JP2015187215A - 変性ポリ酢酸ビニル - Google Patents

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信幸 丹野
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Abstract

【課題】粒子中の酢酸ビニルモノマーの残存量が少なく、耐アルカリ性に優れた変性ポリ酢酸ビニルの提供。【解決手段】式Iで表される変性ポリビニルアルコールの存在下で、酢酸ビニル99〜50モル%と脂肪酸ビニルエステル1〜50モル%とを懸濁重合法で共重合させる。(X1とX2は炭素数1〜12の低級アルキル基、Hは金属塩;gは0〜3の整数;hは0〜12の整数)【選択図】なし

Description

本発明は、特定の変性ポリビニルアルコールを分散剤として用いて得られる変性ポリ酢酸ビニルに関する。
ポリ酢酸ビニルは、塗料、接着剤やコーティング剤、義歯安定剤、チューインガムベース、FRP収縮防止剤、制振材などの原料として広く使用されている。
ポリ酢酸ビニルを用いた塗料としては、ポリ酢酸ビニルに、シリコーン系樹脂を含有させた樹脂組成物からなるもの(特許文献1参照)が知られている。
接着剤やコーティング剤としては、ポリ酢酸ビニルに特定の平均粒径の水性二酸化ケイ素分散体を含有させたもの(特許文献2参照)や、ポリ酢酸ビニルに、エポキシ基含有化合物、酸性化合物、非アスベスト系充填剤、界面活性剤を含有させたもの(特許文献3参照)が知られている。
義歯安定剤としては、酢酸ビニル樹脂に、ワセリン、エタノールおよび水を含有させたもの(特許文献4参照)が知られている。
これらのポリ酢酸ビニルは、溶液重合法や乳化重合法により製造されるものであり、その製造工程も複雑であった。また、ポリ酢酸ビニルの粒子中に未反応のモノマーが残存してしまい、最終製品への有機性不純物の混入の原因となっていた。
更に、ポリ酢酸ビニルは、耐アルカリ性が低いため、アルカリ性の環境に晒される場所で使用すると、塗料やコーティング被膜の破損や劣化が発生してしまう場合があった。
特開2005−146070号公報 特開2007−314786号公報 特開2001−207153号公報 特開2011−063538号公報
本発明は、粒子中の酢酸ビニルモノマーの残存量が少なく、耐アルカリ性に優れた変性ポリ酢酸ビニルを提供する。
特定の変性ポリビニルアルコール(以下、変性PVAという)を分散剤として用い、酢酸ビニルと脂肪酸ビニルエステルを懸濁重合法で共重合させた変性ポリ酢酸ビニルにより、上記課題を解決できる。
本発明は、式I(式I中、X1とX2は、炭素数1〜12の低級アルキル基、水素原子または金属塩のいずれか一つであり、同一のものでも良く異なったものでも良い。gは、0〜3の整数を表す。hは、0〜12の整数を表す。Y1は、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸金属塩または水素原子のいずれか一つであり、同一のものでも良く異なったものでも良い。)で表される結合単位を含有する変性PVAの存在下で、酢酸ビニル99〜50モル%と炭素数5〜20の脂肪酸ビニルエステル1〜50モル%とを懸濁重合法で共重合させて得られる、粒子のメジアン径が850〜3000μmの変性ポリ酢酸ビニルである。
Figure 2015187215
変性ポリ酢酸ビニルは、共重合させる脂肪酸ビニルエステルが、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、桂皮酸ビニル、ネオデカン酸ビニルから選ばれる少なくとも一種であることが好ましく、その平均重合度が1000〜9000であることが好ましい。
本発明によれば、粒子中の酢酸ビニルモノマーの残存量が少なく、耐アルカリ性に優れた変性ポリ酢酸ビニルを得ることができる。
本発明の変性ポリ酢酸ビニルは、(1)変性PVAの存在下で、(2)酢酸ビニルと(3)炭素数5〜20の脂肪酸ビニルエステルとを懸濁重合法で共重合させて得られる、粒子のメジアン径が850〜3000μmのものである。
(1)変性PVA
変性PVAは、変性ポリ酢酸ビニルを形成する酢酸ビニルと脂肪酸ビニルエステルを、懸濁重合の重合液中に均一に分散させるために用いるものである。
変性PVAは、その分子中に特定構造の結合単位を有することにより、懸濁重合時の分散能力(保護コロイド性)を向上させたものである。保護コロイド性が高いため、酢酸ビニルと脂肪酸ビニルエステルの重合反応を均一に進めることができ、変性ポリ酢酸ビニルの粒子径分布を狭いものにすることができる。
変性PVAは、酢酸ビニルとジカルボン酸エステルを共重合させた共重合体をケン化することで得られるものである。
