JP2015189496A - 粒度または密度の異なる粒状物を収納するフレキシブルコンテナーバッグおよび粒度または密度の異なる粒状物の充填方法 - Google Patents

粒度または密度の異なる粒状物を収納するフレキシブルコンテナーバッグおよび粒度または密度の異なる粒状物の充填方法 Download PDF

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Abstract

【課題】取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填された詰砂の偏析発生を防止し、取鍋不開孔の発生頻度を低減するに好適な詰砂等の粒状物収納用のフレキシブルコンテナーバッグおよびこれを用いた詰砂の充填方法を提供する。【解決手段】取鍋摺動開閉装置の出鋼孔を充填する詰砂等の粒状物を収納するフレキシブルコンテナーバッグであって、該フレキシブルコンテナーバッグは、その内部に仕切り部材を有し、該仕切り部材は、粒状物の排出方向と平行な方向に配置され、フレキシブルコンテナーバッグの内部に、好ましくは、4つあるいは9つのほぼ等分された仕切り領域が区画形成されており、該フレキシブルコンテナーバッグから、例えば、詰砂を排出して出鋼孔を充填することにより、溶鋼の取鍋内滞留時間が長時間にわたる場合であっても、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔の発生頻度を低減することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、粒度または密度の異なる粒状物を粒度または密度の偏りを抑制して収納、移送するための機構を有するフレキシブルコンテナーバッグに関する。
フレキシブルコンテナーバッグに粒度または密度が異なる粒状物を充填して移送する際、移送中に粒度または密度の偏りが発生し易いことは良く知られ、また、良く経験するところである。すなわち、フレキシブルコンテナーバッグ等の容器内で、粒状物を振動させた場合、一般的に、大きな粒子の間隙を通る様にして、比較的小さな粒子が下側に偏り、また、密度の大きな粒子がより下側に偏る現象が発生する。この結果、フレキシブルコンテナーバッグから粒状物質を取り出す際、均質な状態で取りだすことは難しい。本来、均質な状態で使用されることを前提とする場合、この偏りが種々の問題を引き起こすことになる。
例えば、フレキシブルコンテナーバッグで移送する粒状物として、典型的なものに砂があるが、耐火原料、建築資材として使用する場合など、物性の異なる複数の鉱物を適切に配合して所定の性能を発揮する様に設計することが多い。この場合、粒度や密度の異なる複数の粒子が配合されることが多く、粒子の偏析が発生し易い。
鉄鋼業、特に鋳造現場に於いては、所定の粒度、粒径分布、配合割合に予め調整した砂を使用する場合が幾つかあり、砂の不均質性に起因するトラブルの改善が課題であった。以下、先行技術における課題を分析した上で、発明者が、際に取り組んだ、鋳造現場で使用する砂の配合の偏りに起因する問題とこの解決の具体例を示す。
ここでは、連続鋳造設備において用いられる取鍋の出鋼用の取鍋摺動開閉装置(例えば、スライディングノズル、ロータリーノズル)の出鋼孔に充填する詰砂を収納するためのフレキシブルコンテナーバッグに関し、特に、出鋼孔に詰砂を充填するに際し、詰砂の偏析発生を防止し、もって、取鍋不開孔の発生頻度を低減することができるフレキシブルコンテナーバッグに関する事例について示す。
連続鋳造設備においては、溶鋼は、取鍋からタンディッシュを介して連続鋳造鋳型に鋳込まれ、その後、鋳型から引き抜かれて連鋳片が製造されている。
そして、タンディッシュへ溶鋼を供給する取鍋の底部には、出鋼用の摺動開閉装置(例えば、スライディングノズル、ロータリーノズル)が設けられているが、取鍋に溶鋼を注湯するに際し、この摺動開閉装置の出鋼孔内で溶鋼が凝固することを防止するために、取鍋に溶鋼を注湯する前に摺動開閉装置の該孔内には、例えば、フレキシブルコンテナーバッグに収納され搬送されてきた耐火性の詰砂を充填する。
ついで、取鍋内に溶鋼を注湯し、その後、溶鋼をタンデイッシュへと供給するにあたり、摺動開閉装置を開状態にし、出鋼孔内に充填されていた詰砂を自然落下させて自然開孔することにより、溶鋼をタンデイッシュへと供給する。
ところで、摺動開閉装置の孔内に充填する詰砂としては、従来から、シリカ(SiO)砂あるいはクロマイト(Cr)砂を主体としたものが使用されているが、取鍋の摺動開閉装置を開状態にしたときに、出鋼内の詰砂の焼結等が原因となって、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の自然開孔が十分に行われなくなる場合がある。
そこで、このような取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔発生を防止するため、詰砂の充填等については種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1に示すように、70〜90重量%のクロマイト砂と10〜30重量%のシリカ砂を混合した詰砂において、クロマイト砂は粒径150〜850μmの範囲のものが95%以上、粒径200〜425μmの範囲のものが60%以上含まれ、シリカ砂は粒径200〜850μmの範囲のものが95%以上、粒径300〜600μmの範囲のものが60%以上含まれるように詰砂の粒度と粒径分布を定めることにより、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔発生率を低減することが提案されている。
