JP2011001727A - 壁用構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮音性の向上、軽量化、現場での取り付け作業の簡素化、低コスト化が図られた壁用構造体を提供する。
【解決手段】音源側を正面側とし、前後方向に離間して対面配置された一対のFRP製スキン面板3a,3b間に薄型空間を形成する箱形構造体を備え、下端部に固定部11が設けられ、立てて設置されるFRP製の壁用構造体であって、当該箱形構造体に、前後方向yに貫通する開口が複数形成された開口板2a,2bを備える構成とする。このように開口板2a,2bを備える箱形構造体とすることで、背丈を長くして、遮音性の向上を図る。また、薄型空間を有する箱形構造体とすることで、軽量化を図り、取り付け作業の簡素化を実現する。取付部が下端に設けられ、立てて設置する壁用構造体であるため、簡素な構成とし、低コスト化を図る。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道・道路などで用いる防風柵であって、構造体に作用する風圧を減らして取付部への作用力を軽減するとともに、車両などからの騒音を遮る構造体に関するものである。
従来、防音、防風などを目的とする技術として、下記の特許文献1〜5に記載の技術がある。例えば、特許文献1に記載の防護柵は、所定の間隔で立設される支柱間に、防護パネル及び透明パネルを備えている。特許文献1の防護柵では、通行車両の窓の高さ又は歩行者の目線高さに、遮音と可視性を加味した透明パネルが配置され、この透明パネルの上部及び下部に、防護パネルが配置されている。特許文献1では、透明パネルの上部に配置される防護(防雪)パネルとして、波板状に形成された金属製パネルである有孔折板が採用されている。
特許文献2には、有孔折板として、板材に多数の孔を設けて成る防風板が開示されている。この防風板では、板材に形成される多数の孔の形状を三角形や四角形などの多角形にすることで、風のせん断効果を生ずる孔の周長を長くし、孔を吹き抜けた風に生ずる乱流の量が増加して、従来の防風板と比較して防風効果が増大することが開示されている。また、特許文献2には、孔の開口率が30〜50%であることが開示されている。
特許文献3には、鉄道などの高架橋または擁壁などの上部に立設するプレキャストコンクリート製防音壁が開示されている。特許文献3の防音壁は、コンクリート構造物の上面に固定される固定部とコンクリート構造物に対して起立するパネル部とを備えている。
特許文献4には、より軽量な素材として、例えば繊維強化プラスチック(FRP)などを用いた自立型防音壁が開示されている。特許文献4には、芯材と、この芯材の両面側に位置するFRP製スキン材とで構成される遮音パネル部と、一体化された取付部と有する構成が開示されている。
特許文献5には、例えば空調機械室のファンやモーターの騒音など、特定周波数域の対象音を遮音するための有孔遮音構造が開示されている。この有孔遮音構造では、有孔遮音材のコインシデンス限界周波数域を、遮音対象音の特定周波数域と一致させることで、高い遮音性能の確保を狙っている。
特許文献6には、音源が移動するときに発生する風圧を低減するために、複数の貫通孔が所定の開口率で形成されている防音体が開示されている。この防音体では、開口率を例えば0.1%〜40.0%とすることで、所定の防音効果を保持しつつ風圧の影響を低減することを狙っている。
実願2007−8073号公報 実開昭61−45413号公報 特開2001−40620号公報 特開2007−239319号公報 特開2007−17553号公報 特開2002−69942号公報
ここで、近年にあっては、更なる防風性能の付加、遮音性の向上、軽量化、現場での取り付け作業の簡素化、低コスト化などが求められている。
特許文献1の防風柵では、所定の間隔で立設されている支柱に、パネルを取り付ける構成であるため、パネルを支柱に固定する締結部品が多くなり、取付費用が多くなるという問題があった。また、支柱を架設する費用も低コスト化の阻害要因となっていた。
また、特許文献1に記載のパネルでは、良好な遮音性能を得ることが難しいという問題があった。一般に、遮音効果を得るには、騒音の伝達される経路の音響透過損失(TL)が必要であり、音響透過損失は、構造体の単位体積あたりの質量(面密度)と音の周波数の積の対数に比例することが知られており、このことは質量則と言われている。
しかしながら、質量則によれば、1枚の板材を採用した場合、その板材の厚さを2倍にしてもTLは約6dBしか大きくならない。それに対し、2枚の板材を独立させて、所望の遮音性能を得るには、2枚の板材を例えば1m程度離間して配置すると、全体としての音響透過損失係数(TL)はそれぞれの透過損失の値の和に近くなるが、実用的な壁として利用できないという問題がある。
そこで両者の中間的なものとして、2重壁構造体の採用が考えられる。この場合、2枚の板材の間隔は、数cmから数十cmとすることが挙げられる。このような2重壁構造体を適切に設計することで比較的軽量で優れた遮音性を得ることが可能であるかもしれない。例えば約50Hz以下の周波数範囲では、2枚の板を合わせた単板と上記の2重壁構造体とはほぼ同様な音響透過損失特性(TL)を示す。ところが、50〜200Hzの領域(一般に低音域)ではTLが大きく低下するという問題がある。
この現象は、2枚の板(2つの質量)が中間の空気層(バネ)によって連結されているために生じる共振によるもので、低域共振透過とよばれている。低域共振透過は、2重壁構造体では避けられない現象であり、2重壁構造体を設計する場合には、低域共振透過が十分低い周波数となるように考慮することが大切である。
一方、その低域共振透過を過ぎると音響透過損失は急激に上昇し、2枚の板をあわせた単板の音響透過損失を大きく上回るようになる。これが2重壁構造の大きな特長であり、この特長を生かした各種の構造が工夫されている。
しかし、高音域になると、表裏の板をそれぞれのコインシデンス効果や空気層の内部に生じる定在波の影響によって、TL値に限界が生じる。特に表裏の板材料を全く同じにすると、コインシデンス効果が同じ周波数が生じ、TLの谷が深くなるという問題があった。
特許文献4の構造体では、2重壁構造の空気層に多孔質吸音材料を挿入すると、全周波数にわたりTLが大きくなるが、発泡材などの弾性材料を充填したり、ハニカムコアなどの剛性材で表裏の板を連結してしまうと、低域共振透過やコインシデンス効果が中音域に生じ、TLを劣化させるという問題があった。これは、芯材のヤング係数が、中空体の密閉空気のもつ相当ヤング係数に比べて非常に大きいので、中音域で共振透過(上述したコインシデンス効果と同じ)現象が生じ、遮音上の著しい欠陥を起こすことになる。
