JP2015191819A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板が位置する雰囲気を十分に除電できると共に、装置の製造コストを抑えることができる技術を提供すること。【解決手段】半導体または絶縁体である基板を外部から搬入し、搬送機構により基板搬送領域を介して基板処理部に搬送して、前記基板処理部にて基板に対して処理を行う基板処理装置において、基板が位置する雰囲気を区画する区画部材と、前記区画部材内に清浄気体を供給するための清浄気体供給部と、前記区画部材内を除電するために、軟X線を前記区画部材内に照射して前記清浄気体をイオン化するための軟X線照射源と、を備えるように装置を構成する。そして、前記軟X線照射源は、軟X線照射源と、この軟X線照射源から照射された軟X線を反射するミラー部と、を備えるように構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体または絶縁体からなる基板を処理する基板処理装置に関する。
基板である半導体ウエハ(以下「ウエハ」と言う)は、熱処理装置などの各種の基板処理装置に搬送されて処理される。ウエハに形成されたデバイスの静電破壊を防ぐ目的及びウエハへのパーティクルの付着を防ぐ目的から、筐体により区画された領域であるウエハの搬送領域の除電が行われる。
この除電は、例えば前記ウエハの搬送領域に不活性ガスを供給するファンフィルタユニット(FFU)と、イオナイザーとにより行う場合がある。具体的にはイオナイザーを構成する電極に電圧を印加して放電を起こし、電極の周囲のガスから+イオンと−イオンとを発生させ、これらイオンを前記FFUの不活性ガスの気流に乗せて、前記ウエハの搬送領域に供給して除電を行う。
前記電極は、FFUのガスの吹き出し口に設け、前記FFUからのガスを直接イオン化する場合があるが、当該電極に付着した異物や摩耗した電極自体がパーティクルとなって搬送領域に飛散することを防ぐために、FFUとは別体の区画された専用のユニット内に設ける傾向がある。その場合、当該専用ユニット(イオン供給ユニットとする)内に供給された不活性ガスから前記放電により発生させたイオンを、当該イオン供給ユニットに設けられるクリーン機構を介して、前記FFUの気流の流路に供給し、前記ウエハの搬送領域に流通させることになる。
ところで半導体デバイスの配線の微細化が進み、それに伴って前記ウエハの搬送領域において、より微細なパーティクルの付着を抑える技術が求められている。それによって、当該搬送領域の電位をより低く抑えることができる技術が求められている。上記のようにイオン供給ユニット内でイオンを生成する場合は、当該ユニット内でイオンが消費されてしまい、ウエハ搬送領域に十分な量のイオンを供給できないおそれがある。また、前記−イオンは、放電によって生じる電子が前記イオン供給ユニット内の不活性ガスと衝突して生じるが、この電子は非常に軽いため、この衝突が起こらずに当該ユニットから飛散してしまい、結果として当該イオン供給ユニットからは、−イオンに対して+イオンが多く、前記ウエハ搬送領域に供給されることが懸念される。従って、将来、ウエハ搬送領域の電位を要求される電位よりも低く下げられなくなるおそれがあった。
特許文献1には、イオナイザーをウエハの移載機構に設け、当該イオナイザーによりキャリアガスからプラスイオンとマイナスイオンとを発生させ、これらイオンをキャリアガスと共にウエハの搬送領域に供給する装置について記載されている。しかし、このようにガスによりイオンを供給する装置は、上記のように搬送領域における電位を十分に下げられないおそれがある。また、特許文献2には軟X線を照射し、照射された雰囲気の気体をイオン化させるイオナイザーについて示されているが、このイオナイザーによりX線を照射できる範囲は限られている。このイオナイザーを複数個設けて、照射範囲を広くすることも考えられるが、当該イオナイザーはコストが高いので、そのように複数個設けることが困難であった。
特許第5217668号公報 特表2008−536284号公報
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、基板が位置する雰囲気を十分に除電できると共に、装置の製造コストを抑えることができる技術を提供することである。
本発明の基板処理装置は、半導体または絶縁体である基板を外部から搬入し、搬送機構により基板搬送領域を介して基板処理部に搬送して、前記基板処理部にて基板に対して処理を行う基板処理装置において、
基板が位置する雰囲気を区画する区画部材と、
前記区画部材内に清浄気体を供給するための清浄気体供給部と、
前記区画部材内を除電するために、波長が1pm〜10nmである軟X線を前記区画部材内に照射して前記清浄気体をイオン化するための軟X線照射源と、を備え、
