JP2015188674A - Iabp駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用状態を迅速に切り替え可能なIABP駆動装置を提供する。
【解決手段】バルーンカテーテルを接続するカテーテル接続部が形成されておりバルーンを膨張及び収縮させるための圧力発生手段を収納する本体筐体部と、本体筐体部に設けられるモニタ設置部30と、を有する装置本体と、表面側に配置されバルーンカテーテルの駆動状態を表示可能な表示部と、内部に収納されており圧力発生手段及び表示部を制御する制御部とを有し、モニタ設置部に着脱自在に取り付け可能であって、装置本体と通信可能なモニタ部50と、を有し、モニタ設置部は、本体筐体部から鉛直方向に伸びる基部32と、基部の上端に設けられ所定の方向に可動する可動部34と、可動部に接続されるモニタ挿入部40と、を有し、モニタ部は、モニタ部の背面に配置され、モニタ挿入部の少なくとも一部が挿入されるソケット部58を有するIABP駆動装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、IABP(大動脈バルーンポンピング)において被駆動機器を駆動するために用いられるIABP駆動装置に関する。
IABPにおいてバルーンカテーテルを駆動するために用いられる駆動装置では、被駆動機器であるバルーンの駆動状態を、チャート等の形式で表示可能な表示装置が搭載されているものが提案されている。特許文献1に記載されているように、IABPでは、心臓の拍動に合わせてバルーンを膨張・収縮させる必要があるため、患者の容態の変化に伴うタイミング検出状態の変化や、バルーンの圧力変化などを常にモニタリングし、万が一異常が発生した場合には、素早くオペレータに対して警告を発する必要がある。
一方で、IABP駆動装置の使用環境においては、IABP駆動装置の監視・操作を、患者のベッドサイド又は装置本体が置かれている場所と同じ場所で行いたい場合と、患者及び装置本体が配置された場所から離れて行いたい場合とがある。例えば後者は、装置のオペレータが、患者のいる滅菌空間に入ること無く、IABP駆動装置の監視・操作を行いたいような場合である。
特開平9−225022号公報
しかしながら、従来のIABP駆動装置は、装置本体から表示装置を簡単に取り外しできず、装置本体に表示装置を取り付けた使用状態と、装置本体から離れた場所に表示装置を設置する使用状態との間で、使用状態を迅速に切り替えることが難しいという問題を有している。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、装置本体から表示装置を容易に着脱可能であって、装置本体に表示装置を取り付けた使用状態と、装置本体から離れた場所に表示装置を設置する使用状態との間で、使用状態を迅速に切り替え可能なIABP駆動装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るIABP駆動装置は、
バルーンが接続されたバルーンカテーテルを取り付け、前記バルーンを膨張及び収縮させるIABP駆動装置であって、
前記バルーンカテーテルを接続するカテーテル接続部が形成されており前記バルーンを膨張及び収縮させるための圧力発生手段を収納する本体筐体部と、前記本体筐体部に設けられるモニタ設置部と、を有する装置本体と、
表面側に配置され前記バルーンカテーテルの駆動状態を表示可能な表示部と、内部に収納されており前記圧力発生手段及び前記表示部を制御する制御部とを有し、前記モニタ設置部に着脱自在に取り付け可能であって、前記装置本体と通信可能なモニタ部と、を有し、
前記モニタ設置部は、前記本体筐体部から鉛直方向に伸びる基部と、前記基部の上端に設けられ所定の方向に可動する可動部と、前記可動部に接続されるモニタ挿入部と、を有し、
前記モニタ部は、前記モニタ部の背面に配置され、前記モニタ挿入部の少なくとも一部が挿入されるソケット部を有する。
