JP2015185551A - 冷却装置、光源装置及びプロジェクタ - Google Patents

冷却装置、光源装置及びプロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】複数の発熱部材の目標温度がそれぞれ異なる場合においても、コンパクトに構成することのできる冷却装置を提供する。
【解決手段】冷却装置400は、複数の発熱部材である各色光源120,220,320と、現在の発熱部材温度Tcを検出する温度センサ450R,450G,450Bと、冷却手段であるペルチェ素子430R,430G,430Bと、放熱装置であるヒートシンク410と、冷却手段を制御する光源温度制御部43と、を有する。光源温度制御部43には、放熱装置の放熱装置適正温度Thと、発熱部材適正温度Tと、放熱装置適正温度Thと発熱部材適正温度Tの差である目標温度差ΔTが設定される。光源温度制御部43は、放熱装置適正温度Thと現在の発熱部材温度Tcの温度差が、目標温度差ΔTとなるように冷却手段を個別に制御する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、発熱部材を冷却する冷却装置、発熱する光源を有する光源装置及びこの光源装置を有するプロジェクタに関する。
今日、プロジェクタやノートパソコン等の機器は、携帯し易いように小型化したものが種々開発されている。そして、これらの機器には、使用時に発熱する発熱部材が配置されている。例えば、プロジェクタにおいては、高圧放電ランプ、発光ダイオード、レーザダイオード又はエレクトロルミネッセンス等により形成される光源装置が備えられている。
例えば、特許文献1に開示されるプロジェクタにおいては、赤色、緑色、青色の各色波長帯域光を出射する有機電界発光素子を光源とするプロジェクタが開示されている。そして、各色有機電界発光素子を冷却する冷却装置として、各色有機電界発光素子と接続される受熱板と、この受熱板と接続されるヒートパイプと、このヒートパイプと接続される放熱板とが各色有機電界発光素子にそれぞれ設けられている。そして、個々の放熱板は、一つのヒートシンクと接続され、このヒートシンクはペルチェ素子により冷却されている。
特開平10−333129号公報
一般に、光源となる有機電界発光素子等の固体発光素子は、発光する色ごとに発熱温度が異なっている。従って、一つのヒートシンクで放熱板の冷却を行った場合、温度の高い発光素子からの放熱が、ヒートシンク及び他の放熱板を介して他の固体発光素子に影響を及ぼすので、光源装置の適切な冷却が困難になる。
本発明の目的は、複数の発熱部材の目標温度がそれぞれ異なる場合においても、ヒートシンクを一つにして適切に温度制御を行うことができる冷却装置、光源装置及びプロジェクタを提供することにある。
本発明の冷却装置は、複数の発熱部材と、前記複数の発熱部材のそれぞれに設けられ、発熱部材温度を検出する複数の温度センサと、前記複数の発熱部材のそれぞれと接続される複数の冷却手段と、前記複数の冷却手段の全てが接続される放熱装置と、前記冷却手段を制御する温度制御部と、を備え、前記温度制御部には、前記放熱装置の放熱装置適正温度と、前記複数の発熱部材ごとに異なる発熱部材適正温度と、前記放熱装置適正温度と前記発熱部材適正温度の差である目標温度差が設定され、前記温度制御部は、前記放熱装置適正温度と現在の発熱部材温度の温度差が、前記目標温度差となるように前記複数の冷却手段をそれぞれ制御することを特徴とする。
本発明の光源装置は、前記発熱部材は、所定の波長帯域光を出射する複数の光源装置であり、上述の冷却装置は、前記複数の光源装置を冷却することを特徴とする。
本発明のプロジェクタは、上述の光源装置と、表示素子と、前記光源装置からの光を前記表示素子に導光する光源側光学系と、前記光源装置や前記表示素子を制御するプロジェクタ制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明により、複数の発熱部材の目標温度が異なる場合においても、一つの放熱装置で適切に温度制御を行うことができるので、冷却装置等をコンパクトにすることができる。
本発明の実施形態に係るプロジェクタの外観斜視図である。 本発明の実施形態に係るプロジェクタの機能ブロックを示す図である。 本発明の実施形態に係るプロジェクタの内部構造を示す平面模式図である。 本発明の実施形態に係る冷却装置の制御ブロック図である。 本発明の実施形態に係る温度制御のフローチャートを示す図である。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳説する。図1は、プロジェクタ10の外観斜視図である。なお、本実施形態において、プロジェクタ10における左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とはプロジェクタ10のスクリーン側方向及び光線束の進行方向に対しての前後方向を示す。
プロジェクタ10は、図1に示すように、略直方体形状であって、プロジェクタ10の筐体の前方の側板とされる正面板12の側方に投影部を有するとともに、この正面板12には複数の排気孔17を設けている。さらに、図示しないがリモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
また、筐体の上ケース11にはキー/インジケータ部37が設けられ、このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキー、光源ユニットや表示素子又は制御回路等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータが配置されている。また、上ケース11は、プロジェクタ10の筐体の上面と左側面の一部までを覆っており、故障時等には上ケース11を下ケース16から取り外せる構成とされている。
さらに、プロジェクタ10の筐体の背面には、図示されない背面板にUSB端子やアナログRGB映像信号が入力される映像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子、音声出力端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子が設けられている。また、背面板には、複数の吸気孔が形成されている。
