JP2015191833A - 固体酸化物型燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、固体酸化物型燃料電池システム(1)であって、燃料電池モジュール(2)と、燃料供給装置(38)と、燃料電池モジュール内に配置された改質器(20)と、水供給装置(28)と、残余燃料を燃焼させる燃焼部(18)と、酸化剤ガス供給装置(45)と、コントローラ(110)と、を有し、コントローラは、シャットダウン停止回路(110a)を備え、シャットダウン停止回路は、シャットダウン停止後、放置期間が経過した後、酸化抑制温度以下に低下する前に、酸化剤ガス供給装置のみを所定期間作動させる残留水素排出制御を実行することにより、シャットダウン停止後に燃料極側から酸化剤ガス極側に流出した水素が燃料電池モジュールから排出され、燃料電池モジュール内の水素濃度が低下されることを特徴としている。
【選択図】図8
Description
なお、微少に、適度に酸化された燃料極は、燃料電池システムの起動工程の後半や運転中において、燃料極に高濃度の水素が多く供給されることにより還元され、通常の状態に復帰する。
高温下でセル全体に狙った微量酸化状態を確実に停止毎に安定的に作るのは非常に難しいことであったが、本発明によれば、固体酸化物型燃料電池では熱容量が非常に大きいため、この特性を利用すれば確実に同じような温度で確実に全てのセルに一斉に吸引作用が発生するという特性を利用できることを見出し、これを利用する形で単に燃料電池モジュール内の酸素濃度を最適化しておくという簡単な構成で非常に難しいと思われていたセル全体の微量酸化状態を簡単に実現できたものである。すなわち、残留水素排出制御を実行するだけで、酸素濃度が適切に管理された気体を、適切な温度で、全ての燃料電池セルの燃料極側にほぼ一斉に侵入させることができるので、燃料極が過度に酸化されるリスクを回避しながら、各燃料極を適度に酸化させることができたのである。
図1は、本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)システムを示す全体構成図である。この図1に示すように、本発明の一実施形態による固体酸化物型燃料電池(SOFC)システム1は、燃料電池モジュール2と、補機ユニット4を備えている。
また、この燃焼室18の上方には、燃料を改質する改質器20が配置され、前記残余ガスの燃焼熱によって改質器20を改質反応が可能な温度となるように加熱している。さらに、この改質器20の上方には、残余ガスの燃焼ガスにより発電用の空気を加熱し、発電用の空気を予熱する熱交換器である空気用熱交換器22が配置されている。
また、燃料電池モジュール2には、燃料ガスの供給量等を制御するための制御ボックス52が取り付けられている。
さらに、燃料電池モジュール2には、燃料電池モジュールにより発電された電力を外部に供給するための電力取出部(電力変換部)であるインバータ54が接続されている。
図2及び図3に示すように、燃料電池モジュール2のハウジング6内のケース8には、上述したように、下方から順に、燃料電池セル集合体12、改質器20、空気用熱交換器22が配置されている。
改質器導入管62は、改質器20の一端の側壁面から延びる円管であり、90゜屈曲されて概ね鉛直方向に延び、ケース8の上端面を貫通している。なお、改質器導入管62は、改質器20に水を導入する水導入管として機能している。また、改質器導入管62の上端には、T字管62aが接続されており、このT字管62aの概ね水平方向に延びる管の両側の端部には、燃料ガス及び純水を供給するための配管が夫々接続されている。水供給用配管63aはT字管62aの一方の側端から斜め上方に向けて延びている。燃料ガス供給用配管63bはT字管62aの他方の側端から水平方向に延びた後、U字型に屈曲され、水供給用配管63aと同様の方向に、概ね水平に延びている。
また、図2に示すように、燃料ガスと空気との燃焼を開始するための点火装置83が、燃焼室18に設けられている。
図4(a)に示すように、燃料電池セルユニット16は、燃料電池セル84と、この燃料電池セル84の両端部にそれぞれ接続されたキャップである内側電極端子86とを備えている。
燃料電池セル84は、上下方向に延びる管状構造体であり、内部に燃料ガス流路88を形成する円筒形の内側電極層90と、円筒形の外側電極層92と、内側電極層90と外側電極層92との間にある電解質層94とを備えている。この内側電極層90は、燃料ガスが通過する燃料極であり、(−)極となり、一方、外側電極層92は、空気と接触する空気極であり、(+)極となっている。
