JP2015183451A - 鋼製橋脚基礎部の補修工法 - Google Patents

鋼製橋脚基礎部の補修工法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐久性が高く、少ない施工日数で、簡易に補修できる。
【解決手段】高耐久性エポキシ樹脂接着剤に骨材として珪砂を混ぜ合わせた接着材料を鋼製橋脚の基礎部の補修面に塗布し、水、硬化型セメント系複合材料、高性能AE減水剤、収縮低減剤、空気調整剤を配合してなる補修材料を補修面に左官で塗りつける、ないしは、型枠を設置し流し込むことで所定の厚さを確保して被覆施工する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高速道路等の鋼製橋脚基礎部の補修工法に関するものである。
首都高速道路の鋼製橋脚の基部に腐食が認められるケースがあり、長寿命化の技術が求められている。
橋梁の鋼製橋脚の基礎部にはコンクリート根巻きがされていて、異なる材料特性の鋼およびコンクリートが接合した複合構造物となっており、接合部分の大気にさらされている箇所から、水、塩分および炭酸ガス等が侵入して鋼製に腐食を生じるためである。
これらの侵入を防ぐために接着部分の大気にさらされている部分にシーリング剤を塗布して、シールすることが一般的に行なわれている。シーリング剤としてはエポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が用いられている。
下記特許文献にもあるが、図9に示すように、根巻きコンクリート2と鋼製橋脚基礎部1とは接着剤により接着され、接着界面3が形成されている。また、前記接着界面3が大気に接触する部分およびその周囲部は、シーリング剤で被覆され、被覆層4がL字型に設けられている。
特開2002−338849号公報
しかし、応力負荷、繰り返し加重および振動、さらには熱膨張などで鋼とコンクリートとが異なる力学的挙動にシーリング剤が対応できないと、シーリング剤の剥離、割れが生じる。
前記特許文献1は、鋼およびコンクリートに対する高い密着性、強度および屈曲性を有し、かつ接着界面にかかる荷重および変形に対しても、樹脂割れや剥離を生じないことにより、鋼とコンクリートとの接着界面に水、塩分および炭酸ガス等が侵入することがなく、鋼の腐食、コンクリートの中性化を防止し得るものとして提案され、鋼とコンクリートとの接着界面およびその周囲部を、破断伸び率が10%以上150%未満のビニルエステル樹脂組成物の硬化物で被覆し、前記接着界面と大気との接触を防止する。
また、鋼およびコンクリートの表面をプライマー処理し、前記プライマー処理した部分に未硬化のビニルエステル樹脂組成物を塗布し、紫外線を照射して前記ビニルエステル樹脂組成物を硬化せしめる。
しかし、樹脂などの塗装のライフサイクルは5〜10年と比較的短い。また特許文献1の場合、接着しようとする金属表面に希釈した接着剤をスプレーで吹付け、これを一旦乾燥して、接着剤の本塗を行い、希釈効果を高めるなど、何工程もあり、施工にかなりの時間を要する。
さらに、紫外線を照射してビニルエステル樹脂組成物を硬化せしめるので、固くなり、割れやすく、耐久性に劣る。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、耐久性が高く、少ない施工日数で、簡易に補修できる鋼製橋脚基礎部の補修工法を提供することにある。
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、高耐久性エポキシ樹脂接着剤に骨材として珪砂を混ぜ合わせた接着材料を鋼製橋脚の基礎部の補修面に塗布し、水、硬化型セメント系複合材料、高性能AE減水剤、収縮低減剤、空気調整剤を配合してなる補修材料を補修面に左官で塗りつける、ないしは、型枠を設置し流し込むことで所定の厚さを確保して被覆施工することを要旨とするものである。
請求項2記載の本発明は、補修材料は、材齢28日の圧縮強度が30N/mm以上、引張降伏強度が2.0N/mm以上、引張終局ひずみ0.2%以上であること、
請求項3記載の本発明は、硬化型セメント系複合材料は、
普通ポルトランドセメントまたは低熱ポルトランドセメント使用で水結合材重量比:25%以上、