また、例えば、特許文献2には、クロマイト砂とシリカ砂とを混合した詰砂において、シリカ砂については粒径0.425mm以上1.18mm未満のものを95質量%以上含み、また、クロマイト砂については、粒径0.075mm以上0.85mm未満のものを95質量%以上、0.106mm以上0.212mm未満のものを10質量%以上、0.3mm以上0.6mm未満のものを30質量%以上含むことにより、詰砂の焼結性を低減するとともに、地金浸透を低減し、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の自然開孔率を高めることが提案されている。
また、例えば、特許文献3には、粉体を貯蔵及び/又は排出するためのホッパーであって、ホッパー内部に偏析防止用の仕切構造を形成することにより、ホッパーの錘状部分と粒子との接触を極力少なくし、粒子の移動態様をできるだけ垂直方向(自然落下の方向)の移動に近づけ、比重、粒子形状、粒径の異なる種々の粉体を、経時的に粒度偏析を生じることなく貯留及び/又は排出することが提案されている。
特開平10−52751号公報 特開2006−198671号公報 特開2009−29431号公報
特許文献1、2に示される従来技術は、いずれも、詰砂を構成する成分の粒度、粒径分布、配合割合を規定することにより、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔発生率低減を図るものであるが、例えば、溶鋼の取鍋内滞留時間が長時間にわたるような場合(例えば、4時間以上)にあっては、詰砂成分の焼結が進行しやすいために、上記従来技術にしたがって詰砂を調製したとしても、依然として、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔発生率が高いという問題点があった。
また、予め調製した詰砂をフレキシブルコンテナーバッグに収納し、特許文献3で提案されているホッパーを用いて、出鋼孔へ詰砂を充填したとしても、やはり詰砂の不均質性が生じるために、出鋼孔の不開孔発生率が改善されないという問題点があった。
そこで、本発明は、溶鋼の取鍋内滞留時間が長時間にわたるような場合であっても、詰砂の焼結、詰砂の不均質性等に起因する取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔の発生頻度を低減させることを目的とするものである。
本発明者らは、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔の発生要因について種々検討を行ったところ、所定の粒度、粒径分布、配合割合に予め調製した詰砂をフレキシブルコンテナーバッグに収納して輸送し、例えば、ホッパーを介して、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に詰砂を充填した場合には、フレキシブルコンテナーバッグに収納された詰砂には、輸送中の振動・衝撃やホッパーへの供給時の影響によって偏析が生じており、そして、このような詰砂を取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填した場合には、予め調製した際の詰砂の均質性が失なわれていることを見出したのである。
つまり、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填された詰砂には、予め調製したとおりの所定の粒度、粒径分布、配合割合等にしたがう均質な分布が形成されているわけではなく、偏析が生じているために、特に、溶鋼の取鍋内滞留時間が長時間にわたるような場合には、詰砂の主成分であるシリカ(SiO)砂、クロマイト(Cr)砂等は凝集を起こしやすくなっている。
しかるに、詰砂の粒度、粒径分布等は、本来、焼結性、熱膨張による棚吊り、スラグや地金の浸潤防止のために設計されているものであるから、上記のとおり、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填された詰砂に不均質性(バラツキ)が生じているような場合には、これが、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔発生の一つの大きな要因となっていることを見出したのである。
そこで、本発明者らは、輸送中の振動・衝撃やホッパーへの供給時の影響を排除すべく、詰砂を収納するフレキシブルコンテナーバッグの構造についてさらに検討を進めたところ、フレキシブルコンテナーバッグの内部に仕切りを形成し、フレキシブルコンテナーバッグ内の仕切りで区画された収納領域に詰砂を収納することによって、偏析を発生することなく予め調製された所定の粒度、粒径分布、配合割合等が維持された状態でフレキシブルコンテナーバッグ内の詰砂が輸送され、また、ホッパー等へ供給されるために、初期の詰砂の調製状態が保持されたままで、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に詰砂が充填されることを見出したのである。
