JP2011161457A - 自在継手のヨークの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型に加わる負荷の変動を小さくして、金型の寿命を長くするとともに、アーム部を接続する稜線部のバリの発生を抑制した自在継手のヨークの製造方法を提供する。
【解決手段】ヨーク素材2Aは、ダイス42の内周面421、マンドレル43の外周面431、432に拘束されて成形され、予備成形ヨーク素材2Bができる。予備成形ヨーク素材2Bには、結合筒部、孔部、アーム部、稜線部、面取り部、R面取りが予備成形される。この予備成形ヨーク素材2Bの成形完了時に、予備成形ヨーク素材2Bのアーム部の前端231とノックアウトピン44の先端441との間には、隙間が形成されている。従って、ヨーク素材2Aの体積の変動があっても、上金型3、下金型4に加わる負荷が変動せず、金型の寿命が向上する。
【選択図】図3

Description

本発明は自在継手のヨークの製造方法、特に、ステアリング装置のステアリングシャフトの回転を伝達する軸同士を連結する自在継手のヨークの製造方法に関する。
車両の前輪を操舵するステアリング装置では、ステアリングホイールの操作で回転するステアリングシャフトの動きを、自在継手を介してステアリングギヤの入力軸に伝達している。ステアリングホイールの動きはステアリングコラム内に回転自在に設けたステアリングシャフトおよび中間シャフトを介してステアリングギアに伝達され、ステアリングギアによって車輪の方向を操舵する。通常、ステアリングシャフトとステアリングギアの入力軸とは互いに同一直線上に設けることが出来ない。
このため従来から、ステアリングシャフトとステアリングギアへの入力軸との間に中間シャフトを設け、この中間シャフトの端部とステアリングシャフト、および、中間シャフトの端部とステアリングギアの入力軸の端部とを、自在継手を介して結合し、同一直線上に存在しないステアリングシャフトと入力軸との間での動力伝達が行えるようにしている。
近年、ステアリングシャフトに操舵補助力を付与するアシスト装置を、中間シャフトとステアリングホイールとの間に設けたコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置が多くなってきた。このような、コラムアシスト式の電動パワーステアリングでは、中間シャフトに負荷される回転トルクが大きくなるため、中間シャフトと自在継手との結合部の結合剛性を大きくする必要があるため、自在継手のヨークの剛性を大きくすることが必要となっている。
剛性の大きなヨークを製造するためには、素材強度の大きな材料を使用することが必要であるが、板材のプレス成形では素材強度の大きな材料の成形性が低いため、成形性に優れた冷間鍛造で成形することが多い。
冷間鍛造の成形では、成形荷重をできるだけ小さくして金型の寿命を長くするために、特許文献1に示すように、ヨークのアーム部が後方押し出しになるように成形することが多い。アーム部を後方押し出しで成形すると、一対のアーム部を接続する稜線部が上下の金型の合わせ面になるため、稜線部にバリが発生する。このバリは加工硬化しており、成形時の温度変化によるバリの大きさのばらつきもあって、バリの除去作業の難易度が高く、製造コスト上昇の一因になっている。
特許文献2は、ヨークのアーム部が前方押し出しになるように成形するとともに、リングノックアウトに背圧を加えながら成形することで、成形品の充満度の向上と金型に加わる負荷を軽減している。しかし、特許文献2の成形方法では、アーム部の成形時に、アーム部の前端とノックアウトピンの先端との間の隙間が無くなるため、素材の体積の変動によって、金型に加わる負荷が変動し、金型の寿命が短くなる問題が生じる。
特開2002−340012号公報 特開2003−251431号公報