次に、プロジェクタ10の制御手段について図2の機能ブロック図を用いて述べる。プロジェクタ制御手段は、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等から構成される。
この制御部38は、プロジェクタ10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPU、各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
そして、このプロジェクタ制御手段により、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に出力される。
また、表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
表示駆動部26は、表示素子制御手段として機能するものであり、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動するものである。
そして、このプロジェクタ10では、光源装置60から出射された光線束を、光源側光学系を介して表示素子51に照射することにより、表示素子51の反射光で光像を形成し、投影側光学系を介して図示しないスクリーンに画像を投影表示する。なお、この投影側光学系の可動レンズ群235は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われる。
また、画像圧縮/伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行う。
さらに、画像圧縮/伸長部31は、再生モード時にメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長し、この画像データを、画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力し、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とする処理を行う。
そして、筐体の上ケース11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出され、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に出力される。
なお、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されている。この音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させる。
また、制御部38は、光源制御手段としての光源制御回路41を制御しており、この光源制御回路41は、画像生成時に要求される所定波長帯域の光が光源装置60から出射されるように、光源装置60の赤色光源装置、緑色光源装置及び青色光源装置の発光を個別に制御する。
さらに、制御部38は、温度制御部である光源温度制御部43と接続される。光源温度制御部43は、光源装置60の赤色光源装置、緑色光源装置及び青色光源装置である各色光源装置の冷却手段に対する各色の冷却手段の制御部や、冷却ファンを制御する冷却ファン制御部と接続される。
次に、図3に基づいて、プロジェクタ10の内部構造を説明する。図3は、プロジェクタ10の内部構造を示す平面模式図である。プロジェクタ10は、平面視矩形の筐体を有し、この筐体の側面は、正面板12、背面板13、右側板15、左側板14により構成されている。
プロジェクタ10の筐体内には、光源装置60、冷却装置400、光源側光学系170、表示素子51、投影側光学系180が備えられている。光源装置60は、プロジェクタ10の筐体の正面板12近傍のやや中央右寄りに配置されている。そして、光源装置60は、赤色波長帯域光を出射する赤色光源装置100と、緑色波長帯域光を出射する緑色光源装置200と、青色波長帯域光を出射する青色光源装置300と、これら各色光源装置から出射された光線束を光源側光学系170に導光する導光光学系140と、が備えられる。
各色光源装置は、背面板13側から順に、赤色光源装置100、緑色光源装置200、青色光源装置300の順に隣接して直線状に配置されている。そして、各色光源装置は、各色光源装置の右側板15側に配置される冷却装置400のヒートシンク410と接続される。
赤色光源装置100は、保持部材130により、赤色光源120と、集光レンズ111,112が保持されている。赤色光源120は、固体発光素子である高輝度の赤色発光ダイオードとされている。集光レンズ111,112は、赤色光源120から出射される赤色波長帯域光を集光して、左側板14側へ出射する。なお、赤色光源装置100では、2枚の集光レンズ111,112を用いることで、集光させる距離を短くしている。
赤色光源装置100の正面板12側には、緑色光源装置200が隣接して配置されている。緑色光源装置200も同様に、保持部材230により、緑色光源220と、集光レンズ212が保持されている。そして、緑色光源装置200の正面板12側に隣接する青色光源装置300も同様に、保持部材330により、青色光源320と、集光レンズ312が保持されている。また、緑色光源220及び青色光源320は、赤色光源120と同様に、固体発光体素子である高輝度の発光ダイオードにより形成されている。
このように、隣接して直線状に配置される赤色光源装置100、緑色光源装置200、青色光源装置300に備えられる赤色光源120、緑色光源220、青色光源320は、発光時に発熱する発熱部材である。それぞれの発熱部材である赤色光源120、緑色光源220、青色光源320には、これらの各色光源を冷却するためのペルチェ素子430R,430G,430Bが接続されている。そして、これらのペルチェ素子430R,430G,430Bは、一つのヒートシンク410と接続されている。
ヒートシンク410の背面板13側には、ヒートシンク410を冷却する放熱装置冷却手段である冷却ファン440が配置されている。冷却ファン440は、シロッコファン等により形成されている。冷却ファン440は、背面板13に設けられた吸気孔18から外部空気を導入し、ヒートシンク410に向けて送風する。そして、ヒートシンク410を冷却した冷却風は、正面板12の排気孔17から排気される。
