JP2015189656A - ガラス基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱収縮の小さいガラス基板を効率よく製造することができるガラス基板の製造方法を提供する。【解決手段】ガラス基板の製造方法は、作製されたガラス基板とシート体を交互に積層してガラス基板の束を作製する工程と、作製した前記ガラス基板の束を熱処理することにより、ガラス基板の熱収縮率を低下させる熱処理工程と、熱処理工程後、前記ガラス基板の束からガラス基板を1枚ずつ取り出して、前記熱処理中にガラス基板の表面に付着した付着物を除去する付着物除去工程と、を含む。【選択図】 図1
Description
本発明は、ガラス基板の熱収縮率を低下させる熱処理工程を含むガラス基板の製造方法に関する。
近年、ディスプレイパネルの分野では、画質の向上のために画素の高精細化が進んでいる。この高精細化の進展に伴って、ディスプレイパネルに用いるガラス基板にも高品質であることが望まれている。例えば、ディスプレイパネルの製造工程中に、高温に熱処理されたガラス基板において寸法変化が生じ難いように、熱収縮の小さいガラス基板が求められている。
一般に、ガラス基板の熱収縮率は、ガラスの歪点が高いほど小さくなる。また、ガラス基板の熱収縮率は、ガラス基板の製造工程中の徐冷速度を小さくするほど小さくなることが知られている。そのため、同じガラス組成であっても、徐冷速度を十分に小さくすることによって、熱収縮率を求められるレベルまで低減することは可能である。しかし、より一層低い熱収縮率を実現するためには、作製されたガラス基板を製造ラインから外れたオフラインにて時間をかけて熱処理を施すことが行われる。
例えば、複数枚の板ガラスをその各板ガラス間に紙を介在させて積層してなる集合体を窒素雰囲気中でガラス歪点以下、かつ400℃の温度を超える温度範囲内の所定温度に昇温し、所要時間保持した後、徐冷する板ガラスの処理方法が知られている(特許文献1)。
近年の高精細ディスプレイのパネル製造工程では、従来よりも高温にガラス基板を加熱してディスプレイパネルを作製するため、これにあわせて熱収縮率を低減するために行なう熱処理の温度も高くする必要がある。しかし、上述の技術では、従来よりも高温にガラス基板を熱処理すると、ガラス基板間に挟んでいる紙から着色物質が生成され、ガラス基板にこの着色物質が付着する場合があった。このため、高精細ディスプレイ用ガラス基板を効率よく製造できない、といった問題がある。
そこで、本発明は、熱収縮率の低いガラス基板を効率よく製造することができるガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、ガラス基板の製造方法である。当該製造方法は、
作製されたガラス基板とシート体を交互に積層してガラス基板の束を作製する工程と、
作製した前記ガラス基板の束を熱処理することにより、ガラス基板の熱収縮率を低下させる熱処理工程と、
熱処理工程後、前記ガラス基板の束からガラス基板を1枚ずつ取り出して、前記熱処理中にガラス基板の表面に付着した付着物を除去する付着物除去工程と、を含む。
作製されたガラス基板とシート体を交互に積層してガラス基板の束を作製する工程と、
作製した前記ガラス基板の束を熱処理することにより、ガラス基板の熱収縮率を低下させる熱処理工程と、
熱処理工程後、前記ガラス基板の束からガラス基板を1枚ずつ取り出して、前記熱処理中にガラス基板の表面に付着した付着物を除去する付着物除去工程と、を含む。
前記付着物除去工程は、付着物を吸引除去する処理を含むことが好ましい。
前記付着物除去工程は、前記吸引除去する処理の後、ガラス基板にガスを吹き付けて前記付着物の残留物を排除する処理、を含むことが好ましい。
前記熱処理工程における熱処理温度は、ガラス基板の歪点−400℃の温度から歪点の温度範囲である、ことが好ましい。
前記ガラス基板のガラスの歪点は、600℃以上である、ことが好ましい。
前記ガラス基板の熱収縮率は、15ppm以下である、ことが好ましい。
前記シート体は、紙である、ことが好ましい。
上述のガラス基板の製造方法によれば、熱収縮率の低いガラス基板を効率よく製造することができる。
以下、本発明のガラス基板の製造方法について詳細に説明する。