本発明は、金型に加わる負荷の変動を小さくして、金型の寿命を長くするとともに、アーム部を接続する稜線部のバリの発生を抑制した自在継手のヨークの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、基端寄り部分に軸を嵌合するための孔部を備えた結合筒部と、上記結合筒部に、十字軸を軸支するための軸受け孔を有する一対のアーム部が一体に形成されたヨークを上下一対の金型で鍛造する自在継手のヨークの製造方法であって、一方の金型に形成され、筒状のヨーク素材の外周を拘束する内周面を有するダイスと、他方の金型に形成され、上記ヨーク素材の結合筒部側の端面を押圧するパンチと、上記一方の金型に上記ダイスの内周面に形成され、上記ヨーク素材のアーム部側の前端を押圧して、成形後のヨーク素材を一方の金型から排出するノックアウトピンとを備え、上記ヨーク素材の成形完了時に、上記ヨーク素材のアーム部側の前端とノックアウトピンの先端との間に隙間が形成されることを特徴とする自在継手のヨークの製造方法である。
第2番目の発明は、第1番目の発明の自在継手のヨークの製造方法において、上記ヨーク素材が中空筒状であり、上記ヨーク素材の内周を拘束する外周面を有するマンドレルが上記一方の金型に固定され、上記ノックアウトピンが上記ダイスの内周面とマンドレルの外周面との間に形成されていることを特徴とする自在継手のヨークの製造方法である。
第3番目の発明は、第1番目または第2番目のいずれかの発明の自在継手のヨークの製造方法によって製造された自在継手のヨークである。
第4番目の発明は、第3番目の発明の自在継手のヨークが、上記孔部に嵌合した軸を溶接によって結合筒部に固定する溶接ヨークであることを特徴とする自在継手のヨークである。
第5番目の発明は、第3番目の発明の自在継手のヨークが、上記孔部に嵌合した軸をボルトによって縮径した結合筒部に固定するピンチボルトヨークであることを特徴とする自在継手のヨークである。
本発明の自在継手のヨークの製造方法は、一方の金型に形成され、筒状のヨーク素材の外周を拘束する内周面を有するダイスと、他方の金型に形成され、ヨーク素材の結合筒部側の端面を押圧するパンチと、一方の金型にダイスの内周面に形成され、ヨーク素材のアーム部側の前端を押圧して、成形後のヨーク素材を一方の金型から排出するノックアウトピンとを備え、ヨーク素材の成形完了時に、ヨーク素材のアーム部側の前端とノックアウトピンの先端との間に隙間が形成される。
従って、ヨーク素材に体積の変動があっても、上金型、下金型に加わる負荷が変動せず、金型の寿命が向上する。また、アーム部を接続する稜線部が、一方の金型内で成形されるため、稜線部に金型の合わせ面が無く、稜線部にはバリが発生しない。
本発明の実施例の自在継手を備えたステアリング装置の全体図である。 本発明の実施例1の製造方法によって製造される溶接ヨークを示し、(a)は溶接ヨークの正面図、(b)は(a)の右側面図、(c)は(a)の下面図である。 本発明の実施例1の製造方法を示す説明図であって、(a)はヨーク素材をダイスに装着した状態を示す成形準備工程、(b)は予備成形工程である。 図3(b)の後工程を示し、(a)は本成形工程、(b)はアーム部先端の逃げ部成形工程である。 実施例1の製造方法によって製造される溶接ヨークの各成形工程の状態を示す説明図であって、(a)はヨーク素材、(b)は予備成形工程が完了した状態、(c)は本成形工程が完了した状態、(d)はアーム部先端の逃げ部成形工程が完了した状態を示す説明図である。 本発明の実施例2の製造方法によって製造されるピンチボルトヨークを示し、(a)はピンチボルトヨークの正面図、(b)は(a)の横断面図である。 本発明の実施例2の製造方法を示す説明図であって、(a)はヨーク素材をダイスに装着した状態を示す成形準備工程、(b)は予備成形工程である。 図7(b)の後工程を示し、(a)は本成形工程、(b)は結合筒部外周のしごき成形工程である。 実施例2の製造方法によって製造されるピンチボルトヨークの各成形工程の状態を示す説明図であって、(a)はヨーク素材、(b)は予備成形工程が完了した状態、(c)は本成形工程が完了した状態、(d)は結合筒部外周のしごき成形工程が完了した状態を示す説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施例1から実施例2を説明する。