本発明に係るIABP駆動装置の表示装置となるモニタ部は、モニタ部の背面に配置されたソケット部に、モニタ設置部におけるモニタ挿入部を挿入することにより、装置本体に対して着脱自在に取り付けられる。これにより、本発明に係るIABP駆動装置は、装置本体にモニタ部を取り付けた使用状態と、装置本体から離れた場所にモニタ部を設置する使用状態との間で、使用状態を迅速に切り替えることができる。また制御部がモニタ部に備えられているため、装置本体からの信号を用いた演算処理、表示、圧力発生手段制御等を、モニタ部で集中的に行うことができる。
また、例えば、前記モニタ挿入部の先端付近には、前記モニタ挿入部の挿入方向に沿う切り込みによって第1部分と第2部分とに分割された分割先端部が形成されていても良く、
前記ソケット部は、前記ソケット部における2つの対向面を接続しており前記モニタ挿入部が前記ソケット部に挿入された状態において前記第1部分と前記第2部分との間に位置する支柱を有しても良い。
制御部を有するモニタ部はやや重くなる傾向があり、また、モニタ部の一部を掴んでモニタ部の向きを変更する動作を行う際にはソケット部に比較的大きな荷重がかかる場合があるため、ソケット部は頑丈に作られることが好ましい。モニタ挿入部に分割先端部を形成し、ソケット部が対向面を接続する支柱を有することにより、ソケット部の強度が向上し、このようなソケット部は、モニタ部の向きを変更する際等の荷重を好適に受け止めることができる。
また、例えば、前記モニタ部は、前記モニタ部の背面であって前記ソケット部の両側に配置され、前記モニタ挿入部の挿入方向とは垂直方向に可動する1対のロックレバーを有しても良く、
それぞれの前記ロックレバーは、前記モニタ挿入部が前記ソケット部に挿入された状態において、前記モニタ挿入部に形成された係合受け部に係合する係合突起部に接続していても良い。
ロックレバーおよびこれに接続する係合突起を有することにより、モニタ部が意図せず装置本体から外れてしまうことを防止できる。また、一対のロックレバーを備えるモニタ部は、モニタ部をモニタ設置部から取り外す際に、作業者が両手でモニタ部を把持することになるため、作業中にモニタ部を落下させる危険性を低減することができる。
また、例えば、前記モニタ挿入部は、前記係合受け部より先端側に、前記係合受け部に向かって前記挿入方向に垂直な方向の幅が広くなる拡大領域が形成されており、前記係合受け部は、前記挿入方向に垂直な方向の幅が拡大領域の最大値より小さいくびれ形状を成していても良く、
前記ロックレバーに接続する前記係合突起部は、前記挿入方向に対して略垂直方向に伸びて前記モニタ挿入部が前記ソケット部から抜けるのを阻止する阻止面と、前記阻止面より前記ソケット部の開口の近くに配置され、前記阻止面から前記開口に近づくに従って当該係合突起部が接続する前記ロックレバーまでの距離が近くなるように、前記挿入方向に対して斜めに伸びる導入面と、を有しても良い。
モニタ挿入部の形状と、係合突起部の形状を上述のような形状とすることにより、モニタ部をモニタ設置部に取り付ける際には、ロックレバーを操作しなくても、モニタ部の自重により、モニタ挿入部をソケット部のロック位置まで容易に挿入することが可能である。一度モニタ挿入部がロック位置まで挿入されると、ソケット部からモニタ挿入部が抜ける動きは、阻止面により阻止されるため、ロックレバーを操作しない限り、モニタ部を取り外すことができない。
また、例えば、前記モニタ設置部の前記可動部は、少なくとも前記モニタ挿入部が鉛直方向に延在する第1姿勢から、前記モニタ挿入部が水平方向に延在する第2姿勢まで傾きが変えられるように、可動しても良い。
IABP駆動装置の使用時には、モニタ挿入部を第1姿勢とすることにより表示部が視認しやすい状態となり、IABP駆動装置の保管時には、モニタ挿入部を第2姿勢とすることにより表示部が下向きとなるため、保管中に表示部にホコリが溜まることを防止できる。
また、例えば、前記モニタ部は、前記ソケット部に挿入可能な分離設置用挿入部を有しており前記本体筐体部とは異なる設置手段に対して取り付け可能なアダプタ部に対して、着脱自在に取り付けられても良い。
