば、前述した指標(特に処理表面のCu存在比率)を満たすかぎりある程度の酸化は許容されるため、不活性ガス雰囲気を使用しなくて済む。カール矯正のための加熱処理は120〜250℃で1〜10時間行われるのが好ましく、より好ましくは150〜200℃で1〜7時間行われる。この加熱温度及び加熱時間は、カールの発現程度、生産性、及び本発明による指標(特に処理表面のCu存在比率)を勘案しながら適宜調整すればよい。上記温度条件範囲までの昇温に際しては下限温度を超えて以降の昇温速度は50℃/時程度を上限とするのが好ましい。
上述した本発明で電解銅箔を特性付ける各種元素付着量やCu存在比率は、電解銅箔の少なくとも一方の面の主要部分(好ましくは回路形成が行われることになる領域)の略全域、望ましくは当該面全体の略全域にわたって実現されているのが望ましい。特に、ロール状に提供される電解銅箔にあっては、少なくとも一方の面における幅方向の主要部分(例えば回路形成が行われることになる領域)の略全域、望ましくは当該幅方向の略全域にわたって実現されているのが望ましい。例えば、電解銅箔の幅方向に見て、電解銅箔の全幅に対して、好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、理想的には約100%の領域において本発明で要求される各種元素付着量及びCu存在比率が実現できているのが望ましい。
キャリア箔付電解銅箔
本発明の電解銅箔は、キャリア箔付電解銅箔の形態で提供されるのが特に有利である。というのも、前述したとおり、キャリア箔付極薄銅箔には加熱処理によるカール矯正が行われることが望ましいところ、この加熱処理による銅箔表面の酸化に起因する回路形成時の差し込み等による回路剥がれを、本発明の電解銅箔によれば効果的に防止できるからである。
図6に示されるように、キャリア箔付電解銅箔30は、典型的には、キャリア箔32と、キャリア箔32上に設けられた剥離層34と、剥離層34上に設けられた本発明の電解銅箔36とを備えてなる。もっとも、キャリア箔付電解銅箔30は、本発明の電解銅箔36を用いること以外は、公知の層構成が採用可能である。
キャリア箔32は、電解銅箔36を支持してそのハンドリング性を向上させるため箔である。キャリア箔32の例としては、アルミニウム箔、銅箔、表面をメタルコーティングした樹脂フィルム等が挙げられ、好ましくは銅箔である。銅箔は圧延銅箔及び電解銅箔のいずれであってもよい。キャリア箔の厚さは典型的には200μm以下であり、好ましくは18μm〜200μmである。
剥離層34は、キャリア箔の引き剥がし強度を弱くし、該強度の安定性を担保し、さらには高温でのプレス成形時にキャリア箔と電解銅箔の間で起こりうる相互拡散を抑制する機能を有する層である。剥離層34は、キャリア箔の一方の面に形成されるのが一般的であるが、両面に形成されてもよい。剥離層は、有機剥離層及び無機剥離層のいずれであってもよい。有機剥離層に用いられる有機成分の例としては、窒素含有有機化合物、硫黄含有有機化合物、カルボン酸等が挙げられる。窒素含有有機化合物の例としては、トリアゾール化合物、イミダゾール化合物等が挙げられ、中でもトリアゾール化合物は剥離性が安定し易い点で好ましい。トリアゾール化合物の例としては、1,2,3−ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、N’,N’−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ユリア、1H−1,2,4−トリアゾール及び3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。硫黄含有有機化合物の例としては、メルカプトベンゾチアゾール、チオシアヌル酸、2−ベンズイミダゾールチオール等が挙げられる。カルボン酸の例としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸等が挙げられる。一方、無機剥離層に用いられる無機成分の例としては、Cr、Zn、クロメート処理膜等が挙げられる。なお、剥離層の形成はキャリア箔の少なくとも一方の表面に剥離層成分含有溶液を接触させ、剥離層成分をキャリア箔の表面に固定されること等により行えばよい。キャリア箔の剥離層成分含有溶液への接触は、剥離層成分含有溶液への浸漬、剥離層成分含有溶液の噴霧、剥離層成分含有溶液の流下等により行えばよい。また、剥離層成分のキャリア箔表面への固定は、剥離層成分含有溶液の乾燥、剥離層成分含有溶液中の剥離層成分の電着等により行えばよい。剥離層の厚さは、典型的には1nm〜1μmであり、好ましくは5nm〜500nmである。