図1は、本実施形態のガラス板の製造方法の流れを示すフローチャートである。製造されるガラス基板は、例えば縦寸法及び横寸法のそれぞれが500mm〜3500mmであり、厚さが0.1〜1.1(mm)の極めて薄い矩形形状の板である。
まず、熔融されたガラスが、例えばフュージョン法あるいはフロート法等の公知の方法により、所定の厚さの帯状ガラスであるシートガラスが成形される(ステップS1)。
次に、成形されたシートガラスが所定の長さの素板であるガラス基板に採板される(ステップS2)。採板により得られたガラス基板は、ガラス基板を保護するシート体と交互に積層してガラス基板の束を作製する(ステップS3)。
まず、熔融されたガラスが、例えばフュージョン法あるいはフロート法等の公知の方法により、所定の厚さの帯状ガラスであるシートガラスが成形される(ステップS1)。
次に、成形されたシートガラスが所定の長さの素板であるガラス基板に採板される(ステップS2)。採板により得られたガラス基板は、ガラス基板を保護するシート体と交互に積層してガラス基板の束を作製する(ステップS3)。
次に、このガラス基板の束に対して熱処理を行なう(ステップS4)。この熱処理では、ガラス基板を所定の温度の雰囲気下、所定時間放置することにより、ガラス基板の熱収縮率を低下させる。この熱処理は、連続的に流れるシートガラスを採板してガラス基板を製造する製造ラインから外れたオフラインで複数のガラス基板Gと複数のシート体12とを交互に1枚ずつ積層して作製されたガラス基板の束に対して熱処理するオフライン処理である。
図2は、ガラス基板の束を熱処理する状態の一例を説明する図である。熱処理では、金属製、例えばステンレス製の定盤10の上に、平板12を載置し、平板12の上に、シート体14、ガラス基板G、シート体14、・・・、ガラス基板G、シート体14の順番で、ガラス基板Gとシート体14を交互に積層し、最上層には、平板12と同じ構造の平板14を載せ、その上方から圧力を掛けるために、ブロック材を載置する。さらに、ガラス基板の束の側面からの放熱を抑えて、ガラス基板Gの主表面上で場所に関わらず一定の温度となるように断熱板16でガラス基板の束の周囲を囲む。シート体14は、例えば再生紙あるいはパルプ紙が用いられ、例えば厚さ0.02mm〜0.2mmで、ガラス基板Gよりも大きなサイズである。この他に、シート体はガラスペーパーや織物であってもよい。
平板12,14のガラス基板Gに面する表面は、平坦度の高い、例えば500μm以下の基板であることが好ましい。平板12,14は、例えば耐熱性の高いガラス基板、ガラスセラミック基板、金属板、SiC基板等が好適に用いられる。断熱板16は、例えば耐火レンガ、耐火ボード等が用いられる。
断熱板16により囲まれたガラス基板の束に対して、例えば空気を加熱して所定時間放置することによりガラス基板Gを熱処理する。この場合熱処理の温度は、ガラス基板Gの歪点−400℃の温度から歪点の温度範囲であることが、加熱処理によってガラス基板Gの熱収縮率を低下させる点から好ましい。熱処理の時間は、例えば1〜120時間である。熱処理における雰囲気中の温度の時間履歴は特に制限されず、雰囲気の温度が、歪点−400℃の温度から歪点の温度範囲にある時間が少なくとも1時間以上あるとよい。1時間未満であると、熱収縮率が十分に低下せず、120時間より長いと、熱収縮率は十分低減するが、ガラス基板Gの生産効率が低下する。
なお、後述するように、歪点はガラスの種類によって異なるが、ガラス基板Gは、熱収縮を小さくするために、歪点が高いガラス組成を有することが好ましく、例えばガラス基板Gのガラスの歪点は、600℃以上であることが好ましい。この場合、熱処理温度の最低温度は、200℃(=600℃―400℃)以上である。ガラス基板Gの熱収縮を小さくして、高精細ディスプレイ用ガラス基板とするために、250℃〜700℃であることが好ましく、300℃〜600℃であることがより一層好ましく、350℃〜600℃であることが更により一層好ましく、400℃〜550℃であることが特に好ましい。
ガラス基板の束が晒される高温の雰囲気は、特に制限されず、酸素含率が5〜50%である雰囲気であってもよく、例えば空気からなる大気雰囲気であってもよい。
