JP2015189125A - 画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】出力画像のムラを補正するレーザドライバICの回路規模を増大させることなく、像担持体の帯電電位ムラ及び露光電位ムラによる出力画像のムラを補正することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100におけるCPU209は、多重露光における走査毎に帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報の各々について補正データを生成し、当該補正データに対応する制御信号を夫々生成し、上記補正データ及び上記補正データに対応する制御信号に基づいて半導体レーザ素子203によって出射されるレーザ光の光量を調整する。
【選択図】図6
【解決手段】画像形成装置100におけるCPU209は、多重露光における走査毎に帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報の各々について補正データを生成し、当該補正データに対応する制御信号を夫々生成し、上記補正データ及び上記補正データに対応する制御信号に基づいて半導体レーザ素子203によって出射されるレーザ光の光量を調整する。
【選択図】図6
Description
本発明は、画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラムに関し、特に、電子写真方式による画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラムに関する。
電子写真方式による画像形成装置において、デジタル技術の進歩に伴い、出力画像のカラー画像化や高品質化が急速に進んでおり、特に、出力画像の高品質化を実現するために、例えば、上記画像形成装置における出力画像の色の差ΔEを1桁に抑えて出力画像のムラを打ち消すことが必要とされる。
上記出力画像のムラは、上記画像形成装置における帯電、露光、現像、転写、及び定着等の各種工程や、上記画像形成装置の製造工程に要因を有する。例えば、上記製造工程での要因として、像担持体における膜厚のムラや膜質のムラがある。
上記像担持体における膜厚のムラや膜質のムラは、像担持体として用いられる非晶質シリコン(アモルファスシリコン)を主成分とするアモルファス感光体や有機感光体であるOPC感光体の製造工程で生じる。上記アモルファス感光体の製造工程では、炉内に複数の材料がガス状に噴出され、当該噴出されたガスに対して高周波のプラズマを用いて炉内でグロー放電が行われ、アルミ等を基材として化学気相成長が行われてアモルファス感光体が成膜される。上記製造工程において、上記炉内に噴出されるガス状の材料がガス管内に付着することによって炉内環境が変化し、若しくは、上記炉内におけるガスの循環状況に差が生じて、上記感光体における膜厚のムラ及び膜質のムラが生じる。上記感光体における膜厚のムラや膜質のムラは、上記像担持体の帯電電位ムラや露光電位ムラを生じさせ、最終的には出力画像のムラを生じさせる。
さらに、図13に示すように、帯電電位や露光電位は上記像担持体の表面領域毎に異なる、すなわち、上記像担持体の表面領域に関して帯電電位ムラや露光電位ムラが生じるため、上記アモルファス感光体における積算光量と潜像電位との関係を示す図14のE−V特性のグラフに示すように、異なる箇所、例えば、A地点とB地点とではE−V特性が異なる。
上記像担持体に帯電電位ムラが生じると、図15で表されるように、帯電電位Vdと現像バイアス電位Vdcとの電位差である現像コントラスト電位差Vcontにムラが生じ、当該Vcontのムラが出力画像におけるハーフトーン領域〜ベタ領域のムラとなる。一方、上記像担持体に露光電位ムラが生じると、図15で表されるように、露光電位Vlと現像バイアス電位Vdcとの電位差であるカブリ取り電位差Vbackにムラが生じ、当該Vbackのムラが出力画像におけるハイライト領域〜ハーフトーン領域のムラとなる。
上記像担持体の帯電電位ムラ及び露光電位ムラを補正する技術として、図16に示すように、1走査の中で上記像担持体の帯電電位ムラ及び露光電位ムラを同時に打ち消すようにレーザ光量を調整する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記帯電電位ムラ及び露光電位ムラを打ち消すためには、帯電電位ムラにおける現像コントラスト電位差Vcontのムラ及び露光電位ムラにおける非画像部コントラスト電位差(カブリ取り電位差)Vbackのムラを夫々補正する必要がある。特許文献1の技術では、図17のレーザドライバICにおいて、上記帯電電位ムラ及び露光電位ムラの1走査分の補正データを夫々保持するLineバッファと、当該補正データに応じてレーザ光量を夫々調整するシェーディング補正回路とを設けるため、大容量のLineバッファ及びシェーディング補正回路が必要となる。そのため、レーザドライバICの回路規模が増大し、コストアップを招く可能性がある。
