JP2015182072A - 機能性膜のパターニング方法及び機能性膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布端部の厚膜化の防止と、塗布面の輪郭の安定化を両立できる機能性膜のパターニング方法及び機能性膜を提供すること。
【解決手段】機能性材料と溶剤とを含む塗布液をインクジェット法にて基材1上に塗布して機能性膜のパターンを作製する方法において、基材1上に塗布液を塗布するに際して、塗布領域2内に、塗布領域2と非塗布領域3との界面24に沿う界面側領域23と、界面側領域23よりも中央側に配される中央側領域21と、界面側領域23と中央側領域21との間に配され、単位面積当たりの塗布液の塗布量を少なくする少塗布領域22とを設け、且つ界面側領域23に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量を少なくしない、機能性膜のパターニング方法、及び該方法により得られた機能性膜。
【選択図】図1

Description

本発明は、機能性膜のパターニング方法及び機能性膜に関し、より詳しくは、機能性材料と溶剤とを含む塗布液をインクジェット法にて基材上に塗布して機能性膜のパターンを作製する機能性膜のパターニング方法及び機能性膜に関する。
機能性材料を含む塗布液をインクジェット方式にてパターン塗布して、機能性膜を形成する方法が、さまざまな工業製品の製造に使用されている。例えば、導電膜、絶縁膜、半導体膜や、光学部材などである。
機能性材料を溶剤に溶解あるいは分散した塗布液を塗布すると、乾燥過程におけるコーヒーステイン現象により、塗布端部に機能性材料が堆積して、塗布端部の膜厚が厚くなってしまう。
端部の膜厚が厚くなると、機能性膜の機能が不均一になったり、当該機能性膜の上にさらに別の機能性膜を形成する際に均一に成膜できない等といった問題が生じ得る。
コーヒーステイン現象を抑制する技術として、特許文献1〜5がある。
特開2008−40119号公報 特開2010−181536号公報 特開2013−51280号公報 特開2005−161245号公報 特開2005−296904号公報
特許文献1は、塗布液の接触角を制御することにより、コーヒーステイン現象を抑制するとしている。しかしながら、接触角を制御するためには、基材の表面エネルギーと塗布液の表面張力を適性な範囲にする必要があり、基材と塗布液の設計の自由度が少なくなってしまう。
特許文献2は、塗布液の溶媒を乾燥する際に、溶媒の蒸発量の分布を制御することによって、コーヒーステイン現象を抑制するとしている。しかしながら、このような制御は困難である。
特許文献3は、塗布液を塗布する部分に、あらかじめ凸部を設けておくことで、コーヒーステイン現象を抑制するとしている。しかしながら、凸部を形成する工程と、塗布工程の2工程が必要となり、工程が煩雑になってしまう。
特許文献4は、塗布液の乾燥に際して、縁部での蒸発量を低減することによって、コーヒーステイン現象を抑制するとしているが、縁部での蒸発量を低減するために、マスキングや撥液処理を行う、あるいは溝を形成する必要があり、工程数を増加させ、工程が煩雑になってしまう。
特許文献5は、ドットピッチや吐出液量を低減することによって、コーヒーステイン現象により厚膜化するのを抑制するとしている。しかしながら、この技術では、塗布面の輪郭が不安定になることがわかった。
そこで、本発明の課題は、塗布端部の厚膜化の防止と、塗布面の輪郭の安定化を両立できる機能性膜のパターニング方法及び機能性膜を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
機能性材料と溶剤とを含む塗布液をインクジェット法にて基材上に塗布して機能性膜のパターンを作製する方法において、
前記基材上に前記塗布液を塗布するに際して、塗布領域内に、該塗布領域と非塗布領域との界面に沿う界面側領域と、該界面側領域よりも中央側に配される中央側領域と、該界面側領域と該中央側領域との間に配され、単位面積当たりの前記塗布液の塗布量を少なくする少塗布領域とを設け、且つ該界面側領域に対する前記塗布液の単位面積当たりの塗布量を少なくしないことを特徴とする機能性膜のパターニング方法。
2.
前記少塗布領域は、前記界面側領域と前記中央側領域との間に帯状に配され、帯の幅が0.05〜10mmであることを特徴とする前記1記載の機能性膜のパターニング方法。
3.
前記界面側領域は、前記界面に沿って帯状に配され、帯の幅が、20〜250μmであることを特徴とする前記1又は2記載の機能性膜のパターニング方法。
4.
前記少塗布領域に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量は、前記中央側領域に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量の20%〜70%であることを特徴とする前記1〜3の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法。
5.
前記少塗布領域に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量を少なくする方法として、ドットの間引きを行うことを特徴とする前記1〜4の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法。
6.
前記少塗布領域に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量を少なくする方法として、付与する液滴容量を減らすことを特徴とする前記1〜4の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法。
7.
前記少塗布領域が、前記界面側領域と相似形であることを特徴とする前記1〜6の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法。
8.
前記機能性膜が光学素子であることを特徴とする前記1〜7の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法。
9.
