JP2015182099A - 鍛造パンチの設計方法及び鍛造パンチ並びにヨークの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】強度を有し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
【解決手段】この鍛造パンチの設計方法は、2つの突起部と1つの円筒部を有するヨーク3を鍛造加工するための穴を有するダイス10と、ダイス10に対向して配置される鍛造パンチとを備え、ダイス10の成形穴に加工前の円柱の素材1を配置し、第1工程A1と第2工程A2を実施し、鍛造パンチ先端の押圧部により円柱の素材1を押圧してヨーク3を成形する鍛造パンチの設計方法であり、第1工程A1で使用する鍛造パンチ20を先端が平坦面の円柱形状とし、前記鍛造パンチの外径を前記ダイス内径と嵌合させるためのクリアランス分だけ小さくし、第2工程A2で使用する鍛造パンチ21の先端付近に、押圧時における突起部と相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、薄肉の円筒部と2つの突起部を有するヨークを製造する鍛造パンチの設計方法及び鍛造パンチ並びにヨークの製造方法、ヨークに関するものである。
従来、薄肉のカップ形状を有するヨークとして、例えば自動車のパワートレインシステムのプロペラシャフトに用いられるユニバーサルジョイントのヨークがあり、図9にプロペラシャフトの概略図を示す。自動車の動力伝達装置には、トランスミッション100の出力側とファイナルドライブ101の入力側の間をつなぐのがプロペラシャフトであり、プロペラシャフトのシャフト110,111の接続部にユニバーサルジョイントが用いられている。ユニバーサルジョイントはヨーク120a,120b,120cと十文軸121a,121b,121cからなり、シャフト間の回転を接続するシャフト110,111へ動力として伝達している。プロペラシャフトは、金具130を介して車体131へ取付けられ、金具130には、角度変更用のベアリング132が設けられている。
図10にユニバーサルジョイントのヨークの斜視図を示し、図11にユニバーサルジョイントのヨークの4方向から見た図を示す。ヨーク200は、2つの突起部201と1つの円筒部202を有し、2つの突起部201には貫通孔203が形成されている。
ユニバーサルジョイントヨークは、図12及び図13に従来の製造方法の一例を示すように、炭素鋼を素材として熱間鍛造あるいはアルミニウム合金を素材として温間鍛造により製造されている。図12の従来の製造方法は、炭素鋼の素材を熱間でバリ出し鍛造し、このバリをトリミング加工後、円筒端面を揃えるために切削加工し、最後に2つの貫通孔を切削加工する。図13の従来の製造方法は、アルミニウム合金の素材を型鍛造後、円筒端面を揃えるために切削加工し、最後に2つの貫通孔を切削加工する。また、素材に黄銅を用いて円筒部を成形する鍛造方法として特許文献1に示すようなものが知られている。
また、特許文献2には、閉塞した空間を形成する上金型、下金型からなる金型内に、アルミニウム合金の素材を投入した後、円筒部の反対側に2つの突起部が突出して対峙するユニバーサルジョイントヨークを成形する際に、円筒部の先端にリングノックを介して背圧力を付加した状態で円筒部の反対側に形成される2つの突起部への素材の充満率を75%以上とさせた後、リングノックが配設されている金型の主成形方向と相対的に逆方向にリングノックを可動させて円筒部への素材の流動を開始させる鍛造工程を含むユニバーサルジョイントヨークの製造方法が開示されている。
特開2000−263178号公報 特許第4355140号公報
従来から行われている図14に示すヨークの鍛造方法では、ダイス300に円柱の素材400を装填してプレス装置のスライドを降下させることによりパンチ301で押圧し、ヨーク200を製造するが、写真に示す実際の試作品のとおり押圧が進むとヨーク200の2つの突起部201への材料流動が促進されるため、加圧軸方向の材料流動及びその反対方向への材料流動が不均一となり、突起部201とは反対側の円筒部202に不整端面202aが生じると共に、FEM解析結果で示すとおり塑性ひずみの累積不足、すなわち加工硬化不足が原因で強度不足部202bが生じる。このように、ヨーク200には、円筒部202の強度が不足するので後工程でT6処理などの熱処理により強度を向上させる必要があるし、不整端面202aを後加工で切削し、端面を揃える必要があるため、大幅なコスト増となる。さらに、実試作写真に示すとおり、2つの突起部201の先端が完全充満しないなど不具合が生じる。
また、図15に示すヨークの従来の鍛造方法では、ダイス300に素材400を装填してプレス装置のスライドを降下させることによりパンチ301で押圧する際に、油圧装置500によってヨーク200の円筒部202の端面に背圧を付加しているが、油圧装置500は高価なため製造コストが増加する。また、背圧の付加タイミングや圧力制御など実際の工程管理が面倒である。さらに、背圧を付加して1工程で鍛造加工するのは、一見、コスト面で競争力が向上するかに見えるが、密閉状態の鍛造になるため被加工材料への静水圧が増大し、金型破壊を起こす可能性が格段に高まり、金型寿命が短くなるゆえ、かえって、コスト増となる。
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、強度を有し、かつ円筒端面の高さが揃うヨークを鍛造加工することが可能な鍛造パンチの設計方法及び鍛造パンチ並びにヨークの製造方法、ヨークを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明は、2つの突起部と1つの円筒部を有するヨークを鍛造加工するための穴を有するダイスと、
前記ダイスに対向して配置される鍛造パンチとを備え、