本発明の目的は、出力画像のムラを補正するレーザドライバICの回路規模を増大させることなく、像担持体の帯電電位ムラ及び露光電位ムラによる出力画像のムラを補正することができる画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、同一の副走査ラインをレーザ光で複数回走査する多重露光を行う像担持体と、前記レーザ光を出射する光源とを有する画像形成装置であって、前記像担持体における帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報を格納する電位ムラ情報格納手段と、前記多重露光における走査毎に前記帯電電位ムラ情報及び前記露光電位ムラ情報の各々について補正データを生成する補正データ生成手段と、前記補正データに対応する制御信号を夫々生成する制御信号生成手段と、前記生成された補正データを格納する補正データ格納手段と、前記格納された補正データ及び前記生成された補正データに対応する制御信号に基づいて前記光源により出射されるレーザ光の光量を調整する光量調整手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、多重露光における走査毎に帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報の各々について補正データを生成し、当該補正データに対応する制御信号を夫々生成し、上記補正データ及び上記補正データに対応する制御信号に基づいて光源により出射されるレーザ光の光量を調整するので、N走査目のときは帯電電位ムラの補正を行い、N+1走査目のときは露光電位ムラの補正を行うことができる。これにより、帯電電位ムラの補正及び露光電位ムラの補正を同時に行う必要を無くすことができ、帯電電位ムラ及び露光電位ムラの各々について生成された補正データを保持するための大容量のラインバッファを設ける必要を無くすことができる。その結果、出力画像のムラを補正するレーザドライバICの回路規模を増大させることなく、像担持体の帯電電位ムラ及び露光電位ムラによる出力画像のムラを補正することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の構成を概略的に示すブロック図である。
図1の画像形成装置100は、原稿給紙装置1、原稿台ガラス2、スキャナユニット4、ミラー6,7、レンズ8、イメージセンサ部9、露光制御部10、感光体11、帯電器12、現像器13、転写部材積載部14,15、転写部16、定着部17、排紙部18、及び搬送部21を備える。スキャナユニット4は、原稿照明用ランプ3及びミラー5を備える。
画像形成装置には、例えば、印刷装置、プリンタ、デジタル複写機、複合機、又はファクシミリがあるが、本実施の形態では、図1の画像形成装置100が多重露光方式を用いたデジタル複写機に該当する場合について説明する。
図1における原稿給紙装置1に積載された原稿は、1枚ずつ原稿台ガラス2へ搬送される。上記原稿が原稿台ガラス2に搬送されると、スキャナユニット4の原稿照明用ランプ3が点灯する。当該原稿照明用ランプ3の光が原稿によって反射された反射光は、スキャナユニット4のミラー5によってミラー6へ偏向される。当該偏向された反射光は、ミラー6及びミラー7を介してレンズ8を通過し、イメージセンサ部9に入射する。イメージセンサ部9は、上記反射光を画像信号に変換し、当該変換された画像信号を露光制御部10に出力する。露光制御部10は、例えば、露光装置、走査光学装置、又は光走査装置である。
帯電器12は像担持体としての感光体11の表面を一様に帯電する。露光制御部10は、イメージセンサ部9から出力された画像信号に基づいて変調されたレーザ光(光束)を射出する。感光体11はレーザ光によって主走査方向に偏向走査される。帯電された感光体11の表面にレーザ光が照射されると、感光体11上に静電潜像が作像される。現像器13は感光体11上の上記静電潜像を現像する。これにより、トナー像が形成される。イメージセンサ部9、露光制御部10、及び感光体11は、後述する図2の制御システム211を構成する。
転写部16は、転写部材積載部14,15から搬送された記録媒体上に、上記形成されたトナー像を転写する。当該転写されたトナー像は定着部17によって上記記録媒体上に定着され、上記記録媒体は排紙用の搬送路21を通って排紙部18から外部に出力される。ここで、上記記録媒体は、例えば、記録材、用紙、シート、転写材、又は転写紙であり、上記記録媒体の素材は、例えば、紙、繊維、フィルム、又は樹脂である。
図2は、図1におけるイメージセンサ部9、露光制御部10、及び感光体11が構成する制御システム211の構成を概略的に示すブロック図である。
制御システム211は、イメージセンサ部9、露光制御部10、感光体11の他に、BDセンサ206、HPセンサ207、副走査位置カウンタを有するCPU209、及びメモリ210を有する。イメージセンサ部9は画像信号生成部200を有し、露光制御部10は、レーザ駆動制御部201、半導体レーザ素子203を有するレーザ光量制御部202、及びポリゴンミラー205を備える。