単位水量:250〜400Kg/m3
細骨材結合材重量比(S/C):1.5以下(0を含む)、
細骨材の最大粒径:0.8mm以下、細骨材の平均粒径:0.4mm以下、
膨張材:100Kg/m3未満、
ウエランガム:1.0〜5.0Kg/m3
繊維径:50μm以下、繊維長さ:5〜25mm、繊維引張強度:1500〜2400MPa、
繊維量:1超え〜3vol.%
からなることを要旨とするものである。
請求項1から請求項3記載の本発明によれば、補修材料は水、硬化型セメント系複合材料、高性能AE減水剤、収縮低減剤、空気調整剤を配合してなるもの[急硬性の高靭性FRC材料(ECC)]で、急硬性の高靭性FRC材料(ECC)特有の微細ひび割れに折出物が充填されることにより橋脚との隙間が小さくなり、単なるモルタル被覆と比べ、非常に高い遮水性を実現できる。
補修材料(急硬性の高靭性FRC材料(ECC))のライフサイクルは、樹脂などの塗装のライフサイクル5〜10年に対して、40年程度と長い。
また、補修材料(急硬性の高靭性FRC材料(ECC))のこて塗り(左官)により、脱型枠時間を5時間程度とし、補修時間を8時間以内に収めることが可能となる。補修材料(急硬性の高靭性FRC材料(ECC))の塗り付け施工時においてダレを生じない。
このような補修材料を使用可能とするのが、接着材料であり、接着剤を介して急硬性の高靭性FRC材料(ECC)と鋼製橋脚との間に所定の付着強度を確保できる。
請求項4記載の本発明は、補修材料の所定厚さを6mm、望ましくは10mm以上とすることを要旨とするものである。
請求項4記載の本発明によれば、一定の性能を発揮できる厚さである。
請求項5記載の本発明は、被覆施工において天端部を漏水しない面取り仕上げとすることを要旨とするものである。
請求項5記載の本発明によれば、天端部の面取仕上げにより滞水を防げるので、隙間への侵入を緩和できる。
請求項6記載の本発明は、補修材料を被覆施工後、初期乾燥防止のために被覆養生剤を散布することを要旨とするものである。
請求項6記載の本発明によれば、被覆養生剤を散布することにより初期に乾燥防止を図ることができる。
請求項7記載の本発明は、接着材料を鋼製の補修面に塗布する前に、鋼製橋脚および根巻きコンクリート面を予めケレンしておくことを要旨とするものである。
請求項7記載の本発明によれば、予め鋼製橋脚および根巻きコンクリート面をケレンしておくことで、接着材料の鋼製の補修面の塗布を確実なものとすることができる。
以上述べたように本発明の鋼製橋脚基礎部の補修工法は、耐久性が高く、少ない施工日数で、簡易に補修できるものである。
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の鋼製橋脚基礎部の補修工法の説明図で、橋梁の鋼製橋脚基礎部1が根巻きコンクリート2に根巻きされている構造物を示した図である。
図2は本発明の工程を示すフローチャートで、本発明は接着材料の塗布と補修材料の被覆施工からなるもので、補修高は15cm〜20cm程度であり、まず、橋梁の鋼製橋脚基礎部1の補修個所に、高耐久製エポキシ樹脂接着剤に骨材として珪砂を混ぜ合わせた接着材料5を塗布する。
前記接着材料5を鋼製の補修面に塗布する前に、鋼製橋脚基礎部1および根巻きコンクリート2の面を予めケレンしておく。
高耐久製エポキシ樹脂接着剤としては、水張り条件下での200万回疲労試験において強度低下が無く、圧縮強度50MPa以上、圧縮弾性係数1000MPa以上、曲げ強度35MPa以上、引張せん断強度10MPa以上で、JISK6857処理条件Eの暴露条件における残留引張強度が90%以上あるいは母材破壊する、高耐久型エポキシ樹脂接着剤(商品名KSボンド 鹿島道路株式会社)を使用する。
高耐久型エポキシ樹脂接着剤の化学的組成としては、主剤がビスフェノール系エポキシ樹脂、硬化剤が変性脂肪族ポリアミンからなるものが望ましいが、その他の化学的組成からなるものであっても良い。
骨材としての珪砂にはJIS標準砂を使用し、高耐久製エポキシ樹脂接着剤(KSボンド)1500gに対して珪砂1000gを混合する。
下記表1、2に標準砂の品質例を示す。
(備考) 1)分析方法:セメント協会標準試験方法I-12-1981(けい酸質原料の科学分析方法)
