JP2015193450A - シートトレイ及びシート搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望のサイズのシートを支持するのに適した長さに簡単に伸縮させることができ、かつ装置本体への挿入が容易なシートトレイを提供する。
【解決手段】給送トレイ20は、第1トレイ71、第2トレイ72、及び接続部材73を具備する。第1トレイ71及び第2トレイ72の相対的な位置は、A4サイズの記録用紙に適合する第1位置、A3サイズの記録用紙に適合する第2位置、B4サイズの記録用紙に適合する第3位置に保持可能である。第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第3位置であり、且つ接続部材73が前後方向8へ移動可能な範囲のうち前向きの移動端に位置するときに、接続部材73の横板73Bの後端は、第2トレイ72の底板77の後端より後ろ向きへ突出している。
【選択図】図6

Description

本発明は、異なるサイズのシートを支持可能なシートトレイ及び当該シートトレイを備えるシート搬送装置に関する。
プリンタなどの画像記録装置は、画像が記録されたシートを搬送するシート搬送装置を備えている。シート搬送装置は、シートを搬送する搬送部と、搬送部によって搬送されたシートを支持する排出トレイとを備えている。画像記録装置に搭載されるシート搬送装置は、大きなサイズのシートを搬送可能であると共に、小型であることが望まれている。
そこで、例えば特許文献1には、複数枚のトレイによって構成される排出トレイが記載されている。特許文献1に記載の排出トレイは、小サイズのシートを支持する場合に複数枚のトレイが重なった状態で使用され、大サイズのシートを支持する場合に複数枚のトレイが順次引き出されて延長された状態で使用される。また、複数枚のトレイのうちの一部のみを引き出すことによって、中サイズのシートを支持することができる排出トレイも存在する。
特開2011−235986号公報
例えば、2枚のトレイを相対的に移動可能に重ねて配置されたシートトレイにおいては、2枚のトレイによる支持面を最大としたときに、2枚のトレイの重複面積をある程度確保しないと、トレイの連結部分の剛性が低くなる。しかしながら、トレイの重複面積を広くすると、各トレイの大きさに対して最大となる支持面がさほど広くならず、軽量化やコストダウンを図り難いという問題がある。これに対して、2枚のトレイをアングルなどの接続部材で連結して、アングルにより連結部分の剛性を高める構成を本出願人は提案している。
しかしながら、接続部材を介在させた分だけ2枚のトレイ間に隙間が生じ、その隙間が、シートトレイを装置本体に挿入するときに、開口周縁の部材に引っ掛かるという不具合が生じやすい。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、所望のサイズのシートを支持するのに適した長さに簡単に伸縮させることができ、かつ装置本体への挿入が容易なシートトレイを提供することにある。
(1) 本発明に係るシートトレイは、シートを支持する第1支持面を有する第1底壁、当該第1支持面に沿った第1方向の両側において上記第1底壁に対してそれぞれ起立された第1側壁及び第2側壁を備えた第1トレイと、上記第1支持面に連なってシートを支持する第2支持面を有する第2底壁、上記第1方向の両側において上記第2底壁に対してそれぞれ起立された第3側壁及び第4側壁を有しており、上記第2支持面を上記第1支持面の下方に位置させて、上記第1支持面及び上記第2支持面が重なる度合いが変化するように上記第1トレイに対して上記第1方向と直交する第2方向へ移動可能な第2トレイと、上記第1方向の両側に設けられており、上記第1底壁及び上記第2底壁の間にそれぞれ介在される底壁部、並びに、上記第1側壁及び上記第3側壁、又は上記第2側壁及び上記第4側壁の間に介在される側壁部をそれぞれ有し、当該側壁部が、上記第1側壁及び上記第3側壁、又は上記第2側壁及び上記第4側壁に上記第2方向へ移動可能にそれぞれ係合された一対の接続部材と、を具備する。上記第1トレイ及び上記第2トレイの相対的な位置は、上記第1支持面及び上記第2支持面が上記第2方向に沿った第1長さを有するシートに適合する第1位置、上記第1支持面及び第2支持面が上記第1長さより長い上記第2方向に沿った第2長さを有するシートに適合する第2位置、当該第1位置及び当該第2位置の間であって、上記第1支持面及び第2支持面が上記第1長さより長く且つ上記第2長さより短い上記第2方向に沿った第3長さを有するシートに適合する第3位置に保持可能である。上記第1トレイ及び上記第2トレイの相対位置が上記第3位置であり、且つ上記一対の接続部材が上記第2方向へ移動可能な範囲のうち上記第2方向のうち上記第2トレイ側をの向きである前向きの移動端に位置するときに、上記底壁部の当該前向きと反対向きである後ろ向きの第3端は、上記第2底壁の当該後ろ向きの第2端より当該後ろ向きへ突出している。
第1トレイ及び第2トレイの相対位置は、第1位置、第2位置、又は第3位置とすることにより、第2方向に沿った長さが異なるシートにシートトレイの大きさを適合させることができる。第1トレイ及び第2トレイの相対位置が第3位置であり、且つ一対の接続部材が第2方向へ移動可能な範囲のうち前向きの移動端に位置するときに、底壁部の第3端は、第2底壁の第2端より後ろ向きへ突出しているので、第1底壁の第1端と第2底壁の第2端との間に接続部材の厚み分の隙間が生じない。
(2) 好ましくは、上記第1トレイ及び上記第2トレイの相対位置が上記第1位置であるときに、上記第2底壁における上記第2端は、上記第1底壁における上記後ろ向きの第1端と同じ位置又は上記後ろ向きへ突出している。
これにより、第1トレイ及び第2トレイの相対位置が第1位置であるときには、最も底側の第2底壁の第2端が最も後ろ向きへ突出しているので、第1底壁の第1端と第2底壁の第2端との間に、筐体などの部材が進入し難い。
