JP2015184519A - プロジェクター、およびプロジェクターの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像の台形歪補正が施された状態でもフォーカス調整をしやすいプロジェクター、およびプロジェクターの制御方法を提供する。【解決手段】制御手段20は、フォーカス調整の操作を受け付けると(ステップS101)、台形歪補正手段15に指示して画像データの台形歪補正を実行させ(ステップS102)、補正後の画像にテスト画像M1を合成して投写させる(ステップS103)。【選択図】図6
Description
本発明は、プロジェクター、およびプロジェクターの制御方法に関する。
画像をスクリーン等の投写面に投写するプロジェクターを使用する際、投写面に対してプロジェクターの設置位置が正対していない場合に、投写画像に生じる台形歪を補正し、フォーカス調整を行う必要がある。台形歪補正については、一般的に、光変調装置で画像を形成する際に台形歪を相殺するように、画素の間引きを行って歪ませた画像を形成することによって投写画像を補正している。
特許文献1には、フォーカス調整を行うときに、台形歪補正を解除するプロジェクターが開示されている。
従来のように、画素の間引きを行って台形歪補正がされている状態でフォーカス調整を行った場合、フォーカスが合っているのかどうかわかりにくくなることがあった。例えば垂直方向の台形歪補正を行う場合、垂直の直線画像は画素間引きにより複数の斜め線に分割されてしまうため、直線を基準にフォーカスを確認することができないという問題があった。
また、特許文献1のようなプロジェクターの場合、フォーカス調整を行う際に台形歪補正が解除されるので、フォーカス調整はしやすくなるが、補正時に画像がスクリーン全体に投写されるように設置している場合、補正解除によって画像の間引かれる部分がスクリーンからはみ出て投写されてしまうという問題があった。
また、特許文献1のようなプロジェクターの場合、フォーカス調整を行う際に台形歪補正が解除されるので、フォーカス調整はしやすくなるが、補正時に画像がスクリーン全体に投写されるように設置している場合、補正解除によって画像の間引かれる部分がスクリーンからはみ出て投写されてしまうという問題があった。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るプロジェクターは、光源と、前記光源から射出された光を入力される画像データに応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置で変調された光を投写面に投写画像として投写する投写レンズと、を有する画像投写手段、および前記投写レンズに対してフォーカス調整を行うフォーカス調整機構、を備えるプロジェクターであって、前記フォーカス調整の操作を受け付ける入力操作手段と、前記投写面に投写される投写画像の台形歪を補正するために前記画像データを補正する台形歪補正手段と、前記入力操作手段がフォーカス調整の操作を受け付けたとき、補正された前記画像データに、所定のテスト画像を合成するテスト画像合成手段と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、フォーカス調整を行う際、台形歪補正された画像に所定のテスト画像を合成して投写するので、台形歪補正が行われていない画像をテスト画像として用いることで、フォーカス調整を容易に行うことが可能となる。
[適用例2]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記テスト画像は複数の垂直または水平方向の罫線画像を含むことが好ましい。
本適用例によれば、フォーカス調整のためのテスト画像に垂直または水平方向の罫線画像が含まれるので、直線画像を基準に、フォーカス調整を行うことが可能となる。
[適用例3]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記テスト画像合成手段は、補正後の前記画像データの投写領域にのみ前記テスト画像を合成することが好ましい。
本適用例によれば、テスト画像は台形歪補正後の画像データの投写領域にのみ合成されるので、画像データをスクリーンいっぱいに投写するとき、テスト画像がスクリーンからはみ出して投写されてしまうことを防止することが可能となる。
[適用例4]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記テスト画像合成手段は、前記テスト画像を合成後、前記入力操作手段が所定時間、前記フォーカス調整の操作を受け付けなかったとき、前記テスト画像の合成を終了することが好ましい。
本適用例によれば、フォーカス調整中に所定時間フォーカス調整の操作をしなければテスト画像が消去されるので、フォーカス調整終了後にテスト画像を消去する操作を省略することが可能となる。