つまり、このような構造のフレキシブルコンテナーバッグに収納された詰砂を、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填した場合には、詰砂の主成分であるシリカ(SiO)砂、クロマイト(Cr)砂等の凝集が生じることはなく、その結果、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔の発生頻度を低減することができるのである。
また、特に、溶鋼の取鍋内滞留時間が長時間にわたるような場合には、従来技術に比して、不開孔の発生頻度を顕著に低減させることができることを見出したのである。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであって、
「(1)粒度または密度の異なる粒状物を収納するフレキシブルコンテナーバッグ(1)であって、該フレキシブルコンテナーバッグ(1)は、収納部本体(2)の内部に仕切り部材(6)を有し、該仕切り部材(6)は、粒状物の排出方向と平行な方向に配置され、収納部本体(2)の内部に複数の仕切り領域(7)を区画形成していることを特徴とする粒度または密度の異なる粒状物を収納するフレキシブルコンテナーバッグ。(2)前記仕切り部材(6)は、フレキシブルコンテナーバッグの内部をほぼ等分した4つの仕切り領域(7)或いは9つの仕切り領域(7)を区画形成していることを特徴とする前記(1)に記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
(3)前記フレキシブルコンテナーバッグ(1)は、ほぼ筒状の収納部本体(2)と、該本体(2)を吊り下げて搬送する吊り手部材(3)と、収納部本体(2)の下端を密封・開放自在な結束部材(8)を備え、前記仕切り部材(6)は、フレキシブルコンテナーバッグ(1)の最上面から高さ方向の3分の1の位置から、フレキシブルコンテナーバッグの最下面から高さ方向の3分の1の位置にかけて、フレキシブルコンテナーバッグ(1)の長さ方向にわたって配置されていることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
(4)前記フレキシブルコンテナーバッグ(1)は、ほぼ袋状の収納部本体(2)と、該本体(2)を吊り下げて搬送する吊り手部材(3)を備え、前記仕切り部材(6)は、フレキシブルコンテナーバッグ(1)の最上面から高さ方向の3分の1の位置から、仕切り部材(6)の下方端部が少なくとも収納部本体(2)の最下面にまで延びるように配置され、前記仕切り部材(6)の下方端部は、収納部本体(2)の最下面と縫合せず自由端となっていることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
(5)前記粒状物が、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔を充填する詰砂であることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
(6)前記詰砂は、クロマイト(Cr)砂、シリカ(SiO)砂のうちの1種または2種を主成分とする粉粒体からなることを特徴とする前記(5)に記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
(7)前記クロマイト(Cr)砂は、粒径0.075mm以上0.85未満の粉粒体を95質量%以上含み、また、前記シリカ(SiO)砂は、粒径0.425mm以上1.18mm未満の粉粒体を95質量%以上含むことを特徴とする前記(6)に記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
(8)前記(5)乃至(7)のいずれかに記載のフレキシブルコンテナーバッグに収納された詰砂を、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填することを特徴とする詰砂の充填方法。」
を特徴とするものである。
粒度、粒径分布、配合割合等を予め調製した、例えば、クロマイト砂、シリカ砂を主体とする詰砂を、本発明のフレキシブルコンテナーバッグに収納・輸送し、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填した場合、出鋼孔に充填される詰砂の粒度偏析、成分偏析発生を防止し、均質な詰砂を充填することができるので、部分的な過焼結、熱膨張による棚吊り、スラグ・地金の浸潤を抑制し、不開孔の発生頻度を低減することができる。
特に、溶鋼の取鍋内滞留時間が長時間(例えば、4時間以上)にわたるような場合には、不開孔の発生頻度低減効果が極めて顕著となる。