勿論、従来技術に記載のコンクリート板、透明パネル、無孔折板、サンドイッチ構造体などを複数重ねて相対するスキン面板からなる2重構造とし、遮音機能を確保することは可能であるが、材料費及び製造費が増大すると共に、重量が増加するという問題があった。特に鉄道などの高架橋への架設では、重量が増えることによって躯体への負担が大きくなり実用的ではないという問題があった。
特許文献5の技術では、特定の周波数に対してのみ有効な手段であるが、車両などから発生する音は、様々周波数の音波を含み、様々な方向へ伝播するので、道路や鉄道などの遮音壁として十分な機能を発揮するものではないという問題があった。
また、特許文献5に記載されているコインシデンス限界周波数(効果)は、構造体の剛性と慣性の働きで、特定の周波数(限界周波数)以上の領域で、質量則よりも遮音性能が低下し、固体に入射する音波とその固体上を伝わる曲げ波が、特定の周波数で一種の共鳴を起こし、その周波数の音は遮られることなく伝わってしまう現象とされることから、遮音機能を有するとは考えにくい。
特許文献6では、音源からの行路差が音の半波長の奇数倍であるとき、隣接する孔を通過する音波がお互いに、干渉して弱まることが開示されている。また、風についても僅かであるが低減効果があることが示されている。しかしながら、有孔板状体の組立費用の他、支柱の設置などの架設費用も必要となり、設置費用が高くつくという問題を有している。
また、特許文献3、4のような自立型の構造体では、取付部を複数箇所設けて、架設費用の低減と、風荷重による支持反力の分散を図り、反力の一点集中を回避する構造体として提案されている。近年、高層住宅などの建設に伴い、車両が発生する騒音に対する対策が様々な方法でなされており、より遮音性能を得るための手段として、背丈の高い構造体が求められることが多くなっている。しかしながら、高さが増せば面積に比例して受ける風圧も大きくなり、前記同様に、取付部や躯体の強度も増す必要がある。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、更なる遮音性の向上、軽量化、現場での取り付け作業の簡素化、低コスト化が図られた壁用構造体を提供することを目的とする。
本発明による壁用構造体は、板厚方向を前後方向とし、前後方向に離間して対面配置された一対のFRP製スキン面板間に薄型空間を形成する箱形構造体を備え、下端部に固定部が設けられ、立てて設置されるFRP製の壁用構造体であって、箱形構造体は、前後方向に貫通する開口が複数形成された開口板を備えることを特徴としている。
このような壁用構造体によれば、例えば、音源側を正面側とし、前後方向に離間して対面配置された一対のFRP製スキン面板間に薄型空間を形成する箱形構造体を備える構成であるため、軽量化を図りつつ所望の遮音性能を得ることができる。また、下端部に固定部が設けられ、立てて設置される構成であるため、現場での取り付け作業の簡素化を図ることができる。また、支柱間にパネルを取り付ける構成を採用する必要がないため、簡素な構成とし、取り付け作業の簡素化を図ることができる。また、箱形構造体は、前後方向に貫通する開口が複数形成された開口板を備える構成であるため、風が開口を通り抜けることが可能であるため、箱形構造体に作用する風圧を低減すると共に、取付部に作用する荷重を低減することが可能となる。そのため、従前と比較して背丈の長い箱形構造体を採用することができ、遮音性能の向上を図ることが可能となる。また、音が開口を通過する際に、伝達される音を減少させることができるため、遮音効果を確保することができる。また、風が開口を通過する際に、圧力損失が発生するため、風下側の風圧力を軽減することができる。
また、箱形構造体をFRP製のスキン面板で形成することにより、耐候性、耐食性に優れる壁用構造体を実現することができる。また、FRP製スキン面板間に薄型空間を形成する箱形構造体を備える構成であるため、中空形状で軽量化が図られた箱形構造体を実現することができる。また、壁用構造体を架設、固定する際に、特別な重機を必要としないので、取り付け作業に必要な作業コストを低減することができる。
また、箱形構造体の材料としてFRPを採用することで、自由な造形性を活用し、取り付ける躯体の形状や状況に応じて、取付部の形状を容易に変更することができる。また、既存の壁体の強度および損傷度に応じて、取付部の形状を容易に変更することができるため、状況に応じた架設および固定方法を選択することができる。
また、開口板は、当該開口板の面積Sに対する複数の前記開口の面積Sの比率(S/S)である開口率が20〜50%であり、開口として直径20mm〜35mmの開口孔が複数形成されていることが好ましい。
このような開口率とすることで、箱形構造体に作用する風荷重を低下させると共に、風下側への風圧力を減少させることができる。また、壁用構造体の上部に、開口率を20〜50%とする直径20mm〜35mmの開口孔を格子状に配置した孔あき部を設けることによって、壁用構造体の高さを大きくした場合でも、風が孔あき部を通ることで壁用構造体に作用する風荷重を好適に低減することができる。さらに、風が開口を通る際に、縮小および拡大による圧力損失が生じ、下流側への風圧力を減少させることができる。
また、開口板において、所定の径の孔を格子状(または千鳥状)に配置することによって、後方の景観が視認できる利点があり、高さの増大による閉塞感を緩和することができる。
また、箱形構造体は、一対のスキン面板を連結すると共に、横方向に延在し上下を仕切る横方向リブと、横方向リブより上に配置された開口板を備える孔あき部と、横方向リブより下に配置された遮音部と、を備え、遮音部は、一対のスキン面板を連結すると共に、縦方向に延在する縦方向リブを有し、遮音部内には、一対のスキン面板、横方向リブ、及び縦方向リブによって構成された密閉空間が形成されていることが好ましい。
このように孔あき部と遮音部とを一つの構造体で形成することが可能であるため、製造コストを低く抑えることができる。
また、スキン面板は、所定の音響透過損失を有する面密度を持ち、且つ、単位幅当りの曲げ剛性(D)と厚み(h)との比(D/h)が6000〜35000(N・m)であることが好ましい。これにより、好適な遮音性能を得ることができる。
