JP2015183393A - 防音設備及び防雪装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】道路1の側方に、その道路1に沿って防音壁2を立設し、前記防音壁2の上端部に、前記道路1の側方から前記道路1側にむけて吹付ける気流7の一部を、前記道路1上に誘導する誘導部8を設ける。誘導部8は、防音壁2の上端部に取り付けた笠木9に対し、上方に一定の間隔を開けて2枚のアルミニウム製の第1、第2羽根型板10、11を設けると共に、防音壁2の上端部に対する取付け部12を設けた防雪装置13を設けることによって、笠木9と第1羽根型板10との間の第1隙間14と、第1羽根型板10と第2羽根型板11との間の第2隙間15とによって、道路1上に気流7の一部を誘導できる。
【選択図】図2
Description
そして、防音壁の風下側では、大きな渦流が発生しており、例えば、風雪の場合、飛雪が風下側に搬送され難くなって道路上に滞留し、視界を悪くすると云う問題が発生している。
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、例え、風雪が道路の横側方から吹付けても、道路上の視界が妨げられないようにするところにある。
従って、道路上に風上から風下にかけて形成される気流によって、飛雪が、道路上に滞留することなく道路外に搬送され、視界が悪くなるのを防止できる。
尚、飛雪のみならず、道路近傍で発生した煙に関しても、道路上に滞留するのを防止できる。
そのために、快適な道路環境を維持可能になる。
従って、例え飛雪や、道路近傍で発生した煙があっても、道路上に滞留することなく、道路外に流動し、道路上の視界を妨げることなく、道路環境をより良好に維持できる。
つまり、道路に対して風が横側方から吹付けると、風上側から防音壁の上側で気流が剥離し、風下側上部の気流が強く分布するのであるが、防音壁の上端部に取付け部を介して取り付けた防雪装置の誘導部により、道路の側方から道路側に向けて吹付ける気流の一部が、道路上に誘導されるので、道路上に大きな渦流が発生するのを防止されて風下側にスムーズに流される。
従って、道路上に風上から風下にかけて形成される気流によって、飛雪が、道路上に滞留することなく道路外に搬送され、視界が悪くなるのを防止できる。
従って、羽根型板による気流の誘導機能を高く維持できる。
図1に示すように、道路1等の側方において、道路1とその周辺とを隔てるように、道路1に沿って防音壁2を立設して防音設備3を構成してある。
前記防音壁2は、道路1に沿ったコンクリート製の基礎外壁4の上に、一定間隔置きに立設させたパネル支持用H型鋼5の縦溝内に、上下方向に複数段に積み上げた状態の吸音パネル6や遮音パネルを設置して、構成してある。
尚、前記吸音パネル6は、金属フレーム内にグラスウール、ロックウール等の無機繊維や、ポリエステル繊維等の有機繊維を収容して、道路1上で発生する騒音を吸収するものであり、前記遮音パネルは、ガラスパネルやポリカーボネートなどの透明板を嵌め込んだもので、遮音機能を備えたものから成る。
前記誘導部8は、図2、図3に示すように、 防音壁2の上端部に取り付けた笠木9に対し、上方に一定の間隔を開けて2枚のアルミニウム製の第1、第2羽根型板10、11を設けると共に、防音壁2の上端部に対する取付け部12を設けた防雪装置13を設けることによって、笠木9と第1羽根型板10との間の第1隙間14と、第1羽根型板10と第2羽根型板11との間の第2隙間15とによって、道路1上に気流7の一部を誘導できるように構成してある。
更に、第1羽根型板10及び第2羽根型板11の上面は、幅方向の中間部で折り目17をつけて、その折り目17から道路1側の部分を、反対側部分よりも更に急傾斜にしてある。
第1羽根型板10及び第2羽根型板11の道路側端縁部は、下方に折り返す露出部18を設けることで、積雪しないで太陽熱を吸収しやすくして第1羽根型板10及び第2羽根型板11に積もる雪を溶かす効果を期待することができる。
尚、前記露出部18は、太陽熱を吸収しやすくするために、黒色などの熱の吸収率の良い色や、熱吸収し易い塗料などを塗布する等、熱吸収率の良い表面層を形成してあるほうがよい。