取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填する詰砂を収納する従来のフレキシブルコンテナーバッグの一つの例(リターナブルタイプのフレキシブルコンテナーバッグ)の概略図であり、(a)は、詰砂を、収納部本体に収納している際の概略図であり、また、(b)は、詰砂を、ほぼ筒状の収納部本体に収納する前、或いは、フレキシブルコンテナーバッグから詰砂を出鋼孔に充填し、空になったほぼ筒状の収納部本体の概略図である。 取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填する詰砂を収納する従来のフレキシブルコンテナーバッグの他の例(ワンウェイタイプのフレキシブルコンテナーバッグ)の概略図であり、(a)は、詰砂を、ほぼ袋状の収納部本体に収納している際の概略図であり、また、(b)は、フレキシブルコンテナーバッグから詰砂を出鋼孔に充填し、空になった収納部本体の概略図である。 取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填する詰砂を収納する本発明のフレキシブルコンテナーバッグの収納部本体の一実施態様の斜視模式図を示す。 取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に詰砂を充填して空になった本発明のフレキシブルコンテナーバッグの一部断面模式図であり、(a)は、リターナブルタイプのフレキシブルコンテナーバッグの一部断面模式図であり、また、(b)は、ワンウェイタイプのフレキシブルコンテナーバッグの一部断面模式図である。 詰砂を充填する取鍋摺動開閉装置の構造の一例を示す。 (a)は、従来のフレキシブルコンテナーバッグを使用した場合の偏析抑制効果を示すグラフであり、(b)は、本発明のフレキシブルコンテナーバッグを使用した場合の偏析抑制効果を示すグラフである。 本発明と従来例による不開孔発生頻度を示す。
以下、図面とともに、本発明について詳細に説明する。
ここでは、本発明の一つの実施の態様として、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔へ詰砂を充填するフレキシブルコンテナーバッグを例にあげて説明するが、本発明はこれに限られるものではなく、粒度または密度の異なる粒状物を収納する一般的、汎用性のあるフレキシブルコンテナーバッグに対して適用し得るものであることはいうまでもない。
まず、従来のフレキシブルコンテナーバッグについて、簡単に説明する。
図1、図2に、従来から一般的に用いられるタイプの異なる二つのフレキシブルコンテナーバッグの例を示す。
図1は、リターナブルタイプと称されるフレキシブルコンテナーバッグである。
図1(a)は、詰砂を、フレキシブルコンテナーバッグに収納している際の概略図であり、また、図1(b)は、詰砂を、フレキシブルコンテナーバッグに収納する前、或いは、フレキシブルコンテナーバッグから詰砂を出鋼孔に充填した後のフレキシブルコンテナーバッグ収納部本体の概略図である。
図1(a)に示すように、リターナブルタイプのフレキシブルコンテナーバッグ(1)は、その上部に詰砂の投入口(4)を有するほぼ筒状の収納部本体(2)と、該本体(2)を吊り下げて搬送する吊り手部材(3)と、収納部本体(2)の下部に設けられた排出口(5)を密封・開放自在な結束部材(6)を備える。
リターナブルタイプのフレキシブルコンテナーバッグ(1)を使用して、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔へ詰砂を充填する手順は、以下のとおりである。
まず、フレキシブルコンテナーバッグ(1)へ詰砂を収納するために、収納部本体(2)の下部を結束部材(8)で結束して収納部本体(2)の下部を密封した後、収納部本体(2)上部に設けられた詰砂の投入口(4)から詰砂を投入して収納部本体(2)内に詰砂を収納する。
次いで、フレキシブルコンテナーバッグ(1)を所定位置に搬送した後、収納部本体(2)の下部の結束部材(8)を解き、下部を開放して排出口(5)から詰砂を落下させ、例えば、ホッパーを介して、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に詰砂を充填するものである。
また、図2は、ワンウェイタイプと称される従来のフレキシブルコンテナーバッグの他の例である。
図2(a)は、詰砂を、フレキシブルコンテナーバッグに収納している際の概略図であり、また、図2(b)は、フレキシブルコンテナーバッグから詰砂を出鋼孔に充填した後のフレキシブルコンテナーバッグ本体の外観模式図である。
図2(a)に示すように、ワンウェイタイプのフレキシブルコンテナーバッグ(1)は、ほぼ袋状の収納部本体(2)と、該本体を吊り下げて搬送する吊り手部材(3)を備え、収納部本体(2)の上部の設けた詰砂の投入口(4)から詰砂を投入し、フレキシブルコンテナーバッグ(1)を所定位置に搬送した後、収納部本体(2)の下端を刃物等の切裂手段(9)で切り裂き、該切裂部(9a)から詰砂を下方へ排出し、例えば、ホッパーを介して、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に詰砂を充填するものである。
次に、図3により、本発明のフレキシブルコンテナーバッグの収納部本体の一実施態様について説明する。
図3は、リターナブルタイプ(図1参照)のフレキシブルコンテナーバッグに本発明を適用した一実施態様の斜視模式図を示す。
図3に示すように、本発明のフレキシブルコンテナーバッグ(1)は、収納部本体(2)と輸送用の吊り手部材(3)とを備え、収納部本体(2)の上部には、詰砂(図示せず)を投入するための投入口(4)を形成し、また、収納部本体(2)の下部には、詰砂をホッパー等(図示せず)へ排出するための排出口(5)を形成し、該排出口(5)を、密封・開放自在な結束部材(6)で密封する。