図4(b)に示すように、内側電極層90は、第1燃料極90dと第2燃料極90eから構成されており、さらに燃料極保護層90fを第1燃料極90dと第2燃料極90eの間に含んでいる。また、外側電極層92は、空気極92aと集電層92bから構成されている。
図5に示すように、燃料電池セルスタック14は、16本の燃料電池セルユニット16を備え、これらの燃料電池セルユニット16は、8本ずつ2列に並べて配置されている。各燃料電池セルユニット16は、下端側がセラミック製の長方形の下支持板68(図2)により支持され、上端側は、両端部の燃料電池セルユニット16が4本ずつ、概ね正方形の2枚の上支持板100により支持されている。これらの下支持板68及び上支持板100には、内側電極端子86が貫通可能な貫通穴がそれぞれ形成されている。
図6に示すように、固体酸化物型燃料電池システム1は、コントローラである制御部110を備え、この制御部110には、使用者が操作するための「ON」や「OFF」等の操作ボタンを備えた操作装置112、発電出力値(ワット数)等の種々のデータを表示するための表示装置114、及び、異常状態のとき等に警報(ワーニング)を発する報知装置116が接続されている。なお、この報知装置116は、遠隔地にある管理センタに接続され、この管理センタに異常状態を通知するようなものであっても良い。また、制御部110には、マイクロプロセッサ、メモリ、及びこれらを作動させるプログラム(以上、図示せず)が内蔵されており、これらにより、各センサからの入力信号に基づいて、補機ユニット4、インバータ54等が制御される。
先ず、可燃ガス検出センサ120は、ガス漏れを検知するためのもので、燃料電池モジュール2及び補機ユニット4に取り付けられている。
CO検出センサ122は、本来排気ガス通路80等を経て外部に排出される排気ガス中のCOが、燃料電池モジュール2及び補機ユニット4を覆う外部ハウジング(図示せず)へ漏れたかどうかを検知するためのものである。
貯湯状態検出センサ124は、図示しない給湯器におけるお湯の温度や水量を検知するためのものである。
発電用空気流量検出センサ128は、発電室10に供給される発電用空気の流量を検出するためのものである。
改質用空気流量センサ130は、改質器20に供給される改質用空気の流量を検出するためのものである。
燃料流量センサ132は、改質器20に供給される燃料ガスの流量を検出するためのものである。
水位センサ136は、純水タンク26の水位を検出するためのものである。
圧力センサ138は、改質器20の外部の上流側の圧力を検出するためのものである。
排気温度センサ140は、温水製造装置50に流入する排気ガスの温度を検出するためのものである。
燃焼室温度センサ144は、燃焼室18の温度を検出するためのものである。
排気ガス室温度センサ146は、排気ガス室78の排気ガスの温度を検出するためのものである。
改質器温度センサ148は、改質器20の温度を検出するためのものであり、改質器20の入口温度と出口温度から改質器20の温度を算出する。
外気温度センサ150は、固体酸化物型燃料電池(SOFC)システムが屋外に配置された場合、外気の温度を検出するためのものである。また、外気の湿度等を測定するセンサを設けるようにしても良い。
整流板21は、ケース8の天井面と改質器20の間に、水平に配置された板材である。この整流板21は、燃焼室18から上方に流れる気体の流れを整え、空気用熱交換器22の入り口(図2の連通開口8a)に導くように構成されている。燃焼室18から上方へ向かう発電用空気及び燃焼ガスは、整流板21の中央に設けられた開口部21aを通って整流板21の上側に流入し、整流板21の上面とケース8の天井面の間の排気通路21bを図2における左方向に流れ、空気用熱交換器22の入り口に導かれる。また、開口部21aは、改質器20の改質部20cの上方に設けられており、開口部21aを通って上昇した気体は、蒸発部20aとは反対側の、図2における左側の排気通路21bに流れる。このため、蒸発部20aの上方の空間(図2における右側)は、改質部20cの上方の空間よりも排気の流れが遅く、排気の流れが淀む気体滞留空間21cとして作用する。