つまり、図4〜6に示すように、防音壁2の上端部に、羽根型板を設けた防雪装置13を取り付けて防音設備3を形成し、防音設備3近傍の気流性状を把握するために、風洞施設を用い、測定洞に煙を混入して気流7を可視化する。そして、撮影した画像を用いてPIVによる解析を行い、気流性状を明らかにした。
既設の防音壁2と同様にするために、 図6(a)に示すように、防雪装置13における羽根型板及び防音壁上端(笠木9)との間の隙間を全て閉塞させたケースを、比較例にして、可視化した気流の画像を図6(b)に示した。
図4(a)に示すように、防雪装置13における2枚の羽根型板の間の隙間、及び、防音壁上端(笠木9)と羽根型板との間の隙間、を夫々開放し、2枚の羽根型板夫々を、道路1側程低くなるように傾斜させたケースを、実験例1にして、可視化した気流の画像を図4(b)に示した。
図5(a)に示すように、防雪装置13における1枚の羽根型板を設け、防音壁上端(笠木9)と羽根型板との間の隙間を開放し、羽根型板を、道路1側程低くなるように傾斜させたケースを、実験例2にして、可視化した気流の画像を図5(b)に示した。
図6(a)の試験体(比較例)では、防音壁2の風下側では、大きな渦が発生し、飛雪が風下側へ搬送され難く滞留している(図6(b))。
図4(a)の試験体(実験例1)では、防音壁2の風下側で形成される渦は、比較例よりは小さくなると共に、やや上側に移動している(図4(b))。
つまり、笠木9と羽根型板との間の隙間から斜め下向きの気流7が発生し、その下向きの気流7により、道路1上の飛雪は風下側に流されて、防雪装置13により飛雪の滞留を防止できることが判明する。
図5(a)の試験体(実験例2)では、実験例1と同様に、防音壁2の風下側で形成される渦は、比較例よりは小さくなると共に、やや上側に移動している(図5(b))。
しかし、笠木9と羽根型板との隙間からの気流7がやや弱くなる傾向にある。
つまり、羽根型板は、複数枚設けたほうが、より飛雪の滞留防止効果が分かりやすくなることが分かる。
以下に他の実施の形態を説明する。
〈1〉 前記誘導部8は、上記実施形態に示すように、防音壁2の上端部に取付ける防雪装置13によって形成するもの以外に、防音壁2の上端部に一体に形成してあってもよい。つまり、前記防音壁2の上端部に道路1側程低くなるように傾斜した屋根部材を設け、前記屋根部材の下側に、前記誘導部8を形成してあるものでもよい。
〈2〉 前記羽根型板を上下方向に並べる枚数は、少なくとも1枚以上あればよい。
〈3〉 前記笠木9の上面は、道路1側程低くなるほうが良いが、道路1側程高くなる傾斜面や、水平面でもよく、第1羽根型板10との間に隙間があればよい。
〈4〉 前記羽根型板を上下方向に複数枚並設して、夫々の羽根型板間に形成される気流7の誘導部8を複数形成し、複数の誘導部8により誘導される誘導方向を、図7に示すように、夫々異なった方向に設定してあってもよい。
2 防音壁
7 気流
8 誘導部
Claims (9)
- 道路の側方に、その道路に沿って防音壁を立設してある防音設備であって、
前記防音壁の上端部に、前記道路の側方から前記道路側に向けて吹付ける気流の一部を、前記道路上に誘導する誘導部を設けてある防音設備。 - 前記誘導部は、前記気流を少なくとも上下2つに分岐させて前記道路上に誘導するものである請求項1に記載の防音設備。
- 前記防音壁の上端部に道路側程低くなるように傾斜した屋根部材を設け、
前記屋根部材の下側に、前記誘導部を形成してある請求項1または2に記載の防音設備。 - 請求項1または2に記載の防音設備において、前記誘導部を設けると共に、前記防音壁の上端部に対する取付け部を設けてある防雪装置。
- 前記誘導部は、前記防音壁の上端縁部に沿った羽根型板を設け、その羽根型板によって気流の一部を誘導可能に形成してある請求項4に記載の防雪装置。
- 前記羽根型板の上面は、積雪困難な傾斜面に形成してある請求項5に記載の防雪装置。
- 前記羽根型板の上面は、太陽熱吸収面に形成してある請求項5又は6に記載の防雪装置。
- 前記羽根は、上下方向に複数枚を隣接する物同士が離間する状態で取付け、複数の羽根夫々が、それらによる気流誘導方向を異なった方向に設定可能に形成してある請求項5〜7のいずれか1項に記載の防雪装置。
- 前記誘導部の上側に、道路側程低くなるように傾斜した屋根部材を設けてある請求項4〜8のいずれか1項に記載の防雪装置。
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