以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る生産管理支援システム100の構成及び利用例を示すブロック図である。
図1において、生産管理支援システム100は、一連の製造工程により製造される製品の生産管理を支援するシステムであり、工程管理装置200と、文書管理装置300とを備える。
以下では、工場における生産管理支援システム100の利用例を説明する。
事務所スタッフ101は、製品の仕様及び製造方法を変更する度に、指示書110を作成(即ち、改訂)する。指示書110には、変更後の仕様及び製造方法が記述される。指示書110は、製造方法の変更や原材料の切り替え等で頻繁に改訂される。指示書110は、製造工程の各工程で実施される作業の内容を規定する文書の一例である。指示書110をマニュアル等、その他の文書に置き換えても、本実施の形態を適用することができる。
指示書110は、事務所スタッフ101によって文書管理装置300に登録される。従来の方法を適用するのであれば、指示書110は、文書番号及び改訂番号で管理されることになる。しかし、本実施の形態では、後述するように、改訂番号が不要となる。
指示書110は、事務所スタッフ101から手渡し、FAX、工場内の電子メール等で製造現場作業者102へ受け渡される。或いは、指示書110は、文書管理装置300から電子メール等で製造現場作業者102へ提供される。
製造現場作業者102は、受け取った指示書110に基づいて、製品製造作業を実施する。作業結果は、製造実績(又は品質実績)として、製造現場作業者102又は品質管理作業者103によって手入力で工程管理装置200に登録される。或いは、作業結果は、製造実績として、製造現場の制御システム104から自動入力で工程管理装置200に登録される。製造実績は、作業の日付と、ロット番号やバッチ番号等、製品に紐付く情報とで判別及び管理される。
製品の不具合やクレーム等が発生した場合、実績のトレースバックが行われる。不具合やクレーム等は製品単位に発生するが、トレースバックはロット単位で行われる。ロットとは、製造工程の各工程で同時期に実施された作業により得られた成果物を管理する単位である。例えば、同じ日に同じ工程で製造された複数個の製品を1つのロットとして管理することができる。
工程管理装置200では、ロット単位で実績が管理されているが、指示書110は管理されていない。通常、不具合やクレーム等は製品製造から数日後或いは数ヵ月後に発生するが、その時点での製品の仕様及び製造方法は変更されている場合がある。そのため、不具合やクレーム等が発生した製品の製造作業で何世代前の指示書110(どのバージョンの指示書110)が使用されたかを特定する必要がある。
従来の方法のように、改訂番号によって指示書110の版が管理されていたとすると、不具合やクレーム等が発生した製品の仕様及び製造方法が記述された指示書110の改訂番号を特定することになる。しかし、そのためには、文書管理装置300において、製造作業ごとに、対応する指示書110の改訂番号を管理していなければならない。それでは、手間がかかり、運用も煩雑となる。改訂番号の連続性が失われていたり、誤った改訂番号が記録されていたりするおそれもある。
本実施の形態では、文書管理装置300が、指示書110の有効年月日の範囲(即ち、適用期間)を管理する。工程管理装置200は、指示書110の有効年月日と製造実績の日付とを比較して、指示書110とロットとの対応関係を特定する。このため、製品の製造作業でどの指示書110が使用されたかを容易に見つけることができる。
つまり、本実施の形態では、指示書110等の文書の版を日付で管理する。これにより、版管理が容易かつ効率的になる。また、時間的な連続性が維持される等、整合のとれた文書管理が可能となる。
実際の製造現場では、製品の製造は日付単位で管理されていることが多い。作業者は、日次報告書や月次報告書を作成して日々の作業内容を記録し、日付と紐付けて作業内容を記憶している。作業内容を表す文書(作業の指示書110、マニュアル等)については、少なくとも製造現場では紙文書で管理されており、これらの紙文書は、製造現場で使用しなくなった後も一定期間保存される。紙文書には、製造現場で実際に利用した日付との関連付けを表す何らかの日付が、印刷や手書きで記載されている。そして、製品の不具合やクレーム等が発生した場合、実績のトレースバックを行うが、ロット番号からそのロットを製造した日付を特定し、そして、その日付から目視で作業内容を表す紙文書を特定する。仮にその紙文書がデータベースに登録されており、版管理されているものであっても、作業者は、版番号は意識せず、印刷された紙文書とそこに記載されているか、又は、作業者が記載した日付により、日ごとに変わっていく製造の作業内容と文書とのつながりを残す。
本実施の形態により、例えば、上記のような製造現場において、日付に基づく文書の版管理を行うことができる。製造現場の作業者がその記憶との関係を認識しやすい日付で文書を管理することができるので、作業者にとって管理が容易であり、工程と作業内容を表す文書との紐付けの誤りが発生しにくい。
図2は、生産管理支援システム100の詳細な構成を示すブロック図である。
図2において、生産管理支援システム100は、前述したように、工程管理装置200と、文書管理装置300とを備える。工程管理装置200は、ネットワーク501を介して、文書管理装置300と接続されている。また、工程管理装置200は、ネットワーク502を介して、1台又は複数台のクライアント装置400と接続されている。
工程管理装置200は、例えば、サーバコンピュータである。工程管理装置200は、作業実績データベース201、受付部202、実績処理部203、管理処理部204、通信処理部205,206を備える。
作業実績データベース201、受付部202、実績処理部203、管理処理部204については後述する。
通信処理部205は、管理処理部204から出力されるデータを、ネットワーク501を介して文書管理装置300に送信する。また、通信処理部205は、管理処理部204に入力されるデータを、ネットワーク501を介して文書管理装置300から受信する。
通信処理部206は、実績処理部203及び管理処理部204から出力されるデータを、ネットワーク502を介してクライアント装置400に送信する。また、通信処理部205は、受付部202に入力されるデータを、ネットワーク502を介してクライアント装置400から受信する。
文書管理装置300は、例えば、サーバコンピュータである。文書管理装置300は、文書管理データベース301、データ処理部302、通信処理部303を備える。
文書管理データベース301については後述する。
データ処理部302は、文書管理データベース301にクエリを発行し、結果を文書管理データベース301から取得する。
通信処理部303は、データ処理部302にクエリを発行させるためのデータを、ネットワーク501を介して工程管理装置200から受信する。また、通信処理部303は、データ処理部302で取得された結果を、ネットワーク501を介して工程管理装置200に送信する。
クライアント装置400は、例えば、PC(Personal・Computer)である。クライアント装置400は、入力処理部401、表示処理部402、通信処理部403を備える。また、クライアント装置400は、入力装置411、表示装置412を備える。
入力処理部401は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置411によりユーザ(例えば、前述した事務所スタッフ101、製造現場作業者102、或いは、品質管理作業者103)からの入力を受け付ける。
表示処理部402は、LCD(Liquid・Crystal・Display)等の表示装置412により文字や図形等を画面に表示する。
通信処理部403は、入力処理部401への入力内容を、ネットワーク502を介して工程管理装置200に送信する。また、通信処理部403は、表示処理部402に表示させる文字や図形等を、ネットワーク502を介して工程管理装置200から受信する。
なお、本実施の形態において、工程管理装置200の管理処理部204又はその一部は、文書管理装置300に備えられてもよい。また、工程管理装置200及び文書管理装置300は、統合されてもよい。その場合、ネットワーク501は不要となる。
図3は、作業実績データベース201の一例を示す表である。
図3に示すように、作業実績データベース201は、製造工程の各工程で同時期に実施された作業ごとに、前述した製造実績に相当する実績データ210を記憶する。実績データ210は、工程ID、設備ID、ロットID、作業日を含む。実績データ210は、さらに、作業の実施内容等、その他のデータを含んでいてもよい。工程IDは、作業が実施された工程を示す識別子である。設備IDは、作業に使用された設備を示す識別子である。ロットIDは、作業により得られた成果物(例えば、半製品又は最終製品)を管理する単位であるロットを示す識別子である。ロットIDとしては、例えば、工程ID、設備ID、日時等を組み合わせる等して、動的にシリアルな番号が採番される。作業日は、作業の実施日を示すデータである。作業の実施日は、作業の実施時期の一例である。作業の実施日を作業の実施日時、作業の実施時刻等、その他の時期に置き換えても、本実施の形態を適用することができる。なお、設備IDは省略してもよい。即ち、本実施の形態では、設備を考慮しないか、1つの設備のみを考慮してもよい。
図4は、文書管理データベース301の一例を示す表である。