まず、燃料は、燃料ガス供給用配管63b、T字管62a、改質器導入管62を介して改質器20の蒸発部20aに導入されると共に、純水は、水供給用配管63a、T字管62a、改質器導入管62を介して蒸発部20aに導入される。従って、供給された燃料及び水はT字管62aにおいて合流され、改質器導入管62を通って蒸発部20aに導入される。発電運転中においては、蒸発部20aは高温に加熱されているため、蒸発部20aに導入された純水は、比較的速やかに蒸発され水蒸気となる。蒸発された水蒸気及び燃料は、混合部20b内で混合され、改質器20の改質部20cに流入する。水蒸気と共に改質部20cに導入された燃料は、ここで水蒸気改質され、水素を豊富に含む燃料ガスに改質される。改質部20cにおいて改質された燃料は、燃料ガス供給管64を通って下方に下り、分散室であるマニホールド66に流入する。
図7は、起動工程における燃料等の各供給量、及び各部の温度の一例を示すタイムチャートである。なお、図7の縦軸の目盛りは温度を示しており、燃料等の各供給量は、それらの増減を概略的に示したものである。
まず、図7の時刻t0において、発電用空気及び改質用空気の供給が開始される。具体的には、コントローラである制御部110が、発電用の酸化剤ガス供給装置である発電用空気流量調整ユニット45に信号を送って、これを作動させる。上述したように、発電用空気は、発電用空気導入管74を介して燃料電池モジュール2内に導入され、空気用熱交換器22、発電用空気供給路77を経て発電室10内に流入する。また、制御部110は、改質用の酸化剤ガス供給装置である改質用空気流量調整ユニット44に信号を送って、これを作動させる。燃料電池モジュール2内に導入された改質用空気は、改質器20、マニホールド66を経て、各燃料電池セルユニット16の内部に流入し、その上端から流出する。なお、時刻t0においては、まだ燃料が供給されていないため、改質器20内において改質反応は発生しない。本実施形態においては、図7の時刻t0において開始される発電用空気の供給量は約100L/minであり、改質用空気の供給量は約10.0L/minである。
CmHn+xO2 → aCO2+bCO+cH2 (1)
この部分酸化改質反応は発熱反応であるため、改質部20b内で部分酸化改質反応が発生すると、その周囲の温度が局部的に急上昇する。
CmHn+xH2O → aCO2+bCO+cH2 (2)
CmHn+xO2+yH2O → aCO2+bCO+cH2 (3)
図8は本発明の実施形態による固体酸化物型燃料電池システム1において、シャットダウン停止が実行された場合の停止挙動の一例を模式的に時系列で表したタイムチャートである。図9は、図8のシャットダウン停止直後の状態を拡大して示すタイムチャートである。図10はシャットダウン停止が実行された場合における制御、燃料電池モジュール内の温度、圧力、及び燃料電池セルユニットの先端部の状態を時系列で説明するための図である。
本実施形態においては、残留水素排出制御として、発電用の酸化剤ガス供給装置である発電用空気流量調整ユニット45が間欠的に複数回作動される。即ち、残留水素排出制御では、燃料電池モジュール2内が所定温度まで低下するごとに、小流量の発電用空気が短時間供給される(ただし、発電は完全に停止されている)。本実施形態においては、燃料電池モジュール2内の温度が約550℃まで低下した時刻t305、約500℃まで低下した時刻t306、約450℃まで低下した時刻t307、及び約350℃まで低下した時刻t308に、発電用空気が短時間供給される。
図10に示すように、残留水素排出制御による発電用空気流量調整ユニット45の各回の作動においては、空気の流量が約10秒間かけて漸増され、流量が20L/minに到達した時点でこの流量が約1秒間保持され、その後、発電用空気流量調整ユニット45が停止される。このように、残留水素排出制御において、発電用空気流量調整ユニット45は、予め定められた時間作動される。
図12は、横軸に温度(℃)を示し、縦軸に線膨張率(%)を示すグラフである。グラフ中の太線Iは、燃料極に使用されている材料の還元体を空気雰囲気中で徐々に昇温させた場合の線膨張率を示す。上述したように、燃料極は、ニッケルと、イットリウムをドープしたジルコニアとの混合物(Ni/YSZ)からなる、ニッケル含有複合材料から構成されている。また、グラフ中の破線IIは、Ni/YSZの酸化体を同様に昇温させた場合の線膨張率を示す。また、グラフ中の細線IIIは、ニッケルの還元体を同様に昇温させた場合の線膨張率を示す。燃料極の材料及びニッケルは、いずれも室温(25℃)から700℃まで0.5℃/分の昇温速度で昇温させた。燃料極の材料及びニッケルの線膨張率は、室温での体積を基準とし、熱機械分析(thermomechanical analysis:TMA)装置を使用して測定した。
