JP2015185287A - フレキシブルケーブルの接地構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡易な構成を有するとともにシールドテープを電気的に接地させる作業性が向上するフレキシブルケーブル(FC)の接地構造とすること。【解決手段】 FC11の接地構造は、ケース8内にその底面から間隔をあけて設置された一方の回路基板4と他方の回路基板5とを電気的に中継接続する、シールドテープ13によって周囲が巻回されているFC11の接地構造であって、下方に付勢するように蛇腹状に折り込まれた蛇腹部13a,13bを有することによってシールドテープ13がケース8の底面に接触して電気的に接地されている。【選択図】 図1
Description
本発明は、例えばプリント配線基板(Printed Circuit Board:PCB)等の回路基板の回路配線を電気的に中継接続するためのフレキシブルケーブル(Flexible Cable:FC)の接地構造に関するものである。
従来のフレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable:FFC)の1例を図4に示す。図4(a)は、2つの回路基板の回路配線同士を電気的に中継接続しているFFCの平面図、(b)は(a)のD1−D2線における断面図である。FFC1は、例えば、電気機器のケース8内にその底面から間隔をあけて設置された一方の回路基板4と他方の回路基板5とを電気的に中継接続するものであり、アルミニウム(Al)等から成るシールドテープ3によって周囲が巻回されている。FFC1は、平面的に平行に並べられた複数の導体線2と、それらの導体線2を覆う樹脂等から成る保護絶縁材とを有しており、面状のケーブルである。シールドテープ3は、FFC1の信号伝送用の導体線2によって伝送される電気信号に対して外部からノイズが入り込むことを防ぐとともに、導体線2によって伝送される電気信号が外部へ漏れることを防ぐために設けられる。なお、図4において、6,7はFFC1の導体線2を回路基板4,5の回路配線に電気的に接続するための接続端子(コネクタ)である。
図4に示すように、FFC1は回路基板4,5の回路配線同士をほぼ最短距離で中継接続するために、平面的に設けられている。また図4(b)の断面図でみると、FFC1は直線的に設けられている。
FFC1は、図4のように電気的にフローティング状態にあると、電磁遮蔽(シールド)性が不十分である。そこで、シールド性を高める目的で、図5に示すように、接地用の接続部3bを信号伝送方向の両端に有するシールドテープ3aが用いられる場合があった。この接続部3bはコネクタ6,7の接地端子に電気的に接続される。また、他の従来例として、一側がシールドテープに電気的に接続され、他側がFFCのケーブル本体の外へ延びてグランドに接続されるジャンパ部材を含むFFCが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、図5に示した上記従来のFFCにおいては、接地用の接続部3bを信号伝送方向の両端に有するシールドテープ3aは、形状が複雑であるために、製造の際に加工が難しく、また矩形状のシールドテープと比較して母材から多くの個片を切り出すことができないために、製造コストが嵩み高価なものになりやすい。さらに、接続部3bをコネクタ6,7の接地端子に接続させる必要があるために、FFC1をケース8内に組み込む際の作業性が悪いという問題点があった。
また、特許文献1に開示されているFFCにおいては、別個のジャンパ部材を有しているために、FFCの製造工程が増加して高コストなものとなり、またジャンパ部材をビスで止める必要があるために、FFCをケース等の内部に組み込む際の作業性が悪いという問題点があった。
本発明は、上記に問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、簡易な構成を有するとともにシールドテープを電気的に接地させる作業性が向上するフレキシブルケーブルの接地構造とすることである。
本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、ケース内にその底面から間隔をあけて設置された一方の回路基板と他方の回路基板とを電気的に中継接続する、シールドテープによって周囲が巻回されているフレキシブルケーブルの接地構造であって、下方に付勢するように蛇腹状に折り込まれた蛇腹部を有することによって前記シールドテープが前記ケースの底面に接触して電気的に接地されている構成である。
本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、好ましくは、前記フレキシブルケーブルは、前記蛇腹部が前記回路基板と前記ケースとの間に位置している。
