JP2015188652A - 医療用長尺体 - Google Patents

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Abstract

【課題】バックアップ力向上を図り得る医療用長尺体を提供する。
【解決手段】医療用長尺体(カテーテル100)は、直線状のシャフト部110と、シャフト部より先端側に延伸する中間部120と、中間部より先端側に延伸し、第1曲り部131が形成された先端部130と、を有し、シャフト部の軸線と直交する平面を第1平面P1、第1平面と直交する平面を第2平面と設定したとき、中間部は、2つ以上の第2曲り部121から構成される振幅を持つ波形領域を有しており、第2曲り部は、中間部及びシャフト部を第2平面に投影した際、波形領域の振幅が最も小さくなる第2平面P2と交差する方向に湾曲しており、第1曲り部と第2曲り部の湾曲方向は異なる、ことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、医療用長尺体、特にカテーテルに関する。
近年、カテーテルを用いて冠状動脈内の病変部の治療を行うPCI(Percutaneous Coronary Intervention)、PTCA(Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty)という手技が知られている。PCI、PTCAの手技では、冠状動脈の入口部にガイディングカテーテルを留置し、そのガイディングカテーテルを介して冠状動脈内に造影剤や各種の治療デバイスを導入することで、冠状動脈内の狭窄部の治療を行っている。
このようなガイディングカテーテルを用いた手技では、手技を円滑かつ確実に進めるため、及び、冠状動脈内に造影剤や各種の治療デバイスを安全に導入するため、体内の所定の位置に挿入したカテーテルを、その位置からずれないように保持することが重要である。例えば、血管内に留置したカテーテルは、カテーテルを介して造影剤や各種の治療デバイスを導入する場合、造影剤の注入による反動や狭窄部を通過する際に生じる反動を受け止めるバックアップ力が必要である。
従来、血管内に留置するカテーテルにバックアップ力を付与する方法として、様々な提案がなされている。例えば、特許文献1記載の造影剤注入用のカテーテルでは、血管内壁に接する部分の断面が、他の部分と異なり扁平形状に形成され、その接触部分における血管内壁との接触面積を増加させることによって、バックアップ力向上が図られている。
特許第2875315号公報
これに対し、本発明者らは、医療用長尺体に特定の湾曲形状を設けることで、医療用長尺体の生体管腔壁に対する接触面積を増加させ、医療用長尺体のバックアップ力を向上させることを鋭意検討した。
本発明は、このような検討の結果なされたものであり、バックアップ力向上を図り得る医療用長尺体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の医療用長尺体は、直線状のシャフト部と、前記シャフト部より先端側に延伸する中間部と、前記中間部より先端側に延伸し、第1曲り部が形成された先端部と、を有し、前記シャフト部の軸線と直交する平面を第1平面、前記第1平面と直交する平面を第2平面と設定したとき、前記中間部は、2つ以上の第2曲り部から構成される振幅を持つ波形領域を有しており、前記第2曲り部は、前記中間部及び前記シャフト部を前記第2平面に投影した際、前記波形領域の振幅が最も小さくなる前記第2平面と交差する方向に湾曲しており、前記第1曲り部と前記第2曲り部の湾曲方向は異なる、ことを特徴とする。ここで、波形領域とは、少なくとも2つの曲り部を有する領域である。例えば、波形領域は、正弦波、のこぎり波、矩形波、台形波、三角波、水面波、及び、それらの合成波のような形状を形成していてもよい。なお、波形領域の各曲り部は、異なる振幅を有していてもよい。また、波形領域の振幅とは、医療用長尺体のシャフト部の先端と医療用長尺体の先端部の基端とを直線で結んだ場合、曲り部からその直線に引いた垂線の最大距離である。