[適用例5]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記テスト画像合成手段は、前記テスト画像を合成後、前記入力操作手段が所定のフォーカス調整の終了操作を受け付けたとき、前記テスト画像の合成を終了することが好ましい。
本適用例によれば、フォーカス調整終了後に所定のフォーカス調整の終了操作をすることでテスト画像が消去されるので、フォーカス調整終了後に直ちにテスト画像を消去することが可能となる。
[適用例6]本適用例に係るプロジェクターの制御方法は、光源と、前記光源から射出された光を入力される画像データに応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置で変調された光を投写面に投写画像として投写する投写レンズと、を有する画像投写手段、および前記投写レンズに対してフォーカス調整を行うフォーカス調整機構、を備えるプロジェクターの制御方法であって、前記フォーカス調整の操作を受け付ける操作受付ステップと、前記投写面に投写される投写画像の台形歪を補正するために前記画像データを補正する台形歪補正ステップと、前記操作受付ステップにおいてフォーカス調整の操作を受け付けたとき、補正された前記画像データに所定のテスト画像を合成するテスト画像合成ステップと、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、フォーカス調整を行う際、台形歪補正された画像に所定のテスト画像を合成して投写するので、台形歪補正が行われていない画像をテスト画像として用いることで、フォーカス調整を容易に行うことが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態における特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(実施形態)
図1は、本実施形態のプロジェクター1の回路構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、画像入力端子6、画像投写手段10、台形歪補正手段15、OSD処理手段16、画像信号処理手段17、画像信号入力手段18、テスト画像合成手段19、制御手段20、記憶手段21、光源制御手段22、本体操作手段23、操作信号受信手段24、リモートコントローラー(リモコン)25、電源端子30、電源部31、角度検出手段40、フォーカス制御手段41等で構成されており、これらは図示しない筐体の内部または外面に収容されている。
図1は、本実施形態のプロジェクター1の回路構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、画像入力端子6、画像投写手段10、台形歪補正手段15、OSD処理手段16、画像信号処理手段17、画像信号入力手段18、テスト画像合成手段19、制御手段20、記憶手段21、光源制御手段22、本体操作手段23、操作信号受信手段24、リモートコントローラー(リモコン)25、電源端子30、電源部31、角度検出手段40、フォーカス制御手段41等で構成されており、これらは図示しない筐体の内部または外面に収容されている。
画像投写手段10は、光源11、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12B、投写光学系としての投写レンズ13、液晶駆動手段14等を含んでいる。画像投写手段10は、光源11から射出された光を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bで変調し、変調された画像を投写レンズ13から投写することによってスクリーンSC等の投写面に投写画像を表示する。
投写レンズ13は、フォーカスレンズ13aを有しており、フォーカスレンズ13aの位置を移動することで焦点調整(フォーカス調整)を可能としている。
フォーカス調整機構131は、モーターおよびギヤ等(いずれも図示せず)により構成され、フォーカス制御手段41による制御に基づいて、フォーカスレンズ13aを駆動(移動)させ、フォーカス調整を行う。また、フォーカス調整機構131は、フォーカスレンズ13aの位置をフォーカス量として検出する。そして、検出結果であるフォーカス量をフォーカス制御手段41に出力する。本実施形態では、フォーカス量を検出する方法としては、フォーカスレンズ13aの変化量をエンコーダー等(図示せず)によって検出する。なお、フォーカス量を検出する他の方法としては、フォーカス調整機構131のモーターをステッピングモーターとし、そのステッピングモーターのステップ数に基づいて検出するようにしてもよい。
光源11は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源ランプ11aと、光源ランプ11aが放射した光を液晶ライトバルブ12R,12G,12B側に反射するリフレクター11bとを含んで構成されている。