また、壁用構造体の下部部分を、相対するスキン面板からなる2重壁構造の中空密閉形とし、相対するスキン面板に、適正な面密度を持たせることにより、必要な質量則による音響透過損失(遮音効果)が得られる。また、スキン面板に、必要な厚みと曲げ剛性を設定することにより、コインシデンス限界周波数を高く設定でき、中音域での音響透過損失の低下を回避できる遮音部が実現可能である。
また、開口板が、箱形構造体の全面に形成されていてもよい。例えば、騒音源が無い場合、または、橋梁等で防音性能が低くてもよい場合においては、遮音部は必ずしも必要としない。このように、遮音部を必要としない場合には、遮音部を備えていない構成とし、箱形構造体の全面に開口板が設けられていてもよい。
また、前後方向に離間して配置されたスキン面板が、開口板を兼ねる構成としてもよい。また、前後方向において、開口板が1枚のみ形成されている構成としてもよい。
また、一対のスキン面板の上端部を連結する天板が、側方から見て、水平方向に対して10〜40°の角度で傾斜していることが好適である。これにより、天板が傾斜して形成されているため、天板上に水、雪、塵、埃などの堆積を防止して、箱形構造体の汚れの付着を抑えることができ、景観を損なうおそれがない。また、塵、埃などは、雨、雪により自然に洗い流されるため、景観を損なう汚れの付着を回避することができる。
また、箱形構造体は、固定部として、正面側から背面側へ凹む凹形状の取付部を備え、凹形状の取付部は、躯体表面に当接可能とされ、アンカーボルトを挿通させるボルト穴が形成された底板と、横方向に離間して配置され、下端部が底板に連結され縦方向に延在する一対の縦方向リブと、正面側に配置されたスキン面板の下端側が後方へ傾斜した部分である傾斜板とを備え、ボルト穴が正面側に開放されていることが好ましい。これにより、正面側からの取り付け作業が容易となる。
また、固定部は、既設の壁体の上端部を前後方向から挟む一対の固定板を備え、固定板は、スキン面板の下端に一体として形成され、既設の壁体及び固定板には、締結ボルトを挿通させるボルト穴が前後方向に開口され、締結ボルトによって、既設の壁体に固定可能である。
以上説明したように、本発明の壁用構造体によれば、構造的に堅固であり、優れた防風性能、遮音性能を有すると共に、使用上、水、雪、塵、埃が溜まりにくく、長く美観を保つことが可能となる。また、最適な軽量化を行うことによって、架設費用を低減することができる。また、孔あき部および遮音部を一体化した構造を採用することにより、製造費用を安価とすることができる。また、孔あき部を設けることで、高さが増大しても風が通り抜けることによって、壁用構造体に作用する風荷重を低減でき、後方の景観が視認できるので、高さの増大による閉塞感を緩和することができる。
本発明によれば、防風性能の付加、遮音性の向上、軽量化、現場での取り付け作業の簡素化、低コスト化が図られた壁用構造体を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るFRP製防風柵を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るFRP製防風柵を示す斜視図である。 孔あき部における多孔スキン面板の補強構造を示す部分断面斜視図である。 (a)取付部を示す断面図、(b)取付部を示す背面図である。 多孔単板構造のFRP製防風柵における全圧力損失圧(ΔP)と風上の圧力(P)の比(ΔP/P)と、開口率βの関係を示す線図である。 開口率βをパラメータとした孔あき部の音響透過損失を示す線図であり、(a)多孔スキン面板構造における音響透過損失、(b)多孔単板構造における音響透過損失を示す線図である。 (a)本発明のFRP製防風柵の遮音部における音響透過損失の関係を示す線図、(b)〜(d)遮音部の構造体を示す断面図である。 (a)FRP製防風柵の曲げ剛性を示すモデル、(b)FRP製防風柵の遮音部におけるコインシデンス限界周波数fc(Hz)と単位幅当りの曲げ剛性(D)と厚み(h)の比(D/h)の関係を示す線図である。 本発明の第2実施形態に係るFRP製防風柵の取り付け形態を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係るFRP製防風柵の取り付け形態を示す斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1は、本発明の第1実施形態に係るFRP製防風柵の一例を示す斜視図であり、内部の構造が判るように一部を切り取って図示している。図2は、本発明の第2実施形態に係るFRP製防風柵の一例を示す斜視図であり、図1同様に、内部構造が判るように一部を切り取って図示している。図10は、本発明の第3実施形態に係るFRP製防風柵の一例を示す斜視図である。
なお、遮音対象である音源側を正面側として説明する。遮音対象の音源としては、鉄道が走行する線路、車両が走行する道路が挙げられる。また、各図に示すように、x方向が左右方向(幅方向、横方向)、y方向が前後方向(奥行き方向)、z方向が上下方向(高さ方向、縦方向)として説明する。
図1、図2及び図10に示すように、本発明のFRP製防風柵1A,1B,1Cは、前後方向yに離間して対面配置された一対のFRP製スキン面板3a,3b間に薄型空間を形成する箱形構造体を備え、下端部に取付部(固定部)11,21が設けられ、立てて設置される壁用構造体である。なお、FRP製防風柵1A,1B,1Cを区別する必要がないときは、FRP製防風柵1と記す。
FRP製防風柵1の箱形構造体は、スキン面板(2a〜2c,3a,3b)、天板(上部板)4、側板5,5、底板6を備えている。また、箱形構造体の内部には、横方向xに延在して一対のスキン面板3a,3bを連結する横インナーリブ(横方向リブ)7、縦方向zに延在して一対のスキン面板3a,3bを連結する縦インナーリブ(縦方向リブ)8a,8bが形成されている。
横インナーリブ7は、横方向xに延在し、箱形構造体を上下に仕切っている。また、箱形構造体の幅方向xの両端に配置された縦インナーリブ8bは、上端が天板4に連結され、下端が底板6に連結されている。また、横インナーリブ7は、x方向の端部が縦インナーリブ8b,8bに連結されている。
ここで、本発明の箱形構造体は、前後方向yに貫通する複数の開口孔9a,9b,9cが形成された開口板2a,2b,2cを備えている。FRP製防風柵1の箱形構造体では、横インナーリブ7より上側に、開口孔9a,9b,9cが形成された部分である孔あき部51A,51B,51Cを備え、横インナーリブ7より下側に、開口孔が形成されていない部分である遮音部52A,52Bを備えている。