また、上記目的を達成するための本発明の冠状動脈用カテーテルは、動脈から冠状動脈開口部に先端を導入するための冠状動脈用カテーテルであって、カテーテル本体は、自然状態において、直線状のシャフト部と、前記シャフト部よりも先端側に延伸し2つ以上の第2曲り部からなる波形領域を有する中間部と、前記中間部より先端側に延伸し第1曲り部を有する先端部と、前記先端部より先端側に延伸する最先端部とから構成されており、前記冠状動脈用カテーテルは、腕の動脈を介して導入して前記最先端部を前記冠状動脈開口部に係合した際、前記中間部は、前記冠状動脈開口部と反対側の上行大動脈内壁と当接し、前記波形領域は、隣り合う前記第2曲り部が形成する平面が前記冠状動脈開口部と反対側の上行大動脈内壁と当接するように構成されている、ことを特徴とする。
上記構成を有する医療用長尺体および冠状動脈用カテーテルは、中間部に2つ以上の第2曲り部によって形成される平面的な広がりを有する波形領域を有している。具体的には、第2曲り部は、例えば、第1曲り部と異なる方向に湾曲しており、かつ、中間部及びシャフト部を第2平面に投影した際、波形領域の振幅が最も小さくなる第2平面と直交する方向に湾曲している。そのため、中間部は、医療用長尺体(カテーテル)の先端部の第1曲り部とは異なる方向に、前記第2曲り部により形成される平面的な広がりを有している。したがって、医療用長尺体(カテーテル)の先端が目的の部位へと挿入された際、中間部は、医療用長尺体(カテーテル)の挿入先と反対側の生体管腔内壁と接し、医療用長尺体(カテーテル)の表面と生体管腔内壁との間に広い接触面積が得られる。これにより、本発明は、医療用長尺体(カテーテル)のバックアップ力を向上させることができる。
また、前記中間部の波形形状は、S字状に曲がった形状を有するようにすれば、シャフト部の軸まわりに回転させる力が加わったとき、中間部は複数の曲り部で管状器官の内壁と緩衝し、回転を阻害する反力が生体管腔の内壁から中間部に作用し易い。従って、軸まわりの回転に対する医療用長尺体(カテーテル)の安定性が増す。
また、前記S字状に曲がった形状は点対称であるようにすれば、生体管状器官の内壁と緩衝する中間部の複数の曲り部に対し、医療用長尺体(カテーテル)の回転を阻害する反力がバランス良く作用する。従って、軸まわりの回転に対する安定性のさらなる向上が期待できる。
実施形態のカテーテルの斜視図である。 実施形態のカテーテルが大動脈に留置された状態を模式的に示す図である。 図2の3−3線に沿う断面図である。 大動脈に留置されたカテーテルを通じてデバイスが導入される様子を模式的に示す図である。 変形例のカテーテルを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率と異なる。
図1に示すように、実施形態のカテーテル100(冠状動脈用カテーテル)は、直線状のシャフト部110と、シャフト部110より先端側に延伸する中間部120と、中間部120より先端側に延伸する先端部130と、を有する。カテーテル100は、先端部130より先端側に延伸する最先端部160を有する。カテーテル100は、シャフト部110の基端に接続したハブ140を有する。
カテーテル100は、虚血性心疾患治療の経皮的冠状動脈形成術(PCI、PTCA)において、血管内への造影剤の注入、またはバルーンカテーテル等の治療用デバイスの導入に用いられる。
シャフト部110、中間部120、先端部130、および最先端部160は、一体的に形成されている。シャフト部110、中間部120、先端部130、および最先端部160は、可撓性を有する。先端部130および中間部120は、血管内でカテーテル100を保持するため、その機能を良好に発揮できるように、ある程度の弾性を有することが好ましい。
シャフト部110、中間部120、先端部130、および最先端部160を形成する材料は、特に限定されず、公知の材料を適用できる。シャフト部110、中間部120、先端部130、および最先端部160は、例えば、複数の層が同心的に積層された構造を有する。各層を形成する材料は、例えば、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6)、ポリエステル系ポリアミド系樹脂(例えば、グリラックス(商品名、メーカーDIC))、ポリエーテル系ポリアミド樹脂(例えば、ペバックス(商品名、メーカー/アトケム))、ポリウレタン、ABS樹脂、ポリエステルエラストマー樹脂、ポリウレタンエラストマー樹脂、フッ素系樹脂(PFA、PTFE、ETFE等)である。また、X線透視下で血管内におけるカテーテル100の位置が確認できるように、X線不透過材料を含ませることが好ましい。X線不透過材料は、例えば、硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンである。