(3) 好ましくは、上記側壁部と上記第3壁及び上記第4壁とは、一方に形成された上記第2方向に沿った長穴と、当該長穴に挿入される係合爪と、によって係合されている。
これにより、第2トレイと接続部材とが強固に連結され、第2トレイと接続部材との位置関係に捻れが生じ難い。その結果、第2トレイと接続部材との間に隙間が生じ難い。
(4) 好ましくは、上記底壁部の第3端に、上記第1底壁側の端が上記第2底壁側の端より上記後ろ向きに位置して上記第2底壁へ向かって傾斜する傾斜面が形成されている。
傾斜面により、底壁部の第3端に当接した部材が第2底壁側へ案内される。
(5) 本発明は、上記シートトレイと、開口を通じて当該シートトレイが上記第2方向に沿って挿抜可能な本体と、を具備しており、上記本体は、上記シートトレイに支持されたシートを給送する給送部を有するシート搬送装置として把握することもできる。
本発明によれば、シートトレイを所望のサイズのシートを支持するのに適した長さに簡単に伸縮させることができる。また、装置本体への挿入が容易なシートトレイが実現される。
図1は、複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を示す断面図である。 図3は、給送トレイ20の分解斜視図である。 図4は、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第1位置の給送トレイ20及び排出トレイ21の斜視図である。 図5は、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第1位置であって、回動トレイ160が突出位置である給送トレイ20及び排出トレイ21の斜視図である。 図6は、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第3位置であって、回動トレイ160が突出位置である給送トレイ20及び排出トレイ21の斜視図である。 図7は、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第2位置であって、回動トレイ160が突出位置である給送トレイ20及び排出トレイ21の斜視図である。 図8は、第2トレイ72が第2位置に位置している時の給送トレイ20の平面図である。 図9は、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動を規制するロック機構90を説明するための図であって、(A)は第1トレイ71の裏面図、(B)は(A)のB−B断面図である。 図10は、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動を許容するロック機構90を説明するための図であって、(A)は第1トレイ71の裏面図、(B)は(A)のB−B断面図である。 図11は、接続部材73の斜視図である。(A)は接続部材73の上面側の斜視図、(B)は接続部材73の下面側の斜視図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。なお、前後方向8は第1方向の一例であり、左右方向9は第2方向の一例である。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10は、概ね直方体に形成されており、インクジェット記録方式で記録用紙などのシートに画像を記録するプリンタ部11を備えている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。プリンタ部11が画像記録装置に相当する。
プリンタ部11は、前面に開口13が形成された筐体14を有している。また、各種サイズの記録用紙を収容可能な給送トレイ20及び排出トレイ21が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。筐体14の底面が、複合機10が設置される載置面に当接する。図2に示されるように、プリンタ部11は、給送トレイ20から記録用紙を給送する給送部15、記録用紙に画像を記録する記録部24、第1搬送ローラ対54、第2搬送ローラ対55、及びバイパストレイ50などを備えている。
図1に示されるように、プリンタ部11の上部には、スキャナ部12が設けられている。スキャナ部12の筐体16の前後方向8及び左右方向9の寸法は、プリンタ部11の筐体14と同じである。したがって、プリンタ部11の筐体14及びスキャナ部12の筐体16が一体となって、複合機10の概ね直方体形状の外形を形成している。スキャナ部12は、フラットベッドスキャナである。なお、フラットベッドスキャナの構造は公知であるので、ここでは詳細な説明が省略される。また、スキャナ部12には、複数枚の原稿を1枚ずつ分離して搬送する自動原稿搬送装置(ADF)が設けられていてもよい。
[プリンタ部11]
以下、プリンタ部11の詳細な構造が説明される。プリンタ部11において記録用紙などのシートを搬送する機構がシート搬送装置に相当する。
[給送トレイ20]
給送トレイ20は、前後方向8及び左右方向9の長さが上下方向7の長さよりも長い外形であって、上面が開放された箱型の形状を有している。給送トレイ20の上面前側には、排出トレイ21が設けられている。給送トレイ20は、例えば日本工業規格によるA4サイズから写真記録に用いられるL版などの大小様々なサイズの記録用紙を支持面で支持することにより記録用紙を収容可能である。給送トレイ20は、筐体14の開口13に通ずる内部空間に着脱自在に装着される。この給送トレイ20は、開口13を通じて筐体14に対して前後方向8に沿って進退可能である。バイパストレイ50は、複合機10の後面側に設けられており、給送トレイ20とは独立して記録用紙を収容する。バイパストレイ50の詳細は省略される。