なお、燃料極の材料は、燃料電池の運転中に水素が供給されるため、燃料電池の停止直後には還元体となっている。
2 燃料電池モジュール
4 補機ユニット
7 断熱材(蓄熱材)
8 ケース
8a 連通開口
8b 下がり壁
10 発電室
12 燃料電池セル集合体
14 燃料電池セルスタック
16 燃料電池セルユニット(燃料電池セル)
18 燃焼室(燃焼部)
20 改質器
20a 蒸発部(蒸発室)
20b 混合部(圧力変動吸収手段)
20c 改質部
20d 蒸発/混合部隔壁
20e 隔壁開口
20f 混合/改質部隔壁(圧力変動吸収手段)
20g 連通孔(狭小流路)
21 整流板(隔壁)
21a 開口部
21b 排気通路
21c 気体滞留空間
21d 縦壁
22 空気用熱交換器(熱交換器)
23 蒸発室用断熱材(内部断熱材)
24 水供給源
26 純水タンク
28 水流量調整ユニット(水供給装置)
30 燃料供給源
38 燃料流量調整ユニット(燃料供給装置)
39 バルブ
40 空気供給源
44 改質用空気流量調整ユニット(改質用の酸化剤ガス供給装置)
45 発電用空気流量調整ユニット(発電用の酸化剤ガス供給装置)
46 第1ヒータ
48 第2ヒータ
50 温水製造装置(排熱回収用の熱交換器)
52 制御ボックス
54 インバータ
62 改質器導入管(水導入管、予熱部、結露部)
62a T字管(結露部)
63a 水供給用配管
63b 燃料ガス供給用配管
64 燃料ガス供給管
64c 圧力変動抑制用流路抵抗部
66 マニホールド(分散室)
76 空気導入管
76a 吹出口
82 排気ガス排出管
83 点火装置
84 燃料電池セル
85 排気バルブ
86 内側電極端子(キャップ)
98 燃料ガス流路細管
110 制御部(コントローラ)
110a シャットダウン停止回路
110b 電圧監視回路
112 操作装置
114 表示装置
116 警報装置
126 電力状態検出センサ
132 燃料流量センサ(燃料供給量検出センサ)
138 圧力センサ(改質器圧力センサ)
142 発電室温度センサ(温度検出手段)
148 改質器温度センサ
150 外気温度センサ
Claims (11)
- 水素と酸化剤ガスを反応させることにより発電する固体酸化物型燃料電池システムであって、
燃料電池セルを備えた燃料電池モジュールと、
この燃料電池モジュールに燃料を供給する燃料供給装置と、
上記燃料電池モジュール内に配置され、上記燃料供給装置により供給された燃料を水蒸気改質して水素を生成し、生成された水素を上記燃料電池セルの燃料極側に供給する改質器と、
この改質器に水蒸気改質用の水を供給する水供給装置と、
上記燃料電池セルにおいて発電に利用されずに残った燃料を燃焼させ、その燃焼熱により上記改質器を加熱する燃焼部と、
上記燃料電池セルの酸化剤ガス極側に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と、
上記燃料供給装置、上記水供給装置、及び上記酸化剤ガス供給装置を制御すると共に、上記燃料電池モジュールからの電力の取り出しを制御するコントローラと、を有し、
上記コントローラは、上記燃料供給装置による燃料の供給及び上記燃料電池モジュールからの電力の取り出しを停止させるシャットダウン停止を実行するシャットダウン停止回路を備え、
上記シャットダウン停止回路は、シャットダウン停止後、燃料、水、及び酸化剤ガスの供給が停止された放置期間経過後、上記燃料電池セルの温度が酸化抑制温度以下に低下する前に、上記酸化剤ガス供給装置のみを所定期間作動させる残留水素排出制御を実行するようにプログラムされており、
上記残留水素排出制御により、シャットダウン停止後に上記燃料極側から上記酸化剤ガス極側に流出した水素が上記燃料電池モジュールから排出され、上記燃料電池モジュール内の水素濃度が低下されることを特徴とする固体酸化物型燃料電池システム。 - 上記シャットダウン停止回路は、シャットダウン停止直後の、上記燃料電池セルの燃料極側の圧力が十分高い所定期間に、上記酸化剤ガス供給装置を作動させ、上記燃料電池モジュール内の温度を低下させる温度降下制御を実行するようにプログラムされており、上記残留水素排出制御は、上記温度降下制御終了後、上記放置期間が経過した後に実行される請求項1記載の固体酸化物型燃料電池システム。