シャフト部110、中間部120、先端部130、および最先端部160は、内腔を有する管形状である。また、ハブ140、シャフト部110、中間部120、先端部130、および最先端部160の内腔は、互いに連通している。ハブ140の基端には、ハブ140と連通する基端開口部が形成されている。そして、最先端部160の先端には、基端開口部から連通している先端開口部が形成されている。造影剤またはデバイスは、ハブ140の基端に形成された基端開口部から入り、最先端部160の先端に形成された先端開口部から出る。
また、最先端部160は、自然状態で略直線状である。なお、最先端部160は5〜50mm程度であることが好ましい。これにより、最先端部160は、冠状動脈開口部に入り込み過ぎず、安全に留置することができる。また、カテーテル100の最先端部160の基端とカテーテル100の先端部130の先端との連結部は、直線状の形状でも曲り形状でもよい。例えば、後述のようにカテーテル100を橈骨動脈から挿入し、左冠状動脈の冠状動脈開口部に留置する場合、カテーテル100内からガイドワイヤを抜いた際のカテーテル100の形状復帰の力により、カテーテル100の最先端部160を冠状動脈開口部に留置することも可能である。そのため、カテーテル100を橈骨動脈から挿入し、左冠状動脈の冠状動脈開口部に留置する場合には、カテーテル100の最先端部160の基端とカテーテル100の先端部130の先端との連結部は、第1曲り部131および第2曲り部121とは異なる曲り部を形成している方が好ましい。
シャフト部110は、自然状態で実質的に直線形状を有する。「自然状態」とは、外力が作用しない状態を意味する。以下の説明においても同様の意味として用いる。シャフト部110の長さは、特に限定されないが、例えば400mm〜1200mmである。
先端部130は、自然状態で曲った形状を有する。例えば、この曲った形状はU字状である。先端部130は、曲がった形状に形状付けられた第1曲り部131を有する。第1曲り部131は、湾曲した形状を有する。
中間部120は、2つの第2曲り部121から構成される振幅を持つ波形領域を有する。シャフト部110の軸線と直交する平面を第1平面P1、第1平面P1と直交する平面を第2平面P2と設定したとき、第2曲り部121は、中間部120およびシャフト部110を第2平面に投影した際、中間部120の波形領域の振幅が最も小さくなる第2平面P2と直交する方向に湾曲している。また、第2曲り部121の湾曲方向は、第1曲り部131の湾曲方向と異なる。ここで、第1曲り部131の湾曲方向とは、カテーテル100の先端部130の先端と基端とを結ぶ直線に垂直で、かつ、第1曲り部131に向かう方向である。また、第2曲り部121の湾曲方向とは、カテーテル100のシャフト部110の先端と先端部130の基端とを結ぶ直線に垂直で、かつ、第2曲り部121に向かう方向である。
例えば、自然状態における中間部120の波形形状は、2つの第2曲り部121を有し、S字状に曲がった形状であってもよい。これにより、カテーテル100は、簡単な形状で中間部120と生体管腔壁との接触面積を増やすことができ、バックアップ力を向上させることができる。また、中間部120の波形形状がS字状に曲がっている場合、中間部120のS字形状は、カテーテル100の先端部130の基端とカテーテル100のシャフト部110の先端とを結ぶ直線に対して点対称であることが好ましい。これにより、カテーテル100のバックアップ力をより向上させることができる。
次にカテーテル100の使用方法について述べる。
本実施形態のカテーテル100は、術者が、セルジンガー法によって、イントロデューサー用シースを橈骨動脈、上腕動脈または大腿動脈等に穿刺し、イントロデューサー用シースを介してカテーテル100を右冠状動脈又は左冠状動脈に繋がる冠状動脈開口部に留置することによって使用される。なお、図2及び図4は、イントロデューサー用シースが橈骨動脈又は上腕動脈に留置され、カテーテル100が橈骨動脈又は上腕動脈を通じて左冠状動脈LCに繋がる左冠状動脈開口部O1に留置される様子を表わしている。
以下では、図2及び図4を参考にして、術者がカテーテル100を腕の橈骨動脈を通じて左冠状動脈LCに繋がる左冠状動脈開口部O1に留置する場合のカテーテル100の使用方法について記載する。