赤色光源装置100、緑色光源装置200及び青色光源装置300の左側板14側には、導光光学系140が配置されている。導光光学系140は、反射ミラー141、集光レンズ142,144、第一ダイクロイックミラー143、第二ダイクロイックミラー145により形成されている。
反射ミラー141は、左側板14側に出射される青色光源装置300からの出射光の光軸上に配置される。そして、青色光源装置300からの青色波長帯域光である出射光を背面板13方向に反射する。第一ダイクロイックミラー143は、左側板14側に出射される緑色光源装置200からの出射光の光軸と、反射ミラー141により反射された青色波長帯域光の光軸とが直交する位置に配置されている。第一ダイクロイックミラー143は、緑色光源装置200から出射された緑色波長帯域光を反射させ、反射ミラー141により反射された青色波長帯域光を透過させる。
また、第二ダイクロイックミラー145は、左側板14側に出射される赤色光源装置100からの出射光の光軸と、反射ミラー141に反射され、第一ダイクロイックミラー143を透過した青色波長帯域光及び第一ダイクロイックミラー143により反射された緑色波長帯域光との光軸が直交する位置に配置されている。第二ダイクロイックミラー145は、左側板14側に出射される赤色光源装置100からの赤色波長帯域光を背面板13側に反射させ、緑色波長帯域光及び青色波長帯域光を透過させる。
さらに、反射ミラー141と第一ダイクロイックミラー143との間には、集光レンズ142が配置されている。また、第一ダイクロイックミラー143と第二ダイクロイックミラー145との間には、集光レンズ144が配置されている。
導光光学系140の背面板13側から左側板14側にかけて、光源側光学系170が配置されている。光源側光学系170は、光源装置60の導光光学系140を介して出射された光源光を、表示素子51まで導光して照射させる。光源側光学系170は、集光レンズ173、ライトトンネル175、集光レンズ178、光軸変換ミラー181、集光レンズ183、照射ミラー185及びコンデンサレンズ195により形成されている。なお、コンデンサレンズ195は、表示素子51の画像形成面で生成された画像光を投影側光学系180の投影レンズが内蔵されるレンズ鏡筒182に向けて出射するので、投影側光学系180の一部ともされている。
導光光学系140の第二ダイクロイックミラー145の背面板13側には、背面板13に向けて、光源側光学系170の集光レンズ173、ライトトンネル175、集光レンズ178及び光軸変換ミラー181が順番に配置されている。これらは第二ダイクロイックミラー145から出射される光源光の光軸上に配置されている。
集光レンズ173は、第二ダイクロイックミラー145から出射された光源光である赤色、緑色、青色の各波長帯域光を集光し、ライトトンネル175に入射させる。ライトトンネル175に入射した光源光は、ライトトンネル175内で全反射を繰り返して均一な照度分布とされて、ライトトンネル175の出射口から出射される。ライトトンネル175の背面板13側には、集光レンズ178が配置されている。集光レンズ178は、ライトトンネル175から出射された光源光を集光する。
光軸変換ミラー181は、集光レンズ178の背面板13側に配置されている。集光レンズ183は、光軸変換ミラー181より正面板12側であって、左側板14側に配置されている。照射ミラー185は、集光レンズ183よりもさらに正面板12側であって、左側板14の近傍に配置される。光軸変換ミラー181は、集光レンズ178を透過した光源光を、集光レンズ183及び照射ミラー185に向けて反射する。
また、コンデンサレンズ195は、表示素子51の正面板12側に配置される。照射ミラー185は、光軸変換ミラー181により反射され、集光レンズ183を透過した光源光を、コンデンサレンズ195を介して表示素子51に照射する。ここで、表示素子51は、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)とされる。そして、表示素子51は、背面板13側にヒートシンク190が設けられている。表示素子51は、ヒートシンク190により冷却される。
表示素子51の正面板12側には、投影側光学系180が配置されている。投影側光学系180は、コンデンサレンズ195、レンズ鏡筒182を備えている。レンズ鏡筒182には、固定レンズ群225と可動レンズ群235を備えている。可動レンズ群235は、図示しないレンズモータにより移動可能に形成されている。よって、レンズ鏡筒182は、ズーム調整やフォーカス調整を可能とした可変焦点型レンズとして形成されている。
また、投影側光学系180の左側板14側には、回路基板380が配置されている。回路基板380には、制御部38を形成する制御回路基板や、電源回路基板等の各種回路基板が形成されている。
以上の構成によるプロジェクタ10は、光源装置60の赤色光源装置100、緑色光源装置200及び青色光源装置300からの出射光が、光源光として導光光学系140を介して光源側光学系170に導光される。光源側光学系170に導光された光源光は、表示素子51に照射される。すると、表示素子51で反射されたオン光は、投影側光学系180によりスクリーン等に向けて投影される。
次に、冷却装置400による光源装置60の赤色光源装置100、緑色光源装置200及び青色光源装置300に対する冷却について、図4及び図5に基づいて説明する。図4は冷却装置400の制御ブロック図である。図5は冷却装置400の動作の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、赤色光源装置100、緑色光源装置200及び青色光源装置300には、それぞれの赤色光源120、緑色光源220、青色光源320と接続する熱拡散板420が配置されている。そして、冷却装置400には、それぞれの熱拡散板420と接続する冷却手段が設けられている。冷却手段は、赤色光源120を冷却するペルチェ素子430Rと、緑色光源220を冷却するペルチェ素子430Gと、青色光源320を冷却するペルチェ素子430Bと、により形成されている。ペルチェ素子430R、430G、430Bは、一つの放熱装置であるヒートシンク410と接続されている。