変性PVAにおけるジカルボン酸エステルの共重合量は、0.1〜10モル%が好ましい。ジカルボン酸エステルの共重合量が0.1モル%未満では、変性PVAに含有される特定の結合単位が不足して保護コロイド性を向上させることができない。このため、変性ポリ酢酸ビニルの粒子径の分布が広いものになってしまう場合がある。また、ジカルボン酸エステルの共重合量が10モル%を超えると、変性ポリ酢酸ビニルを接着剤や塗料として用いた場合に、その接着性や塗膜強度が低下したものになってしまう場合がある。
これらジカルボン酸エステルとしては、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸モノメチル、フマル酸ジメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸ジエチルなどがある。
酢酸ビニルとジカルボン酸エステルを共重合させるには、公知の溶液重合や乳化重合、懸濁重合などの重合方法を任意に用いることができる。溶液重合においては、酢酸ビニルの仕込み方法として、分割仕込み、一括仕込みなど任意の手段を用いてもよい。重合反応は、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの公知のラジカル重合触媒を用いて行われる。反応温度は50℃〜反応混合物の沸点程度の範囲から選択される。
得られた酢酸ビニル−ジカルボン酸エステルの共重合体は、アルコールに溶解させ、アルカリ触媒又は酸触媒の存在下でケン化する。アルコールとしてはメタノール、エタノール、ブタノールなどがある。アルコール中の酢酸ビニル−ジカルボン酸エステル共重合体の濃度は20〜50重量%の範囲に設定するとよい。アルカリ触媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラートなどのアルカリ金属の水酸化物やアルコラートなどのアルカリ触媒を用いることができる。酸触媒としては、塩酸、硫酸などの無機酸水溶液、p−トルエンスルホン酸などの有機酸を用いることができる。これら触媒の使用量は、酢酸ビニルに対して1〜100ミリモル当量にするとよい。ケン化温度は特に制限はないが、通常10〜70℃好ましくは30〜50℃の範囲から選ぶのが望ましい。
変性PVAのケン化度は、65〜75モル%の範囲に調整することが好ましい。ケン化度がこの範囲の変性PVAを用いることにより、変性ポリ酢酸ビニルは、粒子径の分布が狭く、これを接着剤や塗料として用いた場合に、その接着性又は、塗膜強度を維持することができる。
変性PVAの数平均分子量は、特に限定するものではない。懸濁重合時の重合液への溶解性と、酢酸ビニル及びジアルキルマレイン酸エステル及びジアルキルフマル酸エステルから選ばれる少なくとも一種の単量体の保護コロイド性のバランスを向上させるためには3800〜28500のものを用いると良い。
懸濁重合の重合液中における変性PVAの濃度は、0.01〜0.5%とすると、その保護コロイド性を維持しつつ、懸濁重合時の重合液の粘度が適正となって、重合反応が効率的に行われるため好ましい。
(2)酢酸ビニル
酢酸ビニルは、後述する脂肪酸ビニルエステルと共重合させて、変性ポリ酢酸ビニルを形成するためのものである。酢酸ビニルの共重合量は、99〜50モル%の範囲である。共重合量が50モル%に満たないと、変性ポリ酢酸ビニルを接着剤や塗料として用いた場合に、その接着性や塗膜強度が低下する。また、共重合量が99モル%を越えてしまうと、変性ポリ酢酸ビニルの耐アルカリ性を向上させる効果が得られない。酢酸ビニルの共重合量は、好適には95〜70モル%、更に好適には90〜75モル%である。
(3)炭素数5〜20の脂肪酸ビニルエステル
脂肪酸ビニルエステルは、変性ポリ酢酸ビニルの耐アルカリ性を向上させるために変性ポリ酢酸ビニル中に共重合させるものである。脂肪酸ビニルエステルの共重合量は、1〜50モル%の範囲である。共重合量が1モル%に満たないと変性ポリ酢酸ビニルの耐アルカリ性を向上させる効果が得られない。また、脂肪酸ビニルエステルの共重合量が50モル%を超えてしまうと変性ポリ酢酸ビニルを接着剤や塗料として用いた場合に、その接着性、または塗膜強度が低下する。
脂肪酸ビニルエステルの共重合量は、好適には5〜30モル%、更に好適には10〜25モル%とすることが望ましい。
脂肪酸ビニルエステルは、炭素数5〜20の脂肪酸ビニルエステルを用いる。炭素数が5に満たない脂肪酸エステルを用いた場合では、変性ポリ酢酸ビニルの耐アルカリ性を向上させることができない場合がある。また、その耐水性も低下してしまう場合がある。