前記ダイスの成形穴に加工前の素材を配置し、第1工程と第2工程を実施し、前記鍛造パンチ先端の押圧部により前記素材を押圧して前記ヨークを成形する鍛造パンチの設計方法であり、
前記第1工程で使用する鍛造パンチを先端が平坦面の円柱形状とし、前記鍛造パンチの外径を前記ダイス内径と嵌合させるためのクリアランス分だけ小さくし、
前記第2工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における前記突起部と相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設けることを特徴とする鍛造パンチの設計方法である。
請求項2に記載の発明は、前記第2工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、
前記鍛造パンチが前記第1工程後の加工品と接触する部位において、
前記鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径を前記円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径を前記円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の前記段部において、前記ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部を設け、
それ以外は被加工材料と接触しない構成であることを特徴とする請求項1に記載の鍛造パンチの設計方法である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の鍛造パンチの設計方法により製造されたことを特徴とする鍛造パンチである。
請求項4に記載の発明は、2つの突起部と1つの円筒部を有するヨークを鍛造加工するための穴を有するダイスと、
前記ダイスに対向して配置される鍛造パンチとを備え、
前記ダイスの成形穴に加工前の素材を配置し、第1工程と第2工程を実施し、前記鍛造パンチ先端の押圧部により前記素材を押圧して前記ヨークを成形する鍛造パンチの設計方法であり、
前記第1工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における前記突起部に相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、
前記第2工程で使用する鍛造パンチでは材料流動を抑制しないことを特徴とする鍛造パンチの設計方法である。
請求項5に記載の発明は、前記第1工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、
前記鍛造パンチが前記素材と接触する部位において、
前記鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径を前記円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径を前記円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の前記段部において、前記ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部を設け、
それ以外は前記素材と接触しない構成であることを特徴とする請求項4に記載の鍛造パンチの設計方法である。
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の鍛造パンチの設計方法により製造されたことを特徴とする鍛造パンチである。
請求項7に記載の発明は、2つの突起部と1つの円筒部を有するヨークを鍛造加工するための穴を有するダイスと、
前記ダイスに対向して配置される鍛造パンチとを備え、
前記ダイスの成形穴に加工前の素材を配置し、第1工程と第2工程を実施し、前記鍛造パンチ先端の押圧部により前記素材を押圧して前記ヨークを成形するヨークの製造方法であり、
前記第1工程で使用する鍛造パンチを先端が平坦面の円柱形状とし、前記鍛造パンチの外径を前記ダイス内径と嵌合させるためのクリアランス分だけ小さくし、
前記第2工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における前記突起部と相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、
前記第1工程での加工終了時における前記突起部の充満率を90%以上100%未満とした構成であることを特徴とするヨークの製造方法である。
請求項8に記載の発明は、前記第2工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、
前記鍛造パンチが前記第1工程後の加工品と接触する部位において、
前記鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径を前記円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径を前記円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の前記段部において、前記ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となる様に加圧軸とは垂直な平坦部を設け、前記平坦部により加工時に前記円筒部の加圧軸方向とは逆方向への材料流動を拘束することで前記突起部のみの静水圧を高めることにより前記突起部の充満性を得、
前記平坦部以外は被加工材料と接触しない構成であることを特徴とする請求項7に記載のヨークの製造方法である。