軟X線照射源は、軟X線照射源と、この軟X線照射源から照射された軟X線を反射するミラー部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、基板が位置する区画された雰囲気に、軟X線照射源から照射された軟X線がミラー部により拡散されて照射される。そして、当該雰囲気に供給される清浄気体がイオン化され、当該雰囲気内が除電される。この構成によれば、背景技術の項目に記載したような、発生させたイオンを送風により前記雰囲気に供給する場合に比べて、確実に当該雰囲気に+イオンと−イオンとを供給することができる。従って、当該雰囲気の電位をより小さく抑えることができる。さらに、前記雰囲気において、比較的広い範囲に軟X線を供給して前記イオン化を行うことができるので、前記軟X線照射源の設置数を抑えることができる。結果として装置の製造コストも抑えることができる。
本発明に係る熱処理装置の縦断面側面図である。 前記熱処理装置のウエハ搬送領域の横断平面図である。 前記ウエハ搬送領域に設けられるウエハ移載機構の斜視図である。 前記ウエハ移載機構のフォークの平面図である。 前記ウエハ移載機構の下面側斜視図である。 前記ウエハ移載機構に設けられる軟X線照射源の平面図である。 前記ウエハ搬送領域における軟X線の照射範囲の一例を示す説明図である。 ウエハの移載と軟X線の照射状態を示すための説明図である。 ウエハの移載と軟X線の照射状態を示すための説明図である。 ウエハの移載と軟X線の照射状態を示すための説明図である。 ウエハの移載と軟X線の照射状態を示すための説明図である。 ウエハの移載と軟X線の照射状態を示すための説明図である。 ウエハの移載と軟X線の照射状態を示すための説明図である。 マッピングと軟X線の照射状態を示すための説明図である。 他のウエハ移載機構の斜視図である。 前記ウエハ移載機構を備えるウエハ搬送領域の平面図である。 前記ウエハ移載機構を備えるウエハ搬送領域の側面図である。 さらに他のウエハ移載機構を備えるウエハ搬送領域の平面図である。 さらに他のウエハ移載機構の斜視図である。 前記ウエハ移載機構のミラー部の縦断側面図である。 前記ウエハ移載機構を備えるウエハ搬送領域の平面図である。 前記軟X線照射源とミラー部との他の配置の一例を示す説明図である。 前記軟X線照射源とミラー部との他の配置の一例を示す説明図である。 評価試験で用いた装置を示す説明図である。 評価試験の結果を示すグラフである。 評価試験の結果を示すグラフである。
(第1の実施形態)
本発明の基板処理装置に係る熱処理装置1について概略側面図である図1を参照しながら説明する。この熱処理装置1は、例えばシリコンからなる多数枚の半導体基板であるウエハWを一括して加熱処理する。熱処理装置1は、例えばステンレス等より構成された、区画部材である筐体11を備える。図中12は、筐体11内を前後方向に分割して区画する区画壁である。筐体11内の前方側、後方側は、夫々キャリア搬送領域21、ウエハ搬送領域22として構成される。キャリア搬送領域21においては、例えば25枚のウエハWを格納するFOUP(front open unified pod)と呼ばれるキャリア2が搬送され、ウエハ搬送領域22においては前記キャリア2から取り出されたウエハWが搬送される。
熱処理装置1は、当該熱処理装置1の外部の搬送機構と当該熱処理装置1との間で、前記キャリア2の受け渡しを行うためのキャリア搬入出部13を備えている。当該キャリア搬入出部13には、キャリア2が載置されるキャリア搬入出用ステージ14が設けられる。この搬入出用ステージ14は、筐体11に設けられる開口部15を介して前後方向に移動自在に構成され、キャリア2を前記搬送機構による筐体11の外部の受け渡し位置と、筐体11の内部の前記キャリア搬送領域21との間で移動させることができる。キャリア搬送領域21には、図示しないガス供給部により清浄空気による下降気流が形成される。
キャリア搬送領域21には、棚状に形成されたストッカ16と、第1のキャリア搬送機構17と、第2のキャリア搬送機構18と、ウエハ移載用ステージ19とが設けられている。ウエハ移載用ステージ19は、キャリア2内と前記ウエハ搬送領域22との間でウエハWを受け渡すために、当該キャリア2が載置されるステージである。第1のキャリア搬送機構17は、ストッカ16と筐体11内に進入したキャリア搬入出用ステージ14との間でキャリア2を受け渡し、第2のキャリア搬送機構18は、第1のキャリア搬送機構17とウエハ移載用ステージ19との間でキャリア2を受け渡す。ストッカ16は、ウエハWを払い出していないキャリア2及び既にウエハWを払い出し済みのキャリア2を待機させる役割を有する。図中23はウエハ移載用ステージ19に設けられるアクチュエータであり、前記ウエハ移載用ステージ19に載置されたキャリア2を区画壁12に押圧する。
以降、ウエハ搬送領域22の横断平面図である図2も参照しながら説明する。図中24は、区画壁12に設けられた開口部であり、ウエハWの搬入出ポートを構成する。この開口部は、例えば昇降自在に構成された開閉ドア25により、ウエハ搬送領域22側から塞がれる。開閉ドア25は、キャリア2の蓋体を着脱すると共に取り外した当該蓋体を保持する保持機構26を備えている。前記区画壁12に押圧された状態で前記蓋体が取り外されたキャリア2の内部は、前記開口部24を介してウエハ搬送領域22に連通すると共に、キャリア搬送領域21から区画される。そのようにキャリア2内がキャリア搬送領域21から区画された状態で、キャリア2内とウエハ搬送領域22との間で、ウエハWの移載が行われる。