光源11から射出された光は、図示しないインテグレーター光学系によって輝度分布が略均一な光に変換され、図示しない色分離光学系によって光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ12R,12G,12Bに入射する。
光源11から射出された光は、図示しないインテグレーター光学系によって輝度分布が略均一な光に変換され、図示しない色分離光学系によって光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ12R,12G,12Bに入射する。
図2は、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを示す正面図である。液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネル等によって構成される。図2に示すように、各透明基板の内面には、液晶に対して微小領域(画素12p)毎に駆動電圧を印加可能な透明電極(画素電極)が、矩形の領域(画素領域12a)内にマトリックス状に形成されている。
液晶駆動手段14が、入力される画像データに応じた駆動電圧を各画素12pに印加すると、各画素12pは、画像データに応じた光透過率に設定される。このため、光源11から射出された光は、この液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを透過することによって変調され、画像データに応じた画像光が色光毎に形成される。
形成された各色の画像光は、図示しない色合成光学系によって画素毎に合成されてカラーの画像光となった後、投写レンズ13によってスクリーンSCに拡大投写され投写画像となる。
形成された各色の画像光は、図示しない色合成光学系によって画素毎に合成されてカラーの画像光となった後、投写レンズ13によってスクリーンSCに拡大投写され投写画像となる。
本実施形態では、光源として光源ランプ11aを用いて投写するプロジェクター1を例示したが、本発明は、光源としてLED(Light emitting diode)光源やレーザー光源などを用いて投写するプロジェクターにも適用することができる。
なお、本実施形態では、画像投写手段10は、3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを用いた透過型液晶方式の投写光学系を例示したが、反射型液晶表示方式やマイクロミラーデバイス方式(ライトスイッチ表示方式)など、他の表示方式の光変調装置を採用しても良い。
図1に戻り、制御手段20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)や、各種データ等の一時記憶に用いられるRAM(Random Access Memory)等を備え、記憶手段21に記憶されている制御プログラム(図示せず)に従って動作することによりプロジェクター1の動作を統括制御する。つまり、制御手段20は、記憶手段21とともにコンピューターとして機能する。制御手段20は、図示しない時間を計時するタイマーを含む。
記憶手段21は、フラッシュメモリーやFeRAM(Ferroelectric RAM:強誘電体メモリー)等の書き換え可能な不揮発性のメモリーにより構成されている。記憶手段21には、プロジェクター1の動作を制御するための制御プログラムや、プロジェクター1の動作条件等を規定する各種設定データ等が記憶されている。本実施形態では記憶手段21は、台形歪補正情報21aを保存する。台形歪補正情報21aには台形歪補正の補正方向(垂直方向、水平方向)、補正量などが保存される。台形歪補正手段15は台形歪補正情報21aの補正量に基づき投写画像に台形歪補正を実行する。
本体操作手段23は、プロジェクター1の図示しない筐体に備えられ、プロジェクター1に対して各種指示を行うための複数の操作キーを備えている。本体操作手段23が備える操作キーとしては、電源のオン・オフを交互に切り替えるための電源キー、画像信号入力手段18に入力される複数の画像入力端子6を切り替えるための入力切替キー、各種設定を行うための設定メニューを重畳表示させるメニューキー、メニューからユーザーが設定項目を選択するカーソルキーキー(上下左右に対応する4つの操作キー)、各種設定を決定するための決定キー、設定中の画面を戻すためのエスケープキー、投写画像の台形歪を補正するための台形歪補正キー、フォーカス調整を行うためのフォーカス調整キー等がある。
ユーザーが本体操作手段23の各種操作キーを操作すると、本体操作手段23は、ユーザーの操作内容に応じた操作信号を制御手段20に出力する。
リモコン25は本体操作手段23と同等の操作キーを備え、プロジェクター1に対して各種指示を行う。
図3はリモコン25の平面図である。図3に示すように、リモコン25は、電源のオン・オフを交互に切り替えるための電源キー25a、複数の画像入力端子6を切り替えるための入力切替キー25b、設定メニュー等を重畳表示させるためのメニューキー25c、設定メニュー等で項目の選択等に用いられるカーソルキー25d、選択された項目を確定させる決定キー25e、動作の取り消し等を行うためのエスケープキー25f、フォーカス調整を行うためのフォーカス調整キー25g、台形歪補正の補正量を設定するための台形歪補正キー25h等を備える。