給送トレイ20は、図4〜図7に示されるように、前後方向8において伸長及び収縮が可能に構成されている。最も収縮された状態の給送トレイ20は、図1に示されるように、筐体14の内部に収容される。一方、伸長された状態の給送トレイ20は、その一部(より詳細には、後述される第2トレイ72の一部)が筐体14から露出される。給送トレイ20に支持された記録用紙が給送部15によって給送される向きを、特に給送向き17と定義する。図2における給送向き17は、前後方向8に沿って前方から後方へ向かう向きである。給送トレイ20の詳細な構成は、後述される。
排出トレイ21は、図1に示されるように、給送トレイ20の上側に設けられている。排出トレイ21は、給送トレイ20と一体となって、筐体14に対して進退可能である。排出トレイ21は、第2搬送ローラ対55によって排出された記録用紙を支持可能である。排出トレイ21は、左右方向9に延びる回動軸線を中心に回動可能に給送トレイ20に支持されている。より詳細には、排出トレイ21は、給送トレイ20の上方の一部を覆う倒伏位置(図4参照)と、倒伏位置より起立した起立位置との間を回動する。また、排出トレイ21は、図4〜図7に示されるように、前後方向8において伸長及び収縮が可能に構成されている。第2搬送ローラ対55によって排出トレイ21に記録用紙が排出される向きを、特に排出向き18と定義する。すなわち、図2における排出向き18は、前後方向8に沿って後方から前方へ向かう向きである。排出トレイ21の詳細な構成は、後述される。
[給送部15]
図2に示されるように、給送部15は、給送ローラ25、給送アーム26、駆動伝達機構27、及び分離パッド23を備えている。給送部15は、給送トレイ20の上方であって記録部24の下方に設けられている。給送ローラ25は、給送アーム26の回動先端(給送向き17の下流側の端部)に回転可能に軸支されている。給送アーム26は、回動基端(給送向き17の上流側の端部)に設けられた軸28を中心として、給送トレイ20に支持された記録用紙に給送ローラ25を接離させる方向(矢印29の方向)に回動する。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20の支持面に対して当接及び離間が可能である。
記録用紙を収容した給送トレイ20が筐体14内に装着されたとき、給送ローラ25は、給送トレイ20に収容された記録用紙に当接可能である。記録用紙を収容していない給送トレイ20が筐体14内に装着されたとき、給送トレイ20の支持面に給送ローラ25が当接する位置には分離パッド23が設けられている。分離パッド23は、記録用紙に対して、給送トレイ20の支持面の摩擦係数より大きな摩擦係数を有する材料で形成されている。
給送ローラ25には、モータ(不図示)の駆動力が駆動伝達機構27を通じて伝達される。駆動伝達機構27は、軸28に伝達された回転を無端ベルトにより給送ローラ25の軸へ伝達する。給送ローラ25が、給送トレイ20の支持面上に支持された記録用紙のうち一番上側の記録用紙に当接された状態で回転することにより、当該記録用紙が搬送経路65へ給送される。記録用紙が搬送経路65へ給送されるとき、記録用紙の先端が、給送トレイ20の前後方向8の後側に設けられた後板76と当接する。その結果、一番上側の記録用紙のみが下側の記録用紙から分離されて搬送される。そして、一番上側の記録用紙よりも下側の記録用紙は、一番上側の記録用紙に引き摺られることなく給送トレイ20内に収容されたままで保持される。
[搬送経路65]
図2に示されるように、筐体14の内部空間に設けられた搬送経路65は、給送トレイ20の後側から上方へUターンするように湾曲して延び、さらにプリンタ部11の後ろ側から前側へ曲がった後、更に前側へ向かってほぼ真っ直ぐに延びて排出トレイ21に至っている。搬送経路65は、Uターンする湾曲路65Aと、真っ直ぐな直線路65Bとに大別される。湾曲路65Aは、記録用紙が通過可能な空間を隔てて対向する外側ガイド部材30及び内側ガイド部材31等によって規定されている。直線路65Bは、記録用紙が通過可能な空間を隔てて対向する記録部24及びプラテン40等によって規定されている。
給送トレイ20の給送ローラ25によって搬送経路65に沿って給送された記録用紙は、湾曲路65Aに沿って下方から上方へ向かって搬送向きが反転され、直線路65Bに沿って搬送向きが反転することなく後方から前方へ向かって搬送される。外側ガイド部材30は、湾曲路65Aに沿って記録用紙が搬送されるとき、外側の案内面を構成する部材である。内側ガイド部材31は、湾曲路65Aに沿って記録用紙が搬送されるとき、内側の案内面を構成する部材である。なお、各案内面は、1つの面で構成されていてもよいし、複数のリブの先端面の群として構成されていてもよい。
[第1搬送ローラ対54及び第2搬送ローラ対55]
図2に示されるように、搬送経路65における記録部24よりも搬送向き(前後方向8の前向き)の上流側には、第1搬送ローラ対54が設けられている。第1搬送ローラ対54は、第1搬送ローラ60とピンチローラ61とを有する。搬送経路65において、記録部24よりも搬送向きの下流側には、第2搬送ローラ対55が設けられている。第2搬送ローラ対55は、第2搬送ローラ62と拍車ローラ63とを有する。第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、モータ(不図示)の回転が伝達されて回転する。第1搬送ローラ対54及び第2搬送ローラ対55は、それぞれを構成する各ローラの間に記録用紙を挟持した状態において、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62が回転することによって、記録用紙を搬送する。
[記録部24]
図2に示されるように、第1搬送ローラ対54と第2搬送ローラ対55との間に記録部24が設けられている。記録部24は、キャリッジ38と記録ヘッド39とを備えている。キャリッジ38は、プラテン40の後側及び前側に設けられたガイドレール33、34によって左右方向9に往復動可能に支持されている。ガイドレール34には、公知のベルト機構が設けられている。キャリッジ38は、ベルト機構の無端ベルトと連結されており、無端ベルトの回動によってガイドレール33、34に沿って左右方向9に往復動する。キャリッジ38と記録ヘッド39とが、プラテン40と空間を隔てて対向しているとき、キャリッジ38、記録ヘッド39、及びプラテン40は、直線路65Bの一部を規定する。