図中31はウエハ搬送領域22を上下に仕切る仕切り板である。この仕切り板31の下方には、ウエハWの保持具であるウエハボート3を載置するための移載用ボート載置台32及び待機用ボート載置台33が設けられる。前記ウエハボート3は、縦方向に100〜150枚程度のウエハWを棚状に保持し、ウエハ搬送領域22内を移動自在に構成され、この例では2基のウエハボート3がウエハ搬送領域22に設けられている。また、ウエハ搬送領域22にはウエハ移載機構4が設けられ、ウエハ移載用ステージ19上の前記キャリア2と当該移載用ボート載置台32上のウエハボート3との間でウエハWの移載を行う。ウエハ移載機構4の構成は、後に詳述する。
前記仕切り板31の上方側に、縦型熱処理炉である処理ユニット34が設けられている。この処理ユニット34は、その下端に開口部35を有すると共に有天井になされた石英製の円筒体よりなる処理容器36を備え、当該処理容器36の周囲にはヒーター37が設けられている。処理容器36内には図示しないガス供給部や排気口が設けられる。ウエハボート3に保持された状態で、前記処理容器36に搬入されたウエハWは、加熱されながらガス供給され、成膜、酸化あるいはアニール処理など各種の熱処理を受ける。この例では、SiHCl(ジクロロシラン)ガスとNH(アンモニア)ガスとが交互に繰り返し供給されるALD(Atomic Layer Deposition)処理が行われ、ウエハWにSiN(窒化シリコン)膜が形成される。
図中38はボート昇降機構であり、ウエハボート3を昇降させて処理容器36に対する当該ウエハボート3の搬入出を行う。またボート昇降機構38は、当該ウエハボート3の処理容器36への搬入時に、前記開口部35を塞ぐキャップ39を備えている。図中51は、ウエハボート3を前記処理容器36から搬出後、前記開口部35を塞ぐように移動自在なシャッタである。図中52は、ボート載置台32、33とボート昇降機構38との間でウエハボート3の移載を行うボート移載機構である。
ウエハ搬送領域22を形成する筐体11の内側壁において、キャリア搬送領域21から見て左側には、清浄気体供給部であるファンフィルタユニット(FFU)53、54が設けられ、右側には気体吸入部55が設けられている。FFU53、54はフィルタと気体送風用のファンとを備え、これらフィルタ及びファンは例えば樹脂により構成されている。そして、当該フィルタを介して清浄化した気体、例えば不活性ガスであるNガスを水平方向へ供給する。気体吸入部55は、前記不活性ガスを吸入できるように図示しないダクトに接続され、パーティクル捕集用の例えば樹脂からなるフィルタを備えている。
熱処理装置1の稼働中、FFU53、54及び気体吸入部55により、前記ガス供給及びガス吸入が常時行われ、ウエハ搬送領域22には水平方向のガス流が形成される。このガス流により、ウエハ搬送領域22が清浄に保たれると共に、当該ウエハ搬送領域22の温度上昇が抑えられる。気体吸入部55に吸入されたガスは、前記ダクトを介してFFU53、54へ供給され、再度これらFFU53、54のフィルタを介してウエハ搬送領域22に供給される。
続いて、ウエハ移載機構4について図3の斜視図も参照しながら説明する。ウエハ移載機構4は、昇降機構41により垂直に昇降自在な昇降台42と、昇降台42上に垂直軸回りに回転自在に設けられた旋回台43と、旋回台43上に当該旋回台43を進退自在に設けられた進退部44と、進退部44から当該進退部44の前進方向に伸びるフォーク45とを備えている。フォーク45はその先端が二股に分かれた水平板状に形成され、その上面にウエハWを支持して搬送する。一度に5枚のウエハWを移載できるように、フォーク45は上下方向に5つ、互いに間隔をおいて重なるように設けられている。前記昇降機構41は、垂直方向に伸びるボールねじ46を備え、前記昇降台42はこのボールねじ46に螺合され、ボールねじ46が軸周りに回転することによって昇降する。ボールねじ46の表面にはグリスが塗布される。図中47は、この昇降台42の昇降をガイドするためのガイド部材であり、ボールねじ46と共に昇降機構41を構成する。
図4は、前記フォーク45のうち最下段のフォーク45の平面図である。この最下段のフォーク45の二股に分かれた各先端には、この図4に示すように水平に光を照射する投光部48と、この光を受光する受光部49とが各々設けられている。後述のようにウエハボート3にウエハWを移載後、フォーク45の前記各先端が、平面視ウエハWの周縁部を挟む位置へ移動する。そして、前記投光部48と受光部49との間に光軸を形成しながら、前記昇降台42の下降により当該フォーク45が下降する。
正常にウエハボート3にウエハWが搭載されていれば、前記昇降台42が下降中、所定の高さに位置するときに前記光軸がウエハWに遮られることにより、受光部49は投光部48からの光を検出できなくなる。受光部49は、投光部48からの光を検出した状態と、検出しない状態とで異なる検出信号を後述の制御部10に出力し、当該制御部10が、この検出信号に基づいて、ウエハWがウエハボート3に正常に載置されているか否かを判定する。この判定及び判定を行うために、上記のように昇降台42が下降する動作をマッピングと記載する。