以下、図1に示すように、相対するスキン面板に形成された孔あき部51Aの開口板を、「多孔スキン面板2a,2b」と称する。また、図2に示すように、単板構造である孔あき部52Aの開口板を、「多孔単板2c」と称する。また、開口孔が無い部分である遮音部52A,52Bのスキン面板は、「無孔スキン面板3a,3b」と表記して、それぞれ区別する。
図1に示す孔あき部51Aの構造では、前記横インナーリブ7より前面側の多孔スキン面板2aおよび後面側の多孔スキン面板2bに、開口率βを20〜50%とする直径20mm〜35mmの開口孔9a、9bが設けられている。なお、開口孔9a,9b,9cを区別する必要がない場合、開口孔9と記す。これらの開口孔9は、所定のピッチで格子状(千鳥状であっても良い。)に形成されている。
また、この場合の多孔スキン面板2a、2bでは、図3に示すように、箱形構造体の内側において、開口孔9bがない部分に、実質的に一体に形成された補強用のスチフナ10が形成されている。スチフナ10は、開口孔bを囲繞するように、縦方向z及び横方向xに沿って延在している。このような補強用のスチフナ10を設けることで、多孔スキン面板2bの面強度・剛性の低下を防止することができる。また、線路側と反対側に配置される多孔スキン面板2bにスチフナ10を設けることが、特に有効であり、これにより風に対する剛性を得ることができる。また、線路(前面)側の多孔スキン面板2aにも同様のスチフナ10が設けられている。
ここで、開口率βとは、開口孔9の見付面積Sに対する開口孔9を含む孔あき部とする部分の投影面積Sの比(S/S)であって、直径dの開口孔9の孔ピッチlである場合の開口率βは、格子状配置の場合、
Figure 2011001727

千鳥状配置の場合、
Figure 2011001727

である。
遮音部52A,52Bは、中空密閉構造であって、横インナーリブ7より下部に配置されている。この遮音部52A,52Bは、内部に複数の縦インナーリブ8aを有している。この縦インナーリブ8aは、所定の間隔で、相対する無孔スキン面板3a,3bおよび底板6、横インナーリブ7とを連結している。
FRP製防風柵1A,2Bの下端には、固定部として凹形状の取付部11が形成されている。凹形状の取付部11は、図4に示すように、2対の縦インナーリブ8a間で、下部の前面側の無孔スキン面板3aが、後方側に凹んで、裏面の無孔スキン面板3bと一体化し、下面部の前記底板6に重なり、取付板12を形成する。この取付板12には、所定の大きさで穿孔された取付板13を有し、この取付孔13を介して、例えばアンカーボルト14にて躯体19に架設、固定する。
図2のFRP製防風柵1Bの孔あき部51Bの構成は、図1のFRP製防風柵1Bの横インナーリブ7より上部のスキン面板を、図2のように、両端の縦インナーリブ8bの部分および上部より所定の巾を残して、スキン面板の一方または両方向から、箱形構造体の内側に凹ませ合わせて、1枚の単板とし、その単板に開口孔9cを設けて、多孔単板2cとしてものである。なお、横インナーリブ7より下部の遮音部52Bは、図1の構造と同じである。なお、多孔単板2cが、材料力学でいう周辺固定支持板となり、強度・剛性の面から有利である。
また、図1および図2のFRP製防風柵1では、天板4が、側板5方向から見て、水平面に対して、10°〜40°の角度(θ)で、正面側が下方へ傾斜している。好ましくはθ=20°〜40°である。なお、傾斜は本図と逆の方向側にまたは両側に傾斜した山形であってもよい。
角度(θ)が0°の場合、雪や塵や埃が溜まり易く、特に堆積した塵や埃が、融雪はア雨によって流れ出し、筋状の汚れとなって残り、景観が損なわれ好ましくない。したがって、FRP製防風柵の上部に傾斜を設けることが好ましい。乾燥した砂などが堆積するとき、自発的に崩れることなく安定を保つときの角度を安息角と称するが、本発明における傾斜角θは、乾燥砂(粒度によって異なる)で35°〜40°位である。水で飽和された砂であると20°〜25°位とされることから、本実施形態では、天板4の傾斜角10〜40°の範囲とした。
上記の角度を設けることにより、自然に洗浄されて、雪や塵や埃が溜まりにくく、元の美観を継続することが可能となるためであり、特に外表面をゲルコートなどの摩擦係数が小さな樹脂層を設けることにより、摩擦係数がさらに小さくなり、より砂塵などが堆積しにくくなる利点がある。
ここで、FRP製防風柵1の箱形構造体におけるFRP材の強化繊維基材の種類としては、例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維などを単独または組み合わせて用いても良い。炭素繊維が含まれることによって、比強度・比剛性を向上することができこれにより、成形体の軽量化が一層図れる利点がある。なお、強化繊維の形態としては、例えば、繊維長が1〜3mmである短繊維やマット、連続繊維からなるクロス、ストランドなどを適宜組み合わせた基材であっても良い。
また、FRPとするためのマトリックス樹脂としては特に限定しないが、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂などの熱硬化性樹脂やポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)、PEEK(ポリ・エーテル・エーテル・ケトン)、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂を用いることができる。また、FRP製防風柵1を形成する成形方法としては、マトリックス樹脂によってあるいは強化繊維の形態によって、真空、ブロー、スタンピング、BMC(バルク・モールディング・コンパウンド)、SMC(シート・モールディング・コンパウンド)、トランスファー成形、RTM(レジン・トランスファー・モールディング)、ハンドレイアップ成形などの様々な方法を用いて容易に形成することが可能である。
さらに、上記充填材に、粘性を増すための粉体(例えば、炭酸カルシウムや砂等)の他、層状化合物(例えば、マイカ、二硫化モリブデン、窒化硼素など)、針状化合物(例えば、ゾノトライト、チタン酸カリ、炭素繊維など)、粒状、又はシート状化合物(例えば、フェライト、タルク、クレーなど)を添加することによって、無機物結晶同士又は無機物とマトリックスとの相互運動による摩擦熱への変換がなされ、上記充填材(フィラー)を充填することによって弾性率と密度が増大し、振動に対する抵抗が増し、制振特性が向上するため、そのような壁用構造体は、列車運航時の高架橋や道路橋桁上として用いれば振動を低減することができる。また、上記充填材に、例えば、水酸化アルミニウム、臭素、無機質粉などを添加すると難燃性を向上させることができるので、そのような壁用構造体は、その鉄道難燃性により鉄道高欄用などを構築するのに好適である。