前記1〜8の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法により作製されたことを特徴とする機能性膜。
本発明によれば、塗布端部の厚膜化の防止と、塗布面の輪郭の安定化を両立できる機能性膜のパターニング方法及び機能性膜を提供することができる。
本発明の機能性膜のパターニング方法の一例を説明する概念図 図1におけるii−ii線断面図 塗布領域中の各領域に塗布される塗布液の単位面積当たりの塗布量をドットの間引きにより調整する例を概念的に説明する図 塗布領域中の各領域に塗布される塗布液の単位面積当たりの塗布量を液滴容量により調整する例を概念的に説明する図 塗布領域の形状の他の例を示す図。 少塗布量領域と界面側領域の相似形及び非相似形を説明する図 塗布領域の内側に非塗布領域を含む一例を示す図 塗布領域の内側に非塗布領域を複数含む一例を示す図 塗布領域の内側に非塗布領域を複数含む他の例を示す図 実施例の結果を示す図 比較例の結果を示す図
本発明は、機能性材料と溶剤とを含む塗布液を、インクジェット法にて基材上に塗布し、この溶剤を乾燥させて、機能性膜のパターンを作製する際に好適に用いられる。
本発明では、基材上に塗布液を塗布するに際して、塗布領域内に、界面側領域、中央側領域及び少塗布領域が設けられる。
界面側領域は、塗布液が塗布される塗布領域と、塗布液が塗布されない非塗布領域との界面に沿うように配される。中央側領域は、塗布領域において、界面側領域よりも中央側に配される。また、少塗布領域は、界面側領域と中央側領域との間に配される。
このとき、少塗布領域に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量を少なくすると共に、界面側領域に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量を少なくしないことを一つの特徴とする。
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の機能性膜のパターニング方法の一例を説明する概念図であり、塗布液が塗布される塗布領域を平面視した様子を示している。
1は、機能性膜が形成される対象となる基材である。該基材1上において、2は、塗布液が塗布される塗布領域であり、3は、塗布液が塗布されない非塗布領域である。図示の例では、塗布領域2が方形状である場合を示している。
塗布領域2には、インクジェットヘッドから吐出された複数の液滴が付与される。これら液滴は、基材1上で互いに連結されて、塗布領域2の全体に亘って塗布液の膜を形成する。
塗布領域2内には、塗布領域2と非塗布領域3との界面(塗布界面という場合がある)24に沿う界面側領域23と、界面側領域23よりも中央側に配される中央側領域21と、界面側領域23と中央側領域21との間に配される少塗布領域22とが設けられる。
界面側領域23は、塗布界面24に隣接して帯状に設けられている。また、少塗布領域22は、界面側領域23と中央側領域とを接続するように、これらの間に帯状に設けられている。
塗布領域2に対する塗布液の塗布に際して、少塗布領域22に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量は、相対的に少なく設定される。つまり、少塗布量領域22に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量は、中央側領域21及び界面側領域23に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量よりも少なく設定される。
これにより、塗布領域2に塗布された塗布液中の溶剤を乾燥させることによって得られる機能性膜の塗布端部の膜厚が厚くなることを防止できると共に、塗布面の輪郭を安定化できる効果が得られる。
更に言及すれば、界面側領域23に隣接して少塗布量領域22を設けておくことにより、当該界面側領域23に塗布できる塗布量の自由度を、厚膜化を防止した状態で、高めることが可能になる。その結果、界面側領域23を、十分なドット数あるいは液滴容量で描画することができるため、塗布面の輪郭を安定化できる。
塗布面の輪郭が安定化されることにより、得られる機能性膜のパターン精度を向上することができる。そのため、機能性膜の位置を明確に認識し易くなり、例えば、当該機能性膜上に更なる膜を積層する際や、デバイス構築の際などにおいて、位置合わせし易い効果も得られる。
更に、塗布端部の厚膜化が防止できることと、塗布面の輪郭を安定化できることとが相乗的に効を奏し、視認性の向上や、機能性膜が発揮する機能の信頼性の向上を実現できる。
界面側領域23に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量は、少なくしないことである。ここで、「少なくしない」とは、少なくとも少塗布量領域22に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量よりも多く設定することであり、好ましくは、中央側領域21に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量と同じか又はそれ以上にすることである。
図2は、図1におけるii−ii線断面図である。ここで、ii−ii線は、図1に示した通り、塗布界面24に対して直交する方向に沿っている。
図中、少塗布量領域22を構成する帯の幅をL1、界面側領域23を構成する帯の幅をL2で示した。ここで、幅L1及び幅L2は、塗布界面24に対して直交する方向の幅を指す。
少塗布量領域22の幅L1は、0.05mm〜10mmであることが好ましい。これにより、得られる機能性膜の塗布端部の厚膜化を、より好適に防止できる効果が得られる。
界面側領域23の幅L2は、20μm〜250μmであることが好ましい。これにより、塗布面の輪郭を、より好適に安定化できる効果が得られる。
少塗布量領域22の幅L1、及び、界面側領域23の幅L2は、塗布界面24に沿って、一定であることが好ましい。