請求項9に記載の発明は、2つの突起部と1つの円筒部を有するヨークを鍛造加工するための穴を有するダイスと、
前記ダイスに対向して配置される鍛造パンチとを備え、
前記ダイスの成形穴に加工前の素材を配置し、第1工程と第2工程を実施し、前記鍛造パンチ先端の押圧部により前記素材を押圧して前記ヨークを成形するヨークの製造方法であり、
前記第1工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における前記突起部に相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、
前記第2工程では材料流動を抑制しないことを特徴とするヨークの製造方法である。
請求項10に記載の発明は、前記第1工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、
前記鍛造パンチが前記素材と接触する部位において、
前記鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径を前記円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径を前記円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の前記段部において、前記ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部を設け、
それ以外は前記素材と接触しない構成であることを特徴とする請求項9に記載のヨークの製造方法である。
請求項11に記載の発明は、請求項7乃至請求項10のいずれかのヨークの製造方法を用いて製造されたことを特徴とするヨークである。
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
請求項1に記載の発明では、第1工程で使用する鍛造パンチを先端が平坦面の円柱形状とし、鍛造パンチの外径をダイス内径と嵌合させるためのクリアランス分だけ小さくし、第2工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における突起部と相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、第1工程で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ、圧縮成形により多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化により強度を増し、かつ、第2工程で円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
請求項2に記載の発明では、第2工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、鍛造パンチが第1工程後の加工品と接触する部位において、鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径を円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径を円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の段部において、ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部を設け、それ以外は被加工材料と接触しない構造にする構成であり、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化により強度を増し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の鍛造パンチの設計方法により製造された鍛造パンチを用い、第1工程で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化により強度を増し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
請求項4に記載の発明では、第1工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における突起部に相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設けることとし、第2工程で使用する鍛造パンチでは材料流動を抑制せず、第1工程で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化により強度を増し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
請求項5に記載の発明では、第1工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、鍛造パンチが素材と接触する部位において、鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径を円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径を円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の段部において、ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部を設け、それ以外は素材と接触しない構造にする構成であり、第1工程で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化により強度を増し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