冷却手段であるペルチェ素子430R、430G、430Bは、二種類の金属の接合部に電流を流すと、一方の金属から他方の金属へ熱が移動するというペルチェ効果を利用した板状の熱電素子である。従って、ペルチェ素子430R、430G、430Bの吸熱側に熱拡散板420を配置し、放熱側(排熱側)にヒートシンク410を配置することで、固体発光素子である赤色光源120、緑色光源220、青色光源320からの熱は、熱拡散板420に拡散され、その後、ペルチェ素子430R、430G、430Bを介してヒートシンク410に移送される。ヒートシンク410に移送された熱は、ヒートシンク410に送風される冷却風により複数枚の放熱フィンから効率よく放熱される。
ここで、ペルチェ素子430R、430G、430Bは、表面(放熱面と吸熱面)に絶縁層を有している。従って、ペルチェ素子430R、430G、430Bは、この絶縁層を介してヒートシンク410及び熱拡散板420と熱接続されている。なお、この絶縁層は、例えば、エポキシ樹脂やシリコン樹脂に熱伝導性の良好なボロンナイトライド、窒化アルミニウム等の微粒子を混合した接着剤などにより形成することができる。
発熱部材である赤色光源120、緑色光源220、青色光源320は、各色波長帯域光の出射時に発光素子周辺が発熱する。赤色光源120、緑色光源220、青色光源320には、それぞれ温度センサ450R,450G,450Bが設けられている。そして、冷却手段であるペルチェ素子430R,430G,430Bと各温度センサ450R,450G,450Bは、それぞれのペルチェ素子430R,430G,430Bの制御手段であるRペルチェ制御部453R、Gペルチェ制御部453G、Bペルチェ制御部453Bと接続されている。
そして、Rペルチェ制御部453R、Gペルチェ制御部453G、Bペルチェ制御部453Bは、温度制御部である光源温度制御部43と接続されている。よって、光源温度制御部43は、設定条件に基づいて、Rペルチェ制御部453R、Gペルチェ制御部453G、Bペルチェ制御部453Bに対して指示信号を送信する。Rペルチェ制御部453R、Gペルチェ制御部453G、Bペルチェ制御部453Bは、個別の設定条件に従って、それぞれ対応するペルチェ素子430R,430G,430Bを制御する。
一方、放熱装置であるヒートシンク410には、放熱装置温度センサ415が設けられている。この放熱装置温度センサ415及び冷却ファン440は、冷却ファン制御部417と接続されている。さらに、冷却ファン制御部417は、外気温センサ418と接続されている。冷却ファン制御部417は光源温度制御部43と接続されている。そして、光源温度制御部43は、制御部38と接続されている。
以上のように構成される冷却装置400により、赤色光源120、緑色光源220、青色光源320は、それぞれのペルチェ素子430R,430G,430Bにより冷却される。ここで、各色光源は、固体発光素子とされる発光ダイオードである。発光ダイオード等の固体発光素子の光出力は、固体発光素子の温度が上昇すると低くなる。また、固体発光素子の温度が上昇すると、固体発光素子の輝度は下がり、固体発光素子の寿命も短くなる。よって、固体発光素子は、適正な温度以下となるように温度制御される必要がある。ここでは、この適正温度を、発熱部材適正温度Tとする。
以下に、より詳細に説明する。
赤色(R)光源120、緑色(G)光源220、青色(B)光源320における各色の光電変換効率の温度に対する変動率は、
R:−約1%/℃
G:−約0.5%/℃
B: R、Gに比べて小さい
となっている。
この特性により、赤色光源装置100は、他の色に比べて温度が高くなると輝度が下がる割合も大きく、他の色に比べてより低温で発光させることが望ましいことがわかる。
また、赤色光源装置100は、他の色に比べて発光効率(輝度)自体も低い(暗い)ので、他の色に比べてより低温で発光させることが望ましい。
したがって、色作り(バランス)の点も考慮すると、光源の発熱量としては、
G>R>B
であり、
さらに、各光源の寿命を加味し、発熱部材適正温度Tとしては、
B>G>R
とすることが好ましい。
そして、赤色光源120が適正に作動する適正温度をT1Rとする。同様に、緑色光源220、青色光源320が適正に作動する適正温度をそれぞれT1G、T1Bとする。これら発熱部材適正温度T1R,T1G,T1Bは、色ごとに異なった温度とされている。各色光源は、それぞれ発熱部材適正温度T1R,T1G,T1B以下となるように温度制御される。
なお、ペルチェ素子430R,430G,430Bにより各色光源の温度が発熱部材適正温度T1R,T1G,T1B以下となるように適切な性能とサイズの各ペルチェ素子及び各ヒートシンクを選定して、独立に制御されること(各光源を互いに離して配置して独立に制御すること)が、電力消費が少なく効率的となる。
しかしながら、上記実施例に示すように、赤色光源120、緑色光源220、青色光源320は、一つのヒートシンク410に接続されている。この場合、ペルチェ素子の吸熱側と放熱側(ヒートシンク410側)の温度差を全て0℃となる(小さくする)ようにして、各色光源を発熱部材適正温度T1R,T1G,T1B以下となるように独立に制御することはできない。なお、ここでは、ペルチェ素子の吸熱側と放熱側の温度差として、0℃という表現を用いたが、放熱側の温度とは、ペルチェ素子とヒートシンクと接続部の温度ではなく、放熱装置温度センサ415が設けられている離れた部分の温度という意味で用いている。
上記の各色光源を独立に制御することができない理由は以下の通りである。前述の通り、ペルチェ素子の吸熱側と放熱側の温度差を0℃とするようにして制御するので、赤色光源120、緑色光源220、青色光源320それぞれのペルチェ素子430R,430G,430Bの放熱側には、それぞれ温度がT1R,T1G,T1Bの熱が放熱される。
ここで、例えば前述のように、発熱部材適正温度T1R,T1G,T1Bのうち、T1Bが最も温度が高いとすると、青色光源320と接続するペルチェ素子430Bが放熱した温度T1Bの熱が、ヒートシンク410を介して、隣接する緑色光源220と接続するペルチェ素子430Gの放熱側に影響する。すなわち、緑色光源220と接続するペルチェ素子430Gの放熱側の温度は、T1Gとはならず、T1Gよりも高温となってしまう。そうすると、ペルチェ素子430Gの吸熱側と放熱側との差が設計通りにならないこととなり、選定したペルチェ素子での温度制御がうまくいかなくなってしまうからである。