(孔あき部)
さて、図1、図2及び図10に示すように、FRP製防風柵1に開口率βの開口孔9を有する孔あき部51A,51B,51Cを設けることによって、風が通り抜け、FRP製防風柵1に作用する風圧力を軽減し、取付部11,21に作用する応力を軽減することが可能となる。そのため、例えば特許文献3,4のような孔あき部のない防風柵の背丈を、より高くすることが可能となる。
そして、FRP製防風柵1の孔あき部51A,51B,51Cでは、前述したように、両端の縦インナーリブ8bが天板4から底板6にかけて連続して形成されている。これにより、FRP製防風柵1の幅方向の両端は、ボックス構造となり十分な曲げ剛性を確保することができる。その結果、堅固な箱形構造体を実現することが可能となる。
孔あき部51A〜51Cは、開口率βで計算される受圧面積の減少による、単なる風圧力の低減による取付部11,21への作用力緩和の他に、開口孔9を風が通り抜ける際に、圧力損失が生じて風下の風圧力が減少する事象、開口孔9を音が通り抜ける際に、透過損失が生じて下流の音が消音される事象がある。
まず、風圧力減少機能について、説明する。図1に示す多孔スキン面板2a,2b構成の場合と、図2の多孔単板2cの、孔あき部51A,51Bの開口孔9cを風が通り抜けるときの状況において、流れに置かれた抵抗体(本発明の場合は多孔板)の抵抗係数Kは次のように定義される。
Figure 2011001727

ただし、ΔPは抵抗体の上流側と下流側の圧力差、ρは空気の密度、Uは平均流速である。一般に抵抗体の抵抗係数Kは抵抗体の開口率βとレイノルズ数Reの関数である。
この抵抗係数Kは、実験によって求められる値であって、各々の損失が関係している。図1に示すFRP製防風柵1Aの孔あき部51Aによる損失は、開口孔9aでの急縮小による損失、開口孔9a後方(箱形構造内)への急拡大による損失、開口孔9bでの急縮小による損失、開口孔9b後方への急拡大による損失の和と考えることができる。
図2に示すFRP製防風柵1Bの孔あき部51Bによる損失は、開口孔9cでの急縮小による損失、開口孔9c後方への急拡大による損失の和と考えることができる。これにより、開口孔9a,9b,9cを通り抜けた風による風圧力が弱まる。多孔単板構造より多孔スキン面板構造の方がより効果を発揮する。抵抗係数Kに関する検討は日本機械学会誌でも報告されている。その文献によれば、開口孔9が形成された多孔スキン面板2の板厚tと開口孔9の直径dとの比が、t/d<1の場合には、下記の式が使えるとしている。
Figure 2011001727

ここで、Cvは速度係数、Ccは収縮係数である。収縮係数Ccは、Benedict氏らの実験式があり、次式で表される。
Figure 2011001727
図5は、図2の多孔単板構造(1B)について、風が孔あき部51Bを通り抜ける際の全圧力損失圧(ΔP)と風上の圧力(P)の比(ΔP/P)を縦軸に、開口率βを横軸としてその関係の一例を示したものである。ここで、速度係数Cv=0.98、平均風速U=30m/s、空気密度ρ=1.185kg/mである。開口率βを小さくすれば圧力損失は大きくなり、風下側の風圧力を弱める効果は大きくなるが、反対に高欄にかかる風荷重は大きくなるので注意を要する。また、ΔP/P=1となる開口率β以下では、圧力損失と風上の圧力が等しくなり、減圧効果は生じなくなる。
なお、相対する多孔スキン面板構造のFRP製防風柵1Aの場合は、2ヶ所の開口孔9a、9bで急縮小、急膨張を繰り返すためさらに圧力損失が生じ、風が弱まることによる。勿論、上流側および下流側の開口孔9a,9bのサイズを変えることによって、損失は変化し、また、開口孔9a,9bの上流側および下流側の位相をずらすことにより、風の流れ経路が変わり、新たな曲がりによる損失が生まれ、より風の圧力を弱めることができることは容易に推察できる。
次に、開口孔9を音が通り抜ける際、透過損失が生じて下流の音が消音される事象について説明する。本発明のFRP製防風柵1の孔あき部は、音波の反射、干渉を利用したリアクティブ形の消音器の中の拡張型で最も単純な形式の消音器を構成する。図1の相対する多孔スキン面板構造および図2の多孔単板構造における透過損失(TL)は、次式で表される。
Figure 2011001727

ここで、
TL1:相対する多孔スキン面板における透過損失(dB)
TL2:多孔単板における透過損失(dB)
φ=(L)/(πd/4)、L=孔ピッチ、d:開口孔径(格子状の場合)
S=(L)
κ=2πfc、c:音速(m/s)、f:周波数(Hz)
l:多孔スキン面板の間隔
である。
開口率βをパラメータとし、図6(a)に、本発明における相対する多孔スキン面板における音響透過損失の一例を示している。図6(b)は、本発明における多孔単板における音響透過損失の一例を示している。図6では、開口率βが10%の場合をグラフG1,G11で示し、開口率βが20%の場合をグラフG2,G12で示し、開口率βが30%の場合をグラフG3,G13で示し、開口率βが40%の場合をグラフG4,G14で示している。
図6(a)の相対する多孔スキン面板の場合は、特定の周波数(κl=nπ)の時消音の効果がないが、箱形構造体内部に向かってノズル形状の開口孔とすることによって、消音効果を向上させることができる。これらの図6から、本発明のFRP製防風柵1の孔あき部51A〜51Cは消音効果を有することが明らかである。以上説明したように、開口率βは、風圧の軽減および消音効果に影響を与えることになるので、地球環境状態(騒音対策度、山嵐などの突風など)を考慮して、適正な開口率βを選択することが好ましい。
(遮音部)
遮音性能は、騒音の伝達される経路の音響透過損失の値で評価される。音響透過損失の値が大きいほど遮音性能が優れていることを表している。したがって、走行車両などによって発生する騒音を遮断する遮音性能は、本発明のFRP製防風柵1の遮音部52A,52Bの最も重要な要件である。この遮音性能と同時に、風荷重に対する必要な曲げ特性(強度および剛性)も求められる。
図7(a)は、本発明のFRP製防風柵1A,1Bと、その他の構造における周波数と音響透過損失の関係を示す。横軸に周波数(Hz)を示し、縦軸に音響透過損失(dB)を示している。
