JP2015189026A - 印刷装置および印刷制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電力で駆動されて印刷を行う印刷機構と、前記印刷機構に電力を供給する電池とを備えた印刷装置であって、前記印刷機構の使用状態に基づく電力消費量を取得する電力消費量取得手段と、前記電力消費量が前記電池の供給可能電力量を超えるときには、前記印刷機構に待機時間を設けることで、前記電力消費量を前記供給可能電力量が許容可能な範囲に維持させる待機時間制御手段とを具備する。
【選択図】 図4
Description
コンピューター(PC)の周辺装置として、PCからのデータを取得して機能をするとともに、充電可能な電池も備えており、同PCからの電力供給を受けて充電するものとして、特許文献1に示すものが知られている。
特許文献1に示すものでは、データを受信しているか否かを検知し、データを受信していない間に充電電池に充電している。すなわち、充電時に消費電力が過大にならないようにしつつ充電を可能としている。
上述した特許文献1に開示される印刷装置では、印刷機構で消費する電力よりも、充電電池のような電池が供給可能な電力の方が小さい場合の対策はなかった。
前記構成において、印刷機構では、印刷ヘッドを搭載するキャリッジを印刷媒体と交差する方向に往復動作させるとともに、印刷媒体を送り動作させ、前記待機時間制御手段は、前記キャリッジが停止している際に待機させる。
前記構成において、前記印刷機構は、前記印刷ヘッドから複数のインク滴を吐出させるものであり、前記電力消費量取得手段は、吐出するインク滴の数に応じて消費する電力消費量を取得する。
本発明の他の態様として、前記印刷機構は、前記印刷ヘッドから複数の大きさのインク滴を吐出させるものであり、前記電力消費量取得手段は、吐出するインク滴の大きさごとに別個に消費する電力消費量を取得する構成としても良い。
前記構成において、前記印刷機構は、前記印刷ヘッドから複数の大きさのインク滴を吐出させる。前記電力消費量取得手段は、吐出するインク滴の大きさごとに別個に消費する電力消費量を取得する。
前記構成において、外部電源給電手段によって電池に加えて外部からの電力供給を受けるので、前記外部からの電力供給の能力が前記印刷機構で必要とする電力消費量よりも大きい場合は、前記待機時間を設けない。
電圧値が一定であれば、電力の演算は電流値に置き換えて演算することも可能である。前記構成において、前記電力消費量取得手段は、前記印刷機構での単位時間あたりの電流値と使用時間を求め、前記待機時間制御手段は、前記印刷機構での動作中の単位時間あたりの電流値と、前記印刷機構での待機中の単位時間あたりの電流値と、動作中と待機中の時間と、目標電流値と、電池電圧値とに基づいて、前記待機時間を演算する。このように、請求の範囲における電力の取得とは、電流値等の電力に関係するものの取得を行うことで、実質的に電力量を取得していることに相当する取得を含むものとする。
本発明にかかる技術的思想は印刷装置という形態のみで実現されるものではなく、例えば、上述した印刷装置が実行する印刷制御方法の発明や、上述した印刷装置において実現される処理をハードウェア(コンピューター)に実行させるプログラムの発明としても、把握することが可能である。
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷装置をブロック図により示している。
同図において、本印刷装置10は、電源供給路とデータ線とを備えたコネクターとしてUSBコネクター11を備えている。USBコネクター11の場合、電源供給路としての電源ライン(+−)(P,G)と、データを送受信するためのデータ線(D+,D−)とを備えている。なお、電源ラインは、接続先に応じて電源供給能力が定められている。本実施例では、電源ラインは有線であるが、無線による電源ラインとなっても構わない。また、本実施例では、USBコネクター11であるが、他の電源供給とデータの送受信とが並行して行われる通信規格のコネクターにも適用可能である。なお、USBコネクターの場合は、電源供給能力のネゴシエーションを最初に行うなど、電源管理が可能であり、充電時間の短縮も効果的に行える。
図2は、駆動波形の一例を示しており、図3は、印刷処理を簡易的なフローチャートにより示している。