2)分析値は乾燥ベースの値。乾燥条件は105℃、1時間。
高耐久型エポキシ樹脂接着剤と珪砂とはプレミックスとして施工した方が品質のばらつきが少なくなるが、高耐久型エポキシ樹脂接着剤を塗布した上に珪砂を散布することも可能である。
この接着材料5を塗布した上に、水、硬化型セメント系複合材料、高性能AE減水剤、収縮低減剤、空気調整剤を配合してなる高靱性セメント複合材料(ECC;Engineered Cementitious Composite)の補修材料6を補修面に左官で塗りつける、ないしは、型枠を設置し流し込むことで所定の厚さを確保して被覆施工する。
補修材料(ECC)6の配合例は下記表3に示す。
プレミックス材=硬化型セメント系複合材料(ECC)
液体混和材A=高性能AE減水剤(ポリカルボン酸エーテル系化合物を主成分とする。)
液体混和剤B=収縮低減剤(ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを主成分とする。)
液体混和剤C=空気調整剤ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを主成分とする。
硬化型セメント系複合材料[高靱性セメント複合材料(ECC)]は、下記〔M1〕の調合マトリックスに、下記〔F1〕のPVA短繊維を1超え〜3vol.%の量で配合してなる自己充填性を有する低収縮性のひずみ硬化型セメント系複合材料である。
〔M1〕
普通ポルトランドセメントまたは低熱ポルトランドセメント使用で水結合材重量比:25%以上、
単位水量:250〜400Kg/m3
細骨材結合材重量比(S/C):1.5以下(0を含む)、
細骨材の最大粒径:0.8mm以下、細骨材の平均粒径:0.4mm以下、
膨張材:100Kg/m3未満、
ウエランガム:1.0〜5.0Kg/m3
〔F1〕
繊維径:50μm以下、繊維長さ:5〜25mm、繊維引張強度:1500〜2400MPa、
繊維量:1超え〜3vol.%
膨張材は市販のカルシウムサルフォアルミネット系膨張材(電気化学工業株式会社製の商品名デンカCSA#20)を使用できる。これに代えて生石灰系のものや石灰−エトリンガイト複合系のものも使用可能である。
〔M1〕の調合において、マトリックスの水結合材比が25%未満では〔F1〕の繊維にとってはマトリックスの弾性係数と破壊靭性が高くなってマルチクラックが発生せず、1%以上の引張ひずみが発生し難い。なお、水/結合材比は、詳しくは水/(セメント+混和材)を意味している。使用できる混和材としては、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石微粉末等が挙げられる。
また、砂結合材比が1.5を超えるとPVA繊維にとってはマトリックスの弾性係数と破壊靭性が高くなってマルチクラックが発生せず、1%以上の引張ひずみが発生し難くなる。したがって、〔F1〕の繊維を用いる場合のマトリックスは水結合材比が25%以上、好ましくは30%以上とし、砂結合材比は1.5以下とする。しかし、この調合のマトリクスであっても、〔F1〕繊維の配合量が1vol.%以下ではマルチクラックが発生し難いので1vol.%より多くする必要がある。しかし、あまり多く配合しても効果は飽和するので3vol.%以下とする。
また、この繊維配合量であっても、繊維の長さが5mm未満であると、マルチクラックが発生しないので、5mm以上の長さのものを使用する必要がある。しかし、25mmより長いものを使用しても、前記の配合量ではマルチクラックが発生しなくなる。したがって〔F1〕の繊維の長さは5〜25mmとする必要があり、好ましくは6〜20mm、さらに好ましくは8〜15mmである。
ウエランガムは菌体番号 Alcaligenes ATTC 31961 の菌種によって産出される微生物発酵多糖類である。各例とも三晶株式会社から販売されている粉末状のウエランガムを表示の量で添加する。HECはヒロドキシエチルセルロースを表しており、住友精化株式会社製の商品名フジケミHECAV-15Fを使用する。
補修材料(ECC)6はミキサを用いて練り混ぜ、前記のように、補修面に左官で塗りつける、ないしは、型枠を設置し流し込むことで所定の厚さを確保して被覆施工するが、短い時間(3時間程度)で仕上げるには、型枠の設置および撤去を伴わない左官施工が好適である。