図7(a)におけるグラフG21は、図7(b)に示す単板状構造体31における音響透過損失である。このグラフG21は、音響透過損失(TL)が単位体積あたりの質量(面密度)と音の周波数の積の対数に比例することを意味している。このことを質量則といい、均質材料からなる単板状構造体(例えば、コンクリート製遮音壁やポリカーボネート製遮音板等々)の音響透過損失を表す指針とされ、下記式(8),(9)を用いて算出することが可能である。
Figure 2011001727

TLo:垂直入射透過損失(dB)
f :周波数(Hz)
m :面密度(kg/m
TL :ランダム入射透過損失(dB)
面密度が大きいほど、遮音性に優れていることを意味する。また、図7(a)中のfrは、低音域で透過損失の減少が起こる低域共振周波数をいう。この低域共振周波数frは、下記式(10)によって算出することができる。
Figure 2011001727

c :音速(m/s)
m1、m2:各々2枚のスキン面板の面密度(kg/m
ρ :空気密度(kg/m
d :空気層の厚さ(m)
また、図7(a)中のfcは、高音域で透過損失の減少が起こるコインシデンス限界周波数である。このコインシデンス限界周波数fcは、下記式(11)〜式(14)によって算出することができる。
Figure 2011001727

c :音速(m/s)
m :面密度(kg/m
h :スキン面板の厚さ(m)
ρm :スキン面板の密度(kg/m
Ez :スキン面板の高さ方向zのヤング率(N/mm
vz、vx:スキン面板の高さ方向z及び幅方向xのポアソン比
B :単位幅当りの曲げ剛性(N・m
鉄道用の遮音壁の場合、17kg/m以上の面密度で、400Hzで25dB以上、1kHzで30dB以上の、目標とする音響透過損失を得ることができ、コンクリートでは1cmの厚さで必要な音響透過損失を得ることができる。
しかしながら、鉄道構造物等設計標準・同解説では、遮音壁の設計条件として、風荷重:3kN/m(風速52m/sに相当)に耐えうる構造体とすることと明記されており、このことから従来のコンクリート製遮音壁の厚さは数cm〜数十cmのものとなり、必要以上の面密度を有しているばかりか、百数十kgの重さとなり、重機を必要とした架設や高架躯体への負荷も大きい。
近年では、軽量構造のコンクリート製遮音壁や、特許文献3,4のような剛性強度アップのためのスチフナを単板面状体と一体化するFRP製高欄が提案され、実用化されている。芯材を発砲体としたサンドイッチパネルの場合(特許文献3)では、風圧力に対する全体曲げ剛性の点では優位であるが、芯材のヤング係数E(N/m)が式(4)の密閉空気のもつρcで表される相当ヤング係数に比して、相当に大きい(約30倍以上の開きがある)ため、中音域での共振透過現象が生じ、著しい欠陥を示すことが多い。因みに芯材を発砲ウレタンフォームとした場合では、中音域の880Hz近辺で共振が起こり、透過損失が著しく低下する。
また、特許文献4のように、木質コアを芯材としたサンドイッチパネル32(図7(b))の場合は、実際に単板上構造体(特許文献4の木質コアを芯材としたサンドイッチパネル)=線図G22の音響透過損失を測定してみると、ある周波数で音響透過損失の値が質量則からはずれて急速に低下する現象(コインシデンス効果)がみられる。
この現象は、剛性と慣性の働きで、特定の周波数以上の領域で、質量則よりも遮音性能が低下し、固定に入射する音波とその固体上を伝わる曲げ波が、特定の周波数で一種の共鳴を起こし、それによって反対側へも音が強く放射され、その周波数の音は遮られることなく伝わってしまう現象である。
この現象が生じる周波数(コインシデンス周波数)は材料の密度、ヤング率、厚さ、音の入射角度によって決まり、板の密度が大きく、柔らかく(ヤング率が小)、薄いほどコインシデンスが生じる周波数は高くなる。サンドイッチ全厚みに対する芯材(木質コア)の厚みの割合が大きく、発砲体より比重量が大きいため、中音域での損失は生じないが、コインシデンス効果により2kHz近辺で音響透過損失の低下が生じている。
質量則によれば、1枚の板材を採用した場合、その板材の厚さを2倍にしてもTLは約6dBしか大きくならない。それに対し、2枚の板材を独立させて、所望の遮音性能を得るには、2枚の板材を例えば1m程度離間して配置すると、全体としての音響透過損失係数(TL)はそれぞれの透過損失の値の和に近くなるが、実用的な壁として利用できないという問題がある。
そこで両者の中間的なものとして、2重壁構造体の採用が考えられる。この場合、2枚の板材の間隔は、数cmから数十cmとすることが挙げられる。このような2重壁構造体を適切に設計することで比較的軽量で優れた遮音性を得ることが可能であるが、以下のような点に注意する必要がある。
図7(a)のグラフG23は、本発明の中空2重壁構造体(図7(d))の遮音特性(音響透過損失)を表したものである。まず、周波数範囲(I)では、2枚の板を合わせた単板とほぼ同様な音響透過損失を示す。ところが(II)の領域(一般に低音域)では音響透過損失が大きく低下する。
この現象は、2枚の板(2つの質量)が中間の空気層(バネ)によって連結されているために生じる共振によるもので、低域共振透過とよばれている。低域共振透過は、2重壁構造体では避けられない現象であり、2重壁構造体を設計する場合には、低域共振透過が十分低い周波数となるように考慮することが大切である。
一方、その低域共振透過を過ぎると音響透過損失は急激に上昇し、低音域の共振周波数fr(本発明の場合120Hz近傍)によって音響透過損失が低下する。しかし、√2・fr以上の音域(III)において、2枚の板をあわせた単板の音響透過損失を大きく上回るようになる。これが2重壁構造の大きな特長である。
2枚のFRP製スキン面板2a,2bに密封された空気層を持ち、相対するスキン面板からなる2重壁構造体とすることにより、透過損失を超えて大きくできる利点がある。本発明のFRP製防風柵の構造を密閉形中空ボックス構造とした理由のひとつである。
しかし、図7(a)に示すように、高音域(IV)になると、表裏の板をそれぞれのコインシデンス効果や空気層の内部に生じる定在波の影響によって、TL値に限界が生じる。特に表裏の板材料を全く同じにすると、コインシデンス効果が同じ周波数が生じ、TLの谷が深くなる。これを避けるには、2枚の板材料の厚さや材質を変えるとよい。なお、2重壁の空気層に多孔質吸音材料を挿入すると、全周波数にわたって音響透過損失が大きくなる。前述したように発砲材など弾性材料を充填したり、ハニカムコアなどの剛性材で表裏の板を連結してしまうと、単板状の構造体となり、低域共振透過やコインシデンス効果が中音域に生じ、音響透過損失を劣化させることは、図7(a)のグラフG21より明らかである。