電解銅箔36としては、上述した本発明の電解銅箔を用いる。本発明の電解銅箔は少なくとも亜鉛を用いた表面処理が施されたものであるが、手順としては、先ず剥離層の表面に電着によりバルク銅層を電解銅箔として形成し、その後少なくとも亜鉛を用いた表面処理(好ましくは防錆処理)を行えばよい。表面処理の詳細については前述したとおりである。なお、電解銅箔はキャリア付電解銅箔としての利点を活かすべく、極薄銅箔の形態で構成されるのが好ましい。極薄銅箔としての好ましい厚さは0.5μm〜8μmであり、より好ましくは0.5μm〜6μm、さらに好ましくは0.5μm〜2.5μmである。
剥離層34と電解銅箔36の間に他の機能層を設けてもよい。そのような他の機能層の例としては補助金属層が挙げられる。補助金属層はニッケル及び/又はコバルトからなるのが好ましい。このような補助金属層を形成した電解銅箔をプリント配線板の外層銅箔として用いることで、従来のコンフォーマルマスク法のように予め銅箔をエッチング除去することなく、銅箔と基材成分とを同時にレーザー穿孔することができる。補助金属層の厚さは、ニッケル層として構成される場合は0.08〜2μm、コバルト層として構成される場合は0.05〜3μmとするのが好ましい。
キャリア箔付電解銅箔30は加熱処理されるのが好ましく、その典型的な例としてカール矯正のための加熱処理が挙げられる。特に、キャリア箔付電解銅箔はカールが発生しやすく、このためカール矯正のための加熱処理が行われることが望ましいとされている(例えば特許文献1を参照)。この加熱処理によってカール発生の要因である歪みが解放されることで、カール矯正効果が得られる。この加熱処理は、典型的には、電解銅箔に対する表面処理が行われた後に行われる。前述したとおり加熱処理によって銅箔の表面は酸化されて回路剥がれの発生原因をもたらしうるが、本発明による前述した指標(特に処理表面のCu存在比率)を参照することでその酸化程度を回路剥がれが発生しないように適切に制御することができる。したがって、酸化防止のための不活性ガス雰囲気を用いることなく、空気含有雰囲気(典型的には大気雰囲気)下で加熱処理を好ましく行うことができる。前述したとおり、不活性ガス雰囲気にするためには不活性ガスで空気を置換しなければならないが、この場合、加熱炉自体のコストや加熱処理のランニングコストがかかるだけでなく、過剰な加熱処理による生産性の低下が生じる。しかしながら、本発明によれば、前述した指標(特に処理表面のCu存在比率)を満たすかぎりある程度の酸化は許容されるため、不活性ガス雰囲気を使用しなくて済む。カール矯正のための加熱処理は120〜250℃で1〜10時間行われるのが好ましく、より好ましくは150〜200℃で1〜7時間行われる。この加熱温度及び加熱時間は、カールの発現程度、生産性、及び本発明による指標(特に処理表面のCu存在比率)を勘案しながら適宜調整すればよい。上記温度条件範囲までの昇温に際しては下限温度を超えて以降の昇温速度は50℃/時程度を上限とするのが好ましい。なお、加熱処理によるカール矯正の態様としては、キャリア箔付電解銅箔を連続走行させつつ加熱処理してカールを矯正した後に巻き取ること、キャリア箔付電解銅箔を巻き取った状態(ロール形態)で加熱処理してカールを矯正すること、キャリア箔付電解銅箔をシート状にして積み重ねた状態で加熱処理してカールを矯正すること等が挙げられ、特に限定されない。
プリント配線板