補修材料(ECC)6は、所定厚さを6mm、望ましくは10mm以上とする。これ以上薄いと性能が悪くなる。
また、被覆施工において天端部仕上げを漏水しない面取り仕上げ8とする。
補修材料(ECC)6を被覆施工後、初期乾燥防止のために被覆養生剤(RIS211E、デンカ社製)を散布した。
次に本発明の効果を確認するための実験結果を説明する。まず、補修材料(ECC)6の左官施工の是非については、図3に示すように鋼製のパネルに接着材料5を塗布し、その上から左官仕上げの要領で補修材料(ECC)6を10mm程度で施工したが、材料のダレ等を生じることはなく、左官施工で十分施工できることが確認された。
補修材料(ECC)6の遮水性評価については、微細ひび割れを発生させた補修材料(ECC)6の透水試験を実施した。実験方法は、φ100mm×高さ15mmの供試体を、割裂試験によって、供試体にひび割れを導入した後、15kPaの圧力を作用させて透水試験を行った。割裂試験の際、π型ゲージを取り付け、ひずみが1000μに達するまで載荷を行った。
前記透水試験ではアウトプット法を採用し、試験時間を24時間以上として、時間当りの透水量が安定するまで試験を実施し、その透水量によって遮水性を評価した。
[実験結果]
補修材料(ECC)6の供試体及びモルタル供試体の時間当たりの透水量と経過時間の関係を、それぞれ図4に示す。これらの図より、モルタルに比べて補修材料6の透水量は、微量であった。これは、補修材料6のひび割れ幅が微細な範囲に制御されたためと考えられる。
図5に、ひずみを導入した補修材料(ECC)6の供試体における試験終了後のひび割れ拡大状況を写真として示す。同写真に示すように、補修材料(ECC)6の場合、ひび割れが白色の析出物で充てんされている状態であったことより、ECCショット供試体では、微細なひび割れが析出物で充てんされたことにより、透水量が経時に伴って減少したものと考えられる。以上の試験結果より、補修材料(ECC)6は非常に高い遮水性を有することが確認された。
本発明は、接着材料5は珪砂を混ぜ合わせて用いることによって、補修材料6と鋼板の付着性を確保するものであり、この方法による補修材料(ECC)6の付着性を評価した。
実験方法は、1m×1mの鋼板に、予め珪砂を混ぜ合わせた接着材料5を塗布し、10mmの厚さで補修材料6を打ち込む。その後、28日間の封かん養生を行い、建研式の引張試験器7(図6)による付着試験を行った。
[実験結果]
下記表4に引張試験結果一覧を示す。8個のデータで最大値及び最小値を抜いたデータの平均値を示す。剥がれた箇所は、補修材料(ECC)6の部から全て剥がれる結果となり、付着強度が2.0N/mm以上であることから、接着材料5の付着が十分に確保されていることが確認された。
鋼板と補修材料(ECC)6の付着界面からの水の浸入が懸念されるため、界面の遮水性を評価した。実験方法としては、界面の遮水性を確認するために、透水試験を実施する。透水試験はアウトプット法とし、供試体は、図6に示すようにφ100mm×h100mmの寸法として、鋼板を挟み込むように補修材料(ECC)6を打ち込んだものとした。鋼板と補修材料(ECC)6の界面には、予め珪砂を混ぜ合わせた接着材料5を塗布する。補修材料(ECC)6の打込み後の供試体の養生方法は28日間の標準養生とした。透水試験用の圧力容器内に、供試体を設置し、エポキシ樹脂及びコーキング材を用いて隙間をシールした。圧力容器に蓋を取り付け密閉した後、圧力容器内に注水し、コンプレッサーを用いて圧力を加えた。なお、載荷圧力は0.05MPaとし、載荷時間を24時間とした。
[透水試験結果]
0.05MPa、載荷時間24時間後の透水量は3つの供試体全てにおいて、透水量が0mlであったことから、界面の遮水性が十分に確保されていることが確認された。
試験施工とて、事前に、減厚調査を行うために、根巻コンクリートのはつり作業及びケレン作業(3種ケレン程度)を行い、錆及び汚れ等を落とした。ケレン作業箇所は、根巻コンクリート天端から100mm程度行なった。
次に、接着材料5として、高耐久型エポキシ樹脂接着剤[商品名 KSボンド(鹿島道路社製、2液混合タイプ)]を用い、予め珪砂を混ぜ合わせたものを、刷毛等を使用して塗布した。