図1は本発明の実施例の自在継手を備えたステアリング装置の全体図である。図1に示すように、本発明の実施例の自在継手を備えたステアリング装置は、コラムアシスト型ラックピニオン式パワーステアリング装置である。ステアリングホイール101の操作力を軽減するために、コラム105の中間部に取付けたモータ102の操舵補助力をステアリングシャフトに付与し、中間シャフト106を介して、ラックピニオン式のステアリングギヤ103のラックを往復移動させ、タイロッド104を介して舵輪を操舵する方式のパワーステアリング装置である。
ステアリングシャフトに補助トルクを付与する為のアシスト装置(操舵補助部)107の車体前方側端面から突出した出力軸108が、自在継手(上側自在継手)109Aを介して、中間シャフト106の後端部に連結している。また、この中間シャフト106の前端部に、別の自在継手(下側自在継手)109Bを介して、ステアリングギヤ103のピニオン軸(以下軸と呼ぶ)103Aを連結している。
図2は本発明の実施例1の製造方法によって製造される溶接ヨークを示し、(a)は溶接ヨークの正面図、(b)は(a)の右側面図、(c)は(a)の下面図である。図3は本発明の実施例1の製造方法を示す説明図であって、(a)はヨーク素材をダイスに装着した状態を示す成形準備工程、(b)は予備成形工程である。
図4は図3(b)の後工程を示し、(a)は本成形工程、(b)はアーム部先端の逃げ部成形工程である。図5は実施例1の製造方法によって製造される溶接ヨークの各成形工程の状態を示す説明図であって、(a)はヨーク素材、(b)は予備成形工程が完了した状態、(c)は本成形工程が完了した状態、(d)はアーム部先端の逃げ部成形工程が完了した状態を示す説明図である。
図2に示すように、溶接ヨーク2には略円筒状の結合筒部21が形成され、この結合筒部21に形成された円形の孔部22に図示しない軸(中間シャフト106等)を嵌合し、溶接によって軸を結合筒部21に固定する。溶接ヨーク2には、結合筒部21と一体に設けられた一対のアーム部23、23が形成され、アーム部23、23には、図示しない十字軸を軸支するための軸受け孔(後工程の機械加工によって形成される)が形成される。
アーム部23、23の両側面には、ジョイント角を確保するための面取り部24、24が形成されている。また、アーム部23、23先端の対向する内側側面には、円弧状の逃げ部25、25が形成されている。また、アーム部23、23を接続する稜線部26の外周側には、R面取り27、27が形成されている。円形の孔部22は、結合筒部21の端面28から稜線部26に渡って貫通して形成されている。
図3、図4に示すように、本発明の実施例1の製造方法に使用される金型は、上金型3と下金型4で構成されている。上金型3は、図示しない上ボルスターに固定されて上下移動するパンチホルダー31と、パンチホルダー31に取り付けられた中空筒状のパンチ32で構成されている。下金型4は、図示しない下ボルスターに固定された受圧板41と、受圧板41に固定されたダイス42で構成されている。
ダイス42には、溶接ヨーク2の外周を拘束するための内周面421が形成されている。パンチ32には、ダイス42の内周面421に密に嵌合する外周面321と、溶接ヨーク2の結合筒部21の端面28を押圧する前端面322が形成されている。下金型4には、ダイス42の内周面421の軸心に、棒状のマンドレル43が垂直に固定されている。
マンドレル43の先端側(図3、図4の上端側)には、円柱状の外周面431と角柱状の外周面432が形成されている。円柱状の外周面431は、溶接ヨーク2の孔部22を拘束する。角柱状の外周面432は、溶接ヨーク2のアーム部23、23の対向する内側側面及び稜線部26を拘束する。