本発明の電解銅箔はプリント配線板の作製に用いられるのが好ましい。すなわち、本発明によれば、電解銅箔を備えたプリント配線板も提供される。プリント配線板は、本発明の電解銅箔を用いること以外は、公知の層構成が採用可能である。例えば、MSAP法により回路形成した場合には図1及び2に示されるような構成が、サブトラクティブ法により回路形成した場合には図3及び4示されるような構成が採用可能である。
本発明を以下の例によってさらに具体的に説明する。
例1〜19
キャリア箔としての電解銅箔の光沢面側に有機剥離層及び極薄銅箔層を順に形成した後、防錆処理を行うことで、キャリア箔付極薄銅箔を作製した。そして、得られたキャリア箔付極薄銅箔について各種評価を行った。具体的には以下のとおりである。
(1)キャリア箔の準備
キャリア箔として、IPC規格でグレード3に分類される厚さ18μmの電解銅箔を用意した。このキャリア箔としての電解銅箔(以下、キャリア用銅箔という)は、電解製箔されたままの銅箔(いわゆる生箔)であり、防錆処理、粗化処理等の表面処理が施されていないものである。このキャリア用銅箔の表面に付着した油脂成分や表面酸化被膜を除去するために酸洗処理を行った。
(2)有機剥離層の形成
酸洗処理されたキャリア用銅箔の光沢面側を、CBTA(カルボキシベンゾトリアゾール)1000重量ppm、硫酸150g/l及び銅10g/lを含むCBTA水溶液に、液温30℃で30秒間浸漬して引き上げ、CBTA成分をキャリア箔の光沢面に吸着させた。こうして、キャリア用銅箔の光沢面の表面にCBTA層を有機剥離層として形成した。
(3)補助金属層の形成
有機剥離層が形成されたキャリア用銅箔を、硫酸ニッケルを用いて作製されたニッケル20g/l及びピロリン酸カリウム300g/lを含む溶液に浸漬して、液温45℃、pH3、電流密度5A/dmの条件で、厚さ0.2μm相当の付着量のニッケルを有機剥離層上に付着させた。こうして有機剥離層上にニッケル層を補助金属層として形成した。
(4)極薄銅箔の形成
補助金属層が形成されたキャリア用銅箔を、酸性硫酸銅溶液に浸漬して、電流密度8A/dmの平滑めっき条件で60秒間電解して、厚さ3μmの極薄銅箔を補助金属層上に形成した。こうして形成された極薄銅箔の表面に粗化処理を行った。この粗化処理は、極薄銅箔の上に微細銅粒を析出付着させる焼けめっき工程と、この微細銅粒の脱落を防止するための被せめっき工程とから構成される。焼けめっき工程では、銅10g/l及び硫酸120g/lを含む酸性硫酸銅溶液を用いて、液温40℃、電流密度30A/dmで粗化処理を行った。その後の被せめっき工程では、銅70g/l及び硫酸120g/lを含む酸性硫酸銅溶液を用いて、液温40℃、電流密度30A/dm、平滑めっき条件で電着を行った。
(5)表面処理
キャリア箔付極薄銅箔の粗化処理層の表面に、表面処理として、亜鉛−ニッケル合金めっき処理及びクロメート処理からなる防錆処理と、シラン処理とをこの順で以下の条件に従い行った。
<亜鉛−ニッケル合金めっき処理条件>
亜鉛1〜5g/l、ニッケル0.5〜1g/l及びピロリン酸カリウム300g/lの電解液組成、液温40℃、電流密度3A/dmを基準として、電解液中の亜鉛とニッケルの濃度比、処理時間及び電流密度を調整して、亜鉛及びニッケルの付着量を調整した。すなわち、亜鉛−ニッケル防錆処理において付着させる亜鉛及びニッケルの各量は、電解液中の水溶性亜鉛と水溶性ニッケルの濃度を変えること、及び/又は電解時の電気量を変えることにより適宜変えることができる。
<クロメート処理条件>
クロム酸3g/l水溶液、pH10、電流密度5A/dmを基準として、処理時間を調整してクロムの付着量を調整した。すなわち、クロメート処理において付着させるクロムの量は、クロメート処理液中のクロム成分濃度を変えること、及び/又は電解時の電気量を変えることにより適宜変えることができる。
<シラン処理条件>
γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2g/l水溶液を基準として、シラン処理剤濃度を変えてシラン吸着量を調整した。すなわち、シラン処理において付着させるケイ素成分量は、シラン処理を行う液中のシラン剤の処理濃度や処理時間を変えることにより適宜変えることができる。