アダプタ部に対して取り付け可能なモニタ部は、装置本体から離れた場所であっても、アダプタ部を用いて、表示部を視認し易い姿勢で設置することが可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係るIABP駆動装置の概略構成図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るIABP駆動装置の全体外観図である。 図3は、図2に示すIABP駆動装置のモニタ設置部及びモニタ部の背面を表す斜視図である。 図4は、図2に示すIABP駆動装置のモニタ挿入部を表す斜視図である。 図5は、図2に示すIABP駆動装置のモニタ部の表面を表す平面図である。 図6は、図2に示すIABP駆動装置のモニタ部の背面を表す斜視図である。 図7は、図2に示すIABP駆動装置におけるモニタ挿入部とソケット部の構造を表す模式図である。 図8は、図5及び図6等に示すモニタ部が取り付けられるアダプタ部を表す斜視図である。
以下、本発明に係るIABP駆動装置を、図面に示す実施形態に基づき、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るIABP駆動装置10の概略構成図である。IABP駆動装置10は、IABP用バルーンカテーテル80のバルーン82を膨張及び収縮させるために用いられる駆動装置である。被駆動機器であるバルーンカテーテル80は、IABP駆動装置10のカテーテル接続部24に接続して使用される。IABP用バルーンカテーテル80の先端には、心臓の拍動に合わせて拡張及び収縮するバルーン82が備えられており、バルーン82は下行大動脈内に留置されて使用される。
図2は、IABP駆動装置10の外観図である。図1及び図2に示すように、IABP駆動装置10は、本体筐体部22及びモニタ設置部30を有する装置本体20と、表示部54等を有するモニタ部50とを有する。本体筐体部22の内部には、バルーン82を膨張・収縮するための圧力発生手段26が収納されている。圧力発生手段26は、バルーン82を膨張させるヘリウム等のガスを貯蔵するガスタンクや、所定の圧力に保たれる圧力室や、圧力を伝達する圧力伝達隔壁装置(アイソレータ)や、圧力室を接続する配管及び電磁弁等を有している。圧力発生手段26については、任意の公知技術を採用すればよく、その詳細な説明については省略する。本体筐体部22の底部には、キャスター28が備えられており、必要に応じてIABP駆動装置10を迅速に移動させることが可能である。
モニタ部50を設置するモニタ設置部30は、本体筐体部22の上方に設けられている。図3は、モニタ設置部30及びモニタ設置部30に設置されたモニタ部50の背面を表す斜視図である。図1及び図3に示すように、モニタ設置部30は、本体筐体部22から鉛直方向に伸びる柱状の基部32と、基部32の上端に設けられ所定の方向に可動する可動部34と、可動部34に接続されるモニタ挿入部40とを有する。
モニタ設置部30の基部32は、円柱形状を有しており、基部32の下端は本体筐体部22に固定されている。可動部34は、基部32を中心軸とする回転方向(矢印90)に可動する第1可動部34aと、水平に配置される軸を中心軸とする回転方向(矢印92)に可動する第2可動部34bとを有する。モニタ挿入部40及びモニタ挿入部40に接続されるモニタ部50は、第1可動部34aにより、鉛直方向の中心軸を有する水平方向の姿勢変更を行うことができる。また、モニタ挿入部40及びモニタ挿入部40に接続されるモニタ部50は、第2可動部34bにより、水平方向の中心軸を有する傾き方向の姿勢変更を行うことができる。
第1可動部34a、第2可動部34bの可動域は特に限定されないが、たとえば第1可動部34aの可動域は、図2に示すようにモニタ部50を前向きに配置できる状態を含む330度とすることができる。第2可動部34bは、少なくともモニタ挿入部40が鉛直方向に延在する第1姿勢から、モニタ挿入部40が水平方向に延在する第2姿勢まで傾きが変えられるように可動することが好ましい。本実施形態における第2可動部34bの可動域は、モニタ設置部30に取り付けられたモニタ部50の表示部54が水平下向きになる状態から、表示部54が斜め上方を向くようにモニタ部50が後傾した状態までの135度である。
図4は、モニタ部50が取り外された状態のモニタ設置部30の斜視図である。モニタ挿入部40は、可動部34から上方側(水平方向から鉛直上向き)に伸びている。モニタ挿入部40の先端付近には、モニタ挿入部40の挿入方向に沿う切り込み43によって第1部分42aと第2部分42bとに分割された分割先端部42が形成されている。第1部分42aと第2部分42bとは、切り込み43を基準軸として対称な形状を有している。