ユーザーがリモコン25の各種操作キーを操作すると、リモコン25はユーザーの操作内容に応じた赤外線等の操作信号を発し、操作信号受信手段24がこれを受信して制御手段20に伝達する。
図3はリモコン25の平面図である。図3に示すように、リモコン25は、電源のオン・オフを交互に切り替えるための電源キー25a、複数の画像入力端子6を切り替えるための入力切替キー25b、設定メニュー等を重畳表示させるためのメニューキー25c、設定メニュー等で項目の選択等に用いられるカーソルキー25d、選択された項目を確定させる決定キー25e、動作の取り消し等を行うためのエスケープキー25f、フォーカス調整を行うためのフォーカス調整キー25g、台形歪補正の補正量を設定するための台形歪補正キー25h等を備える。
ユーザーがリモコン25の各種操作キーを操作すると、リモコン25はユーザーの操作内容に応じた赤外線等の操作信号を発し、操作信号受信手段24がこれを受信して制御手段20に伝達する。
図1に戻り、操作信号受信手段24は、赤外線受信部等を有して構成され、リモコン25から発せられた操作信号を受信し、制御情報として制御手段20に伝達する。本体操作手段23、リモコン25、および操作信号受信手段24が入力操作手段に相当する。
光源制御手段22は、制御手段20の指示に基づいて、光源11に対する電力の供給と停止とを制御し、光源11の点灯、および消灯を切り替える。
画像信号入力手段18は、複数の画像入力端子6より、ビデオ再生装置やパーソナルコンピューター等、外部の画像出力装置から、図示しないケーブル、又は通信機器などを介して画像信号が入力される。入力された画像信号は、制御手段20の指示に基づき、画像信号処理手段17に出力される。なお、画像信号入力手段18は、無線通信や光通信などの受信部を備え、外部機器から無線によって画像信号を入力する構成にしてもよい。
画像信号処理手段17は、制御手段20の指示に基づき、画像信号入力手段18から入力される画像信号を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bの各画素の階調を表す画像データに変換する。ここで、変換された画像データは、赤(R)、緑(G)、青(B)の色光別になっており、各液晶ライトバルブ12R,12G,12Bのすべての画素に対応する複数の画素値によって構成されている。画素値とは、対応する画素の光透過率を定めるものであり、この画素値によって、各画素を透過し射出する光の強弱(階調)が規定される。
OSD処理手段16は、制御手段20の指示に基づいて、投写画像上に、メニュー画像やメッセージ画像等のOSD(オンスクリーンディスプレイ)画像を重畳して表示するための処理を行う。OSD処理手段16は、図示しないOSDメモリーを備えており、OSD画像を形成するための図形やフォント等を表すOSD画像データを記憶している。
制御手段20が、OSD画像の重畳表示を指示すると、OSD処理手段16は、必要なOSD画像データをOSDメモリーから読み出し、投写画像上の所定の位置にOSD画像が重畳されるように、画像信号処理手段17から入力される画像データにこのOSD画像データを合成する。OSD画像データが合成された画像データは、台形歪補正手段15に出力される。
なお、制御手段20からOSD画像を重畳する旨の指示がない場合には、OSD処理手段16は、画像信号処理手段17から入力される画像データを、そのまま台形歪補正手段15に出力する。
なお、制御手段20からOSD画像を重畳する旨の指示がない場合には、OSD処理手段16は、画像信号処理手段17から入力される画像データを、そのまま台形歪補正手段15に出力する。
台形歪補正手段15は、スクリーンSCに対してプロジェクター1を傾けた状態で画像を投写する場合に、投写画像が傾斜方向に拡大してしまう歪(台形歪)を抑制するために、入力される画像データの補正(台形歪補正)を行う。本体操作手段23、またはリモコン25から入力される台形歪補正指示の情報や、角度検出手段40が検出したプロジェクター1の設置角度の情報に基づいて、制御手段20は、台形歪補正手段15に対して台形歪補正の実施を指示し、台形歪補正手段15は台形歪補正を実施する。
角度検出手段40は、加速度センサー40a(図7参照)等を有して構成され、制御手段20の指示に基づいて、プロジェクター1の設置角度を検出する。そして、検出した設置角度を制御手段20に通知する。
ここで、プロジェクター1の設置角度を検出する方法について説明する。図7は、プロジェクター1の設置角度検出の原理を示す説明図である。本図は、プロジェクター1とその設置面H、およびスクリーンSCを側方から表した図である。設置面Hは水平であるものとする。本実施形態ではプロジェクター1の設置角度の検出に、加速度センサー40aを用いる。加速度センサー40aは、プロジェクター1内部に実装されており、図7に示すように、プロジェクター1の前後方向に延出する軸1aに沿って働く重力加速度を検出する。