断熱板16により囲まれたガラス基板の束に対して、例えば空気を加熱して所定時間放置することによりガラス基板Gを熱処理する。この場合熱処理の温度は、ガラス基板Gの歪点−400℃の温度から歪点の温度範囲であることが、加熱処理によってガラス基板Gの熱収縮率を低下させる点から好ましい。熱処理の時間は、例えば1〜120時間である。熱処理における雰囲気中の温度の時間履歴は特に制限されず、雰囲気の温度が、歪点−400℃の温度から歪点の温度範囲にある時間が少なくとも1時間以上あるとよい。1時間未満であると、熱収縮率が十分に低下せず、120時間より長いと、熱収縮率は十分低減するが、ガラス基板Gの生産効率が低下する。
なお、後述するように、歪点はガラスの種類によって異なるが、ガラス基板Gは、熱収縮を小さくするために、歪点が高いガラス組成を有することが好ましく、例えばガラス基板Gのガラスの歪点は、600℃以上であることが好ましい。この場合、熱処理温度の最低温度は、200℃(=600℃―400℃)以上である。ガラス基板Gの熱収縮を小さくして、高精細ディスプレイ用ガラス基板とするために、250℃〜700℃であることが好ましく、300℃〜600℃であることがより一層好ましく、350℃〜600℃であることが更により一層好ましく、400℃〜550℃であることが特に好ましい。
ガラス基板の束が晒される高温の雰囲気は、特に制限されず、酸素含率が5〜50%である雰囲気であってもよく、例えば空気からなる大気雰囲気であってもよい。
このような熱処理により、ガラス基板Gの熱収縮率を0〜15ppmとすることができる。熱収縮率は、好ましくは、0〜12μmであり、より好ましくは、0〜6μmである。このような熱収縮率が、ガラス基板のガラス組成と、熱処理の温度と熱処理時間を調整することにより達成することができる。熱処理前に所定のサイズの長方形にガラス基板を切りだし、長辺両端部にケガキ線を入れ、短辺中央部で半分に切断し、2つのガラスサンプルを得る。このうちの一方のガラスサンプルを、熱処理(昇温速度が10℃/分、450℃で1時間放置)する。熱処理をしない他方のガラスサンプルの長さを計測する。さらに、熱処理したガラスサンプルと未処理のガラスサンプルとをつき合わせてケガキ線のずれ量を、レーザー顕微鏡等で測定して、ガラスサンプルの長さの差分を求めることでサンプルの熱収縮量を求めることができる。この熱収縮量である差分と、熱処理前のガラスサンプルの長さを用いて、以下の式により熱収縮率が求められる。このガラスサンプルの熱収縮率をガラス基板の熱収縮率とする。
熱収縮率(ppm)= (差分)/(熱処理前のガラスサンプルの長さ)×106
熱収縮率(ppm)= (差分)/(熱処理前のガラスサンプルの長さ)×106
次に、ガラス基板の束から一枚ずつ取り出したガラス基板に対して付着物除去を行なう(ステップS5)。付着物除去処理では、ガラス基板の主表面に付着した付着物を除去する。この点は後述する。
付着除去処理後のガラス基板は切断工程に搬送され、製品のサイズに切断され、ガラス基板が得られる(ステップS6)。得られたガラス基板には、端面の研削、研磨およびコーナカットを含む端面加工が行われた後、ガラス基板は洗浄される(ステップS7)。洗浄では、例えば、洗浄剤を水で希釈した、アルカリ成分を含んだ洗浄液を用いて、ガラス基板の主表面をブラシ研磨、さらにはスポンジ研磨をした後、純粋でリンスする例が挙げられる。すなわち、アルカリ性の洗浄液を用いてガラス基板が洗浄される。また、アルカリ性の洗浄液に代えて酸性(例えばフッ酸)の洗浄液を用いてガラス基板を洗浄してもよい。
特に、高精細ディスプレイに用いられるガラス基板は、主表面に半導体素子を形成するため、高い洗浄度が求められる。洗浄されたガラス基板はキズ、塵、汚れあるいは光学欠陥を含む傷が無いか、光学的検査が行われる(ステップS8)。検査により品質の適合したガラス基板は、ガラス基板を保護する紙と交互に積層された積層体としてパレットに積載されて梱包される(ステップS9)。梱包されたガラス基板は納入先業者に出荷される。出荷されるガラス基板に挟みこまれてガラス基板の表面を保護する紙は、ガラス基板の表面の汚染を防止する観点から、樹脂分等を含まないパルプ紙が用いられる。