また本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、好ましくは、前記ケースは、導電性材料から成るとともに電気的に接地されている。
また本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、好ましくは、前記ケースは、その底面における前記シールドテープが接触する部位に接地導体が設けられている。
また本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、好ましくは、前記シールドテープは、前記ケースの底面に接触する部位に前記ケースに固定手段により固定するための突出部が形成されている。
本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、ケース内にその底面から間隔をあけて設置された一方の回路基板と他方の回路基板とを電気的に中継接続する、シールドテープによって周囲が巻回されているフレキシブルケーブルの接地構造であって、下方に付勢するように蛇腹状に折り込まれた蛇腹部を有することによってシールドテープがケースの底面に接触して電気的に接地されていることから、ケース内にフレキシブルケーブルを組み込むだけでシールドテープが自ずとケースの底面に接触して電気的に接地されることになる。即ち、本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、簡易な構成を有するとともにシールドテープを電気的に接地させる作業性が向上したものとなる。
本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、好ましくは、フレキシブルケーブルは、蛇腹部が回路基板とケースとの間に位置していることから、蛇腹部が上下方向に拡がろうとする復元力により、シールドテープが回路基板及びケースの両方に押し付けられるために、シールドテープの接地を確実にとることができるとともに、シールドテープの接地状態を維持することができる。
また本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、好ましくは、ケースは、導電性材料から成るとともに電気的に接地されていることから、フレキシブルケーブルの接地の作業性が向上する。
また本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、好ましくは、ケースは、その底面におけるシールドテープが接触する部位に接地導体が設けられていることから、フレキシブルケーブルの接地の作業性が向上する。
また本発明のフレキシブルケーブルの接地構造は、好ましくは、シールドテープは、ケースの底面に接触する部位にケースに固定手段により固定するための突出部が形成されていることから、シールドテープを確実に接地させることができるとともに、シールドテープの接地状態を維持することができる。
以下、本発明のフレキシブルケーブル(FC)の接地構造の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のFCについて実施の形態の1例を示す図であり、(a)はケース内に組み込まれたFCの平面図、(b)は(a)のA1−A2線における断面図である。図1に示すように、本発明のFC11の接地構造は、ケース8内にその底面から間隔をあけて設置された一方の回路基板4と他方の回路基板5とを電気的に中継接続する、シールドテープ13によって周囲が巻回されているFC11の接地構造であって、下方に付勢するように蛇腹状に折り込まれた蛇腹部13a,13bを有することによってシールドテープ13がケース8の底面に接触して電気的に接地されている構成である。この構成により、ケース8内にFC11を組み込むだけでシールドテープ13が自ずとケース8の底面に接触して電気的に接地されることになる。即ち、本発明のFC11の接地構造は、簡易な構成を有するとともにシールドテープ13を電気的に接地させる作業性が向上したものとなる。
本発明のFC11の接地構造において、ケース8は、液晶表示装置、DVDプレーヤ、コピー機、プリンタ、スキャナ等の電子機器、電気機器の容器として用いられるものである。ケース8の材料としては、アクリル樹脂,ポリカーボネート,ポリアミド,ポリイミド,ポリアミドイミド等のプラスチック、アルミナセラミック等のセラミックなどの非導電性材料、またはアルミニウム(Al)、銅、ステンレススチール、真鍮(Cu−Zn合金)等の導電性材料が用いられる。またケース8は、プラスチック、セラミック等の非導電性材料から成る基体の表面に、金属、合金等から成る導電性メッキ層を形成したものであってもよい。