(6)加熱処理
こうして得られたキャリア箔付極薄銅箔を、大気雰囲気中、180℃で1〜24時間の範囲内で加熱処理して、極薄銅箔の表面が様々な度合で酸化された各種のキャリア箔付極薄銅箔を得た。このとき、例1〜9では加熱処理の時間を上記範囲内で変えることで、極薄銅箔の表面を様々な度合で酸化させ、それにより銅原子の存在割合を変えた。一方、例10〜19では加熱処理の時間は6時間とした。
(7)電解銅箔の評価
こうして加熱処理が施されたキャリア箔付極薄銅箔について以下の分析及び試験を行った。
(7a)表面処理由来元素の定量分析
防錆処理が施された極薄銅箔を酸で溶解し、得られた溶液中におけるZn、Ni及びCrの各濃度をICP発光分析法により求めて測定した。測定された各濃度に基づいて、Zn、Ni及びCrの単位面積辺りの付着量(mg/m)を算出した。
(7b)XPSによる表面分析
極薄銅箔の防錆処理が施された表面に対してX線光電子分光法(XPS)により元素分析を行い、検出されたC、N、O、Si、Cr、Ni、Cu及びZnの元素の合計を100at%とした場合における、対象となる元素の含有量(at%)を測定した。この測定は、X線光電子分光(XPS)装置(アルバック・ファイ株式会社製、Quantum2000)を使用して、出力:40W、X線源:Al(モノクロメーター使用)、X線ビーム径:200μm、エネルギー範囲:0〜1400eV、パスエネルギー:58.7eV、ステップ:1.0eV、測定設定時間:5分、サーベイ測定の条件で行った。得られたサーベイスペクトルを用いた対象元素の定量化を、相対感度係数法を用いたソフトウエアで行った。XPSでの定量測定の対象元素とそれぞれの測定スペクトルに対応する軌道は以下の表1に示されるとおりである。
Figure 2015193884
こうして極薄銅箔の防錆処理が施された表面に対してXPS測定を行うことにより、上記8種類の元素について、それらの合計量を100atm%とした場合のCu元素の存在割合(at%)を算出した。結果は表2に示されるとおりであった。
(7c)回路剥がれ試験
キャリア箔付極薄銅箔を用いてMSAP工法に基づき回路形成を行い、得られた回路の剥がれ状況を確認した。具体的には、プリプレグ(三菱瓦斯化学製、830NX−A、厚さ0.1mm×2枚)の表面に40mm×70mmの大きさの極薄銅箔表面が接するように、キャリア箔付極薄銅箔をプリプレグ上に積層させた。得られた積層物を0.4MPa、220℃で90分間、熱圧着させた後、キャリア箔を剥離した。キャリア箔が剥離された極薄銅箔の表面にドライフィルムを貼り付け、露光、ドライフィルム除去、及び電解めっきによるめっきアップ処理(18μm)等を行うことで、ライン/スペース=25μm/25μmの間隔で、長さ250μmの回路(各回路の下部は極薄銅箔により電気的に接続している状態である)を形成した。得られた回路を過酸化水素及び硫酸を用いたエッチング液(三菱瓦斯化学製、CPE800)で処理することにより、回路間に残存している極薄銅箔を溶解除去し、各回路間を絶縁した。このときのエッチング量は、予め銅箔のエッチング速度を測定しておき、いわゆるジャストエッチングよりもさらに6μm相当をエッチングする、いわゆるオーバーエッチングの条件で行った。エッチング処理の後、回路を水洗して乾燥させた。光学顕微鏡を用いて回路の断面等を観察し、エッチング処理に供した回路数に対する、エッチング処理後に回路剥がれが生じることなく残存した回路の割合を求めた。すなわち、オーバーエッチングにより差し込みが発生した場合、回路が剥がれることにより、残存する回路が減少することとなる。結果は表2に示されるとおりであった。
Figure 2015193884
10 極薄銅箔
11,21 絶縁樹脂基板
11a,21a 下地基材
11b,21b プリプレグ
11c,21c 下層回路
12 プライマー層
13,23 ビアホール
14,24 化学銅めっき
15,25 ドライフィルム
16,26 電気銅めっき
16a 配線部分
17,27 配線