前記昇降台42には、支持部61を介してイオナイザーである軟X線照射源62が設けられている。この軟X線照射源62は、その照射窓63から、上方へ向けて波長が1pm〜10nmであり、物質に対する比較的透過力が弱い電磁波、つまり軟X線を照射する。後述のミラー部65による反射がないものとした場合、この照射源62からの軟X線の照射範囲64は、照射窓63から照射方向に見ると円形であり、図5に示すように平面で見ると概ね扇状である。図5中の扇の中心角θは例えば130°である。
図6は、ウエハ移載機構4の昇降台42及び旋回台43の下面側斜視図である。この図6に示すように、旋回台43の裏面には下方に向けて膨んだ凸レンズ形状をなすミラー部65が設けられている。ミラー部65の表面は半球面をなし、上記の軟X線を反射できるように構成されている。このミラー部65は、旋回台43が所定の向きに位置するときに、前記軟X線照射源62に重なるように設けられる。そのようにミラー部65と軟X線照射源62とが重なったときに、図6に点線の矢印で示すように前記照射源62から照射された軟X線が、ミラー部65によって反射され、当該ミラー部65の下方及び水平に放射状に広がる。
軟X線照射源62から直接軟X線が照射された領域及びミラー部65による反射された軟X線(以下、反射軟X線と記載する場合がある)が照射された領域におけるNガスの分子は、照射された軟X線のエネルギーを受けて+イオンと電子とを生じ、電子は周囲のNガスの分子に衝突することで−イオンを生じる。これによって、各照射領域に−イオンと+イオンとが等量ないしは略等量生成する。そして、これらイオンによって、照射領域内が除電される。つまり、ミラー部65は軟X線照射源62からの軟X線をより広範囲に供給し、ウエハ搬送領域22内におけるより広い範囲でイオンを発生させて、除電を行う役割を有している。
上記の熱処理装置1には制御部10が設けられている。この制御部10は例えばコンピュータからなり、プログラム、メモリ、CPUからなるデータ処理部を備えていて、前記プログラムには制御部10から熱処理装置1の各部に制御信号を送り、当該装置1によるウエハWの搬送及びウエハWの処理を進行させるように命令(各ステップ)が組み込まれている。具体的には、軟X線照射源62からの軟X線の給断、処理ユニット34におけるガスの給断、ヒーター37への供給電力、ボート移載機構52によるウエハボート3の搬送、移載機構4によるウエハWの移載、ステージ14及びキャリア搬送機構17、18によるキャリア2の搬送などの各動作が前記プログラムによって制御される。前記プログラムは、コンピュータ記憶媒体例えばフレキシブルディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、MO(光磁気ディスク)等の記憶部に格納されて制御部10にインストールされる。
続いて、上記の熱処理装置1の動作の一例について説明する。上記のように、キャリア2が熱処理装置1の外部からキャリア搬入出用ステージ14に搬入され、第1のキャリア搬送機構17→ストッカ16→第2のキャリア搬送機構18→ウエハ移載用ステージ19の順で搬送される。そして、開閉ドア25によりキャリア2の蓋体が取り外され、当該開閉ドア25が開き、キャリア2内がウエハ搬送領域22に連通する。このとき、2つのウエハボート3のうちの一つが移載用ボート載置台32に載置されている。
ウエハ移載機構4のフォーク45の先端がキャリア2に向くように旋回台43が旋回し、進退部44の前進動作と昇降台42の昇降動作との協働により各フォーク45がウエハWを受け取り、進退部44が後退する。照射源62からの軟X線照射が開始され、軟X線照射源62とミラー部65とが重なるように旋回台43が旋回し、図6で説明したようにミラー部65で反射した軟X線がミラー部65から放射状に照射される。図7中、鎖線で囲む領域66は、ミラー部65で反射された軟X線が照射される範囲を示している。この反射軟X線照射領域66内において、搬送領域22内に供給されているNガスから+イオン及び−イオンが発生し、これらイオンによって反射軟X線照射領域66内の除電が進行する。
前記移載用ボート載置台32に載置されたウエハボート3の上部側にウエハWを移載するため、昇降台42が上昇する。これによって、軟X線照射源62と、ミラー部65も上昇し、前記反射軟X線照射領域66はウエハ搬送領域22の上方側へと移動し、この移動した反射軟X線照射領域66内においてイオンが発生し、除電が進行する(図8)。また、反射軟X線照射領域66内で発生したイオンは、ウエハ搬送領域22内の不活性ガスの気流により、照射領域66の外部へと広がり、当該外部でも除電が進行する。
昇降台42の上昇が停止し、フォーク45の先端が前記ウエハボート3に向くように旋回台43が旋回して(図9)、進退部44の前進動作と昇降台42の昇降動作との協働により、フォーク45がウエハWをウエハボート3に受け渡す。然る後、旋回台43が旋回し、再度ミラー部65と軟X線照射源62とが重なり、軟X線がミラー部65により反射される。その状態で、キャリア2から次のウエハWを受け取るために昇降台42が下降し、反射軟X線照射領域66が下方へ移動する。そして、先のウエハWの移載時と同様に、フォーク45はウエハWを受け取り、ウエハボート3に受け渡す。このようにウエハ移載機構4によるウエハWの移載が繰り返し行われ、ウエハボート3の上段側から下段側に向けてウエハWが順に搭載されていく。