補修材料(ECC)6の製造には、ミキサを使用し、32L×2バッチの練混ぜを行った。磁石付き仕上げ定規を鋼製橋脚に取り付け、金ゴテによる施工を行った。
天端部の仕上げについては、滞水しない形状とした。この仕上げには、面取り用ゴテを用いて面取り仕上げ8とする。補修材料(ECC)6の打設完了後、初期乾燥防止のため打設箇所に被膜養生剤(RIS211E、デンカ社製)を散布した。
試験施工の品質管理として、前記室内及び試験施工における補修材料6の品質規格を下記表5に示す。室内試験では空気量を確認し、試験施工では引張及び圧縮強度の確認を行った。
(1)フレッシュ性状試験結果
フレッシュ性状試験結果を下記表6に示す。全ての項目において目標値を満足する結果であった。
(2)圧縮強度試験結果
材齢28日における圧縮強度試験結果を下記表7に示す。試験結果より、目標値30N/mm以上を満足する結果であった。
(3)引張強度試験結果
引張強度試験では、図8に示す島津製作所社製のオートグラフ試験機(最大荷重50kN)を用いて実施した。また、引張試験結果を下記表8および図9に示す。引張降伏強度、引張終局ひずみともに目標値を満足する結果であった。
本発明の鋼製橋脚基礎部の補修工法の説明図である。 本発明の工程を示すフローチャートである。 施工性確認試験の概要を示す斜視図である。 補修材料(ECC)の経過時間と透水量の関係を示すグラフである。 補修材料(ECC)の供試体における試験終了後のひび割れ拡大状況を示す説明図である。 引張試験器の説明図である。 供試体の概要を示す斜視図である。 オートグラフ試験機の説明図である。 直接―軸引張試験における応力とひずみの関係を示すグラフである。 従来例を示す縦断側面図である。
1…鋼製橋脚基礎部 2…根巻きコンクリート
3…接着界面 4…被覆層
5…接着材料 6…補修材料
7…引張試験器 8…面取り仕上げ

Claims (7)

  1. 高耐久性エポキシ樹脂接着剤に骨材として珪砂を混ぜ合わせた接着材料を鋼製橋脚の基礎部の補修面に塗布し、水、硬化型セメント系複合材料、高性能AE減水剤、収縮低減剤、空気調整剤を配合してなる補修材料を補修面に左官で塗りつける、ないしは、型枠を設置し流し込むことで所定の厚さを確保して被覆施工することを特徴とした鋼製橋脚基礎部の補修工法。
  2. 補修材料は、材齢28日の圧縮強度が30N/mm以上、引張降伏強度が2.0N/mm以上、引張終局ひずみ0.2%以上である請求項1記載の鋼製橋脚基礎部の補修工法。
  3. 硬化型セメント系複合材料は、
    普通ポルトランドセメントまたは低熱ポルトランドセメント使用で水結合材重量比:25%以上、
    単位水量:250〜400Kg/m3
    細骨材結合材重量比(S/C):1.5以下(0を含む)、
    細骨材の最大粒径:0.8mm以下、細骨材の平均粒径:0.4mm以下、
    膨張材:100Kg/m3未満、
    ウエランガム:1.0〜5.0Kg/m3
    繊維径:50μm以下、繊維長さ:5〜25mm、繊維引張強度:1500〜2400MPa、
    繊維量:1超え〜3vol.%
    からなる請求項1または請求項2記載の鋼製橋脚基礎部の補修工法。
  4. 補修材料の所定厚さを6mm、望ましくは10mm以上とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の鋼製橋脚基礎部の補修工法。
  5. 被覆施工において天端部を漏水しない面取り仕上げとする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の鋼製橋脚基礎部の補修工法。
  6. 補修材料を被覆施工後、初期乾燥防止のために被覆養生剤を散布する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の鋼製橋脚基礎部の補修工法。
  7. 接着材料を鋼製の補修面に塗布する前に、鋼製橋脚および根巻きコンクリート面を予めケレンしておく請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の鋼製橋脚基礎部の補修工法。
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