プロジェクター1が設置面Hに対して水平に設置された場合、加速度センサー40aへの重力加速度は、鉛直下向き方向に作用する。このため、軸1aに沿う方向(プロジェクター1の前後方向)に重力加速度が生じないため、加速度センサー40aの出力は0になる。
一方、図7に示すように、プロジェクター1が設置面Hに対して設置角度θを有して傾斜して設置されると、図示するように、軸1aに沿う方向の重力加速度成分は、g・sinθとなる。加速度センサー40aは、この重力加速度成分に応じた電圧を出力する。これにより、角度検出手段40は、加速度センサー40aから出力された電圧値に基づいてプロジェクター1の設置角度を検出することができる。
なお、本実施形態では、加速度センサー40aを用いて角度検出手段40を構成しているが、プロジェクター1の設置角度を検出できる機構であれば、加速度センサー40aに限定するものではない。
なお、本実施形態では、加速度センサー40aを用いて角度検出手段40を構成しているが、プロジェクター1の設置角度を検出できる機構であれば、加速度センサー40aに限定するものではない。
台形歪補正とは、画像データから画素値の間引きを行って、傾斜方向に向かうほど投写画像を縮小させるものであり、台形歪補正手段15は、補正後の画像データをテスト画像合成手段19に出力する。台形歪補正の補正量は台形歪補正キーによって設定され、台形歪補正情報21aに保存される。台形歪補正手段15は、設定された台形歪補正の補正量に基づいた台形歪補正を行う。
なお、台形歪補正を行わない場合には、OSD処理手段16から出力される画像データが、そのままテスト画像合成手段19に出力される。
なお、台形歪補正を行わない場合には、OSD処理手段16から出力される画像データが、そのままテスト画像合成手段19に出力される。
テスト画像合成手段19は、制御手段20の指示に基づき、台形歪補正手段15による補正された画像データに対し、垂直または水平の罫線を含んで構成されるテスト画像M1(図5(b)参照)を合成し、液晶駆動手段14に出力する。制御手段20からテスト画像合成の指示がない場合には台形歪補正手段15から入力される画像データが、そのまま液晶駆動手段14に出力される。
液晶駆動手段14が、テスト画像合成手段19より入力される画像データ、即ち画素12p毎の画素値に従って液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを駆動すると、画像データに応じた画像が投写レンズ13より投写され、スクリーンSCに投写画像が表示される。
電源部31には、電源端子30を介してAC100V等の電力が外部から供給される。電源部31は、入力した電力(交流電力)を所定の直流電力に変換して、プロジェクター1の各部に電力を供給する。また、電源部31は、制御手段20の指示に基づいて、画像の投写に必要な電力(動作電力)を各部に供給する状態(電源オン状態)と、動作電力の供給を停止して、電源をオンにするための操作を待機する状態(スタンバイ状態)とを切り替えることができる。
図4は、台形歪を説明するための説明図であり、画像データに対して台形歪補正を施していない状態を示す図である。ここで、同図(a)は、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを光入射面側から見た正面図、同図(b)は、プロジェクター1が水平に投写を行う様子を示す側面図、同図(c)は、そのときにスクリーンSCに表示される投写画像を示す正面図である。また、同図(d)は、プロジェクター1を傾けた状態で投写する様子を示す側面図であり、同図(e)は、そのときにスクリーンSCに表示される投写画像を示す正面図である。画像データの台形歪補正について図4を用いて説明する。
なお、図4において、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bに向かって左右方向(水平方向の左右)を±x方向、上下方向(垂直方向の上下)を±y方向とし、スクリーンSCに向かって左右方向(水平方向の左右)を±X方向、上下方向(垂直方向の上下)を±Y方向とする。ここで、スクリーンSCのX方向およびY方向は、それぞれ液晶ライトバルブ12R,12G,12Bのx方向、およびy方向に対応するものであり、例えば、画素領域12aの右上(+x,+y側)の画素を透過した光は、スクリーンSCの右上(+X,+Y側)に投写される。
また、図4において、画素領域12aや投写画像Ga内に示した格子状の模様は、画素領域12aに形成された画像と、スクリーンSCに投写された投写画像Gaとの対応を示すために補助的に付加した線であり、実際にこのような模様を表示することを意味するものではない。