画像信号生成部200は、画像データに応じた画像信号を生成し、当該画像信号をレーザ駆動制御部201に出力する。レーザ駆動制御部201は、画像信号生成部200から出力される画像信号に基づいてレーザ駆動信号をレーザ光量制御部202に出力する。レーザ光量制御部202は、レーザ駆動制御部201から出力されるレーザ駆動信号と、後述するCPU209から出力される補正データと、後述する当該補正データに対応する制御信号とに基づいて半導体レーザ素子203を駆動し、当該半導体レーザ素子203はレーザ光を射出する。レーザ光量制御部202は、例えば、レーザドライバICである。画像信号生成部200、レーザ駆動制御部201、及びレーザ光量制御部202はCPU209からの同期信号に基づいて駆動される。半導体レーザ素子203から射出されたレーザ光は、不図示の各光学系レンズを通り、ポリゴンミラー205に入射する。
ポリゴンミラー205は図2における矢印で示すように時計回りに回転し、ポリゴンミラー205から反射したレーザ光が感光体11上を等速で走査する。ポリゴンミラー205から反射したレーザ光は、図2における矢印で示すように、感光体11の回転軸に沿って感光体11をBDセンサ206側からHPセンサ207側に走査する。なお、本実施の形態では、ポリゴンミラー205として回転多面鏡を用いているが、共振形の光偏向素子等を用いてもよい。
BDセンサ206は、ポリゴンミラー205から反射したレーザ光を検出する受光素子であり、当該レーザ光を検出するとBD信号を出力する。上記BD信号は、感光体11の主走査方向における画像の書き出しタイミングを決定させると共に、ポリゴンミラー205によるレーザ光の走査と画像データの書き込みとを同期させる。HPセンサ207は、感光体11のホームポジションに設けられたHPマーク208を検知するとHP検知信号を出力する。HP検知信号は感光体11が回転する毎に出力される。メモリ210(電位ムラ情報格納手段)は、帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報等の各種電位ムラ情報を格納する。上記帯電電位ムラ情報及び上記露光電位ムラ情報は、図3に示されるような、感光体11の主走査方向及び副走査方向に等間隔で分割された各ブロックの電位ムラ情報がまとめられた情報である。
CPU209は、HPセンサ207から出力されるHP検知信号に基づいて副走査位置カウンタによって副走査位置を計測する。CPU209は、BDセンサ206からBD信号が入力される毎に、上記副走査位置カウンタによって計測された副走査位置に対応した1走査分の帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報(図4)をメモリ210から交互に読み出す。CPU209は、当該読み出された各電位ムラ情報における補正データ及び当該補正データに対応した制御信号を生成し、上記補正データ及び当該補正データに対応した制御信号をレーザ光量制御部202に出力する。
図5は、図2におけるレーザ光量制御部202の構成を概略的に示すブロック図である。
レーザ光量制御部202は、入力端及び制御端を有するスイッチングトランジスタ301、APC制御部302、DAC303,304、Lineバッファ305、シェーディング補正部306、シェーディング切替制御部307、入力端「0」,「1」及び制御端を有するセレクタ回路308,309、レーザチップ310、ドライバ311、減算回路312,313、及び加算回路314で構成される。
レーザチップ310は半導体レーザ素子203及びPDセンサ300で構成される。Lineバッファ305の入力端及びシェーディング切替制御部307の入力端にはCPU209の出力端が夫々接続されている。Lineバッファ305の出力端はシェーディング補正部306の入力端に接続され、シェーディング補正部306の出力端はセレクタ回路308の入力端「1」及びセレクタ回路309の入力端「0」に夫々接続され、シェーディング切替制御部307の出力端はセレクタ回路308の制御端及びセレクタ回路309の制御端に夫々接続されている。APC制御部302の入力端にはレーザチップ310の出力端が接続され、APC制御部302の出力端の一方及びセレクタ回路309の出力端は減算回路312を介してDAC303の入力端に接続され、APC制御部302の出力端の他方及びセレクタ回路308の出力端は減算回路313を介してDAC304の入力端に接続されている。ドライバ311の入力端にはレーザ駆動制御部201の出力端が接続されている。DAC303の出力端及びDAC304の出力端は加算回路314を介してスイッチングトランジスタ301の入力端に接続され、ドライバ311の出力端はスイッチングトランジスタ301の制御端に接続されている。