モニタ挿入部40の第1部分42a及び第2部分42bには、拡大領域42aa、42baと、係合受け部42ab、42bbとが形成されている。拡大領域42aa、42baは、係合受け部42ab、42bbより先端側に形成されており、拡大領域42aa、42baでは、係合受け部42ab、42bbに向かって挿入方向に垂直な方向の幅が広くなる。係合受け部42ab、42bbでは、挿入方向に垂直な方向の幅が、拡大領域42aa、42baの最大値より小さいくびれ形状を成している。
可動部34の正面側には、モニタ部50を補助的に支持する補助係合突起36が設けられている。補助係合突起36は、モニタ挿入部40がソケット部58に挿入された際、モニタ部50にソケット部58とは別途形成された補助係合受け部69(図6参照)に挿入され、モニタ挿入部40とともにモニタ部50を支持する。
図1及び図2に示すように、モニタ部50は、モニタ設置部30を介して本体筐体部22に対して着脱自在に取り付けられている。モニタ部50は、略矩形平板状の形状を有しており、モニタ部50の外周部は、樹脂製の衝撃吸収材57で保護されている。また、モニタ部50は、不図示のケーブルによって本体筐体部22と接続されており、装置本体20と通信可能である。モニタ部50は、表示部54、制御部52、パイロットランプ55、操作部56、ソケット部58、ロックレバー62、66等を有する。
図5は、モニタ部50を表面側から視た平面図である。表示部54は、モニタ部50の表面側に配置されており、被駆動機器であるバルーンカテーテル80の駆動状態を、チャートなどの形式で表示できる。表示部54は、液晶ディスプレイで構成され、表示部54の表示内容は、モニタ部50に内蔵される制御部52によって制御される。制御部52は、モニタ部50の内部に収納されており、マイクロプロセッサ及びメモリ等によって構成される。制御部52は、装置本体20、バルーンカテーテル80及びモニタ部50における他の部分から信号を受け取るとともに演算処理を実施し、装置本体20の圧力発生手段26や、表示部54及びパイロットランプ55等の制御を行う。
パイロットランプ55は、モニタ部50の頂部に配置されており、バルーンカテーテル80の駆動状態を表す。パイロットランプ55は、透明又は半透明のカバー及びカバーの内部に配置された複数のLED等によって構成される。制御部52は、バルーンカテーテル80の駆動状態に応じて、パイロットランプ55の点灯色や点灯状態(常時点灯・点滅・消灯)を変更する。パイロットランプ55は、モニタ部50に対して表面側、背面側、側面側のいずれの方向に操作者がいる場合にでも視認できるように、衝撃吸収材57から前後にはみ出た状態で、モニタ部50の中央上部に配置されている。
操作部56は、表示部54と同様にモニタ部50の表面側に配置されており、特に表示部54の下方に配置されている。操作部56は、複数のボタン、選択キー等によって構成されており、IABP駆動装置10の操作者は、操作部56を介して操作信号を入力し、IABP駆動装置10の駆動開始及び停止、駆動条件の変更等を行うことができる。図2及び図3に示すように、操作部56が配置されているモニタ部50の下部は、表示部54が配置されているモニタ部50の上部に対して、表面が向いている前方に向かって15度〜20度傾斜した形状を有している。このような形状を有するモニタ部50は、表示部54を鉛直に近い状態に立てた状態で、操作部56のボタン操作を正確に行うことができるため、視認性と操作性を両立できる。
図6は、モニタ部50を背面方向から見た斜視図である。ソケット部58は、モニタ部50の背面の中央部に配置されている。ソケット部58は、下方に開く開口58bを有するポケットのような、中空の直方体形状を有している。ソケット部58に対して、開口58bからモニタ挿入部40の少なくとも一部が挿入されることにより、モニタ部50は、モニタ設置部30に取り付けられる。また、ソケット部58の下方には、補助係合突起36が係合するための補助係合受け部69が形成されている。