図4(a)に示すように、台形歪補正を行わない場合には、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、テスト画像合成手段19から入力される画像データに基づいた画像(入力画像Gi)を画素領域12aの全体で形成する。つまり、この場合には、入力画像Giを形成するための領域(画像形成領域12i)は、画素領域12aと一致する。ここで、図4(b)、(c)に示すように、プロジェクター1が水平に設置され、スクリーンSCに対して傾きのない投写を行う場合には、スクリーンSCに表示される投写画像Ga(入力画像Gi)は、画素領域12aと同じ矩形状となる。
一方、図4(d)、(e)に示すように、プロジェクター1をスクリーンSCに対して傾けて設置し、上方(+Y方向)に向けて投写を行う場合には、スクリーンSCに表示される投写画像Gaは、傾斜方向(+Y方向)に向かうほど、±X方向および+Y方向に拡大されて台形形状に歪む。本実施形態では、このように+Y方向(垂直方向)の傾斜投写を行った場合の台形歪補正について記載する。
図5は、台形歪補正とテスト画像M1の合成を説明するための説明図であり、同図(a)はテスト画像M1の合成前の液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを光入射面側から見た正面図、同図(b)は合成するテスト画像M1を示す図、同図(c)は、テスト画像M1の合成後の液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを光入射面側から見た正面図、同図(d)は、テスト画像M1が合成された補正済みの画像の傾斜投写を行う場合にスクリーンSCに表示される投写画像を示す正面図、同図(e)は、テスト画像M1が合成されない補正済みの画像の傾斜投写を行う場合にスクリーンSCに表示される投写画像を示す正面図である。本実施形態の台形歪補正と、テスト画像M1の合成について図5を用いて説明する。
台形歪補正手段15は、OSD処理手段16から入力される画像データから画素値の間引きを行い、補正を行わない場合に比べて、投写画像Gaが傾斜方向(+Y方向)に向かうほど縮小するような補正を施す。
具体的には、図5(a)に示すように、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bの画素領域12aに、補正を行わない投写画像Gaと反対向きの台形形状、即ち傾斜方向(+y方向)に向かうほど横幅が縮小する形状の画像形成領域12iを設定する。さらに、画像データから、あおり投写による拡大の程度が高い位置ほど多くの画素値を間引くことにより、この画像形成領域12i内に入力画像Giを形成する。
また、台形歪補正手段15は、画像形成領域12iの外側の領域12nに含まれる各画素12pの光透過率が最小となるように画像データを補正する。
また、台形歪補正手段15は、画像形成領域12iの外側の領域12nに含まれる各画素12pの光透過率が最小となるように画像データを補正する。
次に、図5(b)に示すような、垂直、および水平方向の罫線で構成されるテスト画像M1を、画像形成領域12i内にのみ合成する。合成後の画像を図5(c)に示す。
図5(c)に示すように、画像形成領域12iには、台形形状に変形された入力画像Giに、変形していないテスト画像M1が重畳される。
図5(c)に示すように、画像形成領域12iには、台形形状に変形された入力画像Giに、変形していないテスト画像M1が重畳される。
この結果、図5(d)に示すように、傾斜投写による入力画像Giのゆがみが補正されるとともに、領域12nに対応する投写画像Ga内の領域Gnには光がほとんど照射されないことから、入力画像Giは、正規の形状(矩形状)でスクリーンSCに表示される。また、テスト画像M1は補正されていないため、図4(e)で示したように台形形状に表示されるが、画素間引きは行われていないため、直線の状態を維持しており、この状態でフォーカス調整を行うことができる。なお、入力画像Giの画素値の間引きに伴う階調情報の欠落を補うために、間引きの対象となる画素に近接する画素の画素値を、間引かれる画素値に応じて補正することが望ましい。
図5(d)に示す状態からテスト画像M1を消去すると、図5(e)に示すように、テスト画像が合成されず、台形歪が補正された投写画像GaのみがスクリーンSCに投写される。
なお、図5(d)、および図5(e)では投写画像Gaは領域Gnも含めてスクリーンSC内に投写されているが、入力画像GiをスクリーンSC全体に投写し、領域GnがスクリーンSCからはみ出るようにしてもよい。この場合でも領域Gnには光はほとんど照射されない。
図6は、プロジェクター1がフォーカス調整操作を受け付けたときの動作を示すフローチャートである。本実施形態のプロジェクター1の動作について図6を用いて説明する。
図6に示すように、プロジェクター1が動作中に本体操作手段23またはリモコン25のフォーカス調整キー25gの操作によりフォーカス調整を開始(制御手段20がフォーカス調整操作を検出)すると(ステップS101)、ステップS102に遷移する。ステップS101が操作受付ステップに相当する。