特に、高精細ディスプレイに用いられるガラス基板は、主表面に半導体素子を形成するため、高い洗浄度が求められる。洗浄されたガラス基板はキズ、塵、汚れあるいは光学欠陥を含む傷が無いか、光学的検査が行われる(ステップS8)。検査により品質の適合したガラス基板は、ガラス基板を保護する紙と交互に積層された積層体としてパレットに積載されて梱包される(ステップS9)。梱包されたガラス基板は納入先業者に出荷される。出荷されるガラス基板に挟みこまれてガラス基板の表面を保護する紙は、ガラス基板の表面の汚染を防止する観点から、樹脂分等を含まないパルプ紙が用いられる。
このようなガラス基板Gにおいて、熱収縮率を低下させるために熱処理が行なわれるが、熱処理によりシート体14の一部が熱により変性してガラス基板Gの主表面に付着する場合がある。例えば、シート体14が紙である場合、紙の一部が炭化して、灰あるいは炭となる場合がある。このために、本実施形態では付着物除去工程を有する。付着物除去工程は、付着物を吸引除去する工程を含むことが好ましい。さらに、吸引除去の処理の後、ガラス基板にガスを吹き付けて付着物の残留物を排除する工程を含むことが好ましい。
吸引除去の工程では、バキュームにより、ガラス基板Gの主表面に付着した灰、炭等を除去する。バキュームでは、ガラス基板の主表面から一定距離離して吸引ノズルを主表面上で動かして、ガラス基板の主表面の全面から付着物を除去することができる。このとき、ガラス基板はバキュームによる吸引によって部分的に変形して破損することがないように、バキュームするガラス基板の主表面と反対側の主表面は、図示されない基盤上に吸着支持されていることが好ましい。ガスを吹き付けるとき、上記吸引除去により依然としてガラス基板Gの主表面に残留する付着物を主表面から除去する。ガスを吹き付ける工程では、高圧ガスの吐出ノノズルの開口をガラス基板の主表面に対して傾斜するように傾けて付着物を吹き飛ばしながら、上記吐出ノズルをガラス基板の主表面の全面に移動させてもよい。例えば、ガラス基板Gには、タールが着色物質として付着する場合がある。この場合、高圧スチーム等の高圧ガスを吹き付けて着色物質を除去することができる。
吸引除去の工程では、バキュームにより、ガラス基板Gの主表面に付着した灰、炭等を除去する。バキュームでは、ガラス基板の主表面から一定距離離して吸引ノズルを主表面上で動かして、ガラス基板の主表面の全面から付着物を除去することができる。このとき、ガラス基板はバキュームによる吸引によって部分的に変形して破損することがないように、バキュームするガラス基板の主表面と反対側の主表面は、図示されない基盤上に吸着支持されていることが好ましい。ガスを吹き付けるとき、上記吸引除去により依然としてガラス基板Gの主表面に残留する付着物を主表面から除去する。ガスを吹き付ける工程では、高圧ガスの吐出ノノズルの開口をガラス基板の主表面に対して傾斜するように傾けて付着物を吹き飛ばしながら、上記吐出ノズルをガラス基板の主表面の全面に移動させてもよい。例えば、ガラス基板Gには、タールが着色物質として付着する場合がある。この場合、高圧スチーム等の高圧ガスを吹き付けて着色物質を除去することができる。
なお、吸引除去の工程では、さらに、ガラス基板の洗浄を含んでもよい。例えば、ガスを吹き付ける工程後、ガラス基板Gを枚様式に、洗浄剤を水で希釈した、アルカリ成分を含む洗浄液とブラシを用いた洗浄、さらには、上記洗浄液とスポンジを用いた洗浄を行なう。さらに、上記洗浄液中に複数のガラス基板Gを浸して複数のガラス基板Gを同時に洗浄してもよい。洗浄剤として、例えば無機アルカリ系の洗浄剤、例えばパーカーコーポレーション社製のPL−LCGシリーズ、あるいは横浜油脂工業株式会社製のセミクリーンシリーズ等が用いられる。この場合、上記アルカリ成分を含んだ水は、KOH、NaOH,ETDA−4Na,ETDA−4K,Na4P2O7,あるいはK4P2O7を含むことが好ましい。洗浄液において、上記アルカリ成分は、1質量%〜10質量%洗浄液に含まれることが好ましい。このような付着物除去を行わない場合、洗浄剤を用いた上記洗浄において、付着物が洗浄槽内を汚染するので好ましくない。
本実施形態では製造されるガラス基板Gのガラスの歪点は、600℃以上であることが、熱収縮歪を小さくする点から好ましく、650℃以上であることがより好ましい。さらには、690℃以上であることがより好ましい。