図7は、モニタ挿入部40のソケット部58への挿入状態を表す模式図であり、モニタ部50の背面側の内部構造が、点線で表示されている。ソケット部58は、ソケット部58における2つの対向面を接続する支柱58aを有する。支柱58aは、モニタ挿入部40がソケット部58に挿入された状態において、第1部分42aと第2部分42bとの間に位置する。支柱58aは、ソケット部58内部の中央付近に配置されており、モニタ挿入部40をソケット部58に挿入する際、支柱58aは、切り込み43に沿ってモニタ挿入部40の基端側へ相対移動する。
モニタ部50の背面には、一対のロックレバー62、66が配置されている。一対のロックレバー62、66は、ソケット部58に対して挿入方向とは垂直方向の両側に配置されている。ロックレバー62、66は、少なくとも一部がソケット部58内部に挿入される係合突起部64、68に接続しており、係合突起部64、68は、モニタ挿入部40がソケット部58に挿入された状態において、モニタ挿入部40に形成された係合受け部42ab、42bbに係合する。ロックレバー62、66及びこれに接続する係合突起部64、68は、モニタ挿入部40の挿入方向とは垂直方向に可動する。ロックレバー62、66は、モニタ部50の外周側からロックレバー62、66に接触するスプリング67、63により、背面中央側へ向かって付勢されているため、自由状態において、ロックレバー62、66及び係合突起部64、68は、図7に示すような中央寄りに位置する。
係合突起部64、68は、挿入方向に対して垂直方向に伸びてモニタ挿入部40がソケット部58から抜けるのを阻止する阻止面64a、68aと、阻止面64a、68aより開口58bの近くに配置される導入面64b、68bとを有する。阻止面64a、68aは、係合突起部64、68の上面を構成しており、ロックレバー62、66を操作せずにモニタ部50をモニタ設置部30から取り外そうとした場合、阻止面64a、68aがモニタ挿入部40の分割先端部42に接触して、モニタ部50の取り外しを阻止する。導入面64b、68bは、挿入方向に対して斜めに伸びており、阻止面64a、68aから開口58bに近づくに従って、それぞれの係合突起部64、68が接続するロックレバー62、66までの距離が近くなるように形成されており、2つの導入面64b、68bにより、開口58b側に向かって開く形状を構成している。
以下に、モニタ部50の着脱方法について説明する。
図6に示すモニタ部50を、図4に示すモニタ設置部30に取り付ける場合、作業者は、モニタ部50の背面に形成されたソケット部58に、モニタ設置部30のモニタ挿入部40を挿入する。より具体的には、モニタ挿入部40の先端が、開口58bからソケット部58の内部に入っていくように位置を合わせながら、上方からモニタ部50をモニタ設置部30に対して近づけていく。
ソケット部58の内部にモニタ挿入部40が挿入され始めると、ソケット部58の内部に配置された支柱58aが、分割先端部42の切り込み43に誘導され、モニタ部50とモニタ設置部30の位置調整が行われる(図7参照)。さらに、モニタ挿入部40がソケット部58内に挿入されると、分割先端部42の拡大領域42aa、42baと、ソケット部58内に位置する係合突起部64、68の導入面64b、68bが接触する。係合突起部64、68は、スプリング63、67によって中央側に付勢されているが、図7に示すように、分割先端部42の拡大領域42aa、42baが下方に向かって幅が広がる形状であり、かつ、2つの導入面64b、68bも開口58b側に向かって開く形状であるため、2つの係合突起部64、68は、挿入の進行とともに分割先端部42によって両側に押し広げられる。したがって、作業者は、モニタ部50の自重を利用して挿入を進めることで、ロックレバー62、66を直接操作しなくても、モニタ部50の取り付けを行うことができる。
モニタ挿入部40が、ソケット部58に対して所定位置まで挿入されると、係合突起部64、68は、スプリング63、67の付勢力によって中央側に移動し、図7に示すように、分割先端部42の係合受け部42ab、42bbに係合し、取り付けが完了する。この状態では、上述したように、係合受け部42ab、42bbに係合突起部64、68が係合しているため、ロックレバー62、66を操作せずにモニタ部50をモニタ設置部30から取り外すことができない。また、モニタ挿入部40の挿入と同時に、図4に示す補助係合突起36が、図6に示す補助係合受け部69に係合し、モニタ設置部30によるモニタ部50の支持を補助する。