図4に示すように、文書管理データベース301は、前述した指示書110(具体的には、指示書110の版)ごとに、指示書110に関する管理データ310を記憶する。管理データ310は、工程ID、設備ID、適用開始日、適用終了日を含む。管理データ310は、さらに、指示書110の内容そのもの(例えば、指示書110で規定された作業の手順)等、その他のデータを含んでいてもよい。工程IDは、指示書110で内容が規定された作業が実施される工程を示す識別子である。設備IDは、指示書110で内容が規定された作業に使用される設備を示す識別子である。適用開始日は、指示書110の適用開始日を示すデータである。適用終了日は、指示書110の適用終了日を示すデータである。指示書110の適用開始日及び適用終了日の組み合わせは、指示書110の適用期間を示している。指示書110の適用開始日及び適用終了日の組み合わせの代わりに、指示書110の適用開始日時及び適用終了日時の組み合わせ(実績データ210で示される作業の実施日を作業の実施日時に置き換えた場合に対応)、指示書110の適用開始時刻及び適用終了時刻の組み合わせ(実績データ210で示される作業の実施日を作業の実施時刻に置き換えた場合に対応)等、その他の形式で指示書110の適用期間を示しても、本実施の形態を適用することができる。
図5は、クライアント装置400で出力される画面の一例を示す図である。
図5に示すように、クライアント装置400の画面には、ある期間(例えば、1日又は複数日)に実施された作業が工程と設備との組み合わせごとに表示される。各工程は、対応する工程ID(例えば、「P1」)とともに図形で表示される。各設備は、対応する設備ID(例えば、「F11」)とともに図形で表示される。各作業は、対応するロットID(例えば、「L11」)とともに図形で表示される。関連する作業の図形は、直線で結ばれている。
指示書110は、その版が製造工程と密接に関わる。そのため、本実施の形態では、適用開始日と適用終了日とを設定して、作業日と対応付けて版を管理できるようにしている。図3,4の例では、実績データ210の工程ID、設備ID、作業日から指示書110を特定できる。これにより、実績データ210の各ロットIDに対して、直接、対応する指示書110のID(例えば、文書番号及び改訂番号)を保持していないのにも関わらず、対応する指示書110を特定することができる。例えば、図5の画面で1つの作業が選択されると、その作業に対応するロットIDから、その作業がどの指示書110に基づいて実施されたかを特定することができる。
以下では、図3〜5の例を用いて、本実施の形態に係る生産管理支援システム100の動作(即ち、本実施の形態に係る生産管理支援方法、及び、本実施の形態に係る生産管理支援プログラムの処理手順)を説明する。
まず、以下の動作によって、図5の画面が出力される。
(ステップ1−1)工程管理装置200の受付部202は、クライアント装置400の入力処理部401、通信処理部403、工程管理装置200の通信処理部206を介して、ユーザから1つの期間の指定を受け付ける。
(ステップ1−2)工程管理装置200の実績処理部203は、受付部202にて指定された期間に含まれる作業日を示す実績データ210を作業実績データベース201から取得する。実績処理部203は、取得した実績データ210に基づき、図5の画面を作成する。実績処理部203は、作成した画面を、通信処理部206、クライアント装置400の通信処理部403、表示処理部402を介してクライアント装置400に出力させる。
図5の画面で1つの作業が選択されると、以下の動作によって、図3の作業実績データベース201及び図4の文書管理データベース301から、その作業がどの指示書110に基づいて実施されたかが特定される。
(ステップ2−1)工程管理装置200の受付部202は、クライアント装置400の入力処理部401、通信処理部403、工程管理装置200の通信処理部206を介して、ユーザから1つのロットの指定を受け付ける。例えば、受付部202は、図5の画面で選択された作業に対応するロットID「L11」を受信する。
(ステップ2−2)工程管理装置200の実績処理部203は、受付部202にて指定されたロットと同じロットを示す実績データ210を作業実績データベース201から取得する。例えば、実績処理部203は、図3の作業実績データベース201を検索して、ロットID「L11」から、工程ID「P1」、設備ID「F11」、作業日「2010−01−14」を含む実績データ210を取得する。
(ステップ2−3)工程管理装置200の管理処理部204は、実績処理部203により取得された実績データ210で示された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、実績処理部203により取得された実績データ210で示された実施日を含む適用期間を示す管理データ310を、通信処理部205、文書管理装置300の通信処理部303、データ処理部302を介して文書管理データベース301から取得する。管理処理部204は、取得した管理データ310に基づき、受付部202にて指定されたロットの作業の内容を規定する指示書110を特定する。例えば、管理処理部204は、図4の文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」と同じ工程ID、設備ID「F11」と同じ設備IDを持ち、作業日「2010−01−14」が適用開始日から適用終了日までの範囲に含まれる管理データ310を取得する。その結果、管理処理部204は、工程ID「P1」、設備ID「F11」、適用開始日「2005−10−01」、適用終了日「2012−05−31」の指示書110を特定する。
(ステップ2−4)工程管理装置200の管理処理部204は、特定した指示書110に関する情報又は指示書110そのものを、通信処理部206、クライアント装置400の通信処理部403、表示処理部402を介してクライアント装置400の画面に表示する。
このように、本実施の形態では、指示書110の版を改訂番号によって直接管理するのではなく、指示書110の適用開始日及び適用終了日によって間接的に管理する。このため、本実施の形態によれば、指示書110の版を効率的に管理することが可能となる。
実施の形態2.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
本実施の形態に係る生産管理支援システム100の構成は、図1,2に示した実施の形態1のものと同様である。
図6,7は、文書管理データベース301の一例を示す表である。
図6,7に示すように、本実施の形態において、文書管理データベース301の構成は、図4に示した実施の形態1のものと同様である。
本実施の形態では、文書管理データベース301に最新の指示書110を登録するとき、適用終了日がはっきりしない場合に「2099年12月31日」等の将来の日付を仮に登録しておく。次版を登録した際には、前版の適用終了日を自動で次版の適用開始日の前日に更新する。これにより、適用終了日が未定の場合でも、新しい指示書110を登録できる。また、各版の適用開始日及び適用終了日の日付の連続性が保たれる。
以下では、図6,7の例を用いて、本実施の形態に係る生産管理支援システム100の動作(即ち、本実施の形態に係る生産管理支援方法、及び、本実施の形態に係る生産管理支援プログラムの処理手順)を説明する。
以下の動作によって、図6の文書管理データベース301に最新の指示書110が登録され、図7の文書管理データベース301が得られる。
(ステップ3−1)工程管理装置200の管理処理部204は、登録する指示書110で内容が規定された作業が実施される工程を示し、かつ、登録する指示書110で内容が規定された作業に使用される設備を示し、かつ、登録する指示書110の適用開始日及び適用終了日を示す新たな1つの管理データ310を作成する。管理処理部204は、作成した管理データ310を文書管理データベース301に登録する。例えば、管理処理部204は、図6の文書管理データベース301に対し、工程ID「P1」、設備ID「F11」の新しい版の指示書110を登録する。管理処理部204は、その指示書110の適用開始日を「2014−01−16」と指定する。管理処理部204は、登録した指示書110の適用終了日を、自動的に「2099−12−31」に設定する。
(ステップ3−2)工程管理装置200の管理処理部204は、登録する管理データ310で示された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、登録する管理データ310で示された適用期間に最も近い適用期間を示す管理データ310を文書管理データベース301から選択する。管理処理部204は、選択した管理データ310で示された適用終了日を、登録する管理データ310で示された適用開始日の前日へ更新する。例えば、管理処理部204は、前版の適用終了日を、「2014−01−16」の前日である「2014−01−15」に、自動的に更新する。これにより、文書管理データベース301は、図7に示したものとなる。
実施の形態3.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
本実施の形態に係る生産管理支援システム100の構成は、図1,2に示した実施の形態1のものと同様である。
図8は、文書管理データベース301の一例を示す表である。
図8に示すように、本実施の形態において、文書管理データベース301の構成は、図4に示した実施の形態1のものと同様である。
本実施の形態では、版を追加するとき、既存の指示書110を直接指定しなくても、いくつかのキーワードを基に、それがどの指示書110の改版かを自動で判別する。キーワードを入力するときには、既存のデータから自動的にリストが作成され、そのリストからキーワードを選択することができる。
図8の例では、新しい指示書110を登録するときに、改版したい現在の最新の指示書110を指定しなくても、工程ID「P1」と設備ID「F11」とを指定することにより、現在の最新の指示書110を特定することができる。また、工程IDを指定するときは、自動的に工程ID「P1」、「P2」のリストが表示されて、そこから選択が可能である。工程ID「P1」を指定すると、自動的に設備ID「F11」、「F12」のリストが表示されて、そこから選択が可能である。
以下では、図8の例を用いて、本実施の形態に係る生産管理支援システム100の動作(即ち、本実施の形態に係る生産管理支援方法、及び、本実施の形態に係る生産管理支援プログラムの処理手順)を説明する。
以下の動作によって、図8の文書管理データベース301から最新版の指示書110が特定される。