塗布領域2の大きさ(例えば面積あるいは最大幅など)は、格別限定されず、中央側領域21、少塗布量領域22及び界面側領域23を含むことができる大きさを有していればよい。
少塗布量領域22に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量は、中央側領域21及び界面側領域23に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量よりも少なければ格別限定されないが、中央側領域21に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量の20〜70%であることが好ましい。
少塗布量領域22に対する塗布液の塗布量を減じる方法は、格別限定されないが、ドットの間引き、あるいは、液滴容量の減少により行うことが好ましい。以下に、具体例を挙げて説明する。
図3は、塗布領域中の各領域に塗布される塗布液の単位面積当たりの塗布量をドットの間引きにより調整する例を概念的に説明する図であり、図2に示したものと同じ断面を示している。
図中、中央側領域21、少塗布量領域22及び界面側領域23のそれぞれに塗布されるドット数を、ドット(図中、黒丸)の数によって概念的に示した。
図示の例では、インクジェットヘッド(不図示)から基材1上に吐出する塗布液の液滴数、即ち基材1上に付与される単位面積当たりのドット数を減じること(即ちドットの間引き)によって、少塗布量領域22に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量を減じるようにしている。
図4は、塗布領域中の各領域に塗布される塗布液の単位面積当たりの塗布量を液滴容量により調整する例を概念的に説明する図であり、図2に示したものと同じ断面を示している。なお、液滴容量とは、インクジェットヘッドから吐出される塗布液の1液滴あたりの容量を指す。
図中、中央側領域21、少塗布量領域22及び界面側領域23のそれぞれに塗布される塗布液の液滴容量を、ドット(図中、黒丸)の大きさによって概念的に示した。
図示の例では、インクジェットヘッド(不図示)から基材1上に吐出する塗布液の液滴容量を減じることによって、少塗布量領域22に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量を減じるようにしている。
上述したドットの間引きと液滴容量の減少を組み合わせて、少塗布量領域22に塗布される塗布液の単位面積当たりの塗布量を減少させることも好ましいことである。
また、界面側領域23に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量についても、ドット数や液滴容量を調整して増減することが可能である。
塗布領域2の形状(即ちパターン)は、上述した方形状に限定されず、任意の形状とすることができる。
例えば、任意の曲線及び又は直線により囲まれた形状とすることができる。より具体的には、例えば、円形状、楕円形状、多角形状、あるいは多角形状の辺の少なくとも1つを任意の曲線に置き換えた形状等を好ましく例示できる。
図5に示す塗布領域2は、円形状に設けられている。少塗布量領域22及び界面側領域23は、円状に設けられた塗布界面24に沿って設けられている。
少塗布量領域22の帯の幅L1、界面側領域23の帯の幅L2は、塗布界面24に対して直交する方向の幅を指すことは上述したが、塗布界面24が曲線により構成される場合は、塗布界面24に対して直交する方向は、該曲線の接線(図5中に破線で示した。)に対して直交する方向を指す。
以上の説明では、主に、少塗布量領域22と、界面側領域23とが、相似形である場合を示したが、これに限定されるものではなく、図6に示すように、少塗布量領域22と、界面側領域23とは、相似形であっても、非相似形であってもよい。
なお、ここでいう「相似形」とは、必ずしも数学的な意味での完全な相似(即ち、一方を適当に一様スケール変換(拡大又は縮小)して他方と合同になること)を指すものではなく、広義には、形状が互いに類似していることを指し、狭義には、界面側領域23の外側の輪郭と、界面側領域23の内側の輪郭(該輪郭は、少塗布量領域22の外側の輪郭と言い換えることもできる。)と、少塗布量領域22の内側の輪郭とが、全体に亘って平行であることを指す。このとき、少塗布量領域22の帯の幅L1と、界面側領域23の帯の幅L2は、必ずしも相似比を満たす必要はない。また、上記「相似形」でない場合を、「非相似形」という。
図6は、相似形及び非相似形を説明する平面図であり、図6(a)は、少塗布量領域22と、界面側領域23とが、相似形である場合を、図6(b)は、少塗布量領域22と、界面側領域23とが、非相似形である場合を、それぞれ示している。
図6(a)に示した例では、界面側領域23の外側の輪郭と、少塗布量領域22の外側の輪郭と、少塗布量領域22の内側の輪郭とが、全体に亘って平行である。
一方、図6(b)に示した例では、界面側領域23の外側の輪郭と、界面側領域23の内側の輪郭と、少塗布量領域22の内側の輪郭とは、部分的には平行であるが、少塗布量領域22の内側の輪郭中に、界面側領域23の外側の輪郭ないし少塗布量領域22の外側の輪郭と平行関係にない非対応部分25があるため、全体に亘って平行ではない。
図7に示す塗布領域2は、三角形状の外形を有しており、その内側に非塗布領域3aを島状に含んでいる。即ち、島状の非塗布領域3aは、その周囲を塗布領域2により取り囲まれている。
このように、塗布領域2の内側に非塗布領域3aを含むことも好ましく、この場合、少塗布量領域22及び界面側領域23は、塗布領域2の外側の非塗布領域3との塗布界面24側に設けられると共に、塗布領域2の内側の非塗布領域3aとの塗布界面24a側にも設けることができる。
更に、図8に示すように、塗布領域2の内側に、非塗布領域3aを複数含むことも好ましいことである。図示の例では、方形状の塗布領域2の内側に、円形状の非塗布領域3aが複数含まれている。このような場合、各々の非塗布領域3aに対して、少塗布量領域22及び界面側領域23を設定することができる。