ウエハ移載用ステージ19上のキャリア2における全てのウエハWが、ウエハボート3に移載されて当該キャリア2が空になると、開閉ドア25が一旦閉じられ、当該キャリア2はストッカ16へ移される。そして、当該ストッカ16から後続のキャリア2がウエハ移載用ステージ19に搬送され、開閉ドア25が再度開き、先行のキャリア2のウエハWの移載と同様に、この後続のキャリア2のウエハWの移載が行われる。
図10は、複数個目にウエハ移載用ステージ19に載置されたキャリア2から最後のウエハWを受け取ったウエハ移載機構4を示しており、上記のようにミラー部65と軟X線照射源62とが重なった状態で、ウエハボート3の下段側にウエハWを受け渡すために昇降台42が下降する。下方に移動する反射軟X線照射領域66内でイオンが発生し、このイオンが気流に乗って流れ、搬送領域22内の下方側で除電が進行する。そして、昇降台42の下降が停止し、ウエハボート3の下段にウエハWを受け渡し(図11)、予め設定した枚数のウエハWをウエハボート3に搭載し終え、例えば照射源62からの軟X線の照射が一旦停止する。
開閉ドア25が閉じられ、ウエハ移載用ステージ19上のキャリア2がストッカ16に移される一方で、上記のマッピングが行われる。全てのウエハWが正常にウエハボート3に搭載されていると判定されると、ウエハボート3は移載用ボート載置台32からボート昇降機構38に搬送され、処理ユニット34に搬入される。そして、ウエハWが加熱された状態で、ウエハWに各ガスが供給されてSiN膜が形成される。この熱処理後、ウエハボート3はボート昇降機構38→待機用ボート載置台33→移載用ボート載置台32の順で搬送され、ウエハ移載機構4は、キャリア2からウエハボート3へウエハWを移載する場合と逆の動作で、ウエハボート3のウエハWをキャリア2へ移載する。
このキャリア2への移載が開始されると共に、例えば軟X線の照射が再度開始され、ウエハWの移載動作に伴う昇降台42の昇降によって、反射軟X線照射領域66がウエハ搬送領域22を上下方向に移動し、当該ウエハ搬送領域22の上下方向における除電が進行する。図12は、そのキャリア2への移載において、ウエハボート3の上段側に搭載されていたウエハWをフォーク45が受け取っており、当該ウエハWをキャリア2に戻すために昇降台42が下降する状態を示している。この昇降台42の下降によって、反射軟X線照射領域66が下降する。
図13は、ウエハボート3の下段側に搭載されていたウエハWをフォーク45が受け取っており、当該ウエハWをキャリア2に戻すために昇降台42が上昇する状態を示している。昇降台42の上昇によって反射軟X線照射領域66が上昇する。従って、キャリア2からウエハボート3への移載時と同様に、このキャリア2への移載時においてもウエハ搬送領域22内の上下方向の広い範囲においてイオンが発生して、除電が行われる。ウエハボート3の全てのウエハWをキャリア2へ移載すると、例えば軟X線の照射が停止する。ウエハWが移載されたキャリア2は、熱処理装置1への搬入時とは逆の経路を通って装置1から搬出される。
この熱処理装置1によれば、軟X線照射源62より照射される軟X線をミラー部65により反射させて、ウエハ搬送領域22内に照射している。反射して、拡散した軟X線が照射される照射領域66内のNガスがイオン化するため、背景技術の項目で述べたように、区画されたイオン供給ユニット内に発生したイオンを送風によりウエハ搬送領域22に供給する手法に比べて、ウエハ搬送領域22に到達するまでにイオンが消費されることが抑えられる。また、ウエハ搬送領域22内で−イオンが生じるため、前記イオン供給ユニット内で−イオンを発生させる場合に比べてウエハ搬送領域22内に供給される−イオンが+イオンに対して少なくなることが防がれ、当該ウエハ搬送領域22内における+イオンと−イオンとのバランスが偏りにくい。そのため、ウエハ搬送領域22内の除電を確実に行うことができる。結果として、ウエハWに形成された半導体デバイスの静電破壊や当該ウエハWへのパーティクルの付着を抑えることができ、前記半導体デバイスの歩留りの低下を抑えることができる。また、ミラー部65により比較的広範囲に軟X線を供給することができるので、ウエハ搬送領域22が広くても軟X線照射源62を設ける個数を抑えることができる。従って、熱処理装置1の製造コストを抑えることができる。
さらに熱処理装置1では、軟X線照射源62及びミラー部65をウエハ移載機構4に設け、当該ウエハ移載機構4の昇降台42の昇降動作を利用して、上下方向に軟X線の反射軟X線照射領域66を移動させている。従って、搬送領域22内においてイオンが発生する領域が、より広くなる。言い換えれば、除電を行うために必要な軟X線照射源62の個数を、より確実に抑えることができる。そのように軟X線照射源62及びミラー部65を昇降させるために、専用の昇降機構を設けてもよいが、このようにウエハ移載機構4の昇降台42の昇降を利用することで、そのような専用の昇降機構を設けるスペースやコストが不要になるため、有利である。また、ウエハ移載機構4によるキャリア2とウエハボート3との間のウエハWの移載動作時に軟X線を照射している。除電を目的とするためだけに、軟X線照射を行いながら昇降台42を昇降させてもよいが、このように除電と移載動作とを並行して行うようにすることで、スループットの向上を図ることができる。