このような熔融ガラスによりつくられるガラス基板として、以下のガラス組成のガラス基板が例示される。つまり、以下のガラス組成をガラス基板が有するようにガラス原料は調合される。
SiO2 55〜80モル%、
Al2O3 8〜20モル%、
B2O3 0〜12モル%、
RO 0〜17モル%(ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量)。
また、MgO 0〜10モル%、CaO 0〜10モル%、SrO 0〜10%、BaO 0〜10%であってもよい。
このとき、SiO2は60〜75モル%、さらには、63〜72モル%であることが、熱収縮率を小さくするという観点から好ましい。
このとき、SiO2、Al2O3、B2O3、及びRO(ROは、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量)を少なくとも含み、モル比((2×SiO2)+Al2O3)/((2×B2O3)+RO)は4.5以上であるガラスであってもよい。また、MgO、CaO、SrO、及びBaOの少なくともいずれか含み、モル比(BaO+SrO)/RO(ROは、CaO,MgO,SrO及びBaOの合量)は0.1以上であることが好ましい。
SiO2 55〜80モル%、
Al2O3 8〜20モル%、
B2O3 0〜12モル%、
RO 0〜17モル%(ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量)。
また、MgO 0〜10モル%、CaO 0〜10モル%、SrO 0〜10%、BaO 0〜10%であってもよい。
このとき、SiO2は60〜75モル%、さらには、63〜72モル%であることが、熱収縮率を小さくするという観点から好ましい。
このとき、SiO2、Al2O3、B2O3、及びRO(ROは、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量)を少なくとも含み、モル比((2×SiO2)+Al2O3)/((2×B2O3)+RO)は4.5以上であるガラスであってもよい。また、MgO、CaO、SrO、及びBaOの少なくともいずれか含み、モル比(BaO+SrO)/RO(ROは、CaO,MgO,SrO及びBaOの合量)は0.1以上であることが好ましい。
また、モル%表示のB2O3の含有率の2倍とモル%表示の上記ROの含有率の合計は、30モル%以下、好ましくは10〜30モル%であることが好ましい。
また、上記ガラス組成のガラス基板におけるアルカリ金属酸化物の含有率は、0モル%以上0.4モル%以下であってもよい。
また、上記ガラス組成のガラス基板におけるアルカリ金属酸化物の含有率は、0モル%以上0.4モル%以下であってもよい。
本実施形態では、オフラインでガラス基板を加熱処理後、ガラス基板の主表面に付着する付着物を除去するので、残留物を略確実に除去することができるので、後に行われるガラス基板の洗浄液を用いた洗浄工程(ステップS7)において、付着物が洗浄液に混入してガラス基板の主表面に再度付着させることはなく、熱収縮率の低いガラス基板を効率よく生産することができる。
特に、高圧ガスをガラス基板の主表面に吹き付けることにより、ガラス基板にシート体由来の着色物質を除去することができる。
特に、高圧ガスをガラス基板の主表面に吹き付けることにより、ガラス基板にシート体由来の着色物質を除去することができる。
本実施形態で製造されるガラス基板は、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板、例えば、液晶ディスプレイ用ガラス基板あるいは、有機ELディスプレイ用のガラス基板として好適である。さらに、本実施形態で製造されるガラス基板は、高精細ディスプレイに用いるLTPS(Low-temperature poly silicon)・TFTディスプレイ用ガラス基板、あるいは、酸化物半導体・TFTディスプレイ用のガラス基板として特に好適である。