少塗布量領域及び界面側領域は、必ずしも塗布領域と非塗布領域の塗布界面の全体に沿って連続的に設けられる必要はなく、不連続であってもよく、塗布界面の少なくとも一部に当該塗布界面に沿うように形成されていればよい。塗布端部の厚膜化の防止、及び、輪郭の安定化を図りたい部分に選択的に少塗布量領域及び界面側領域を設定することも好ましいことである。
例えば、図9に示すように、塗布領域2の内側に非塗布領域3aを含む場合は、例えば、塗布領域2の内側の非塗布領域3aとの塗布界面24aに対して少塗布量領域22及び界面側領域23を設定し、塗布領域2の外側の非塗布領域3との塗布界面24に対しては、少塗布量領域22及び界面側領域23の設定を省略することも可能である。図示の例では、塗布領域2の内側に非塗布領域3aを複数含む場合について示したが、1つ含む場合も同様である。
次に、機能性膜として、光学素子を形成する態様について詳しく説明する。ここでは、光学素子として、光学的な機能を有する光学機能層を形成する。
ここで形成する光学機能層は、有機発光素子のために好適に用いられる光散乱層であり、積層された有機発光層からの光の取り出しや散乱のために設けることができる。
機能性膜として光散乱層を形成する場合は、基材1として、透明基材を好ましく用いることができる。
透明基材の材質は、格別限定されないが、樹脂、ガラス、石英等を好ましく例示できる。ここで、透明基材とは、透過率70%以上の基材をいい、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上の透過率を有することである。ここで、透過率は、東京電色社製AUTOMATIC HAZEMETER(MODEL TC−HIIIDP)を用いて、全光線透過率を測定した値である。
ガラスとしては、例えば、シリカガラス、ソーダ石灰シリカガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。これらのガラス材料の表面には、必要に応じて、研磨等の物理的処理を施したり、無機物又は有機物からなる被膜や、これらの被膜を組み合わせたハイブリッド被膜が形成されてもよい。
透明基材は、可撓性を有することが好ましい。ここでいう可撓性とは、例えば、φ(直径)50mmロールに巻き付け、一定の張力で巻取る前後で割れ等が生じることの無い基材をいい、より好ましくはφ30mmロールに巻き付け可能な基材をいう。
上記のようなロールに巻き付け可能な透明基材としては、従来公知の基材を用いることができ、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ナイロン(Ny)、芳香族ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド等の各樹脂フィルム、有機無機ハイブリッド構造を有するシルセスキオキサンを基本骨格とした耐熱透明フィルム(製品名Sila−DEC、チッソ株式会社製)、更には前記樹脂を二層以上積層して成る樹脂フィルム等を挙げることができる。
コストや入手の容易性の点では、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)等が好ましく用いられ、また光学的透明性、耐熱性、無機層、ガスバリア性層との密着性の点においては、有機無機ハイブリッド構造を有するシルセスキオキサンを基本骨格とした耐熱透明フィルムが好ましく用いることができる。
中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムがより好ましい。
更に熱膨張時の収縮を最大限抑えるため、熱アニール等の処理を行った低熱収処理品が最も好ましい。
透明基材の厚さは10〜500μmが好ましく、より好ましくは20〜250μmであり、さらに好ましくは30〜150μmである。透明基材の厚さが10〜500μmの範囲にあることで、安定したガスバリア性を得られ、また、ロール・トゥ・ロール方式の搬送に適したものになる。
ここでは図示していないが、本発明の透明基材がフィルム基材である場合には、屈折率が1.4以上1.7以内の1層以上のバリア層(低屈折率層)を設けることが好ましい。バリア層は、ガスバリア機能を有することができ、以下の説明では、ガスバリア層という場合もある。
このようなバリア層としては、公知の素材を特に制限なく使用できるが、例えば以下のような素材を好ましく使用できる。
バリア層は無機前駆体化合物を含有する層であって、透明基材上に少なくとも1層の無機前駆体化合物を含有する塗布液を塗布することにより形成される。
塗布方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。
具体例としては、ロールコート法、フローコート法、インクジェット法、スプレーコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、グラビア印刷法等が挙げられる。
塗布厚さは、目的に応じて適切に設定され得る。例えば、塗布厚さは、乾燥後の厚さが好ましくは1nm〜10μm程度、さらに好ましくは10nm〜10μm程度、最も好ましくは30nm〜1μm程度となるように設定され得る。
バリア層に用いられる無機前駆体化合物とは、特定の雰囲気下で真空紫外線照射によって金属酸化物や金属窒化物や金属酸化窒化物を形成しうる化合物であれば特に限定されないが、本発明の製造方法に適する化合物としては、特開平8−112879号公報に記載されているように比較的低温で改質処理され得る化合物が好ましい。
具体的には、Si−O−Si結合を有するポリシロキサン(ポリシルセスキオキサンを含む)、Si−N−Si結合を有するポリシラザン、Si−O−Si結合とSi−N−Si結合の両方を含むポリシロキサザン等を上げることができる。これらは2種以上を混合して使用することができる。また、異なる化合物を逐次積層したり、同時積層したりしても使用可能である。
機能性膜として光散乱層を形成する場合に用いられる塗布液としては、機能性材料として光散乱微粒子を含むものを好ましく用いることができる。
光散乱粒子は、可視光域のMie散乱を生じさせる領域以上の粒径を有する透明な粒子であることが好ましく、その平均粒径は0.2μm以上1μm以下が好ましい。平均粒径は、透過型電子顕微鏡写真(TEM断面)の画像処理により測定することができる。