以上のことを考慮し、本発明のFRP製防風柵1の好ましい構成を精査したところ、図8に示す結果が得られた。図8では、横軸にコインシデンス限界周波数fc(Hz)を示し、縦軸にスキン面板2の単位幅当りの曲げ剛性(D)と厚み(h)の比(D/h)を示している。図8から明らかなように、曲げ剛性Dが小さいほど、コインシデンス限界周波数を高く設定できる。
しかしながら、風圧力に耐えうる構造体としてのスキン面板2のヤング係数Eと、厚みhから求められる曲げ剛性Dには、自ずと限界があり、曲げ剛性を小さくすると、列車走行寺の風荷重:1.5kN/mにおけるたわみが、構造体の高さHの1/100以下とする条件を超えて大きくなり構造体として成立しない。
その比(D/h)の最小値は、6000(N・m)である。また、コインシデンス限界周波数を4kHz以上とするためには、3500(N・m)であれば目標を達成する。ただし、曲げ剛性Dを増やすことは、材料費用の増加につながり、重くなるとともに、製品価格も上昇することになる。したがって、単位幅当りの曲げ剛性(D)と厚み(h)の比(D/h)を6000〜35000(N・m)の範囲とするのが好ましい。より好ましくは、7000〜12000(N・m)とするのが、経済的に最も有利である。すなわち、適正な厚みとヤング係数をもった強化繊維基材を選択すれば、材料コストを最小とすることができる利点がある。
前述したように、高音域での音響透過損失の谷が深くなる現象を避けるには、相対するそれぞれの面板の材料の厚さや材質を変えて、曲げ剛性に違いを持たせれば良く、FRPでは容易に対応することができる。また、剛性に変化を持たす手段としては、面板の片面に縦横にリブを立てても良く、実質的に一体成形も可能で、使用材料を大幅に増やす必要もなく目的を達成することができる。この点はFRPの造形性の高さ故であり、最も得意とするところである。
なお、前述した層状化合物や針状化合物(粒状およびシート状化合物など)のフィラーを、マトリックス樹脂に添加することは、材料のダンピングを大きくすることができ、コインシデンス効果を減ずることができ好ましい。
図9は、本発明の第2実施形態に係るFRP製防風柵の取り付け形態を示す斜視図である。図10は、本発明の第3実施形態に係るFRP製防風柵の取り付け形態を示す斜視図である。
図9は、FRP製防風柵1Bの下部に、実質的に一体化された凹形状の取付部11の取付孔13を介して、アンカーボルト14で躯体19に直接架設、固定した場合を示している。
図10は、FRP製防風柵1Cの相対する無孔スキン面板3a,3bを下方に延在させて、下方に開放する逆U字形状(∩形状)の取付部15a,15bを一体的に形成する。この取付部の固定板15a,15bに取付孔13を設けて、コンクリート等からなる既設壁16を挟むようにして、架設および固定する構造を示している。なお、これらの取り付け構造は、一例であって、これらの構造に限定されない。
以上、本発明をその実施に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、本発明の壁用構造体を防風柵に適用しているが、本発明の壁用構造体を防音壁に適用してもよい。
また、上記第1及び第2実施形態に係る壁用構造体1A,1Bは、横方向リブ7より上側に形成された孔あき部51A,51Bと、横方向リブ7より下側に形成された遮音部52A,52Bとを備える構成としているが、遮音部を備えていない壁用構造体としてもよい。例えば、横方向リブ7の下側に、孔あき部が形成され、箱形構造体の全面に、孔あき部が形成された壁用構造体でもよい。
また、上記実施形態の開口孔9の形状は、円形でもよく、例えば、長穴形状、三角形、四角形など、その他の形状でもよい。
以下、本発明のFRP製防風柵1の実施例について詳述する。FRP製防風柵1は以下の方法で製作した。
手順(1)では、軌道側のフラットなスキン面板及び凹形状の取付部11を形成するための凸型を有する成形型M1に、約500〜800g/mのゲルコートを塗布し、ストランドマットおよび0/90°ステッチングガラス織物(ガラスマット付き)基材を積層しつつ、水酸化アルミニウムを20加えた不飽和ポリエステル樹脂を含浸しながら、スキン面板を形成するとともにスキン層を立ち上げて、天板4、側板5,5、底板6を形成する。なお、遮音部52A,52Bとなる部分のスキン面板は、単位幅当りの曲げ剛性(D)と厚み(h)の比(D/h)が6000〜35000(N・m)の範囲になるように、積層枚数及び基材を選択している。
手順(2)では、ウレタン発砲体の芯材に、前記同様の樹脂を含浸しながら0/±45°ステッチングガラス織物(ガラスマット付き)を巻き付けた矩形体を、左右の側板5と密着する位置に配置し、ボックスフレームを形成する。
手順(3)では、中子をおいて、中子に0/±45°ステッチングガラス織物を含浸しながら、天頂部から所定の位置に中子を置きC形の横インナーリブ7を成形するとともに、所定の本数のZ形状の縦インナーリブ8bを成形する。この縦インナーリブ8bは、凹形状の取付部11の側面部の一部となる。
手順(4)では、並行して、別の成形型M2で民地側(軌道側と反対側)のスキン面板を成形し、反転して、半硬化状態の前記軌道側の成形体と合わせて、一体化し、完全硬化後、成形型より脱型する。
手順(5)では、横インナーリブ7を、より上部の軌道側および民地側となるスキン面板の両面に、ホールソーで、開口率βが40%となるに必要な個数のφ25mmの開口孔9a,9bを35mmピッチで格子状に開口して、孔あき部51A,51Bを形成した。
なお、孔あき部51Bが単板構造のFRP製防風柵1Bは、前記左右のウレタン発砲体を芯材としたボックスフレーム構造体と同じ構成のボックスフレームを、天板4に密着させると共に、孔あき部51Bが凹んだ形態とするため、その部分を凸とした民地側および軌道側の成形型を用いて成形した。その後、両面のスキン板が合わさり単板となった部分に、前記同様にして、開口孔9cを格子状に開口して形成する。
なお、FRP製防風柵1Bの孔あき部51Bの単板部は、予め所定の個数の開口孔9cを形成するピンを埋め込だ成形型にて、別途多孔単板2cと成形板を、民地側および軌道側の成形体を一体化する際に挿入して形成しても良く、これらの成形手段に限定されない。