(ステップ4−1)工程管理装置200の管理処理部204は、文書管理データベース301を検索して、工程のリストを作成する。例えば、管理処理部204は、図8の文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」、「P2」のリストを作成する。
(ステップ4−2)工程管理装置200の管理処理部204は、作成したリストを、通信処理部206、クライアント装置400の通信処理部403、表示処理部402を介してクライアント装置400の画面に表示する。例えば、管理処理部204は、新しい指示書110の登録の際に、工程ID「P1」、「P2」のリストを表示する。
(ステップ4−3)工程管理装置200の受付部202は、クライアント装置400の入力処理部401、通信処理部403、工程管理装置200の通信処理部206を介して、ユーザから1つの工程の指定を受け付ける。例えば、受付部202は、工程ID「P1」を受信する。
(ステップ4−4)工程管理装置200の管理処理部204は、文書管理データベース301を検索して、受付部202にて指定された工程と同じ工程を示す管理データ310で示された設備のリストを作成する。例えば、管理処理部204は、図8の文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」に対応する設備ID「F11」、「F12」のリストを作成する。
(ステップ4−5)工程管理装置200の管理処理部204は、作成したリストを、通信処理部206、クライアント装置400の通信処理部403、表示処理部402を介してクライアント装置400の画面に表示する。例えば、管理処理部204は、設備ID「F11」、「F12」のリストを表示する。
(ステップ4−6)工程管理装置200の受付部202は、クライアント装置400の入力処理部401、通信処理部403、工程管理装置200の通信処理部206を介して、ユーザから1つの設備の指定を受け付ける。例えば、受付部202は、設備ID「F11」を受信する。
(ステップ4−7)工程管理装置200の管理処理部204は、受付部202にて指定された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、現時点に最も近い適用期間を示す管理データ310を文書管理データベース301から取得する。管理処理部204は、取得した管理データ310に基づき、受付部202にて指定された工程で実施される作業の内容を規定する最新の指示書110を特定する。例えば、管理処理部204は、図8の文書管理データベース301を検索して、指定された工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110のうち、適用終了日が最も新しい指示書110を特定する。特定された文書が、改版したい現在の最新の指示書110である。
実施の形態4.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
本実施の形態に係る生産管理支援システム100の構成は、図1,2に示した実施の形態1のものと同様である。
図9〜11は、文書管理データベース301の一例を示す表である。
図9〜11に示すように、本実施の形態において、文書管理データベース301の構成は、図4に示した実施の形態1のものと同様である。
本実施の形態では、期間の連続性を維持するように版が管理された指示書110群に対して、版の追加、削除、又は、変更を行う場合、1つの操作に対して、期間の連続性が維持されるよう、自動的に他の指示書110の適用期間を調整する。削除の場合は、前版の適用終了日を更新するか、又は、次版の適用開始日を更新する。なお、旧版の追加、削除、及び、変更は認めないようにしてもよいが、本実施の形態は、旧版の追加、削除、及び、変更にも対応している。
以下では、図4,9〜11の例を用いて、本実施の形態に係る生産管理支援システム100の動作(即ち、本実施の形態に係る生産管理支援方法、及び、本実施の形態に係る生産管理支援プログラムの処理手順)を説明する。
まず、版の追加を行う場合について説明する。
図4の例で、工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110群に対して、適用開始日「2003−06−01」、適用終了日「2007−10−31」の指示書110を追加した場合、図9の例のように、適用開始日「2001−01−01」、適用終了日「2005−09−30」の指示書110の適用終了日は、自動的に「2003−05−31」に更新される。また、適用開始日「2005−10−01」、適用終了日「2012−05−31」の指示書110の適用開始日は、自動的に「2007−11−01」に更新される。
以下の動作によって、図4の文書管理データベース301に指示書110が追加され、図9の文書管理データベース301が得られる。
(ステップ5−1)工程管理装置200の管理処理部204は、登録する指示書110で内容が規定された作業が実施される工程を示し、かつ、登録する指示書110で内容が規定された作業に使用される設備を示し、かつ、登録する指示書110の適用開始日及び適用終了日を示す新たな1つの管理データ310を作成する。管理処理部204は、作成した管理データ310を文書管理データベース301に登録する。例えば、管理処理部204は、図4の文書管理データベース301に対し、工程ID「P1」、設備ID「F11」、適用開始日「2003−06−01」、適用終了日「2007−10−31」の指示書110を登録する。
(ステップ5−2)工程管理装置200の管理処理部204は、登録する管理データ310で示された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、登録する管理データ310で示された適用開始日を含む適用期間を示す管理データ310を文書管理データベース301から選択する。管理処理部204は、選択した管理データ310で示された適用終了日を、登録する管理データ310で示された適用開始日の前日へ更新する。例えば、管理処理部204は、文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110群から、新たに登録する指示書110の適用開始日である「2003−06−01」を範囲に含む指示書110を選択する。管理処理部204は、選択した指示書110の適用終了日を、新たに登録する指示書110の適用開始日「2003−06−01」の前日である「2003−05−31」に更新する。
(ステップ5−3)工程管理装置200の管理処理部204は、登録する管理データ310で示された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、登録する管理データ310で示された適用終了日を含む適用期間を示す管理データ310を文書管理データベース301から選択する。管理処理部204は、選択した管理データ310で示された適用開始日を、登録する管理データ310で示された適用終了日の翌日へ更新する。例えば、管理処理部204は、文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110群から、新たに登録する指示書110の適用終了日である「2007−10−31」を範囲に含む指示書110を選択する。管理処理部204は、選択した指示書110の適用開始日を、新たに登録する指示書110の適用終了日「2007−10−31」の翌日である「2007−11−01」に更新する。
次に、版の削除を行う場合について説明する。
図4の例で、工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110群から、適用開始日「2005−10−01」、適用終了日「2012−05−31」の指示書110を削除した場合、図10の例のように、適用開始日「2001−01−01」、適用終了日「2005−09−30」の指示書110の適用終了日は、自動的に「2012−05−31」に更新される。
以下の動作によって、図4の文書管理データベース301から指示書110が削除され、図10の文書管理データベース301が得られる。
(ステップ6−1)工程管理装置200の管理処理部204は、1つの管理データ310を文書管理データベース301から削除する。例えば、管理処理部204は、図4の文書管理データベース301から、工程ID「P1」、設備ID「F11」、適用開始日「2005−10−01」、適用終了日「2012−05−31」の指示書110を削除する。
(ステップ6−2)工程管理装置200の管理処理部204は、削除する管理データ310で示された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、削除する管理データ310で示された適用開始日の直前の適用期間を示す管理データ310を文書管理データベース301から選択する。管理処理部204は、選択した管理データ310で示された適用終了日を、削除する管理データ310で示された適用終了日へ更新する。例えば、管理処理部204は、文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110群から、削除した指示書110の前の版の指示書110(即ち、削除した指示書110の適用開始日「2012−05−31」より過去で最も新しい日付の適用終了日を持つ指示書110)を選択する。管理処理部204は、選択した指示書110の適用終了日を、削除した指示書110の適用終了日であった「2012−05−31」に更新する。これにより、文書管理データベース301は、図10に示したものとなる。
次に、版の変更を行う場合について説明する。
図4の例で、工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110群において、適用開始日「2005−10−01」、適用終了日「2012−05−31」の指示書110の適用開始日を「2005−09−01」に変更した場合、図11の例のように、適用開始日「2001−01−01」、適用終了日「2005−09−30」の指示書110の適用終了日は、自動的に「2005−08−31」に更新される。