図6に示すように、プロジェクター1が動作中に本体操作手段23またはリモコン25のフォーカス調整キー25gの操作によりフォーカス調整を開始(制御手段20がフォーカス調整操作を検出)すると(ステップS101)、ステップS102に遷移する。ステップS101が操作受付ステップに相当する。
ステップS102において、制御手段20は、台形歪補正手段15に指示し、台形歪補正情報21aの補正量に基づく台形歪補正を実行させ(図5(a)参照)、ステップS103に遷移する。ステップS102が台形歪補正ステップに相当する。
ステップS103において、制御手段20は、テスト画像合成手段19に指示して、台形歪補正後の画像データにテスト画像M1の合成を行い(図5(c)参照)、ステップS104に遷移する。テスト画像M1が合成された投写画像Gaは図5(d)に示したような画像になる。ステップS103がテスト画像合成ステップに相当する。
ステップS104において、制御手段20は、フォーカス制御手段41に指示して、フォーカス調整キー25gの操作に基づき、フォーカス調整を行う。次にステップS105に遷移する。
ステップS105において、制御手段20は、タイマーによる計時をスタートし、ステップS106に遷移する。
ステップS106において、制御手段20は、本体操作手段23またはリモコン25のフォーカス調整キー25gによるフォーカス調整の操作を受け付けたか否かを調べる。フォーカス調整の操作を受け付けた場合(ステップS106:Y)には、ステップS104に遷移する。フォーカス調整の操作を受け付けていない場合(ステップS106:N)にはステップS107に遷移する。ステップS106が操作受付ステップに相当する。
ステップS107において、制御手段20は、本体操作手段23またはリモコン25による所定のフォーカス調整終了の操作(例えばエスケープキー操作)を受け付けたか否かを調べる。フォーカス調整終了の操作を受け付けた場合(ステップS107:Y)には、ステップS109に遷移する。フォーカス調整終了の操作を受け付けていない場合(ステップS107:N)にはステップS108に遷移する。
ステップS108において、制御手段20は、タイマーが所定の時間T1(例えば4秒)を経過したか否かを調べる。タイマーが時間T1を経過した場合(ステップS108:Y)には、ステップS109に遷移する。タイマーが時間T1を経過していない場合(ステップS108:N)にはステップS106に遷移する。
ステップS109において、制御手段20は、テスト画像合成手段19に指示して、投写画像Gaからテスト画像M1を消去し(図5(e)参照)、ステップS110に遷移する。
ステップS110において、本動作フローを終了し、元の動作に戻る。
上述した実施形態によれば、以下の効果を得られる。
本実施形態のプロジェクター1によれば、フォーカス調整を行う際、台形歪補正された画像にテスト画像M1を合成して投写するので、台形歪補正が行われていないテスト画像M1によりフォーカス調整を容易に行うことが可能となる。
本実施形態のプロジェクター1によれば、フォーカス調整を行う際、台形歪補正された画像にテスト画像M1を合成して投写するので、台形歪補正が行われていないテスト画像M1によりフォーカス調整を容易に行うことが可能となる。
また、フォーカス調整のためのテスト画像M1に垂直または水平方向の罫線画像が含まれるので、直線画像を基準に、フォーカス調整を行うことが可能となる。
また、テスト画像M1は台形歪補正後の画像データの投写領域である画像形成領域12iにのみ合成されるので、画像データがスクリーンSCの全体に投写されているように設置されている場合でも、テスト画像M1がスクリーンSCからはみ出してスクリーンSCの後部(スクリーンSC以外の部分)に投写されてしまうことを防止することが可能となる。
また、フォーカス調整中に所定時間フォーカス調整の操作をしなければテスト画像M1が消去されるので、フォーカス調整終了後にテスト画像M1を消去する操作を省略することが可能となる。
また、フォーカス調整終了後に所定のフォーカス調整の終了操作をすることでテスト画像M1が消去されるので、フォーカス調整終了後に直ちにテスト画像M1を消去することが可能となる。
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
(変形例1)
上述した実施形態では本体操作手段23、およびリモコン25にフォーカス調整のための操作キーを備え、モーター等でフォーカスレンズ13aを駆動し、フォーカス調整を行っているが、操作を検出する検出部を備えた調整レバーによる手動式のフォーカス調整機構によりフォーカス調整するようにしてもよい。これにより、モーター、ギヤ等の駆動部分が不要になる。
(変形例1)