つまり、本発明の本実施形態では、各ペルチェ素子の放熱側の温度を同じ温度(放熱装置適正温度)Thとして設定されることになる。そして、この放熱装置適正温度Thと各発熱部材適正温度Tの各温度差を各目標値(各目標温度差)ΔTとした。そして、ペルチェ素子の吸熱側の温度である、動作中における各色光源の温度を温度センサにより検出し(各発熱部材温度Tc)、放熱装置適正温度Thと各発熱部材適正温度Tの温度差が、目標温度差ΔTとなるよう制御した。
複数のペルチェ素子をこのように個々に制御することにより、結果としてすべてのペルチェ素子の放熱側の温度を同一とすることができる。これとともに、ペルチェ素子の吸熱側の温度、すなわち、各発熱部材である各色光源の温度は、適正温度以下として制御される。よって、発熱温度が異なる発熱部材を一つの放熱装置であるヒートシンクに接続して、冷却装置400をコンパクトにすることができる。
以上の温度制御の一例を図5に基づいて説明する。ここで、温度センサ450R,450G,450Bが検出する赤色光源120、緑色光源220、青色光源320それぞれの現在の発熱部材温度TcをTc,Tc、Tcとする。発熱部材である赤色光源120、緑色光源220、青色光源320が目標とする温度、すなわち、各色光源における各発光ダイオードの光変換効率が最も良い温度の上限である発熱部材適正温度TをそれぞれT1R,T1G,T1Bとする。また、放熱装置であるヒートシンク410の目標温度を、放熱装置適正温度Thとする。
ここで、例えば、最も高い発熱部材適正温度Tとされる発熱部材のΔTが最も小さくなるように設定し、放熱装置適正温度Thは、発熱部材適正温度T1R,T1G,T1Bのうち、最も高い発熱部材適正温度Tと同一の値とする。そして、放熱装置適正温度Thとそれぞれの発熱部材適正温度TであるT1R,T1G,T1Bとの差を目標温度差ΔTとして、それぞれΔT0R,ΔT0G,ΔT0Bとする。そして、光源温度制御部43に、発熱部材適正温度T1R,T1G,T1B、放熱装置適正温度Th、目標温度差ΔT0R,ΔT0G,ΔT0Bを設定する。
冷却装置400の動作は、先ず、各ペルチェ素子430R,430G,430Bが起動され、冷却を開始する(ステップS10R,S10G,S10B)。次に、放熱装置適正温度Thと現在の発熱部材温度Tc,Tc、Tcとの差が、目標温度差ΔT0R,ΔT0G,ΔT0B以上か否かを判別する(ステップS20R,S20G,S20B)。
ステップS20R,S20G,S20Bの判別式を満足しない場合、すなわち、放熱装置適正温度Thと現在の発熱部材温度Tc,Tc、Tcとの差が、目標温度差ΔT0R,ΔT0G,ΔT0Bより低い場合には、各ペルチェ素子430R,430G,430Bの冷却を継続する(ステップS10R,S10G,S10B)。
ステップS20R,S20G,S20Bの判別式を満足する場合、すなわち、放熱装置適正温度Thと現在の発熱部材温度Tc,Tc、Tcとの差が、目標温度差ΔT0R,ΔT0G,ΔT0B以上の場合には、各色光源装置の各ペルチェ素子430R,430G,430Bの冷却を停止する(ステップS30R,S30G,S30B)。
そして、プロジェクタ10の起動が停止されるまで、ステップS10R,S10G,S10B〜S30R,S30G,S30Bを繰り返す(ステップS40R,S40G,S40B)。
以上の動作フローをより具体的に説明する。ここでは、赤色光源120の発熱部材適正温度T1R=40℃、緑色光源220の発熱部材適正温度T1G=60℃、青色光源320の発熱部材適正温度T1B=80℃である発光ダイオードを用いる例を示す。この場合、赤色光源120の発熱部材適正温度T1Rが最も低く、青色光源320の発熱部材適正温度T1Bが最も高いため、放熱装置適正温度Thは、各色発光ダイオードの発熱部材適正温度TであるT1R,T1G,T1Bのうち、最も高い発熱部材適正温度Tと同じとするので、放熱装置適正温度Th=T1B=80℃となる。
また、この場合、目標温度差ΔTは、赤色光源120の目標温度差ΔT0R=Th−T1R=80℃−40℃=40℃、緑色光源220の目標温度差ΔT0G=Th−T1G=80℃−60℃=20℃、青色光源320の目標温度差ΔT0G=Th−T1G=80℃−80℃=0℃となる。
このように、温度制御部である光源温度制御部43には、設定値として、発熱部材適正温度T1R=40℃,T1G=60℃,T1B=80℃、放熱装置適正温度Th=80℃、目標温度差ΔT0R=40℃,ΔT0G=20℃,ΔT0G=0℃が設定される。
そして、プロジェクタ10を起動し、ある程度時間が経過し、温度制御が必要になる状況において、ペルチェ素子の制御が開始される。
例えば赤色光源120において、ペルチェ素子430Rが起動し、赤色光源120の冷却が開始される(ステップS10R)。
温度センサ450Rにて赤色光源120の現在の発熱部材温度Tcが40℃を超えようとする場合には、ステップS20Rにおいて、Th−Tc=80℃−50℃=30℃であり、赤色光源120の目標温度差ΔT0R=40℃よりも低いことになる。よって、ステップS20Rの式を満足しない。すると、ステップS10Rに戻り、赤色光源120のペルチェ素子430Rによる冷却が開始(又は継続)される。
一方、冷却が始まり(継続され)、温度センサ450Rにて赤色光源120の現在の発熱部材温度Tcが、40℃より低くなろうとした場合には、ステップS20Rの式を満足する。よって、ステップS30Rで、ペルチェ素子430Rは起動が停止される。
なお、図5に示す温度制御のフローは、一例を示したものである。すなわち、放熱装置適正温度Thと現在の発熱部材温度Tc,Tc、Tcとの差が、それぞれ目標温度差ΔT0R,ΔT0G,ΔT0Bとなるよう制御されればよい。また、目標温度差ΔTであるΔT0R,ΔT0G,ΔT0Bについて、許容される誤差(幅)αを設定して、目標温度差ΔTがこの誤差αの範囲、すなわち、−α≦ΔT≦+αとなるような制御(ヒステリシス特性を持たせた制御)とすることもできる。
また、図5のフローチャートにおいて、ステップS30R,S30G,S30Bでペルチェ素子を停止するようにしたが、ペルチェ素子に逆の電流を流して、発熱部材に熱を加えるように制御してもよい。
また、冷却装置400の冷却手段として、ペルチェ効果を利用した熱電素子であるペルチェ素子430R,430G,430Bを用いたが、他の冷却手段として、トムソン効果を利用した熱電素子とすることもできる。