記録ヘッド39は、キャリッジ38に搭載されている。記録ヘッド39の下面には、複数のノズル(不図示)が形成されている。記録ヘッド39には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド39は、複数のノズルからインクを微小なインク滴として選択的に吐出する。キャリッジ38が左右方向9へ移動しているときに、ノズルからプラテン40に支持されている記録用紙に対してインク滴が吐出される。吐出されたインク滴がプラテン40上の記録用紙に付着することにより、記録用紙に画像が記録される。なお、記録部24が記録用紙に画像を記録する方式は、インクジェット記録方式に限定されず、例えば電子写真方式等であってもよい。
[給送トレイ20]
給送トレイ20は、図3に示されるように、第1トレイ71と、第2トレイ72と、一対の接続部材73と、補強部材80とを有する。給送トレイ20は、図4〜図7に示されるように、第2トレイ72が第1トレイ71に対して前後方向8に移動することによって、様々なサイズの記録用紙を支持することができるように構成されている。また、給送トレイ20には、図8〜図10に示されるように、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動を規制するロック機構90が設けられている。
[第1トレイ71]
第1トレイ71は、略矩形の底板74(第1底壁の一例)と、底板74の左右方向9の両端から上向きに起立された一対の側板75(第1側壁及び第2側壁の一例)と、底板74の後端から上向きに起立された後板76とを備える。第1トレイ71を構成する底板74、一対の側板75、及び後板76は、例えば、樹脂材料によって一体成型されたものである。図4に示されるように、底板74には、記録用紙の左右方向9の一方側及び他方側の端部に当接されることにより、当該記録用紙を左右方向9に位置決めするガイド部材45が設けられている。また、図8に示されるように、底板74には、記録用紙の前端(給送向き17の上流側の端部)に当接して、当該記録用紙を前後方向8に位置決めする当接部材43が前後方向8に沿って複数が並んで設けられている。なお、図3においては、ガイド部材45が省略されている。
[第2トレイ72]
第2トレイ72は、略矩形の底板77(第2底壁の一例)と、底板77の左右方向9の両端から上向きに起立された一対の側板78(第3側壁及び第4側壁の一例)と、底板77の前端から上向きに起立された前板79とを備える。一対の側板78は、その前端部において前板79に接続されている。一対の側板78及び前板79は、その上端において、倒伏位置の排出トレイ21を支持する。第2トレイ72を構成する底板77、一対の側板78、及び前板79は、例えば、樹脂材料によって一体成型されたものである。
側板78において上下方向7の下側、すなわち底板77側には、前後方向8に延びる長穴78Aが形成されている。長穴78Aには、接続部材73の係合爪87が挿入される。長穴78Aと係合爪87との係合をガイドとして、第2トレイ72と接続部材73とが前後方向8に沿って相対移動可能に連結されている。また、長穴78Aの前後方向8の両端において係合爪87の移動が規制され、これにより、第2トレイ72に対して接続部材73が前後方向8に移動可能な範囲が規定されている。
前板79の外面(前後方向8における前方側の面)は、図1に示されるように、複合機10の外部に露出されている。また、前板79の外面は、給送トレイ20が最も収縮された状態において、筐体14の正面と概ね面一となる。さらに、前板79の外面には、上下方向7の下部で且つ左右方向9の中央部に、給送トレイ20を複合機10から引き抜く際にユーザによって把持される把持部79Aが設けられている。
第1トレイ71の底板74の上面(第1支持面の一例)と第2トレイ72の底板77の上面(第2支持面の一例)とは、相互に連なって記録用紙を支持する支持面を構成する。すなわち、給送トレイ20は、底板74、77の上面において積層状態の記録用紙を支持する。
[接続部材73]
接続部材73は、各々が前後方向8に延設され且つ互いに直交する縦板73A(側壁部の一例)及び横板73B(底壁部の一例)によって構成される、所謂アングルである。縦板73Aと横板73Bとは、それぞれ次の条件を満たすように配置される。すなわち、縦板73Aの内面が第1トレイ71の側板75の外面と対面し、縦板73Aの外面が第2トレイ72の側板78の内面と対面する。また、横板73Bの上面が第1トレイ71の底板74の下面と対面し、横板73Bの下面が第2トレイ72の底板77の上面と対面する。したがって、給送トレイ20において、縦板73Aは、側板75と側板78との間に介在し、横板73Bは、底板74と底板77との間に介在する。
縦板73Aの上端側には、前後方向8に沿った長穴86が形成されている。長穴86には、係合爪88(図6、図7参照)が挿入される。係合爪88は、第1トレイ71の側板75に形成された被係合部75Aに係合されることによって、側板75に固定される。長穴86と側板75に固定された係合爪88との係合をガイドとして、第1トレイ71と接続部材73とが前後方向8に沿って相対移動可能に連結されている。また、長穴86の前後方向8の両端において係合爪88の移動が規制され、これにより、第1トレイ71に対して接続部材73が前後方向8に移動可能な範囲が規定されている。
図11に示されるように、接続部材73の横板73Bの前後方向8の後端(第3端の一例)には、傾斜面69が形成されている。この傾斜面69は1つの平面ではなく、横板73Bの下面(底面)側から下方へ突出した複数のリブの先端面と共に構成されている。前述されたように、横板73Bの下面とは、第2トレイ72の底板77の上面と対面する面である。また、傾斜面69は、後端67と前端68とを有する。後端67は、前端68よりも前後方向8の後ろ側に位置すると共に上下方向7の上側に位置している。