本実施形態における熔融ガラスからシートガラスを成形する方法として、フロート法やフュージョン法等が用いられるが、本実施形態のガラス基板のオフラインにおける熱処理と付着物除去処理を含むガラス基板の製造方法では、フュージョン法(オーバーダウンドロー法)において製造ライン上の徐冷装置を構成上長くすることが困難である点から、フュージョン法に適している。
(実験例)
下記ガラス組成を有するガラス基板をフュージョン法の1つであるオーバダウンドロー法により複数作製した。ガラス基板の歪点は660℃であった。熱処理前のガラス基板について熱収縮率を調べたところ、18ppmであった。
下記ガラス組成を有するガラス基板をフュージョン法の1つであるオーバダウンドロー法により複数作製した。ガラス基板の歪点は660℃であった。熱処理前のガラス基板について熱収縮率を調べたところ、18ppmであった。
(ガラス組成)
SiO2 66.6モル%、
Al2O3 10.6モル%、
B2O3 11.0モル%、
RO 11.4モル%(ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量)。
SiO2 66.6モル%、
Al2O3 10.6モル%、
B2O3 11.0モル%、
RO 11.4モル%(ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量)。
さらに、このガラス基板に熱処理と付着物除去を行なった後、図1に示すS6〜S9の処理を行なった(実施例)。また、ガラス基板に熱処理を行った後、付着物除去処理を行なうことなく図1に示すS6〜S9の処理を行なった(従来例)。熱処理は、雰囲気温度を500℃とし、放置時間を8時間とした。実施例では、吸引除去と高圧スチームによる吹きつけを行なった。
実施例及び従来例のガラス基板の熱収縮率は、いずれも2.7ppmであった。
実施例及び従来例のガラス基板の熱収縮率は、いずれも2.7ppmであった。
実施例のガラス基板の主表面には、灰、炭等の残留物は見られず、着色物質の付着も見られなかった。従来例のガラス基板の主表面には、灰、炭等の残留物はわずかに残り、主表面が着色物質でわずかに着色していることが確認された。
これより、本実施形態の効果は明らかである。
これより、本実施形態の効果は明らかである。
以上、本発明のガラス基板の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例等に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 定盤
12,14 平板
16 断熱板
12,14 平板
16 断熱板
Claims (7)
- ガラス基板の製造方法であって、
作製されたガラス基板とシート体を交互に積層してガラス基板の束を作製する工程と、
作製した前記ガラス基板の束を熱処理することにより、ガラス基板の熱収縮率を低下させる熱処理工程と、
熱処理工程後、前記ガラス基板の束からガラス基板を1枚ずつ取り出して、前記熱処理中にガラス基板の表面に付着した付着物を除去する付着物除去工程と、を含むことを特徴とするガラス基板の製造方法。 - 前記付着物除去工程は、付着物を吸引除去する処理を含む請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
- 前記付着物除去工程は、前記吸引除去する処理の後、ガラス基板にガスを吹き付けて前記付着物の残留物を排除する処理、を含む請求項2に記載のガラス基板の製造方法。
- 前記熱処理工程における熱処理温度は、ガラス基板の歪点−400℃の温度から歪点の温度範囲である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
- 前記ガラス基板のガラスの歪点は、600℃以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
- 前記ガラス基板の熱収縮率は、15ppm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
- 前記シート体は、紙である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
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