- 上記温度降下制御終了後、上記酸化剤ガス供給装置を間欠的に複数回作動させることにより実行される請求項2記載の固体酸化物型燃料電池システム。
- 上記残留水素排出制御により供給される酸化剤ガスの流量は、上記温度降下制御により供給される酸化剤ガスの流量よりも少なく設定されている請求項3記載の固体酸化物型燃料電池システム。
- 上記燃料電池セルの酸化剤ガス極側から燃料極側への流路抵抗は、上記燃料電池セルの酸化剤ガス極側から上記燃料電池モジュールの外部への流路抵抗よりも大きく設定されており、上記シャットダウン停止回路は、上記残留水素排出制御において酸化剤ガス極側に供給される酸化剤ガスの流量が漸増されるように上記酸化剤ガス供給装置を制御する請求項3記載の固体酸化物型燃料電池システム。
- 上記シャットダウン停止回路は、上記残留水素排出制御において所定量の酸化剤ガスが供給されるように、上記酸化剤ガス供給装置を予め定められた時間作動させ、又は、酸化剤ガス極側に供給された酸化剤ガス量をフィードバックして上記酸化剤ガス供給装置を制御する請求項3記載の固体酸化物型燃料電池システム。
- 上記残留水素排出制御における上記酸化剤ガス供給装置の間欠的な作動は、上記燃料電池モジュール内の温度が低下するほど低頻度で実行され、又は、上記燃料電池モジュール内の温度が低下するほど1回の間欠的作動における酸化剤ガス供給量が低下するように実行される請求項6記載の固体酸化物型燃料電池システム。
- 上記コントローラは、さらに、上記燃料電池モジュールからの開回路出力電圧を監視する電圧監視回路を備え、上記シャットダウン停止回路は、上記開回路出力電圧が過剰に低下した場合には、上記残留水素排出制御による酸化剤ガスの供給を停止させる請求項3記載の固体酸化物型燃料電池システム。
- 上記燃料電池セルの燃料極はニッケル成分を含み、上記残留水素排出制御は、400℃以下の温度で上記燃料極の酸化が発生し、酸化収縮が発生するように実行される請求項3記載の固体酸化物型燃料電池システム。
- 上記シャットダウン停止回路は、シャットダウン停止を実行する直前に、予め定められた量の燃料及び水を上記改質器に所定期間供給する停止前制御を実行するようにプログラムされている請求項3記載の固体酸化物型燃料電池システム。
- 水素と酸化剤ガスを反応させることにより発電する固体酸化物型燃料電池システムであって、
燃料電池セルを備えた燃料電池モジュールと、
この燃料電池モジュールに燃料を供給する燃料供給装置と、
上記燃料電池モジュール内に配置され、上記燃料供給装置により供給された燃料を水蒸気改質して水素を生成し、生成された水素を上記燃料電池セルの、ニッケル成分を含む燃料極側に供給する改質器と、
この改質器に水蒸気改質用の水を供給する水供給装置と、
上記燃料電池セルの酸化剤ガス極側に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と、
上記燃料電池セルにおいて発電に利用されずに残った燃料を燃焼させ、その燃焼熱により上記改質器を加熱する燃焼部と、
上記燃料供給装置、上記水供給装置、及び上記酸化剤ガス供給装置を制御すると共に、上記燃料電池モジュールからの電力の取り出しを制御するコントローラと、を有し、
上記コントローラは、上記燃料供給装置による燃料の供給及び上記燃料電池モジュールからの電力の取り出しを停止させるシャットダウン停止を実行するシャットダウン停止回路を備え、
上記シャットダウン停止回路は、シャットダウン停止後、燃料、水、及び酸化剤ガスの供給が停止された放置期間経過後、上記燃料電池セルの温度が酸化抑制温度以下に低下する前に、上記酸化剤ガス供給装置のみを所定期間作動させる残留水素排出制御を実行するようにプログラムされており、
上記残留水素排出制御により、シャットダウン停止後に上記燃料極側から上記酸化剤ガス極側に流出した水素が上記燃料電池モジュールから排出され、上記燃料電池モジュール内の水素濃度が低下されると共に、400℃以下の温度で上記燃料極が酸化され、酸化収縮が発生することを特徴とする固体酸化物型燃料電池システム。
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