このようにして得られたFRP製防風柵1は、孔あき部51A,51Bの高さが0.7m、遮音部52A,52Bの高さが2mである。FRP製防風柵1は、全高2.7m、幅1m、奥行き100mm、重量が約60kgのものである。なお、遮音部52A,52B部分の単位幅当りの曲げ剛性(D)と厚み(h)の比(D/h)は、成形体から、試験片を切り出し、万能試験機で曲げ特性を測定した結果、7300(N・m)であった。
また、これらのFRP製防風柵1の遮音部52A,52Bの音響特性を、17mmの木質芯材の上下両面に、3mmのFRPを積層したサンドイッチ板(面密度が17kg/m)と比較した。無反響室にこれらを持ち込み、一定強度のランダム波を照射し、透過後の音響透過損失を測定した。その結果、200Hzではサンドイッチ板と同等のTLを示し、1000Hzの中音域では、サンドイッチ板より約6dB高いTL値を示した。なお、目的とする400Hzで25dB以上、1kHzで30dB以上のTLを有することを確認した。
また、上記の多孔スキン面型と多孔単板型のFRP製防風柵を、実験と同じ形状の躯体に取り付け、反力壁に取り付けられた油圧シリンダーで、FRP製防風柵に高さの1/2の部分に線荷重を負荷し、シリンダーに取り付けたロードセルから荷重を、変位計から先端部のたわみを計測し、結果をプロットした。この荷重試験の結果から、設計風荷重3kN/mに相当するモーメントと同じ荷重6.5kNを負荷したが、異常はなく、材料破壊荷重である3の約20kNを負荷しても、破壊に至らず十分な強度を有していることが判った。列車走行時の風荷重1.5kN/m相当の3.25kNにおける先端部のたわみは、10mmであり、FRP製防風柵の高さH=2.7mの1/100の27mmの半分以下であり、たわみの要求仕様を満足することを確認した。
また、本発明のFRP製防風柵を風洞実験に供し、孔あき部の風上と風下に風速計を設置し前後の風速を比較したところ、風下の風速が約5〜10%小さくなり、孔あき部での圧力損失によって弱まったことを確認した。
また、FRP製防風柵を、実際に設置し、行路差を一定にして、列車走行時の騒音音量を騒音計で測定した。その結果、孔のない従来のコンクリート製の遮音壁と同等の騒音測定結果が得られた。
本発明は、鉄道用の高欄や道路等に設けられる防風柵などに適用できる。
1A,1B,1C…FRP製防風柵(壁用構造体)
2a,2b…多孔スキン面板
2c…多孔単板
3a,3b…無孔スキン板
4…上部板
5…側板
6…底板
7…横インナーリブ
8a…縦インナーリブ
8b…両端の縦インナーリブ
9a,9b,9c…開口孔
10…スチフナ
11…凹形状の取付部(固定部)
12…取付板
13…取付孔
14…アンカーボルト
15…逆U字形状の取付部
16…既設壁
17…貫通孔
18…締結ボルト
19…躯体
21…取付部(固定部)
51A,51B,51C…孔あき部、
52A,52B…遮音部

Claims (10)

  1. 板厚方向を前後方向とし、当該前後方向に離間して対面配置された一対のFRP製スキン面板間に薄型空間を形成する箱形構造体を備え、下端部に固定部が設けられ、立てて設置されるFRP製の壁用構造体であって、
    前記箱形構造体は、前後方向に貫通する開口が複数形成された開口板を備えることを特徴とする壁用構造体。
  2. 前記開口板は、当該開口板の面積Sに対する複数の前記開口の面積Sの比率(S/S)である開口率が20〜50%であり、前記開口として直径20mm〜35mmの開口孔が複数形成されていることを特徴とする請求項1記載の壁用構造体。
  3. 前記箱形構造体は、
    前記一対のスキン面板を連結すると共に、横方向に延在し上下を仕切る横方向リブと、
    前記横方向リブより上に配置された前記開口板を備える孔あき部と、
    前記横方向リブより下に配置された遮音部と、を備え、
    前記遮音部は、前記一対のスキン面板を連結すると共に、縦方向に延在する縦方向リブを有し、
    前記遮音部内には、前記一対のスキン面板、前記横方向リブ、及び前記縦方向リブによって構成された密閉空間が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の壁用構造体。
  4. 前記スキン面板は、所定の音響透過損失を有する面密度を持ち、且つ、単位幅当りの曲げ剛性(D)と厚み(h)との比(D/h)が6000〜35000(N・m)であることを特徴とする請求項3記載の壁用構造体。
  5. 前記開口板が、前記箱形構造体の全面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の壁用構造体。
  6. 前後方向に離間して配置された前記スキン面板が、前記開口板を兼ねることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の壁用構造体。
  7. 前後方向において、前記開口板が1枚のみ形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の壁用構造体。
  8. 前記一対のスキン面板の上端部を連結する天板が、側方から見て、水平方向に対して10〜40°の角度で傾斜していることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の壁用構造体。
  9. 前記箱形構造体は、前記固定部として、正面側から背面側へ凹む凹形状の取付部を備え、
    凹形状の取付部は、躯体表面に当接可能とされ、アンカーボルトを挿通させるボルト穴が形成された底板と、
    横方向に離間して配置され、下端部が前記底板に連結され縦方向に延在する一対の縦方向リブと、
    正面側に配置された前記スキン面板の下端側が後方へ傾斜した部分である傾斜板とを備え、
    前記ボルト穴が正面側に開放されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の壁用構造体。
  10. 前記固定部は、既設の壁体の上端部を前後方向から挟む一対の固定板を備え、
    前記固定板は、前記スキン面板の下端に一体として形成され、
    前記既設の壁体及び前記固定板には、締結ボルトを挿通させるボルト穴が前後方向に開口され、
    前記締結ボルトによって、前記既設の壁体に固定可能であることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の壁用構造体。
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