炭素数20を越える脂肪酸エステルを用いた場合では、変性ポリ酢酸ビニルの耐アルカリ性が劣る場合がある。
脂肪酸ビニルエステルは、好適には炭素数8〜16のもの、更に好適には炭素数12〜14のものを用いると、変性ポリ酢酸ビニルの耐アルカリ性及び接着性または皮膜強度が向上するため望ましい。
炭素数5〜20の脂肪酸ビニルエステル単位を有する化合物としては、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、桂皮酸ビニル、ネオデカン酸ビニルがある。
変性ポリ酢酸ビニルの粒子のメジアン径は、850〜3000μmである。粒子のメジアン径が3000μmを超えてしまうと、粒子中の酢酸ビニルモノマーの残存量が多くなり最終製品へ有機性不純物として混入してしまう。また、粒子のメジアン径が850nmに満たないと、溶剤への溶解性が低下したり混練り時に粉立ちが発生して作業性が低下する。
変性ポリ酢酸ビニルのメジアン径を調整するには、重合温度や重合時間、酢酸ビニルと脂肪酸ビニルエステルの懸濁重合時の重合液の濃度、変性ポリビニルアルコール、重合開始剤などの添加量を調整すればよい。
変性ポリ酢酸ビニルの平均重合度は、1000〜9000であることが好ましい。変性ポリ酢酸ビニルの平均重合度をこの範囲に限定することにより、変性ポリ酢酸ビニルを接着剤や塗料として使用した場合に、その溶液粘度が適正となり、作業性を向上させることができる。
変性ポリ酢酸ビニルの平均重合度は、重合温度や重合時間、酢酸ビニルと脂肪酸ビニルエステルの懸濁重合時の重合液中の濃度、重合開始剤などの添加量を調整すればよい。
Figure 2015187215
実施例1の変性ポリ酢酸ビニルは、本願発明で特定した変性ポリビニルアルコール0.02質量部の存在下で、酢酸ビニル100質量部と、ネオデカン酸ビニルエステル20質量部とを、懸濁重合法で共重合させて得られたものである。実施例1の変性ポリ酢酸ビニルは、粒子中の酢酸ビニルモノマーの残存量が少なく、耐アルカリ性に優れたものであった。
本実施例で用いた変性PVAの作製、本実施例の変性ポリ酢酸ビニルの作製、及び各評価は以下に示したとおりに行った。
<変性PVA(マレイン酸ジメチル変性PVA)の作製>
酢酸ビニル17質量部、メタノール14質量部、マレイン酸ジメチル0.023質量部及び酢酸ビニルに対して0.10%のアゾビスイソブチロニトリルを重合缶に仕込み、窒素置換後加熱して沸点まで昇温し、更に、酢酸ビニル6質量部、メタノール5質量部及びマレイン酸ジメチル0.207質量部の混合液を重合率75%に達するまで連続的に添加して重合させ、重合率90%に達した時点で重合を停止した。次いで未重合の酢酸ビニルを除去し、得られた重合体を水酸化ナトリウムでケン化した。その後、90℃で90分熱風乾燥し、マレイン酸ジメチル0.6モル%、ケン化度88.0モル%、分子量(Mn)11000の変性PVAを得た。マレイン酸ジメチルの含有量はNMRにより測定したものである。ケン化度は、JIS K6276「3.5ケン化度」に準じて測定したものであり、分子量は、GPCを使用して試料濃度0.25w/v%水溶液を40℃で測定し、標準ポリエチレングリコール換算でMnを計算したものである。
<変性ポリ酢酸ビニルの作製>
還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入口を備えたガラス製重合容器にイオン交換水270質量部を加え、分散剤として上述の方法で得たマレイン酸ジメチル変性PVA0.02質量部を添加して加熱攪拌し溶解した。
その後、重合容器内温度を58℃にして、重合開始剤として過酸化ラウロイル0.08質量部と酢酸ビニル100質量部、脂肪酸ビニルエステルとしてネオデカン酸ビニルエステル20質量部を添加し6時間重合して変性ポリ酢酸ビニルを得た。得られた変性ポリ酢酸ビニルの物性を以下の方法に従い測定した。
(測定・評価)
<酢酸ビニルモノマーの残存量>
酢酸ビニルモノマーの残存量は、得られた変性ポリ酢酸ビニルを、第八版 食品添加物公定書「酢酸ビニル樹脂」の純度試験に準じて測定した。500ppm以下の値を示したものを◎、500〜1000ppmの値を示したものを○、1000ppm以上の値を示したものを×とした。
<耐アルカリ性>
変性ポリ酢酸ビニル3gをアセトン97gに溶解し、ポリテトラフルオロエチレン製のフィルム上に流し込み、室温23±2℃、湿度50±5%RH環境下で3日間乾燥させ厚さ100μmのキャスティングフィルムを得た。得たキャスティングフィルムを5%水酸化ナトリウム水溶液に70℃で24時間浸漬したときの表面状態を観察した。変化が認められなかったものを◎、表面が若干白濁したものを○、白化したものを×とした。
<粒子のメジアン径>