そして、収納部本体(2)の内部には、仕切り部材(6)を配置し、フレキシブルコンテナーバッグ(1)の内部に複数の仕切り領域(7)を区画形成する。
図3では、仕切り部材(6a)〜(6d)によって、収納部本体(2)の内部をほぼ等分し、4つの仕切り領域(7a)〜(7d)を区画形成しているが、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔へ充填した詰砂の均質性を確保するという観点からは、仕切り部材(6)、仕切り領域(7)の数は、4つに限定されるものではなく、任意の数の仕切り部材(6)で、任意の数の仕切り領域(7)を形成することができる。
多数の仕切り領域(7)を形成するほど、充填された詰砂の均質性が高まり、偏析抑制効果にすぐれるが、フレキシブルコンテナーバッグ(1)内での詰砂の排出詰まりを防止するという点、フレキシブルコンテナーバッグ(1)作製上の煩雑さという点を考慮すれば、収納部本体(2)の内部には、4つの仕切り領域(図3)、6つの仕切り領域(図示せず)あるいは9つの仕切り領域(図示せず)を形成することが望ましい。
また、各仕切り領域(7)に投入された詰砂の排出詰まりを防止するという点からは、仕切り領域一つ当たりの平面寸法は、10cm角以上であることが望ましい。
このように、予め調製した詰砂を、仕切り部材(6)、仕切り領域(7)を形成した本発明のフレキシブルコンテナーバッグ(1)に収納・輸送し、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填した場合には、出鋼孔に充填される詰砂の粒度偏析、成分偏析発生を防止し、均質な詰砂を充填することができるので、部分的な過焼結、熱膨張による棚吊り、スラグ・地金の浸潤を抑制し、不開孔の発生頻度を低減することができる。
図4(a)に、フレキシブルコンテナーバッグ(1)内の詰砂を出鋼孔に充填した後の、空になったフレキシブルコンテナーバッグ(1)の収納部本体(2)の一部断面模式図を示す。
図3は、リターナブルタイプのフレキシブルコンテナーバッグに、本発明の仕切り部材(6)、仕切り領域(7)を適用した態様を示すものであるが、図2に示すようなワンウェイタイプのフレキシブルコンテナーバッグの場合であっても、収納部本体(2)の内部に、任意の数の仕切り部材(6)及びこれによって仕切られた任意の数の仕切り領域(7)を形成することにより、出鋼孔に充填される詰砂の粒度偏析、成分偏析発生を防止し、均質な詰砂を充填することができるので、部分的な過焼結、熱膨張による棚吊り、スラグ・地金の浸潤を抑制し、不開孔の発生頻度を低減することができる。
図4(b)には、仕切り部材(6)、仕切り領域(7)を形成した本発明のワンウェイタイプのフレキシブルコンテナーバッグ(1)について、切裂部(9a)から詰砂を下方へ排出し、出鋼孔に充填した後の、空になったフレキシブルコンテナーバッグ(1)の収納部本体(2)の一部断面模式図を示す。
図4(b)に示すワンウェイタイプのフレキシブルコンテナーバッグ(1)においては、仕切り部材(6)は、フレキシブルコンテナーバッグ(1)の最上面から高さ方向の3分の1の位置から、仕切り部材(6)の下方端部が少なくとも収納部本体(2)の最下面にまで延びるように配置され、前記仕切り部材(6)の下方端部は収納部本体(2)の最下面と縫合せず自由端となっている。なお、図4(b)では、仕切り部材(6)の下方端部は、切り裂かれた収納部本体(2)の最下面よりさらに長く下方に延びて配置されていることを示している。
この明細書で、先行技術文献として引用した前記特許文献3に記載されるホッパーは、偏析防止用の仕切構造をその内部に形成している点において、本発明のフレキシブルコンテナーバッグと類似した構造を有するが、特許文献3のホッパーは、ホッパーに供給した粉体についての偏析抑制を図ることはできるにしても、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔への詰砂充填における偏析改善効果はあまり期待できない。
つまり、従来のフレキシブルコンテナーバッグにより輸送される詰砂は、輸送中の振動・衝撃により、既に、フレキシブルコンテナーバッグ内部で偏析が発生してしまっているために、このような詰砂を、前記特許文献3に示す偏析防止用の仕切構造を有するホッパーを介して取鍋摺動開閉装置の出鋼孔へ充填したとしても、フレキシブルコンテナーバッグ内で形成された詰砂の偏析がそのまま出鋼孔に充填された詰砂の偏析に反映されてしまうことになるため、フレキシブルコンテナーバッグにより輸送され、出鋼孔へ充填される詰砂の不均質性(バラツキ)は依然として改善されず、その結果、出鋼孔の不開孔の発生頻度を大幅に低減させることはできない。
図5には、本発明フレキシブルコンテナーバッグから詰砂を充填する取鍋摺動開閉装置の構造の一例を示す。
図5は、スライディングノズルからなる取鍋摺動開閉装置を示すが、ロータリーノズルの場合には、摺動盤が回転することによって開孔される点で開孔機構が異なるが、基本構造はスライディングノズルと同様である。
図5に示すスライディングノズルからなる取鍋摺動開閉装置について説明すると、スライディングノズル(10)は上ノズル(13)とそれを側方から支持するノズル受けレンガ(12)と、上ノズル(13)を下方から支持する固定盤(14)と該固定盤(14)に対して摺動可能に設けられた摺動盤(15)と、摺動盤(15)の下に取付けられた下部ノズル(16)とを備えている。