また、図4に示すように、放熱装置であるヒートシンク410に設けた放熱装置温度センサ415が検出する現在の放熱装置温度Thに基づいて、現在の放熱装置温度Thが放熱装置適正温度Thとなるように、別途、温度制御部である光源温度制御部43と接続される冷却ファン制御部417により放熱装置冷却手段である冷却ファン440のモータの回転数を制御することもできる。
なお、発熱部材適正温度Tが低い赤色光源120側から、発熱部材適正温度Tが高い青色光源320側に向かう方向に送風することで、発熱部材適正温度Tが高い青色光源320が他の光源に与える熱的影響を回避している。
さらに、外気温センサ418により外気の温度を検出し、この外気温度との関係も考慮して、冷却ファン440を制御することもできる。例えば、現在の放熱装置温度Thが放熱装置適正温度Thよりも10℃高いときには、同じ10℃下げることとなっても、外気温が低い場合には、外気温が高い場合に比べて、冷却ファン440のモータの回転数を低回転数とするような制御を行うことができる。
また、冷却ファン440が備えられていない場合には、他の発熱部材への影響を最小限に抑えるため、発熱部材適正温度Tが最も高い発熱部材を中心に配置し、その両側に他の発熱部材を隣接して直線状に配置するのが好適である。上記具体例においては、冷却ファン440が備えられていない場合には、中央部より周辺の方が、温度が低くなるという温度分布になるので、隣接して直線状に配置される各色光源装置の中央に青色光源装置300を配置し、その両側に赤色光源装置100、緑色光源装置200をそれぞれ配置するのが好適である。
また、放熱装置冷却手段は、冷却ファン440に換えて、ヒートパイプ等を用いて水冷式冷却手段を設けることもできる。水冷式冷却手段を採用した場合においても、放熱装置冷却手段を冷却ファンとした本実施形態と同様に、発熱部材適正温度Tが低い赤色光源120側から、発熱部材適正温度Tが高い青色光源320側に向かう方向に冷却水を循環させることが好ましい。
また、本実施形態においては、発熱部材を赤色光源120、緑色光源220、青色光源320とされる固体発光素子としての発光ダイオードとしたが、これに限られず、例えばレーザダイオードを用いることもできる。
なお、以上の実施形態として、発熱部材を赤色光源120、緑色光源220、青色光源320としたが、冷却対象となる発熱部材はこれらに限られるものではない。例えば、複数のCPUやDSP等のLSIチップを発熱部材として、本発明における冷却装置400を適用することができる。すなわち、一つの放熱装置に対して複数の発熱部材が設けられ、それぞれの発熱部材適正温度が異なるものについて、本発明を好適に実施することができる。
以上、本発明の実施形態に係るプロジェクタ10は、光源装置60に赤色光源装置100、緑色光源装置200、青色光源装置300が備えられている。そして、各色光源装置100,200,300には、発熱部材である赤色光源120、緑色光源220、青色光源320がそれぞれ備えられている。各色光源120,220,320には、冷却手段であるペルチェ素子430R,430G,430Bがそれぞれ設けられている。さらに、ペルチェ素子430R,430G,430Bは、放熱装置であるヒートシンク410が接続されている。
そして、各色光源が有する異なる目標温度である発熱部材適正温度Tと、放熱装置の目標温度である放熱装置適正温度Thと、放熱装置適正温度Thと発熱部材適正温度Tとの差である目標温度差ΔTと、が光源温度制御部43に設定される。そして、各色光源120,220,320に設けられた温度センサ450R,450G,450Bにより検出される温度を現在の発熱部材温度Tcとしたときに、放熱装置適正温度Thと現在の発熱部材温度Tcとの差が、目標温度差ΔT以下となるように各色光源のペルチェ素子を制御する。
これにより、目標温度が異なる発熱部材を一つのヒートシンクと接続しても、個々の発熱部材を適切に温度制御することができる。よって、個別の発熱部材に個別にヒートシンクを接続する場合に比べて、装置をコンパクトに形成することができる。そして、ヒートシンクを一つとすることができるので、部品点数を削減して製造に掛かるコストを低減することができる。また、個別の発熱部材に個別にヒートシンクを接続する場合に比べて、一つの発熱部材に対応するヒートシンクの熱容量は大きくなるので、個々の発熱部材についての冷却能力が向上する。さらにまた、冷却手段であるペルチェ素子の吸熱側と放熱側の目標温度差により冷却手段を制御するので、発熱部材の温度が一定になりやすく、制御も容易となる。
また、目標温度差ΔTが最も小さい発熱部材は、発熱部材適正温度Tのうち、最も高い発熱部材適正温度Tの発熱部材である。これにより、目標温度差ΔTが最も小さい発熱部材に用いるペルチェ素子は能力の小さなペルチェ素子とすることができるので、さらにコンパクトな冷却装置を形成することができるとともに、製造コストも低減することができる。
また、放熱装置適正温度Thは、発熱部材適正温度Tのうち、最も高い発熱部材適正温度Tとした。これにより、各発熱部材に対して適正な能力のペルチェ素子を用いることができるので、よりコンパクトな冷却装置を形成することができるとともに、製造コストも低減することができる。
また、放熱装置であるヒートシンク410は、放熱装置冷却手段である冷却ファン440を有する。
これにより、冷却手段であるペルチェ素子の放熱側の熱をヒートシンク410及び冷却ファン440により効果的に放熱させることになるので、冷却手段の能力を効率的に発揮させることができる。
また、放熱装置冷却手段は、シロッコファン等により形成される冷却ファン440とされている。これにより、より安価で簡単な構成で放熱装置冷却手段を形成することができる。
また、放熱装置冷却手段は、水冷式冷却手段を採用することもできる。これにより、発熱部材がより高温になる発熱部材を冷却する場合でも、より効率的に確実に冷却することができる。
また、発熱部材である赤色光源120、緑色光源220、青色光源320は、発熱部材適正温度Tが最も高い発熱部材が中心となるよう配置することもできる。これにより、放熱装置であるヒートシンク410に冷却ファン440が設けられていない場合には、中央部より周辺の方が、温度が低くなるという温度分布になるので、効率よく放熱装置が放熱されることとなる。