粒子のメジアン径は、得られた変性ポリ酢酸ビニルをレーザー回折式粒度分布装置[島津製作所製 SALD−2000]を用い、測定用セルに蒸留水を加え、平均粒子径としてメジアン径を測定した。
<平均重合度>
平均重合度は、得られた変性ポリ酢酸ビニルをJIS K6725−1977「ポリ酢酸ビニルの試験方法」の「3.2平均重合度」に準じて測定した。
<粒子径の分布>
粒子径の分布は、レーザ回折式粒子径測定装置SALD−3000S(株式会社島津製作所製)を用いて、体積基準における平均粒径(d50)と、d50を基準としたときの標準偏差(σ50)を測定し、CV値(σ50/d50×100)を算出し、0.8以下の値を示したものを○、0.8を超えた値を示したものを×とした。CV値は、値が小さいほど粒子径が均一であることを示す。
実施例2〜9
変性ポリ酢酸ビニルの重合の際に用いた、分散剤の量及び脂肪酸ビニルエステルの種類と量を、それぞれ上述の表1に記載したように変えた以外は、実施例1と同様にして変性ポリ酢酸ビニルを作成し、実施例1と同様に評価を行った。
Figure 2015187215
実施例10〜12、比較例1〜5
変性ポリ酢酸ビニルの重合の際に用いた分散剤の種類、脂肪酸ビニルエステルの種類と量を、それぞれ上述の表2に記載したように変えた以外は、実施例1と同様にして変性ポリ酢酸ビニルを作成し、実施例1と同様に評価を行った。実施例11及び実施例12で用いたマレイン酸ジエチル変性PVAと、比較例1で用いた未変性PVAは以下に示したとおりに作製したものである。
<変性PVA(マレイン酸ジエチル変性PVA)の作製>
酢酸ビニル17質量部、メタノール14質量部、マレイン酸ジエチル0.023質量部及び酢酸ビニルに対して0.10%のアゾビスイソブチロニトリルを重合缶に仕込み、窒素置換後加熱して沸点まで昇温し、更に、酢酸ビニル6質量部、メタノール5質量部及びマレイン酸ジエチル0.207質量部の混合液を重合率75%に達するまで連続的に添加して重合させ、重合率90%に達した時点で重合を停止した。次いで未重合の酢酸ビニルを除去し、得られた重合体を水酸化ナトリウムでケン化した。その後、90℃で90分熱風乾燥し、マレイン酸ジエチル0.6モル%、ケン化度88.0モル%、分子量(Mn)11000、0.2%水溶液の波長270nmにおける吸光度1.0、未変性PVA量12%の変性PVAを得た。マレイン酸ジエチルの含有量はNMRにより測定したものである。変性PVAのケン化度と分子量は、上述と同一の方法で測定したものである。
<未変性PVAの作製>
酢酸ビニル17質量部、メタノール14質量部及び酢酸ビニルに対して0.10%のアゾビスイソブチロニトリルを重合缶に仕込み、窒素置換後加熱して沸点まで昇温し、更に、酢酸ビニル6質量部、メタノール5質量部の混合液を重合率75%に達するまで連続的に添加して重合させ、重合率90%に達した時点で重合を停止した。次いで未重合の酢酸ビニルを除去し、得られた重合体を水酸化ナトリウムでケン化した。その後、90℃で90分熱風乾燥し、ケン化度88.0モル%、分子量(Mn)11000の未変性PVAを得た。未変性PVAのケン化度と分子量は、上述と同一の方法で測定したものである。
本発明の変性ポリ酢酸ビニルは、粒子中の酢酸ビニルモノマーの残存量が少なく、耐アルカリ性に優れたものであった。

Claims (3)

  1. 式I(式I中、X1とX2は、炭素数1〜12の低級アルキル基、水素原子または金属塩のいずれか一つであり、同一のものでも良く異なったものでも良い。gは、0〜3の整数を表す。hは、0〜12の整数を表す。Y1は、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸金属塩または水素原子のいずれか一つであり、同一のものでも良く異なったものでも良い。)で表される結合単位を含有する変性ポリビニルアルコールの存在下で、酢酸ビニル99〜50モル%と炭素数5〜20の脂肪酸ビニルエステル1〜50モル%とを懸濁重合法で共重合させて得られる、粒子のメジアン径が850〜3000μmの変性ポリ酢酸ビニル。
    Figure 2015187215
  2. 脂肪酸ビニルエステルが、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、桂皮酸ビニル、ネオデカン酸ビニルから選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の変性ポリ酢酸ビニル。
  3. 平均重合度が1000〜9000である請求項1又は請求項2記載の変性ポリ酢酸ビニル。
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