給送トレイ20は、図4及び図5に示されるように、第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積が最も大きくなる状態において、底板74の上面でA4サイズの記録用紙を支持することができる。図4及び図5に示される給送トレイ20は、長手方向が左右方向9を向いたA4サイズの記録用紙を支持することができる。図4及び図5に示される第1トレイ71に対する第2トレイ71の位置は、第1位置の一例である。また、A4サイズの短手方向の長さは第1長さの一例である。なお、本実施形態では、第2トレイ72が第1位置に位置する状態において底板74の上面のみで記録用紙が支持されるが、これに限定されず、底板74の上面と底板77の上面とで記録用紙が支持されてもよい。
第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第1位置であるときに、接続部材73は、係合爪87が第2トレイ72の側板78の長穴78Aの前端に当接して、第2トレイ72と最も重畳する位置にある。第2トレイ72の底板77の後端(第2端の一例)は、第1トレイ71の底板74の後端(第1端の一例)より後ろ向きへ若干突出している。また、接続部材73の横板73Bの後端(第3端の一例)及び傾斜面69は、第1トレイ71の底板74の後端より後ろ向きへ突出していない。
これにより、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第1位置の状態で、給送トレイ20が筐体14の開口13に挿入されるときに、筐体14の開口13の下側を規定する部材に対して、第2トレイ72の底板77の底面を摺動させて後ろ向きへ挿入されることになるので、第1トレイ71の底板74と第2トレイ72の底板77との間に当該部材が進入し難い。これにより、給送トレイ20が筐体14の開口13へ挿入しやすくなる。
また、給送トレイ20は、図6に示されるように、第1トレイ71に対して第2トレイ72が前方に引き出された状態において、底板74、77の上面でB4サイズの記録用紙を支持することができる。図6に示される給送トレイ20は、長手方向が前後方向8を向いたB4サイズの記録用紙を支持することができる。図6における第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積は、図4及び図5における第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積より小さい。図6に示される第1トレイ71に対する第2トレイ72の位置は、第3位置の一例である。また、B4サイズの長手方向の長さは、第3長さの一例である。
第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が、図6に示される第3位置であるときに、接続部材73は、係合爪87が第2トレイ72の側板78の長穴78Aの後端に当接して、第2トレイ72から最も後ろ向きへ突出した位置にある。この位置において、接続部材73の横板73Bの後端(第3端)及び傾斜面69は、第1トレイ71の底板74の後端より後ろ向きへ突出せず、且つ第2トレイ72の底板77の後端より後ろ向きへ突出している。
また、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が、図6に示される第3位置であるときに、接続部材73は、係合爪87が第2トレイ72の側板78の長穴78Aの後端から離れて、係合爪88が長穴86の後端に当接するまで(図7参照)前向きへ移動可能である。この位置において、接続部材73は、図4及び図5に示される状態、すなわち第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積が最も大きくなる状態に次いで第2トレイ72と多く重畳する。この位置においても、接続部材73の横板73Bの後端(第3端)及び傾斜面69は、第1トレイ71の底板74の後端より後ろ向きへ突出せず、且つ第2トレイ72の底板77の後端より後ろ向きへ突出している。
これにより、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が、図6に示される第3位置の状態で、給送トレイ20が筐体14の開口13に挿入されるときに、筐体14の開口13の下側を規定する部材に対して、第1トレイ71の底板74の底面、接続部材73の傾斜面69、第2トレイ72の底板77の底面が順次摺動されて後ろ向きへ挿入されることになるので、第1トレイ71の底板74と第2トレイ72の底板77との間に当該部材が進入することはない。これにより、給送トレイ20が筐体14の開口13へ挿入しやすくなる。
さらに、給送トレイ20は、図7に示されるように、第1トレイ71に対して第2トレイ72が前方にさらに引き出された状態において、底板74、77の上面でA3サイズの記録用紙を支持することができる。図7に示される給送トレイ20は、長手方向が前後方向8を向いたA3サイズの記録用紙を支持することができる。図7における第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積は、図6における第1トレイ71の上面と第2トレイ72の上面との重畳面積よりさらに小さい。図7に示される第1トレイ71に対する第2トレイ72の位置は、第2位置の一例である。また、A3サイズの長手方向の長さは、第2長さの一例である。
第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第2位置であるときに、接続部材73は、係合爪87が第2トレイ72の側板78の長穴78Aの後端に当接して、第2トレイ72から最も後ろ向きへ突出した位置にある。また、接続部材73は、その長穴86の後端に第1トレイ71の係合爪88が当接して、第1トレイ71から最も前向きに突出した位置にある。この位置において、接続部材73の横板73Bの後端(第3端)及び傾斜面69は、第1トレイ71の底板74の後端より後ろ向きへ突出せず、且つ第2トレイ72の底板77の後端より後ろ向きへ突出している。