また、軟X線を照射するタイミングはウエハWの移載時に限られず、例えばマッピングを行うときであってもよい。具体的に説明すると、軟X線照射源62は、上記のように移載用ボート載置台32に保持されたウエハボート3にフォーク45の先端が向いたときにミラー部65に重なるように、昇降台42に設けておくものとする。そして、ウエハWを既述のようにキャリア2からウエハボート3に移載した後、図4で説明した投光部48及び受光部49を設けたフォーク45をウエハボート3の最上段のウエハWよりも上側に位置させる。投光部48から受光部49へ光を照射すると共に、軟X線照射源62から軟X線を照射する。ミラー部65により当該軟X線が反射し、拡散されて、ウエハ搬送領域22の上部側に形成された反射軟X線照射領域66内にイオンが生じる。このイオンは、ウエハ搬送領域22内の気流により、ウエハ搬送領域22内を横方向に拡散される。
その後、前記フォーク45がウエハボート3の最下段のウエハWよりも下側に位置するように昇降台42を下降させ、既述のマッピングを行う(図14)。この下降時に前記反射軟X線照射領域66も下降し、ウエハ搬送領域22の上下に比較的広い範囲で除電を行うことができる。例えばこのようにマッピングを行うために昇降台42が下降するときを除いて、軟X線照射源62からの軟X線の照射は停止する。このようなマッピング及び軟X線照射は、ウエハボート3からキャリア2へ、ウエハWを移載する際に行ってもよい。
上記の各例では軟X線は、ウエハWの移載時またはマッピング時にのみ照射しているが、熱処理装置1の稼働中において常時照射するようにしてもよい。ただし、ウエハ搬送領域22内の各部品の劣化や装置の運用コストの低下を図るために、上記の各例のように照射と非照射とを切り替える方が有利である。
(第2の実施形態)
ところで、上記のFFU53、54及び気体吸入部55に軟X線の照射がされないようにすることで、これらFFU53、54及び気体吸入部55を構成する樹脂の劣化を抑えることができ、これらFFU53、54及び気体吸入部55の寿命を延ばして、交換する頻度を低減させることができる。また、前記昇降機構41を構成するボールねじ46の表面にはグリスが塗布されている。このグリスに軟X線が照射されないようにすることで、その交換あるいは補充を行う頻度を下げることができる。第2の実施形態においては、このようにFFU53、54、気体吸入部55及び昇降機構41に軟X線が照射されないように熱処理装置1が構成される。以下、第1の実施形態との差異点を中心に、第2の実施形態について説明する。
図15は、この第2の実施形態の熱処理装置1のウエハ移載機構4の斜視図である。第2の実施形態においても、上記の軟X線照射源62が支持部61により昇降台42に支持されるが、第1の実施形態と異なり、当該軟X線照射源62は横方向に軟X線を照射するように支持される。そして、昇降台42にはミラー部65が設けられておらず、その代わりに支持部61にミラー部71が設けられている。ミラー部71は、鉛直方向に伸びる三角柱状に形成され、図16のウエハ搬送領域22の平面図に示すように、平面視正三角形に構成されている。例えば軟X線照射源62のX線の照射軸上に前記正三角形の頂点の一つが配置され、当該照射軸の延長線(図16中、二点鎖線で表示)により前記正三角形が2等分されるように、ミラー部71及び軟X線照射源62が配置されている。
ミラー部71の側面は軟X線を反射できるように構成され、反射された軟X線はウエハ搬送領域22内を前後方向に照射される。つまり、ミラー部71は、軟X線照射源62から見て、左右に軟X線が分かれて反射されるように構成されている。そして、このように左右に分かれて形成される反射軟X線照射領域72、72の間に、昇降機構41が位置している。前記反射軟X線照射領域72は、図16、図17に示すように、平面視、側面視共に扇状となる。図17に示す、側面から見た照射領域72の中心角θ1は例えば130°である。
前記図16に示すように、前記反射軟X線照射領域72は、FFU53、54、気体吸入部55及び昇降機構41から外れている。従って、これらFFU53、54、気体吸入部55を交換したり、昇降機構41のボールねじ46の表面の前記グリスの交換や補充を行ったりするために、熱処理装置1の動作を停止させる頻度を低下させることができる。結果として、熱処理装置1の生産性を高めることができる。
この第2の実施形態の熱処理装置1としては、上記のようにミラー部71及びX線照射源62の構成が異なることを除いて、第1の実施形態の熱処理装置1と同様に構成される。また、軟X線を照射するタイミングについても、第1の実施形態で説明したような各タイミングで照射するようことができる。従って、この第2の実施形態においても、昇降台42の昇降動作により、前記反射軟X線照射領域72を上下に移動させて、ウエハ搬送領域22内における広い範囲でイオンを発生させ、当該ウエハ搬送領域22内の除電を確実に行うことができる。