請求項6に記載の発明では、請求項4または請求項5に記載の鍛造パンチの設計方法により製造されたことで、第1工程で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化により強度を増し、かつ円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
請求項7に記載の発明では、第1工程で使用する鍛造パンチを先端が平坦面の円柱形状とし、鍛造パンチの外径をダイス内径と嵌合させるためのクリアランス分だけ小さくし、第2工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における突起部と相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設けた構成であり、第1工程での加工終了時における突起部の充満率を90%以上100%未満とすることで金型破壊を避け、かつ、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化により強度を増し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。ここで、90%未満であれば、円筒端面の高さの差が出易くなり、100%では完全密閉になるので金型が破壊する。
請求項8に記載の発明では、第2工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、鍛造パンチが第1工程後の加工品と接触する部位において、鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径をヨーク円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径をヨーク円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の段部において、ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部を設け、平坦部により加工時にヨーク円筒部の加圧軸方向とは逆方向への材料流動を拘束することで突起部のみの静水圧を高めることにより突起部の充満性を得、平坦部以外は被加工材料と接触しない構造であり、第1工程で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化により強度を増し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
請求項9に記載の発明では、第1工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における突起部に相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、第2工程では材料流動を抑制しない構成であり、第1工程で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化により強度を増し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
請求項10に記載の発明では、第1工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、鍛造パンチが素材と接触する部位において、鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径をヨーク円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径がヨーク円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の段部において、ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部を設け、それ以外は素材と接触しない構造であり、第1工程で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化により強度を増し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
請求項11に記載の発明では、加工硬化により強度を増し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークである。
第1発明のヨークの製造工程全体を説明する図である。 第1発明の第1工程を説明する図である。 第1発明の第2工程を説明する図である。 第2発明のヨークの製造工程全体を説明する図である。 第2発明の第1工程を説明する図である。 第2発明の第2工程を説明する図である。 鍛造パンチを示す図である。 鍛造パンチの設計を説明する図である。 プロペラシャフトの概略図である。 ユニバーサルジョイントのヨークの斜視図である。 ユニバーサルジョイントのヨークの4方向から見た図である。 従来製造方法の一例を示す図である。 従来製造方法の一例を示す図である。 従来のヨークの鍛造方法を示す図である。 従来のヨークの鍛造方法を示す図である。
以下、この発明の鍛造パンチの設計方法及び鍛造パンチ並びにヨークの製造方法、ヨークの実施の形態について説明する。この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明はこれに限定されない。この実施の形態では、ヨークとして、ユニバーサルジョイントのヨークを示した。この他、自動車のステアリング機構や小型船舶のクラッチからプロペラ間に使用される類似形状のヨークも同様である。
(第1発明の鍛造パンチの設計方法)