また、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第2位置であるときに、接続部材73は、係合爪87が第2トレイ72の側板78の長穴78Aの後端に当接しているので、第2トレイ72に対して後ろ向きへ移動することはない。
これにより、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第2位置の状態で、給送トレイ20が筐体14の開口13に挿入されるときに、筐体14の開口13の下側を規定する部材に対して、第1トレイ71の底板74の底面、接続部材73の傾斜面69、第2トレイ72の底板77の底面が順次摺動されて後ろ向きへ挿入されることになるので、第1トレイ71の底板74と第2トレイ72の底板77との間に当該部材が進入することはない。これにより、給送トレイ20が筐体14の開口13へ挿入しやすくなる。
[補強部材80]
補強部材80は、図3に示されるように、第1補強部81と、第2補強部82と、連結部83とで構成されている。補強部材80は、底板77、一対の側板78、及び前板79で構成された第2トレイ72の剛性を確保するものである。補強部材80は、底板77の上面と、一対の側板78及び前板79の内面とに対面する位置に配置される。すなわち、補強部材80は、上下方向7において、底板77の上面に支持された記録用紙と重畳する位置に配置される。また、補強部材80は、倒伏位置の排出トレイ21と上下方向7において重畳する位置に設けられている。
[ロック機構90]
ロック機構90は、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動を規制し、或いは規制を解除する。ロック機構90は、図8〜図10に示されるように、係合部材91と、操作部材92と、リンク部材93と、付勢部材94とを有する。本実施形態において、係合部材91、操作部材92、リンク部材93、及び付勢部材94は、第1トレイ71に支持されている。
係合部材91は、第2トレイ72が第1トレイ71に対して最も引き出された状態(すなわち、図7に示される状態)において、第1トレイ71及び第2トレイ72が重畳する位置に設けられている。すなわち、係合部材91が設けられた位置は、第1トレイ71と第2トレイ72とが常に重なり合う位置である。また、係合部材91は、倒伏位置の排出トレイ21によって覆われる位置に配置されている。さらに、係合部材91は、左右方向9における給送トレイ20の概ね中央に設けられている。
係合部材91は、給送トレイ20に対して左右方向9に移動可能である。係合部材91は、図9及び図10に示されるように、本体95と、本体95の裏面に突設された係合部96とで構成される。本体95は、常に第1トレイ71に係合(支持)されている。係合部96は、第1トレイ71の底板74に設けられた開口74Aを通じて底板74の下面から突出され、第2トレイ72に接触し得る位置まで延設されている。
係合部96は、図8及び図9に示される位置に本体95が位置している状態において、図9(B)に示されるように、第2トレイ72の底板77に設けられた被係合部77Aに係合される。すなわち、図8及び図9に示される係合部材91は、第1トレイ71及び第2トレイ72の両方に係合されている。これにより、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動が規制される。
係合部96は、図10に示される位置に本体95が位置している状態において、図10(B)に示されるように、被係合部77Aとの係合が解除される。すなわち、図10に示される係合部材91は、第1トレイ71に係合され且つ第2トレイ72に係合されていない。これにより、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動が許容(すなわち、規制が解除)される。
被係合部77Aは、図8において破線枠で示されるように、前後方向8に離間した複数の位置において、左右方向9に離間した2カ所ずつ設けられている。具体的には、被係合部77Aは、第1トレイ71に対して第2トレイ72が最も押し込まれた状態(図4及び図5に示される第1位置)において係合部96と係合可能な位置(前方側の破線枠の位置)と、第1トレイ71から第2トレイ72が途中まで引き出された状態(図6に示される第3位置)において係合部96と係合可能な位置(中央の破線枠の位置)と、第1トレイ71から第2トレイ72が最大限引き出された状態(図7に示される第2位置)において係合部96と係合可能な位置(後方側の破線枠の位置)とに設けられている。
被係合部77Aの具体的な構成は特に限定されないが、例えば、被係合部77Aは、前後方向8において対面する一対の壁面を有していてもよい。そして、当該一対の壁面の間に係合部96が進入することによって、係合部96と被係合部77Aとが係合される。一方、当該一対の壁面の間から係合部96が後退することによって、係合部96と被係合部77Aとの係合が解除される。
操作部材92は、図8に示されるように、排出トレイ21の回動軸線に重畳する位置(排出トレイ21の回動軸線の直下方)に設けられている。また、操作部材92は、左右方向9における給送トレイ20の中央から一方側(図8の例では、左側)にずれた位置に設けられている。操作部材92は、左右方向9において、当接部材43と隣接する位置に設けられている。さらに、操作部材92は、係合部材91から前後方向8(図8の例では、後方側)に離間した位置に設けられている。操作部材92は、第1トレイ71の底板74に設けられた開口74Bを通じて底板74の上面側及び下面側の両方に露出されている。