光散乱微粒子としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、有機微粒子であっても、無機微粒子であってもよいが、中でも高屈折率を有する無機微粒子であることが好ましい。
高屈折率を有する有機微粒子としては、例えば、ポリメチルメタクリレートビーズ、アクリル−スチレン共重合体ビーズ、メラミンビーズ、ポリカーボネートビーズ、スチレンビーズ、架橋ポリスチレンビーズ、ポリ塩化ビニルビーズ及びベンゾグアナミン−メラミンホルムアルデヒドビーズ等が挙げられる。
高屈折率を有する無機微粒子としては、例えば、ジルコニウム、チタン、インジウム、亜鉛、アンチモン、セリウム、ニオブ及びタングステン等の中から選ばれる少なくとも1つの酸化物からなる無機酸化物粒子が挙げられる。無機酸化物粒子としては、具体的には、ZrO、TiO、BaTiO、In、ZnO、Sb、ITO、CeO、Nb及びWO等が挙げられ、中でも、TiO、BaTiO、ZrO、CeO及びNbが好ましく、TiOが最も好ましい。また、TiOの中でも、アナターゼ型よりルチル型の方が、触媒活性が低いため高屈折率層や隣接した層の耐候性が高くなり、さらに屈折率が高いことから好ましい。
また、これらの粒子は、塗布液とした場合の分散性や安定性向上の観点から、表面処理を施したものを用いるか、あるいは表面処理を施さないものを用いるかを選択することができる。
表面処理を行う場合、表面処理の具体的な材料としては、酸化ケイ素や酸化ジルコニウム等の異種無機酸化物、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、オルガノシロキサン、ステアリン酸等の有機酸等が挙げられる。これら表面処理材は、1種を単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。中でも、分散液の安定性の観点から、表面処理材としては、異種無機酸化物及び/又は金属水酸化物が好ましく、金属水酸化物がより好ましい。
無機酸化物粒子が、表面処理材で表面被覆処理されている場合、その被覆量(一般的に、この被覆量は、粒子の質量に対する当該粒子の表面に用いた表面処理材の質量割合で示される。)は、0.01〜99質量%であることが好ましい。表面処理材の被覆量が0.01質量%以上であると、表面処理による分散性や安定性の向上効果を十分に得ることができ、また、99質量%以内であると高屈折率の光散乱層の屈折率が低下するのを抑制することができる。
その他、高屈折率材料として、国際公開第2009/014707号や米国特許第6608439号明細書等に記載の量子ドットも好適に用いることができる。
光散乱層を形成する塗布液は、上述した光散乱微粒子と共に、樹脂を含むことが好ましい。
樹脂としては、公知の樹脂(バインダー)が特に制限なく使用可能であり、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ナイロン(Ny)、ポリウレタン、芳香族ポアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド及びポリエーテルイミド等の樹脂、有機無機ハイブリッド構造を有するシルセスキオキサンを基本骨格とした樹脂、パーフルオロアルキル基含有シラン化合物(例えば、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラデシル)トリエトキシシラン)の他、含フッ素モノマーと架橋性基付与のためのモノマーを構成単位とする含フッ素共重合体等が挙げられる。これら樹脂は、2種以上混合して使用することができる。これらの中でも、シロキサン骨格を有するポリマーであることが好ましく、有機無機ハイブリッド構造を有するものがさらに好ましい。
また、以下の親水性樹脂を使うことも可能である。親水性樹脂としては水溶性の樹脂、水分散性の樹脂、コロイド分散樹脂又はそれらの混合物が挙げられる。親水性樹脂としては、アクリル系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系及びフッ素系等の樹脂が挙げられ、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、カゼイン、デンプン、寒天、カラギーナン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリスチレンスルホン酸、セルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、デキストラン、デキストリン、プルラン及び水溶性ポリビニルブチラール等のポリマーを挙げることができるが、これらの中でも、ポリビニルアルコールが好ましい。
バインダー樹脂として用いられるポリマーは、1種類を単独で用いてもよいし、必要に応じて2種類以上を混合して使用してもよい。
また、バインダーとしては、主として紫外線・電子線によって硬化する樹脂、すなわち、電離放射線硬化型樹脂に熱可塑性樹脂と溶媒とを混合したものや熱硬化型樹脂も好適に使用できる。
このようなバインダー樹脂としては、飽和炭化水素又はポリエーテルを主鎖として有するポリマーであることが好ましく、飽和炭化水素を主鎖として有するポリマーであることがより好ましい。
また、バインダーは架橋していることが好ましい。飽和炭化水素を主鎖として有するポリマーは、エチレン性不飽和モノマーの重合反応により得ることが好ましい。架橋しているバインダーを得るためには、2つ以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーを用いることが好ましい。
また、本発明では、特定の雰囲気下で紫外線照射によって、金属酸化物、金属窒化物又は金属酸化窒化物を形成しうる化合物が特に好適に使用される。本発明に適する化合物としては、特開平8−112879号公報に記載されている比較的低温で改質処理され得る化合物が好ましい。