まず、術者は、セルジンガー法により、イントロデューサー用シースを橈骨動脈に穿刺し、イントロデューサー用シースを介してガイドワイヤを動脈内に挿入する。次に、カテーテル100の内腔にガイドワイヤを挿入し、ガイドワイヤを先行させつつ、カテーテル100を動脈内に挿入する。この際、カテーテル100は、先行するガイドワイヤにより、ガイドワイヤの形状に沿って、最先端部160、先端部130、および中間部120が略直線状に延ばされた状態でなっている。
術者は、ガイドワイヤを先行させつつ、ガイドワイヤ及びカテーテル100を押し進め、ガイドワイヤ及びカテーテル100を腕頭動脈BRから上行大動脈ASに向けて挿入する。そして、腕頭動脈BRより上行大動脈AS内に挿入されたカテーテル100は、上行大動脈AS内の左冠状動脈LCの方向へ導入される。カテーテル100は、上行動脈AS内をそのまま押し進められると、カテーテル100の最先端部160と先端部130との間に形成される曲り部がバルサルバ洞に当接する。この際、最先端部160と先端部130との間に形成される曲り部は、カテーテル100内に挿入されたガイドワイヤによって略直線状になっている。
上述の状態において、術者がカテーテル100内に挿入されたガイドワイヤを引き抜くと、カテーテル100は、自然状態の最先端部160、先端部130、及び中間部120を有する形状に復帰する。この際、カテーテル100が自然状態の形状に戻ることで、カテーテル100の最先端部160は、左冠状動脈LCへの左冠状動脈開口部O1に向けられて挿入される。
また、カテーテル100の中間部120は、左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1の反対側に位置する上行大動脈ASの壁に接触する。この際、カテーテル100の中間部120は、隣り合う第2曲り部121が形成する平面が左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1の反対側に位置する上行大動脈ASの壁に接触するように形状付けされているため、カテーテル100に高いバックアップ力が生じる。さらに、カテーテル100の最先端部160を左冠状動脈開口部O1に留置した際、カテーテル100を血管内で良好に固定することができ、左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1からカテーテル100の最先端部160が外れにくい。
このような操作により、術者は、左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1へのカテーテル100の留置を完了する。なお、カテーテル100は、カテーテル100の最先端部160を左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1に留置した際、先端部130の基端側及び中間部120が左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1の反対側に位置する上行大動脈ASの壁と当接する。また、シャフト部110の先端側は、腕頭動脈BRの内壁に当接する。
左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1へカテーテル100の留置が完了した後、術者は、カテーテル100のハブ140にYコネクターを接続し、カテーテル100の内腔を通じて造影剤を左冠状動脈LC内に注入して病変部等の状態を確認する。そして、術者は、病変部等の状態を確認した後、カテーテル100の内腔を通じて、血管内画像診断装置等の診断用デバイスやバルーンカテーテル等の治療用デバイスを左冠状動脈LC内に導入し、病変部等の治療を行う。
本実施形態の作用効果を述べる。