下金型4には、ダイス42の内周面421とマンドレル43の外周面432との間に、中空筒状のノックアウトピン44が介挿されている。ノックアウトピン44は、図3、図4の上下方向に移動可能である。ノックアウトピン44が上方に移動すると、成形後の溶接ヨーク2のアーム部23、23の前端(図3、図4の下端)231にノックアウトピン44の先端441が当接し、溶接ヨーク2を上方に押圧して、下金型4から排出する。
図5(a)に示すように、中空円筒状のヨーク素材2Aを所定の体積に形成し、図3(a)の成形準備工程に示すように、ダイス42の上方からダイス42の内周面421にヨーク素材2Aを装着する。図3(b)の予備成形工程に示すように、パンチ32を下降し、パンチ32の外周面321をダイス42の内周面421に密に嵌合させながら、パンチ32の前端面322でヨーク素材2Aを押圧する。
ヨーク素材2Aは、ダイス42の内周面421、マンドレル43の外周面431、432に拘束されて成形され、図5(b)に示す予備成形ヨーク素材2Bができる。予備成形ヨーク素材2Bには、結合筒部21、孔部22、アーム部23、稜線部26、面取り部24、R面取り27が予備成形される。本発明の実施例1の溶接ヨーク2は、形状が単純なので、予備成形工程を省略してもよい。
この予備成形ヨーク素材2Bの成形完了時に、予備成形ヨーク素材2Bのアーム部23、23の前端(図3(b)の下端)231とノックアウトピン44の先端441との間には、隙間が形成されている。従って、ヨーク素材2Aの体積に変動があっても、上金型3、下金型4に加わる負荷が変動せず、金型の寿命が向上する。次に、ノックアウトピン44を上方に移動し、予備成形ヨーク素材2Bのアーム部23、23の前端231にノックアウトピン44の先端441を当接させ、予備成形ヨーク素材2Bを上方に押圧して、下金型4から排出する。
次に、図4(a)の本成形工程に示すように、上記した予備成形ヨーク素材2Bをダイス42の上方からダイス42の内周面421に装着する。その後、パンチ32を下降し、パンチ32の前端面322で予備成形ヨーク素材2Bを押圧し、図5(c)に示す本成形ヨーク素材2Cを成形する。本成形ヨーク素材2Cには、結合筒部21、孔部22、アーム部23、稜線部26、面取り部24、R面取り27が本成形される。
この本成形ヨーク素材2Cの成形完了時に、本成形ヨーク素材2Cのアーム部23、23の前端(図4(a)の下端)231とノックアウトピン44の先端441との間には、隙間が形成されている。従って、ヨーク素材2Aに体積の変動があっても、上金型3、下金型4に加わる負荷が変動せず、金型の寿命が向上する。次に、ノックアウトピン44を上方に移動し、本成形ヨーク素材2Cのアーム部23、23の前端231にノックアウトピン44の先端441を当接させ、本成形ヨーク素材2Cを上方に押圧して、下金型4から排出する。
次に、図4(b)のアーム部先端の逃げ部成形工程に示すように、上記した本成形ヨーク素材2Cをダイス42の上方からダイス42の内周面421に装着する。その後、パンチ32を下降し、パンチ32の前端面322で本成形ヨーク素材2Cを押圧し、図5(d)に示すアーム部先端の逃げ部成形ヨーク素材2Dを成形する。
アーム部先端の逃げ部成形ヨーク素材2Dには、アーム部23、23先端の対向する内側側面に、円弧状の逃げ部25、25が成形される。図4(b)に示すように、マンドレル43の角柱状の外周面432には、円弧状の凸面433、433が形成されている。この円弧状の凸面433、433によって、アーム部23、23先端の対向する内側側面を拘束し、円弧状の逃げ部25、25を成形する。
このアーム部先端の逃げ部成形ヨーク素材2Dの成形完了時に、アーム部先端の逃げ部成形ヨーク素材2Dのアーム部23、23の前端(図4(b)の下端)231とノックアウトピン44の先端441との間には、隙間が形成されている。従って、ヨーク素材2Aに体積の変動があっても、上金型3、下金型4に加わる負荷が変動せず、金型の寿命が向上する。
次に、ノックアウトピン44を上方に移動し、アーム部先端の逃げ部成形ヨーク素材2Dのアーム部23、23の前端231にノックアウトピン44の先端441を当接させる。アーム部先端の逃げ部成形ヨーク素材2Dを上方に押圧して、下金型4から排出すれば、溶接ヨーク2の鍛造工程が完了する。