操作部材92は、給送トレイ20に対して左右方向9に移動可能である。操作部材92は、ロック位置へ向けて付勢部材94に付勢されている。付勢部材94の具体例は特に限定されないが、例えば、コイルバネである。
リンク部材93は、前後方向8における係合部材91及び操作部材92の間において、第1トレイ71の底板74の下面に回動可能に支持されている。リンク部材93は、長尺の板状部材であって、その一端が係合部材91に接続され、他端が操作部材92に接続されている。ロック位置及びロック解除位置の一方から他方への操作部材92の移動によって、リンク部材93は、係合位置及び係合解除位置の一方から他方へ係合部材91を移動させる向きに回動する。係合部材91は、リンク部材93によって操作部材92の移動向きと逆向きに移動する。
より詳細には、ロック位置からロック解除位置への操作部材92の移動によって、リンク部材93は第1向き(図9及び図10の例では、反時計回り)に回動し、係合部材91を係合位置から係合解除位置へ移動させる。その結果、操作部材92がロック解除位置に位置するときに、係合部材91は係合解除位置に位置する。すなわち、付勢部材94の付勢力に抗して操作部材92が右方に移動されることにより、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動が許容される。
ロック解除位置からロック位置への操作部材92の移動によって、リンク部材93は第1向きと反対の第2向き(図9及び図10の例では、時計回り)に回動し、係合部材91を係合解除位置から係合位置へ移動させる。その結果、操作部材92がロック位置に位置するときに、係合部材91は係合位置に位置する。すなわち、操作部材92を右方に移動させる力がなくなると、付勢部材94によって操作部材92が左方に移動されることにより、第1トレイ71に対する第2トレイ72の移動が規制される。
[排出トレイ21]
排出トレイ21は、図7に示されるように、本体トレイ100と、第1中間トレイ110と、第2中間トレイ130と、第3中間トレイ150と、回動トレイ160とを有する。本体トレイ100、第1中間トレイ110、第2中間トレイ130、第3中間トレイ150、及び回動トレイ160は、それぞれの上面において、排出ローラ対66によって排出された記録用紙を支持する。
本体トレイ100は、給送トレイ20(より詳細には、第1トレイ71の一対の側板75)に回動可能に支持されている。第1中間トレイ110は、本体トレイ100の下面側において、本体トレイ100に対して前後方向8に移動可能に支持されている。第2中間トレイ130は、第1中間トレイ110の下面側において、第1中間トレイ110に対して前後方向8に移動可能に支持されている。第3中間トレイ150は、第2中間トレイ130の下面側において、第2中間トレイ130に対して前後方向8に移動可能に支持されている。回動トレイ160は、第3中間トレイ150に回動可能に支持されている。
[回動トレイ160]
回動トレイ160は、図7に示されるように、前後方向8の外形寸法より左右方向9の外形寸法が長い矩形の平板形状である。回動トレイ160の左右方向9の外形寸法は、第3中間トレイ150の左右方向9の外形寸法よりも短く、第3中間トレイ150の凹部151の左右方向9の外形寸法より若干短い。回動トレイ160の左右方向9の両側には、左右方向9の外方へ突出する一対の支軸161が設けられている。一対の支軸161が第3中間トレイ150の一対の軸受部(各図には現れていない。)にそれぞれ支持されることにより、回動トレイ160が第3中間トレイ150に対して回動可能となる。
回動トレイ160は、第3中間トレイ150の上面に重畳する重畳位置と、第3中間トレイ150から排出向き18へ突出する突出位置(図7参照)との間を回動する。突出位置の回動トレイ160は、図5〜図7に示されるように、第3中間トレイ150の前方で且つ上方へ突出している。
図5〜図7に示されるように、回動トレイ160の左右方向9の両端には、上下方向7の上向きへ起立するリブ162がそれぞれ形成されている。突出位置において、リブ162の前後方向8の後ろ側の上端は平面163であり、前側の上端には、前後方向8に凹凸が連続する波形状の凹凸部164が形成されている。
第2トレイ72が第1位置に位置し、回動トレイ160が突出位置に位置する時の排出トレイ21は、図5に示される状態となる。排出トレイ21は、図5に示される状態において、A4サイズの記録用紙を支持することができる。より詳細には、図5に示される排出トレイ21は、長手方向が左右方向9を向いたA4サイズの記録用紙を保持したまま支持することができる。
第2トレイ72が第1位置に位置し且つ回動トレイ160が突出位置に位置しているとき、排出トレイ21に支持されたA4サイズの記録用紙の先端(前後方向8の前端)は、回動トレイ160の凹凸部164へ至らない。しかし、搬送経路65から排出トレイ21へ排出されるときの勢い(排出速度)が強いと、記録用紙の先端が排出トレイ21に落下せずに、回動トレイ160に至ることがある。このとき、記録用紙の先端は、回動トレイ160の凹凸部164に衝突することにより、排出の勢いが止められて、凹凸部164より前方へ記録用紙が進まない。
第2トレイ72が第3位置に位置し、回動トレイ160が突出位置に位置する時の排出トレイ21は、図6に示される状態となる。排出トレイ21は、図6に示される状態において、B4サイズの記録用紙を支持することができる。より詳細には、図6に示される排出トレイ21は、長手方向が前後方向8を向いたB4サイズの記録用紙を支持することができる。
第2トレイ72が第3位置に位置し回動トレイ160が突出位置に位置しているとき、排出トレイ21に支持されたB4サイズの記録用紙の先端(前後方向8の前端)は、回動トレイ160の凹凸部164へ到達する。しかし、記録用紙の先端は、回動トレイ160の凹凸部164に衝突することにより、排出の勢いが止められて、凹凸部164より前方へ記録用紙が進まない。