以下の動作によって、図4の文書管理データベース301で指示書110の適用期間が変更され、図11の文書管理データベース301が得られる。
(ステップ7−1)工程管理装置200の管理処理部204は、1つの管理データ310を第1管理データとして文書管理データベース301から選択する。管理処理部204は、第1管理データで示された適用開始日を更新する。例えば、管理処理部204は、図4の文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」、設備ID「F11」、適用開始日「2005−10−01」、適用終了日「2012−05−31」の指示書110を選択する。管理処理部204は、選択した指示書110の適用開始日を「2005−09−01」に更新する。
(ステップ7−2)工程管理装置200の管理処理部204は、管理処理部204は、第1管理データで示された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、第1管理データで更新された後の適用開始日の直前の適用期間を示す管理データ310を第2管理データとして文書管理データベース301から選択する。管理処理部204は、第2管理データで示された適用終了日を、第1管理データで更新された後の適用開始日の前日へ更新する。例えば、管理処理部204は、文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110群から、変更した指示書110の前の版の指示書110(即ち、変更した指示書110の適用開始日「2012−05−31」より過去で最も新しい日付の適用終了日を持つ指示書110)を選択する。管理処理部204は、選択した指示書110の適用終了日を、変更した指示書110の変更後の適用開始日である「2005−09−01」の前日である「2005−08−31」に更新する。これにより、文書管理データベース301は、図11に示したものとなる。
実施の形態5.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
本実施の形態に係る生産管理支援システム100の構成は、図1,2に示した実施の形態1のものと同様である。
図12〜16は、管理処理部204により表示される図形320の一例を示す図である。
本実施の形態では、期間の連続性を維持するように版が管理された指示書110群に対して、版の追加、削除、変更、又は、分割を行う場合、図12〜16に示すように、帯グラフ状の図形320を使ったGUI(Graphical・User・Interface)によって、視覚的に適用期間を更新できる。
図12の例では、図6の文書管理データベース301における工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110が、それぞれ適用開始日に応じた開始位置から適用終了日に応じた終了位置まで延びる帯状の図形320で表されている。
図13の例では、図11の文書管理データベース301における工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110が、それぞれ適用開始日に応じた開始位置から適用終了日に応じた終了位置まで延びる帯状の図形320で表されている。ただし、この例では、適用開始日「2012−06−01」の指示書110(即ち、最新の指示書110)の適用終了日を未定とする。
図14の例では、図7の文書管理データベース301における工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110が、それぞれ適用開始日に応じた開始位置から適用終了日に応じた終了位置まで延びる帯状の図形320で表されている。
図16の例では、図10の文書管理データベース301における工程ID「P1」、設備ID「F11」の指示書110が、それぞれ適用開始日に応じた開始位置から適用終了日に応じた終了位置まで延びる帯状の図形320で表されている。ただし、この例では、適用開始日「2012−06−01」の指示書110(即ち、最新の指示書110)の適用終了日を未定とする。
なお、図12〜16の例において、「1版」、「2版」といった版数は便宜的に表示されているものであり、図形320を用いた適用期間の調整に伴って動的に変更される。よって、これらの版数そのものが生産管理支援システム100によって管理(即ち、データベースに保管)される必要はない。
以下では、図6,7,10〜16の例を用いて、本実施の形態に係る生産管理支援システム100の動作(即ち、本実施の形態に係る生産管理支援方法、及び、本実施の形態に係る生産管理支援プログラムの処理手順)を説明する。
まず、版の変更を行う場合について説明する。
図12の図形320の境界を選択して上下に動かすことで、図13の図形320のように1版の適用終了日と2版の適用開始日を同時に調整することができる。境界線を動かしている間、連続的に、日付の表示が変わる。日付が変わる単位は、任意(例えば、1ヵ月単位、1日単位)に設定できるものとする。直接、日付を入力することも可能とする。この場合、期間の連続性が維持されるように、隣接した適用期間の適用開始日又は適用終了日も同時に更新される。また、各版の適用期間の長さに対応させて、帯の長さ(或いは高さ)を自動的に調整する。
以下の動作によって、図12の図形320で表された指示書110の適用期間が変更され、図13の図形320が表示される。
(ステップ8−1)工程管理装置200の受付部202は、クライアント装置400の入力処理部401、通信処理部403、工程管理装置200の通信処理部206を介して、ユーザから1つの工程及び設備の組み合わせの指定を受け付ける。例えば、受付部202は、工程ID「P1」、設備ID「F11」を受信する。
(ステップ8−2)工程管理装置200の管理処理部204は、文書管理データベース301を検索して、受付部202にて指定された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示す管理データ310を取得する。例えば、管理処理部204は、図6の文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」に対応する設備ID「F11」の3つの指示書110を特定する。
(ステップ8−3)工程管理装置200の管理処理部204は、それぞれの管理データ310で示された適用開始日に応じた開始位置から、それぞれの管理データ310で示された適用終了日に応じた終了位置まで延びる帯状の図形320を、通信処理部206、クライアント装置400の通信処理部403、表示処理部402を介してクライアント装置400の画面に表示する。例えば、管理処理部204は、各指示書110の適用開始日から適用終了日の適用期間の長さに対応させて、1本の帯を3つに分割した図12の図形320を画面に表示する。管理処理部204は、それぞれの適用期間の境界を選択して上下に移動させる操作が可能となるようにする。また、管理処理部204は、各指示書110の適用開始日と適用終了日を表示する。管理処理部204は、適用開始日と適用終了日とを直接編集する操作が可能となるようにする。
(ステップ8−4)工程管理装置200の受付部202は、クライアント装置400の入力処理部401、通信処理部403、工程管理装置200の通信処理部206を介して、管理処理部204により表示された図形320の開始位置又は終了位置の変更を受け付ける。具体的には、受付部202は、管理処理部204により表示された、一方の開始位置と他方の終了位置とが隣接する2つの図形320のうち一方の図形320の開始位置と他方の図形320の終了位置とのうち少なくとも1つの変更を受け付ける。例えば、受付部202は、1版と2版との間の境界線が選択されて上下に動かされた場合、その境界線の動いた量「1ヵ月」及び向き「上(即ち、過去に遡る方向)」を受信する。受付部202は、表示されている適用開始日「2005−10−01」が直接編集された場合、編集後の適用開始日「2005−09−01」を受信する。受付部202は、表示されている適用終了日「2005−09−30」が直接編集された場合、編集後の適用終了日「2005−08−31」を受信する。
(ステップ8−5)工程管理装置200の管理処理部204は、受付部202にて変更された図形320の開始位置又は終了位置に応じて、該当する管理データ310で示された適用開始日又は適用終了日を更新する。具体的には、管理処理部204は、受付部202にて開始位置が変更された図形320(即ち、一方の図形320)に該当する管理データ310で示された適用開始日を、受付部202にて変更された開始位置に応じた日付へ更新する。同時に、管理処理部204は、他方の図形320に該当する管理データ310で示された適用終了日を、一方の図形320に該当する管理データ310で更新された後の適用開始日の前日へ更新する。或いは、管理処理部204は、受付部202にて終了位置が変更された図形320(即ち、他方の図形320)に該当する管理データ310で示された適用終了日を、受付部202にて変更された終了位置に応じた日付へ更新する。同時に、管理処理部204は、一方の図形320に該当する管理データ310で示された適用開始日を、他方の図形320に該当する管理データ310で更新された後の適用終了日の翌日へ更新する。例えば、管理処理部204は、受付部202が境界線の動いた量「1ヵ月」及び向き「上(即ち、過去に遡る方向)」を受信した場合、その境界線の前の版の適用終了日「2005−09−30」を1ヵ月前の「2005−08−31」に更新し、次の版の適用開始日「2005−10−01」を1ヵ月前の「2005−09−01」に更新して、図13の図形320を画面に表示する。管理処理部204は、受付部202が編集後の適用開始日「2005−09−01」を受信した場合、隣接する前の版の適用終了日「2005−09−30」を、編集後の適用開始日の前日である「2005−08−31」に更新する。また、管理処理部204は、各版の適用期間の長さを再計算し、各版の帯の長さを更新して、図13の図形320を画面に表示する。管理処理部204は、受付部202が編集後の適用開始日「2005−08−31」を受信した場合、隣接する次の版の適用開始日「2005−10−01」を、編集後の適用終了日の翌日である「2005−09−01」に更新する。また、管理処理部204は、各版の適用期間の長さを再計算し、各版の帯の長さを更新して、図13の図形320を画面に表示する。いずれの場合も、管理処理部204は、前述したステップ7−1,7−2と同様の動作によって文書管理データベース301を更新する。