ケース8内には、その底面から間隔をあけて設置された一方の回路基板4と他方の回路基板5とが収容されている。回路基板4,5は、一般的に、ケース8内の底面に直置きされることは少なく、放熱部材、絶縁部材、緩衝部材、接着材等を介してケース8内の底面に設置されることが多い。従って、本発明における回路基板4,5は、ケース8内にその底面から間隔をあけて設置されている。なお、回路基板4,5は、プリント配線基板(PCB)等から成る。
FC11は、平面的に平行に並べられた銅(Cu)等から成る複数の導体線2と、それらの導体線2を覆う樹脂等から成る保護絶縁材とを有しており、可撓性を有するケーブルである。またFC11は、シールドテープ13によって周囲が巻回されており、これにより、シールドテープ13は、FC11の信号伝送用の導体線2によって伝送される電気信号に対して外部からノイズが入り込むことを防ぐとともに、導体線2によって伝送される電気信号が外部へ漏れることを防ぐ。シールドテープ13は、アルミニウム(Al)等の金属から成るテープ、フィルム、シート等の面状のものである。またシールドテープ13は、プラスチック等の非導電性材料から成る面状の基材の表面にアルミニウム,銀,金等の金属膜をメッキ法等によって形成したものであってもよい。
本発明に係るFC11は、図1に示すように、下方に付勢するように蛇腹状に折り込まれた蛇腹部13a,13bを有する。蛇腹部13a,13bは、FC11の一方の回路基板4の側に形成されている。また蛇腹部13a,13bは、下方に向かって交互に折り返された折り返し部13a,13bであり、折り返し部13a,13bは下方向の軸線の左右に交互に位置するように構成される。これにより、図1(b)の矢印に示すように、蛇腹部13a,13bが下方に付勢されるものとなり、シールドテープ13がケース8の底面に自ずと接触して電気的に接地される。
図2は、本発明のFCの接地構造について実施の形態の他例を示す図であり、(a)はケース8内に組み込まれたFC12の平面図、(b)は(a)のB1−B2線における断面図である。本発明のFC12は、図2に示すように、下方に付勢するように蛇腹状に折り込まれた蛇腹部14a,14b,14c,14dを有する。蛇腹部14a,14bはFC12の一方の回路基板4の側に形成されており、蛇腹部14c,14dはFC12の他方の回路基板5の側に形成されている。即ち、FC12は、その両端部に蛇腹部14a,14b,14c,14dを有する。
図1、図2に示すように、蛇腹部の一部(図1では蛇腹部13b、図2では蛇腹部14b,14d)は回路基板4,5の下面とケース8の底面との間に位置することが好ましい。この場合、図1の蛇腹部13b前後のFC11の部位、図2の蛇腹部14b前後のFC12の部位、図2の蛇腹部14d前後のFC12の部位が、蛇腹部13b,14b,14dが上下方向に拡がろうとする復元力により、シールドテープ13,14が回路基板4,5の下面及びケース8の底面の両方に押し付けられるために、シールドテープ13,14の接地を確実にとることができるとともに、シールドテープ13,14の接地状態を維持することができる。
本発明に係るFC11,12は、ケース8は、導電性材料から成るとともに電気的に接地されていることが好ましい。この場合、シールドテープ13,14がケース8の底面に接触するだけでシールドテープ13,14の接地をとることができる。従って、FC11,12の接地の作業性が向上する。またこの場合、ケース8は、アルミニウム(Al)、銅、ステンレススチール、真鍮(Cu−Zn合金)等の導電性材料から成る。また、ケース8は、プラスチック、セラミック等の非導電性材料から成る基体の表面に、金属、合金等から成る導電性メッキ層を形成したもの、金属、合金等から成る導電板、導電性フィルムを貼り付けたものであってもよい。なお、ケース8は、接地導体線等の接地部材(図示せず)によって外部の接地部に電気的に接続されている。
また本発明のFC11,12は、ケース8は、その底面におけるシールドテープ13,14が接触する部位に接地導体が設けられていることが好ましい。この場合、ケース8が非導電性材料から成るときであっても、シールドテープ13,14をケース8の底面に接触させるだけでシールドテープ13,14を接地させることができる。従って、FC11,12の接地の作業性が向上する。なお、接地導体は、ケース8の底面に直接設けられたものであってもよく、あるいはケース8の底面に設置された別個の回路基板に設けられたものであってもよい。また接地導体は、接地導体線等の接地部材(図示せず)によって外部の接地部に電気的に接続されている。
また本発明に係るFC11,12は、図3に示すように、シールドテープ13,14は、ケース8の底面に接触する部位にケース8に固定手段により固定するための突出部(耳状部)15が形成されていることが好ましい。固定手段としては、ネジ止め、導電性接着剤による接着等がある。図3においては、突出部15にネジ止め孔16が形成されている。この場合、ネジ17によって突出部15を固定することによってシールドテープ13,14を確実に接地させることができるとともに、シールドテープ13,14の接地状態を維持することができる。