本発明の実施例1の製造方法では、アーム部23、23を接続する稜線部26が、一体構造の下金型4内で成形されるため、稜線部26に金型の合わせ面が無く、稜線部26にはバリが発生しない。本発明の実施例1の製造方法では、中空円筒状のヨーク素材2Aを使用しているが、中実のヨーク素材を使用してもよい。その場合には、アーム部23、23を成形した後で、孔部22を機械加工または打ち抜きによって成形すればよい。
図6は本発明の実施例2の製造方法によって製造されるピンチボルトヨークを示し、(a)はピンチボルトヨークの正面図、(b)は(a)の横断面図である。図7は本発明の実施例2の製造方法を示す説明図であって、(a)はヨーク素材をダイスに装着した状態を示す成形準備工程、(b)は予備成形工程である。
図8は図7(b)の後工程を示し、(a)は本成形工程、(b)は結合筒部外周のしごき成形工程である。図9は実施例2の製造方法によって製造されるピンチボルトヨークの各成形工程の状態を示す説明図であって、(a)はヨーク素材、(b)は予備成形工程が完了した状態、(c)は本成形工程が完了した状態、(d)は結合筒部外周のしごき成形工程が完了した状態を示す説明図である。
図6に示すように、ピンチボルトヨーク5には、円弧状外周面513を有する略円筒状の結合筒部51が形成され、この結合筒部51に形成された円形の孔部52に図示しない軸(中間シャフト106等)を嵌合する。結合筒部51から接線方向に延びた左右一対のフランジ部51A、51Bが形成されている。フランジ部51A、51Bの間には、孔部52に連通するスリット51Cが形成されている。
フランジ部51Aには、図示しないボルトを挿入するための段付きボルト孔511が形成され、フランジ部51Bにも、ボルトを挿入するためのボルト孔512が形成され、段付きボルト孔511とボルト孔512は同心状に形成されている。また、ボルト孔512には雌ねじが形成されている。ボルトを雌ねじにねじ込んで、孔部52を縮径し、孔部52に嵌合した軸を結合筒部51に固定する。
ピンチボルトヨーク5には、結合筒部51と一体に設けられた一対のアーム部53、53が形成され、アーム部53、53には、図示しない十字軸を軸支するための軸受け孔(後工程の機械加工によって形成される)が形成される。
アーム部53、53を接続する稜線部56の外周側には、R面取り57、57が形成されている。円形の孔部52は、結合筒部51の端面58から稜線部56に渡って貫通して形成されている。
図7、図8に示すように、本発明の実施例2の製造方法に使用される金型は、実施例1と同様に、上金型6と下金型7で構成されている。上金型6は、図示しない上ボルスターに固定されて上下移動するパンチホルダー61と、パンチホルダー61に取り付けられた中空筒状のパンチ62で構成されている。下金型7は、図示しない下ボルスターに固定された受圧板71と、受圧板71に固定されたダイス72で構成されている。
ダイス72には、ピンチボルトヨーク5の外周を拘束するための内周面721が形成されている。パンチ62には、ダイス72の内周面721に密に嵌合する外周面621と、ピンチボルトヨーク5の結合筒部51の端面58を押圧する前端面622が形成されている。下金型7には、ダイス72の内周面721の軸心に、棒状のマンドレル73が垂直に固定されている。
マンドレル73の先端側(図7、図8の上端側)には、円柱状の外周面731と角柱状の外周面732が形成されている。円柱状の外周面731は、ピンチボルトヨーク5の孔部52を拘束する。角柱状の外周面732は、ピンチボルトヨーク5のアーム部53、53の対向する内側側面及び稜線部56を拘束する。
下金型7には、ダイス72の内周面721とマンドレル73の外周面732との間に、中空筒状のノックアウトピン74が介挿されている。ノックアウトピン74は、図7、図8の上下方向に移動可能である。ノックアウトピン74が上方に移動すると、成形後のピンチボルトヨーク5のアーム部53、53の前端(図7、図8の下端)531にノックアウトピン74の先端741が当接し、ピンチボルトヨーク5を上方に押圧して、下金型7から排出する。