図3及び図7に示す状態からモニタ部50を取り外す場合、作業者は、両方の手を使ってモニタ部50の両サイドを掴みながら、指をロックレバー62、66に引っかけて外側に引き寄せる。これにより、ロックレバー62、66に接続する係合突起部64、68がソケット部58の内部で移動し、係合突起部64、68と係合受け部42ab、42bbとの係合が解除される。さらに、作業者は、ロックレバー62、66を外側に引き寄せたまま、モニタ部50を上方に引き上げる。このような動作により、ソケット部58内部の支柱58aは、分割先端部42の切り込み43に沿って上方に移動し、モニタ挿入部40はソケット部58から抜き取られ、モニタ部50の取り外しが完了する。
本実施形態に係るIABP駆動装置10では、モニタ部50の背面に配置されたソケット部58に、モニタ挿入部40を挿入することにより、装置本体20に対してモニタ部50を容易に取り付けできる。したがって、IABP駆動装置10は、装置本体20にモニタ部50を取り付けた使用状態と、装置本体20から離れた場所にモニタ部50を設置する使用状態との間で、使用状態を迅速に切り替えることができる。
なお、装置本体20から離れた場所にモニタ部50を設置する場合、モニタ部50は、図8に示すようなアダプタ部70を用いて設置されても良い。アダプタ部70は、図4に示すモニタ挿入部40と同様の形状の分離設置用挿入部72を有しており、モニタ部50は、分離設置用挿入部72をソケット部58に挿入することにより、アダプタ部70に対して、着脱自在に取り付けられる。アダプタ部70は、ボルトナット等の取付手段を用いて、本体筐体部22とは異なる他の設置手段(例えばモニタスタンドやモニタラック等)に固定される。なお、分離設置用挿入部72を構成する部材に、VESA規格に従ったネジ穴を設けておけば、広く流通する該規格に従ったモニタスタンドやモニタラックにその部材を接続して、そのモニタスタンドやモニタラックとともにアダプタ部70を構成することも可能になる。
また、IABP駆動装置10では、モニタ部50がソケット部58の両側に配置された一対のロックレバー62、66を有するため、モニタ部50をモニタ設置部30から取り外す際に、作業者は必然的に両手でモニタ部50を把持することになるため、作業中にモニタ部50を落下させる危険性を低減することができる。IABP駆動装置10では、信号に含まれるノイズを低減するために制御部52をモニタ部50に収納しており、モニタ部50の自重が重くなっているが、両手でモニタ部50を操作してもらうことにより、落下による故障や、不慮の事故を防止できる。また、モニタ挿入部40における分割先端部42や係合突起部64、68の形状を所定の形状とすることにより、モニタ部50をモニタ設置部30に取り付ける際には、ロックレバー62、66の操作を不要とし、ロックがかからない中途半端な取り付け状態で放置される危険性を低減できる。
さらに、IABP駆動装置10では、ソケット部58の内部に支柱58aが配置されており、モニタ挿入部40が切り込み43によって分割された分割先端部42を有しているため、ソケット部58に対するモニタ挿入部40の抜き差しを円滑に行うことができる。また、支柱58aがソケット部58の対向面を接続するためソケット部58の強度が高く、ソケット部58の変形が防止される。したがって、図3に示すようにモニタ設置部30に設置されたモニタ部50を把持して可動部34を可動させ、表示部54の向きを変えるような作業を行っても、ソケット部58はモニタ挿入部40から受ける負荷に耐えることができる。また、IABP駆動装置10では、図4及び図6に示される補助係合突起36及び補助係合受け部69により、ソケット部58及びモニタ挿入部40に負荷が集中することを防止し、耐久性を向上させている。
本発明に係るIABP駆動装置10は、上述した実施形態に限定されず、様々な改変が可能である。たとえば、モニタ部50の表示部54は、タッチパネルで構成され、上述した実施形態における操作部56を兼ねていても良い。また、モニタ部50と装置本体20との通信は、送受信装置を用いた無線通信であっても良い。