なお、本発明のFCは、上記実施の形態に限定されるものではなく、適宜の設計的な変更、改良を含んでいてもよい。
本発明のFCは、電子機器、電気機器のケース内に収容されて用いられる。その電子機器、電気機器としては、DVDプレーヤ、CDプレーヤ、コピー機、プリンタ、スキャナ、パーソナルコンピュータ、汎用大型コンピュータ、タブレット端末、メモリ装置(バッファ装置)、表示装置等がある。また、本発明のFCが収容される表示装置としては、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)、有機EL(Electro Luminescence)装置、無機EL装置、プラズマディスプレイ、FED(Field Emitting Display)、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)、GLV(Grating Light Valve)装置、PDP(Plasma Display)装置、電子ペーパーディスプレイ装置、DMD(Digital micro Mirror Device)、圧電セラミックディスプレイなどの表示装置がある。
1 FFC
2 導体線
3 シールドテープ
4,5 回路基板
6,7 コネクタ
8 ケース
11,12 FC
13,14 シールドテープ
13a,13b 蛇腹部
14a,14b,14c,14d 蛇腹部
2 導体線
3 シールドテープ
4,5 回路基板
6,7 コネクタ
8 ケース
11,12 FC
13,14 シールドテープ
13a,13b 蛇腹部
14a,14b,14c,14d 蛇腹部
Claims (5)
- ケース内にその底面から間隔をあけて設置された一方の回路基板と他方の回路基板とを電気的に中継接続する、シールドテープによって周囲が巻回されているフレキシブルケーブルの接地構造であって、下方に付勢するように蛇腹状に折り込まれた蛇腹部を有することによって前記シールドテープが前記ケースの底面に接触して電気的に接地されているフレキシブルケーブルの接地構造。
- 前記フレキシブルケーブルは、前記蛇腹部が前記回路基板と前記ケースとの間に位置している請求項1に記載のフレキシブルケーブルの接地構造。
- 前記ケースは、導電性材料から成るとともに電気的に接地されている請求項1または請求項2に記載のフレキシブルケーブルの接地構造。
- 前記ケースは、その底面における前記シールドテープが接触する部位に接地導体が設けられている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のフレキシブルケーブルの接地構造。
- 前記シールドテープは、前記ケースの底面に接触する部位に前記ケースに固定手段により固定するため突出部が形成されている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のフレキシブルケーブルの接地構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014059364A JP2015185287A (ja) | 2014-03-22 | 2014-03-22 | フレキシブルケーブルの接地構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014059364A JP2015185287A (ja) | 2014-03-22 | 2014-03-22 | フレキシブルケーブルの接地構造 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015185287A true JP2015185287A (ja) | 2015-10-22 |
Family
ID=54351634
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP2015185287A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020072234A (ja) * | 2018-11-02 | 2020-05-07 | 株式会社東海理化電機製作所 | 電子機器、およびフレキシブルプリント基板 |
-
2014
- 2014-03-22 JP JP2014059364A patent/JP2015185287A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020072234A (ja) * | 2018-11-02 | 2020-05-07 | 株式会社東海理化電機製作所 | 電子機器、およびフレキシブルプリント基板 |
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