具体的には、Si−O−Si結合を有するポリシロキサン(ポリシルセスキオキサンを含む)、Si−N−Si結合を有するポリシラザン及びSi−O−Si結合とSi−N−Si結合の両方を含むポリシロキサザン等を挙げることができる。これらは、2種以上を混合して使用することができる。また、異なる化合物を逐次積層したり、同時積層したりしても使用可能である。
これらポリシロキサン(ポリシルセスキオキサンを含む)、ポリシラザン及びポリシロキサザンは、前述の透明基材のバリア層において説明したものと同様である。
光散乱層を形成する塗布液中の溶剤としては、格別限定されず種々のものを使用できる。例えば、水、アルコール類、エーテル類、ケトン類、エステル類、アミド類、炭化水素系などがある。特にヒドロキシ基(−OH基)を含有することが好ましい。−OH基を含有する溶媒により光散乱微粒子の分散性が非常に良好となり、上述の透明基板との密着性、塗れ性も良好となり、理由ははっきりしないが、光取り出し効率が向上する。また本発明では、フィルム系の透明基材の吸収が低い赤外波長域を効率よく吸収する溶媒により、フィルム系の透明基材上での高速乾燥をも実現できる。溶剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
かかる塗布液を用い、上述した機能性膜のパターニング方法を用いて、基材上に、機能性膜として光散乱層を形成する。更に、得られた光散乱層の上に、透明電極、有機発光層、電極をこの順に積層して有機発光素子を形成することができる。
得られた光散乱層は、例えば、有機EL用の光取り出し層、LED用の光拡散層などとして好適に用いることができる。
以上の説明では、機能性膜として、光学素子(光学的機能層)を形成する場合、特に光散乱層を形成する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
塗布液に含まれる機能性材料を適宜選択することによって、機能性膜に所望の機能を付与することができる。
機能性膜が有する機能は、格別限定されないが、例えば、上述した光散乱層や、あるいは遮光層のような光学的機能層であることが好ましい。
遮光層を形成する場合、機能性材料として、機能性膜に遮光性を付与する材料を用いることができる。このような材料は、格別限定されないが、例えば、カーボンブラック等を好ましく例示できる。機能性膜に遮光性を付与する材料は、特定の波長の光を選択的に遮光する材料であってもよい。遮光層としては、例えば、レンズ基板上に設けられる遮光層を好ましく例示できる。このとき、図7、図8及び図9に示したように、レンズ基板に設けられた1又は複数のレンズ部分に島状の非塗布領域3aを設定し、その周囲に塗布領域2を形成することができる。
また、機能性膜として、電気的機能層を形成することも好ましいことである。
電気的機能層としては、例えば、導電層、半導体層、絶縁層などを好ましく例示でき、これらの場合、機能性膜に電気的な機能を付与する機能性材料として、例えば、導電材料、半導体材料、絶縁材料などを好ましく用いることができる。
塗布液には、機能性材料の他にも、適宜、他の成分を含有させることができる。例えば、バインダー樹脂や界面活性剤等を含有させることも好ましいことである。
また、基材としては、上述した透明基材の他、不透明な基材も好適に用いられ、目的とする機能性膜の用途などに合わせて、適宜選択することができる。
基材として、例えば、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル、ポリアミド等)、金属(銅、ニッケル、アルミ、鉄等や、あるいは合金)、セラミックなどを挙げることができ、これらは単独で用いてもよいし、貼り合せた状態で用いてもよい。
塗布液を基材に塗布する際に用いられるインクジェット法としては、例えば、ピエゾ方式、バブルジェット(登録商標)方式等のオンデマンド型や静電吸引方式などの連続噴射型のインクジェット法等公知の方法を用いることができる。また、塗布液の塗布に際して、基材を加熱する、及び/又は、塗布面に送風を行うことも好ましいことである。
以上の説明において、一つの態様について説明された構成は、他の態様に適宜適用することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
(実施例1)
(1)透明基材の準備
透明基材として厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意し、特開2012−116101号公報の実施例1の方法を参照して、下記の方法により、平坦層及びガスバリア層を形成した。
上記透明基材の片面に、JSR株式会社製 UV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材OPSTAR Z7501を、塗布・乾燥後の膜厚が4μmになるように塗布した後、乾燥条件;80℃、3分で乾燥後、空気雰囲気下、高圧水銀ランプ使用、硬化条件;1.0J/cmで硬化を行い、平坦層を形成した。
次いで、透明基材の平坦層表面に、無機前駆体化合物を含有する塗布液を、減圧押し出し方式のコーターを用いて、乾燥膜厚が150nmとなるように、1層目のガスバリア層を塗布した。
無機前駆体化合物を含有する塗布液は、無触媒のパーヒドロポリシラザン20質量%ジブチルエーテル溶液(AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製アクアミカ NN120−20)とアミン触媒を固形分の5質量%含有するパーヒドロポリシラザン20質量%ジブチルエーテル溶液(AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製アクアミカ NAX120−20)とを混合して用い、アミン触媒を固形分の1質量%に調整した後、さらに、ジブチルエーテルで希釈することにより5質量%ジブチルエーテル溶液として作製した。
塗布後、乾燥温度80℃、乾燥時間300秒、乾燥雰囲気の露点5℃の条件下で乾燥させた。
乾燥後、透明基材を25℃まで徐冷し、真空紫外線照射装置内で、塗布面に真空紫外線照射による改質処理を行った。真空紫外線照射装置の光源としては、172nmの真空紫外線を照射する二重管構造を有するXeエキシマーランプを用いた。
<改質処理装置>