第2トレイ72が第2位置に位置し、回動トレイ160が突出位置に位置する時の排出トレイ21は、図7に示される状態となる。排出トレイ21は、図7に示される状態において、A3サイズの記録用紙を支持することができる。より詳細には、図7に示される排出トレイ21は、長手方向が前後方向8を向いたA3サイズの記録用紙を支持することができる。
第2トレイ72が第2位置に位置し回動トレイ160が突出位置に位置しているとき、排出ローラ対66に搬送されて排出トレイ21上を前方へ進むA3サイズの記録用紙の先端(前後方向8の前端)は、排出ローラ対66に搬送されている途中において凹凸部164へ到達する。このとき、記録用紙の先端は、排出ローラ対66により更に搬送されることにより回動トレイ160に沿って前後方向8の前向きへ進行して、凹凸部164を乗り越える。そして、記録用紙の先端が回動トレイ160より前方へ突出した状態で排出ローラ対66による搬送が終了し、排出トレイ21上に記録用紙が支持される。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、給送トレイ20を所望のサイズの記録用紙を支持するのに適した長さに簡単に伸縮させることができる。また、筐体14の開口13への挿入が容易な給送トレイ20が実現される。詳細には、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第3位置であるときには、接続部材73の横板73Bの後端が第2トレイ72の底板77の後端より後ろ向きへ突出しているので、第1トレイ71の底板74の後端と第2トレイ72の底板77の後端との間に接続部材73の横板73Bの厚み分の隙間が生じない。また、第1トレイ71及び第2トレイ72の相対位置が第1位置であるときには、最も底側の第2トレイ72の底板77の後端が最も後ろ向きへ突出しているので、第1トレイ71の底板74の後端と第2トレイ72の底板77の後端との間に、筐体14の開口13を規定する部材が進入し難い。
また、第2トレイ72の側板78に形成された長穴78Aに、接続部材73の係合爪が係合しているので、第2トレイ72と接続部材73とが強固に連結され、第2トレイ72と接続部材73との位置関係に捻れが生じ難い。その結果、第2トレイ72と接続部材73との間に隙間が生じ難い。
また、接続部材73の横板73Bの後端に形成された傾斜面69により、筐体14の開口13に給送トレイ20が挿入されるときに、開口13を規定する部材が第1トレイ71の底板74の底面から第2トレイ72の底板77の底面側へ案内される。
12 プリンタ部(シート搬送装置)
14 筐体(本体)
20 給送トレイ(シートトレイ)
69 傾斜面
71 第1トレイ
72 第2トレイ
73 接続部材
73A 縦板(側壁部)
73B 横板(底壁部)
74 底板(第1底壁)
75 側板(第1側壁及び第2側壁)
77 底板(第2底壁)
78 側板(第3側壁及び第4側壁)
78A 長穴
87 係合爪

Claims (5)

  1. シートを支持する第1支持面を有する第1底壁、当該第1支持面に沿った第1方向の両側において上記第1底壁に対してそれぞれ起立された第1側壁及び第2側壁を備えた第1トレイと、
    上記第1支持面に連なってシートを支持する第2支持面を有する第2底壁、上記第1方向の両側において上記第2底壁に対してそれぞれ起立された第3側壁及び第4側壁を有しており、上記第2支持面を上記第1支持面の下方に位置させて、上記第1支持面及び上記第2支持面が重なる度合いが変化するように上記第1トレイに対して上記第1方向と直交する第2方向へ移動可能な第2トレイと、
    上記第1方向の両側に設けられており、上記第1底壁及び上記第2底壁の間にそれぞれ介在される底壁部、並びに、上記第1側壁及び上記第3側壁、又は上記第2側壁及び上記第4側壁の間に介在される側壁部をそれぞれ有し、当該側壁部が、上記第1側壁及び上記第3側壁、又は上記第2側壁及び上記第4側壁に上記第2方向へ移動可能にそれぞれ係合された一対の接続部材と、を具備しており、
    上記第1トレイ及び上記第2トレイの相対的な位置は、上記第1支持面及び上記第2支持面が上記第2方向に沿った第1長さを有するシートに適合する第1位置、上記第1支持面及び第2支持面が上記第1長さより長い上記第2方向に沿った第2長さを有するシートに適合する第2位置、当該第1位置及び当該第2位置の間であって、上記第1支持面及び第2支持面が上記第1長さより長く且つ上記第2長さより短い上記第2方向に沿った第3長さを有するシートに適合する第3位置に保持可能であり、
    上記第1トレイ及び上記第2トレイの相対位置が上記第3位置であり、且つ上記一対の接続部材が上記第2方向へ移動可能な範囲のうち上記第2方向のうち上記第2トレイ側をの向きである前向きの移動端に位置するときに、上記底壁部の当該前向きと反対向きである後ろ向きの第3端は、上記第2底壁の当該後ろ向きの第2端より当該後ろ向きへ突出しているシートトレイ。
  2. 上記第1トレイ及び上記第2トレイの相対位置が上記第1位置であるときに、上記第2底壁における上記第2端は、上記第1底壁における上記後ろ向きの第1端と同じ位置又は上記後ろ向きへ突出している請求項1に記載のシートトレイ。
  3. 上記側壁部と上記第3壁及び上記第4壁とは、一方に形成された上記第2方向に沿った長穴と、当該長穴に挿入される係合爪と、によって係合されている請求項1又は2に記載のシートトレイ。
  4. 上記底壁部の第3端に、上記第1底壁側の端が上記第2底壁側の端より上記後ろ向きに位置して上記第2底壁へ向かって傾斜する傾斜面が形成されている請求項1から3のいずれかに記載のシートトレイ。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のシートトレイと、開口を通じて当該シートトレイが上記第2方向に沿って挿抜可能な本体と、を具備しており、
    上記本体は、上記シートトレイに支持されたシートを給送する給送部を有するシート搬送装置。
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