カテーテル100は、中間部120が、2つの第2曲り部121によって形成される波形領域を含み、平面的な広がりを有する。具体的には、第2曲り部121は、第1曲り部131と異なる方向に湾曲しており、かつ、中間部120及びシャフト部110を第2平面P2に投影した際、波形領域の振幅が最も小さくなる第2平面P2と直交する方向に湾曲している。そのため、中間部120は、カテーテル100の先端部130の第1曲り部131とは異なる方向に、前記第2曲り部121により形成される平面的な広がりを有している。したがって、カテーテル100は、カテーテル100の最先端部160が左冠状動脈開口部O1に挿入されると、そのような平面的広がりを有する中間部120が、左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1の反対側に位置する上行大動脈ASの壁と接する。これにより、カテーテル100は、中間部120と上行大動脈ASの壁との間で広い接触面積を有するため、バックアップ力を向上させることができる。また、術者は、カテーテル100の最先端部160を左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1に強固に固定できる。
例えば、左冠状動脈開口部O1に留置したカテーテル100を通じて造影剤の注入またはバルーンカテーテル等の治療用デバイスの導入が行われる際、カテーテル100内を移動する造影剤またはデバイス150からカテーテル100に対しずれを生じさせるような力が加わる。しかし、本実施形態では大きなバックアップ力がカテーテル100に作用する結果、カテーテル100が安定的に保持され、カテーテル100の先端が左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1から外れ難い。従って、術者は手技を円滑かつ確実に進められる。
また、カテーテル100は、上行大動脈ASの内壁のうち、左冠状動脈LCの左冠状動脈開口部O1に対向する側の内壁に接する。その内壁からの反作用によって、カテーテル100には最先端部160を左冠状動脈開口部O1に挿入する方向に力が加わる。そのため、カテーテル100の最先端部160が左冠状動脈開口部O1から外れ難い。
カテーテル100では、中間部120が先端部130に対し仮想の投影面P2と交差する方向に曲がっている。カテーテル100が血管内に挿入されたとき、中間部120が第2曲り部121で血管内壁と接することによって、投影面P2と交差する方向へのカテーテル100のぶれが抑制される。従って、このようなぶれに対するカテーテル100の安定性が増す。特に、本実施形態では、中間部120は複数の第2曲り部121で血管内壁に接するため、そのような安定性が高い。
また、中間部120の波形領域がS字状に曲がった形状である場合、シャフト部110の軸まわりに回転させる力が加わったとき、複数の第2曲り部121で血管内壁と緩衝し、回転を阻害する反力が血管内壁から作用し易い。従って、軸まわりの回転に対するカテーテル100の安定性が増す。
さらに、中間部120のS字状に曲がった形状が点対称である場合には、この構成によって、中間部120の複数の第2曲り部121に対し、カテーテル100の回転を阻害する反力が血管内壁からバランス良く作用する。従って、軸まわりの回転に対する安定性のさらなる向上が期待できる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変できる。
例えば、カテーテルの先端部の曲りの形状は、上記実施形態に限定されない。カテーテルの先端部の曲りの形状として、公知の形状を適用できる。例えば、カテーテルの先端部の形状は、上記実施形態のような左冠状動脈用のジャドキンスタイプの先端部形状の他に、右冠状動脈用のジャドキンスタイプの先端部形状、アンプラッツタイプの左冠状動脈用または右冠状動脈用の先端部形状であってもよい。これらのうち、右冠状動脈用の場合、カテーテルの先端は、右冠状動脈開口部O2(図2、図4参照)に挿入される。
また、例えば、図5に示すカテーテル200は、図5に示すような形状の先端部230を有し、その基端側に中間部220を有している。また、中間部220には、上記実施形態の中間部120の波形領域と同様の構成を有する波形領域221が設けられていてもよい。図5に示すカテーテル200は、中間部220の基端側に自然状態において曲った形状を有する第3曲り部231を有する点で、上記実施形態の図1に示すカテーテル100と異なる。このような構成にすることにより、第3曲り部231は、TRI(Trans Radial Intervention)を用いてカテーテル200の最先端部を冠状動脈開口部に留置する際、腕頭動脈BRから大動脈弓AOへの方向転換する部分に一致する。例えば、術者は、カテーテル200が第3曲り部231を有するため、腕頭動脈BRから大動脈弓AOに挿入されたカテーテル200内からガイドワイヤを引き抜いてカテーテル200を自然状態の形状に復帰させる際、カテーテル200の最先端部を左冠状動脈開口部に向けて容易かつ迅速に導入することができる。そのため、術者は、図5に示すカテーテル200を用いて、TRIでより容易に冠状動脈の治療を行うことができる。ここで、TRIとは、手首の動脈(例えば、橈骨動脈)から冠状動脈開口部(左冠状動脈開口部又は右冠状動脈開口部)までカテーテルを挿入し、冠状動脈の治療を行う手技である。なお、図5に示すカテーテル200において、シャフト部100、ハブ140は、上記実施形態と同様である。