株式会社エム・ディ・コム製エキシマー照射装置MODEL:MECL−M−1−200、波長172nm、ランプ封入ガス Xe
<改質処理条件>
エキシマー光強度 3J/cm(172nm)
ステージ加熱温度 100℃
照射装置内の酸素濃度 1000ppm
改質処理後、ガスバリア層を形成した透明基材を、上記と同様にして乾燥させ、さらに、同条件にて2回目の改質処理を行い、乾燥膜厚150nmの1層目のガスバリア層を形成した。
次いで、1層目のガスバリア層と同様にして、1層目のガスバリア層上に2層目のガスバリア層を形成し、ガスバリア性を有するPETフィルムを作製した。
(2)塗布液の作製
平均粒径250nmのルチル型酸化チタン8gに、2−プロパノール10g、プロピレングリコールモノメチルエーテル44gおよびヘキシレングリコール30gを混合し、超音波分散機(エムエステー社製US−50)に、マイクロチップステップ(エムエステー社製 MS−3 3mmφ)の標準条件で10分間分散して酸化チタン分散液を作製し、その後樹脂溶液(APM社製 ED230AL(有機無機ハイブリッド樹脂:濃度25wt%))8gを加えて攪拌し、光散乱層を形成するための塗布液を作製した。
(3)機能性膜(光散乱層)の形成
コニカミノルタ製インクジェットヘッド512LHX(標準液滴容量42pL)を取り付けたXYロボット(武蔵エンジニアリング製SHOTMASTER300)と、インクジェットコントロールシステム(コニカミノルタ製IJCS−1)を用いて、上記透明基材のガスバリア層側の面に、図1の例に基づいて、以下のようにして、機能性膜のパターンを形成した。
ア.領域の設定
塗布領域2は、方形状(ここでは長方形状)であり、短辺(図1中、横方向の辺)を50mm、長辺(図1中、縦方向の辺)を100mmとした。
少塗布量領域22を構成する帯の幅L1は、3mmとした。
界面側領域23を構成する帯の幅L2は、71μmとした。
塗布領域2において、少塗布量領域22及び界面側領域23以外の領域は、中央側領域21により構成される。
ここで、少塗布量領域22と界面側領域23は相似形である。
イ.塗布の条件
中央側領域21及び界面側領域23には、360dpiの解像度でドットを間引くことなくインクジェットで液滴を塗布した。
少塗布量領域22には、ドットを50%に間引いた状態にして、インクジェットで液滴を塗布した。ドットの間引きは誤差拡散を用いてドットがまばらになるように行った。
ウ.乾燥
その後、60℃のホットプレート上で5分間のプレ乾燥を行った後、下記波長制御IRヒーターで5分乾燥して、機能性膜である光散乱層のパターンを形成した。
<波長制御IRヒーター>
IR照射装置(アルティメットヒーター/カーボン,明々工業株式会社製)に、波長3.5μm以上の赤外線を吸収する石英ガラス板2枚を取り付け、ガラス板間に冷却空気を流したものを用い、フィラメント温度を1200℃、石英ガラス板表面温度を130℃に調整して用いた。
(実施例2)
コニカミノルタ製インクジェットヘッド512MHX(標準液滴容量14pL)を取り付けたXYロボット(武蔵エンジニアリング製SHOTMASTER300)と、インクジェットコントロールシステム(コニカミノルタ製IJCS−1)を用いて、上記透明基材のガスバリア層側の面に、図1の例に基づいて、以下のようにして、機能性膜のパターンを形成した。
ア.領域の設定
塗布領域2は、方形状(ここでは長方形状)であり、短辺(図1中、横方向の辺)を50mm、長辺(図1中、縦方向の辺)を100mmとした。
少塗布量領域22を構成する帯の幅L1は、3mmとした。
界面側領域23を構成する帯の幅L2は、71μmとした。
塗布領域2において、少塗布量領域22及び界面側領域23以外の領域は、中央側領域21により構成される。
ここで、少塗布量領域22と界面側領域23は相似形である。
イ.塗布の条件
中央側領域21及び界面側領域23には、360dpiの解像度で、駆動波形を調整して1画素あたりの液滴容量を42plにしてインクジェットで液滴を塗布した。
少塗布量領域22には、360dpiの解像度で、駆動波形を調整して1画素あたりの液滴容量を28plにしてインクジェットで液滴を塗布した。
ウ.乾燥
実施例1と同様の方法で乾燥させて、機能性膜である光散乱層のパターンを形成した。
(実施例3)
コニカミノルタ製インクジェットヘッド512LHX(標準液滴容量42pL)を取り付けたXYロボット(武蔵エンジニアリング製SHOTMASTER300)と、インクジェットコントロールシステム(コニカミノルタ製IJCS−1)を用いて、上記透明基材のガスバリア層側の面に、図5の例に基づいて、以下のようにして、機能性膜のパターンを形成した。
ア.領域の設定
塗布領域2は、円形状であり、直径は100mmとした。
少塗布量領域22を構成する帯の幅L1は、3mmとした。
界面側領域23を構成する帯の幅L2は、71μmとした。
塗布領域2において、少塗布量領域22及び界面側領域23以外の領域は、中央側領域21により構成される。
ここで、少塗布量領域22と界面側領域23は相似形である。
イ.塗布の条件
中央側領域21及び界面側領域23には、360dpiの解像度でドットを間引くことなくインクジェットで液滴を塗布した。
少塗布量領域22には、ドットを50%に間引いた状態にして、インクジェットで液滴を塗布した。ドットの間引きは誤差拡散を用いてドットがまばらになるように行った。
ウ.乾燥
実施例1と同様の方法で乾燥させて、機能性膜である光散乱層のパターンを形成した。
(実施例4)
コニカミノルタ製インクジェットヘッド512LHX(標準液滴容量42pL)を取り付けたXYロボット(武蔵エンジニアリング製SHOTMASTER300)と、インクジェットコントロールシステム(コニカミノルタ製IJCS−1)を用いて、上記透明基材のガスバリア層側の面に、図6(b)の例に基づいて、以下のようにして、機能性膜のパターンを形成した。
ア.領域の設定
塗布領域2は、菱形状であり、短軸(図6(b)中、横方向の幅)を50mm、長軸(図6(b)中、縦方向の幅)を150mmとした。
少塗布量領域22を構成する帯の幅L1は、3mmとした。
界面側領域23を構成する帯の幅L2は、71μmとした。