また、前記ミラー部71を支持する支持部61にミラー部移動機構を設け、軟X線照射源62から軟X線を照射中に、ミラー部71を例えば三角柱の中心軸まわりに回転するようにしてもよい。これによって、反射軟X線の照射領域72の向きが変化し、ウエハ搬送領域22の広い範囲に軟X線を照射することができる。この回転は、例えば前記FFU53、54、気体吸入部55及び昇降機構41が、照射領域72に入らないように行われる。また、ミラー部71を前記ミラー部移動機構により軟X線照射源62に対して水平方向に移動させて、照射領域72のウエハ搬送領域22内における位置を変化させてもよい。
ミラー部の構成としては上記の例に限られず、図18のような構成であってもよい。図18に示すミラー部73は、平面で見て直角二等辺三角形に構成されることを除いて、ミラー部73と同様に構成されている。図18及び図16に示すように、ミラー部の形状によって反射軟X線照射領域72が変化する。所望の反射軟X線照射領域72に応じてミラー部の形状は適宜設計される。
ミラー部のさらに他の構成例を説明する。図19はミラー部74の斜視図である。また、図20、図21には、夫々ミラー部74の縦断側面、横断平面を夫々示している。ミラー部74は、下方に向かって尖頭するようにウエハ移載機構4の旋回台43の下面から突出している。ミラー部74の横断平面は、互いに向かい合う2つの面が曲面である凹レンズ状に形成され、ミラー部74の側面は凹曲面をなす。このミラー部74に軟X線を照射する軟X線照射源62は、第1の実施形態と同様に、上方に向けて軟X線を照射するように支持部61を介して昇降台42に設けられているが、煩雑化を避けるために図19〜図21ではこの支持部61の図示を省略している。
図19〜図21では、照射された軟X線の経路を点線の矢印で示している。図20に示すように、第1の実施形態と同様に、軟X線照射源62から照射された軟X線は水平方向及び斜め下方へ向けて反射される。図21に示すように平面で見ると、図16に示したミラー部71と同様に、反射軟X線の照射領域は扇状となる。ミラー部71と同様に当該照射領域は、FFU53、54、気体吸入部55及び昇降機構41から外れるように形成される。
(第3の実施形態)
ところで、この熱処理装置1では、ウエハWがウエハボート3に上下方向に搭載されるため、ウエハWの移動路は上下方向に比較的長い。そのため、第1、第2の実施形態では、反射した軟X線の照射領域を昇降させることで、その上下の移動路に軟X線を照射し、この移動路を通過する各ウエハWの帯電が抑えられるように構成されているが、各ウエハWの帯電を抑えることができればよいため、そのように軟X線の照射領域を移動させることには限られない。図22には、第3の実施形態として上記のミラー部71と軟X線照射源62の他の配置例を示しており、この例ではこれらミラー部71及び軟X線照射源62は、ウエハ搬送領域22に固定されて設けられている。軟X線照射源62は上方向に軟X線を照射し、ミラー部71は横方向に軟X線を反射して拡散させる。この反射した軟X線は、ボート昇降機構38により昇降されるウエハボート3に照射される。例えばボート昇降機構38の昇降時に、照射源62から軟X線が照射され、ミラー部71により、ウエハボート3に保持されたウエハWに照射される。ウエハボート3が昇降しているため、全てのウエハWに軟X線が照射され、除電を行うことができる。
ミラー部71及び軟X線照射源62は、上記のようにウエハ搬送領域22に固定することに限られず、第2の実施形態と同様ミラー部71及び軟X線照射源62をウエハ移載機構4に設け、昇降台42と共に移動するように構成してもよい。また、この第3の実施形態において、ボート昇降機構38が昇降するときを除いて軟X線照射源62からの照射を停止するようにしてもよいし、軟X線照射源62から常時、照射を行うようにしてもよい。
(第4の実施形態)
軟X線照射源62及びこの軟X線を拡散させるためのミラー部は、搬送領域22の外側に配置してもよい。図23に示す例では、上記のミラー部71及び軟X線照射源62を搬送領域22の外部に配置し、照射源62からの軟X線をミラー部71が上下方向に反射して拡散させている。そして、その反射した軟X線をミラー部75、76が横方向に反射させ、筐体11の側壁に設けられた例えば石英からなる軟X線の透過部材77を介して、ウエハ搬送領域22に照射している。
さらに他の実施形態として、軟X線照射源62を横方向に軟X線を照射するようにウエハ搬送領域22に設け、第2の実施形態で説明したミラー部71を、この軟X線照射源62からの軟X線を上下方向に反射するように配置する。そして、このミラー部71及び軟X線照射源62をミラー部71の反射方向と交差する方向、つまり横方向に移動させるような移動機構を設け、反射軟X線照射領域72を移動させ、ウエハ搬送領域22内の広い範囲で除電を行うようにしてもよい。
上記の各実施形態は、互いに組み合わせることができる。本発明は、帯電する基板を搬送する基板処理装置に適用することができる。つまり、半導体であるウエハWを処理することに限られず、ガラス基板などの絶縁体である基板に処理を行う装置にも適用することができる。また、本発明は熱処理を行う装置に適用することにも限られない。例えば筐体内に囲まれたカップ内にて、ウエハWにレジスト塗布などの液処理を行うモジュールにおいて、当該筐体内にX線照射源62と例えばミラー部71とを設け、当該筐体内を除電してもよい。