この実施の形態の鍛造パンチの設計方法及び鍛造パンチを、図1乃至図3に基づいて説明する。図1はヨークの製造工程全体を説明する図、図2は第1発明の第1工程を説明する図、図3は第1発明の第2工程を説明する図である。
この鍛造パンチの設計方法は、ヨークを鍛造加工するための穴10aを有するダイス10と、ダイス10に対向して配置される第1パンチ20と第2パンチ21とを備え、ダイス10の成形穴に加工前の円柱の素材1を配置し、第1工程A1と第2工程A2を実施し、鍛造パンチ先端の押圧部により素材1を押圧してヨーク3を成形する鍛造パンチの設計方法である。第1パンチ20と第2パンチ21によって成形されたヨーク3は、2つの突起部3aと1つの円筒部3bを有する。
鍛造パンチの設計方法では、第1工程A1で使用する第1パンチ20を、ダイス内径とほぼ同じ(装填するためのクリアランス分だけ小さいと言う意味)断面積の平坦面20aとし、第2工程A2で使用する第2パンチ21の先端付近に、押圧時における突起部3aと相対する円筒部3bへの材料流動を抑制する形状を設ける。
第1工程A1において、使用する第1パンチ20は、ダイス内径とほぼ同じ(装填するためのクリアランス分だけ小さいと言う意味)断面積の平坦面20aとしており、第1パンチ20によってダイス10の空洞の成形穴10aに配置された円柱の素材1を押圧加工する。第1工程A1では、円柱の素材1は、圧縮成形することで多くの塑性ひずみが付与され、加工硬化されると言う意味で高強度化され、かつ、プレススライドのストロークを調整することで空間30を生じさせ、完全密閉させないことで金型破壊を避けるようにしている。なお、充満率の割合は、突起部の高さの充満率で90%とした。
この第1工程A1では、第1パンチ20によって円柱の素材1が圧縮成形され、この加工品2は突起部2aと円柱部2bを有し、この円柱部2bにおいて、突起部2a直下とそれ以外では塑性ひずみの不均一分布が形成されており、これが次工程での円筒成形時の材料流動の容易さ、流動し難さを生じさせている。第1パンチ20は、ダイス内径とほぼ同じ断面積の平坦面20aとすることで、加工品2の全体に塑性ひずみを付与するようにしている。これにより次工程のヨーク円筒部の強度が加工硬化により向上する。
第2工程A2において、使用する第2パンチ21の被加工材料との接触部である先端付近に、突起部と相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設ける。この第2パンチ21に設ける材料流動を抑制する形状は、加工品2との接触部において、ヨーク3の2つの突起部3aの付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部21aを設け、それ以外の部分21bは材料と接触しない構造にする構成である。
この第2工程A2では、第1工程A1の加工終了時の円柱部2bにおける塑性ひずみの不均一分布を要因としたヨーク円筒部成形の不整端面発生を回避するため、第2パンチ21を段付きにして加工品2との接触部は、ヨーク3の2つの突起部3aの付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部21aを設けて被加工材料を加圧軸方向に拘束する形状とし、それ以外の部分21bは被加工材料と接触しない逃がし構造とした。この実施の形態では、それ以外の部分21bの逃がしの幅は、加工品3における突起部3aの付け根の幅と同じにしたが、この幅を増減することで、不整端面の領域と加工荷重を制御できる。また、平坦部21aで加圧時に被加工材料を加圧軸方向に拘束することで、加工品3の突起部3aの静水圧が高くなり、突起部3a部が完全充満すると言う副次的な効果もある
(第2発明の鍛造パンチの設計方法)
この実施の形態の鍛造パンチの設計方法及び鍛造パンチを、図4乃至図8及び図14に基づいて説明する。図4はヨークの製造工程全体を説明する図、図5は第1工程を説明する図、図6は第2工程を説明する図である。
鍛造パンチの設計方法は、ヨーク5を鍛造加工するための空洞の成形穴50aを有するダイス50と、ダイス50に対向して配置される第1パンチ60と第2パンチ61を備え、ダイス50の空洞の成形穴50aに加工前の円柱の素材1を配置し、第1工程B1と第2工程B2を実施し、鍛造パンチ先端の押圧部により円柱の素材1を押圧してヨーク5を成形する鍛造パンチの設計方法である。第1パンチ60と第2パンチ61によって成形されたヨーク5は、2つの突起部5aと1つの円筒部5bを有する。
鍛造パンチの設計方法では、第1工程B1で使用する第1パンチ60の被加工材料との接触部である先端付近に、押圧時に突起部に相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設けることとし、第2工程B2で使用する第2パンチ61では材料流動を抑制しない。ここで、材料流動を抑制しない形状とは、図14のパンチ301と同じ寸法形状である。
第1工程B1において、使用する第1パンチ60に設ける材料流動を抑制する形状は、第1パンチ60を段付きにして、円柱の素材1との接触部は、ヨーク5の2つの突起部5aの付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部60aを設けて被加工材料を加圧軸方向に拘束する形状とし、それ以外の部分60bは円柱の素材1と接触しない凹み構造とした。第1工程B1では、第1パンチ60は、全体的に塑性ひずみを付与することを意図しており、空洞の成形穴50a部への塑性流動が促進されるため、円筒部においては空洞の成形穴50a部と相対する部分の円筒高さが低くなり、それ以外では円筒高さが高くなる。すなわち、第1工程B1では加工品4は突起部4aと円柱部4bを有し、円筒部高さは予め高低差が付くことになる。この高低差が、次工程でのヨーク円筒端面の高さを揃えるためのポイントである。この実施の形態では、凹みの加圧軸直角方向の幅は,空洞の成形穴50a部の付け根の同幅と同じにしたが、この幅を増減することで、不整端面の領域と加工荷重を制御できる。