次に、版の追加を行う場合について説明する。
図12の図形320の3版を選択して、追加の処理を実行することで、図14の図形320のように4版を追加することができる。各版の帯の長さは、適用期間の長さに合わせて、自動で調整して表示される。3版の適用終了日は、4版の適用開始日の前日に設定される。4版の適用開始日は、実行時の日付がデフォルトで設定されてもよい。
以下の動作によって、図12の図形320で表された指示書110群に指示書110が追加され、図14の図形320が表示される。
(ステップ9−1)工程管理装置200の受付部202は、前述したステップ8−1と同じ動作を行う。
(ステップ9−2)工程管理装置200の管理処理部204は、前述したステップ8−2と同じ動作を行う。
(ステップ9−3)工程管理装置200の管理処理部204は、前述したステップ8−3と同じ動作を行う。例えば、管理処理部204は、各指示書110を選択する操作が可能となるようにする。
(ステップ9−4)工程管理装置200の受付部202は、クライアント装置400の入力処理部401、通信処理部403、工程管理装置200の通信処理部206を介して、新たな1つの図形320の追加を受け付ける。
(ステップ9−5)工程管理装置200の管理処理部204は、受付部202にて指定された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、受付部202にて追加された図形320の開始位置に応じた日付を適用開始日として示す新たな管理データ310を作成して文書管理データベース301に登録する。例えば、管理処理部204は、最新の指示書110が選択されて、追加の操作が行われると、選択された指示書110の後に枠を追加して表示する。管理処理部204は、追加された指示書110の適用開始日を、指定された日付に設定してもよいし、自動的に実行時の日付に設定してもよい。管理処理部204は、選択された指示書110の適用終了日を、追加された指示書110の適用開始日の前日に、自動で設定する。管理処理部204は、各版の適用期間の長さを再計算し、各版の帯の長さを更新して、図14の図形320を画面に表示する。同時に、管理処理部204は、前述したステップ3−1,3−2と同様の動作によって文書管理データベース301を更新する。
なお、最新の指示書110ではなく、1版の指示書110が選択されて、追加の操作が行われた場合、管理処理部204は、選択された指示書110の前に枠を追加して表示する。管理処理部204は、追加された指示書110の適用終了日を、選択された指示書110の適用開始日の前日に設定する。管理処理部204は、追加された指示書110の適用開始日を、指定された日付に設定してもよいし、自動的に、選択された指示書110の適用開始日の所定日数(例えば、1年)前の日付に設定してもよい。管理処理部204は、各版の適用期間の長さを再計算し、各版の帯の長さを更新する。
次に、版の分割を行う場合について説明する。
図12の図形320の2版を選択して、分割の処理を実行することで、図15の図形320のように2版を2.1版(即ち、前半)と2.2版(即ち、後半)とに分割することができる。各版の帯の長さは、適用期間の長さに合わせて、自動で調整して表示される。文書管理データベース301の更新に際しては、2版を2.1版に変更し、2.2版を追加する第1の方法(即ち、前半を残す方法)と、2.1版を追加し、2版を2.2版に変更する第2の方法(即ち、後半を残す方法)とのいずれを用いてもよい。どちらの方法を用いるかは指定できるものとする。この例では、第2の方法が指定されているとする。例えば、分割は、分割前の指示書110の適用開始日から適用終了日までの期間を半分ずつに分割する(望ましくは、月の境界で分割する)ように行われる。
以下の動作によって、図12の図形320で表された指示書110が分割され、図15の図形320が表示される。
(ステップ10−1)工程管理装置200の受付部202は、前述したステップ8−1と同じ動作を行う。
(ステップ10−2)工程管理装置200の管理処理部204は、前述したステップ8−2と同じ動作を行う。
(ステップ10−3)工程管理装置200の管理処理部204は、前述したステップ8−3と同じ動作を行う。例えば、管理処理部204は、各指示書110を選択する操作が可能となるようにする。
(ステップ10−4)工程管理装置200の受付部202は、クライアント装置400の入力処理部401、通信処理部403、工程管理装置200の通信処理部206を介して、管理処理部により表示された1つの図形320の分割を受け付ける。
(ステップ10−5)工程管理装置200の管理処理部204は、受付部202にて分割された1つの図形320に該当する管理データ310で示された適用開始日を更新する。また、管理処理部204は、受付部202にて指定された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、受付部202にて分割された1つの図形320に該当する管理データ310で更新される前の適用開始日を適用開始日として示し、かつ、当該1つの図形320に該当する管理データ310で更新された後の適用開始日の前日を適用終了日として示す新たな管理データ310を作成して文書管理データベース301に登録する。例えば、管理処理部204は、2版の指示書110が選択されて、分割の操作が行われると、選択された指示書110を前半と後半との2つに分割して表示する。管理処理部204は、分割前の指示書110の適用開始日から適用終了日までの日数を計算し、その中間の日付を求める。管理処理部204は、その日付に最も近い「月の境界」を求め、前半の適用終了日を月の末日に、後半の適用開始日を月の初日に設定する。そして、管理処理部204は、図15の図形320を画面に表示する。
次に、版の削除を行う場合について説明する。
図12の図形320の2版を選択して、削除の処理を実行することで、図16の図形320のように2版を削除することができる。各版の帯の長さは、適用期間の長さに合わせて、自動で調整して表示される。1版の適用終了日は、削除された版の適用終了日に設定される。削除された版の前の版の適用期間を延ばすか、次の版の適用期間を延ばすかを指定できてもよい。次の版の適用期間を延ばすのであれば、3版の適用開始日が、削除された版の適用開始日に設定される。
以下の動作によって、図12の図形320で表された指示書110が削除され、図16の図形320が表示される。
(ステップ11−1)工程管理装置200の受付部202は、前述したステップ8−1と同じ動作を行う。
(ステップ11−2)工程管理装置200の管理処理部204は、前述したステップ8−2と同じ動作を行う。
(ステップ11−3)工程管理装置200の管理処理部204は、前述したステップ8−3と同じ動作を行う。例えば、管理処理部204は、各指示書110を選択する操作が可能となるようにする。
(ステップ11−4)工程管理装置200の受付部202は、クライアント装置400の入力処理部401、通信処理部403、工程管理装置200の通信処理部206を介して、管理処理部204により表示された、一方の開始位置と他方の終了位置とが隣接する2つの図形320のうち一方の図形320の削除を受け付ける。
(ステップ11−5)工程管理装置200の管理処理部204は、上記2つの図形320のうち他方の図形320に該当する管理データ310で示された適用終了日を、一方の図形320に該当する管理データ310で示された適用終了日へ更新する。また、管理処理部204は、一方の図形320に該当する管理データ310を文書管理データベース301から削除する。例えば、管理処理部204は、2版の指示書110が選択されて、削除の操作が行われると、選択された指示書110を削除する。管理処理部204は、削除された指示書110の前の版の適用終了日を、削除された指示書110の適用終了日に設定する。管理処理部204は、前の版の帯の長さを、削除された指示書110の適用期間を含むように延ばして、図16の図形320を画面に表示する。同時に、管理処理部204は、前述したステップ6−1,6−2と同様の動作によって文書管理データベース301を更新する。
なお、削除された指示書110の前の版の適用期間を延ばすではなく、後の版の指示書110の適用期間を延ばす場合、管理処理部204は、後の版の適用開始日を、削除された指示書110の適用開始日に設定する。管理処理部204は、後の版の帯の長さを、削除された指示書110の適用期間を含むように延ばす。
本実施の形態では、各版の帯(即ち、図形320)の長さ(又は高さ)を、各版の適用期間の長さに対応させている。しかし、適用期間が相対的に非常に短い版があると(特に、帯の中に指示書110の情報等を文字で表示する場合に)、その版の表示が困難になる。そのため、帯の長さの最小値を決めておき、各版の適用期間の長さに対応した長さを加えて帯を表示することが望ましい。
即ち、好適には、工程管理装置200の管理処理部204は、表示する図形320の開始位置から終了位置までの長さを、固定値(即ち、最小値)と、表示する図形320に該当する管理データ310で示された適用期間に応じた変動値との合計の長さに設定する。
例えば、適用期間の長さを1版が5年、2版が1年、3版が4年とし、帯の長さの全体を100とし、最小値を20とする。この場合、全体で3つの版があるので、100−20×3=40を、適用期間の長さに対応した比例部分とする。比例部分は1版が20、2版が4、3版が16となる。よって、帯の長さは、1版が20+20=40、2版が20+4=24、3版が20+16=36となる。
実施の形態6.