18 差し込み
20 銅箔
30 キャリア箔付電解銅箔
32 キャリア箔
34 剥離層
36 電解銅箔

Claims (14)

  1. 少なくとも亜鉛を用いて表面処理された表面を有する電解銅箔であって、
    前記電解銅箔の前記表面及びその近傍が、前記表面処理に由来して、亜鉛を5〜20mg/mの付着量で含み、かつ、前記表面をXPS(X線光電子分光)で分析した場合に、元素換算で、Cu、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの合計量に占めるCuの割合が20at%以下である、電解銅箔。
  2. 前記Cu、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの合計量に占めるCuの割合が3〜15at%である、請求項1に記載の電解銅箔。
  3. 前記亜鉛の付着量が10〜15mg/mである、請求項1又は2に記載の電解銅箔。
  4. 前記表面及びその近傍が、前記表面処理に由来して、ニッケルを10〜40mg/mの付着量でさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電解銅箔。
  5. 前記ニッケルの付着量が15〜35mg/mである、請求項4に記載の電解銅箔。
  6. 前記表面及びその近傍が、前記表面処理に由来して、クロムを1〜10mg/mの付着量でさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電解銅箔。
  7. 前記クロムの付着量が3〜8mg/mである、請求項6に記載の電解銅箔。
  8. 0.1〜18μmの厚さを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電解銅箔。
  9. 加熱処理が施された、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電解銅箔。
  10. プリント配線板の作製に用いられる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の電解銅箔。
  11. キャリア箔と、該キャリア箔上に設けられた剥離層と、該剥離層上に設けられた請求項1〜10のいずれか一項に記載の電解銅箔とを備えた、キャリア箔付電解銅箔。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の電解銅箔を備えた、プリント配線板。
  13. 電解銅箔の製造方法であって、
    電解製箔されたままの銅箔に少なくとも亜鉛を用いて表面処理を行い、前記表面処理された表面及びその近傍に亜鉛を5〜20mg/mの付着量で含む電解銅箔を得る工程と、
    前記電解銅箔に対して、120〜250℃の温度範囲内で、加熱処理後の前記表面をXPS(X線光電子分光)で分析した場合に、元素換算で、Cu、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの合計量に占めるCuの割合が20at%以下に収まるように制御された条件で加熱処理を行う工程と、
    を含む、方法。
  14. プリント配線板の製造に適した電解銅箔の選定方法であって、
    少なくとも亜鉛を用いて表面処理された表面を有する電解銅箔であって、前記表面及びその近傍が、前記表面処理に由来して、亜鉛を5〜20mg/mの付着量で含む電解銅箔を用意する工程と、
    前記電解銅箔の前記表面をXPS(X線光電子分光)で分析して、元素換算で、Cu、C、N、O、Si、Cr、Ni及びZnの合計量に占めるCuの割合が20at%以下であるか否かを評価する工程と、
    前記Cuの割合が、少なくともプリント配線板の製造時に回路形成が行われるべき領域において20at%以下である電解銅箔を選定して、プリント配線板の製造に提供又は使用する工程と、
    を含む、方法。
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