第2工程B2で使用する第2パンチ61は、図14のパンチ301と同じ寸法形状であり、パンチ301の外径は加工品5の円筒内径と同一である。すなわち、第2工程B2で塑性流動が加圧軸方向および逆方向に不均一な分布となっても、第1工程B1で予め円筒部に高低差を付けているから流動制御しない図14のパンチ301を使っても、最終的な円筒端面の高さが揃う。
(鍛造パンチの設計方法により製造された鍛造パンチ)
鍛造パンチの設計方法により製造された鍛造パンチを、図7及び図8に基づいて説明する。図7は鍛造パンチを示す図、図8は鍛造パンチの設計を説明する図である。
図7(a)は、第1発明の鍛造パンチの設計方法により製造された第2パンチ21を示し、第2パンチ21の加工品2との接触部は、ヨーク3の2つの突起部3aの付け根に相当する断面積と同じ断面積となる様に加圧軸とは垂直な平坦部21aを設けて被加工材料を加圧軸方向に拘束する形状とし、それ以外の部分21bは材料と接触しない逃がし構造とした。
図7(b)は、第2発明の鍛造パンチの設計方法により製造された第1鍛造パンチ60を示し、第1パンチ60を段付きにして、円柱の素材1との接触部は、ヨーク5の2つの突起部5aの付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部60aを設けて被加工材料を加圧軸方向に拘束する形状とし、それ以外の部分60bは素材1と接触しない凹み構造とした。
このように、第2パンチ21に形成される段付き部の部分21bの逃がしと、第1パンチパンチ60に形成される段付き部の部分21bの凹みは、明確に区別され、図8(a)に示すように、逃がしと凹みの幅Wは、剛塑性FEM(有限要素)解析により、鍛造パンチの円筒端の立ち上がりが悪い部分の円周長さを目安に決める。高さHは、幅Wをもとに、不足する体積になるように高さHを決める。逃がしと凹みの幅Wと高さHを決めると、図8(b)に示すように、逃がしと凹みの隅部を滑らかにR(アール)でつなぐ。加工時に、巻き込み欠陥等が発生しないように、できるだけ大きなR(アール)でつなぐことが好ましく、例えばR10以上が好ましい。
このように、この発明の鍛造パンチの設計方法では、第1工程と第2工程の2工程にすることで、工程が増加するが、2工程に分けて自由端面を設けているため完全密閉ではなく、金型破壊を避けられ、コスト増を相殺できる。また、材料の十分な塑性ひずみを付与し、加工硬化により高強度化することができ、工程を分けることに合理性がある。また、工程を複数に分けても特願2014−059917を用いることでコスト増は避けられる。
さらに、油圧装置による背圧を用いることなく、第1パンチ、第2パンチの形状を適切に選択するのみで、材料の十分な塑性ひずみを付与し、加工硬化により高強度化し、かつ端面高さを制御可能である。
(第1発明のヨークの製造方法)
このヨークの製造方法は、図1乃至図3に示すように、2つの突起部3aと1つの円筒部3bを有するヨーク3を鍛造加工するための穴を有するダイス10と、ダイス10に対向して配置される第1パンチ20及び第2パンチ21を備え、この第1パンチ20及び第2パンチ21は、前記第1発明の鍛造パンチの設計方法により製造されたものである。このヨークの製造方法では、ダイス10の成形穴10aに加工前の円柱の素材1を装填し、第1工程A1と第2工程A2を実施し、鍛造パンチ先端の押圧部により円柱の素材1を押圧してヨーク3を成形する。
第1工程A1で使用する第1パンチ20をダイス内径とほぼ同じ断面積の平坦面20aとすることで、円柱の素材1は、圧縮成形されることで多くの塑性ひずみが付与され、加工硬化により高強度化され、かつ、プレススライドのストロークを調整することで空間30を生じさせ、完全密閉させないことで金型破壊を避けるようにしている。
第2工程A2では、使用する第2パンチ21の被加工材料との接触部である先端付近に、突起部と相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、この第2パンチ21に設ける材料流動を抑制する形状は、第2パンチ21の加工品2との接触部において、ヨーク3の2つの突起部3aの付け根に相当する断面積と同じ断面積となる様に加圧軸とは垂直な平坦部21aを設け、それ以外の部分21bは被加工材料と接触しない構造である。この第2工程A2では、第1工程A1の加工終了次の円柱部2bにおける塑性ひずみの不均一分布を要因とした円筒部成形の不整端面発生を回避するため、第2パンチ21を段付きにして加工品2との接触部は、ヨーク3の2つの突起部3aの付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部21aを設けて被加工材料を加圧軸方向に拘束する形状とし、それ以外の部分21bは被加工材料と接触しない逃がし構造とした。また、平坦部21aで加圧時に被加工材料を加圧軸方向に拘束することで加工品3の突起部3aの静水圧を高め、突起部3a部が完全充満し易くなり、さらに円筒端面の高さが揃うヨーク3を加工することが可能である。
このように、第1工程A1で使用する第1パンチ20をダイス内径と同じ断面積の平坦面20aとし、第2工程A2で使用する第2パンチ21の被加工材料との接触部である先端付近に、突起部に相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、第1工程A1で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与し、加工硬化による高強度化と、円筒端面の高さを揃えるヨークの加工が可能となる。