本実施の形態について、主に実施の形態5との差異を説明する。
図17は、管理処理部204により表示される図形320の一例を示す図である。
本実施の形態では、図17に示すように、同一工程の複数設備について、図形320が同時に表示される。そのため、異なる設備に関する指示書110の適用期間を見比べることができる。これにより、設備による違いを視覚的に確認することが可能となる。
図17の例では、図8の文書管理データベース301における工程ID「P1」の指示書110が、それぞれ適用開始日に応じた開始位置から適用終了日に応じた終了位置まで延びる帯状の図形320で表されている。
以下では、図8,17の例を用いて、本実施の形態に係る生産管理支援システム100の動作(即ち、本実施の形態に係る生産管理支援方法、及び、本実施の形態に係る生産管理支援プログラムの処理手順)を説明する。
以下の動作によって、図17の図形320が表示される。
(ステップ12−1)工程管理装置200の受付部202は、クライアント装置400の入力処理部401、通信処理部403、工程管理装置200の通信処理部206を介して、ユーザから1つの工程の指定を受け付ける。例えば、受付部202は、工程ID「P1」を受信する。
(ステップ12−2)工程管理装置200の管理処理部204は、文書管理データベース301を検索して、受付部202にて指定された工程と同じ工程を示す管理データ310を取得する。例えば、管理処理部204は、図8の文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」に対応する設備ID「F11」の3つの指示書110と設備ID「F12」の2つの指示書110とを特定する。
(ステップ12−3)工程管理装置200の管理処理部204は、設備ごとに、それぞれの管理データ310で示された適用開始日に応じた開始位置から、それぞれの管理データ310で示された適用終了日に応じた終了位置まで延びる帯状の図形320を、通信処理部206、クライアント装置400の通信処理部403、表示処理部402を介してクライアント装置400の画面に表示する。例えば、管理処理部204は、設備IDごとに、各指示書110の適用開始日から適用終了日の適用期間の長さに対応させて、1本の帯を指示書110の数に分割した図17の図形320を画面に表示する。管理処理部204は、全ての設備を通して、適用期間の境界が日付順に並ぶように位置を調整する。
実施の形態7.
本実施の形態について、主に実施の形態4〜6との差異を説明する。
実施の形態4〜6では、版が管理された指示書110群に対して、版の追加、削除、又は、変更を行うときに、期間の連続性を必ず維持するようにしている。しかし、期間の連続性を維持することが必ずしも必須ではない場合もある。そのため、本実施の形態では、期間の連続性を必ず維持する連動モードと、適用期間の空白及び重複を許す独立モードとのいずれかを選択可能とする。
独立モードでは、版の追加、削除、又は、変更が行われたときに、適用期間に空白又は重複が生じても、隣接する版の適用開始日及び適用終了日が自動で調整されることはない。独立モードでは、結果として期間の連続性が維持されなくなる場合には、操作が完了する前に、警告を出すことができる。
実施の形態8.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
本実施の形態に係る生産管理支援システム100の構成は、図1,2に示した実施の形態1のものと同様である。
図18は、文書管理データベース301の一例を示す表である。
図18に示すように、本実施の形態では、管理データ310が、さらに、言語を含む。言語は、指示書110に使用された言語を示すデータである。
このように、本実施の形態では、同一工程、同一設備、同一適用期間の、複数の言語で記述された指示書110を文書管理データベース301に登録できる。
図18の例では、適用期間「2005−10−01」〜「2012−05−31」に対しては、日本語と英語の指示書110が登録されている。また、適用期間「2012−06−01」以降に対しては、日本語、英語、中国語の指示書110が登録されている。
ある言語の指示書110が登録されている場合に、後から別の言語の指示書110を追加して登録することが可能である。図18の例では、最初は日本語の指示書110しかなかったが、2005年10月1日からは英語にも対応し、さらに、2012年6月1日からは中国語にも対応していることが分かる。
本実施の形態によれば、他の言語の指示書110が後から必要になった場合に、柔軟に対応することができる。
複数の言語の指示書110が登録されている場合、言語の優先順位を設定しておき、検索時に優先順位の高い言語の指示書110が抽出されることが望ましい。
即ち、好適には、前述したステップ2−3において、工程管理装置200の管理処理部204は、実績処理部203により取得された実績データ210で示された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、実績処理部203により取得された実績データ210で示された実施日を含む適用期間を示し、かつ、異なる言語を示す複数の管理データ310が文書管理データベース301に記憶されている場合、当該複数の管理データ310のうち予め設定された優先順位が最も高い言語を示す管理データ310を取得する。例えば、管理処理部204は、図18の文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」と同じ工程ID、設備ID「F11」と同じ設備IDを持ち、作業日「2010−01−14」が適用開始日から適用終了日までの範囲に含まれる管理データ310を取得する。優先順位が1番は中国語、2番は英語、3番は日本語であった場合、管理処理部204は、工程ID「P1」、設備ID「F11」、適用開始日「2005−10−01」、適用終了日「2012−05−31」、言語「英語」の指示書110を特定する。
実施の形態9.
本実施の形態について、主に実施の形態8との差異を説明する。
図19は、工程管理装置200の構成を示すブロック図である。
図19において、工程管理装置200は、さらに、ユーザデータベース207、認証処理部208を備える。
ユーザデータベース207は、ユーザごとに、認証データを記憶する。認証データは、ユーザID、パスワード、言語の優先順位を含む。言語の優先順位は、ユーザ登録時に設定される。なお、言語の優先順位は、ログイン時に毎回ユーザにより指定されてもよい。
認証処理部208は、ユーザデータベース207に記憶された認証データを参照して、ユーザを認証する。認証(即ち、ログイン)が成功すると、認証処理部208は、認証データに含まれる言語の優先順位を示すデータを管理処理部204に渡す。
前述したステップ2−3において、工程管理装置200の管理処理部204は、認証処理部208から言語の優先順位を示すデータを取得する。管理処理部204は、実績処理部203により取得された実績データ210で示された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、実績処理部203により取得された実績データ210で示された実施日を含む適用期間を示し、かつ、異なる言語を示す複数の管理データ310が文書管理データベース301に記憶されている場合、当該複数の管理データ310のうち、認証処理部208から取得したデータで示された優先順位が最も高い言語を示す管理データ310を取得する。
図18の例で、ユーザAの言語の優先順位が1番は中国語、2番は英語、3番は日本語であった場合、ユーザAからの要求による検索時には、適用期間「2012−06−01」以降に対しては、中国語の指示書110が特定される。適用期間「2005−10−01」〜「2012−05−31」に対しては、英語の指示書110が特定される。適用期間「2001−01−01」〜「2005−09−30」に対しては、日本語の指示書110が特定される。
ユーザBの言語の優先順位が1番は英語、2番は日本語、中国語は検索対象外であった場合、ユーザBからの要求による検索時には、適用期間「2012−06−01」以降に対しては、英語の指示書110が特定される。適用期間「2005−10−01」〜「2012−05−31」に対しては、英語の指示書110が特定される。適用期間「2001−01−01」〜「2005−09−30」に対しては、日本語の指示書110が特定される。
実施の形態10.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
本実施の形態に係る生産管理支援システム100の構成は、図1,2に示した実施の形態1のものと同様である。
図20は、文書管理データベース301の一例を示す表である。
図20に示すように、本実施の形態では、管理データ310が、さらに、マニュアルIDを含む。マニュアルIDは、指示書110で内容が規定された作業の合格基準等を規定するマニュアルを示す識別子である。マニュアルは、指示書110に関連する別の文書の一例である。1つの指示書110(の版)に関連するマニュアルが複数あってもよい。即ち、1つの指示書110(の版)に関する管理データ310に複数のマニュアルIDが含まれていてもよい。
図21は、文書管理データベース301が管理データ310とは別に記憶する関連データ330の一例を示す表である。
図21に示すように、文書管理データベース301は、マニュアル(具体的には、マニュアルの版)ごとに、マニュアルに関する関連データ330を記憶する。関連データ330は、マニュアルID、適用開始日、適用終了日を含む。関連データ330は、さらに、マニュアルの内容そのもの(例えば、マニュアルで規定された合格基準)等、その他のデータを含んでいてもよい。マニュアルIDは、マニュアルを示す識別子である。適用開始日は、マニュアルの適用開始日を示すデータである。適用終了日は、マニュアルの適用終了日を示すデータである。マニュアルの適用開始日及び適用終了日の組み合わせは、マニュアルの適用期間を示している。マニュアルの適用開始日及び適用終了日の組み合わせの代わりに、マニュアルの適用開始日時及び適用終了日時の組み合わせ(実績データ210で示される作業の実施日を作業の実施日時に置き換えた場合に対応)、マニュアルの適用開始時刻及び適用終了時刻の組み合わせ(実績データ210で示される作業の実施日を作業の実施時刻に置き換えた場合に対応)等、その他の形式でマニュアルの適用期間を示しても、本実施の形態を適用することができる。