また、発熱部材である赤色光源120、緑色光源220、青色光源320は、発熱部材適正温度Tが最も低い側から順に隣接して直線状に配置される。そして、冷却ファン440の送風方向は、この最も低い側から最も高い側へ送風するよう形成した。これにより、排熱温度が高い発熱部材が他の発熱部材に及ぼす影響を回避して、ヒートシンク410の温度、すなわち、各ペルチェ素子430R,430G,430Bの放熱側の温度をより確実に一定にすることができるので、冷却装置400の効率をさらに向上させることができる。
また、水冷式冷却手段を採用した場合においても、発熱部材適正温度Tが最も低い側から最も高い側に向かって冷却水を循環させることができる。これにより、ヒートシンク410の温度、すなわち、各ペルチェ素子430R,430G,430Bの放熱側の温度をより確実に一定にすることができるので、冷却装置400の効率をさらに向上させることができる。
また、放熱装置であるヒートシンク410は、放熱装置冷却手段である冷却ファン440を制御する冷却ファン制御部417が設けられる。そして、ヒートシンク410に放熱装置温度センサ415が設けられ、この放熱装置温度センサ415により検出する現在の放熱装置温度Thが放熱装置適正温度Thとなるように温度制御部である光源温度制御部43に接続される冷却ファン制御部417により冷却ファン440が制御される。
これにより、より精度よく放熱装置であるヒートシンク410の温度を一定にすることができるので、各ペルチェ素子430R,430G,430Bの放熱側の温度がより正確に一定温度とすることができ、発熱部材を適切に温度制御することができる。
また、冷却手段は、ペルチェ効果又はトムソン効果を利用した熱電素子を用いることができる。これにより、さらにコンパクトな冷却装置400及びプロジェクタ10を形成することができる。
また、光源装置60は、冷却装置400と、発熱部材を有する各色光源装置として赤色波長帯域光を出射する赤色光源装置100、緑色波長帯域光を出射する緑色光源装置200、青色波長帯域光を出射する青色光源装置300により形成され、発熱部材を固体発光素子としての発光ダイオードとして形成した。これにより、高輝度で省電力とされる固体発光素子を用いて、光の三原色を用いた光源装置をコンパクトに形成することができる。
また、発熱部材適正温度Tが最も低い固体発光素子は、赤色光源装置100の発熱部材である赤色光源120とした。
前述したように、赤色光源装置100は、発光効率が低い(暗い)上に、他の色に比べて温度が高くなると輝度が下がる割合も大きく、他の色に比べてより低温で発光させることが望ましい。
したがって、最も低い発熱部材適正温度Tとして赤色光源120を設定し冷却を行うことにより、最適な冷却システムを備える明るく、コンパクトな光源装置を提供することができる。
また、プロジェクタ10は、冷却装置400を備える光源装置60と、表示素子51と、光源側光学系170と、投影側光学系180と、光源装置60や表示素子51を制御するプロジェクタ制御手段と、を有する。これにより、光源装置60は、コンパクトに形成された冷却装置400を備えるので、小型で携帯性の優れたコンパクトなプロジェクタ10を提供することができる。
また、以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]複数の発熱部材と、
前記複数の発熱部材のそれぞれに設けられ、発熱部材温度を検出する複数の温度センサと、
前記複数の発熱部材のそれぞれと接続される複数の冷却手段と、
前記複数の冷却手段の全てが接続される放熱装置と、
前記冷却手段を制御する温度制御部と、
を備え、
前記温度制御部には、前記放熱装置の放熱装置適正温度と、前記複数の発熱部材ごとに異なる発熱部材適正温度と、前記放熱装置適正温度と前記発熱部材適正温度の差である目標温度差が設定され、
前記温度制御部は、前記放熱装置適正温度と現在の発熱部材温度の温度差が、前記目標温度差となるように前記複数の冷却手段をそれぞれ制御することを特徴とする冷却装置。
[2]前記目標温度差が最も小さい前記発熱部材は、前記発熱部材適正温度のうちの最も高い前記発熱部材適正温度とされる前記発熱部材であることを特徴とする前記[1]に記載の冷却装置。
[3]前記放熱装置適正温度は、前記発熱部材適正温度のうちの最も高い前記発熱部材適正温度と略同じに設定されることを特徴とする前記[1]又は前記[2]に記載の冷却装置。
[4]前記放熱装置は、該放熱装置を冷却する放熱装置冷却手段をさらに備えることを特徴とする前記[1]乃至前記[3]の何れか記載の冷却装置。
[5]前記放熱装置冷却手段は、冷却ファンであることを特徴とする前記[4]に記載の冷却装置。
[6]前記放熱装置冷却手段は、水冷式冷却手段であることを特徴とする前記[4]に記載の冷却装置。
[7]前記複数の発熱部材は、最も高い前記発熱部材適正温度とされる前記発熱部材が中心となるよう配置されることを特徴とする前記[1]乃至前記[6]の何れか記載の冷却装置。
[8]前記複数の発熱部材は、前記発熱部材適正温度が低い順に隣接して直線状に配置され、
前記冷却ファンは、前記発熱部材適正温度が低い側から高い側へ向かう方向に送風することを特徴とする前記[5]に記載の冷却装置。
[9]前記複数の発熱部材は、前記発熱部材適正温度が低い順に隣接して直線状に配置され、
前記水冷式冷却手段は、前記発熱部材適正温度が低い側から高い側へ向かう方向に冷却水を循環させることを特徴とする前記[6]に記載の冷却装置。
[10]前記放熱装置の現在の放熱装置温度を検出する放熱装置温度センサをさらに備え、
前記温度制御部は、現在の放熱装置温度が前記放熱装置適正温度となるように前記放熱装置冷却手段を制御することを特徴とする前記[4]乃至前記[9]の何れか記載の冷却装置。
[11]前記冷却手段は、ペルチェ効果またはトムソン効果を利用した熱電素子を含むことを特徴とする前記[1]乃至前記[10]の何れか記載の冷却装置。
[12]前記発熱部材は、所定の波長帯域光を出射する複数の光源装置であり、
前記[1]乃至前記[11]の何れか記載の冷却装置は、前記複数の光源装置を冷却することを特徴とする光源装置。
[13]前記複数の各色光源装置は、赤色波長帯域光を出射する赤色光源装置と、緑色波長帯域光を出射する緑色光源装置と、青色波長帯域光を出射する青色光源装置と、を含むことを特徴とする前記[12]に記載の光源装置。