また、第2工程A2で使用する第2パンチ21に設ける材料流動を抑制する形状は、第2パンチ21の加工品2との接触部において、ヨーク3の2つの突起部3aの付け根に相当する断面積と同じ断面積となる様に加圧軸とは垂直な平坦部21aを設け、それ以外の部分21bは加工品2と接触しない構造にする構成であり、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化による高強度化と、かつ、円筒端面の高さが揃うヨーク3を加工することが可能である。なお、実際に試作した加工品を図1の写真に示す。円筒端が揃っていることが分かる。
(第2発明のヨークの製造方法)
このヨークの製造方法は、図4乃至図6に示すように2つの突起部5aと1つの円筒部5bを有するヨーク5を鍛造加工するための穴を有するダイス50と、ダイス50に対向して配置される第1パンチ60及び第2パンチ61を備え、この第1パンチ60及び第2パンチ61は、第2発明の鍛造パンチの設計方法により製造されたものである。このヨークの製造方法では、ダイス50の空洞の成形穴50aに加工前の円柱の素材1を配置し、第1工程B1と第2工程B2を実施し、鍛造パンチ先端の押圧部により円柱の素材1を押圧してヨーク5を成形する。
第1工程B1で使用する第1パンチ60の被加工材料との接触部である先端付近に、押圧時に突起部に相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設けるものである。この第1パンチ60に設ける材料流動を抑制する形状は、第1パンチ60を段付きにして、円柱の素材1との接触部は、ヨーク5の2つの突起部5aの付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部60aを設けて被加工材料を加圧軸方向に拘束する形状とし、それ以外の60bは円柱の素材1と接触しない凹み構造である。第1工程B1では、第1パンチ60は、全体的に多くの塑性ひずみを付与することを意図しており、空洞の成形穴50aへの塑性流動が促進されるため、円筒部においては空洞の成形穴50aと相対する部分の円筒高さが低くなり、それ以外では円筒高さが高くなる。すなわち、第1工程B1では加工品4の円筒部高さは予め高低差が付くことになる。この実施の形態では、凹み60dの加工軸直角方向の幅は,角(つの)部60cの同幅と同じにしたが、この幅を増減することで、不整端面の領域と加工荷重を制御できる。
第2工程B2で使用する第2パンチ61の外径は、加工品5の円筒内径と同一である。第1工程B1で、円筒部に高低差を付けているから最終的な円筒端面の高さが揃う。
このように、第1工程B1で使用する第1パンチ60の先端付近に、押圧時に突起部に相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、第2工程B2で使用する第2パンチ61に、材料流動を抑制しない形状を設けた構成であり、第1工程B1で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与することで加工硬化による高強度化、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
また、第1工程B1で使用する第1パンチ60に設けた材料流動を抑制する形状は、第1パンチ60の円柱の素材との接触部において、ヨーク5の2つの突起部5aの付け根に相当する断面積と同じ断面積となる様に加圧軸とは垂直な平坦部60aを設け、それ以外の部分60bは素材1と接触しない構造であり、第1工程B1で完全密閉させないことで金型破壊を避け、かつ、圧縮成形することで多くの塑性ひずみを付与して高強度化することが可能になる。
この発明は、薄肉の円筒部と2つの突起部を有するヨークを製造する鍛造パンチの設計方法及び鍛造パンチ並びにヨークの製造方法、ヨークに適用でき、強度を有し、かつ、円筒端面の高さが揃うヨークを加工することが可能である。
1 素材
3,5ヨーク
3a,5a 2つの突起部
3b,5b 1つの円筒部
10,50 ダイス
10a,50a 穴
20,60 第1パンチ
20a 平坦面
21,61 第2パンチ
21a,60a平坦部
21b,60b 平坦部以外
A1,B1 第1工程
A2,B2 第2工程
301 パンチ

Claims (11)

  1. 2つの突起部と1つの円筒部を有するヨークを鍛造加工するための穴を有するダイスと、
    前記ダイスに対向して配置される鍛造パンチとを備え、
    前記ダイスの成形穴に加工前の素材を配置し、第1工程と第2工程を実施し、前記鍛造パンチ先端の押圧部により前記素材を押圧して前記ヨークを成形する鍛造パンチの設計方法であり、
    前記第1工程で使用する鍛造パンチを先端が平坦面の円柱形状とし、前記鍛造パンチの外径を前記ダイス内径とは嵌合させるためのクリアランス分だけ小さくし、
    前記第2工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における前記突起部と相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設けることを特徴とする鍛造パンチの設計方法。
  2. 前記第2工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、
    前記鍛造パンチが前記第1工程後の加工品と接触する部位において、
    前記鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径を前記円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径を前記円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の前記段部において、前記ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部を設け、