図2に示す駆動波形は、一画素に対して二種類の大きさの異なるドットを付すためのものであり、以下、単に小ドットと大ドットと呼ぶ。第一の駆動波形だけでインク滴を吐出させれば小ドットのインク滴となり、第一の駆動波形と第二の駆動波形の両方でインク滴を吐出させれば大ドットのインク滴となる。
また、印刷の実行には印刷ヘッド15が搭載されるキャリッジを駆動させるキャリッジ駆動機構17に通電する電圧と電流と時間、また、プラテン18を回転駆動させる紙送り機構19に通電する電圧と電流と時間により、それぞれで消費する電力量を演算できる。
制御回路20は、ステップS200にて、1パス印刷を行ない、その間に必要な電力を計測する。本実施例においては、キャリッジ駆動電力計測と、キャリッジ駆動時間計測と、ヘッド打ち込み量算出を行なう。
キャリッジ駆動電力計測では、キャリッジモーターの駆動電力を計測するものであり、キャリッジ駆動機構17に通電する電圧と電流と時間とを計測する。制御回路20はキャリッジ駆動機構17を駆動する際、キャリッジモーターに対して目標駆動速度となるようにPWM制御で電力を制御している。PWM制御のデューティ(単位時間あたりにオンとなって電力を供給する割合)が決まれば、あとはその出力時間であるキャリッジ駆動時間を計測することで消費電力は計算可能となる。
消費電力量について、本実施例では、主に、メカ電力算出、ヘッド電力算出、ロジック電力算出を実施する。メカ電力とはキャリッジ駆動電力とペーパーフィード駆動電力の合計を指しており、ヘッド電力算出とは打ち込み量算出を指しており、ロジック電力算出とは制御回路20自身の電力算出を指している。1パスの印刷後にそれぞれの消費電力を演算して積算するその後、制御回路20は、ステップS230にて、待機時間算出を行なう。
Pdrv :動作中の電力
PCR:キャリッジモーターの駆動電力 Dutyに基づいて演算
TCR:キャリッジモーターの駆動時間
PPF:紙送りモーターの駆動電力 Dutyに基づいて演算
TPF:紙送りモーターの駆動時間
PH :印刷ヘッドの駆動電力 ドット数カウントから演算
TH :印刷ヘッドの駆動時間
VBAT :電池電圧
IDRV :電池電流
PLG:ロジック電力
とする。
Pdrv =(PCR×TCR+PPF×TPF+PH×TH)/(TCR+TPF)
2.電池電流算出:動作中と待機中とに分けて、次式のように表される。
動作中は、
IDRV =(Pdrv+PLG)/VBAT
待機中は、
Iwait=PLG/VBAT
待機時間を設けることで、電池電流の平均値が、定格電流以下となるようにすることが目標となる。ただし、電池電流の平均値が概ね定格電流以下となればよいのであり、厳格に定格電流以下としなければならないわけではなく、言い換えると電力消費量の観点としても、この電力消費量は、供給可能電力量が許容可能な範囲に維持させるものであればよい。
なお、電圧が一定であるので、使用電流は電力消費量に相当し、電池制限の電流は供給可能電力量に相当する。
今、目標電流値(Itarget)は5アンペアである。印刷中の消費電流が10アンペアであるとする。単純計算としては、1分印刷すれば、1分待機するというように待機時間を設ければ、2分間の平均電流は5アンペアになる。電池電圧値(VBAT )が一定であれば、電力量は電流値だけで監視しても構わない。図5には、電池制限として5アンペア、使用電流として10アンペアであるとしても、1秒間印刷して、1秒間待機すれば2秒間での平均使用電流は5アンペアとなることを示している。
上述したように、動作中の電池電流(IDRV )と、目標電流値(Itarget)とを対比し、
IDRV ≦Itarget
なら、待機時間はなし。すなわち、
Twait=0
とする。しかし、
IDRV >Itarget
なら、待機時間(Twait)は、
Twait=(TCR+TPF)×(Itarget−IDRV)/(Iwait−Itarget)
となる。
そして、ステップS260にて、印刷終了と判断されるまで、各パス毎に以上の処理を繰り返して必要ならば待機を実施する。なお、ステップS230〜ステップS250の処理は、待機時間を求めて待機させる処理であり、待機時間制御手段に相当する。
上述した実施例では、待機が必要か否かは、判定式(IDRV >Itarget)によって画一的に決めている。しかし、多少の誤差があっても構わない。例えば、1枚のプリントだけで印刷が終わることが分かっているのであれば、(IDRV )>(1.2×Itarget)というように目標電流値に係数をかけるということも可能である。この例では、係数として1.2を与え、目標値を20%だけ超過していたとしても許容することを示している。この場合、短期間に限ることを条件にしてもよい。例えば、主に文字だけの一枚だけの印刷が分かっているような場合にこのようにしてもよい。