10…IABP駆動装置
20…装置本体
22…本体筐体部
24…カテーテル接続部
26…圧力発生手段
30…モニタ設置部
34…可動部
40…モニタ挿入部
42…分割先端部
42a…第1部分
42b…第2部分
42aa、42ba…拡大領域
42ab、42bb…係合受け部
43…切り込み
50…モニタ部
52…制御部
54…表示部
58…ソケット部
58a…支柱
58b…開口
62、66…ロックレバー
64、68…係合突起部
64a、68a…阻止面
64b、68b…導入面

Claims (6)

  1. バルーンが接続されたバルーンカテーテルを取り付け、前記バルーンを膨張及び収縮させるIABP駆動装置であって、
    前記バルーンカテーテルを接続するカテーテル接続部が形成されており前記バルーンを膨張及び収縮させるための圧力発生手段を収納する本体筐体部と、前記本体筐体部に設けられるモニタ設置部と、を有する装置本体と、
    表面側に配置され前記バルーンカテーテルの駆動状態を表示可能な表示部と、内部に収納されており前記圧力発生手段及び前記表示部を制御する制御部とを有し、前記モニタ設置部に着脱自在に取り付け可能であって、前記装置本体と通信可能なモニタ部と、を有し、
    前記モニタ設置部は、前記本体筐体部から鉛直方向に伸びる基部と、前記基部の上端に設けられ所定の方向に可動する可動部と、前記可動部に接続されるモニタ挿入部と、を有し、
    前記モニタ部は、前記モニタ部の背面に配置され、前記モニタ挿入部の少なくとも一部が挿入されるソケット部を有するIABP駆動装置。
  2. 前記モニタ挿入部の先端付近には、前記モニタ挿入部の挿入方向に沿う切り込みによって第1部分と第2部分とに分割された分割先端部が形成されており、
    前記ソケット部は、前記ソケット部における2つの対向面を接続しており前記モニタ挿入部が前記ソケット部に挿入された状態において前記第1部分と前記第2部分との間に位置する支柱を有することを特徴とする請求項1に記載のIABP駆動装置。
  3. 前記モニタ部は、前記モニタ部の背面であって前記ソケット部の両側に配置され、前記モニタ挿入部の挿入方向とは垂直方向に可動する1対のロックレバーを有し、
    それぞれの前記ロックレバーは、前記モニタ挿入部が前記ソケット部に挿入された状態において、前記モニタ挿入部に形成された係合受け部に係合する係合突起部に接続していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のIABP駆動装置。
  4. 前記モニタ挿入部は、前記係合受け部より先端側に、前記係合受け部に向かって前記挿入方向に垂直な方向の幅が広くなる拡大領域が形成されており、前記係合受け部は、前記挿入方向に垂直な方向の幅が拡大領域の最大値より小さいくびれ形状を成し、
    前記ロックレバーに接続する前記係合突起部は、前記挿入方向に対して略垂直方向に伸びて前記モニタ挿入部が前記ソケット部から抜けるのを阻止する阻止面と、前記阻止面より前記ソケット部の開口の近くに配置され、前記阻止面から前記開口に近づくに従って当該係合突起部が接続する前記ロックレバーまでの距離が近くなるように、前記挿入方向に対して斜めに伸びる導入面と、を有することを特徴とする請求項3に記載のIABP駆動装置。
  5. 前記モニタ設置部の前記可動部は、少なくとも前記モニタ挿入部が鉛直方向に延在する第1姿勢から、前記モニタ挿入部が水平方向に延在する第2姿勢まで傾きが変えられるように、可動することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のIABP駆動装置。
  6. 前記モニタ部は、前記ソケット部に挿入可能な分離設置用挿入部を有しており前記本体筐体部とは異なる設置手段に対して取り付け可能なアダプタ部に対して、着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のIABP駆動装置。
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