    それ以外は被加工材料と接触しない構成であることを特徴とする請求項1に記載の鍛造パンチの設計方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の鍛造パンチの設計方法により製造されたことを特徴とする鍛造パンチ。
  4. 2つの突起部と1つの円筒部を有するヨークを鍛造加工するための穴を有するダイスと、
    前記ダイスに対向して配置される鍛造パンチとを備え、
    前記ダイスの成形穴に加工前の素材を配置し、第1工程と第2工程を実施し、前記鍛造パンチ先端の押圧部により前記素材を押圧して前記ヨークを成形する鍛造パンチの設計方法であり、
    前記第1工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における前記突起部に相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、
    前記第2工程で使用する鍛造パンチでは材料流動を抑制しないことを特徴とする鍛造パンチの設計方法。
  5. 前記第1工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、
    前記鍛造パンチが前記素材と接触する部位において、
    前記鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径を前記円筒部の内径と同とし、他方の段の外径を前記円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の前記段部において、前記ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となるように加圧軸とは垂直な平坦部を設け、
    それ以外は前記素材と接触しない構成であることを特徴とする請求項4に記載の鍛造パンチの設計方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載の鍛造パンチの設計方法により製造されたことを特徴とする鍛造パンチ。
  7. 2つの突起部と1つの円筒部を有するヨークを鍛造加工するための穴を有するダイスと、
    前記ダイスに対向して配置される鍛造パンチとを備え、
    前記ダイスの成形穴に加工前の素材を配置し、第1工程と第2工程を実施し、前記鍛造パンチ先端の押圧部により前記素材を押圧して前記ヨークを成形するヨークの製造方法であり、
    前記第1工程で使用する鍛造パンチを先端が平坦面の円柱形状とし、前記鍛造パンチの外径を前記ダイス内径と嵌合させるためのクリアランス分だけ小さくし、
    前記第2工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における前記突起部と相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、前記第1工程での加工終了時における前記突起部の充満率を90%以上100%未満とした構成であることを特徴とするヨークの製造方法。
  8. 前記第2工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、
    前記鍛造パンチが前記第1工程後の加工品と接触する部位において、
    前記鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径を前記円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径を前記円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の前記段部において、前記ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となる様に加圧軸とは垂直な平坦部を設け、
    前記平坦部により加工時に前記円筒部の加圧軸方向とは逆方向への材料流動を拘束することで前記突起部のみの静水圧を高めることにより前記突起部の充満性を得、
    前記平坦部以外は被加工材料と接触しない構成であることを特徴とする請求項7に記載のヨークの製造方法。
  9. 2つの突起部と1つの円筒部を有するヨークを鍛造加工するための穴を有するダイスと、
    前記ダイスに対向して配置される鍛造パンチとを備え、
    前記ダイスの成形穴に加工前の素材を配置し、第1工程と第2工程を実施し、前記鍛造パンチ先端の押圧部により前記素材を押圧して前記ヨークを成形するヨークの製造方法であり、
    前記第1工程で使用する鍛造パンチの先端付近に、押圧時における前記突起部に相対する円筒部への材料流動を抑制する形状を設け、
    前記第2工程では材料流動を抑制しないことを特徴とするヨークの製造方法。
  10. 前記第1工程で使用する鍛造パンチに設ける材料流動を抑制する形状は、
    前記鍛造パンチが前記素材と接触する部位において、
    前記鍛造パンチを段付き構造とし、一方の段の外径を前記円筒部の内径と同じとし、他方の段の外径を前記円筒部の外径と同じとし、直径が大きい方の前記段部において、前記ヨークの2つの突起部の付け根に相当する断面積と同じ断面積となる様に加圧軸とは垂直な平坦部を設け、
    それ以外は前記素材と接触しない構成であることを特徴とする請求項9に記載のヨークの製造方法。
  11. 請求項7乃至請求項10のいずれかのヨークの製造方法を用いて製造されたことを特徴とするヨーク。
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