マニュアルは、指示書110と同様に、その版が製造工程と密接に関わる。そのため、本実施の形態では、適用開始日と適用終了日とを設定して、作業日と対応付けて版を管理できるようにしている。図3,20,21の例では、実績データ210の工程ID、設備ID、作業日から指示書110を特定した後、その指示書110に関する管理データ310のマニュアルID、実績データ210の作業日からマニュアルを特定できる。これにより、実績データ210の各ロットIDに対して、直接、対応するマニュアルのID(例えば、文書番号及び改訂番号)を保持していないのにも関わらず、対応するマニュアルを特定することができる。例えば、図5の画面で1つの作業が選択されると、その作業に対応するロットIDから、その作業がどの指示書110に基づいて実施されたかだけでなく、その作業がどのマニュアルに基づいて実施されたかを特定することができる。
以下では、図3,5,20,21の例を用いて、本実施の形態に係る生産管理支援システム100の動作(即ち、本実施の形態に係る生産管理支援方法、及び、本実施の形態に係る生産管理支援プログラムの処理手順)を説明する。
まず、以下の動作によって、図5の画面が出力される。
(ステップ13−1)工程管理装置200の受付部202は、前述したステップ1−1と同じ動作を行う。
(ステップ13−2)工程管理装置200の実績処理部203は、前述したステップ1−2と同じ動作を行う。
図5の画面で1つの作業が選択されると、以下の動作によって、図3の作業実績データベース201及び図20,21の文書管理データベース301から、その作業がどの指示書110及びマニュアルに基づいて実施されたかが特定される。
(ステップ14−1)工程管理装置200の受付部202は、前述したステップ2−1と同じ動作を行う。
(ステップ14−2)工程管理装置200の実績処理部203は、前述したステップ2−2と同じ動作を行う。例えば、実績処理部203は、図3の作業実績データベース201を検索して、ロットID「L11」から、工程ID「P1」、設備ID「F11」、作業日「2010−01−14」を含む実績データ210を取得する。
(ステップ14−3)工程管理装置200の管理処理部204は、前述したステップ2−3と同じ動作を行う。例えば、管理処理部204は、図20の文書管理データベース301を検索して、工程ID「P1」と同じ工程ID、設備ID「F11」と同じ設備IDを持ち、作業日「2010−01−14」が適用開始日から適用終了日までの範囲に含まれる管理データ310を取得する。その結果、管理処理部204は、工程ID「P1」、設備ID「F11」、適用開始日「2005−10−01」、適用終了日「2012−05−31」、マニュアルID「M11」の指示書110を特定する。
(ステップ14−4)工程管理装置200の管理処理部204は、取得した管理データ310で示されたマニュアルと同じマニュアルを示し、かつ、実績処理部203により取得された実績データ210で示された実施日を含む適用期間を示す関連データ330を、通信処理部205、文書管理装置300の通信処理部303、データ処理部302を介して文書管理データベース301から取得する。管理処理部204は、取得した関連データ330に基づき、受付部202にて指定されたロットの作業の合格基準等を規定するマニュアルを特定する。例えば、管理処理部204は、図21の文書管理データベース301を検索して、マニュアルID「M11」と同じマニュアルIDを持ち、作業日「2010−01−14」が適用開始日から適用終了日までの範囲に含まれる関連データ330を取得する。その結果、管理処理部204は、マニュアルID「M11」、適用開始日「2001−01−01」、適用終了日「2012−05−31」のマニュアルを特定する。
(ステップ14−5)工程管理装置200の管理処理部204は、特定した指示書110及びマニュアルに関する情報又は指示書110及びマニュアルそのものを、通信処理部206、クライアント装置400の通信処理部403、表示処理部402を介してクライアント装置400の画面に表示する。
このように、本実施の形態では、マニュアルの版を改訂番号によって直接管理するのではなく、マニュアルの適用開始日及び適用終了日によって間接的に管理する。このため、本実施の形態によれば、マニュアルの版を効率的に管理することが可能となる。
図22は、本発明の実施の形態に係る生産管理支援システム100の各装置(即ち、工程管理装置200及び文書管理装置300)のハードウェア構成の一例を示す図である。
図22において、生産管理支援システム100の各装置は、コンピュータであり、出力装置910、入力装置920、記憶装置930、処理装置940といったハードウェアを備える。ハードウェアは、生産管理支援システム100の各装置の各部(本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するもの)によって利用される。
出力装置910は、例えば、LCD等の表示装置、プリンタ、通信モジュール(通信回路等)である。出力装置910は、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものによってデータ、情報、信号の出力(送信)のために利用される。
入力装置920は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、通信モジュール(通信回路等)である。入力装置920は、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものによってデータ、情報、信号の入力(受信)のために利用される。
記憶装置930は、例えば、ROM(Read・Only・Memory)、RAM(Random・Access・Memory)、HDD(Hard・Disk・Drive)、SSD(Solid・State・Drive)である。記憶装置930には、プログラム931、ファイル932が記憶される。プログラム931には、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものの処理(機能)を実行するプログラムが含まれる。ファイル932には、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものによって演算、加工、読み取り、書き込み、利用、入力、出力等が行われるデータ、情報、信号(値)等が含まれる。作業実績データベース201、ユーザデータベース207、文書管理データベース301は、記憶装置930により実装することができる。
処理装置940は、例えば、CPU(Central・Processing・Unit)である。処理装置940は、バス等を介して他のハードウェアデバイスと接続され、それらのハードウェアデバイスを制御する。処理装置940は、記憶装置930からプログラム931を読み出し、プログラム931を実行する。処理装置940は、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものによって演算、加工、読み取り、書き込み、利用、入力、出力等を行うために利用される。
本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものは、「部」を「回路」、「装置」、「機器」に読み替えたものであってもよい。また、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものは、「部」を「工程」、「手順」、「処理」に読み替えたものであってもよい。即ち、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものは、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアは、プログラム931として、記憶装置930に記憶される。プログラム931は、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものとしてコンピュータを機能させるものである。或いは、プログラム931は、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものの処理をコンピュータに実行させるものである。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態のうち、いくつかを組み合わせて実施しても構わない。或いは、これらの実施の形態のうち、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施しても構わない。例えば、これらの実施の形態の説明において「部」として説明するもののうち、いずれか1つのみを採用してもよいし、いくつかの任意の組み合わせを採用してもよい。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
前述したように、本発明の一の態様に係る生産管理支援システムは、
一連の製造工程により製造される製品の生産管理を支援する。
前記生産管理支援システムは、
前記製造工程の各工程で同時期に実施された作業ごとに、作業により得られた成果物を管理する単位であるロットと、作業が実施された工程と、作業の実施時期とを示す実績データを記憶する作業実績データベースと、
前記製造工程の各工程で実施される作業の内容を規定する文書ごとに、文書で内容が規定された作業が実施される工程と、文書の適用期間とを示す管理データを記憶する文書管理データベースと、
1つのロットの指定を受け付ける受付部と、
前記受付部にて指定されたロットと同じロットを示す実績データを前記作業実績データベースから取得する実績処理部と、
