JP2015189384A - 鞍乗り型車両の車体フレーム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロアフレーム36L、36Rは、基部に基部フレーム39を備え、この基部フレーム39を介して、ダウンフレーム35の先端41に接続されている。接続に伴う溶接ビードは、一部(1/2周)がレーザ溶接ビード43Lであり、残部(1/2周)がアーク溶接ビード43Aである。
【効果】周の一部での隙間をゼロにし、そこにレーザ溶接を施す。周の残部は隙間が倍増する。アーク溶接は隙間が大きくても施工可能である。隙間が大きな残部にアーク溶接を施す。1/2周を一部、残りの1/2周を残部とすれば、溶接ビードに占めるレーザ溶接ビードの割合が十分に大きく、熱歪みの減少が期待できる。そして、全レーザ溶接に比較して、機械加工費用が格段に小さくなる。
【選択図】図8
Description
したがって、鞍乗り型車両においても、レーザ溶接法を採用しつつ、機械加工費用を低減することができる技術が求められている。
前記ダウンフレームと前記ロアフレームとの連結は、前記ダウンフレームの先端に前記ロアフレームの基部を嵌合し接合するものであって、
前記ダウンフレームの先端の一部と前記ロアフレームの一部とを押し当てて押し当て部分をレーザ溶接により接合し、残部がレーザ溶接の後に実施されるアーク溶接による接合であることを特徴とする。
第1直線部に第2直線部を寄せた状態でレーザ溶接ビードが形成されたことを特徴とする。
先ず、周の一部での隙間をゼロにし、そこにレーザ溶接を施す。周の残部は隙間が倍増する。アーク溶接は隙間が大きくても施工可能である。よって、隙間が大きな残部にアーク溶接を施す。
よって、本発明によれば、レーザ溶接法を採用しつつ、機械加工費用を低減することができる鞍乗り型車両の車体フレーム構造が提供される。
第1面と第2面とでなす角部同士を寄せることでレーザ溶接を実施する。角部に角部を寄せるため、回転方向のずれが発生しない。結果、溶接施工が容易になる。すなわち、ダウンフレーム側第1面とロアフレーム側第1面、ダウンフレーム第2面とロアフレーム側第2面とを容易にレーザ溶接することができ、溶接施工費用を下げることができる。
エンジン15を車体フレーム30に形成された空間に収納しつつ支持し、エンジン15から排気管16を延ばす。この排気管16はエンジン15の側方(この例では右側方)を通るようにして車両後方へ延ばされる。排気管16の後部に消音器17が取付けられる。
基部フレーム39は、ロアフレーム36L、36Rの基部に相当し、ロアフレーム36L、36Rに一体形成することもできる。
図4に示すように、ダウンフレーム35の先端41は、ダウンフレーム35の長手軸に直交する面でカットされ、このようなダウンフレーム35の先端41に基部フレーム39を被せて、溶接ビード43で接合される。
図5(a)に示すように、基部フレーム39に、ダウンフレーム35の先端41を挿入(嵌合)する。また、ダウンフレーム35の先端41に、基部フレーム39を嵌合する。
図5(b)に示すように、基部フレーム39に、ダウンフレーム35の先端41が、所定長さだけ挿入された。
そこで、図6(a)に示すように、レーザ溶接トーチ55を矢印(A)のように移動することで、第1面45と第1面51との間及び第2面46と第2面52との間をレーザ溶接する。
図6(c)のd−d断面図である図6(d)に示すように、レーザ溶接ビード43Lは、ビード幅w1が小さい割に、溶け込み深さd1が大きい。溶け込み深さd1が大きいため接合強度が大きくなる。一方、ビードの断面積が小さいため、溶融金属が凝固する際に発生する収縮量が小さく、熱歪みが小さくなる。熱歪みが小さければ変形が抑制される。
または、基部フレーム39の外にレーザ溶接トーチ55を置き、レーザ光で基部フレーム39を貫通し、さらにダウンフレームの先端41を溶融させる。溶融金属が凝固すると、レーザ溶接ビードで基部フレーム39にダウンフレームの先端41が連結される。
図7(c)のd−d断面図である図7(d)に示すように、アーク溶接ビード43Aは、ビード幅w2が大きい割に、溶け込み深さd2が小さい。そのため、隙間に強い溶接法であるとも言える。
全周がアーク溶接ビード43Aであるよりは、本発明の場合、レーザ溶接ビード43Lの寄与により、接合強度の大幅な増強と、溶接に伴う変形の大幅な抑制が期待される。
また、全周がレーザ溶接ビード43Lにするには、精密な機械加工が要求されるが、本発明の場合は、その必要がないため、加工費用の大幅な圧縮が可能となる。
図8に示すように、ロアフレーム36L、36Rは、基部にY字状の基部フレーム39を備え、この基部フレーム39を介して、ダウンフレーム35の先端41(下端)に接続されている。接続に伴う溶接ビードは、一部(この例では約1/2周)がレーザ溶接ビード43Lであり、残部(この例では約1/2周)がアーク溶接ビード43Aである。