レーザ光量制御部202は、レーザ駆動制御部201から出力されるレーザ駆動信号に基づいて、スイッチングトランジスタ301によってレーザチップ310の半導体レーザ素子203を制御する。レーザ光量制御部202のPDセンサ300によって半導体レーザ素子203の発光量が検知され、当該検知された発光量に基づいて、APC制御部302によって帯電電位に対応するAPC−L信号が減算回路312を介してDAC303に出力されると共に、APC制御部302によって露光電位に対応するAPC−H信号が減算回路313を介してDAC304に出力される。
本実施の形態では、減算回路312がAPC−L信号からセレクタ回路309によって出力された出力信号を減算して帯電電位ムラの補正が行われ、減算回路313がAPC−H信号からセレクタ回路308によって出力された出力信号を減算して露光電位ムラの補正が行われる。
DAC303,304はD/A変換器であり、DAC303はバイアス電流Ibiasを出力し、DAC304はスイッチング電流Iswを出力する。バイアス電流Ibias及びスイッチング電流Iswが加算回路314によって加算され、当該加算された電流がスイッチングトランジスタ301を介して半導体レーザ素子203に流れる。上記半導体レーザ素子203の発光量は上記加算された電流量によって制御される(光量調整手段)。
図6は、図2の制御システム211によって実行される電位ムラ補正処理の手順を示すフローチャートである。
図6の処理は、CPU209がメモリ210に記憶されたソフトウェアを実行することによって行われる。
図6において、まず、画像形成装置100においてプリント要求が入力されると(ステップS101でYES)、後述する図7の副走査位置検知処理を実行し、HPセンサから出力されるHP検知信号に基づいて副走査位置カウンタによって副走査位置が計測され(ステップS102)、後述する図8の補正データ生成処理を実行し、交互に読み出された1走査分の帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報から生成された補正データ及び当該補正データに対応した制御信号に基づいて帯電電位ムラの補正及び露光電位ムラの補正を行う(ステップS103)。次いで、現像の準備が整うと(ステップS104でYES)、現像器13が感光体11上に作像された静電潜像を現像し(ステップS105)、静電潜像の現像が終了すると(ステップS106)、本処理を終了する。
図7は、図6の電位ムラ補正処理における副走査位置検知処理の手順を示すフローチャートである。
図7の処理は、CPU209がメモリ210に記憶されたソフトウェアを実行することによって行われ、副走査位置を計測する。計測された副走査位置の計測値は後述する図8の処理において上記副走査位置に対応する帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報の交互読み出しに用いられる。
図7において、まず、感光体11の回転速度が安定していることを検知し(ステップS201でYES)、HP検知信号を検知すると(ステップS202でYES)、CPU209における副走査位置カウンタを初期化する(ステップS203)。次いで、所定の時間が経過すると(ステップS204でYES)、副走査位置カウンタによって副走査位置が計測され(ステップS205)(計測手段)、ステップS205で計測された副走査位置を示す副走査位置カウンタの計測値が予め設定された最大値であるか否かを判別する(ステップS206)。ステップS206で用いられる最大値は図4で表される副走査方向のブロック数によって設定される。
ステップS206の判別の結果、ステップS205で計測された副走査位置を示す副走査位置カウンタの計測値が予め設定された最大値に到達したとき(ステップS206でYES)は、感光体11が停止したか否かを判別し(ステップS207)、ステップS207の判別の結果、感光体11が停止したときは本処理を終了する一方、感光体11が停止していないときはステップS202に戻る。
ステップS206の判別の結果、副走査位置カウンタの計測値が予め設定された最大値に到達していないとき(ステップS206でNO)は、ステップS204に戻る。
図8は、図6の電位ムラ補正処理における補正データ生成処理の手順を示すフローチャートである。
図8の処理は、CPU209がメモリ210に記憶されたソフトウェアを実行することによって行われる。
図8の処理は、BDセンサ206によって出力されたBD信号からの主走査方向の情報に基づいて、図7の処理で計測された副走査位置毎に1走査分の帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報を交互に取得し、当該取得された電位ムラ情報の補正データを生成し、当該補正データに対応した制御信号を生成して、帯電電位ムラの補正及び露光電位ムラの補正を夫々行う。