図9(a)に示すように、中空角筒状のヨーク素材5Aを所定の体積に形成し、図7(a)の成形準備工程に示すように、ダイス72の上方からダイス72の内周面721にヨーク素材5Aを装着する。図7(b)の予備成形工程に示すように、パンチ62を下降し、パンチ62の外周面621をダイス72の内周面721に密に嵌合させながら、パンチ62の前端面622でヨーク素材5Aを押圧する。
ヨーク素材5Aは、ダイス72の内周面721、マンドレル73の外周面731、732に拘束されて成形され、図9(b)に示す予備成形ヨーク素材5Bができる。予備成形ヨーク素材5Bには、結合筒部51、孔部52、アーム部53、稜線部56、R面取り57が予備成形される。本発明の実施例2のピンチボルトヨーク5は、形状が単純なので、予備成形工程を省略してもよい。
この予備成形ヨーク素材5Bの成形完了時に、予備成形ヨーク素材5Bのアーム部53、53の前端(図7(b)の下端)531とノックアウトピン74の先端741との間には、隙間が形成されている。従って、ヨーク素材5Aに体積の変動があっても、上金型6、下金型7に加わる負荷が変動せず、金型の寿命が向上する。次に、ノックアウトピン74を上方に移動し、予備成形ヨーク素材5Bのアーム部53、53の前端531にノックアウトピン74の先端741を当接させ、予備成形ヨーク素材5Bを上方に押圧して、下金型7から排出する。
次に、図8(a)の本成形工程に示すように、上記した予備成形ヨーク素材5Bをダイス72の上方からダイス72の内周面721に装着する。その後、パンチ62を下降し、パンチ62の前端面622で予備成形ヨーク素材5Bを押圧し、図9(c)に示す本成形ヨーク素材5Cを成形する。本成形ヨーク素材5Cには、結合筒部51、孔部52、アーム部53、稜線部56、R面取り57が本成形される。
この本成形ヨーク素材5Cの成形完了時に、本成形ヨーク素材5Cのアーム部53、53の前端(図8(a)の下端)531とノックアウトピン74の先端741との間には、隙間が形成されている。従って、ヨーク素材2Aに体積の変動があっても、上金型6、下金型7に加わる負荷が変動せず、金型の寿命が向上する。次に、ノックアウトピン74を上方に移動し、本成形ヨーク素材5Cのアーム部53、53の前端531にノックアウトピン74の先端741を当接させ、本成形ヨーク素材5Cを上方に押圧して、下金型7から排出する。
次に、図8(b)の結合筒部外周のしごき成形工程に示すように、上記した本成形ヨーク素材5Cを180度反転(本成形ヨーク素材5Cのアーム部53の前端531を上向き)して、ダイス72の上方からダイス72の内周面721に装着する。その後、パンチ62を下降し、パンチ62の前端面622で本成形ヨーク素材5Cの稜線部56を押圧し、図9(d)に示す結合筒部外周のしごき成形ヨーク素材5Dを成形する。
結合筒部外周のしごき成形ヨーク素材5Dには、結合筒部51の外周に円弧状外周面513が成形される。パンチ62の外周面621は、アーム部53、53の対向する内側側面を拘束する。図8(b)に示すように、マンドレル73の円柱状の外周面731は、結合筒部51の孔部52に内嵌して、孔部52を拘束するとともに、パンチ62の内周面623に内嵌して、パンチ62の内周面623を案内する。
この結合筒部外周のしごき成形ヨーク素材5Dの成形完了時に、結合筒部外周のしごき成形ヨーク素材5Dの結合筒部51の端面(図8(b)の下端)58とノックアウトピン74の先端741との間には、隙間が形成されている。従って、ヨーク素材2Aに体積の変動があっても、上金型6、下金型7に加わる負荷が変動せず、金型の寿命が向上する。
次に、ノックアウトピン74を上方に移動し、結合筒部外周のしごき成形ヨーク素材5Dの結合筒部51の端面58にノックアウトピン74の先端741を当接させ、結合筒部外周のしごき成形ヨーク素材5Dを上方に押圧して、下金型7から排出すれば、ピンチボルトヨーク5の鍛造工程が完了する。