そして、ダウンフレーム35の先端は、ダウンフレーム35の長手軸58に対して斜め(角度θ)にカットされた斜面42である。
図10(a)に示すように、ダウンフレーム35の先端41は、点P−点Qで示す第1直線部61を有する。基部フレーム39も第2直線部62を有する。
図10(b)にて、白抜き矢印のとおり、外力を加える。すると、第2直線部62に第1直線部61が密着する。第1直線部61と第2直線部62との間隔が0.01mm以下になる。そこで、矢印(C)のように移動するレーザ溶接トーチ55で点P−Q間をレーザ溶接する。
結果、図11(b)に示すように、一部のレーザ溶接ビード43Lと残部のアーク溶接ビード43Aで基部フレーム39にダウンフレーム35が接合される。
馬蹄形は、1個の半円部と2本の直縁部とからなり、本発明が適用可能である。
すなわち、ダウンフレーム35の先端の断面に、少なくも1本の直線部(第1直線部)があれば、実施可能であるため、多様の形態に本発明が適用できる。
また、鞍乗り型車両は、スクータ型車両や自動二輪車に好適であるが、ヘッドパイプを有する三輪バギーや四輪バギーにも適用可能である。
Claims (5)
- 前輪(11)を支持するステアリングシャフト(12)を回転可能に支持するヘッドパイプ(31)と、このヘッドパイプ(31)から下へ延びるダウンフレーム(35)と、このダウンフレーム(35)の先端に連結され車両後方へ延びるロアフレーム(36L、36R)と、前記ヘッドパイプ(31)から車両後方へ延びるメインフレーム(32)と、このメインフレーム(32)の先端に接続され下に延びて前記ロアフレーム(36L、36R)の先端に連結されると共に後輪(13)を支持するスイングアーム(14)を支えるピボットフレーム(34)とからなる鞍乗り型車両の車体フレームにおいて、
前記ダウンフレーム(35)と前記ロアフレーム(36L、36R)との連結は、前記ダウンフレーム(35)の先端に前記ロアフレーム(36L、36R)の基部を嵌合し接合するものであって、
前記ダウンフレーム(35)の先端の一部と前記ロアフレーム(36L、36R)の一部とを押し当てて押し当て部分をレーザ溶接により接合し、残部がレーザ溶接の後に実施されるアーク溶接による接合であることを特徴とする鞍乗り型車両の車体フレーム。 - 前記ダウンフレーム(35)の先端(41)及び前記ロアフレーム(36L、36R)の基部(39)は、共に、第1面(51、45)とこの第1面(51、45)の隣の第2面(52、46)とこの第2面(52、46)の隣の第3面(53、47)とこの第3面(53、47)の隣の第4面(54、48)を有する角筒であり、前記ダウンフレーム(35)の先端(41)の第1面(51)に前記ロアフレーム(36L、36R)の基部(39)の第1面(45)を押し当て且つ前記ダウンフレーム(35)の先端(41)の第2面(52)に前記ロアフレーム(36L、36R)の基部(39)の第2面(46)を押し当てつつレーザ溶接ビード(43L)が形成されたことを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両の車体フレーム。
- 前記ダウンフレーム(35)の先端にレーザ溶接のための第1直線部(61)を備え、前記ロアフレーム(36L、36R)の基部にレーザ溶接のための第2直線部(62)を備え、
前記第1直線部(61)に前記第2直線部(62)を寄せた状態でレーザ溶接ビード(43L)が形成されたことを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両の車体フレーム。 - 前記ダウンフレーム(35)の先端は、前記ダウンフレーム(35)の長手軸(58)に対して斜めにカットされた斜面(42)であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の鞍乗り型車両の車体フレーム。
- 前記ダウンフレーム(35)の車両後方にエンジン(15)が配置され、前記ロアフレーム(36L、36R)は前記エンジン(15)の下を通って車両後方へ延びて前記ピボットフレーム(34)に接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の鞍乗り型車両の車体フレーム。
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JP2006281888A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Honda Motor Co Ltd | 自動二輪車用車体フレーム |
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WO2012161043A1 (ja) * | 2011-05-24 | 2012-11-29 | Jfeスチール株式会社 | 自動車用骨格部品 |
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