図8において、まず、BDセンサ206によって出力されたBD信号を検知すると(ステップS301でYES)、図7におけるステップ205で計測された副走査位置における1走査分の帯電電位ムラ情報をメモリ210から読み出す(ステップS302)。次いで、ステップS302で読み出された帯電電位ムラ情報から1走査分の補正データ及び当該補正データに対応した制御信号を生成し(ステップS303)(補正データ生成手段、制御信号生成手段)、生成された1走査分の補正データ及び当該補正データに対応した制御信号をレーザ光量制御部202に出力して帯電電位ムラの補正を行いながら1走査分の作像を行う(ステップS304)。
具体的には、ステップS304において、上記生成された補正データに対応した制御信号は、CPU209からシェーディング切替制御部307に出力され、シェーディング切替制御部307は上記補正データに対応した制御信号に基づいた制御信号をセレクタ回路308,309に夫々出力する。上記生成された補正データは図5におけるLineバッファ305に格納され(補正データ格納手段)、当該格納された補正データは、シェーディング補正部306を介して、上記シェーディング切替制御部307からの制御信号によって制御されたセレクタ回路309からの出力信号として減算回路312に出力される。減算回路312がAPC制御部302によって出力されたAPC−L信号から上記セレクタ回路309によって出力された補正データに相当する出力信号を減算して帯電電位ムラの補正が行われる。このとき、上記シェーディング切替制御部307からの制御信号によって制御されたセレクタ回路308から「0」が減算回路313に出力され、APC制御部302によって出力されたAPC−H信号は減算されない。つまり、ステップS304では露光電位ムラの補正は行われない。
次いで、CPU209は、BDセンサ206によって出力された次のBD信号を検知すると(ステップS305でYES)、図7におけるステップ205で計測された副走査位置における1走査分の露光電位ムラ情報をメモリ210から読み出す(ステップS306)。なお、ステップS306で用いられる副走査位置はステップS302で用いられる副走査位置と同じである。
次いで、ステップS306で読み出された露光電位ムラ情報から1走査分の補正データ及び当該補正データに対応した制御信号を生成し(ステップS307)(補正データ生成手段、制御信号生成手段)、生成された1走査分の補正データ及び当該補正データに対応した制御信号をレーザ光量制御部202に出力して露光電位ムラの補正を行いながら1走査分の作像を行って(ステップS308)、本処理を終了する。
具体的には、ステップS308において、ステップS307で生成された補正データに対応した制御信号に基づいてシェーディング切替制御部307が制御信号をセレクタ回路308,309に夫々出力する。ステップS307で生成された補正データは図5におけるLineバッファ305に格納され(補正データ格納手段)、当該格納された補正データは、シェーディング補正部306を介して、上記シェーディング切替制御部307からの制御信号によって制御されたセレクタ回路308からの出力信号として減算回路313に出力される。減算回路313がAPC制御部302によって出力されたAPC−H信号から上記セレクタ回路308によって出力された補正データに相当する出力信号を減算して露光電位ムラの補正を行う。このとき、上記シェーディング切替制御部307からの制御信号によって制御されたセレクタ回路309から「0」が減算回路312に出力され、APC制御部302によって出力されたAPC−L信号は減算されない。つまり、ステップS308では帯電電位ムラの補正は行われない。
ところで、本実施の形態では、多重露光方式が用いられており、同一の副走査ラインにおいてレーザ光による走査が複数回行われる。例えば、図9における副走査ラインL3,L4はN走査目とN+1走査目とにおいてそれぞれ走査される。すなわち、副走査ラインL3,L4は2度走査される。副走査ラインL3,L4のレーザ積算光量をEとすると、図10(c)で表されるように、レーザ光量がN走査目とN+1走査目とにおいて1/2Eで夫々露光される。ここで、感光体11のE−V特性は図11で表されるように1次特性となる。これにより、上記N走査目及び上記N+1走査目で夫々1/2Eのレーザ光量Eで露光すると、図10で表されるように、例えば、上記N走査目では「トナーが載る領域」の潜像電位が1/2Vlとなり、上記N+1走査目では「トナーが載る領域」の潜像電位がVlとなる。
本実施の形態では、図10(b)で表されるような帯電電位ムラ及び露光電位ムラがある感光体11において、図10(a)で表されるような画像を形成するときに、図10(c)で表されるように、N走査目ではステップS304の帯電電位ムラの補正が行われ、N+1走査目ではステップS308の露光電位ムラの補正が行われる。
上記N走査目において、図10(a)における「トナーが載る領域」では、露光電位ムラの補正を行わずにレーザ光量を1/2Eに調整して露光する。図10(a)における「トナーが載らない領域」では、弱露光して帯電電位ムラを打ち消すように光量を調整して露光を行う。これにより、「トナーが載る領域」の潜像電位は1/2Vlとなって露光電位ムラが残るが、「トナーが載らない領域」の潜像電位はVdとなって帯電電位ムラがなくなる。