上述した実施形態では本体操作手段23、およびリモコン25にフォーカス調整のための操作キーを備え、モーター等でフォーカスレンズ13aを駆動し、フォーカス調整を行っているが、操作を検出する検出部を備えた調整レバーによる手動式のフォーカス調整機構によりフォーカス調整するようにしてもよい。これにより、モーター、ギヤ等の駆動部分が不要になる。
(変形例2)
上述した実施形態では垂直方向のあおり投写における台形歪補正について説明したが、水平方向の台形歪補正にも適用することができる。
上述した実施形態では垂直方向のあおり投写における台形歪補正について説明したが、水平方向の台形歪補正にも適用することができる。
1…プロジェクター、6…画像入力端子、10…画像投写手段、11…光源、12R,12G,12B…液晶ライトバルブ(光変調装置)、13…投写レンズ、14…液晶駆動手段、15…台形歪補正手段、16…OSD処理手段、17…画像信号処理手段、18…画像信号入力手段、19…テスト画像合成手段、20…制御手段、21…記憶手段、21a…台形歪補正情報、22…光源制御手段、23…本体操作手段、24…操作信号受信手段、25…リモートコントローラー、30…電源端子、31…電源部、40…角度検出手段、41…フォーカス制御手段、SC…スクリーン、M1…テスト画像。
Claims (6)
- 光源と、前記光源から射出された光を入力される画像データに応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置で変調された光を投写面に投写画像として投写する投写レンズと、を有する画像投写手段、および前記投写レンズに対してフォーカス調整を行うフォーカス調整機構、を備えるプロジェクターであって、
前記フォーカス調整の操作を受け付ける入力操作手段と、
前記投写面に投写される投写画像の台形歪を補正するために前記画像データを補正する台形歪補正手段と、
前記入力操作手段がフォーカス調整の操作を受け付けたとき、補正された前記画像データに、所定のテスト画像を合成するテスト画像合成手段と、
を備えたことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターであって、
前記テスト画像は複数の垂直または水平方向の罫線画像を含むことを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1または2に記載のプロジェクターであって、
前記テスト画像合成手段は、補正後の前記画像データの投写領域にのみ前記テスト画像を合成することを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記テスト画像合成手段は、前記テスト画像を合成後、前記入力操作手段が所定時間、前記フォーカス調整の操作を受け付けなかったとき、前記テスト画像の合成を終了することを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記テスト画像合成手段は、前記テスト画像を合成後、前記入力操作手段が所定のフォーカス調整の終了操作を受け付けたとき、前記テスト画像の合成を終了することを特徴とするプロジェクター。 - 光源と、前記光源から射出された光を入力される画像データに応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置で変調された光を投写面に投写画像として投写する投写レンズと、を有する画像投写手段、および前記投写レンズに対してフォーカス調整を行うフォーカス調整機構、を備えるプロジェクターの制御方法であって、
前記フォーカス調整の操作を受け付ける操作受付ステップと、
前記投写面に投写される投写画像の台形歪を補正するために前記画像データを補正する台形歪補正ステップと、
前記操作受付ステップにおいてフォーカス調整の操作を受け付けたとき、補正された前記画像データに所定のテスト画像を合成するテスト画像合成ステップと、
を有することを特徴とするプロジェクターの制御方法。
Priority Applications (1)
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JP2014061392A JP2015184519A (ja) | 2014-03-25 | 2014-03-25 | プロジェクター、およびプロジェクターの制御方法 |
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JP2014061392A Pending JP2015184519A (ja) | 2014-03-25 | 2014-03-25 | プロジェクター、およびプロジェクターの制御方法 |
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- 2014-03-25 JP JP2014061392A patent/JP2015184519A/ja active Pending
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