[14]前記発熱部材適正温度は、前記赤色光源装置に対する温度が最も低いことを特徴とする前記[13]に記載の光源装置。
[15]前記[12]乃至前記[14]の何れか記載の光源装置と、
表示素子と、
前記光源装置からの光を前記表示素子に導光する光源側光学系と、
前記光源装置や前記表示素子を制御するプロジェクタ制御手段と、
を有することを特徴とするプロジェクタ。
10 プロジェクタ 11 上ケース
12 正面板 13 背面板
14 左側板 15 右側板
16 下ケース 17 排気孔
18 吸気孔 21 入出力コネクタ部
22 入出力インターフェース 23 画像変換部
24 表示エンコーダ 25 ビデオRAM
26 表示駆動部 31 伸長部
32 メモリカード 35 Ir受信部
36 Ir処理部 37 インジケータ部
38 制御部 41 光源制御回路
43 光源温度制御部 45 レンズモータ
47 音声処理部 48 スピーカ
51 表示素子 60 光源装置
100 赤色光源装置
111 集光レンズ 112 集光レンズ
120 赤色光源 130 保持部材
140 導光光学系 141 反射ミラー
142 集光レンズ 143 第一ダイクロイックミラー
144 集光レンズ 145 第二ダイクロイックミラー
170 光源側光学系
173 集光レンズ 175 ライトトンネル
178 集光レンズ 180 投影側光学系
181 光軸変換ミラー 182 レンズ鏡筒
183 集光レンズ 185 照射ミラー
190 ヒートシンク 195 コンデンサレンズ
200 緑色光源装置
212 集光レンズ 220 緑色光源
220 色光源 225 固定レンズ群
230 保持部材 235 可動レンズ群
300 青色光源装置 300 色光源装置
312 集光レンズ 320 色光源
320 青色光源 380 回路基板
400 冷却装置
410 ヒートシンク 415 放熱装置温度センサ
417 冷却ファン制御部 418 外気温センサ
420 拡散板 430B ペルチェ素子
430G ペルチェ素子 430R ペルチェ素子
440 冷却ファン 450B 温度センサ
450G 温度センサ 450R 温度センサ
453B Bペルチェ制御部 453G Gペルチェ制御部
453R Rペルチェ制御部

Claims (15)

  1. 複数の発熱部材と、
    前記複数の発熱部材のそれぞれに設けられ、発熱部材温度を検出する複数の温度センサと、
    前記複数の発熱部材のそれぞれと接続される複数の冷却手段と、
    前記複数の冷却手段の全てが接続される放熱装置と、
    前記冷却手段を制御する温度制御部と、
    を備え、
    前記温度制御部には、前記放熱装置の放熱装置適正温度と、前記複数の発熱部材ごとに異なる発熱部材適正温度と、前記放熱装置適正温度と前記発熱部材適正温度の差である目標温度差が設定され、
    前記温度制御部は、前記放熱装置適正温度と現在の発熱部材温度の温度差が、前記目標温度差となるように前記複数の冷却手段をそれぞれ制御することを特徴とする冷却装置。
  2. 前記目標温度差が最も小さい前記発熱部材は、前記発熱部材適正温度のうちの最も高い前記発熱部材適正温度とされる前記発熱部材であることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記放熱装置適正温度は、前記発熱部材適正温度のうちの最も高い前記発熱部材適正温度と略同じに設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷却装置。
  4. 前記放熱装置は、該放熱装置を冷却する放熱装置冷却手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか記載の冷却装置。
  5. 前記放熱装置冷却手段は、冷却ファンであることを特徴とする請求項4に記載の冷却装置。
  6. 前記放熱装置冷却手段は、水冷式冷却手段であることを特徴とする請求項4に記載の冷却装置。
  7. 前記複数の発熱部材は、最も高い前記発熱部材適正温度とされる前記発熱部材が中心となるよう配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか記載の冷却装置。
  8. 前記複数の発熱部材は、前記発熱部材適正温度が低い順に隣接して直線状に配置され、
    前記冷却ファンは、前記発熱部材適正温度が低い側から高い側へ向かう方向に送風することを特徴とする請求項5に記載の冷却装置。
  9. 前記複数の発熱部材は、前記発熱部材適正温度が低い順に隣接して直線状に配置され、
    前記水冷式冷却手段は、前記発熱部材適正温度が低い側から高い側へ向かう方向に冷却水を循環させることを特徴とする請求項6に記載の冷却装置。
  10. 前記放熱装置の現在の放熱装置温度を検出する放熱装置温度センサをさらに備え、
    前記温度制御部は、現在の放熱装置温度が前記放熱装置適正温度となるように前記放熱装置冷却手段を制御することを特徴とする請求項4乃至請求項9の何れか記載の冷却装置。
  11. 前記冷却手段は、ペルチェ効果またはトムソン効果を利用した熱電素子を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか記載の冷却装置。
  12. 前記発熱部材は、所定の波長帯域光を出射する複数の光源装置であり、
    請求項1乃至請求項11の何れか記載の冷却装置は、前記複数の光源装置を冷却することを特徴とする光源装置。
  13. 前記複数の各色光源装置は、赤色波長帯域光を出射する赤色光源装置と、緑色波長帯域光を出射する緑色光源装置と、青色波長帯域光を出射する青色光源装置と、を含むことを特徴とする請求項12に記載の光源装置。
  14. 前記発熱部材適正温度は、前記赤色光源装置に対する温度が最も低いことを特徴とする請求項13に記載の光源装置。
  15. 請求項12乃至請求項14の何れか記載の光源装置と、
    表示素子と、
    前記光源装置からの光を前記表示素子に導光する光源側光学系と、
    前記光源装置や前記表示素子を制御するプロジェクタ制御手段と、
    を有することを特徴とするプロジェクタ。
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