また、図6(b)中、Mは、少塗布量領域22の外側の輪郭が構成する菱形形状の鋭角頂点から、上述した非対応部分25までの距離を表しており、ここでは、8mmとした。
塗布領域2において、少塗布量領域22及び界面側領域23以外の領域は、中央側領域21により構成される。
ここで、少塗布量領域22と界面側領域23は非相似形である。
イ.塗布の条件
中央側領域21及び界面側領域23には、360dpiの解像度でドットを間引くことなくインクジェットで液滴を塗布した。
少塗布量領域22には、ドットを50%に間引いた状態にして、インクジェットで液滴を塗布した。ドットの間引きは誤差拡散を用いてドットがまばらになるように行った。
ウ.乾燥
実施例1と同様の方法で乾燥させて、機能性膜である光散乱層のパターンを形成した。
(比較例1)
実施例1において、中央側領域21、少塗布量領域22及び界面側領域23に、360dpiの解像度でドットを間引くことなくインクジェットで液滴を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、機能性膜である光散乱層のパターンを形成した。
(比較例2)
実施例1において、中央側領域21には、360dpiの解像度でドットを間引くことなくインクジェットで液滴を塗布し、少塗布量領域22及び界面側領域23に対応する領域には、ドットを50%に間引いた状態にして、インクジェットで液滴を塗布した(このとき、ドットの間引きは誤差拡散を用いてドットがまばらになるように行った)こと以外は、実施例1と同様にして、機能性膜である光散乱層のパターンを形成した。
<評価方法>
得られた機能性膜(光散乱層)について、以下の方法で評価した。
(1)膜厚測定
光干渉式の表面粗さ測定器(Veeco社製WYKO NT9000)を用いて、機能性膜の端部(即ち、塗布領域2の端部)の膜厚を測定した。
測定範囲は、実施例1、2及び比較例1、2では図1、実施例3では図3、実施例4では図6(b)に示す塗布領域2のパターンの右端から内部にかけて500μmの範囲と、該右端から非塗布領域3にかけて100μmの範囲とを含む合計600μmの長さの範囲である。また、何れの実施例及び比較例においても、中央側領域21の膜厚(基準膜厚)を測定したところ、0.35μmであった。
(2)パターン精度
塗布する面と塗布しない面の界面を30倍のルーペで観察し、界面の線のがたつきを下記の評価基準で評価した。
<評価基準>
○:線にがたつきがない
×:線ががたついている
なお、図10及び図11は、光散乱層の塗布面の輪郭をルーペで観察した写真を示しており、図10は実施例1で得られた光散乱層の場合を、図11は後述する比較例2で得られた光散乱層の場合を、それぞれ示している。
図示されるように、実施例1で得られた光散乱層は、塗布面の輪郭にがたつきがなく、上記パターン精度について○と評価でき、比較例2で得られた光散乱層は、塗布面の輪郭にがたつきがあり、上記パターン精度について×と評価できる。
<評価>
実施例1〜4で得られた光散乱層(機能性膜)は、塗布端部の厚膜化の防止を実現でき、且つ塗布面の輪郭の安定化を両立できることがわかる。
これに対して、比較例1で得られたものは、塗布端部の膜厚が厚くなり、比較例2で得られたものは、塗布面の輪郭が不安定になることから、比較例1及び2の何れも、塗布端部の厚膜化の防止と、塗布面の輪郭の安定化を両立できないことがわかる。
1:基材
2:塗布領域
21:中央側領域
22:少塗布量領域
23:界面側領域
24:塗布界面
3:非塗布領域

Claims (9)

  1. 機能性材料と溶剤とを含む塗布液をインクジェット法にて基材上に塗布して機能性膜のパターンを作製する方法において、
    前記基材上に前記塗布液を塗布するに際して、塗布領域内に、該塗布領域と非塗布領域との界面に沿う界面側領域と、該界面側領域よりも中央側に配される中央側領域と、該界面側領域と該中央側領域との間に配され、単位面積当たりの前記塗布液の塗布量を少なくする少塗布領域とを設け、且つ該界面側領域に対する前記塗布液の単位面積当たりの塗布量を少なくしないことを特徴とする機能性膜のパターニング方法。
  2. 前記少塗布領域は、前記界面側領域と前記中央側領域との間に帯状に配され、帯の幅が0.05〜10mmであることを特徴とする請求項1記載の機能性膜のパターニング方法。
  3. 前記界面側領域は、前記界面に沿って帯状に配され、帯の幅が、20〜250μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の機能性膜のパターニング方法。
  4. 前記少塗布領域に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量は、前記中央側領域に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量の20%〜70%であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法。
  5. 前記少塗布領域に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量を少なくする方法として、ドットの間引きを行うことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法。
  6. 前記少塗布領域に対する塗布液の単位面積当たりの塗布量を少なくする方法として、液滴容量を減らすことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法。
  7. 前記少塗布領域が、前記界面側領域と相似形であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法。
  8. 前記機能性膜が光学素子であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の機能性膜のパターニング方法により作製されたことを特徴とする機能性膜。

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