そして、詰砂(11)の充填は、スライディングノズル(10)を閉状態にしたままで、本発明のフレキシブルコンテナーバッグ(1)から、例えば、ホッパーを介して、出鋼孔(17)内に、詰砂(11)を充填することによって行われる。
なお、ここで、ホッパーの構造については特に制限されないが、フレキシブルコンテナーバッグ(1)内に収納されている偏析のない詰砂をそのままの出鋼孔(17)内に充填するためには、ホッパーにも本発明のフレキシブルコンテナーバッグと同様な仕切り部材が設けられたホッパーを使用することが望ましい。
出鋼孔(17)内に詰砂(11)を充填した後、ついで、取鍋に溶鋼を注入する。取鍋への溶鋼の注入が終了した後、摺動盤(15)を移動することにより、スライディングノズル(10)を開状態とし、出鋼孔(17)内に充填されていた詰砂(11)が落下することによって出鋼孔(17)が開孔し、取鍋から、例えば、タンディッシュへと溶鋼が注湯される。
本発明においては、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔充填用の詰砂(11)としては、例えば、特許文献2に示されるような、シリカ砂10〜50質量%と、クロマイト砂を50〜90質量%とを配合してなり、シリカ砂は、粒径0.425mm以上1.18mm未満のものを95質量%以上含み、クロマイト砂は、粒径0.075mm以上0.85mm未満のものを95質量%以上、0.106mm以上0.212mm未満のものを10質量%以上、0.3mm以上0.6mm未満のものを30質量%以上含むものを使用することができる。
上記の粒度、粒径分布、配合からなる詰砂は、過剰な焼結層の生成、熱膨張による棚吊り、スラグ、地金の浸透を有効に防止し得るという観点から適している。
図3に示すような本発明のフレキシブルコンテナーバッグ(1)に収納して詰砂(11)を輸送し、図5に示すような取鍋摺動開閉装置の出鋼孔(17)に詰砂(11)を充填することによって、出鋼孔(17)内の詰砂の偏析発生が防止され、所定の粒度、粒径分布および配合割合の均質な詰砂が出鋼孔に充填されていることによって、例え、取鍋内溶鋼滞留時間が4時間以上という長時間の場合であっても、焼結性が低く、熱膨張による棚吊りの発生がなく、また、スラグや地金の浸潤もないため、取鍋不開孔の発生頻度を著しく低減することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
実施例1:
まず、本発明のフレキシブルコンテナーバッグを使用した場合の詰砂の偏析抑制効果を確認するために、表1に示す粒度区分を有する詰砂を準備・調製した。
ここで、詰砂としては、15〜40重量%のクロマイト砂と40〜60重量%のシリカ砂を混合した詰砂において、クロマイト砂は粒径100〜600μmの範囲のものが95%以上、シリカ砂は粒径400〜850μmの範囲のものが90%以上含まれるもので、不純物として0.5重量%以下のアルカリ金属系酸化物、10重量%以下のアルミナ、6%以下の酸化マグネシウムを満たす詰砂を使用した。
クロマイト砂の真比重は4.5、シリカ砂の真比重は2.6である。また、クロマイト砂の方が、シリカ砂に比べて相対的に粒径が小さいので、両者の混合砂を撹拌した場合、クロマイト砂の方が、より下側に偏析し易い。
次に、図3に示すような、収納部本体の内部が仕切り部材によって、4つの仕切り領域(なお、各仕切り領域の平面面積は、1963cmである)にほぼ等分された本発明の4分割フレキシブルコンテナーバッグに、上記詰砂を、投入口から投入して、上記詰砂500kgをフレキシブルコンテナーバッグに収納した後、フレキシブルコンテナーバッグ下部の排出口から、上記詰砂を排出した。
詰砂の排出に当たり、排出初期の詰砂10kgと排出末期の詰砂10kgをサンプルとして採取し、それぞれのサンプルについて、篩にかけて粒度を測定した。
なお、詰砂の採取量誤差は±20%以内である。
表1に、粒度の測定結果を示し、図6(b)に、粒度区分と各区分が全体に占める重量割合を、製造基準の管理値上限、下限とともに折れ線グラフとして示す。
比較例1:
比較のため、上記実施例1で使用したと同じ詰砂500kgを、図1に示される収納部本体の内部が仕切り部材によって仕切られていない従来のフレキシブルコンテナーバッグに収納した後、フレキシブルコンテナーバッグ下部の排出口から、上記詰砂を排出し、排出初期の詰砂10kgと排出末期の詰砂10kgをサンプルとして採取し、それぞれのサンプルについて、篩にかけて粒度を測定した(詰砂の採取量誤差は±20%以内)。
表1に、粒度の測定結果を示し、図6(a)に、粒度区分と各区分が全体に占める重量割合を、製造基準の管理値上限、下限とともに折れ線グラフとして示す。

表1、図6(b)によれば、詰砂を本発明の4分割フレキシブルコンテナーバッグに収納した場合には、排出される詰砂の各粒度区分に占める詰砂の分布割合は、各粒度区分において管理値の上限及び下限にて規制される範囲内に収まっており、さらに、排出初期のもの(図6(b)の□印)と排出末期のもの(図6(b)の◆印)で、粒度区分ごとの詰砂の重量割合はほとんど変化していない。
したがって、このことから、本発明のフレキシブルコンテナーバッグに詰砂を収納することによって、フレキシブルコンテナーバッグから排出された詰砂は、排出時期に拘わらず、均質であって偏析の発生が防止されていることが分かる。