上記N+1走査目において、図10(a)における「トナーが載る領域」では、レーザ光量を1/2Eに調整しながら露光電位ムラを打ち消すように光量を調整して露光する。図10(a)における「トナーが載らない領域」では、既にN走査目で帯電電位ムラの補正が行われているので、レーザを消灯させる。これにより、「トナーが載る領域」の潜像電位はVlとなって露光電位ムラがなくなる。
上記副走査ラインL3,L4のN走査目で帯電電位ムラが行われ、N+1走査目で露光電位ムラの補正が行われる処理と異なり、露光電位ムラの補正を行ってから帯電電位ムラの補正を行う場合は、例えば、図5で表される副走査ラインL5,L6において、図12(c)で表されるように、N+1走査目ではステップS308の露光電位ムラの補正が行われ、N+2走査目ではステップS304の帯電電位ムラの補正が行われる。
上記N+1走査目において、図12(a)における「トナーが載らない領域」では、帯電電位ムラの補正を行わずにレーザを消灯させる。図12(a)における「トナーが載る領域」では、レーザ光量を1/2Eに調整しながら露光電位ムラを打ち消すように光量を調整して露光する。これにより、「トナーが載らない領域」の潜像電位では帯電電位ムラが残るが、「トナーが載る領域」の潜像電位は1/2Vlとなって露光電位ムラがなくなる。
上記N+2走査目において、図12(a)における「トナーが載らない領域」では、弱露光して帯電電位ムラを打ち消すように光量を調整して露光を行う。図12(a)における「トナーが載る領域」では、既にN+1走査目で露光電位ムラの補正が行われているので、レーザ光量を1/2Eに光量を調整して露光する。これにより、「トナーが載らない領域」の潜像電位はVdとなって帯電電位ムラがなくなる。
図6〜図8の処理によれば、多重露光における走査毎に帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報の各々について補正データを生成し、当該補正データに対応する制御信号を夫々生成し、上記補正データ及び上記補正データに対応する制御信号に基づいて光源により出射されるレーザ光の光量を調整するので、N走査目のときは帯電電位ムラの補正を行い、N+1走査目のときは露光電位ムラの補正を行うことができる。これにより、帯電電位ムラの補正及び露光電位ムラの補正を同時に行う必要を無くすことができ、帯電電位ムラ及び露光電位ムラの各々について生成された補正データを保持するための大容量のラインバッファを設ける必要を無くすことができる。その結果、出力画像のムラを補正するレーザドライバICの回路規模を増大させることなく、像担持体の帯電電位ムラ及び露光電位ムラによる出力画像のムラを補正することができる。
また、図6〜図8の処理によれば、副走査位置を計測し、多重露光における走査毎に上記計測された副走査位置の帯電電位ムラ情報及び同副走査位置の露光電位ムラ情報の各々について補正データを生成するので、1つの副走査位置に対応した帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報のそれぞれについて補正データを生成することができる。これにより、感光体11の表面領域に対応した上記帯電電位ムラの補正及び上記露光電位ムラの両方の補正を行うことができる。
なお、本発明は、上記実施の形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、当該システム或いは装置のコンピュータ(又はCPU,MPU等)がプログラムを読み出して実行する処理を実行することによって実現してもよく、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウェア(プログラム)をパーソナルコンピュータ(CPU,プロセッサ)にて実行することによって実現してもよい。
11 感光体
200 画像信号生成部
201 レーザ駆動制御部
202 レーザ光量制御部
203 半導体レーザ素子
206 BDセンサ
207 HPセンサ
208 HP
209 CPU
210 メモリ
305 Lineバッファ
306 シェーディング補正部
307 シェーディング切替制御部
312,313 減算回路
200 画像信号生成部
201 レーザ駆動制御部
202 レーザ光量制御部
203 半導体レーザ素子
206 BDセンサ
207 HPセンサ
208 HP
209 CPU
210 メモリ
305 Lineバッファ
306 シェーディング補正部
307 シェーディング切替制御部
312,313 減算回路
Claims (7)
- 同一の副走査ラインをレーザ光で複数回走査する多重露光を行う像担持体と、前記レーザ光を出射する光源とを有する画像形成装置であって、
前記像担持体における帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報を格納する電位ムラ情報格納手段と、
前記多重露光における走査毎に前記帯電電位ムラ情報及び前記露光電位ムラ情報の各々について補正データを生成する補正データ生成手段と、