本実施例では、電池として、充電可能な充電電池であるが、目標電流値があるものにおいては、同様に適用可能である。
消費電力量を取得する方法は、様々な方法を採用することができる。全てを実際に測定して消費電力量を取得してもよいし、少なくとも一部を動作毎に決まっている数値を用いる等によって推測することによって消費電力量を取得してもよい。また、厳密な意味での電力量そのものを取得しなくても、電力量に対応する電流や時間等を取得することで実質的に電力量を取得してもよい。
上述した実施例では、印刷装置10での電力消費に関して説明している。しかし、印刷機能以外の機能をも有する印刷装置や、印刷機能を有しない装置においても、電力消費量の時間平均を電池が許容する電力消費量の範囲に収まるように適宜待機時間を確保するようにすることで適用可能である。なお、この待機時間とは、電力消費量を低下させる時間であり、何も動作を行わない時間に限られるものではない。
・前記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって前記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が前記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
Claims (7)
- 電力で駆動されて印刷を行う印刷機構と、前記印刷機構に電力を供給する電池とを備えた印刷装置であって、
前記印刷機構の使用状態に基づく電力消費量の時間平均を取得する電力消費量取得手段と、
前記電力消費量の時間平均が前記電池の供給可能電力量を超えるときには、前記印刷機構に待機時間を設けることで、前記電力消費量の時間平均を前記供給可能電力量が許容可能な範囲に維持させる待機時間制御手段とを具備することを特徴とする印刷装置。 - 前記印刷機構は、印刷ヘッドを搭載するキャリッジを印刷媒体と交差する方向に往復動作させ、印刷媒体を送り動作させるものであり、
前記待機時間制御手段は、前記キャリッジが停止している際に待機させることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記印刷機構は、前記印刷ヘッドから複数のインク滴を吐出させるものであり、
前記電力消費量取得手段は、吐出するインク滴の数に応じて消費する電力消費量を取得することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。 - 前記印刷機構は、前記印刷ヘッドから複数の大きさのインク滴を吐出させるものであり、
前記電力消費量取得手段は、吐出するインク滴の大きさごとに別個に消費する電力消費量を取得することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。 - 前記電池に加えて外部からの電力供給を受ける外部電源給電手段を備えており、
前記待機時間制御手段は、前記外部からの電力供給の能力が前記印刷機構で必要とする電力消費量よりも大きい場合は、前記待機時間を設けないことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷装置。 - 前記電力消費量取得手段は、前記印刷機構での単位時間あたりの電流値と使用時間を求め、
前記待機時間制御手段は、前記印刷機構での動作中の単位時間あたりの電流値と、前記印刷機構での待機中の単位時間あたりの電流値と、動作中と待機中の時間と、目標電流値と、電池電圧値とに基づいて、前記待機時間を取得することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷装置。 - 電力で駆動されて印刷を行う印刷機構と、前記印刷機構に電力を供給する電池とを備えた印刷装置の印刷制御方法であって、
前記印刷機構の使用状態に基づく電力消費量の時間平均を取得する工程と、
前記電力消費量の時間平均が前記電池の供給可能電力量を超えるときには、前記印刷機構に待機時間を設けることで、供給可能電力量の時間平均が許容可能な電力消費量の範囲に維持させる工程とを具備することを特徴とする印刷装置の印刷制御方法。
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