(評価試験)
上記の実施形態と略同様に構成された熱処理装置1を用いて行われた評価試験について説明する。この評価試験では、図24に示すように、処理容器36の開口部35の下方にセンサヘッド81を配置した。センサヘッド81には表面電位計82が接続されている。ウエハボート3が処理容器36に搬入出されるにあたり、当該ウエハボート3に保持され、前記センサヘッド81の正面に位置するウエハWの電位が、表面電位計82により計測できる。ウエハ搬送領域22内には、上記の軟X線照射源62が設けられ、この軟X線照射源62からの軟X線は搬送領域22内の所定の場所に照射される。この評価試験では、ミラー部により軟X線を反射させずに、ウエハ搬送領域22に供給している。
評価試験1として、上記の軟X線を照射しない状態でキャリア2から移載用ボート載置台32に載置したウエハボート3へ、上記実施形態で説明したようにウエハWの移載を行い、移載後、当該ウエハボート3をボート昇降機構38に搬送した。そして、当該ウエハボート3の昇降、下降を5回繰り返し行った後、ウエハボート3をボート昇降機構38から移載用ボート載置台32に搬送し、ウエハWを移載用ボート載置台32からキャリア2に移載した。このようにウエハボート3へウエハWを移載してから、ウエハボート3からキャリア2にウエハWを移載するまでの間、前記表面電位計82により電位の測定を行った。また、評価試験2としては、このようにキャリア2から搬出されたウエハWを当該キャリア2に戻すまでの間に、ウエハ搬送領域22内に軟X線の照射を行った他は、評価試験1と同様に試験を行った。
図25のグラフは評価試験1の結果を示し、図26のグラフは評価試験2の結果を示す。各グラフの横軸は時間を示し、各グラフに示したa分〜b分の間にウエハボート3の昇降が、再現性確認のため5回行われている。つまり、この間にウエハWの周縁部の電位の測定が行われている。また、各グラフの縦軸は表面電位(単位kV)を示している。評価試験1、2においてa分〜b分の間に、最も0kVから外れて計測された電位の値は夫々ckV、dkVであり、dの絶対値は、cの絶対値よりも小さかった。従って、ウエハ搬送領域22に軟X線を照射することで、ウエハWの帯電を抑えることができることが確認された。各実施形態で説明したミラー部により、この軟X線を拡散させて照射した場合も、同様にウエハ搬送領域22にイオンを発生させることができるので、この評価試験2の結果と同様に、ウエハWの帯電を抑えられると推測される。
W ウエハ
1 熱処理装置
10 制御部
11 筐体
2 キャリア
22 ウエハ搬送領域
3 ウエハボート
4 ウエハ移載機構
41 昇降機構
42 昇降台
45 フォーク
62 軟X線照射源
65 ミラー部
66 反射軟X線照射領域

Claims (7)

  1. 半導体または絶縁体である基板を外部から搬入し、搬送機構により基板搬送領域を介して基板処理部に搬送して、前記基板処理部にて基板に対して処理を行う基板処理装置において、
    基板が位置する雰囲気を区画する区画部材と、
    前記区画部材内に清浄気体を供給するための清浄気体供給部と、
    前記区画部材内を除電するために、波長が1pm〜10nmである軟X線を前記区画部材内に照射して前記清浄気体をイオン化するための軟X線照射源と、を備え、
    軟X線照射源は、軟X線照射源と、この軟X線照射源から照射された軟X線を反射するミラー部と、を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記光照射源及び反射部材は、前記筐体内に設けられることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記ミラー部は、主として縦方向及び横方向の一方に軟X線を反射するように構成され、
    前記軟X線照射源を、前記ミラー部における軟X線の主たる反射方向と交差する方向に移動させる移動機構を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 前記移動機構は前記搬送機構を兼用していることを特徴とする請求項3記載の基板処理装置。
  5. 前記ミラー部は、軟X線照射源から見て左右に軟X線が分かれて反射されるように構成されると共に、互いに左右に分かれて形成される軟X線照射領域の間に前記搬送機構の駆動部が位置していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 前記ミラー部は、柱状または凹曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  7. 前記ミラー部から反射される軟X線の照射領域を移動させるために、軟X線照射源に対して当該ミラー部を移動または回転させるためのミラー部移動機構を設けたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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