前記補正データに対応する制御信号を夫々生成する制御信号生成手段と、
前記生成された補正データを格納する補正データ格納手段と、
前記格納された補正データ及び前記生成された補正データに対応する制御信号に基づいて前記光源により出射されるレーザ光の光量を調整する光量調整手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記像担持体の副走査位置を計測する計測手段をさらに備え、
前記補正データ生成手段は、前記多重露光における走査毎に前記計測された副走査位置の前記帯電電位ムラ情報及び前記計測された副走査位置の前記露光電位ムラ情報の各々について前記補正データを生成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記補正データ格納手段は、前記多重露光における1走査分の補正データを格納することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 同一の副走査ラインをレーザ光で複数回走査する多重露光を行う像担持体と、前記レーザ光を出射する光源とを有する画像形成装置の制御方法であって、
前記像担持体における帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報を格納する電位ムラ情報格納ステップと、
前記多重露光における走査毎に前記帯電電位ムラ情報及び前記露光電位ムラ情報の各々について補正データを生成する補正データ生成ステップと、
前記補正データに対応する制御信号を夫々生成する制御信号生成ステップと、
前記生成された補正データを格納する補正データ格納ステップと、
前記格納された補正データ及び前記生成された補正データに対応する制御信号に基づいて前記光源により出射されるレーザ光の光量を調整する光量調整ステップとを備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 前記像担持体の副走査位置を計測する計測ステップをさらに備え、
前記補正データ生成ステップは、前記多重露光における走査毎に前記計測された副走査位置の前記帯電電位ムラ情報及び前記計測された副走査位置の前記露光電位ムラ情報の各々について前記補正データを生成することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置の制御方法。 - 前記補正データ格納ステップは、前記多重露光における1走査分の補正データを格納することを特徴とする請求項4又は5記載の画像形成装置の制御方法。
- 同一の副走査ラインをレーザ光で複数回走査する多重露光を行う像担持体と、前記レーザ光を出射する光源とを有する画像形成装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記画像形成装置の制御方法は、
前記像担持体における帯電電位ムラ情報及び露光電位ムラ情報を格納する電位ムラ情報格納ステップと、
前記多重露光における走査毎に前記帯電電位ムラ情報及び前記露光電位ムラ情報の各々について補正データを生成する補正データ生成ステップと、
前記補正データに対応する制御信号を夫々生成する制御信号生成ステップと、
前記生成された補正データを格納する補正データ格納ステップと、
前記格納された補正データ及び前記生成された補正データに対応する制御信号に基づいて前記光源により出射されるレーザ光の光量を調整する光量調整ステップとを備えることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014068640A JP2015189125A (ja) | 2014-03-28 | 2014-03-28 | 画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014068640A JP2015189125A (ja) | 2014-03-28 | 2014-03-28 | 画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015189125A true JP2015189125A (ja) | 2015-11-02 |
Family
ID=54424062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014068640A Pending JP2015189125A (ja) | 2014-03-28 | 2014-03-28 | 画像形成装置及びその制御方法、並びにプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015189125A (ja) |
-
2014
- 2014-03-28 JP JP2014068640A patent/JP2015189125A/ja active Pending
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