前記実績処理部により取得された実績データで示された工程と同じ工程を示し、かつ、前記実績処理部により取得された実績データで示された実施時期を含む適用期間を示す管理データを前記文書管理データベースから取得し、取得した管理データに基づき、前記受付部にて指定されたロットの作業の内容を規定する文書を特定する管理処理部とを備える。
本発明の一実施例において、
前記文書管理データベースに記憶される管理データは、適用期間を適用開始日及び適用終了日の組み合わせで示すデータであり、
前記管理処理部は、新たな1つの管理データを前記文書管理データベースに登録するとともに、登録する管理データで示された工程と同じ工程を示し、かつ、登録する管理データで示された適用期間に最も近い適用期間を示す管理データを前記文書管理データベースから選択し、選択した管理データで示された適用終了日を、登録する管理データで示された適用開始日の前日へ更新する。
本発明の一実施例において、
前記受付部は、1つの工程の指定を受け付け、
前記管理処理部は、前記受付部にて指定された工程と同じ工程を示し、かつ、現時点に最も近い適用期間を示す管理データを前記文書管理データベースから取得し、取得した管理データに基づき、前記受付部にて指定された工程で実施される作業の内容を規定する最新の文書を特定する。
本発明の一実施例において、
前記文書管理データベースに記憶される管理データは、適用期間を適用開始日及び適用終了日の組み合わせで示すデータであり、
前記管理処理部は、新たな1つの管理データを前記文書管理データベースに登録するとともに、登録する管理データで示された工程と同じ工程を示し、かつ、登録する管理データで示された適用開始日を含む適用期間を示す管理データを前記文書管理データベースから選択し、選択した管理データで示された適用終了日を、登録する管理データで示された適用開始日の前日へ更新する。
本発明の一実施例において、
前記文書管理データベースに記憶される管理データは、適用期間を適用開始日及び適用終了日の組み合わせで示すデータであり、
前記管理処理部は、新たな1つの管理データを前記文書管理データベースに登録するとともに、登録する管理データで示された工程と同じ工程を示し、かつ、登録する管理データで示された適用終了日を含む適用期間を示す管理データを前記文書管理データベースから選択し、選択した管理データで示された適用開始日を、登録する管理データで示された適用終了日の翌日へ更新する。
本発明の一実施例において、
前記文書管理データベースに記憶される管理データは、適用期間を適用開始日及び適用終了日の組み合わせで示すデータであり、
前記管理処理部は、1つの管理データを前記文書管理データベースから削除するとともに、削除する管理データで示された工程と同じ工程を示し、かつ、削除する管理データで示された適用開始日の直前の適用期間を示す管理データを前記文書管理データベースから選択し、選択した管理データで示された適用終了日を、削除する管理データで示された適用終了日へ更新する。
本発明の一実施例において、
前記文書管理データベースに記憶される管理データは、適用期間を適用開始日及び適用終了日の組み合わせで示すデータであり、
前記管理処理部は、1つの管理データを第1管理データとして前記文書管理データベースから選択し、当該第1管理データで示された適用開始日を更新するとともに、当該第1管理データで示された工程と同じ工程を示し、かつ、当該第1管理データで更新された後の適用開始日の直前の適用期間を示す管理データを第2管理データとして前記文書管理データベースから選択し、当該第2管理データで示された適用終了日を、当該第1管理データで更新された後の適用開始日の前日へ更新する。
本発明の一実施例において、
前記文書管理データベースに記憶される管理データは、適用期間を適用開始日及び適用終了日の組み合わせで示すデータであり、
前記受付部は、1つの工程の指定を受け付け、
前記管理処理部は、前記受付部にて指定された工程と同じ工程を示す管理データを前記文書管理データベースから取得し、複数の管理データを取得した場合、それぞれの管理データで示された適用開始日に応じた開始位置から、それぞれの管理データで示された適用終了日に応じた終了位置まで延びる帯状の図形を画面に表示し、
前記受付部は、前記管理処理部により表示された図形の開始位置又は終了位置の変更を受け付け、
前記管理処理部は、前記受付部にて変更された図形の開始位置又は終了位置に応じて、該当する管理データで示された適用開始日又は適用終了日を更新する。
本発明の一実施例において、
前記受付部は、前記管理処理部により表示された、一方の開始位置と他方の終了位置とが隣接する2つの図形のうち一方の図形の開始位置の変更を受け付け、
前記管理処理部は、前記一方の図形に該当する管理データで示された適用開始日を、前記受付部にて変更された開始位置に応じた日付へ更新するとともに、前記2つの図形のうち他方の図形に該当する管理データで示された適用終了日を、前記一方の図形に該当する管理データで更新された後の適用開始日の前日へ更新する。
本発明の一実施例において、
前記受付部は、新たな1つの図形の追加を受け付け、
前記管理処理部は、前記受付部にて指定された工程と同じ工程を示し、かつ、前記受付部にて追加された図形の開始位置に応じた日付を適用開始日として示す新たな管理データを作成して前記文書管理データベースに登録する。
本発明の一実施例において、
前記受付部は、前記管理処理部により表示された1つの図形の分割を受け付け、
前記管理処理部は、前記1つの図形に該当する管理データで示された適用開始日を更新するとともに、前記受付部にて指定された工程と同じ工程を示し、かつ、前記1つの図形に該当する管理データで更新される前の適用開始日を適用開始日として示し、かつ、前記1つの図形に該当する管理データで更新された後の適用開始日の前日を適用終了日として示す新たな管理データを作成して前記文書管理データベースに登録する。
本発明の一実施例において、
前記受付部は、前記管理処理部により表示された、一方の開始位置と他方の終了位置とが隣接する2つの図形のうち一方の図形の削除を受け付け、
前記管理処理部は、前記2つの図形のうち他方の図形に該当する管理データで示された適用終了日を、前記一方の図形に該当する管理データで示された適用終了日へ更新するとともに、前記一方の図形に該当する管理データを前記文書管理データベースから削除する。
本発明の一実施例において、
前記管理処理部は、表示する図形の開始位置から終了位置までの長さを、固定値と、表示する図形に該当する管理データで示された適用期間に応じた変動値との合計の長さに設定する。
本発明の一実施例において、
前記作業実績データベースに記憶される実績データは、さらに、作業に使用された設備を示すデータであり、
前記文書管理データベースに記憶される管理データは、さらに、文書で内容が規定された作業に使用される設備を示すデータであり、
前記管理処理部は、前記実績処理部により取得された実績データで示された工程及び設備の組み合わせと同じ工程及び設備の組み合わせを示し、かつ、前記実績処理部により取得された実績データで示された実施時期を含む適用期間とを示す管理データを前記文書管理データベースから取得する。
本発明の一実施例において、
前記文書管理データベースに記憶される管理データは、適用期間を適用開始日及び適用終了日の組み合わせで示すデータであり、
前記受付部は、1つの工程の指定を受け付け、
前記管理処理部は、前記受付部にて指定された工程と同じ工程を示す管理データを前記文書管理データベースから取得し、異なる設備を示す複数の管理データを取得した場合、設備ごとに、それぞれの管理データで示された適用開始日に応じた開始位置から、それぞれの管理データで示された適用終了日に応じた終了位置まで延びる帯状の図形を画面に表示する。
本発明の一実施例において、
前記文書管理データベースに記憶される管理データは、さらに、文書に使用された言語を示すデータである。
本発明の一実施例において、
前記管理処理部は、前記実績処理部により取得された実績データで示された工程と同じ工程を示し、かつ、前記実績処理部により取得された実績データで示された実施時期を含む適用期間を示し、かつ、異なる言語を示す複数の管理データが前記文書管理データベースに記憶されている場合、当該複数の管理データのうち予め設定された優先順位が最も高い言語を示す管理データを取得する。
本発明の一実施例において、
前記文書管理データベースに記憶される管理データは、さらに、文書に関連する別の文書を示すデータであり、
前記文書管理データベースは、さらに、別の文書ごとに、別の文書の適用期間を示す関連データを記憶し、
前記管理処理部は、取得した管理データで示された別の文書の適用期間を示す関連データを前記文書管理データベースから取得し、取得した関連データに基づき、前記受付部にて指定されたロットの作業の内容を規定する文書に関連する別の文書を特定する。
本発明の一実施例において、
前記文書管理データベースに記憶される管理データ間で適用期間の連続性を維持する連動モードと、前記文書管理データベースに記憶される管理データ間で適用期間の空白及び重複を許す独立モードとのいずれかが選択可能である。
本発明の一の態様に係る生産管理支援プログラムは、
一連の製造工程により製造される製品の生産管理を支援する。
前記生産管理支援プログラムは、
前記製造工程の各工程で同時期に実施された作業ごとに、作業により得られた成果物を管理する単位であるロットと、作業が実施された工程と、作業の実施時期とを示す実績データを記憶する作業実績データベースと、前記製造工程の各工程で実施される作業の内容を規定する文書ごとに、文書で内容が規定された作業が実施される工程と、文書の適用期間とを示す管理データを記憶する文書管理データベースとを備えるコンピュータに、
1つのロットの指定を受け付ける受付手順と、
前記受付手順にて指定されたロットと同じロットを示す実績データを前記作業実績データベースから取得する実績処理手順と、
前記実績処理手順により取得された実績データで示された工程と同じ工程を示し、かつ、前記実績処理手順により取得された実績データで示された実施時期を含む適用期間を示す管理データを前記文書管理データベースから取得し、取得した管理データに基づき、前記受付手順にて指定されたロットの作業の内容を規定する文書を特定する管理処理手順とを実行させる。