一方、表1、図6(a)によれば、収納部本体の内部を仕切り部材によって仕切っていない従来のフレキシブルコンテナーバッグに詰砂を収納したものにあっては、例えば、粒度区分0.106以上0.212mm未満において、排出初期(図6(a)の□印)、排出末期(図6(a)の◆印)のいずれの場合も、管理値の下限を下回り製造基準から外れている。
さらに、排出時期による粒度区分ごとの詰砂の割合をみてみると、粒度区分0.300以上0.425mm未満および粒度区分0.425以上0.600mm未満については、排出初期のもの(図6(a)の□印)と排出末期のもの(図6(a)の◆印)で、粒度区分ごとの詰砂の重量割合に大きな変化がみられる。
つまり、従来のフレキシブルコンテナーバッグに詰砂を収納した場合には、収納前に予め所定の粒度、粒径分布に調製しておいたとしても、フレキシブルコンテナーバッグに詰砂を収納してその後フレキシブルコンテナーバッグから詰砂を排出するという詰砂の排出操作において、排出初期であるか、あるいは、排出末期であるかという排出時期によって詰砂の粒径分布が変動してしまい、均質でしかも偏析のない詰砂の充填は行い得ないことがわかる。
実施例2:
次に、本発明のフレキシブルコンテナーバッグおよび従来のフレキシブルコンテナーバッグを使用した場合について、実操業における取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔発生頻度を調査した。
まず、実施例1の場合と同様な、収納部本体の内部が仕切り部材によって、4つの仕切り領域にほぼ等分された本発明の4分割フレキシブルコンテナーバッグに詰砂500kgを収納した。
ついで、この詰砂を、容量280tの取鍋の取鍋摺動開閉装置の孔径75mmφの出鋼孔に充填した。
ついで、取鍋に溶鋼を注湯し、所定のTAP〜LON時間(溶鋼を取鍋に注湯してから、取鍋摺動開閉装置を開状態にするまでの時間)経過後の、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔発生率を調査した。
比較例2:
比較のために、収納部本体の内部を仕切り部材によって仕切っていない従来のフレキシブルコンテナーバッグに詰砂500kgを収納し、ついで、この詰砂を、実施例2の場合と同様な、容量280tの取鍋の取鍋摺動開閉装置の孔径75mmφの出鋼孔に充填し、ついで、取鍋に溶鋼を注湯し、所定のTAP〜LON時間(溶鋼を取鍋に注湯してから、取鍋摺動開閉装置を開状態にするまでの時間)経過後の、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔発生率を調査した。
図7に、上記実施例2、比較例2で得られた調査結果を示す。
なお、図7において、下段横軸は、TAP〜LON時間(min)を示し、中段横軸のNは、該TAP〜LON時間におけるチャージ数を示す。
また、同じく図7において、左側縦軸および棒グラフ上部の数値は不開孔率発生率(%)を表し、右側縦軸および棒グラフ上部の□印は、全N数の平均TAP〜LON時間(min)を示す。
図7に示される実施例2と比較例2の不開孔率発生率(%)の比較から、平均取鍋内溶鋼滞留時間(TAP〜LON時間)が3時間半程度迄の場合には、実施例2と比較例2の不開孔率発生率に大きな違いはないが、平均取鍋内溶鋼滞留時間(TAP〜LON時間)が4時間を超える長時間となった場合には、実施例2では、不開孔率発生率は12.2%程度に抑えられるのに対して、比較例2では、不開孔率発生率は25.6%程度にまで上昇している。
つまり、平均取鍋内溶鋼滞留時間(TAP〜LON時間)が長時間になった場合には、本発明のフレキシブルコンテナーバッグを使用して詰砂の充填を行うことにより、詰砂の焼結性を低く保つことができ、熱膨張による棚吊りの発生を抑え、また、スラグや地金の浸潤もないために、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔発生頻度を著しく低減し得ることが分かる。
上記実施例1、2は、フレキシブルコンテナーバッグとして、図1に示すようなリターナブルタイプのフレキシブルコンテナーバッグに対して、図3に示すような仕切り部材(6)、仕切り領域(7)を形成したフレキシブルコンテナーバッグを使用して試験を行ったものであるが、図2に示すようなワンウェイタイプのフレキシブルコンテナーバッグに対して、図3に示すような仕切り部材(6)、仕切り領域(7)を形成したフレキシブルコンテナーバッグを用いた場合にも、実施例1、2と同様な効果が得られた。
また、上記実施例1、2は、仕切り部材によって、収納部本体の内部に4つの仕切り領域(各仕切り領域の平面面積は、1963cm)を区画形成した本発明の4分割フレキシブルコンテナーバッグについて述べたものでるが、収納部本体の内部に9つの仕切り領域(各仕切り領域の平面面積は、872cm)にほぼ等分して区画形成したフレキシブルコンテナーバッグを用いた場合でも、実施例1とほぼ同様な、排出時期に依存しない詰砂の均質性(一定の粒度、粒径分布)が得られ、また、実施例2の場合とほぼ同様な取鍋摺動開閉装置の出鋼孔の不開孔発生頻度の低減挙動が示された。