中間部の曲りの形状は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、中間部120は、互いに反対方向に凸となった2つの第2曲り部121が形成されるように曲がっているが、3つ以上の第2曲り部121が交互に反対方向に凸となるように形成されてもよい。
上記実施形態において、カテーテル100は、腕の動脈を通じ左冠状動脈開口部O1に導入されるが、導入経路はこれに限定されず、他の導入経路であってもよい。例えば、カテーテル100は、大腿動脈から導入され、下行大動脈から大動脈弓AO(図2、図4参照)を経て上行大動脈ASに入り、左冠状動脈開口部O1に向かってもよい。
また、本発明は、PCI、PTCAに用いられるカテーテルに限定されず、心臓以外の他の器官で用いられる造影用カテーテルおよびガイディングカテーテルを含む。
100、200 カテーテル(医療用長尺体)、
110 シャフト部、
120 中間部、
121 第2曲り部、
130 先端部、
131 第1曲り部、
140 ハブ、
160 最先端部、
220 中間部、
221 波形領域、
230 先端部、
231 第3曲り部、
AO 大動脈弓、
AS 上行大動脈、
BR 腕頭動脈、
LC 左冠状動脈、
O1 左冠状動脈開口部、
O2 右冠状動脈開口部。

Claims (5)

  1. 直線状のシャフト部と、
    前記シャフト部より先端側に延伸する中間部と、
    前記中間部より先端側に延伸し、第1曲り部が形成された先端部と、を有し、
    前記シャフト部の軸線と直交する平面を第1平面、前記第1平面と直交する平面を第2平面と設定したとき、
    前記中間部は、2つ以上の第2曲り部から構成される振幅を持つ波形領域を有しており、
    前記第2曲り部は、前記中間部及び前記シャフト部を前記第2平面に投影した際、前記波形領域の振幅が最も小さくなる前記第2平面と交差する方向に湾曲しており、
    前記第1曲り部と前記第2曲り部の湾曲方向は異なる、
    ことを特徴とする医療用長尺体。
  2. 前記第2曲り部は、前記中間部及び前記シャフト部を前記第2平面に投影した際、前記波形領域の振幅が最も小さくなる前記第2平面と直交する方向に湾曲している、請求項1に記載の医療用長尺体。
  3. 前記中間部の波形領域は、S字状に曲がった形状を有する、請求項1または請求項2に記載の医療用長尺体。
  4. 前記S字状に曲がった形状は点対称である、請求項3に記載の医療用長尺体。
  5. 動脈から冠状動脈開口部に先端を導入するための冠状動脈用カテーテルであって、
    カテーテル本体は、自然状態において、直線状のシャフト部と、前記シャフト部よりも先端側に延伸し2つ以上の第2曲り部からなる波形領域を有する中間部と、前記中間部より先端側に延伸し第1曲り部を有する先端部と、前記先端部より先端側に延伸する最先端部とから構成されており、
    前記冠状動脈用カテーテルは、腕の動脈を介して導入して前記最先端部を前記冠状動脈開口部に係合した際、
    前記中間部は、前記冠状動脈開口部と反対側の上行大動脈内壁と当接し、
    前記波形領域は、隣り合う前記第2曲り部が形成する平面が前記冠状動脈開口部と反対側の上行大動脈内壁と当接するように構成されている、
    ことを特徴とする冠状動脈用カテーテル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022030046A1 (ja) * 2020-08-03 2022-02-10 テルモ株式会社 カテーテルおよびカテーテルの係合方法

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