本発明の実施例2の製造方法においても、アーム部53、53を接続する稜線部56が、一体構造の下金型7内で成形されるため、稜線部56に金型の合わせ面が無く、稜線部56にはバリが発生しない。本発明の実施例2の製造方法では、中空角筒状のヨーク素材5Aを使用しているが、中実角筒状のヨーク素材を使用してもよい。その場合には、アーム部53、53を成形した後で、孔部52を機械加工または打ち抜きによって成形すればよい。
101 ステアリングホイール
102 モータ
103 ステアリングギヤ
103A ピニオン軸
104 タイロッド
105 コラム
106 中間シャフト
107 アシスト装置(操舵補助部)
108 出力軸
109A、109B 自在継手
2 溶接ヨーク
2A ヨーク素材
2B 予備成形ヨーク素材
2C 本成形ヨーク素材
2D アーム部先端の逃げ部成形ヨーク素材
21 結合筒部
22 孔部
23 アーム部
231 前端
24 面取り部
25 逃げ部
26 稜線部
27 R面取り
28 端面
3 上金型
31 パンチホルダー
32 パンチ
321 外周面
322 前端面
4 下金型
41 受圧板
42 ダイス
421 内周面
43 マンドレル
431 円柱状の外周面
432 角柱状の外周面
433 円弧状の凸面
44 ノックアウトピン
441 先端
5 ピンチボルトヨーク
5A ヨーク素材
5B 予備成形ヨーク素材
5C 本成形ヨーク素材
5D 結合筒部外周のしごき成形ヨーク素材
51 結合筒部
511 段付きボルト孔
512 ボルト孔
513 円弧状外周面
51A、51B フランジ部
51C スリット
52 孔部
53 アーム部
531 前端
56 稜線部
57 R面取り
58 端面
6 上金型
61 パンチホルダー
62 パンチ
621 外周面
622 前端面
623 内周面
7 下金型
71 受圧板
72 ダイス
721 内周面
73 マンドレル
731 円柱状の外周面
732 角柱状の外周面
74 ノックアウトピン
741 先端

Claims (5)

  1. 基端寄り部分に軸を嵌合するための孔部を備えた結合筒部と、
    上記結合筒部に、十字軸を軸支するための軸受け孔を有する一対のアーム部が一体に形成されたヨークを上下一対の金型で鍛造する自在継手のヨークの製造方法であって、
    一方の金型に形成され、筒状のヨーク素材の外周を拘束する内周面を有するダイスと、
    他方の金型に形成され、上記ヨーク素材の結合筒部側の端面を押圧するパンチと、
    上記一方の金型に上記ダイスの内周面に形成され、上記ヨーク素材のアーム部側の前端を押圧して、成形後のヨーク素材を一方の金型から排出するノックアウトピンとを備え、
    上記ヨーク素材の成形完了時に、上記ヨーク素材のアーム部側の前端とノックアウトピンの先端との間に隙間が形成されること
    を特徴とする自在継手のヨークの製造方法。
  2. 請求項1に記載された自在継手のヨークの製造方法において、
    上記ヨーク素材が中空筒状であり、
    上記ヨーク素材の内周を拘束する外周面を有するマンドレルが上記一方の金型に固定され、
    上記ノックアウトピンが上記ダイスの内周面とマンドレルの外周面との間に形成されていること
    を特徴とする自在継手のヨークの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載された自在継手のヨークの製造方法によって製造された自在継手のヨーク。
  4. 請求項3に記載された自在継手のヨークが、
    上記孔部に嵌合した軸を溶接によって結合筒部に固定する溶接ヨークであること
    を特徴とする自在継手のヨーク。
  5. 請求項3に記載された自在継手のヨークが、
    上記孔部に嵌合した軸をボルトによって縮径した結合筒部に固定するピンチボルトヨークであること
    を特徴とする自在継手のヨーク。
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