実施例1、2で使用した4つの仕切り領域を区画形成した本発明のフレキシブルコンテナーバッグおよび前記9つの仕切り領域を区画形成したフレキシブルコンテナーバッグにおける仕切り部材の最適な設置位置について検討したところ、フレキシブルコンテナーバッグのいかなる高さ位置に仕切り部材を設けるかによって、不開孔発生頻度の低減効果に顕著な差は見られなかったが、均質な詰砂を供給するという点ではフレキシブルコンテナーバッグ内の全域に渡って仕切りを設けることが望ましい。
ただし、詰砂排出時のフレキシブルコンテナーバッグ内での排出詰まりを防止するという点、フレキシブルコンテナーバッグ作製上の容易性という点を考慮すると、リターナブルタイプのフレキシブルコンテナーバッグの場合、フレキシブルコンテナーバッグの仕切り部材は、フレキシブルコンテナーバッグの最上面から高さ方向の3分の1の位置から、フレキシブルコンテナーバッグの最下面から高さ方向の3分の1の位置にかけて、フレキシブルコンテナーバッグの長さ方向にわたって配置されることが望ましい。
また、ワンウェイタイプのフレキシブルコンテナーバッグの場合、フレキシブルコンテナーバッグの仕切り部材は、フレキシブルコンテナーバッグの最上面から高さ方向の3分の1の位置から、仕切り部材(6)の下方端部が少なくとも収納部本体(2)の最下面にまで延びるように配置し、前記仕切り部材(6)の下方端部は、収納部本体(2)の最下面と縫合せず自由端としておくことが望ましく、これによって、収納部本体の最下面を刃物等の切裂手段で切り裂いて詰砂を出鋼孔に詰砂を充填する際に、詰砂の粒度偏析、成分偏析発生を防止し、均質な詰砂を充填することができる。
以上は、クロマイト砂とシリカ砂の混合砂について、本発明を適用した場合であるが、本発明の効果は、原理的に、粒度または密度の異なる粒状物に対しては、偏析防止効果を発揮できるものであり、本発明例に限られるものではない。
1 フレキシブルコンテナーバッグ、
2 収納部本体、
3 吊り手部材、
4 投入口
5 排出口
6,6a〜6d 仕切り部材、
7,7a〜7d 仕切り領域、
8 結束部材
9 切裂手段
9a 切裂部
10 スライディングノズル(取鍋摺動開閉装置)、
11 詰砂
12 ノズル受けレンガ
13 上ノズル
14 固定盤
15 摺動盤
16 下部ノズル
17 出鋼孔

















Claims (8)

  1. 粒度または密度の異なる粒状物を収納するフレキシブルコンテナーバッグ(1)であって、該フレキシブルコンテナーバッグ(1)は、収納部本体(2)の内部に仕切り部材(6)を有し、該仕切り部材(6)は、粒状物の排出方向と平行な方向に配置され、収納部本体(2)の内部に複数の仕切り領域(7)を区画形成していることを特徴とする粒度または密度の異なる粒状物を収納するフレキシブルコンテナーバッグ。
  2. 前記仕切り部材(6)は、フレキシブルコンテナーバッグの内部をほぼ等分した4つの仕切り領域(7)或いは9つの仕切り領域(7)を区画形成していることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
  3. 前記フレキシブルコンテナーバッグ(1)は、ほぼ筒状の収納部本体(2)と、該本体(2)を吊り下げて搬送する吊り手部材(3)と、収納部本体(2)の下端を密封・開放自在な結束部材(8)を備え、前記仕切り部材(6)は、フレキシブルコンテナーバッグ(1)の最上面から高さ方向の3分の1の位置から、フレキシブルコンテナーバッグの最下面から高さ方向の3分の1の位置にかけて、フレキシブルコンテナーバッグ(1)の長さ方向にわたって配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
  4. 前記フレキシブルコンテナーバッグ(1)は、ほぼ袋状の収納部本体(2)と、該本体(2)を吊り下げて搬送する吊り手部材(3)を備え、前記仕切り部材(6)は、フレキシブルコンテナーバッグ(1)の最上面から高さ方向の3分の1の位置から、仕切り部材(6)の下方端部が少なくとも収納部本体(2)の最下面にまで延びるように配置され、前記仕切り部材(6)の下方端部は、収納部本体(2)の最下面と縫合せず自由端となっていることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
  5. 前記粒状物が、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔を充填する詰砂であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
  6. 前記詰砂は、クロマイト(Cr)砂、シリカ(SiO)砂のうちの1種または2種を主成分とする粉粒体からなることを特徴とする請求項5に記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
  7. 前記クロマイト(Cr)砂は、粒径0.075mm以上0.85未満の粉粒体を95質量%以上含み、また、前記シリカ(SiO)砂は、粒径0.425mm以上1.18mm未満の粉粒体を95質量%以上含むことを特徴とする請求項6に記載のフレキシブルコンテナーバッグ。
  8. 請求項5乃至7のいずれか一項に記載のフレキシブルコンテナーバッグに収納された詰砂を、取鍋摺動開閉装置の出鋼孔に充填することを特徴とする詰砂の充填方法。












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